JP3283651B2 - ポリエステルの製造方法 - Google Patents
ポリエステルの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステルの製造方法
に関し、さらに詳しくは耐乾熱劣化性に優れかつフイル
ムとしての表面平坦性に優れたポリエステルの製造方法
に関する。
に関し、さらに詳しくは耐乾熱劣化性に優れかつフイル
ムとしての表面平坦性に優れたポリエステルの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】二軸配向ポリエステルフイルムを、例え
ば蒸着ビデオ用テープに代表される高密度記録用ベース
フイルムとして使用する場合、特にフイルム表面の平坦
性が要求される。この平坦性を達成するためにはフイル
ム表面に粗大突起はもちろんのこと、比較的小さい突起
さえも存在させないようにしなければならない。
ば蒸着ビデオ用テープに代表される高密度記録用ベース
フイルムとして使用する場合、特にフイルム表面の平坦
性が要求される。この平坦性を達成するためにはフイル
ム表面に粗大突起はもちろんのこと、比較的小さい突起
さえも存在させないようにしなければならない。
【0003】これらのフイルム表面突起の原因はポリエ
ステル製造時に添加する触媒、特にアンチモン化合物が
ポリエステル中で析出することにある。アンチモン化合
物を用いた場合、重合速度が速く、かつ得られるポリエ
ステルの熱安定性、末端カルボキシル基量、軟化点など
の諸特性に優れるが、前述のようにポリエステル中に析
出物を生ずるという欠点を持つ。
ステル製造時に添加する触媒、特にアンチモン化合物が
ポリエステル中で析出することにある。アンチモン化合
物を用いた場合、重合速度が速く、かつ得られるポリエ
ステルの熱安定性、末端カルボキシル基量、軟化点など
の諸特性に優れるが、前述のようにポリエステル中に析
出物を生ずるという欠点を持つ。
【0004】ポリエステルの重合触媒としては、上記の
アンチモン化合物のほかに、例えば特公昭47―157
03号公報、特公昭47―16193号公報、特公昭4
7―42756号公報などではゲルマニウム化合物が、
特開昭48―31293号公報、特開昭52―3399
6号公報ではチタン化合物の使用が開示されている。し
かるに、ゲルマニウム化合物を用いた場合はアンチモン
化合物のような析出物はないが、重合反応中での副反応
が大きくなるため、得られるポリエステルの軟化点が低
く、フイルム化した際にはフイルムの機械的強度が低下
する欠点がある。また、チタン化合物を用いた場合は重
合速度が極めて速く、アンチモン化合物のような析出物
は生成しないものの、得られるポリエステルの熱安定性
が悪くなる欠点がある。
アンチモン化合物のほかに、例えば特公昭47―157
03号公報、特公昭47―16193号公報、特公昭4
7―42756号公報などではゲルマニウム化合物が、
特開昭48―31293号公報、特開昭52―3399
6号公報ではチタン化合物の使用が開示されている。し
かるに、ゲルマニウム化合物を用いた場合はアンチモン
化合物のような析出物はないが、重合反応中での副反応
が大きくなるため、得られるポリエステルの軟化点が低
く、フイルム化した際にはフイルムの機械的強度が低下
する欠点がある。また、チタン化合物を用いた場合は重
合速度が極めて速く、アンチモン化合物のような析出物
は生成しないものの、得られるポリエステルの熱安定性
が悪くなる欠点がある。
【0005】一方、ポリエステル製造時にリン化合物を
添加することにより熱安定性向上を行なうことは一般的
な技術であるが、まだまだ最適化された技術ではない。
また、リン化合物は大部分の重合触媒と反応して触媒の
活性を低下させたり、析出物を発生させたりするなどの
問題点を持つ。特にチタン化合物はリン化合物による失
活の程度が大きい。
添加することにより熱安定性向上を行なうことは一般的
な技術であるが、まだまだ最適化された技術ではない。
また、リン化合物は大部分の重合触媒と反応して触媒の
活性を低下させたり、析出物を発生させたりするなどの
問題点を持つ。特にチタン化合物はリン化合物による失
活の程度が大きい。
【0006】また、蒸着ビデオ用ベースフイルムを製造
するに際し、フイルム表面は超平坦化が要求されるため
フイルムの走行性、巻き取り性を確保することが困難と
なる。そこで、フイルム表面への易滑処理(インライン
コーティング等)を行なうことが一般的であるが、この
ためフイルム製膜時の熱固定温度を通常の温度(205
〜220℃)より高め(230〜240℃)に設定する
必要が生じる場合がある。この際、フイルム破断等の原
因により熱固定装置(ステンター)内でフイルムが停止
した場合、高温下で薄膜のポリエステルが乾熱処理され
ることにより、驚くほど短時間で劣化が進み、フイルム
が微細な粉末状となりステンター内に付着、その後の製
膜時に巻き込み異物となる問題があることが判った。こ
れは触媒としてアンチモン化合物を使用すれば発生せ
ず、チタン化合物、ゲルマニウム化合物を使用した場合
に発生し、特にチタン化合物で顕著である。
するに際し、フイルム表面は超平坦化が要求されるため
フイルムの走行性、巻き取り性を確保することが困難と
なる。そこで、フイルム表面への易滑処理(インライン
コーティング等)を行なうことが一般的であるが、この
ためフイルム製膜時の熱固定温度を通常の温度(205
〜220℃)より高め(230〜240℃)に設定する
必要が生じる場合がある。この際、フイルム破断等の原
因により熱固定装置(ステンター)内でフイルムが停止
した場合、高温下で薄膜のポリエステルが乾熱処理され
ることにより、驚くほど短時間で劣化が進み、フイルム
が微細な粉末状となりステンター内に付着、その後の製
