JP3169959B2 - 空調システムの自動アドレス制御装置 - Google Patents

空調システムの自動アドレス制御装置

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JP3169959B2 JP30530490A JP30530490A JP3169959B2 JP 3169959 B2 JP3169959 B2 JP 3169959B2 JP 30530490 A JP30530490 A JP 30530490A JP 30530490 A JP30530490 A JP 30530490A JP 3169959 B2 JP3169959 B2 JP 3169959B2
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忠三 蜷川
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、マルチ空調機を通信ネットワークにより構
成した空調システムにおいて、各空調機の通信用の自己
アドレスを設定する自動アドレス制御装置に関する。
(従来の技術) 従来、例えば第4図に示すように、1台の室外機1及
び複数の室内機2a〜2nからなるマルチ空調機が通信ネッ
トワーク3により接続してなる空調システムがある。通
信ネットワーク3は、多重シリアル信号伝送方式による
一対の渡り配線の信号線からなる。各空調機1,2a〜2nに
は、それぞれ唯一固有の番号(自己アドレス)4,4a〜4n
が設定されている。この自己アドレスにより、通信ネッ
トワーク3を通じて、各空調機1,2a〜2n間の通信が可能
となる。
各空調機1,2a〜2nにはそれぞれ、第5図に示すよう
に、通信ネットワーク3を通じて接続されている制御装
置10が設けられている。制御装置10は、各制御動作を実
行するマイクロプロセッサ(CPU)12、シリアル通信イ
ンターフェース11及び自己アドレスを設定するためのア
ドレススイッチ13を有する。CPU12は、シリアル通信イ
ンターフェース11を通じて通信ネットワーク3とのデー
タの送受信を行なう。CPU12は、アドレススイッチ13に
より設定された自己アドレスを認識する。
(発明が解決しようとする課題) 通信ネットワーク3により構成された空調システムに
おいて、各空調機1,2a〜2nの自己アドレスは、それぞれ
の制御装置10に設けられたアドレススイッチ13により設
定されていた。しかしながら、この自己アドレス設定で
は、空調機の設置現場において、作業者が各空調機ごと
に各アドレススイッチ13をマニュアルにより操作して設
定していた。このため、誤ったアドレスを設定すること
があり、システムの正常な通信制御が不能になることが
ある。また、アドレススイッチ13の操作により、アドレ
ス設定を行なう作業は煩わしい作業であるため、空調シ
ステムの設置作業の効率を低下させる要因になってい
た。このような問題点を解消するために、アドレススイ
ッチ13を不要したシステムが考えられているが、電源が
オフされると、設定したアドレスが消去してしまう欠陥
があった。
本発明の目的は、各空調機毎に、自動的に自己アドレ
スを設定する手段を設けることにより、確実かつ効率的
なアドレス設定を実現し、かつ装置の電源がオフされて
も、設定した自己アドレスを確実に保持することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明は、マルチ空調機の各制御装置を通信ネットワ
ークにより接続してなる空調システムにおいて、各制御
装置に、衝突検知多重アクセス方式の通信プロトコル手
段、仮アドレス発生手段、自己アドレス設定手段及び不
揮発性メモリ手段を配置した構成である。仮アドレス発
生手段は、各空調機の自己アドレスを設定するための仮
アドレスを順番に発生する回路である。また、自己アド
レス設定手段は、各空調機間で重複しない仮アドレスを
自己アドレスとして設定する回路である。不揮発性メモ
リ手段は、自己アドレス設定手段により設定された自己
アドレスを記憶する。
(作用) 本発明では、仮アドレス発生手段からの仮アドレス
を、衝突検知多重アクセス方式の通信プロトコル手段を
通じて通信ネットワークに送信する。このとき、各制御
装置から仮アドレスが送信されても、通信プロトコル手
段により支障なく送信される。各制御装置では、自己ア
ドレスと重複する仮アドレスが送信されると、その旨を
通知する応答がなされる。この応答に応じて、重複しな
い場合の仮アドレスを自己アドレスとして設定する。こ
の設定された自己アドレスを不揮発性メモリ手段に記憶
することにより、電源がオフしても、自己アドレスを確
