JP3160161B2 - ポリエチレンナフタレートの製造方法 - Google Patents

ポリエチレンナフタレートの製造方法

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JP3160161B2
JP3160161B2 JP24272094A JP24272094A JP3160161B2 JP 3160161 B2 JP3160161 B2 JP 3160161B2 JP 24272094 A JP24272094 A JP 24272094A JP 24272094 A JP24272094 A JP 24272094A JP 3160161 B2 JP3160161 B2 JP 3160161B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエチレンナフタレー
トの製造方法に関し、さらに詳しくは表面平坦性に優れ
たフイルムを形成し、静電密着性も良化しうるポリエチ
レンナフタレートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンナフタレートフイルムは、
ポリエチレンテレフタレートフイルムに比べて、耐熱
性、強度等の基本物性に優れていることから、磁気記録
媒体、コンデンサー、電絶テープ等種々の用途に用いる
ことが検討され、また多数提案されている。
【0003】しかしながら、特に磁気記録媒体のベース
フイルムとして用いる場合平坦な表面性が求められる
が、従来のポリエチレンナフタレートフイルムは特に蒸
着ビデオテープのベースフイルムに求められる表面平坦
性を十分達成できるものではなかった。この原因は、触
媒として用いた成分が析出したり、ポリマー成分と化合
物等を形成し、フイルム表面に微細な凹凸を生成するた
めと考えられている。
【0004】従来より、このようなフイルムの表面平坦
性を確保するために、触媒添加量の最適化、添加方法の
最適化が種々検討されてきたが、ポリエチレンナフタレ
ートに関して、このことは十分に満足のいく結果が得ら
れていないのが実情である。
【0005】さらに、フイルム生産性を考えた場合、静
電密着性が良好であった方が有利であることは言うまで
もないが、前述のフイルム平坦性とこの静電密着性を両
立させることに関して、従来の方法では十分に達成でき
るとは言い難い。
【0006】静電密着性を良化させるためには、従来ア
ルカリ金属化合物等を添加し、ポリマー溶融時の電気抵
抗を低減させる方法が検討されているが、析出粒子の表
面平坦性悪化への寄与があるため難しい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上述の
実情に鑑み、表面平坦性に優れたフイルムを形成し、か
つ静電密着性にも優れたポリエチレンナフタレートを開
発するために鋭意検討した結果、カルシウム化合物、マ
グネシウム化合物、リン化合物、アンチモン化合物を特
定量、特定比率にて触媒として添加する方法で製造した
ポリエチレンナフタレートを用いれば、表面平坦性、静
電密着性に優れたポリエチレンナフタレートフイルムを
得ることができることを見出し、本発明に到達した。
【0008】従って、本発明の目的は表面平坦性、静電
密着性に優れたフイルムを形成し得るポリエチレンナフ
タレートの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、ナフタレンジカルボン酸のジメチルエステル
とエチレングリコールとを反応させてポリエチレンナフ
タレートを製造する際、マグネシウム化合物、カルシウ
ム化合物、リン化合物及びアンチモン化合物を、下記式
(1)〜(4)を満足する割合で添加することを特徴と
するポリエチレンナフタレートの製造方法によって達成
される。
【0010】
【数2】
【0011】(ただし、Mgはマグネシウム化合物の、
酸成分106 g当りのモル数、Caはカルシウム化合物
の、酸成分106 g当りのモル数、Pはリン化合物の、
酸成分106 g当りのモル数、Sbはアンチモン化合物
に含まれるアンチモン元素の、酸成分106 g当りのグ
ラム原子数である。)本発明において、ナフタレンジカ
ルボン酸としては、例えば2,6―ナフタレンジカルボ
ン酸、2,7―ナフタレンジカルボン酸、1,5―ナフ
タレンジカルボン酸等を挙げることができるが、特に
2,6―ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0012】かかるナフタレンジカルボン酸は、ジメチ