膜時に巻き込み異物となる問題があることが判った。こ
れは触媒としてアンチモン化合物を使用すれば発生せ
ず、チタン化合物、ゲルマニウム化合物を使用した場合
に発生し、特にチタン化合物で顕著である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記実情
に鑑み、耐乾熱劣化性に優れかつフイルムとしての表面
平坦性に優れたポリエステルを製造すべく鋭意研究した
結果、本発明に到達した。
に鑑み、耐乾熱劣化性に優れかつフイルムとしての表面
平坦性に優れたポリエステルを製造すべく鋭意研究した
結果、本発明に到達した。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、芳
香族ジカルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導
体とグリコールとを反応させてポリエステルを製造する
に際し、該反応が完了する迄の任意の段階で、マグネシ
ウム化合物、カルシウム化合物、ゲルマニウム化合物及
びリン化合物を下記式(1)〜(4)を満足するように
添加することを特徴とするポリエステルの製造方法であ
る。
香族ジカルボン酸及び/またはそのエステル形成性誘導
体とグリコールとを反応させてポリエステルを製造する
に際し、該反応が完了する迄の任意の段階で、マグネシ
ウム化合物、カルシウム化合物、ゲルマニウム化合物及
びリン化合物を下記式(1)〜(4)を満足するように
添加することを特徴とするポリエステルの製造方法であ
る。
【0009】
【数2】 2.1≦(Mg+Ca)≦5.1 …(1) 1.0≦(Mg/Ca)≦6.0 …(2) 1.6≦(Mg+Ca)/P≦7.0 …(3) O<Ge≦1.5 …(4) (上記式中、Mgはマグネシウム元素の上記酸成分10
6 g当たりのモル数、Caはカルシウム元素の上記酸成
分106 g当たりのモル数、Geはゲルマニウム元素の
上記酸成分106 g当たりのモル数、Pはリン元素の上
記酸成分106 g当たりのモル数を示す。)
6 g当たりのモル数、Caはカルシウム元素の上記酸成
分106 g当たりのモル数、Geはゲルマニウム元素の
上記酸成分106 g当たりのモル数、Pはリン元素の上
記酸成分106 g当たりのモル数を示す。)
【0010】本発明において芳香族ジカルボン酸として
は、例えばテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イ
ソフタル酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、アンスラ
センジカルボン酸等を挙げることができる。かかる芳香
族ジカルボン酸は単独でも、また2種以上を併用しても
よい。また芳香族ジカルボン酸の一部(例えば30モル
%以下、好ましくは20モル%以下)を他のジカルボン
酸、例えばアジピン酸、セバチン酸等の如き脂肪族ジカ
ルボン酸、シクロヘキサン―1,4―ジカルボン酸の如
き脂環族ジカルボン酸等で置換してもよい。。
は、例えばテレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イ
ソフタル酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、アンスラ
センジカルボン酸等を挙げることができる。かかる芳香
族ジカルボン酸は単独でも、また2種以上を併用しても
よい。また芳香族ジカルボン酸の一部(例えば30モル
%以下、好ましくは20モル%以下)を他のジカルボン
酸、例えばアジピン酸、セバチン酸等の如き脂肪族ジカ
ルボン酸、シクロヘキサン―1,4―ジカルボン酸の如
き脂環族ジカルボン酸等で置換してもよい。。
【0011】前記芳香族ジカルボン酸のエステル形成性
誘導体としては、例えばジメチルエステルの如き低級ア
ルキルエステル、ジフェニルエステルの如きアリールエ
ステル等を挙げることができる。他のジカルボン酸のエ
ステル形成性誘導体も芳香族ジカルボン酸のエステル形
成性誘導体と同様である。
誘導体としては、例えばジメチルエステルの如き低級ア
ルキルエステル、ジフェニルエステルの如きアリールエ
ステル等を挙げることができる。他のジカルボン酸のエ
ステル形成性誘導体も芳香族ジカルボン酸のエステル形
成性誘導体と同様である。
【0012】本発明においてグリコールとしては、例え
ばエチレングリコール、トリメチレングリコール、テト
ラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、デカメチレングリコール等の
如き炭素数2〜10のポリメチレングリコールあるいは
シクロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等を
挙げることができる。かかるグリコールは単独でも、ま
た2種以上を併用してもよい。またグリコールの一部
(例えば30モル%以下、好ましくは20モル%以下)
を、例えばハイドロキノン、レゾルシン、2,2―ビス
(4―ヒドロキシフェニル)プロパン等の如き芳香族ジ
オール、1,4―ジヒドロキシジメチルベンゼンの如き
芳香環を有する脂肪族ジオール等で置換してもよい。
ばエチレングリコール、トリメチレングリコール、テト
ラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、デカメチレングリコール等の
如き炭素数2〜10のポリメチレングリコールあるいは
シクロヘキサンジメタノールの如き脂環族ジオール等を
挙げることができる。かかるグリコールは単独でも、ま
た2種以上を併用してもよい。またグリコールの一部
(例えば30モル%以下、好ましくは20モル%以下)
を、例えばハイドロキノン、レゾルシン、2,2―ビス