実に保持することができる。
(実施例) 以下図面を参照して本発明の実施例を説明する。
同実施例では、第4図に示す空調システムにおいて、
各空調機の制御装置には、第1図に示すような自動アド
レス制御装置30が配置されている。
本装置30は、衝突検知多重アクセス方式(CSMA/CD方
式)のプロトコル処理回路20、通信パケット解読回路2
1、通信パケット発生回路22、アドレス重複検出回路2
3、仮アドレス処理回路24、不揮発性メモリ25及び初期
仮アドレス発生回路26を有する。プロトコル処理回路20
は、第4図に示す各空調機を接続する通信ネットワーク
3に接続されており、データの一斉同報機能および衝突
検知再送機能による通信の交通整理機能を備えている。
通信パケット解読回路21は、通信ネットワーク3を通じ
て他の制御装置から送信された応答パケット(RESPONS
E)を解読する回路である。通信パケット発生回路22
は、発生された仮アドレス(TA)に対応する通信パケッ
ト(TA CALL)を生成する回路である。
初期仮アドレス発生回路26は、装置30に電源が投入さ
れると、仮アドレスTAの初期値(ゼロ)を仮アドレス処
理回路24に出力する。仮アドレス処理回路24は、初期値
として“0"がセットされたことを指示する処理(ここで
は、“#”を付加する)を実行し、この処理後の仮アド
レスTA(#0)を通信パケット発生回路22に出力する。
一方、アドレス重複検出回路23は、通信パケット解読回
路21からRESPONSEを受信したときに出力される信号Rに
応じて、アドレス加算処理を指示する信号(TA INC)
を仮アドレス処理回路24に出力する。また、アドレス重
複検出回路23は、通信パケット解読回路21からRESPONSE
を受信しないときに出力される信号NRに応じて、仮アド
レス処理回路24から出力された仮アドレスTAを最終の自
己アドレスFAとして設定し、不揮発性メモリ25に記憶す
る。不揮発性メモリ25は、例えばEE−PROMからなり、電
源がオフされても、自己アドレスFAを保持するメモリで
ある。
次に、同実施例の動作を説明する。
まず、第2図に示すように、装置30に電源が投入され
ると、前記のような処理により、仮アドレス処理回路24
は、初期の仮アドレスTA(#0)を生成し、通信パケッ
ト発生回路22に出力する(ステップS1)。通信パケット
発生回路22は、仮アドレスTAに対応する通信パケット
(TA CALL)を生成し、プロトコル処理回路20に出力す
る。この通信パケット(TA CALL)は、当該制御装置
(空調機)が仮アドレスTAとしてセットされた番号を自
己アドレスとして設定することが妥当であるか否かを、
システム全体に対して問い掛ける意味を付与されたパケ
ットである。
プロトコル処理回路20は、仮アドレスTAに対応する通
信パケット(TA CALL)を通信ネットワーク3を通じ
て、一斉同報処理を実行する。即ち、特定のアドレスを
宛先とせずに、通信ネットワーク3に接続された全ての
空調機の各制御装置に送信される。このとき、同時に、
他の制御装置から通信パケットが通信ネットワーク3に
送信されても、CSMA/CD方式のプロトコル処理回路20の
衝突検知再送機能により、通信の交通整理処理がなされ
る。
ここで、通信ネットワーク3に接続された他の制御装
置では、送信された通信パケット(TA CALL)を受信す
ると、第3図に示すように、パケット(TA CALL)の仮
アドレスTAと自己アドレスFAとを比較する処理がなされ
る(ステップS10)。他の制御装置は、比較結果が一致
であれば(ステップS10のYES)、応答パケット(RESPON
SE)を一斉同報処理により送信する(ステップS11)。
比較結果が不一致であれば(ステップS10のNO)、何も
応答しない。また、他の制御装置において、自己アドレ
スFAが確定していない場合も、何も応答しない。
プロトコル処理回路20は、通信パケット(TA CALL)
を送信した後に一定時間だけ受信モードになり、第2図
に示すように、他の制御装置からの応答パケット(RESP
ONSE)の受信を待つ(ステップS3)。応答パケット(RE
SPONSE)の受信があると(ステップS3のYES)、アドレ
ス重複検出回路23は、通信パケット解読回路21からの信
号Rに応じて、アドレス加算処理を指示する信号(TA
INC)を仮アドレス処理回路24に出力する。仮アドレス
処理回路24は、仮アドレスTAにインクリメント処理
(“1"を加算)を実行した後に、その新しい仮アドレス
TAを再度通信パケット発生回路22に出力する(ステップ
S4)。この後、前記のようなステップS2およびステップ