ルエステルとの低級アルキルエステルの状態で使用され
る。
【0013】本発明においては、ナフタレンジカルボン
酸のジメチルエステルとエチレングリコールとを反応さ
せてポリエチレンナフタレートとするが、この反応にお
いてナフタレンジカルボン酸のジメチルエステルの一部
(例えば20モル%以下)を他の酸成分で置換してよ
く、またエチレングリコールの一部(例えば20モル%
以下)を他のグリコール成分で置換しても良い。
【0014】この他の酸成分としては、芳香族ジカルボ
ン酸例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルエ
タンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニ
ルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボ
ン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、アンスラセンジ
カルボン酸等;脂肪族ジカルボン酸例えばアジピン酸、
セバチン酸等;脂環族ジカルボン酸例えばシクロヘキサ
ン―1,4―ジカルボン酸等などを例示することができ
る。
【0015】他のグリコール成分としては、脂肪族グリ
コール例えばトリメチレングリコール、テトラメチレン
グリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレ
ングリコール、デカメチレングリコール等の如き炭素数
3〜10のポリメチレングリコール、シクロヘキサンジ
メタノール等;芳香族ジオール例えばハイドロキノン、
レゾルシン、2,2―ビス(4―ヒドロキシフェニル)
プロパン等;芳香環を有する脂肪族ジオール例えば1,
4―ジヒドロキシメチルベンゼン等;ポリアルキレング
リコール(ポリオキシアルキレングリコール)例えばポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポ
リテトラメチレングリコール等などを例示することがで
きる。
【0016】また、本発明においては、例えばヒドロキ
シ安息香酸の如き芳香族オキシ酸;ω―ヒドロキシカプ
ロン酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシカルボン酸に由
来する成分を、ジカルボン酸成分及びオキシカルボン酸
成分の総量に対し20モル%以下で共重合あるいは結合
させることもできる。
【0017】さらに、本発明においては、得られるポリ
エチレンナフタレートが実質的に線状である範囲の量、
例えば全酸成分に対し2モル%以下の量で、三官能以上
のポリカルボン酸又はポリヒドロキシ化合物、例えばト
リメリット酸、ペンタエリスリトール等を共重合させる
こともできる。
【0018】本発明においては、ナフタレンジカルボン
酸のジメチルエステルとエチレングリコールとを反応
で、先ず酸成分106gに対して合計1.0以上、2.
6モル未満の範囲の反応系に可溶なカルシウム化合物及
びマグネシウム化合物を添加し、エステル交換反応を行
なう(以下、モルとは酸成分106g当りのモル数を示
す。)。
【0019】エステル交換触媒としての、酸成分に対す
るカルシウム化合物及びマグネシウム化合物の合計添加
量は、その量が少ないほど触媒残渣による析出粒子が減
少しフイルムに成形したときに表面平坦性が向上する。
本発明におけるこの合計添加量は1.0モル以上、2.
6モル未満の範囲であるが、更に1.0モル以上、2.
3モル以下の範囲であることが好ましい。
【0020】本発明でのエステル交換反応条件は、エス
テル交換触媒を添加後30分以内で温度を160℃とす
ることが、フイルムに成形したときの異物を少なくする
ことができるため好ましい。特に、該合計添加量を1.
0モル以上、2.3モル以下の範囲とし、エステル交換
反応条件を0.1〜1kg/cm2 加圧下、特に0.2
〜1kg/cm2 の加圧下で行うと、交換触媒を添加
後、迅速に160℃まで昇温することができるため、更
にフイルムに成形したときの異物を少なくすることがで
き、かつ表面平坦性を向上させることができるため好ま
しい。尚、該合計添加量が1.0モル未満では上記の加
圧下でエステル交換反応をおこなっても、反応が完結し
難い。
【0021】また、前記カルシウム化合物に対するマグ
ネシウム化合物の割合(モル比)は3.0〜6.0であ
る。好ましくは4.0〜5.0の範囲である。このモル
比が6.0を超えても、3.0未満でも、エステル交換
反応が完結し難いため固有粘度の低いポリエチレンテレ
