JP3172983B2 - ビニリデンフルオライド系重合体の水性分散液およびその製法 - Google Patents
ビニリデンフルオライド系重合体の水性分散液およびその製法Info
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- C09D127/00—Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers
- C09D127/02—Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
- C09D127/12—Coating compositions based on homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Coating compositions based on derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing fluorine atoms
- C09D127/16—Homopolymers or copolymers of vinylidene fluoride
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F14/00—Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
- C08F14/18—Monomers containing fluorine
- C08F14/22—Vinylidene fluoride
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、塗料などに適用するこ
とのできるフッ素系重合体の水性分散液に関する。より
詳しくは、本発明は、粒子径が２００ｎｍ以下のビニリ
デンフルオライド（ＶｄＦ）系重合体を含んでなり固形
分濃度が３０〜５０重量％であるＶｄＦ系重合体の水性
分散液およびその製法に関する。
とのできるフッ素系重合体の水性分散液に関する。より
詳しくは、本発明は、粒子径が２００ｎｍ以下のビニリ
デンフルオライド（ＶｄＦ）系重合体を含んでなり固形
分濃度が３０〜５０重量％であるＶｄＦ系重合体の水性
分散液およびその製法に関する。
【０００２】
【従来の技術】中低層建物の外装、内装用の耐候性塗料
としてフッ素系の塗料が用いられる。このフッ素系塗料
をうるために種々の技術が開発されている。フッ素系塗
料は有機溶剤分散型のものが多いが、有機溶剤の使用は
安全性、環境保全の点で問題があるので、水性のものが
望ましい。フッ素系重合体の水性分散液の製法として
は、つぎのような方法が知られている。
としてフッ素系の塗料が用いられる。このフッ素系塗料
をうるために種々の技術が開発されている。フッ素系塗
料は有機溶剤分散型のものが多いが、有機溶剤の使用は
安全性、環境保全の点で問題があるので、水性のものが
望ましい。フッ素系重合体の水性分散液の製法として
は、つぎのような方法が知られている。
【０００３】たとえば、特公昭４９−２８６６９号公報
は、塗料の製造においてフッ化ビニルの懸濁重合の際、
ノニオン系界面活性剤を単量体当り０．０５〜５重量％
添加して収率を向上させ、さらに重合槽壁への付着を防
止させ、粒子径を制御することを開示している。
は、塗料の製造においてフッ化ビニルの懸濁重合の際、
ノニオン系界面活性剤を単量体当り０．０５〜５重量％
添加して収率を向上させ、さらに重合槽壁への付着を防
止させ、粒子径を制御することを開示している。
【０００４】また、特開昭６１−１２３６４６号公報
は、水性媒体中でのフッ素系共重合体の製造においてフ
ッ素系共重合体の重合後、水性分散液の濃縮工程の前ま
たは間に分散安定剤を添加することにより安定な水性エ
マルジョンがえられることを開示している。
は、水性媒体中でのフッ素系共重合体の製造においてフ
ッ素系共重合体の重合後、水性分散液の濃縮工程の前ま
たは間に分散安定剤を添加することにより安定な水性エ
マルジョンがえられることを開示している。
【０００５】また、特公平４−５５４４１号公報は、水
性塗料用フッ素系水性分散液の製造の際、エチレン性不
飽和結合をもつ単量体を後段重合する際に、ノニオン系
界面活性剤を含む各種界面活性剤を０．０５〜５．０重
量％添加することを開示している。
性塗料用フッ素系水性分散液の製造の際、エチレン性不
飽和結合をもつ単量体を後段重合する際に、ノニオン系
界面活性剤を含む各種界面活性剤を０．０５〜５．０重
量％添加することを開示している。
【０００６】また、特開平２−２２５５５０号公報は、
フッ素系オレフィンと親水性基含有非フッ素系オレフィ
ンの共重合の際にフッ素系／ノニオン系界面活性剤混合
系を用いることを開示している。
フッ素系オレフィンと親水性基含有非フッ素系オレフィ
ンの共重合の際にフッ素系／ノニオン系界面活性剤混合
系を用いることを開示している。
【０００７】また、高分子論文集、Vol.36、 No.11、(19
79) の７２９〜７３７頁には、エマルジョン重合の際
に、各種界面活性剤を多量に使用すればポリマーラテッ
クスの粒子が小さくなることが開示されている。また、
アクリル系モノマーの重合においてアニオン系界面活性
剤／ノニオン系界面活性剤を混合することによりアニオ
ン系界面活性剤単独の添加と同様の効果がえられること
も記載されている。
79) の７２９〜７３７頁には、エマルジョン重合の際
に、各種界面活性剤を多量に使用すればポリマーラテッ
クスの粒子が小さくなることが開示されている。また、
アクリル系モノマーの重合においてアニオン系界面活性
剤／ノニオン系界面活性剤を混合することによりアニオ
ン系界面活性剤単独の添加と同様の効果がえられること
も記載されている。
【０００８】しかしながら、特公昭４９−２８６６９号
公報に開示された技術は乳化重合ではなくフッ素系界面
活性剤を用いない懸濁重合に関するものであって、本発
明と比較して、より大きい粒子をうることを目的として
おり、実施例でも３．４〜４．５μｍと粒子径が大き
い。
公報に開示された技術は乳化重合ではなくフッ素系界面
活性剤を用いない懸濁重合に関するものであって、本発
明と比較して、より大きい粒子をうることを目的として