(4―ヒドロキシフェニル)プロパン等の如き芳香族ジ
オール、1,4―ジヒドロキシジメチルベンゼンの如き
芳香環を有する脂肪族ジオール等で置換してもよい。
【0013】本発明におけるポリエステルは、上記から
理解できるように、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分
とし、脂肪族グリコールを主たるグリコール成分とする
ポリエステルである。かかるポリエステルは実質的に線
状であり、そしてフイルム形成性、特に溶融成形による
フイルム形成性を有する。
理解できるように、芳香族ジカルボン酸を主たる酸成分
とし、脂肪族グリコールを主たるグリコール成分とする
ポリエステルである。かかるポリエステルは実質的に線
状であり、そしてフイルム形成性、特に溶融成形による
フイルム形成性を有する。
【0014】前記ポリエステルとしては、アルキレンテ
レフタレート及び/またはアルキレンナフタレートを主
たる構成成分とするものが好ましい。
レフタレート及び/またはアルキレンナフタレートを主
たる構成成分とするものが好ましい。
【0015】かかるポリエステルのうちでも特にポリエ
チレンテレフタレート、ポリエチレン―2,6―ナフタ
レートをはじめとして、例えば全ジカルボン酸成分の8
0モル%以上がテレフタル酸及び/または2,6―ナフ
タレンジカルボン酸であり、全グリコール成分の80モ
ル%以上がエチレングリコールである共重合体が好まし
い。その際、表面平坦性、乾熱劣化性を損なわない範囲
であれば、全酸成分の20モル%以下はテレフタル酸及
び/または2,6―ナフタレンジカルボン酸以外の上記
芳香族ジカルボン酸であることができ、また例えばアジ
ピン酸、セバチン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、シク
ロヘキサン―1,4―ジカルボン酸の如き脂環族ジカル
ボン酸等であることができる。また、全グリコール成分
の20モル%以下はエチレングリコール以外の上記グリ
コールであることができ、例えばハイドロキノン、レゾ
ルシン、2,2―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロ
パン等の如き芳香族ジオール、1,4―ジヒドロキシジ
メチルベンゼンの如き芳香環を有する脂肪族ジオール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコーる、
ポリテトラメチレングリコール等の如きポリアルキレン
グリコール(ポリオキシアルキレングリコール)等であ
ることができる。
チレンテレフタレート、ポリエチレン―2,6―ナフタ
レートをはじめとして、例えば全ジカルボン酸成分の8
0モル%以上がテレフタル酸及び/または2,6―ナフ
タレンジカルボン酸であり、全グリコール成分の80モ
ル%以上がエチレングリコールである共重合体が好まし
い。その際、表面平坦性、乾熱劣化性を損なわない範囲
であれば、全酸成分の20モル%以下はテレフタル酸及
び/または2,6―ナフタレンジカルボン酸以外の上記
芳香族ジカルボン酸であることができ、また例えばアジ
ピン酸、セバチン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、シク
ロヘキサン―1,4―ジカルボン酸の如き脂環族ジカル
ボン酸等であることができる。また、全グリコール成分
の20モル%以下はエチレングリコール以外の上記グリ
コールであることができ、例えばハイドロキノン、レゾ
ルシン、2,2―ビス(4―ヒドロキシフェニル)プロ
パン等の如き芳香族ジオール、1,4―ジヒドロキシジ
メチルベンゼンの如き芳香環を有する脂肪族ジオール、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコーる、
ポリテトラメチレングリコール等の如きポリアルキレン
グリコール(ポリオキシアルキレングリコール)等であ
ることができる。
【0016】また、本発明におけるポリエステルには、
本発明の効果を損なわないかぎり、例えばヒドロキシ安
息香酸の如き芳香族オキシ酸、ω―ヒドロキシカプロン
酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシカルボン酸に由来す
る成分を、ジカルボン酸成分及びオキシカルボン酸成分
の総量に対し20モル%以下で共重合あるいは結合させ
ることができる。
本発明の効果を損なわないかぎり、例えばヒドロキシ安
息香酸の如き芳香族オキシ酸、ω―ヒドロキシカプロン
酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシカルボン酸に由来す
る成分を、ジカルボン酸成分及びオキシカルボン酸成分
の総量に対し20モル%以下で共重合あるいは結合させ
ることができる。
【0017】さらに本発明におけるポリエステルには実
質的に線状である範囲の量であり、かつ、本発明の効果
を損なわないかぎり、例えば全酸成分に対し2モル%以
下の量で、3官能以上のポリカルボン酸又はポリヒドロ
キシ化合物、例えばトリメリット酸、ペンタエリスリト
ール等を共重合させることができる。
質的に線状である範囲の量であり、かつ、本発明の効果
を損なわないかぎり、例えば全酸成分に対し2モル%以
下の量で、3官能以上のポリカルボン酸又はポリヒドロ
キシ化合物、例えばトリメリット酸、ペンタエリスリト
ール等を共重合させることができる。
【0018】さらに本発明におけるポリエステルには、
表面平坦性、乾熱劣化性を損なわない程度であれば、例
えば滑剤、顔料、染料、酸化防止剤、光安定剤、遮光剤
(例えばカーボンブラック、酸化チタン等)の如き添加
剤を必要に応じて含有させることができる。
