JP3554454B2 - 電動補助自転車のパワーユニット - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両端にクランクペダルをそれぞれ有するクランク軸を回転自在に支承して車体フレームに支持されるケーシングに、電動アシストモータが取付けられる電動補助自転車のパワーユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかるパワーユニットは、たとえば特開平8−216968号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のパワーユニットでは、電動アシストモータ全体をケーシングで覆って電動アシストモータを密閉シールする構成となっており、ケーシングの大型化および重量増加が避けられない。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ケーシングのコンパクト化および軽量化を可能とした電動補助自転車のパワーユニットを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、両端にクランクペダルをそれぞれ有するクランク軸を回転自在に支承して車体フレームに支持されるケーシングに、電動アシストモータが取付けられる電動補助自転車のパワーユニットにおいて、前記ケーシングが、相互に結合される第1および第2ケース部材を含む複数のケース部材で構成され、電動アシストモータのハウジングが、第1ケース部材に設けられた嵌合筒部に嵌合されて第1ケース部材に締結され、前記嵌合筒部の先端内周縁に段差をなして設けられた環状凹部と、前記ハウジングを囲繞して第2ケース部材に設けられて嵌合筒部の先端に接合される環状部との間に、前記ハウジングの外周に密接する環状のシール部材が挟持されることを特徴とする。
【0006】
このような請求項1記載の発明の構成によれば、電動アシストモータのハウジングは、その一部を第2ケース部材から突出されてケーシングに取付けられることになり、ケーシングには電動モータ全体を覆う部分がなく、第1ケース部材に嵌合筒部が設けられるとともに、該嵌合筒部の先端内周縁の環状凹部との間にシール部材を挟持するだけの環状部が第2ケース部材に設けられればよいので、ケーシングのコンパクト化および軽量化を図ることが可能であり、しかも環状のシール部材がハウジングの外周に密接するので電動アシストモータのケーシングへの取付け部のシール性を確保することができ、また環状凹部が嵌合筒部の先端内周縁に設けられることにより、第1ケース部材が鋳造製品であるときには第1ケース部材の鋳造成形時に環状凹部を同時に形成することが可能であり、切削加工が不要となって加工工数の低減を図ることができる。
【0007】
また請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前記環状部に、ケーシングを車体フレームに支持するハンガー部が一体に設けられることにより、ケーシングを車体フレームに支持するための専用部品が不要となり、部品点数を低減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0009】
図1ないし図16は本発明の一実施例を示すものであり、図1は電動補助自転車の側面図、図2はパワーユニットの縦断側面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は駆動スプロケットを省略した状態での図3の4矢視側面図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図3のクランク軸付近の拡大図、図7は図6の7−7線断面図、図8は図6の8−8線断面図、図9はスライダインナーおよびクラッチ内輪の係合状態を図6の9−9線矢視方向から見て示す図、図10は図3の電動アシストモータ付近の拡大断面図、図11は図4の11−11線拡大断面図、図12は図10の12−12線拡大断面図、図13はボスの正面図、図14はリング体の正面図、図15は補強板の正面図、図16はカバーの分解斜視図である。
【0010】
先ず図1において、この電動補助自転車は、側面視で略U字状をなす車体フレーム21を備え、該車体フレーム21の前端のヘッドパイプ22にフロントフォーク23が操向可能に支承され、該フロントフォーク23の下端に前輪WF が軸支され、フロントフォーク23の上端にバーハンドル24が設けられる。また車体フレーム21の下部には、電動アシストモータ30を有するパワーユニット31が設けられており、該パワーユニット31の後部上方で車体フレーム21から後下がりに延びるとともにパワーユニット31の後方では略水平に延出される左、右一対のリヤフォーク25…間に後輪WR が軸支され、両リヤフォーク25…および車体フレーム21の後部間には左、右一対のステー26…が設けられる。さらに車体フレーム21の後部には、上端にシート27を備えるシートポスト28が、シート27の上下位置を調整可能として装着されており、シート27の後方側にはキャリア29が固定配置される。
【0011】
両端にクランクペダル32,32をそれぞれ有するクランク軸33がパワーユニット31のケーシング45で回転自在に支承され、該クランク軸33から動力を伝達可能であるとともに前記電動アシストモータ30からのアシスト力をも作用させ得る駆動スプロケット34と、後輪WR の車軸に設けられた被動スプロケット35とに、チェーンケース44で覆われるようにして無端状のチェーン36が巻掛けられる。
【0012】
電動アシストモータ30の作動は、パワーユニット31の前方側で車体フレーム21の下部に固定的に支持されたコントローラ37で制御されるものであり、該コントローラ37は、電動アシストモータ30の回転数および入力ペダル32,32による入力トルクに基づいて電動アシストモータ30の作動を制御する。
【0013】
ヘッドパイプ22にはブラケット43を介してフロントバスケット38が取付けられる。しかも該フロントバスケット38の背面部に配置されるバッテリ収納ケース39も前記ブラケット43に取付けられており、電動アシストモータ30に電力を供給するためのバッテリ40がバッテリ収納ケース39に挿脱可能に収納される。
【0014】
ところで、車体フレーム21の大部分はカバー41で覆われており、該カバー41の上部に、バッテリ40からコントローラ37および電動アシストモータ30に電力を供給するためのメインスイッチ42が配設される。
【0015】
図2ないし図5を併せて参照して、パワーユニット31のケーシング45は、第1ケース部材としての左ケーシング半体46と、該左ケーシング半体46との間に第1収納室49を形成して左ケーシング半体46に結合される第2ケース部材としての右ケーシング半体47と、左ケーシング半体46との間に第2収納室50を形成して左ケーシング半体46に結合されるケース部材としてのカバー48とから成り、カバー48の左ケーシング半体46への結合面にはゴム製のガスケット51が装着される。
【0016】
クランク軸33は、その大部分を第1収納室49内に配置するようにしてケーシング45に回転自在に支承されるものであり、ボールベアリング52を介して右ケーシング半体47に支承された回転筒体53の内周に、前記クランク軸33の右端部がローラベアリング54を介して支承され、クランク軸33の左端部はボールベアリング55を介して左ケーシング半体46に支承される。而して右ケーシング半体47の右側方に配置される駆動スプロケット34が前記回転筒体53に結合される。
【0017】
クランク軸33の左右両端のクランクペダル32,32による踏力は、動力伝達手段56を介してクランク軸33から駆動スプロケット34に伝達される。またケーシング45には、電動アシストモータ30が取付けられており、この電動アシストモータ30の出力は、クランクペダル32,32による踏力をアシストすべく減速ギヤ列57を介して駆動スプロケット34に伝達される。
【0018】
図6ないし図8をさらに併せて参照して、クランク軸33の動力を駆動スプロケット34に伝達するための動力伝達手段56は、第1収納室49内に配置されるものであり、クランク軸33に連結されるトーションバー58と、回転筒体53およびトーションバー58間に設けられる第1一方向クラッチ59とで構成される。
【0019】
クランク軸33には、その軸線に沿って延びるスリット60が設けられており、トーションバー58は、前記スリット60の左右内壁面60a,60b間に回転自在に嵌合する円柱状の軸部58aと、該軸部58の左端(図6の下端)から両側方に突出する腕部58bと、前記軸部58aの右端(図6の上端)から両側方に突出する腕部58cとを有して、前記スリット60に装着される。