おり、実施例でも３．４〜４．５μｍと粒子径が大き
い。
【０００９】また、特開昭６１−１２３６４６号公報に
開示された技術においては、重合時にフッ素系乳化剤を
使用して３０重量％以上の高濃度ポリマーラテックスを
えているが、粒子の大きさを一定の大きさ以下に制御す
るという観点からフッ素系界面活性剤を用いる記載はな
く、しかも特定の非フッ素系分散安定剤の使用を特徴と
し、かつその使用量が固形分基準で２〜８重量％と多
い。また、通常、ラテックスの粒子径はポリマー濃度と
ともに増大する傾向にあり、フッ素系界面活性剤単独使
用時に、１重量％以下の量では固形分濃度を３０〜５０
重量％とすると２００ｎｍ以下の粒子径のものを製造す
ることができない。また水性ラテックスとして粒子径を
制御することは記載されていない。また、水性エマルジ
ョンの調製においてノニオン系界面活性剤を添加すると
着色などの悪影響が生じることが記載されている。
開示された技術においては、重合時にフッ素系乳化剤を
使用して３０重量％以上の高濃度ポリマーラテックスを
えているが、粒子の大きさを一定の大きさ以下に制御す
るという観点からフッ素系界面活性剤を用いる記載はな
く、しかも特定の非フッ素系分散安定剤の使用を特徴と
し、かつその使用量が固形分基準で２〜８重量％と多
い。また、通常、ラテックスの粒子径はポリマー濃度と
ともに増大する傾向にあり、フッ素系界面活性剤単独使
用時に、１重量％以下の量では固形分濃度を３０〜５０
重量％とすると２００ｎｍ以下の粒子径のものを製造す
ることができない。また水性ラテックスとして粒子径を
制御することは記載されていない。また、水性エマルジ
ョンの調製においてノニオン系界面活性剤を添加すると
着色などの悪影響が生じることが記載されている。
【００１０】また、特公平４−５５４４１号公報に記載
された技術においては、前段のフッ素系オレフィンの重
合の際には界面活性剤は使用されておらず、また後段重
合で使用される界面活性剤としてフッ素系界面活性剤を
用いることも開示されていない。
された技術においては、前段のフッ素系オレフィンの重
合の際には界面活性剤は使用されておらず、また後段重
合で使用される界面活性剤としてフッ素系界面活性剤を
用いることも開示されていない。
【００１１】また、特開平２−２２５５５０号公報に具
体的に記載されている技術は、クロロトリフルオロエチ
レンをフルオロオレフィン単位としノニオン系界面活性
剤を水に対して３重量％と比較的多量に用いる技術であ
る。しかし、ＶｄＦの共重合においては、ノニオン系界
面活性剤を添加すると反応速度が極端に低下する、分子
量が上がらないなどの問題が生じることが一般に知られ
ている。
体的に記載されている技術は、クロロトリフルオロエチ
レンをフルオロオレフィン単位としノニオン系界面活性
剤を水に対して３重量％と比較的多量に用いる技術であ
る。しかし、ＶｄＦの共重合においては、ノニオン系界
面活性剤を添加すると反応速度が極端に低下する、分子
量が上がらないなどの問題が生じることが一般に知られ
ている。
【００１２】また、前記高分子論文集の記載の技術にお
いて、界面活性剤を多量に使用すると塗料としての耐水
性に悪影響が生じる。
いて、界面活性剤を多量に使用すると塗料としての耐水
性に悪影響が生じる。
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点に
鑑みなされたものであり、その目的は、粒子径が２００
ｎｍ以下と小さいＶｄＦ系重合体を含んでなり固形分濃
度が３０〜５０重量％と高く、界面活性剤含量が水に対
して１重量％以下と少ないフッ素系重合体の水性分散液
およびその製法を提供することにある。
鑑みなされたものであり、その目的は、粒子径が２００
ｎｍ以下と小さいＶｄＦ系重合体を含んでなり固形分濃
度が３０〜５０重量％と高く、界面活性剤含量が水に対
して１重量％以下と少ないフッ素系重合体の水性分散液
およびその製法を提供することにある。
【００１４】
【課題を解決するための手段】本発明は、粒子径が２０
０ｎｍ以下のＶｄＦ系重合体を含んでなり固形分濃度が
３０〜５０重量％であり、フッ素系界面活性剤含量が水
に対して１重量％以下であることを特徴とするＶｄＦ系
重合体の水性分散液に関する。
０ｎｍ以下のＶｄＦ系重合体を含んでなり固形分濃度が
３０〜５０重量％であり、フッ素系界面活性剤含量が水
に対して１重量％以下であることを特徴とするＶｄＦ系
重合体の水性分散液に関する。
【００１５】本発明は、公知の乳化重合系において、水
に対して１重量％以下という少量のフッ素系界面活性剤
の存在下、水に対して０．００１〜０．１重量％という
微量のノニオン系非フッ素系界面活性剤を添加すること
によって、３０〜５０重量％と固形分濃度が高いにもか
からわず粒子径を２００ｎｍ以下とすることができるも
のである。
に対して１重量％以下という少量のフッ素系界面活性剤
の存在下、水に対して０．００１〜０．１重量％という
微量のノニオン系非フッ素系界面活性剤を添加すること
によって、３０〜５０重量％と固形分濃度が高いにもか
からわず粒子径を２００ｎｍ以下とすることができるも
のである。
【００１６】
【作用および実施例】本発明におけるＶｄＦ系重合体と
しては、ＶｄＦ単独または、ＶｄＦ単量体とテトラフル
オロエチレン（ＴＦＥ）、トリフルオロエチレン（Ｔｒ
ＦＥ）、クロロトリフルオロエチレン（ＣＴＦＥ）、ヘ
キサフルオロプロピレン（ＨＦＰ）などの他のフッ素系
単量体の少なくとも１種との共重合体、あるいはＶｄＦ
とさらには他のフッ素系単量体と共重合可能な不飽和結
合を有する単量体との共重合体などがあげられる。好ま
しい共重合体として例えばＶｄＦ／ＴＦＥ，ＶｄＦ／Ｔ
ＦＥ／ＨＦＰ、ＶｄＦ／ＴＦＥ／ＣＴＦＥ、ＶｄＦ／Ｔ
ＦＥ／ＴｒＦＥ、ＶｄＦ／ＣＴＦＥ、ＶｄＦ／ＨＦＰ、
ＶｄＦ／ＴＦＥ／ＨＦＰ／ＣＴＦＥ、ＶｄＦ／ＴＦＥ／
パーフルオロブテン酸、ＶｄＦ／ＴＦＥ／マレイン酸な
どがあげられる。この共重合体のＶｄＦ単位含量は、好
ましくは５０モル％以上、より好ましくは７０モル％以
上である。これらのＶｄＦ系重合体の分子量は重量平均
分子量（Ｍｗ）で１０００〜１００００００、好ましく
は１００００〜５０００００である。１０００より小さ
いと塗膜化の際、機械的特性、耐候性に劣る傾向があ