表面平坦性、乾熱劣化性を損なわない程度であれば、例
えば滑剤、顔料、染料、酸化防止剤、光安定剤、遮光剤
(例えばカーボンブラック、酸化チタン等)の如き添加
剤を必要に応じて含有させることができる。
【0019】本発明においては前記芳香族ジカルボン酸
及び/またはそのエステル形成性誘導体とグリコールと
を反応させて、例えばテレフタル酸のジメチルエステル
とエチレングリコールとをエステル交換反応させてポリ
エステルを製造するが、その際エステル交換反応触媒と
して反応系に可溶なマグネシウム化合物、カルシウム化
合物を、酸成分10 6 g当たりの元素のモル数として、
合計2.1〜5.1モル添加する。このカルシウム元素
及びマグネシウム元素の総添加量が5.1モルを超える
と、触媒残渣による析出粒子の影響でフイルムに成形し
た場合に表面平坦性が悪化し好ましくなく、一方2.1
未満ではエステル交換反応が不充分となるばかりか、そ
の後の重合反応も遅く好ましくない。
及び/またはそのエステル形成性誘導体とグリコールと
を反応させて、例えばテレフタル酸のジメチルエステル
とエチレングリコールとをエステル交換反応させてポリ
エステルを製造するが、その際エステル交換反応触媒と
して反応系に可溶なマグネシウム化合物、カルシウム化
合物を、酸成分10 6 g当たりの元素のモル数として、
合計2.1〜5.1モル添加する。このカルシウム元素
及びマグネシウム元素の総添加量が5.1モルを超える
と、触媒残渣による析出粒子の影響でフイルムに成形し
た場合に表面平坦性が悪化し好ましくなく、一方2.1
未満ではエステル交換反応が不充分となるばかりか、そ
の後の重合反応も遅く好ましくない。
【0020】また、前述のカルシウム元素に対するマグ
ネシウム元素の添加量のモル比は1.0〜6.0が好ま
しい。特に好ましくは1.1〜2.5の範囲である。こ
のモル比が6.0を超えても1.0未満でも触媒残渣に
よる析出粒子の影響でフイルムに成形した場合に表面平
坦性が悪化してしまう。
ネシウム元素の添加量のモル比は1.0〜6.0が好ま
しい。特に好ましくは1.1〜2.5の範囲である。こ
のモル比が6.0を超えても1.0未満でも触媒残渣に
よる析出粒子の影響でフイルムに成形した場合に表面平
坦性が悪化してしまう。
【0021】次いでエステル交換反応触媒の一部を失活
させるため、該反応が実質的に終了した時点で、リン化
合物を添加するが、リン化合物添加量に対するエステル
交換反応触媒、すなわちカルシウム化合物及びマグネシ
ウム化合物の総添加量は元素のモル比で1.6〜7.0
が好ましい。特に好ましくは3.2〜6.0の範囲であ
る。このモル比が7.0を超えると触媒残渣による析出
粒子の影響でフイルムに成形した場合に表面平坦性が悪
化し好ましくなく、一方1.6未満では重合活性の残っ
たカルシウムが化合物及びマグネシウム化合物のモル数
が減少し、実質、重合反応が長くなり生産性が低下して
しまい、好ましくない。
させるため、該反応が実質的に終了した時点で、リン化
合物を添加するが、リン化合物添加量に対するエステル
交換反応触媒、すなわちカルシウム化合物及びマグネシ
ウム化合物の総添加量は元素のモル比で1.6〜7.0
が好ましい。特に好ましくは3.2〜6.0の範囲であ
る。このモル比が7.0を超えると触媒残渣による析出
粒子の影響でフイルムに成形した場合に表面平坦性が悪
化し好ましくなく、一方1.6未満では重合活性の残っ
たカルシウムが化合物及びマグネシウム化合物のモル数
が減少し、実質、重合反応が長くなり生産性が低下して
しまい、好ましくない。
【0022】さらに重合反応の主たる触媒としてゲルマ
ニウム化合物を添加するが、その量は、酸成分106 g
当たりの元素のモル数として1.5モル以下が好まし
い。この添加量が1.5モルを超えるとフイルム成形の
熱固定時に破断が発生した場合、乾熱劣化が大きく好ま
しくない。この量が1.5モル以下であれば乾熱劣化は
問題無く、ポリエステルの生産性を損なわない適度の量
を添加すれば良く、好ましくは0.8〜1.5モルの範
囲にある。
ニウム化合物を添加するが、その量は、酸成分106 g
当たりの元素のモル数として1.5モル以下が好まし
い。この添加量が1.5モルを超えるとフイルム成形の
熱固定時に破断が発生した場合、乾熱劣化が大きく好ま
しくない。この量が1.5モル以下であれば乾熱劣化は
問題無く、ポリエステルの生産性を損なわない適度の量
を添加すれば良く、好ましくは0.8〜1.5モルの範
囲にある。
【0023】エステル交換反応触媒を必要としない直接
エステル化法においても、表面性、耐乾熱劣化性、重合
反応速度を確保するためには各化合物添加量を前述の範
囲内で行なうことが必要である。
エステル化法においても、表面性、耐乾熱劣化性、重合
反応速度を確保するためには各化合物添加量を前述の範
囲内で行なうことが必要である。
【0024】本発明に用いられる前記カルシウム化合物
及びマグネシウム化合物は例えば酸化物、塩化物、炭酸
塩、カルボン酸塩等であって特に限定されないが、特に
酢酸塩即ち酢酸カルシウム、酢酸マグネシウムが好まし
い。またリン化合物としては、例えばトリメチルホスフ
ェノート、トリエチルホスフェート、トリ―n―ブチル
ホスフェート、リン酸等が挙げられる。好ましくはトリ
メチルホスフェートである。
及びマグネシウム化合物は例えば酸化物、塩化物、炭酸
塩、カルボン酸塩等であって特に限定されないが、特に
酢酸塩即ち酢酸カルシウム、酢酸マグネシウムが好まし
い。またリン化合物としては、例えばトリメチルホスフ
ェノート、トリエチルホスフェート、トリ―n―ブチル
ホスフェート、リン酸等が挙げられる。好ましくはトリ
メチルホスフェートである。
【0025】さらにゲルマニウム化合物としては、例え