【0020】
トーションバー58の一方の腕部58bは、スリット60の左右内壁面60a,60aに密に嵌合してクランク軸33に一体に結合される。またトーションバー58の他方の腕部58cは、前記左右内壁面60a,60aとの間に隙間α,αを形成してスリット60に遊嵌されており、トーションバー58の軸部58aは、腕部58cが前記隙間α,α分だけ遊動する範囲で捩れ変形することができる。
【0021】
第1一方向クラッチ59は、相対回転自在としてクランク軸33を同軸に囲繞するリング状のクラッチ内輪61と、該クラッチ内輪61を同軸に囲繞するクラッチ外輪としての回転筒体53と、クラッチ内輪61の外周に枢支されるとともに環状のスプリング63で拡開方向に付勢された複数たとえば4個のラチェット爪62…とを備え、クラッチ内輪61の内周に設けられた一対の凹部61a,61aにトーションバー58の腕部58cの両端が嵌合され、回転筒体53の内周には、前記各ラチェット爪62…を係合せしめるラチェット歯64が形成される。
【0022】
このような第1一方向クラッチ59によれば、クランクペダル32,32を踏んでクランク軸33を正転させると、クランク軸33のトルクがトーションバー58、第1一方向クラッチ59および回転筒体53を介して駆動スプロケット34に伝達されるが、クランクペダル32,32を踏んでクランク軸33を逆転させたときには、第1一方向クラッチ59がスリップしてクランク軸33の逆転が許容される。
【0023】
ところで、クランクペダル32,32からクランク軸33に図8の矢印a方向のトルクが入力されたとき、後輪WR の負荷が回転筒体53およびラチェット爪62…を介して伝達されるクラッチ内輪61が、前記矢印a方向のトルクに対して抵抗するため、トーションバー58の腕部58cがクランク軸33に対して矢印b方向に捩じれて相対回転する。その結果、クランク軸33およびクラッチ内輪61との間に、クランク軸33に入力されたトルクに応じた相対回転が生じることになる。
【0024】
クランク軸33の外周に、スライダインナー66が相対回転不能かつ軸方向相対移動可能に支持されており、このスライダインナー66の外周には、複数のボール67…を介してスライダアウター68が相対回転自在に支持される。
【0025】
図9で明示するように、第1一方向クラッチ59におけるクラッチ内輪61のスライダインナー66側の端面には凹状のカム面61bが設けられ、スライダインナー66には、該カム面61bに係合する凸状のカム面66aが設けられる。
【0026】
左ケーシング半体46に支点ピン69を介して基端部が揺動可能に支承された検出レバー70の中間部が、前記クラッチ内輪61とは反対側からスライダアウター68に当接される。一方、前記検出レバー70とともにトルク検出手段ST を構成するストロークセンサ71が左ケーシング半体46に取付けられており、該ストロークセンサ71の検出子71aに前記検出レバー70の先端が当接される。さらに検出レバー71および左ケーシング半体46間にはばね72が縮設されており、検出レバー71が該ばね72のばね力によりスライダアウター68に弾発的に当接され、スライダアウター68およびスライダインナー66は、クラッチ内輪61側に向けて付勢される。
【0027】
クランクペダル32,32からクランク軸33へのトルク入力に応じて、トーションバー58に捩れが生じると、図9で示すように、スライダインナー66がクラッチ内輪61に対して矢印c方向に相対回転し、スライダインナー66のカム面66aがクラッチ内輪61のカム面61bに押付けられる。その結果、スライダインナー66がばね72のばね力に抗してクランク軸33の軸線に沿って矢印d方向に摺動し、スライダインナー66とともに移動するスライダアウター68で押された検出レバー70が支点ピン69まわりに揺動することにより、ストロークセンサ71の検出子71aが押圧される。この検出子71aのストロークは、トーションバー58の捩れ量、すなわちクランクペダル32,32から入力される入力トルクに比例するものであり、トルク検出手段ST で入力トルクが検出されることになる。
【0028】
図10を併せて参照して、電動アシストモータ30の動力を駆動スプロケット34に伝達するための減速ギヤ列57は、第2収納室50内で電動アシストモータ30のモータ軸73に固着された駆動ギヤ74と、第2収納室50内で第1アイドル軸75の一端に固着されて前記駆動ギヤ74に噛合される第1中間ギヤ76と、第1収納室49内で第1アイドル軸75に一体に設けられる第2中間ギヤ77と、第2中間ギヤ77に噛合される第3中間ギヤ78と、第3中間ギヤ78と同軸に配置される第2アイドル軸79と、第3中間ギヤ78および第2アイドル軸79間に設けられる第2一方向クラッチ80と、第1収納室49内で第2アイドル軸79に一体に設けられる第4中間ギヤ81と、駆動スプロケット34が結合されている回転筒体53に一体に設けられるとともに第4中間ギヤ81に噛合される被動ギヤ82とを備える。
【0029】
第1アイドル軸75は、電動アシストモータ30のモータ軸73と平行な軸線を有するものであり、右ケーシング半体47および第1アイドル軸75間にボールベアリング83が、また左ケーシング半体46および第1アイドル軸75間にボールベアリング84が介装される。第2アイドル軸79は第1アイドル軸75と平行な軸線を有するものであり、右ケーシング半体47および第2アイドル軸79間にボールベアリング85が、また左ケーシング半体46および第2アイドル軸79間にボールベアリング86が介装される。
【0030】
このような減速ギヤ列57では、電動アシストモータ30の作動に伴なうトルクが減速されて駆動スプロケット34に伝達されるが、電動アシストモータ30の作動が停止したときには、第2一方向クラッチ80の働きにより第2アイドル軸79の空転が許容され、クランクペダル32,32の踏力による駆動スプロケット34の回転が妨げられることはない。
【0031】
図11を併せて参照して、ケーシング45における左ケーシング半体46には、カバー48とは反対側に突出する嵌合筒部88が一体に設けられており、電動アシストモータ30のハウジング90は、該嵌合筒部88に嵌合された状態で、複数たとえば2つのボルト89,89により左ケーシング半体46に締結される。
【0032】
電動アシストモータ30は、クランク軸33と平行な軸線を有するモータ軸73を有するとともに該モータ軸73の軸線に沿う長さを前記クランク軸33の軸長よりも短くしてケーシング45に取付けられるものであり、円筒状に形成されるヨーク90aの一端が閉塞されて成る有底円筒状のハウジング90と、前記ヨーク90aの内面に固着される複数のマグネット91…と、モータ軸73を有してハウジング90内に同軸に配置されるロータ92と、前記ヨーク90aの他端側で回転軸73に設けられたコンミテータ93と、該コンミテータ93に摺接する複数のブラシ94…とを備える。
【0033】
左ケーシング半体46には、電動アシストモータ30におけるハウジング90の他端開口部に対向する支持壁部95が嵌合筒部88の内端を閉じるようにして一体に設けられており、嵌合筒部88の内端寄りの部分の内面に設けられた嵌合部96にハウジング90の開口端が印ろう嵌合される。また支持壁部95には、位置決めピン97が植設されており、ハウジング90の開口端には該位置決めピン97を係合せしめる切欠き98が設けられる。したがってハウジング90は、その半径方向および周方向に沿う位置を一定に保持されて嵌合筒部88に嵌合されることになり、係止頭部をハウジング90の一端閉塞部に係合させた各ボルト89,89が支持壁部95に螺合される。
【0034】
モータ軸73の一端は、ハウジング90の一端閉塞部における中央部で外方に突出して設けられた軸受ハウジング90bに第1軸受としてのボールベアリング99を介して回転自在に支承される。またモータ軸73の他端は、支持壁部95を回転自在に貫通して第2収納室50側に突出されるものであり、支持壁部95とモータ軸73の中間部との間には、ハウジング90内および第2収納室50間での空気の流通を許容する第2軸受としてのボールベアリング100が、支持壁部95に圧入されるようにして設けられ、モータ軸73にはボールベアリング100の内輪がコンミテータ93側に移動するのを規制する止め輪104が装着される。
【0035】