り、１００００００より大きいと樹脂の塗膜化時にフロ
ーせず、レベリングが低下し、光沢がでなくなる傾向が
ある。
しては、ＶｄＦ単独または、ＶｄＦ単量体とテトラフル
オロエチレン（ＴＦＥ）、トリフルオロエチレン（Ｔｒ
ＦＥ）、クロロトリフルオロエチレン（ＣＴＦＥ）、ヘ
キサフルオロプロピレン（ＨＦＰ）などの他のフッ素系
単量体の少なくとも１種との共重合体、あるいはＶｄＦ
とさらには他のフッ素系単量体と共重合可能な不飽和結
合を有する単量体との共重合体などがあげられる。好ま
しい共重合体として例えばＶｄＦ／ＴＦＥ，ＶｄＦ／Ｔ
ＦＥ／ＨＦＰ、ＶｄＦ／ＴＦＥ／ＣＴＦＥ、ＶｄＦ／Ｔ
ＦＥ／ＴｒＦＥ、ＶｄＦ／ＣＴＦＥ、ＶｄＦ／ＨＦＰ、
ＶｄＦ／ＴＦＥ／ＨＦＰ／ＣＴＦＥ、ＶｄＦ／ＴＦＥ／
パーフルオロブテン酸、ＶｄＦ／ＴＦＥ／マレイン酸な
どがあげられる。この共重合体のＶｄＦ単位含量は、好
ましくは５０モル％以上、より好ましくは７０モル％以
上である。これらのＶｄＦ系重合体の分子量は重量平均
分子量（Ｍｗ）で１０００〜１００００００、好ましく
は１００００〜５０００００である。１０００より小さ
いと塗膜化の際、機械的特性、耐候性に劣る傾向があ
り、１００００００より大きいと樹脂の塗膜化時にフロ
ーせず、レベリングが低下し、光沢がでなくなる傾向が
ある。
【００１７】ＶｄＦ系重合体の粒子径は、２００ｎｍ以
下、好ましくは１５０〜１００ｎｍである。粒子径が２
００ｎｍ以下と小さいことにより沈降安定性が優れ、添
加剤の分散性などに優れる。２００ｎｍより大きいと、
分散液保存時の粒子沈降、凝析が生じ、添加剤分散性に
劣る、また塗膜化時の光沢も出にくくなる傾向がある。
下、好ましくは１５０〜１００ｎｍである。粒子径が２
００ｎｍ以下と小さいことにより沈降安定性が優れ、添
加剤の分散性などに優れる。２００ｎｍより大きいと、
分散液保存時の粒子沈降、凝析が生じ、添加剤分散性に
劣る、また塗膜化時の光沢も出にくくなる傾向がある。
【００１８】本発明におけるフッ素系界面活性剤とは、
構造中にフッ素原子を含み、界面活性能をもつ化合物の
１種または２種以上の混合物のことである。たとえば、
Ｘ（ＣＦ2 ）n ＣＯＯＨ（ｎは６〜２０の整数、ＸはＦ
またはＨを表わす）で示される酸およびそのアルカリ金
属塩、アンモニウム塩、アミン塩または第四アンモニウ
ム塩：Ｙ（ＣＨ2 ＣＦ2 ）m ＣＯＯＨ（ｍは６〜１３の
整数、ＹはＦまたはＣｌを表わす）で示される酸、その
アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩または第四
アンモニウム塩などがあげられる。より具体的には、パ
ーフルオロオクタン酸のアンモニウム塩、パーフルオロ
ノナン酸のアンモニウム塩などが用いられる。その他、
公知のフッ素系界面活性剤を使用することもできる。
構造中にフッ素原子を含み、界面活性能をもつ化合物の
１種または２種以上の混合物のことである。たとえば、
Ｘ（ＣＦ2 ）n ＣＯＯＨ（ｎは６〜２０の整数、ＸはＦ
またはＨを表わす）で示される酸およびそのアルカリ金
属塩、アンモニウム塩、アミン塩または第四アンモニウ
ム塩：Ｙ（ＣＨ2 ＣＦ2 ）m ＣＯＯＨ（ｍは６〜１３の
整数、ＹはＦまたはＣｌを表わす）で示される酸、その
アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミン塩または第四
アンモニウム塩などがあげられる。より具体的には、パ
ーフルオロオクタン酸のアンモニウム塩、パーフルオロ
ノナン酸のアンモニウム塩などが用いられる。その他、
公知のフッ素系界面活性剤を使用することもできる。
【００１９】フッ素系界面活性剤の使用量は、水に対し
て１．０重量％以下、好ましくは０．５重量％以下、よ
り好ましくは０．２重量％以下である。下限は通常０．
０１重量％である。フッ素系界面活性剤の使用量が１．
０重量％より多いと、水性分散液から成膜した際に、フ
ィルムに界面活性剤の析出などの現象が生じる、また吸
水率が増加し、水中で白濁する傾向があるので好ましく
ない。
て１．０重量％以下、好ましくは０．５重量％以下、よ
り好ましくは０．２重量％以下である。下限は通常０．
０１重量％である。フッ素系界面活性剤の使用量が１．
０重量％より多いと、水性分散液から成膜した際に、フ
ィルムに界面活性剤の析出などの現象が生じる、また吸
水率が増加し、水中で白濁する傾向があるので好ましく
ない。
【００２０】本発明の水性分散液の固形分濃度は３０〜
５０重量％、好ましくは３５〜４５重量％である。３０
重量％より少ないと、塗膜化時に粘度調整が難しく、レ
ベリング性が低下する傾向があり、５０重量％より多い
と、分散体の安定性が劣り、重合時に付着や凝析を生じ
る傾向がある。
５０重量％、好ましくは３５〜４５重量％である。３０
重量％より少ないと、塗膜化時に粘度調整が難しく、レ
ベリング性が低下する傾向があり、５０重量％より多い
と、分散体の安定性が劣り、重合時に付着や凝析を生じ
る傾向がある。
【００２１】本発明の水性分散液に用いられる水は、好
ましくは脱イオン水である。
ましくは脱イオン水である。
【００２２】本発明のＶｄＦ系重合体の水性分散液は、
たとえば、水に対して１重量％以下の前記フッ素系界面
活性剤と微量のノニオン系非フッ素系界面活性剤との共
存下にＶｄＦ単量体またはＶｄＦを含む単量体混合物を
乳化重合させることにより製造できる。
たとえば、水に対して１重量％以下の前記フッ素系界面
活性剤と微量のノニオン系非フッ素系界面活性剤との共
存下にＶｄＦ単量体またはＶｄＦを含む単量体混合物を
乳化重合させることにより製造できる。
【００２３】粒子径が２００ｎｍ以下のＶｄＦ系重合体
を含んでなり固形分濃度が３０〜５０重量％である水性
分散液を調製するためには、通常、多量のフッ素系界面
活性剤の使用が必要となるが、本発明の製法によればノ
ニオン系非フッ素系界面活性剤を微量に添加することに
よりフッ素系界面活性剤の使用量を１重量％以下と少量
に抑えることができる。すなわちノニオン系非フッ素系
界面活性剤の添加により２００ｎｍ以下の小さな粒子径
を達成することができる。
を含んでなり固形分濃度が３０〜５０重量％である水性
分散液を調製するためには、通常、多量のフッ素系界面
活性剤の使用が必要となるが、本発明の製法によればノ