ば二酸化ゲルマニウム、塩化ゲルマニウム、亜リン酸ゲ
ルマニウム等が挙げられる。
ば二酸化ゲルマニウム、塩化ゲルマニウム、亜リン酸ゲ
ルマニウム等が挙げられる。
【0026】本発明において前述の触媒の添加時期につ
いては、特に限定されるものではないが、好ましくはカ
ルシウム化合物、マグネシウム化合物の添加時期は反応
系の固有粘度が0.2に到達するまでの間にあり、エス
テル交換法ではエステル交換反応開始前に両化合物を添
加し、エステル交換反応触媒としても利用することがで
き好適である。なお、添加順番は両化合物を同時又は別
々に添加しても構わない。一方、リン化合物はエステル
交換反応またはエステル化反応が実質的に終了した後、
固有粘度が0.2に到達するまでに添加される。またゲ
ルマニウム化合物はリン化合物を添加後、10分以上経
過した後、固有粘度が0.3に到達する以前の任意の時
期に添加する。添加時の反応系の雰囲気は重縮合反応を
開始する以前の大気圧下であってもよいし、重縮合反応
を開始した後の減圧下であってもよい。また、本発明に
おいては、所望により他の触媒を添加することができ
る。
いては、特に限定されるものではないが、好ましくはカ
ルシウム化合物、マグネシウム化合物の添加時期は反応
系の固有粘度が0.2に到達するまでの間にあり、エス
テル交換法ではエステル交換反応開始前に両化合物を添
加し、エステル交換反応触媒としても利用することがで
き好適である。なお、添加順番は両化合物を同時又は別
々に添加しても構わない。一方、リン化合物はエステル
交換反応またはエステル化反応が実質的に終了した後、
固有粘度が0.2に到達するまでに添加される。またゲ
ルマニウム化合物はリン化合物を添加後、10分以上経
過した後、固有粘度が0.3に到達する以前の任意の時
期に添加する。添加時の反応系の雰囲気は重縮合反応を
開始する以前の大気圧下であってもよいし、重縮合反応
を開始した後の減圧下であってもよい。また、本発明に
おいては、所望により他の触媒を添加することができ
る。
【0027】エステル交換反応、エステル化反応、重縮
合反応等の条件は従来から知られている条件を採用する
ことができる。得られるポリエステルとしてはo―クロ
ロフェノール中の溶液として35℃で測定して求めた固
有粘度が約0.4〜約0.9のものが好ましい。
合反応等の条件は従来から知られている条件を採用する
ことができる。得られるポリエステルとしてはo―クロ
ロフェノール中の溶液として35℃で測定して求めた固
有粘度が約0.4〜約0.9のものが好ましい。
【0028】本発明のポリエステルは、例えば融点(T
m:℃)ないし(Tm+70)℃の温度でポリエステル
を押し出して、固有粘度0.35〜0.9dl/gの未
延伸フイルムを得、該未延伸フイルムを一軸方向(縦方
向又は横方向)に(Tg−10)〜(Tg+70)℃の
温度(但し、Tg:ポリエステルのガラス転移温度)で
2.5〜5.0倍の倍率で延伸し、次いで上記延伸方向
と直角方向(一段目延伸が縦方向の場合には、二段目延
伸は横方向となる)にTg(℃)−(Tg+70)℃の
温度で2.5〜5.0倍の倍率で延伸することで二軸延
伸フイルムとすることが出来る。この場合、面積延伸倍
率は9〜22倍、更には12〜22倍にするのが好まし
い。延伸手段は同時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれで
もよい。
m:℃)ないし(Tm+70)℃の温度でポリエステル
を押し出して、固有粘度0.35〜0.9dl/gの未
延伸フイルムを得、該未延伸フイルムを一軸方向(縦方
向又は横方向)に(Tg−10)〜(Tg+70)℃の
温度(但し、Tg:ポリエステルのガラス転移温度)で
2.5〜5.0倍の倍率で延伸し、次いで上記延伸方向
と直角方向(一段目延伸が縦方向の場合には、二段目延
伸は横方向となる)にTg(℃)−(Tg+70)℃の
温度で2.5〜5.0倍の倍率で延伸することで二軸延
伸フイルムとすることが出来る。この場合、面積延伸倍
率は9〜22倍、更には12〜22倍にするのが好まし
い。延伸手段は同時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれで
もよい。
【0029】更に得られたフイルムは、(Tg+70)
℃〜Tm(℃)の温度で熱固定することが出来る。例え
ばポリエチレンテレフタレートフイルムにおいては、2
00〜240℃で熱固定することが好ましい。熱固定時
間は例えば1〜60秒である。
℃〜Tm(℃)の温度で熱固定することが出来る。例え
ばポリエチレンテレフタレートフイルムにおいては、2
00〜240℃で熱固定することが好ましい。熱固定時
間は例えば1〜60秒である。
【0030】本発明のポリエステルから得られる二軸延
伸フイルムが表面平坦性、耐乾熱劣化性に優れる理由は
明らかではないが、おそらくアンチモン化合物フリーに
よりポリエステル中へのアンチモン起因の析出物が皆無
であり、カルシウム化合物及びマグネシウム化合物の添
加量とリン化合物の添加量のバランスによりフイルム平
坦性を確保し、かつ、カルシウム化合物及びマグネシウ
ム化合物の重合活性を残すことによりゲルマニウム化合
物の添加量を減少せしめ、これが耐乾熱劣化性向上に効
果を発揮するものと推測される。
伸フイルムが表面平坦性、耐乾熱劣化性に優れる理由は
明らかではないが、おそらくアンチモン化合物フリーに
よりポリエステル中へのアンチモン起因の析出物が皆無
であり、カルシウム化合物及びマグネシウム化合物の添
加量とリン化合物の添加量のバランスによりフイルム平
坦性を確保し、かつ、カルシウム化合物及びマグネシウ
ム化合物の重合活性を残すことによりゲルマニウム化合
物の添加量を減少せしめ、これが耐乾熱劣化性向上に効
果を発揮するものと推測される。