支持壁部95には支持板101が固着されており、この支持板101に設けられた複数のブラシホルダ102…に各ブラシ94…が摺動可能に保持され、各ブラシホルダ102…および各ブラシ94…間にそれぞれ設けられたばね103…により各ブラシ94…はコンミテータ93に摺接する方向に付勢される。このように、ブラシホルダ102…、各ブラシ94…およびボールベアリング100等を、モータブラケット等を用いて保持することなく、左ケーシング半体46に直接支持する構成としたことにより、部品点数の低減を図ることができるだけでなく、クランク軸33の軸線に沿う方向での電動アシストモータ30の小型化をより一層図ることができる。
【0036】
嵌合筒部88の先端内周縁には段差をなすようにして環状凹部105が設けられており、右ケース半体47には、電動アシストモータ30のハウジング90を囲繞して嵌合筒部88の先端に接合される環状部106が設けられる。而して嵌合筒部88の先端内周縁に設けられている環状凹部105と、環状部106との間に、ハウジング90におけるヨーク90aの外周に密接する環状のシール部材としてのOリング107が挟持される。
【0037】
ところで、ケーシング45は、クランク軸33の軸線と、該クランク軸33よりも後方側に配置される電動アシストモータ30の回転軸線とが、地面からほぼ同一の高さとなるようにして車体フレーム21に支持されるものであり、車体フレーム21の下部の左右両側に固着されたブラケット108,108に、左、右ケーシング半体46,47の前部が一対のボルト109,109およびナット110,110により共締めされる。また左、右一対のリヤフォーク25…の前部にはブラケット111,111が固着されており、ケーシング45の後部において、左ケーシング半体46には嵌合筒部88から外側方に隆起するようにして一体にハンガー部112が設けられ、該ハンガー部112とともに両ブラケット111,111間に挟まれるようにして環状部106に一体に連なるハンガー部113が右ケーシング半体47に設けられ、両ハンガー部112,113がボルト114およびナット115により両ブラケット111,111間に支持される。
【0038】
支持壁部95から第2収納室50に突出したモータ軸73の他端部には、スプライン140を介して駆動ギヤ74が装着される。また外輪が支持壁部95に圧入されたボールベアリング100の内輪は止め輪104で受けられており、該内輪との間に、前記駆動ギヤ74およびリラクタ141を挟むようにして、モータ軸73と同軸のボルト142がモータ軸73の他端部に螺合されることにより、モータ軸73の軸線に沿う駆動ギヤ74の移動が阻止され、駆動ギヤ74がモータ軸73に固定される。
【0039】
しかもモータ軸73の一端側外面すなわちボールベアリング99側でモータ軸73の外面には、ボルト142をモータ軸73に螺合して締付ける際に、スパナ等の工具を係合してモータ軸73の回転を阻止するために、図12で示すように、相互に平行である一対の平坦な係合面73a,73aが設けられる。
【0040】
前記リラクタ141と、電磁ピックアップコイル式のセンサ143とで回転速度検出手段SR が構成されるものであり、リラクタ141の外周には突部141aが設けられ、センサ143は、前記突部141aに近接、対向可能な検出部143aを有してケーシング45の左ケーシング半体46に固定される。
【0041】
前記駆動ギヤ74に噛合する第1中間ギヤ76は、その外周部すなわち駆動ギヤ74との噛合部を合成樹脂製として形成されるものであり、第1アイドル軸75に結合される金属製のボス118に、外周に歯部125を有して合成樹脂によりリング状に形成されるリング体119が締結されて成る。
【0042】
図13を併せて参照して、ボス118は、第1アイドル軸75に設けられるボールベアリング84の内輪に一端を当接させるようにして、スプライン120により第1アイドル軸75に軸線まわりの相対回転を不能として装着されるものであり、該ボス118の他端には半径方向外方に張出すフランジ部118aが一体に設けられる。また該フランジ部118aの外周との間で段差をなしてボス118の一端側に臨む環状の取付け板部118bが該フランジ部118aの端面と面一になるようにしてフランジ部118aから半径方向外方に張出され、取付け板部118bの外周にはボス118の他端側に延びる円筒部118cが一体に連設され、該円筒部118cの周方向にたとえば等間隔をあけた3個所には取付け板部118bの前記軸方向一端側に臨む面と面一にして外側方に突出した締結部118d…が設けられており、各締結部118d…にねじ孔121…が設けられる。
【0043】
図14を併せて参照して、リング体119は、ボス118のフランジ部118aを嵌合させ得る内径を有するとともにボス118における各締結部118d…の外端縁を結ぶ仮想円に対応した外径を有してリング板状に形成される支持部119aと、該支持部119aを同軸に囲繞する円筒部119bと、支持部119aおよび円筒部119b間を全周にわたって連結する連結板部119cとを備え、支持部119aには、ボス118における各ねじ孔121…に対応して金属製円筒状の締付カラー122…が一体に埋設される。また各締付カラー122…間で支持部119aの表裏両面には複数のリブ123…が突設されており、連結板部119cの表裏両面にも円筒部119bと同軸である円形のリブ124…が突設される。しかも円筒部119bの外周に、駆動ギヤ74に噛合する多数の歯部125…がたとえばヘリカル歯として形成される。
【0044】
ボス118の取付け板部118bに、ボス118の軸方向一端側からリング体119の支持部119aが当接され、取付け板部118bと反対側でリング体119には金属製の補強板126が当接される。この補強板126は、図15で示すように、各締付カラー122…に個別に対応した挿通孔127…を有してリング状に形成されるものであり、各挿通孔127…および締付カラー122…にそれぞれ挿通されたボルト128…がボス118の各ねじ孔121…にそれぞれ螺合されことにより、合成樹脂製のリング体119に締付強度が作用することを回避してボス118にリング体119が締結され、第1中間ギヤ76が構成されることになる。
【0045】
このような第1中間ギヤ76の第1アイドル軸75への固定にあたっては、第1中間ギヤ76のボス118がスプライン120を介して相対回転不能に第1アイドル軸75に装着されるとともに、第1中間ギヤ76の一端すなわちボス118の一端がボールベアリング84の内輪に当接される。また第1中間ギヤ76の他端に対向するリング状の受け部材129が着脱可能として第1アイドル軸75に装着される。すなわち第1アイドル軸75の端部外面には止め輪130が装着され、該止め輪130により第1中間ギヤ76から離反する方向の移動を阻止されるようにして受け部材129が第1アイドル軸75に装着される。第1中間ギヤ76および受け部材129間には皿ばね131が設けられ、該皿ばね131の第1中間ギヤ76側の端部は、第1中間ギヤ76におけるボス118の円筒部118cで半径方向外方に拡径することを規制されるようにして該ボス118のフランジ部118aに当接される。この皿ばね131が発揮するばね力により、第1中間ギヤ76はボールベアリング84の内輪側に向けて押圧される。したがってスプライン120により軸線まわりの相対回転が阻止された第1中間ギヤ76がボールベアリング84の内輪に向けて押付けられることになり、第1中間ギヤ76が第1アイドル軸75に固定される。
【0046】
ところで、減速ギヤ列57における第1および第2アイドル軸75,79は、図2および図4で明示するように、クランク軸33の軸線および電動アシストモータ30の回転軸線を結ぶ直線よりも下方で、第1アイドル軸75が第2アイドル軸79よりも下方に位置するようにしてそれぞれ配置されており、両アイドル軸75,79の上方において、クランク軸33および電動アシストモータ30間におけるケーシング45の上部にはブリーザ室134が形成される。
【0047】
図11に特に注目して、ブリーザ室134は、左ケーシング半体46および右ケーシング半体47間に形成されるものであり、該ブリーザ室134の上部を第2収納室50に通じさせる連通孔135が左ケーシング半体46に設けられる。而して電動アシストモータ30内は、支持壁部95およびモータ軸73間に設けられているボールベアリング100を介して第2収納室50に通じているので、電動アシストモータ30内は、ブリーザ室134の上部に通じることになる。またブリーザ室134内の下部を外部に通じさせるブリーザ孔136が、右ケーシング半体47に設けられる。しかも連通孔135およびブリーザ孔136間で迷路を形成するようにして左ケーシング半体46には、右ケーシング半体47に近接する壁137が一体に設けられる。
【0048】
ところで、車体フレーム21の大部分を覆うカバー41は、図16で示すように、車体フレーム21を上方側から覆う上部カバー41aと、車体フレーム21を下方側から覆う下部カバー41bとが相互に結合されて成るものであり、上部カバー41aの上部に、メインスイッチ42を臨ませる開口部139が設けられる。