ニオン系非フッ素系界面活性剤を微量に添加することに
よりフッ素系界面活性剤の使用量を１重量％以下と少量
に抑えることができる。すなわちノニオン系非フッ素系
界面活性剤の添加により２００ｎｍ以下の小さな粒子径
を達成することができる。
【００２４】ノニオン系非フッ素系界面活性剤として
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエ
チレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステ
ル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル
類、グリセリンエステル類およびその誘導体などがあげ
られる。より具体的には、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル類のものとしてポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキ
シエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオ
レイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル
などがあげられ、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル類のものとしてポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ
ーテルなどがあげられ、ポリオキシエチレンアルキルエ
ステル類のものとしてモノラウリン酸ポリエチレングリ
コール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノ
ステアリン酸ポリエチレングリコールなどがあげられ、
ソルビタンアルキルエステエル類のものとしてモノラウ
リン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン
酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポ
リオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキ
シエチレンソルビタンなどがあげられ、ポリオキシエチ
レンソルビタンアルキルエステル類のものとしてモノラ
ウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチ
ン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸
ポリオキシエチレンソルビタンなどがあげられ、グリセ
リンエステル類のものとしてモノミリスチン酸グリセリ
ル、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリ
セリルなどがあげられる。また、これらの誘導体として
は、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニル−ホルムアルデヒド縮合物、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などがあげ
られる。特に好ましいものはポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル類およびポリオキシエチレンアルキルエステ
ル類であってＨＬＢ値が１０〜１８のものであり、具体
的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル（ＥＯ：
５〜２０。ＥＯはエチレンオキシドユニット数を示
す。）モノステアリン酸ポリエチレングリコール（Ｅ
Ｏ：１０〜５５）、モノオレイン酸ポリエチレングリコ
ール（ＥＯ：６〜１０）があげられる。
は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエ
チレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステ
ル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル
類、グリセリンエステル類およびその誘導体などがあげ
られる。より具体的には、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル類のものとしてポリオキシエチレンラウリルエ
ーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキ
シエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオ
レイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル
などがあげられ、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル類のものとしてポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエ
ーテルなどがあげられ、ポリオキシエチレンアルキルエ
ステル類のものとしてモノラウリン酸ポリエチレングリ
コール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノ
ステアリン酸ポリエチレングリコールなどがあげられ、
ソルビタンアルキルエステエル類のものとしてモノラウ
リン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン
酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポ
リオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキ
シエチレンソルビタンなどがあげられ、ポリオキシエチ
レンソルビタンアルキルエステル類のものとしてモノラ
ウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチ
