JP3156516B2 - 自動二輪車用エンジンの始動装置 - Google Patents
自動二輪車用エンジンの始動装置Info
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- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
始動装置に関する。
設けられている。始動装置には一般にキック式のものと
セルフ式のものとがあり、通常、いずれか一方または両
方を備えている。
タータモータでクランクシャフトを回転させるものであ
り、従来は飛び込み式の始動方法を用いていた。飛び込
み式の始動方法とは、スタータモータによりスタータピ
ニオンが回されると、ピニオンギヤが飛び出してクラン
クシャフト上に設けられたスタータギヤに噛み合うもの
であるが、ピニオンギヤの飛び出し時に噛み合い音が発
生し、高級感を損なうため、近年、クランクシャフト上
にスタータクラッチを設け、スタータモータにギヤが常
時噛み合うようにしたものが用いられるようになってき
ている。このスタータクラッチには、三点ローラ式ワン
ウェイクラッチを使用するのが一般的である。
輪車に用いられるエンジンのクランクケースは左右分割
式が一般的である。左側クランクケースは、トランスミ
ッション室も兼ねているためその形状が大きく重たいた
め、エンジンの組み立ては、通常左側クランクケースに
スタータクラッチやスタータギヤ、コンロッド等が組み
付けられたクランクシャフトをセットした後、右側クラ
ンクケースを被せるようにして組み立てている。
タクラッチ内にはローラ等の部品が移動自在に内装され
ているため、スタータクラッチをクランクシャフトに組
み付けるときその部品が脱落しやすく、組付けが困難で
ある。
クランクシャフトの左側に配置される場合、左側クラン
クケースにクランクシャフトをセットする時にスタータ
ギヤが脱落しやすく、組付けが困難である。
もので、部品の脱落を有効的に防止し、組付性を向上さ
せることができる自動二輪車用エンジンの始動装置を提
供することを目的とする。
用エンジンの始動装置は、上述した課題を解決するため
に、請求項1に記載したように、クランクシャフト上に
スタータクラッチを設けたエンジンの始動装置におい
て、上記スタータクラッチのアウターレース開口端部に
リップ部を設けると共に上記アウターレース開口部を覆
うシムの外周縁部に複数個の突起を設け、上記突起を上
記リップ部に係止させて上記アウターレース内に配置さ
れたローラおよびスプリング等の部品の脱落を防止させ
たものである。
クシャフト上にスタータクラッチを設けたエンジンの始
動装置において、上記スタータクラッチのアウターレー
ス開口端部にリップ部を設けると共に上記アウターレー
ス開口部を覆うシムの外周縁部に複数個の突起を設け、
上記突起を上記リップ部に係止させて上記アウターレー
ス内に配置されたローラおよびスプリング等の部品の脱
落を防止させたため、上記スタータクラッチを上記クラ
ンクシャフトに組み付けるときその部品が脱落せず、組
付性が向上する。
する。
動二輪車の一例を示す左側面図である。図1に示すよう
に、この自動二輪車1は車体フレーム2を有し、この車
体フレーム2は、ヘッドパイプ3から斜下方向に延びる
ダウンチューブ4と、例えば鋼板をプレス成型したモノ
コック構造で、ダウンチューブ4に前部が固着されたリ
ヤフレーム5とから構成される。リヤフレーム5の内部
はヘルメット等を収納可能な物品収納室6となってい
て、物品収納室6の上方に運転シート7が開閉自在に設
置される。
保持され、その下端に前輪9が保持される。なお、符号
10はハンドルバーであり、このハンドルバー10によ
り前輪9が左右に回動自在に操舵される。
ンユニットであり、エンジン12と、このエンジン12
の一側から後方に延びる伝導ケース13とを備え、この
伝導ケース13の後端に駆動輪である後輪14を保持し
たものである。エンジンユニット11はスイングアーム
を兼ねており、その前端がリンク15を介してダウンチ
ューブ4後端に架設されたピボット軸16にスイング自
在に枢着されると共に、その後端はリヤショックアブソ
ーバ17によりリヤフレーム5に弾性的に支持される。
ンユニット11の水平断面図であり、このエンジンユニ
ット11の前部にエンジン12が搭載される。このエン
ジン12は、主に左右に分割可能なクランクケース18
L,18R、シリンダ19、およびシリンダヘッド20
から構成され、シリンダ19内のピストン21の往復運
動がコンロッド22を介してクランクシャフト23を回
転運動させる。また、エンジン12の例えば図における
左側に後方に延びる伝導ケース13が設けられる。
導ケース13内に設けられたVベルト変速機構24のド
ライブプーリ25が取り付けられており、このVベルト
変速機構24のVベルト26を介してドリブンプーリ2
7にエンジン12の駆動力が伝達される。
11の後方部に設けられたドリブンシャフト28に回転
自在に支持されており、このドリブンプーリ27に伝達
された回転駆動力は遠心クラッチ機構29を介してドリ
ブンシャフト28に伝達される。
構であり動力伝達装置でもあるミッション機構30を通
じてリヤアクスル31に連結され、このミッション機構
30を介して後輪14にエンジン12の回転が伝えられ
るようになっている。
キック・セルフ併用式であり、ドライブプーリ25とド
リブンプーリ27との間にキック式エンジン始動装置3
2が設けられる。一方、セルフ式エンジン始動装置33
はクランクシャフト23上に設けられる。セルフ式エン
ジン始動装置33のスタータモータ(図示せず)は例え
ばクランクケース18L,18Rの前方下部に設けら
れ、アイドルギヤ(図示せず)を介してクランクシャフ
ト23上に設けられたスタータギヤ34に作動連結され