【0049】
次にこの実施例の作用について説明すると、電動補助自転車を走行させるべく乗員がクランクペダル32,32を踏むと、クランク軸33の動力が動力伝達手段56を介して駆動スプロケット34に伝達され、チェーン36および被動スプロケット35を介して後輪WR に動力が伝達されることになる。
【0050】
このときのクランクペダル32,32による入力トルクがトルク検出手段ST によって検出される。また自転車速度を代表する回転速度として電動アシストモータ30の回転速度が回転速度検出手段SR で検出されるものであり、両検出手段ST ,SR の検出値に応じたアシスト動力を電動アシストモータ30で発揮させることにより、乗員の負荷を軽減することができる。
【0051】
このような電動補助自転車のパワーユニット31において、電動アシストモータ30および回転筒体53間に設けられている減速ギヤ列57を構成する複数のギヤ74,76,77,78,81,82のうちの1つである第1中間ギヤ76の外周部が合成樹脂により形成されていることにより、第1中間ギヤ76および駆動ギヤ74の噛合部でのギヤ音の発生を抑制することが可能となる。したがって、クランク軸33の軸線と平行であるモータ軸73の軸線に沿う長さをクランク軸33の軸長よりも短くせざるを得ないことから、該電動アシストモータ30が高速型のものとなったとしても、減速ギヤ列57でのギヤ音の発生を極力抑制することが可能である。しかも第1中間ギヤ76は、電動アシストモータ30のモータ軸73に固定された駆動ギヤ74に噛合するものであり、減速ギヤ列57において最も高速である部分の噛合部でのギヤ音の発生を抑制することによりギヤ音抑制効果をより一層高めることができる。
【0052】
また第1中間ギヤ76は、第1アイドル軸75に結合される金属製のボス118に、多数の歯部125…を外周に有する合成樹脂製のリング体119が締結されて成るものであり、高度な成形精度が要求される歯部125…を合成樹脂の型成形で形成することを可能として歯部125…の精度を高めることができる。それに加えて、第1中間ギヤ76を第1アイドル軸75に固定するための結合荷重が、合成樹脂製であることにより強度的には比較的弱いリング体119に作用することがなく、前記結合荷重を高めて第1中間ギヤ76を第1アイドル軸75に確実に固定することができる。
【0053】
しかも第1中間ギヤ76の第1アイドル軸75への固定にあたっては、第1アイドル軸75に軸線まわりの相対回転を不能として装着されるとともにボールベアリング84の内輪に一端を当接させた第1中間ギヤ76の他端と、止め輪130で受けられた受け部材129との間に皿ばね131が設けられるものであり、駆動ギヤ74に噛合させた第1中間ギヤ76を第1アイドル軸75に固定する際に、第1中間ギヤ76に回転トルクが作用することがなく、したがって、強度的に比較的弱い合成樹脂によって形成されて駆動ギヤ74に噛合しているリング体119に軸線まわりの回転トルクが作用することを回避して、第1中間ギヤ76を第1アイドル軸75に固定することができる。
【0054】
ところで、駆動ギヤ74のモータ軸73への固定にあたっては、電動アシストモータ30のハウジング90をケーシング45に取付ける前に、ボールベアリング100を介して支持壁部95を貫通せしめたモータ軸73の両係合面73a,73aにスパナ等の工具を係合して該モータ軸73の回転を阻止した状態で、モータ軸73と同軸のボルト107で駆動ギヤ74がモータ軸73に取付けられる。したがって第1中間ギヤ76に噛合させた状態で駆動ギヤ74をモータ軸73に締結するようにしても、第1中間ギヤ76に回転トルクが作用することはなく、駆動ギヤ74と噛合部が合成樹脂から成る第1中間ギヤ76を保護することができる。
【0055】
電動アシストモータ30のハウジング90は、左ケーシング半体46に設けられた嵌合筒部88に嵌合されて左ケーシング半体46に一対のボルト89,89で締結されるものであり、嵌合筒部88の先端内周縁に段差をなして設けられた環状凹部105との間に、ハウジング90の外周に密接するOリング107を挟持して嵌合筒部88の先端に接合される環状部106が、左ケーシング半体46に結合される右ケーシング半体47に、前記ハウジング90を囲繞するように設けられている。したがって、電動アシストモータ30のハウジング90は、その一部を右ケーシング半体47から突出するようにしてケーシング45に取付けられることになり、電動アシストモータ30全体を覆う部分をケーシング45に設けることを不要として、電動アシストモータ30のハウジング90を、ケーシング45との間のシール性を保ちつつケーシング45に取付けることができ、ケーシング45のコンパクト化および軽量化を図ることが可能となる。
【0056】
しかも環状凹部105が嵌合筒部88の先端内周縁に設けられることにより、左ケーシング半体46が鋳造製品であるときには左ケーシング半体46の鋳造成形時に環状凹部105を同時に形成することが可能であり、切削加工が不要となって加工工数の低減を図ることができる。
【0057】
また電動アシストモータ30のハウジング90をケーシング45に取付けるにあたって、左、右ケーシング半体46,47の結合前に、環状凹部105へのOリング107の未装着状態で嵌合筒部88にハウジング90を嵌合し、その後で、環状凹部105へのOリング107の装着、ならびに左、右ケーシング半体46,47の結合を順次行なうようにしてもよく、そうすれば、Oリング107を装着した後にハウジング90を嵌合筒部88に嵌合するのに比べて、Oリング107の損傷を防止することが可能となるとともに、ハウジング90を嵌合する際の摩擦抵抗を低減して作業性を向上することができる。
【0058】
さらに右ケーシング半体47に設けられている環状部106には、左ケーシング半体46に設けられたハンガー部112とともに、ケーシング45を車体フレーム21におけるリヤフォーク25…に支持するハンガー部113が一体に設けられており、ケーシング45を車体フレーム21に支持するための専用部品が不要であり、部品点数を低減することができる。
【0059】
ところで、上記電動アシストモータ30内は、ケーシング45の第2収納室50にボールベアリング100を介して連通しているものであり、ケーシング45の上部において左、右ケーシング半体46,47間にブリーザ室134が形成され、該ブリーザ室134内の上部を第2収納室50に通じさせる連通孔135が左ケーシング半体46に設けられるとともに、ブリーザ室134内の下部を外部に通じさせるブリーザ孔136が右ケーシング半体47に設けられている。このため、電動アシストモータ30の使用時の発熱および非使用時の冷却の繰返しによる空気の膨張・収縮に応じて、電動アシストモータ30のハウジング90内の空気が、ブリーザ室134およびブリーザ孔136を介して呼吸することが可能であり、電動アシストモータ30のハウジング90内が加・減圧されることはない。したがって、電動アシストモータ30のハウジング90およびケーシング45間のシール構造を、上述のように両ケーシング半体46,47間で挟持したOリング107をハウジング90の外面に密接させるだけの簡略化した構造とすることができる。しかもケーシング45内の上部に在るブリーザ室134の下部にブリーザ孔136が通じており、該ブリーザ室134の上部が電動アシストモータ30内に通じているので、ブリーザ室134からケーシング45および電動アシストモータ30内に水の浸入を防止することができ、またブリーザ室134に入った水を確実に排出することができる。
【0060】
さらにブリーザ室134が、クランク軸33および電動アシストモータ30間でケーシング45の上部に形成されるものであることにより、ブリーザ室134を地面から比較的高い位置に配置して、ブリーザ室134への水の浸入を極力防止することができる。しかも減速ギヤ列57の構成要素である第1および第2アイドル軸75,79が、クランク軸33の軸線および電動アシストモータ30の回転軸線を結ぶ直線よりも下方位置でケーシング45に回転自在に支承されることにより、クランク軸33および電動アシストモータ30を近接させて減速ギヤ57列を構成するとともに、クランク軸33および電動アシストモータ30間の空きスペースを有効に利用してブリーザ室134を形成することができ、パワーユニット31のコンパクト化を図ることができる。
【0061】
図17は電動アシストモータのハウジングのシール構造の変形例を示すものであり、嵌合筒部88の先端に接合すべく右ケーシング半体47に設けられる環状部106に、嵌合筒部88の先端内周縁に設けられている環状凹部106と共働してOリング107を挟持する環状凹部138が設けられていてもよい。