ン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸
ポリオキシエチレンソルビタンなどがあげられ、グリセ
リンエステル類のものとしてモノミリスチン酸グリセリ
ル、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリ
セリルなどがあげられる。また、これらの誘導体として
は、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニル−ホルムアルデヒド縮合物、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などがあげ
られる。特に好ましいものはポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル類およびポリオキシエチレンアルキルエステ
ル類であってＨＬＢ値が１０〜１８のものであり、具体
的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル（ＥＯ：
５〜２０。ＥＯはエチレンオキシドユニット数を示
す。）モノステアリン酸ポリエチレングリコール（Ｅ
Ｏ：１０〜５５）、モノオレイン酸ポリエチレングリコ
ール（ＥＯ：６〜１０）があげられる。
【００２５】本発明においてノニオン系非フッ素系界面
活性剤の使用量は水に対して０．００１〜０．１重量
％、好ましくは０．０１〜０．０５重量％である。０．
１重量％より多いと、連鎖移動による重合速度の低下、
反応の停止などが起こり実用的でない。また０．００１
重量％未満では粒子径微小化の効果がほとんどみられな
い。
活性剤の使用量は水に対して０．００１〜０．１重量
％、好ましくは０．０１〜０．０５重量％である。０．
１重量％より多いと、連鎖移動による重合速度の低下、
反応の停止などが起こり実用的でない。また０．００１
重量％未満では粒子径微小化の効果がほとんどみられな
い。
【００２６】比較的高濃度のエマルジョンは、塩生成基
またはポリアルキレンオキサイド基を有するエチレン性
不飽和単量体を含む単量体混合物を有機溶媒中で重合し
たのち、水を加え、有機溶媒を留去することによりうる
こともできる。たとえば、ＶｄＦ、ＴＦＥおよびパーフ
ルオロブテン酸（ＣＦ2 ＝ＣＦ−ＣＦ2 ＣＯＯＨ）から
なる混合物を酢酸エチル中で溶液重合し、アンモニア水
を加えて中和したのち、撹拌下にフッ素系界面活性剤を
含むイオン交換水中に滴下して均一に分散させてから酢
酸エチルをエバポレーターで留去してエマルジョンをう
ることができる。
またはポリアルキレンオキサイド基を有するエチレン性
不飽和単量体を含む単量体混合物を有機溶媒中で重合し
たのち、水を加え、有機溶媒を留去することによりうる
こともできる。たとえば、ＶｄＦ、ＴＦＥおよびパーフ
ルオロブテン酸（ＣＦ2 ＝ＣＦ−ＣＦ2 ＣＯＯＨ）から
なる混合物を酢酸エチル中で溶液重合し、アンモニア水
を加えて中和したのち、撹拌下にフッ素系界面活性剤を
含むイオン交換水中に滴下して均一に分散させてから酢
酸エチルをエバポレーターで留去してエマルジョンをう
ることができる。
【００２７】ＶｄＦ単量体を重合させるために、通常、
開始剤が用いられる。開始剤としては、水性媒体中でフ
リーラジカル反応に供しうるラジカルを２０〜９０℃の
間の温度で発生するものであれば特に限定されないが、
通常、水溶性の開始剤として過硫酸のカリウム塩、アン
モニウム塩、過酸化水素、油溶性の開始剤としてジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート（ＩＰＰ）、アゾビ
スイソブチロニトリル（ＡＩＢＮ）などがあげられる。
開始剤の使用量は、水に対して０．００５〜１．０重量
％、好ましくは０．０１〜０．５重量％添加される。
０．００５重量％より少ないと、重合速度が極端に遅く
なる傾向があり、１．０重量％より多いと電解質濃度が
上がり、粒径を逆に大きくする傾向がある。
開始剤が用いられる。開始剤としては、水性媒体中でフ
リーラジカル反応に供しうるラジカルを２０〜９０℃の
間の温度で発生するものであれば特に限定されないが、
通常、水溶性の開始剤として過硫酸のカリウム塩、アン
モニウム塩、過酸化水素、油溶性の開始剤としてジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート（ＩＰＰ）、アゾビ
スイソブチロニトリル（ＡＩＢＮ）などがあげられる。
開始剤の使用量は、水に対して０．００５〜１．０重量
％、好ましくは０．０１〜０．５重量％添加される。
０．００５重量％より少ないと、重合速度が極端に遅く
なる傾向があり、１．０重量％より多いと電解質濃度が
上がり、粒径を逆に大きくする傾向がある。
【００２８】本発明のＶｄＦ重合体の水性分散液の調製
において重合温度は２０〜１２０℃、好ましくは３０〜
７０℃の温度である。重合温度が２０℃より低いと概し
て生成ラテックスの安定性が低くなり、重合温度が１２
０℃より高いと連鎖移動による重合速度の失速が起こる
傾向がある。重合は、重合体の種類によるが、通常、
１．０〜５０ｋｇｆ／ｃｍ2 （ゲージ圧）の加圧下に５
〜１００時間加熱されて行なわれる。
において重合温度は２０〜１２０℃、好ましくは３０〜
７０℃の温度である。重合温度が２０℃より低いと概し
て生成ラテックスの安定性が低くなり、重合温度が１２
０℃より高いと連鎖移動による重合速度の失速が起こる
傾向がある。重合は、重合体の種類によるが、通常、
１．０〜５０ｋｇｆ／ｃｍ2 （ゲージ圧）の加圧下に５
〜１００時間加熱されて行なわれる。
【００２９】本発明のＶｄＦ系重合体の水性分散液は顔
料、増粘剤、分散剤、消泡剤、凍結防止剤、成膜助剤な
どの添加剤を配合することにより、またはさらに他の高
分子化合物を複合してコーティング用水性塗料として用
いることができる。
料、増粘剤、分散剤、消泡剤、凍結防止剤、成膜助剤な
どの添加剤を配合することにより、またはさらに他の高
分子化合物を複合してコーティング用水性塗料として用
いることができる。
【００３０】つぎに具体的実施例により本発明をさらに
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【００３１】実施例１ 内容量１リッターの撹拌機付耐圧反応容器に、脱イオン