【0031】前記ポリエステルフイルムは、表面平坦
性、耐乾熱劣化性に優れ磁気記録媒体のベースフイル
ム、特に蒸着ビテオ用ベースフイルムに有用である。
性、耐乾熱劣化性に優れ磁気記録媒体のベースフイル
ム、特に蒸着ビテオ用ベースフイルムに有用である。
【0032】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を越えない範囲で実施例
に限定されるものではない。尚、実施例での「部」は重
量部を意味する。また実施例での各特性値の測定は下記
の方法による。
説明するが、本発明はその要旨を越えない範囲で実施例
に限定されるものではない。尚、実施例での「部」は重
量部を意味する。また実施例での各特性値の測定は下記
の方法による。
【0033】(1)フイルム表面平坦性 フイルム小辺の表面に金蒸着を施し、光学顕微鏡にて微
分干渉光を照射しつつ、倍率200倍で3mm×3mm
の範囲を観察する。突起と認識できる粒子をカウント
し、フイルムの平坦性を評価する。 [4段階判定] ◎ 突起数が20個/mm2 以下 ○ 突起数が21〜40個/mm2 × 突起数が41〜99個/mm2 ×× 突起数が100個/mm2 以上
分干渉光を照射しつつ、倍率200倍で3mm×3mm
の範囲を観察する。突起と認識できる粒子をカウント
し、フイルムの平坦性を評価する。 [4段階判定] ◎ 突起数が20個/mm2 以下 ○ 突起数が21〜40個/mm2 × 突起数が41〜99個/mm2 ×× 突起数が100個/mm2 以上
【0034】(2)乾熱劣化性 フイルムを固定枠に均一に張り、予め余熱された熱風乾
燥機にフイルムをいれ3分間処理する(処理条件は温度
=240℃、雰囲気=Air)。処理後、フイルムを取
り出し劣化を目視、手触し評価する。 [3段階判定] ◎ フイルムが殆ど劣化しておらず、手で強く引っ張
っても破れない。 ○ フイルムは形状を保っているが、手で強く引っ張
ると破れる。 × フイルムは割れており、手で触れると簡単に微粉
状となる。
燥機にフイルムをいれ3分間処理する(処理条件は温度
=240℃、雰囲気=Air)。処理後、フイルムを取
り出し劣化を目視、手触し評価する。 [3段階判定] ◎ フイルムが殆ど劣化しておらず、手で強く引っ張
っても破れない。 ○ フイルムは形状を保っているが、手で強く引っ張
ると破れる。 × フイルムは割れており、手で触れると簡単に微粉
状となる。
【0035】
【実施例1】 ポリエチレンテレフタレートの製造: ジメチルテレフタレート100部とエチレングリコール
70部とを、エステル交換触媒として酢酸カルシウム1
水塩0.031部(1.6モル)及び酢酸マグネシウム
4水塩0.043部(2.0モル)を使用して、常法に
従ってエステル交換反応させた後、トリメチルフォスフ
ェート0.014部(1.0モル)を添加し実質的にエ
ステル交換反応を終了させた。更に二酸化ゲルマニウム
0.010部(1.0モル)を添加後、引き続き高温高
真空下で常法どおり重縮合を行ない、固有粘度(o―ク
ロロフェノール、35℃)0.60のポリエチレンテレ
フタレートを得た。
70部とを、エステル交換触媒として酢酸カルシウム1
水塩0.031部(1.6モル)及び酢酸マグネシウム
4水塩0.043部(2.0モル)を使用して、常法に
従ってエステル交換反応させた後、トリメチルフォスフ
ェート0.014部(1.0モル)を添加し実質的にエ
ステル交換反応を終了させた。更に二酸化ゲルマニウム
0.010部(1.0モル)を添加後、引き続き高温高
真空下で常法どおり重縮合を行ない、固有粘度(o―ク
ロロフェノール、35℃)0.60のポリエチレンテレ
フタレートを得た。
【0036】二軸延伸フイルムの製造:このポリエチレ
ンテレフタレートのペレットを170℃で3時間乾燥
後、押出機ホッパーに供給し、溶融温度280〜300
℃で溶融し、この溶融ポリマーを1mmのスリット状ダ
イを通して表面仕上げ0.3s程度、表面温度20℃の
回転冷却ドラム上に押出し、200μmの未延伸フイル
ムを得た。このようにして得られた未延伸フイルムを7
5℃にて予熱し、更に低速、高速のロール間で15mm
上方より900℃の表面温度のIRヒーター1本にて加
熱して3.6倍に延伸し、続いてステンターに供給し、
105℃にて横方向に3.9倍に延伸した。得られた二
軸延伸フイルムを210℃の温度で5秒間熱固定し、厚
み14μmの熱固定二軸延伸フイルムを得た。このフイ
ルムの特性を表1に示す。
ンテレフタレートのペレットを170℃で3時間乾燥
後、押出機ホッパーに供給し、溶融温度280〜300
℃で溶融し、この溶融ポリマーを1mmのスリット状ダ
イを通して表面仕上げ0.3s程度、表面温度20℃の
回転冷却ドラム上に押出し、200μmの未延伸フイル
ムを得た。このようにして得られた未延伸フイルムを7
5℃にて予熱し、更に低速、高速のロール間で15mm
上方より900℃の表面温度のIRヒーター1本にて加
熱して3.6倍に延伸し、続いてステンターに供給し、
105℃にて横方向に3.9倍に延伸した。得られた二
軸延伸フイルムを210℃の温度で5秒間熱固定し、厚
み14μmの熱固定二軸延伸フイルムを得た。このフイ
ルムの特性を表1に示す。
【0037】
【実施例2】酢酸カルシウム1水塩の量を1.0モル、
酢酸マグネシウム4水塩の量を1.2モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
酢酸マグネシウム4水塩の量を1.2モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
【0038】
【実施例3】酢酸カルシウム1水塩の量を2.2モル、