【0062】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、電動アシストモータのハウジングは、その一部をケーシングから突出させてケーシングに取付けられることになり、電動モータ全体を覆う部分をケーシングに設けることを不要として、電動アシストモータのハウジングおよびケーシング間のシール性を保ちつつ、ケーシングのコンパクト化および軽量化を図ることができ、第1ケース部材が鋳造製品であるときには第1ケース部材の鋳造成形時に環状凹部を同時に形成することを可能として加工工数の低減を図ることができる。
【0064】
また請求項2記載の発明によれば、ケーシングを車体フレームに支持するための専用部品が不要となり、部品点数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動補助自転車の側面図である。
【図2】パワーユニットの縦断側面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】駆動スプロケットを省略した状態での図3の4矢視側面図である。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】図3のクランク軸付近の拡大図である。
【図7】図6の7−7線断面図である。
【図8】図6の8−8線断面図である。
【図9】スライダインナーおよびクラッチ内輪の係合状態を図6の9−9線矢視方向から見て示す図である。
【図10】図3の電動アシストモータ付近の拡大断面図である。
【図11】図4の11−11線拡大断面図である。
【図12】図10の12−12線拡大断面図である。
【図13】ボスの正面図である。
【図14】リング体の正面図である。
【図15】補強板の正面図である。
【図16】カバーの分解斜視図である。
【図17】電動アシストモータのハウジングのシール構造の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
21・・・車体フレーム
30・・・電動アシストモータ
31・・・パワーユニット
32・・・クランクペダル
33・・・クランク軸
45・・・ケーシング
46・・・第1ケース部材としての左ケーシング半体
47・・・第2ケース部材としての右ケーシング半体
48・・・ケース部材としてのカバー
88・・・嵌合筒部
90・・・ハウジング
105・・・環状凹部
106・・・環状部
107・・・シール部材としてのOリング
113・・・ハンガー部
【発明の属する技術分野】
本発明は、両端にクランクペダルをそれぞれ有するクランク軸を回転自在に支承して車体フレームに支持されるケーシングに、電動アシストモータが取付けられる電動補助自転車のパワーユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、かかるパワーユニットは、たとえば特開平8−216968号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のパワーユニットでは、電動アシストモータ全体をケーシングで覆って電動アシストモータを密閉シールする構成となっており、ケーシングの大型化および重量増加が避けられない。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ケーシングのコンパクト化および軽量化を可能とした電動補助自転車のパワーユニットを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、両端にクランクペダルをそれぞれ有するクランク軸を回転自在に支承して車体フレームに支持されるケーシングに、電動アシストモータが取付けられる電動補助自転車のパワーユニットにおいて、前記ケーシングが、相互に結合される第1および第2ケース部材を含む複数のケース部材で構成され、電動アシストモータのハウジングが、第1ケース部材に設けられた嵌合筒部に嵌合されて第1ケース部材に締結され、前記嵌合筒部の先端内周縁に段差をなして設けられた環状凹部と、前記ハウジングを囲繞して第2ケース部材に設けられて嵌合筒部の先端に接合される環状部との間に、前記ハウジングの外周に密接する環状のシール部材が挟持されることを特徴とする。
【0006】
このような請求項1記載の発明の構成によれば、電動アシストモータのハウジングは、その一部を第2ケース部材から突出されてケーシングに取付けられることになり、ケーシングには電動モータ全体を覆う部分がなく、第1ケース部材に嵌合筒部が設けられるとともに、該嵌合筒部の先端内周縁の環状凹部との間にシール部材を挟持するだけの環状部が第2ケース部材に設けられればよいので、ケーシングのコンパクト化および軽量化を図ることが可能であり、しかも環状のシール部材がハウジングの外周に密接するので電動アシストモータのケーシングへの取付け部のシール性を確保することができ、また環状凹部が嵌合筒部の先端内周縁に設けられることにより、第1ケース部材が鋳造製品であるときには第1ケース部材の鋳造成形時に環状凹部を同時に形成することが可能であり、切削加工が不要となって加工工数の低減を図ることができる。
【0007】
また請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前記環状部に、ケーシングを車体フレームに支持するハンガー部が一体に設けられることにより、ケーシングを車体フレームに支持するための専用部品が不要となり、部品点数を低減することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0009】
図1ないし図16は本発明の一実施例を示すものであり、図1は電動補助自転車の側面図、図2はパワーユニットの縦断側面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は駆動スプロケットを省略した状態での図3の4矢視側面図、図5は図4の5−5線断面図、図6は図3のクランク軸付近の拡大図、図7は図6の7−7線断面図、図8は図6の8−8線断面図、図9はスライダインナーおよびクラッチ内輪の係合状態を図6の9−9線矢視方向から見て示す図、図10は図3の電動アシストモータ付近の拡大断面図、図11は図4の11−11線拡大断面図、図12は図10の12−12線拡大断面図、図13はボスの正面図、図14はリング体の正面図、図15は補強板の正面図、図16はカバーの分解斜視図である。
【0010】
先ず図1において、この電動補助自転車は、側面視で略U字状をなす車体フレーム21を備え、該車体フレーム21の前端のヘッドパイプ22にフロントフォーク23が操向可能に支承され、該フロントフォーク23の下端に前輪WF が軸支され、フロントフォーク23の上端にバーハンドル24が設けられる。また車体フレーム21の下部には、電動アシストモータ30を有するパワーユニット31が設けられており、該パワーユニット31の後部上方で車体フレーム21から後下がりに延びるとともにパワーユニット31の後方では略水平に延出される左、右一対のリヤフォーク25…間に後輪WR が軸支され、両リヤフォーク25…および車体フレーム21の後部間には左、右一対のステー26…が設けられる。さらに車体フレーム21の後部には、上端にシート27を備えるシートポスト28が、シート27の上下位置を調整可能として装着されており、シート27の後方側にはキャリア29が固定配置される。
【0011】
両端にクランクペダル32,32をそれぞれ有するクランク軸33がパワーユニット31のケーシング45で回転自在に支承され、該クランク軸33から動力を伝達可能であるとともに前記電動アシストモータ30からのアシスト力をも作用させ得る駆動スプロケット34と、後輪WR の車軸に設けられた被動スプロケット35とに、チェーンケース44で覆われるようにして無端状のチェーン36が巻掛けられる。
【0012】
電動アシストモータ30の作動は、パワーユニット31の前方側で車体フレーム21の下部に固定的に支持されたコントローラ37で制御されるものであり、該コントローラ37は、電動アシストモータ30の回転数および入力ペダル32,32による入力トルクに基づいて電動アシストモータ30の作動を制御する。
【0013】
ヘッドパイプ22にはブラケット43を介してフロントバスケット38が取付けられる。しかも該フロントバスケット38の背面部に配置されるバッテリ収納ケース39も前記ブラケット43に取付けられており、電動アシストモータ30に電力を供給するためのバッテリ40がバッテリ収納ケース39に挿脱可能に収納される。
【0014】