水５００ｍｌ、フッ素系界面活性剤であるパーフルオロ
オクタン酸アンモニウム塩（ＰＦＯＡ）０．５ｇ、ノニ
オン系非フッ素系界面活性剤であるポリオキシエチレン
ラウリルエーテル（日光ケミカルズ（株）製ＭＹＳ４
０）０．０５ｇを仕込み、チッ素圧入、脱気を繰返し、
溶存空気を除去したのち、ＶｄＦにて、６０℃で２０ｋ
ｇｆ／ｃｍ2 （ゲージ圧）まで加圧した。つぎに、開始
剤である過硫酸アンモニウム０．２ｇを仕込み、槽内圧
力が２０ｋｇｆ／ｃｍ2 （ゲージ圧）で一定となるよう
にＶｄＦを連続供給し、２０時間反応を行なったのち、
槽内を常温、常圧に戻し反応の終了とした。えられたＶ
ｄＦ単独重合体の固有粘度［η］をジメチルフラン（Ｄ
ＭＦ）溶媒中３５℃で測定すると、０．６３であった。
えられた水性分散液の特性値を表１に示す。
水５００ｍｌ、フッ素系界面活性剤であるパーフルオロ
オクタン酸アンモニウム塩（ＰＦＯＡ）０．５ｇ、ノニ
オン系非フッ素系界面活性剤であるポリオキシエチレン
ラウリルエーテル（日光ケミカルズ（株）製ＭＹＳ４
０）０．０５ｇを仕込み、チッ素圧入、脱気を繰返し、
溶存空気を除去したのち、ＶｄＦにて、６０℃で２０ｋ
ｇｆ／ｃｍ2 （ゲージ圧）まで加圧した。つぎに、開始
剤である過硫酸アンモニウム０．２ｇを仕込み、槽内圧
力が２０ｋｇｆ／ｃｍ2 （ゲージ圧）で一定となるよう
にＶｄＦを連続供給し、２０時間反応を行なったのち、
槽内を常温、常圧に戻し反応の終了とした。えられたＶ
ｄＦ単独重合体の固有粘度［η］をジメチルフラン（Ｄ
ＭＦ）溶媒中３５℃で測定すると、０．６３であった。
えられた水性分散液の特性値を表１に示す。
【００３２】表中、固形分濃度は、１５０℃の真空乾燥
器中で１時間乾燥し、乾燥後の重量を乾燥前の水性分散
液重量に対する百分率で表わした。粒子径は、レーザー
光散乱粒径測定装置（大塚電子工業（株）製ＥＬＳ−３
０００）で測定してえられた平均粒径である。沈降安定
性は、試料水性分散液を２５℃にて、６０日静置し、つ
ぎのように評価した。
器中で１時間乾燥し、乾燥後の重量を乾燥前の水性分散
液重量に対する百分率で表わした。粒子径は、レーザー
光散乱粒径測定装置（大塚電子工業（株）製ＥＬＳ−３
０００）で測定してえられた平均粒径である。沈降安定
性は、試料水性分散液を２５℃にて、６０日静置し、つ
ぎのように評価した。
【００３３】○：分散状態に目視で変化なし △：透明水相と粒子分散相に分離、振とうによって再分
散可能 ×：透明水相と粒子分散相に分離、振とうによっても再
分散不可能 実施例２ 内容量１リッターの撹拌機付耐圧反応容器に、脱イオン
水５００ｍｌ、パーフルオロオクタン酸アンモニウム塩
０．５ｇ、ポリオキシエチレンラウリルエーテル０．０
５ｇを仕込み、チッ素圧入、脱気を繰返し、溶存空気を
除去したのち、ＶｄＦ／ＴＦＥ（８０／２０モル％）単
量体混合物にて、６０℃で８ｋｇｆ／ｃｍ2 （ゲージ
圧）まで加圧した。つぎに、過硫酸アンモニウム０．０
５ｇを仕込み、槽内圧力が８ｋｇｆ／ｃｍ2 （ゲージ
圧）で一定となるように前記単量体混合物を連続供給
し、２０時間反応を行なったのち、槽内を常温、常圧に
戻し反応の終了とした。えられたＶｄＦ／ＴＦＥ共重合
体のメチルエチルケトン（ＭＥＫ）溶液中３５℃での固
有粘度［η］は、１．４３であった。えられた水性分散
液の特性値を表１に示す。
散可能 ×：透明水相と粒子分散相に分離、振とうによっても再
分散不可能 実施例２ 内容量１リッターの撹拌機付耐圧反応容器に、脱イオン
水５００ｍｌ、パーフルオロオクタン酸アンモニウム塩
０．５ｇ、ポリオキシエチレンラウリルエーテル０．０
５ｇを仕込み、チッ素圧入、脱気を繰返し、溶存空気を
除去したのち、ＶｄＦ／ＴＦＥ（８０／２０モル％）単
量体混合物にて、６０℃で８ｋｇｆ／ｃｍ2 （ゲージ
圧）まで加圧した。つぎに、過硫酸アンモニウム０．０
５ｇを仕込み、槽内圧力が８ｋｇｆ／ｃｍ2 （ゲージ
圧）で一定となるように前記単量体混合物を連続供給
し、２０時間反応を行なったのち、槽内を常温、常圧に
戻し反応の終了とした。えられたＶｄＦ／ＴＦＥ共重合
体のメチルエチルケトン（ＭＥＫ）溶液中３５℃での固
有粘度［η］は、１．４３であった。えられた水性分散
液の特性値を表１に示す。
【００３４】実施例３ 内容量１リッターの撹拌機付耐圧反応容器に、脱イオン
水５００ｍｌ、パーフルオロオクタン酸アンモニウム塩
０．５ｇ、ポリオキシエチレンラウリルエーテル０．０
５ｇを仕込み、チッ素圧入、脱気を繰返し、溶存空気を
除去したのち、ＶｄＦ／ＴＦＥ／ＨＦＰ（７２／２０／
８モル％）単量体混合物にて、６０℃で８ｋｇｆ／ｃｍ
2 （ゲージ圧）まで加圧した。つぎに、過硫酸アンモニ
ウム０．２ｇを仕込み、槽内圧力が８ｋｇｆ／ｃｍ
2 （ゲージ圧）で一定となるように前記単量体混合物を
連続供給し、３８時間反応を行なったのち、槽内を常
温、常圧に戻し反応の終了とした。えられたＶｄＦ／Ｔ
ＦＥ／ＨＦＰ共重合体のＭＥＫ溶媒中３５℃での固有粘
度［η］は、１．０８であった。えられた水性分散液の
特性値を表１に示す。
水５００ｍｌ、パーフルオロオクタン酸アンモニウム塩
０．５ｇ、ポリオキシエチレンラウリルエーテル０．０
５ｇを仕込み、チッ素圧入、脱気を繰返し、溶存空気を
除去したのち、ＶｄＦ／ＴＦＥ／ＨＦＰ（７２／２０／
８モル％）単量体混合物にて、６０℃で８ｋｇｆ／ｃｍ
2 （ゲージ圧）まで加圧した。つぎに、過硫酸アンモニ
ウム０．２ｇを仕込み、槽内圧力が８ｋｇｆ／ｃｍ
2 （ゲージ圧）で一定となるように前記単量体混合物を
連続供給し、３８時間反応を行なったのち、槽内を常
温、常圧に戻し反応の終了とした。えられたＶｄＦ／Ｔ
ＦＥ／ＨＦＰ共重合体のＭＥＫ溶媒中３５℃での固有粘
度［η］は、１．０８であった。えられた水性分散液の
特性値を表１に示す。
【００３５】実施例４ 内容量１リッターの撹拌機付耐圧反応容器に、脱イオン
水５００ｍｌ、パーフルオロオクタン酸アンモニウム塩
０．５ｇ、ポリオキシエチレンラウリルエーテル０．０
５ｇを仕込み、チッ素圧入、脱気を繰返し、溶存空気を
除去したのち、ＶｄＦ／ＴＦＥ／ＣＴＦＥ（７５／１５
／１０モル％）単量体混合物にて、６０℃で８ｋｇｆ／
ｃｍ2 （ゲージ圧）まで加圧した。つぎに、過硫酸アン
モニウム０．２ｇを仕込み、槽内圧力が８ｋｇｆ／ｃｍ