る。
を拡大した水平断面図である。スタータギヤ34とクラ
ンクシャフト23のウェブ35との間にはスタータクラ
ッチ36が設けられる。
ラ式ワンウェイクラッチであり、図4にも示すように、
一側に開口部を有する有底円筒状のアウターレース3
7、ローラ38、スプリング39およびアウターレース
37の開口部を覆うシム40から構成される。アウター
レース37はボルト41等によりクランクシャフト23
のウェブ35に固着される。また、アウターレース37
内には溝42が形成され、この溝42内にローラ38が
配置される。ローラ38はスプリング39により常時ス
タータギヤ34のハブ34aに圧接される。
ターレース37内に配置され、シム40によって覆われ
てアウターレース37内に保持される。シム40の外周
縁部には複数個の突起43が設けられ、これらの突起4
3は、図5にも示すように、アウターレース37の開口
端部に設けられたリップ部44に係止するようになって
いる。
クランクシャフト23上にベアリング45を介して回動
自在に設けられる。また、図6にも示すように、スター
タギヤ34の図における左側のクランクシャフト23上
にはクリップ溝46が設けられ、このクリップ溝46に
サークリップ47が嵌着されてスタータギヤ34の軸方
向の位置決めがされる。なお、符号48はシムである。
を説明する。スタータギヤ34がスタータモータ(図示
せず)により回転されると、アウターレース37に内装
されたローラ38が図4に示す溝42の狭い部分へ強く
挟まれ、ローラ38とスタータギヤ34のハブ34aが
連結してスタータギヤ34とアウターレース37とが一
体となって回転する。アウターレース37はクランクシ
ャフト23に固着されているので、アウターレース37
が回転することによりクランクシャフト23が回転し、
エンジン12が始動する。
アウターレース37はクランクシャフト23の動力によ
って回転するようになり、この回転がスタータモータに
よって回転されているスタータギヤ34より速くなる。
すると、アウターレース37とスタータギヤ34のハブ
34aとの回転差によってローラ38はスプリング39
を押し縮めて溝42の広い部分に移動し、ローラ38と
スタータギヤ34との連結が切れる。
シャフト23への組付け工程を示す断面図である。図7
に示すように、まず、スタータクラッチ36のアウター
レース37内にローラ38やスプリング39等の部品を
装着し、シム40によりアウターレース37の開口部を
覆う。そして、このスタータクラッチ36をクランクシ
ャフト23のウェブ35に固着する。シム40の外周縁
部には複数個の突起43が設けられ、これらの突起43
がアウターレース37の開口端部に設けられたリップ部
44に係止するようになっているため、スタータクラッ
チ36をクランクシャフト23に組み付けるときローラ
38やスプリング39等の部品が脱落することがない。
23に組み付けられた後、スタータギヤ34をクランク
シャフト23上にベアリング45を介して回動自在に設
ける。そして、スタータギヤ34側方のクランクシャフ
ト23上に設けられたクリップ溝46にサークリップ4
7を嵌着してスタータギヤ34の位置決めをする。スタ
ータギヤ34をクランクシャフト23に組み付けた後、
クランクシャフト23を左側クランクケース18Lにセ
ットする。スタータギヤ34はサークリップ47により
クランクシャフト23上に位置決めされているため、左
側クランクケース18Lにクランクシャフト23をセッ
トする時にスタータギヤ34が脱落することがない。
やスタータギヤ34が脱落しなくなることによりエンジ
ン12の組付性が向上し、組付工程数も減って製造コス
トも下がる。
二輪車用エンジンの始動装置によれば、クランクシャフ
ト上にスタータクラッチを設けたエンジンの始動装置に
おいて、上記スタータクラッチのアウターレース開口端
部にリップ部を設けると共に上記アウターレース開口部
を覆うシムの外周縁部に複数個の突起を設け、上記突起
を上記リップ部に係止させて上記アウターレース内に配
置されたローラおよびスプリング等の部品の脱落を防止
させたため、上記スタータクラッチを上記クランクシャ
フトに組み付けるときその部品が脱落せず、組付性が向
上する。
の一実施例を示すスクータ型自動二輪車の左側面図。
水平断面図。
面図。
け工程を示す断面図。
Claims (1)
- 【請求項1】 クランクシャフト上にスタータクラッチ
を設けたエンジンの始動装置において、上記スタータク
ラッチのアウターレース開口端部にリップ部を設けると
共に上記アウターレース開口部を覆うシムの外周縁部に
複数個の突起を設け、上記突起を上記リップ部に係止さ
せて上記アウターレース内に配置されたローラおよびス
プリング等の部品の脱落を防止させたことを特徴とする
自動二輪車用エンジンの始動装置。
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Family Applications (1)
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JP19983394A Expired - Fee Related JP3156516B2 (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | 自動二輪車用エンジンの始動装置 |
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1994
- 1994-08-24 JP JP19983394A patent/JP3156516B2/ja not_active Expired - Fee Related
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