ところで、車体フレーム21の大部分はカバー41で覆われており、該カバー41の上部に、バッテリ40からコントローラ37および電動アシストモータ30に電力を供給するためのメインスイッチ42が配設される。
【0015】
図2ないし図5を併せて参照して、パワーユニット31のケーシング45は、第1ケース部材としての左ケーシング半体46と、該左ケーシング半体46との間に第1収納室49を形成して左ケーシング半体46に結合される第2ケース部材としての右ケーシング半体47と、左ケーシング半体46との間に第2収納室50を形成して左ケーシング半体46に結合されるケース部材としてのカバー48とから成り、カバー48の左ケーシング半体46への結合面にはゴム製のガスケット51が装着される。
【0016】
クランク軸33は、その大部分を第1収納室49内に配置するようにしてケーシング45に回転自在に支承されるものであり、ボールベアリング52を介して右ケーシング半体47に支承された回転筒体53の内周に、前記クランク軸33の右端部がローラベアリング54を介して支承され、クランク軸33の左端部はボールベアリング55を介して左ケーシング半体46に支承される。而して右ケーシング半体47の右側方に配置される駆動スプロケット34が前記回転筒体53に結合される。
【0017】
クランク軸33の左右両端のクランクペダル32,32による踏力は、動力伝達手段56を介してクランク軸33から駆動スプロケット34に伝達される。またケーシング45には、電動アシストモータ30が取付けられており、この電動アシストモータ30の出力は、クランクペダル32,32による踏力をアシストすべく減速ギヤ列57を介して駆動スプロケット34に伝達される。
【0018】
図6ないし図8をさらに併せて参照して、クランク軸33の動力を駆動スプロケット34に伝達するための動力伝達手段56は、第1収納室49内に配置されるものであり、クランク軸33に連結されるトーションバー58と、回転筒体53およびトーションバー58間に設けられる第1一方向クラッチ59とで構成される。
【0019】
クランク軸33には、その軸線に沿って延びるスリット60が設けられており、トーションバー58は、前記スリット60の左右内壁面60a,60b間に回転自在に嵌合する円柱状の軸部58aと、該軸部58の左端(図6の下端)から両側方に突出する腕部58bと、前記軸部58aの右端(図6の上端)から両側方に突出する腕部58cとを有して、前記スリット60に装着される。
【0020】
トーションバー58の一方の腕部58bは、スリット60の左右内壁面60a,60aに密に嵌合してクランク軸33に一体に結合される。またトーションバー58の他方の腕部58cは、前記左右内壁面60a,60aとの間に隙間α,αを形成してスリット60に遊嵌されており、トーションバー58の軸部58aは、腕部58cが前記隙間α,α分だけ遊動する範囲で捩れ変形することができる。
【0021】
第1一方向クラッチ59は、相対回転自在としてクランク軸33を同軸に囲繞するリング状のクラッチ内輪61と、該クラッチ内輪61を同軸に囲繞するクラッチ外輪としての回転筒体53と、クラッチ内輪61の外周に枢支されるとともに環状のスプリング63で拡開方向に付勢された複数たとえば4個のラチェット爪62…とを備え、クラッチ内輪61の内周に設けられた一対の凹部61a,61aにトーションバー58の腕部58cの両端が嵌合され、回転筒体53の内周には、前記各ラチェット爪62…を係合せしめるラチェット歯64が形成される。
【0022】
このような第1一方向クラッチ59によれば、クランクペダル32,32を踏んでクランク軸33を正転させると、クランク軸33のトルクがトーションバー58、第1一方向クラッチ59および回転筒体53を介して駆動スプロケット34に伝達されるが、クランクペダル32,32を踏んでクランク軸33を逆転させたときには、第1一方向クラッチ59がスリップしてクランク軸33の逆転が許容される。
【0023】
ところで、クランクペダル32,32からクランク軸33に図8の矢印a方向のトルクが入力されたとき、後輪WR の負荷が回転筒体53およびラチェット爪62…を介して伝達されるクラッチ内輪61が、前記矢印a方向のトルクに対して抵抗するため、トーションバー58の腕部58cがクランク軸33に対して矢印b方向に捩じれて相対回転する。その結果、クランク軸33およびクラッチ内輪61との間に、クランク軸33に入力されたトルクに応じた相対回転が生じることになる。
【0024】
クランク軸33の外周に、スライダインナー66が相対回転不能かつ軸方向相対移動可能に支持されており、このスライダインナー66の外周には、複数のボール67…を介してスライダアウター68が相対回転自在に支持される。
【0025】
図9で明示するように、第1一方向クラッチ59におけるクラッチ内輪61のスライダインナー66側の端面には凹状のカム面61bが設けられ、スライダインナー66には、該カム面61bに係合する凸状のカム面66aが設けられる。
【0026】
左ケーシング半体46に支点ピン69を介して基端部が揺動可能に支承された検出レバー70の中間部が、前記クラッチ内輪61とは反対側からスライダアウター68に当接される。一方、前記検出レバー70とともにトルク検出手段ST を構成するストロークセンサ71が左ケーシング半体46に取付けられており、該ストロークセンサ71の検出子71aに前記検出レバー70の先端が当接される。さらに検出レバー71および左ケーシング半体46間にはばね72が縮設されており、検出レバー71が該ばね72のばね力によりスライダアウター68に弾発的に当接され、スライダアウター68およびスライダインナー66は、クラッチ内輪61側に向けて付勢される。
【0027】
クランクペダル32,32からクランク軸33へのトルク入力に応じて、トーションバー58に捩れが生じると、図9で示すように、スライダインナー66がクラッチ内輪61に対して矢印c方向に相対回転し、スライダインナー66のカム面66aがクラッチ内輪61のカム面61bに押付けられる。その結果、スライダインナー66がばね72のばね力に抗してクランク軸33の軸線に沿って矢印d方向に摺動し、スライダインナー66とともに移動するスライダアウター68で押された検出レバー70が支点ピン69まわりに揺動することにより、ストロークセンサ71の検出子71aが押圧される。この検出子71aのストロークは、トーションバー58の捩れ量、すなわちクランクペダル32,32から入力される入力トルクに比例するものであり、トルク検出手段ST で入力トルクが検出されることになる。
【0028】
図10を併せて参照して、電動アシストモータ30の動力を駆動スプロケット34に伝達するための減速ギヤ列57は、第2収納室50内で電動アシストモータ30のモータ軸73に固着された駆動ギヤ74と、第2収納室50内で第1アイドル軸75の一端に固着されて前記駆動ギヤ74に噛合される第1中間ギヤ76と、第1収納室49内で第1アイドル軸75に一体に設けられる第2中間ギヤ77と、第2中間ギヤ77に噛合される第3中間ギヤ78と、第3中間ギヤ78と同軸に配置される第2アイドル軸79と、第3中間ギヤ78および第2アイドル軸79間に設けられる第2一方向クラッチ80と、第1収納室49内で第2アイドル軸79に一体に設けられる第4中間ギヤ81と、駆動スプロケット34が結合されている回転筒体53に一体に設けられるとともに第4中間ギヤ81に噛合される被動ギヤ82とを備える。
【0029】
第1アイドル軸75は、電動アシストモータ30のモータ軸73と平行な軸線を有するものであり、右ケーシング半体47および第1アイドル軸75間にボールベアリング83が、また左ケーシング半体46および第1アイドル軸75間にボールベアリング84が介装される。第2アイドル軸79は第1アイドル軸75と平行な軸線を有するものであり、右ケーシング半体47および第2アイドル軸79間にボールベアリング85が、また左ケーシング半体46および第2アイドル軸79間にボールベアリング86が介装される。
【0030】
このような減速ギヤ列57では、電動アシストモータ30の作動に伴なうトルクが減速されて駆動スプロケット34に伝達されるが、電動アシストモータ30の作動が停止したときには、第2一方向クラッチ80の働きにより第2アイドル軸79の空転が許容され、クランクペダル32,32の踏力による駆動スプロケット34の回転が妨げられることはない。
【0031】
図11を併せて参照して、ケーシング45における左ケーシング半体46には、カバー48とは反対側に突出する嵌合筒部88が一体に設けられており、電動アシストモータ30のハウジング90は、該嵌合筒部88に嵌合された状態で、複数たとえば2つのボルト89,89により左ケーシング半体46に締結される。