S10,S11の処理が繰り返される。
一方、他の制御装置からの応答パケット(RESPONSE)
の受信がなく、通信パケット解読回路21から信号NRが出
力されると、アドレス重複検出回路23は、仮アドレスTA
を最終の自己アドレスFAとして設定し、不揮発性メモリ
25に記憶する(ステップS5)。
このようにして、初期値(0)のセットした仮アドレ
スTAを発生し、この仮アドレスTAと重複する自己アドレ
スが他の制御装置(空調機)に確定していない場合に
は、その仮アドレスTAを最終的な自己アドレスFAとして
設定する。一方、重複している場合には、初期値(0)
から順番に加算した新たな仮アドレスTAを発生し、他の
自己アドレスと重複しない仮アドレスTAを生成する。こ
れにより、自動的に、通信用の唯一固有の自己アドレス
を確実に設定し、不揮発性メモリ25に保持することがで
きる。したがって、装置の電源がオフされても、設定さ
れた自己アドレスは確実に保持されることになる。ま
た、本発明では、CSMA/CD方式のプロトコル処理回路20
を利用することにより、ネットワーク上のアドレスが未
設定の状態であっても、通信統制のマスタ局を必要とせ
ずに、自動アドレス設定のための通信制御が可能とな
る。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、通信ネットワー
クにより構成された空調システムにおいて、各空調機毎
に、自動的に自己アドレスを設定する手段を設けること
により、マニュアルによるアドレス設定作業を不要にす
ることができる。したがって、アドレス設定の誤操作を
無くし、確実かつ効率的なアドレス設定を実現すること
ができる。これにより、空調システムの確実な運転と空
調システムの設置作業の効率の向上を図ることが可能と
なる。さらに、設定した自己アドレスを不揮発性メモリ
に記憶することにより、装置の電源がオフされても、確
実に保持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例に係わるブロック図、第2図お
よび第3図はそれぞれ同実施例の動作を説明するための
フローチャート、第4図および第5図はそれぞれ従来の
空調システムを説明するためのブロック図である。 20……プロトコル処理回路、21……通信パケット解読回
路、22……通信パケット発生回路、23……アドレス重複
検出回路、24……仮アドレス処理回路、25……不揮発性
メモリ、26……初期仮アドレス発生回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蜷川 忠三 愛知県西春日井郡西枇杷島町字旭町3丁 目1番地 三菱重工業株式会社エアコン 製作所内 (72)発明者 玉置 廉 愛知県名古屋市中村区岩塚町字九反所60 番地の1 中菱エンジニアリング株式会 社内 (56)参考文献 特開 平2−4154(JP,A) 特開 平3−244954(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 102 F24F 11/02 103

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一台の室外機に対して複数台の室内機を接
    続したマルチ空調機であって、当該室外機及び各室内機
    のそれぞれに制御装置を設けて、当該各制御装置を通信
    ネットワークにより接続してなる空調システムにおい
    て、 前記室外機及び各室内機の各制御装置に配置されて、前
    記通信ネットワークに接続された衝突検知多重アクセス
    方式の通信プロトコル手段と、 前記マルチ空調機の電源が投入されたときに、前記各制
    御装置の自己アドレスを設定するための仮アドレスを順
    番に発生し、前記通信プロトコルを通じて前記通信ネッ
    トワークに送信する仮アドレス発生手段と、 送信した前記仮アドレスに対して、他の制御装置から前
    記通信ネットワークを通じて各自己アドレスと前記仮ア
    ドレスとが一致する場合の応答を受信しないとき、前記
    仮アドレスを自己アドレスとして設定する自己アドレス
    設定手段と、 前記応答を受信したときに、前記仮アドレス発生手段を
    制御して、前記仮アドレスを更新して前記通信ネットワ
    ークに送信させるアドレス重複制御手段とを具備し、 前記室外機及び各室内機の各制御装置に連続番号で自動
    的にアドレスを設定することを特徴とする空調システム
    の自動アドレス制御装置。
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