2 （ゲージ圧）で一定となるように前記単量体混合物を
連続供給し、４０時間反応を行なったのち、槽内を常
温、常圧に戻し反応の終了とした。えられたＶｄＦ／Ｔ
ＦＥ／ＣＴＦＥ共重合体のＭＥＫ溶媒中３５℃での固有
粘度［η］は、１．２０であった。えられた水性分散液
の特性値を表１に示す。
水５００ｍｌ、パーフルオロオクタン酸アンモニウム塩
０．５ｇ、ポリオキシエチレンラウリルエーテル０．０
５ｇを仕込み、チッ素圧入、脱気を繰返し、溶存空気を
除去したのち、ＶｄＦ／ＴＦＥ／ＣＴＦＥ（７５／１５
／１０モル％）単量体混合物にて、６０℃で８ｋｇｆ／
ｃｍ2 （ゲージ圧）まで加圧した。つぎに、過硫酸アン
モニウム０．２ｇを仕込み、槽内圧力が８ｋｇｆ／ｃｍ
2 （ゲージ圧）で一定となるように前記単量体混合物を
連続供給し、４０時間反応を行なったのち、槽内を常
温、常圧に戻し反応の終了とした。えられたＶｄＦ／Ｔ
ＦＥ／ＣＴＦＥ共重合体のＭＥＫ溶媒中３５℃での固有
粘度［η］は、１．２０であった。えられた水性分散液
の特性値を表１に示す。
【００３６】比較例１〜４ 実施例１〜４において、ノニオン系非フッ素系界面活性
剤を使用せずフッ素系界面活性剤の量を表１に示すよう
に変えた以外は、すべて実施例１〜４と同様にしてＶｄ
Ｆ系重合体の水性分散液を調製した。えられた水性分散
液の特性値を表１に示す。
剤を使用せずフッ素系界面活性剤の量を表１に示すよう
に変えた以外は、すべて実施例１〜４と同様にしてＶｄ
Ｆ系重合体の水性分散液を調製した。えられた水性分散
液の特性値を表１に示す。
【００３７】比較例５ 実施例３のＨＦＰに代えてＣＴＦＥを用い、フッ素系界
面活性剤の量を表１に示すように変えた以外はすべて実
施例３と同様にしてＶｄＦ系重合体の水性分散液を調製
した。えられた水性分散液の特性値を表１に示す。表１
に示すようにこの水性分散液の特性値は好ましいもので
あるが、成膜乾燥時にフッ素系界面活性剤の析出がみら
れた。
面活性剤の量を表１に示すように変えた以外はすべて実
施例３と同様にしてＶｄＦ系重合体の水性分散液を調製
した。えられた水性分散液の特性値を表１に示す。表１
に示すようにこの水性分散液の特性値は好ましいもので
あるが、成膜乾燥時にフッ素系界面活性剤の析出がみら
れた。
【００３８】
【表１】
【００３９】
【発明の効果】本発明のＶｄＦ系重合体の水性分散液
は、界面活性剤の量が少ないにもかかわらず沈降安定性
に優れたものであり、耐水性、レベリング性に優れた塗
膜などを提供することができる。また、本発明の製法に
よれば、微量のノニオン系非フッ素系界面活性剤を併用
することにより、フッ素系界面活性剤の使用量を大幅に
減らしても前記水性分散液を容易にうることができる。
は、界面活性剤の量が少ないにもかかわらず沈降安定性
に優れたものであり、耐水性、レベリング性に優れた塗
膜などを提供することができる。また、本発明の製法に
よれば、微量のノニオン系非フッ素系界面活性剤を併用
することにより、フッ素系界面活性剤の使用量を大幅に
減らしても前記水性分散液を容易にうることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−34032（ＪＰ，Ａ) 特公 昭46−3986（ＪＰ，Ｂ１) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C08L 27/16 C09D 127/16
Claims (3)
- 【請求項１】 粒子径が２００ｎｍ以下のビニリデンフ
ルオライド系重合体を含んでなり固形分濃度が３０〜５
０重量％であり、フッ素系界面活性剤含量が水に対して
１重量％以下であることを特徴とするビニリデンフルオ
ライド系重合体の水性分散液。 - 【請求項２】 ノニオン系非フッ素系界面活性剤を水に
対して０．００１〜０．１重量％含む請求項１記載のビ
ニリデンフルオライド系重合体の水性分散液。 - 【請求項３】 水に対して１重量％以下のフッ素系界面
活性剤と０．００１〜０．１重量％のノニオン系非フッ
素系界面活性剤との共存下にビニリデンフルオライド単
量体またはビニリデンフルオライドを含む単量体混合物
を乳化重合させることを特徴とする請求項１または２記
載のビニリデンフルオライド系重合体の水性分散液の製
法。
Priority Applications (10)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23385893A JP3172983B2 (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | ビニリデンフルオライド系重合体の水性分散液およびその製法 |
| TW083108530A TW293826B (ja) | 1993-09-20 | 1994-09-15 | |
| PCT/JP1994/001531 WO1995008598A1 (fr) | 1993-09-20 | 1994-09-16 | Dispersion aqueuse d'un polymere de fluorure de vinylidene et son procede de production |
| KR1019960701403A KR100301144B1 (ko) | 1993-09-20 | 1994-09-16 | 비닐리덴 플루오라이드계 중합체의 수정 분산액 및 그의 제조방법 |
| US08/612,865 US5925705A (en) | 1993-09-20 | 1994-09-16 | Aqueous dispersion of vinylidene fluoride polymer and preparation process thereof |
| DE69419617T DE69419617T2 (de) | 1993-09-20 | 1994-09-16 | Wässrige dispersion von vinylidenfluoridpolymeren und verfahren zu ihrer herstellung |
| EP94927057A EP0721974B1 (en) | 1993-09-20 | 1994-09-16 | Aqueous dispersion of vinylidene fluoride polymer and process for producing the same |