【0032】
電動アシストモータ30は、クランク軸33と平行な軸線を有するモータ軸73を有するとともに該モータ軸73の軸線に沿う長さを前記クランク軸33の軸長よりも短くしてケーシング45に取付けられるものであり、円筒状に形成されるヨーク90aの一端が閉塞されて成る有底円筒状のハウジング90と、前記ヨーク90aの内面に固着される複数のマグネット91…と、モータ軸73を有してハウジング90内に同軸に配置されるロータ92と、前記ヨーク90aの他端側で回転軸73に設けられたコンミテータ93と、該コンミテータ93に摺接する複数のブラシ94…とを備える。
【0033】
左ケーシング半体46には、電動アシストモータ30におけるハウジング90の他端開口部に対向する支持壁部95が嵌合筒部88の内端を閉じるようにして一体に設けられており、嵌合筒部88の内端寄りの部分の内面に設けられた嵌合部96にハウジング90の開口端が印ろう嵌合される。また支持壁部95には、位置決めピン97が植設されており、ハウジング90の開口端には該位置決めピン97を係合せしめる切欠き98が設けられる。したがってハウジング90は、その半径方向および周方向に沿う位置を一定に保持されて嵌合筒部88に嵌合されることになり、係止頭部をハウジング90の一端閉塞部に係合させた各ボルト89,89が支持壁部95に螺合される。
【0034】
モータ軸73の一端は、ハウジング90の一端閉塞部における中央部で外方に突出して設けられた軸受ハウジング90bに第1軸受としてのボールベアリング99を介して回転自在に支承される。またモータ軸73の他端は、支持壁部95を回転自在に貫通して第2収納室50側に突出されるものであり、支持壁部95とモータ軸73の中間部との間には、ハウジング90内および第2収納室50間での空気の流通を許容する第2軸受としてのボールベアリング100が、支持壁部95に圧入されるようにして設けられ、モータ軸73にはボールベアリング100の内輪がコンミテータ93側に移動するのを規制する止め輪104が装着される。
【0035】
支持壁部95には支持板101が固着されており、この支持板101に設けられた複数のブラシホルダ102…に各ブラシ94…が摺動可能に保持され、各ブラシホルダ102…および各ブラシ94…間にそれぞれ設けられたばね103…により各ブラシ94…はコンミテータ93に摺接する方向に付勢される。このように、ブラシホルダ102…、各ブラシ94…およびボールベアリング100等を、モータブラケット等を用いて保持することなく、左ケーシング半体46に直接支持する構成としたことにより、部品点数の低減を図ることができるだけでなく、クランク軸33の軸線に沿う方向での電動アシストモータ30の小型化をより一層図ることができる。
【0036】
嵌合筒部88の先端内周縁には段差をなすようにして環状凹部105が設けられており、右ケース半体47には、電動アシストモータ30のハウジング90を囲繞して嵌合筒部88の先端に接合される環状部106が設けられる。而して嵌合筒部88の先端内周縁に設けられている環状凹部105と、環状部106との間に、ハウジング90におけるヨーク90aの外周に密接する環状のシール部材としてのOリング107が挟持される。
【0037】
ところで、ケーシング45は、クランク軸33の軸線と、該クランク軸33よりも後方側に配置される電動アシストモータ30の回転軸線とが、地面からほぼ同一の高さとなるようにして車体フレーム21に支持されるものであり、車体フレーム21の下部の左右両側に固着されたブラケット108,108に、左、右ケーシング半体46,47の前部が一対のボルト109,109およびナット110,110により共締めされる。また左、右一対のリヤフォーク25…の前部にはブラケット111,111が固着されており、ケーシング45の後部において、左ケーシング半体46には嵌合筒部88から外側方に隆起するようにして一体にハンガー部112が設けられ、該ハンガー部112とともに両ブラケット111,111間に挟まれるようにして環状部106に一体に連なるハンガー部113が右ケーシング半体47に設けられ、両ハンガー部112,113がボルト114およびナット115により両ブラケット111,111間に支持される。
【0038】
支持壁部95から第2収納室50に突出したモータ軸73の他端部には、スプライン140を介して駆動ギヤ74が装着される。また外輪が支持壁部95に圧入されたボールベアリング100の内輪は止め輪104で受けられており、該内輪との間に、前記駆動ギヤ74およびリラクタ141を挟むようにして、モータ軸73と同軸のボルト142がモータ軸73の他端部に螺合されることにより、モータ軸73の軸線に沿う駆動ギヤ74の移動が阻止され、駆動ギヤ74がモータ軸73に固定される。
【0039】
しかもモータ軸73の一端側外面すなわちボールベアリング99側でモータ軸73の外面には、ボルト142をモータ軸73に螺合して締付ける際に、スパナ等の工具を係合してモータ軸73の回転を阻止するために、図12で示すように、相互に平行である一対の平坦な係合面73a,73aが設けられる。
【0040】
前記リラクタ141と、電磁ピックアップコイル式のセンサ143とで回転速度検出手段SR が構成されるものであり、リラクタ141の外周には突部141aが設けられ、センサ143は、前記突部141aに近接、対向可能な検出部143aを有してケーシング45の左ケーシング半体46に固定される。
【0041】
前記駆動ギヤ74に噛合する第1中間ギヤ76は、その外周部すなわち駆動ギヤ74との噛合部を合成樹脂製として形成されるものであり、第1アイドル軸75に結合される金属製のボス118に、外周に歯部125を有して合成樹脂によりリング状に形成されるリング体119が締結されて成る。
【0042】
図13を併せて参照して、ボス118は、第1アイドル軸75に設けられるボールベアリング84の内輪に一端を当接させるようにして、スプライン120により第1アイドル軸75に軸線まわりの相対回転を不能として装着されるものであり、該ボス118の他端には半径方向外方に張出すフランジ部118aが一体に設けられる。また該フランジ部118aの外周との間で段差をなしてボス118の一端側に臨む環状の取付け板部118bが該フランジ部118aの端面と面一になるようにしてフランジ部118aから半径方向外方に張出され、取付け板部118bの外周にはボス118の他端側に延びる円筒部118cが一体に連設され、該円筒部118cの周方向にたとえば等間隔をあけた3個所には取付け板部118bの前記軸方向一端側に臨む面と面一にして外側方に突出した締結部118d…が設けられており、各締結部118d…にねじ孔121…が設けられる。
【0043】
図14を併せて参照して、リング体119は、ボス118のフランジ部118aを嵌合させ得る内径を有するとともにボス118における各締結部118d…の外端縁を結ぶ仮想円に対応した外径を有してリング板状に形成される支持部119aと、該支持部119aを同軸に囲繞する円筒部119bと、支持部119aおよび円筒部119b間を全周にわたって連結する連結板部119cとを備え、支持部119aには、ボス118における各ねじ孔121…に対応して金属製円筒状の締付カラー122…が一体に埋設される。また各締付カラー122…間で支持部119aの表裏両面には複数のリブ123…が突設されており、連結板部119cの表裏両面にも円筒部119bと同軸である円形のリブ124…が突設される。しかも円筒部119bの外周に、駆動ギヤ74に噛合する多数の歯部125…がたとえばヘリカル歯として形成される。
【0044】
ボス118の取付け板部118bに、ボス118の軸方向一端側からリング体119の支持部119aが当接され、取付け板部118bと反対側でリング体119には金属製の補強板126が当接される。この補強板126は、図15で示すように、各締付カラー122…に個別に対応した挿通孔127…を有してリング状に形成されるものであり、各挿通孔127…および締付カラー122…にそれぞれ挿通されたボルト128…がボス118の各ねじ孔121…にそれぞれ螺合されことにより、合成樹脂製のリング体119に締付強度が作用することを回避してボス118にリング体119が締結され、第1中間ギヤ76が構成されることになる。
【0045】