酢酸マグネシウム4水塩の量を2.8モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
酢酸マグネシウム4水塩の量を2.8モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
【0039】
【実施例4】酢酸カルシウム1水塩の量を1.9モル、
酢酸マグネシウム4水塩の量を1.9モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
酢酸マグネシウム4水塩の量を1.9モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
【0040】
【実施例5】酢酸カルシウム1水塩の量を0.5モル、
酢酸マグネシウム4水塩の量を2.9モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
酢酸マグネシウム4水塩の量を2.9モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
【0041】
【実施例6】トリメチルフォスフェートの量を2.0モ
ルに変更する以外は実施例1と同様に実施した。得られ
た二軸延伸フイルムの特性を表1に示す。
ルに変更する以外は実施例1と同様に実施した。得られ
た二軸延伸フイルムの特性を表1に示す。
【0042】
【実施例7】酢酸カルシウム1水塩の量を1.4モル、
トリメチルフォスフェートの量を0.5モル、二酸化ゲ
ルマニウムの量を1.5モルに変更する以外は実施例1
と同様に実施した。得られた二軸延伸フイルムの特性を
表1に示す。
トリメチルフォスフェートの量を0.5モル、二酸化ゲ
ルマニウムの量を1.5モルに変更する以外は実施例1
と同様に実施した。得られた二軸延伸フイルムの特性を
表1に示す。
【0043】
【実施例8】滑剤として平均粒径=0.12μmの真球
状シリカを、酸成分対比0.03重量%添加(トリメチ
ルフォスフェート添加後、20分後に添加)する以外は
実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイルム
の特性を表1に示す。
状シリカを、酸成分対比0.03重量%添加(トリメチ
ルフォスフェート添加後、20分後に添加)する以外は
実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイルム
の特性を表1に示す。
【0044】
【実施例9】エステル交換法を直接エステル化法(テレ
フタル酸86部を使用)に変更する以外は実施例1と同
様に実施した。得られた二軸延伸フイルムの特性を表1
に示す。
フタル酸86部を使用)に変更する以外は実施例1と同
様に実施した。得られた二軸延伸フイルムの特性を表1
に示す。
【0045】
【実施例10】ジメチルテレフタレートをジメチル―
2,6―ナフタレート126部に変更する以外は実施例
1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイルムの特性
を表1に示す。
2,6―ナフタレート126部に変更する以外は実施例
1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイルムの特性
を表1に示す。
【0046】
【比較例1】酢酸カルシウム1水塩の量を0.9モル、
酢酸マグネシウム4水塩の量を1.0モルに変更する以
外は、実施例1と同様に実施したが、エステル交換反応
が延渋したため途中にて打ち切りとして、その後の評価
は行なわなかった。
酢酸マグネシウム4水塩の量を1.0モルに変更する以
外は、実施例1と同様に実施したが、エステル交換反応
が延渋したため途中にて打ち切りとして、その後の評価
は行なわなかった。
【0047】
【比較例2】酢酸カルシウム1水塩の量を2.4モル、
酢酸マグネシウム4水塩の量を3.0モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
酢酸マグネシウム4水塩の量を3.0モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
【0048】
【比較例3】酢酸カルシウム1水塩の量を2.0モル、
酢酸マグネシウム4水塩の量を1.6モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
酢酸マグネシウム4水塩の量を1.6モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
【0049】
【比較例4】酢酸カルシウム1水塩の量を0.5モル、
酢酸マグネシウム4水塩の量を3.1モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
酢酸マグネシウム4水塩の量を3.1モルに変更する以
外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイ
ルムの特性を表1に示す。
【0050】
【比較例5】酢酸カルシウム1水塩の量を1.2モル、
酢酸マグネシウム4水塩の量を1.6モル、トリメチル
フォスフェートの量を2.0モル、二酸化ゲルマニウム
の量を1.5モルに変更する以外は実施例1と同様に実
施した。ところが、重縮合反応で反応が延渋したため途
中にて打ち切りとして、その後の評価は行なわなかっ
た。
酢酸マグネシウム4水塩の量を1.6モル、トリメチル
フォスフェートの量を2.0モル、二酸化ゲルマニウム
の量を1.5モルに変更する以外は実施例1と同様に実
施した。ところが、重縮合反応で反応が延渋したため途
中にて打ち切りとして、その後の評価は行なわなかっ
た。
【0051】
【比較例6】酢酸カルシウム1水塩の量を1.5モル、