フタレートしか得られず、フイルムに成形したときに高
強度のフイルムが得られない。
【0022】次いで、エステル交換反応が実質的に完結
したときに、エステル交換反応触媒の一部を失活させる
ためリン化合物を添加するが、この時のリン化合物の添
加量に対するエステル交換反応触媒、すなわちカルシウ
ム化合物及びマグネシウム化合物の合計添加量の割合
(モル比)は2.3〜7.0である。好ましくは3.5
〜6.0の範囲である。このモル比が7.0を超えると
フイルムに成形したときの強度が低下してしまい、好ま
しくない。一方、このモル比が2.3未満となると、静
電密着性が悪化し、フイルム生産性が低下してしまう。
また、失活していないカルシウム化合物及びマグネシウ
ム化合物が重縮合工程で一部重合触媒として作用する
が、2.3未満のモル比のときは、重合活性のあるカル
シウム化合物及びマグネシウム化合物のモル数が減少
し、実質重合反応が長くなり、生産性が低下してしま
い、好ましくない。
【0023】その後、反応生成物を重縮合反応させてポ
リマーとするが、該反応生成物にこの重縮合反応の主た
る触媒としてアンチモン化合物を添加する。なお、アン
チモン化合物は、エステル交換反応開始前に添加しても
よい。アンチモン化合物の量は0.4〜2.0原子であ
る(ここで、『原子』とはアンチモン化合物に含まれる
アンチモン元素の酸成分106 g当りのグラム原子数を
示す。以下『原子』と略記する。)。この量が、2.0
原子を超えると、長時間のフイルム成形を行なった場
合、アンチモン化合物に起因する析出物がフイルム欠点
となり、一方0.2原子未満となると、重縮合反応性に
劣り、生産性が悪く、実質的に好ましくない。
【0024】本発明において用いる前記マグネシウム化
合物及びカルシウム化合物は、特に限定はされないが、
酸化物、塩化物、炭酸塩、カルボン酸塩等が好ましく、
特に酢酸塩、すなわち、酢酸マグネシウム、酢酸カルシ
ウムが好ましい。
【0025】また、前記リン化合物は、特に限定されな
いが、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリ―n―ブチルホスフェート等が好ましく、特に
トリメチルホスフェートが好ましい。
【0026】さらにまた、前記アンチモン化合物は、特
に限定されないが、酢酸アンチモン、三酸化アンチモン
等が好ましく、三酸化アンチモンが特に好ましい。
【0027】本発明においては、ポリエチレンナフタレ
ートの製造に際し、例えば顔料、染料、紫外線吸収剤、
熱安定剤、光安定剤、酸化防止剤、遮光剤(例えばカー
ボンブラック、二酸化チタン等)等の如き添加剤を必要
に応じて添加することもできる。
【0028】本発明で得られるポリエチレンナフタレー
トは、触媒に起因するポリマー不溶物の量がないか極め
て少なく、特にフイルム成形の原料として有用である。
【0029】このポリエチレンナフタレートをフイルム
に成形する手段としては公知の方法を用いることができ
る。例えば乾燥したポリエチレンナフタレートを、融点
(℃)〜(融点+65)℃の温度でシート状に溶融押出
し、急冷固化して未延伸フイルム(シート)を得る。次
いで該未延伸フイルムを縦方向に延伸した後、横方向に
延伸する、いわゆる縦・横逐次二軸延伸法あるいは、こ
の順序を逆にして延伸する方法等により延伸する。この
延伸温度、延伸倍率等は公知の条件から選ぶことができ
る。
【0030】本発明の方法によれば、表面平坦性に優れ
たフイルムを形成し得るポリエチレンナフタレートを得
ることができ、さらにはその静電密着性が良好なことか
らフイルムに成形する際も容易で生産性の高い方法でポ
リエチレンナフタレートフイルムを得ることができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明は、その主旨を越えない限り、実施
例によって限定されるものではない。
【0032】なお、実施例での「部」は重量部を意味す
る。また実施例での各特性値の測定は下記の方法に従っ
た。
【0033】(1)平坦性 フイルム小片の表面にアルミスパッターを施し、光学顕
微鏡にて微分干渉光を照射しつつ倍率200倍で3mm
×3mmの範囲を観察する。そして突起と認識できる粒
子をカウントし、フイルムの平坦性を評価する。 <4段階判定> ◎ 突起数が10ケ/mm2 以下 ○ 突起数が11〜30ケ/mm2 × 突起数が31〜50ケ/mm2 ×× 突起数が51ケ/mm2 以上
【0034】(2)固有粘度[η] ポリマーをフェノール/テトラクロルエタン=50/5
0(重量比)の混合溶媒に溶解し、35℃で測定する。