| US09/095,842 US20010007889A1 (en) | 1993-09-20 | 1998-06-11 | Aqueous dispersion of vinylidene fluoride polymer and preparation process therof |
| US10/870,065 US20040242755A1 (en) | 1993-09-20 | 2004-06-18 | Aqueous dispersion of vinylidene fluoride polymer and preparation process thereof |
| US11/370,938 US20060173117A1 (en) | 1993-09-20 | 2006-03-09 | Acqueous dispersion of vinylidene flouride polymer and preparation process thereof |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23385893A JP3172983B2 (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | ビニリデンフルオライド系重合体の水性分散液およびその製法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0790153A JPH0790153A (ja) | 1995-04-04 |
| JP3172983B2 true JP3172983B2 (ja) | 2001-06-04 |
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ID=16961678
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23385893A Expired - Fee Related JP3172983B2 (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | ビニリデンフルオライド系重合体の水性分散液およびその製法 |
Country Status (7)
| Country | Link |
|---|---|
| US (4) | US5925705A (ja) |
| EP (1) | EP0721974B1 (ja) |
| JP (1) | JP3172983B2 (ja) |
| KR (1) | KR100301144B1 (ja) |
| DE (1) | DE69419617T2 (ja) |
| TW (1) | TW293826B (ja) |
| WO (1) | WO1995008598A1 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013251244A (ja) * | 2012-06-04 | 2013-12-12 | Endo Lighting Corp | 直管形ｌｅｄランプ、およびそれを用いた照明器具 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6169139B1 (en) | 1998-04-27 | 2001-01-02 | Dupont Dow Elastomers Llc | Fluoroelastomer latex |
| DE19857111A1 (de) * | 1998-12-11 | 2000-06-15 | Dyneon Gmbh | Wäßrige Dispersionen von Fluorpolymeren |
| US7279522B2 (en) | 2001-09-05 | 2007-10-09 | 3M Innovative Properties Company | Fluoropolymer dispersions containing no or little low molecular weight fluorinated surfactant |
| DE10232379B4 (de) * | 2002-07-17 | 2006-09-14 | Dilo Trading Ag | Elektrisch leitfähiger Haftvermittler, Elektrode, Verfahren zu deren Herstellung sowie Sekundärbatterie |
| US6841616B2 (en) | 2003-03-28 | 2005-01-11 | Arkema Inc. | Polymerization of halogen-containing monomers using siloxane surfactant |
| US6869997B2 (en) | 2003-05-06 | 2005-03-22 | Arkema, Inc. | Polymerization of fluoromonomers using a 3-allyloxy-2-hydroxy-1-propanesulfonic acid salt as surfactant |
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| US7803867B2 (en) | 2005-05-19 | 2010-09-28 | Arkema Inc. | Highly weatherable roof coatings containing aqueous fluoropolymer dispersions |
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| WO2007040507A2 (en) * | 2005-09-27 | 2007-04-12 | Sherwood Services Ag | Stereotactic head frame localizer |
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