酢酸マグネシウム4水塩の量を2.1モル、トリメチル
フォスフェートの量を0.5モルに変更する以外は実施
例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイルムの特
性を表1に示す。
酢酸マグネシウム4水塩の量を2.1モル、トリメチル
フォスフェートの量を0.5モルに変更する以外は実施
例1と同様に実施した。得られた二軸延伸フイルムの特
性を表1に示す。
【0052】
【比較例7】二酸化ゲルマニウムの量を1.7モルに変
更する以外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸
延伸フイルムの特性を表1に示す。
更する以外は実施例1と同様に実施した。得られた二軸
延伸フイルムの特性を表1に示す。
【0053】
【比較例8】二酸化ゲルマニウムを三酸化アンチモン
0.8モルに変更する以外は実施例1と同様に実施し
た。得られた二軸延伸フイルムの特性を表1に示す。
0.8モルに変更する以外は実施例1と同様に実施し
た。得られた二軸延伸フイルムの特性を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】表1の結果から明らかなように、本発明に
おいて得られたポリエステルは、フイルムとした場合、
表面平坦性が極めて良好であり、耐乾熱劣化性も満足で
きるものであった。
おいて得られたポリエステルは、フイルムとした場合、
表面平坦性が極めて良好であり、耐乾熱劣化性も満足で
きるものであった。
【0056】
【発明の効果】本発明によるポリエステルは触媒起因に
よる残渣粒子の発生が極めて少なく、フイルムとしての
表面平坦性が良好であり、かつ耐乾熱劣化性にも優れ工
業的な価値は極めて高い。
よる残渣粒子の発生が極めて少なく、フイルムとしての
表面平坦性が良好であり、かつ耐乾熱劣化性にも優れ工
業的な価値は極めて高い。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−120624(JP,A) 特開 昭55−115426(JP,A) 特公 昭48−28800(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91
Claims (2)
- 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸及び/またはそのエ
ステル形成性誘導体とグリコールとを反応させてポリエ
ステルを製造するに際し、該反応が完了する迄の任意の
段階で、マグネシウム化合物、カルシウム化合物、ゲル
マニウム化合物及びリン化合物を下記式(1)〜(4)
を満足するように添加することを特徴とするポリエステ
ルの製造方法。 【数1】 2.1≦(Mg+Ca)≦5.1 …(1) 1.0≦(Mg/Ca)≦6.0 …(2) 1.6≦(Mg+Ca)/P≦7.0 …(3) O<Ge≦1.5 …(4) (上記式中、Mgはマグネシウム元素の上記酸成分10
6 g当たりのモル数、Caはカルシウム元素の上記酸成
分106 g当たりのモル数、Geはゲルマニウム元素の
上記酸成分106 g当たりのモル数、Pはリン元素の上
記酸成分106 g当たりのモル数を示す。) - 【請求項2】 ポリエステルがポリエチレンテレフタレ
ートまたはポリエチレン―2,6―ナフタレートである
請求項1記載のポリエステルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19224493A JP3283651B2 (ja) | 1993-08-03 | 1993-08-03 | ポリエステルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19224493A JP3283651B2 (ja) | 1993-08-03 | 1993-08-03 | ポリエステルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0748440A JPH0748440A (ja) | 1995-02-21 |
JP3283651B2 true JP3283651B2 (ja) | 2002-05-20 |
Family
ID=16288065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19224493A Expired - Fee Related JP3283651B2 (ja) | 1993-08-03 | 1993-08-03 | ポリエステルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3283651B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3581511B2 (ja) * | 1996-12-26 | 2004-10-27 | 帝人ファイバー株式会社 | ボトル用ポリエステル共重合体 |
DK0856535T3 (da) * | 1997-02-03 | 2004-02-09 | Teijin Ltd | Polyethylen-2,6-naphthalendicarboxylatharpiks og præform og flaske støbt deraf |
-
1993
- 1993-08-03 JP JP19224493A patent/JP3283651B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0748440A (ja) | 1995-02-21 |
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