【0035】(3)静電密着性 ポリマーを180℃で乾燥した後305℃で溶融押出
し、40℃に保持したキャスティングドラム上で急冷固
化させて未延伸フイルムを巻き取る際、静電ピンニング
法にてフイルム厚みむらが小さく、安定して巻き取れる
速度により、静電密着性を評価する。 ○ 巻取り速度40m/分以上 △ 巻取り速度30〜40m/分 × 巻取り速度30m/分未満
【0036】(4)ヤング率 フイルムを試料巾10mm、長さ150mmに切り、チ
ャック間100mmにして引張速度10mm/分、チャ
ート速度500mm/分にインストロンタイプの万能引
張試験装置にて引張る。得られる荷重―伸び曲線の立上
り部の接線よりヤング率を計算する。
【0037】(5)フイルム中異物評価 ポリマーを180℃で乾燥した後308℃で溶融押出し
を行なう。吐出開始後12時間放流した後シート化し、
続いて130〜135℃で縦延伸倍率3.5倍、横延伸
倍率4.0倍に2軸延伸し、その後熱固定して厚さ12
μmのフイルムとする。
【0038】次にこのフイルムを偏光下で顕微鏡観察
し、偏光のかかる箇所に異物(スケール)の粒子が存在
するものをフィッシュアイとして、次のような判定をす
る。 特級:フィッシュアイが2ケ/100cm2 未満 1級:フィッシュアイが3〜5ケ/100cm2 2級:フィッシュアイが5〜10ケ/100cm2 3級:フィッシュアイが11ケ/100cm2 以上 なお、1級以上が実用に供される。
【0039】[実施例1] 2,6−ナフタレンジカルボン酸のジメチルエステル
00部とエチレングリコール60部を、酢酸カルシウム
1水塩0.003部(0.18モル)及び酢酸マグネシ
ウム4水塩0.018部(0.82モル)をエステル交
換触媒として用いて、内温170℃〜240℃にてエス
テル交換反応中0.5kg/cmに加圧してエステル
交換反応させ、その後トリメチルホスフェートを0.0
04部(0.28モル)添加して実質的にエステル交換
反応を終了させた。
【0040】次いで三酸化アンチモン0.023部
(1.60原子)を添加し、引き続き高温高真空下で常
法通り重縮合反応を行ない固有粘度0.60dl/gの
ポリエチレンナフタレートを得た。重合時間、すなわち
真空吸引開始から所定の攪拌電力に到達するまでの時間
は125分であった。
【0041】このポリマーを180℃で乾燥した後30
5℃で溶融押出し、吐出開始後12時間放流した後、4
0℃に保持したキャスティングドラム上で急冷固化させ
て未延伸フイルムを得、続いて130〜135℃で縦延
伸倍率3.5倍、横延伸倍率4.0倍に2軸延伸し、そ
の後熱固定して厚さ12μmのフイルムとした。得られ
たフイルムの特性は表2に示す。
【0042】[実施例2]酢酸カルシウム1水塩を0.
008部(0.45モル)、酢酸マグネシウム4水塩を
0.039部(1.80モル)、トリメチルフォスフェ
ートを0.011部(0.80モル)とし、表1に示す
エステル交換反応圧力および重合時間とする以外は実施
例1と同様に行ない表1に示す固有粘度のポリエチレン
―2,6―ナフタレートを得た。更に実施例1と同様に
して得たフイルムの特性を表2に示す。
【0043】[実施例3]酢酸カルシウム1水塩を0.
007部(0.40モル)、酢酸マグネシウム4水塩を
0.041部(1.90モル)、トリメチルフォスフェ
ートを0.008部(0.60モル)とし、表1に示す
エステル交換反応圧力および重合時間とする以外は実施
例1と同様に行ない表1に示す固有粘度のポリエチレン
―2,6―ナフタレートを得た。更に実施例1と同様に
して得たフイルムの特性を表2に示す。
【0044】[実施例4]酢酸カルシウム1水塩を0.
008部(0.45モル)、酢酸マグネシウム4水塩を
0.044部(2.07モル)、トリメチルフォスフェ
ートを0.010部(0.70モル)とし、表1に示す
エステル交換反応圧力および重合時間とする以外は実施
例1と同様に行ない表1に示す固有粘度のポリエチレン
―2,6―ナフタレートを得た。更に実施例1と同様に
して得たフイルムの特性を表2に示す。
【0045】[実施例5]酢酸カルシウム1水塩を0.
008部(0.45モル)、酢酸マグネシウム4水塩を
0.044部(2.07モル)、トリメチルホスフェー
トを0.006部(0.43モル)とし、表1に示すエ
ステル交換反応圧力および重合時間とする以外は実施例
1と同様に行ない表1に示す固有粘度のポリエチレン―
2,6―ナフタレートを得た。更に実施例1と同様にし
て得たフイルムの特性を表2に示す。
【0046】[比較例1]酢酸カルシウム1水塩を0.
002部(0.10モル)、酢酸マグネシウム4水塩を
0.009部(0.40モル)、トリメチルフォスフェ
ートを0.002部(0.15モル)とし、表1に示す
エステル交換反応圧力および重合時間とする以外は実施
例1と同様に行ない表1に示す固有粘度のポリエチレン
―2,6―ナフタレートを得た。このポリマーを実施例
1と同様にして製膜を試みたがフイルムが頻繁に切断し
てサンプルが得られなかった。
【0047】[比較例2]酢酸カルシウム1水塩を0.
004部(0.20モル)、酢酸マグネシウム4水塩を
0.049部(2.30モル)、トリメチルフォスフェ
ートを0.010部(0.70モル)とし、表1に示す
エステル交換反応圧力および重合時間とする以外は実施
例1と同様に行ない表1に示す固有粘度のポリエチレン
―2,6―ナフタレートを得た。更に実施例1と同様に
して得たフイルムの特性を表2に示す。
【0048】[比較例3]酢酸カルシウム1水塩を0.
035部(2.00モル)、酢酸マグネシウム4水塩を
0.011部(0.50モル)、トリメチルフォスフェ
ートを0.010部(0.70モル)とし、表1に示す
エステル交換反応圧力および重合時間とする以外は実施
例1と同様に行ない表1に示す固有粘度のポリエチレン
―2,6―ナフタレートを得た。更に実施例1と同様に
して得たフイルムの特性を表2に示す。
【0049】[比較例4]酢酸カルシウム1水塩を0.
008部(0.45モル)、酢酸マグネシウム4水塩を
0.044部(2.07モル)、トリメチルフォスフェ
ートを0.004部(0.31モル)とし、表1に示す
エステル交換反応圧力および重合時間とする以外は実施
例1と同様に行ない表1に示す固有粘度のポリエチレン
―2,6―ナフタレートを得た。更に実施例1と同様に
して得たフイルムの特性を表2に示す。
【0050】[比較例5]酢酸カルシウム1水塩を0.
008部(0.45モル)、酢酸マグネシウム4水塩を
0.044部(2.07モル)、トリメチルフォスフェ
ートを0.025部(1.80モル)とし、表1に示す
エステル交換反応圧力および重合時間とする以外は実施
例1と同様に行ない表1に示す固有粘度のポリエチレン
―2,6―ナフタレートを得た。更に実施例1と同様に
して得たフイルムの特性を表2に示す。
【0051】[比較例6]酢酸カルシウム1水塩を0.
008部(0.45モル)、酢酸マグネシウム4水塩を
0.044部(2.07モル)、トリメチルフォスフェ
ートを0.010部(0.70モル)、三酸化アンチモ
ンを0.050部(3.40原子)とし、表1に示すエ
ステル交換反応圧力および重合時間とする以外は実施例
1と同様に行ない表1に示す固有粘度のポリエチレン―
2,6―ナフタレートを得た。更に実施例1と同様にし
て得たフイルムの特性を表2に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】表2に示すように本発明のポリエチレンナ
フタレートを用いて得られたフイルムの表面平坦性は極
めて良好で、かつ静電密着性も高く、生産性も良好であ
った。さらにフイルム中異物も少なく品質は満足できる
ものであった。
【0055】
【発明の効果】本発明の方法によれば、触媒起因による
残渣粒子の発生が極めて少ないポリエチレンナフタレー
トを製造することができ、該ポリエチレンナフタレート
はフイルムとしてもその表面平坦性が良好で工業的な価
値は極めて高いものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナフタレンジカルボン酸のジメチルエス
    テルとエチレングリコールとを反応させてポリエチレン
    ナフタレートを製造する際、マグネシウム化合物、カル
    シウム化合物、リン化合物及びアンチモン化合物を、下
    記式(1)〜(4)を満足する割合で添加することを特
    徴とするポリエチレンナフタレートの製造方法。 【数1】 (ただし、Mgはマグネシウム化合物の、酸成分106
    g当りのモル数、Caはカルシウム化合物の、酸成分1
    6g当りのモル数、Pはリン化合物の、酸成分106
    当りのモル数、Sbはアンチモン化合物に含まれるアン
    チモン元素の、酸成分106g当りのグラム原子数であ
    る。)
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TW514583B (en) 1997-03-06 2002-12-21 Teijin Ltd Polyethylene-2, 6-naphthalene dicarboxylate resin and preform and bottle molded thereof
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