このような第1中間ギヤ76の第1アイドル軸75への固定にあたっては、第1中間ギヤ76のボス118がスプライン120を介して相対回転不能に第1アイドル軸75に装着されるとともに、第1中間ギヤ76の一端すなわちボス118の一端がボールベアリング84の内輪に当接される。また第1中間ギヤ76の他端に対向するリング状の受け部材129が着脱可能として第1アイドル軸75に装着される。すなわち第1アイドル軸75の端部外面には止め輪130が装着され、該止め輪130により第1中間ギヤ76から離反する方向の移動を阻止されるようにして受け部材129が第1アイドル軸75に装着される。第1中間ギヤ76および受け部材129間には皿ばね131が設けられ、該皿ばね131の第1中間ギヤ76側の端部は、第1中間ギヤ76におけるボス118の円筒部118cで半径方向外方に拡径することを規制されるようにして該ボス118のフランジ部118aに当接される。この皿ばね131が発揮するばね力により、第1中間ギヤ76はボールベアリング84の内輪側に向けて押圧される。したがってスプライン120により軸線まわりの相対回転が阻止された第1中間ギヤ76がボールベアリング84の内輪に向けて押付けられることになり、第1中間ギヤ76が第1アイドル軸75に固定される。
【0046】
ところで、減速ギヤ列57における第1および第2アイドル軸75,79は、図2および図4で明示するように、クランク軸33の軸線および電動アシストモータ30の回転軸線を結ぶ直線よりも下方で、第1アイドル軸75が第2アイドル軸79よりも下方に位置するようにしてそれぞれ配置されており、両アイドル軸75,79の上方において、クランク軸33および電動アシストモータ30間におけるケーシング45の上部にはブリーザ室134が形成される。
【0047】
図11に特に注目して、ブリーザ室134は、左ケーシング半体46および右ケーシング半体47間に形成されるものであり、該ブリーザ室134の上部を第2収納室50に通じさせる連通孔135が左ケーシング半体46に設けられる。而して電動アシストモータ30内は、支持壁部95およびモータ軸73間に設けられているボールベアリング100を介して第2収納室50に通じているので、電動アシストモータ30内は、ブリーザ室134の上部に通じることになる。またブリーザ室134内の下部を外部に通じさせるブリーザ孔136が、右ケーシング半体47に設けられる。しかも連通孔135およびブリーザ孔136間で迷路を形成するようにして左ケーシング半体46には、右ケーシング半体47に近接する壁137が一体に設けられる。
【0048】
ところで、車体フレーム21の大部分を覆うカバー41は、図16で示すように、車体フレーム21を上方側から覆う上部カバー41aと、車体フレーム21を下方側から覆う下部カバー41bとが相互に結合されて成るものであり、上部カバー41aの上部に、メインスイッチ42を臨ませる開口部139が設けられる。
【0049】
次にこの実施例の作用について説明すると、電動補助自転車を走行させるべく乗員がクランクペダル32,32を踏むと、クランク軸33の動力が動力伝達手段56を介して駆動スプロケット34に伝達され、チェーン36および被動スプロケット35を介して後輪WR に動力が伝達されることになる。
【0050】
このときのクランクペダル32,32による入力トルクがトルク検出手段ST によって検出される。また自転車速度を代表する回転速度として電動アシストモータ30の回転速度が回転速度検出手段SR で検出されるものであり、両検出手段ST ,SR の検出値に応じたアシスト動力を電動アシストモータ30で発揮させることにより、乗員の負荷を軽減することができる。
【0051】
このような電動補助自転車のパワーユニット31において、電動アシストモータ30および回転筒体53間に設けられている減速ギヤ列57を構成する複数のギヤ74,76,77,78,81,82のうちの1つである第1中間ギヤ76の外周部が合成樹脂により形成されていることにより、第1中間ギヤ76および駆動ギヤ74の噛合部でのギヤ音の発生を抑制することが可能となる。したがって、クランク軸33の軸線と平行であるモータ軸73の軸線に沿う長さをクランク軸33の軸長よりも短くせざるを得ないことから、該電動アシストモータ30が高速型のものとなったとしても、減速ギヤ列57でのギヤ音の発生を極力抑制することが可能である。しかも第1中間ギヤ76は、電動アシストモータ30のモータ軸73に固定された駆動ギヤ74に噛合するものであり、減速ギヤ列57において最も高速である部分の噛合部でのギヤ音の発生を抑制することによりギヤ音抑制効果をより一層高めることができる。
【0052】
また第1中間ギヤ76は、第1アイドル軸75に結合される金属製のボス118に、多数の歯部125…を外周に有する合成樹脂製のリング体119が締結されて成るものであり、高度な成形精度が要求される歯部125…を合成樹脂の型成形で形成することを可能として歯部125…の精度を高めることができる。それに加えて、第1中間ギヤ76を第1アイドル軸75に固定するための結合荷重が、合成樹脂製であることにより強度的には比較的弱いリング体119に作用することがなく、前記結合荷重を高めて第1中間ギヤ76を第1アイドル軸75に確実に固定することができる。
【0053】
しかも第1中間ギヤ76の第1アイドル軸75への固定にあたっては、第1アイドル軸75に軸線まわりの相対回転を不能として装着されるとともにボールベアリング84の内輪に一端を当接させた第1中間ギヤ76の他端と、止め輪130で受けられた受け部材129との間に皿ばね131が設けられるものであり、駆動ギヤ74に噛合させた第1中間ギヤ76を第1アイドル軸75に固定する際に、第1中間ギヤ76に回転トルクが作用することがなく、したがって、強度的に比較的弱い合成樹脂によって形成されて駆動ギヤ74に噛合しているリング体119に軸線まわりの回転トルクが作用することを回避して、第1中間ギヤ76を第1アイドル軸75に固定することができる。
【0054】
ところで、駆動ギヤ74のモータ軸73への固定にあたっては、電動アシストモータ30のハウジング90をケーシング45に取付ける前に、ボールベアリング100を介して支持壁部95を貫通せしめたモータ軸73の両係合面73a,73aにスパナ等の工具を係合して該モータ軸73の回転を阻止した状態で、モータ軸73と同軸のボルト107で駆動ギヤ74がモータ軸73に取付けられる。したがって第1中間ギヤ76に噛合させた状態で駆動ギヤ74をモータ軸73に締結するようにしても、第1中間ギヤ76に回転トルクが作用することはなく、駆動ギヤ74と噛合部が合成樹脂から成る第1中間ギヤ76を保護することができる。
【0055】
電動アシストモータ30のハウジング90は、左ケーシング半体46に設けられた嵌合筒部88に嵌合されて左ケーシング半体46に一対のボルト89,89で締結されるものであり、嵌合筒部88の先端内周縁に段差をなして設けられた環状凹部105との間に、ハウジング90の外周に密接するOリング107を挟持して嵌合筒部88の先端に接合される環状部106が、左ケーシング半体46に結合される右ケーシング半体47に、前記ハウジング90を囲繞するように設けられている。したがって、電動アシストモータ30のハウジング90は、その一部を右ケーシング半体47から突出するようにしてケーシング45に取付けられることになり、電動アシストモータ30全体を覆う部分をケーシング45に設けることを不要として、電動アシストモータ30のハウジング90を、ケーシング45との間のシール性を保ちつつケーシング45に取付けることができ、ケーシング45のコンパクト化および軽量化を図ることが可能となる。
【0056】
しかも環状凹部105が嵌合筒部88の先端内周縁に設けられることにより、左ケーシング半体46が鋳造製品であるときには左ケーシング半体46の鋳造成形時に環状凹部105を同時に形成することが可能であり、切削加工が不要となって加工工数の低減を図ることができる。
【0057】
また電動アシストモータ30のハウジング90をケーシング45に取付けるにあたって、左、右ケーシング半体46,47の結合前に、環状凹部105へのOリング107の未装着状態で嵌合筒部88にハウジング90を嵌合し、その後で、環状凹部105へのOリング107の装着、ならびに左、右ケーシング半体46,47の結合を順次行なうようにしてもよく、そうすれば、Oリング107を装着した後にハウジング90を嵌合筒部88に嵌合するのに比べて、Oリング107の損傷を防止することが可能となるとともに、ハウジング90を嵌合する際の摩擦抵抗を低減して作業性を向上することができる。
【0058】
さらに右ケーシング半体47に設けられている環状部106には、左ケーシング半体46に設けられたハンガー部112とともに、ケーシング45を車体フレーム21におけるリヤフォーク25…に支持するハンガー部113が一体に設けられており、ケーシング45を車体フレーム21に支持するための専用部品が不要であり、部品点数を低減することができる。
【0059】
ところで、上記電動アシストモータ30内は、ケーシング45の第2収納室50にボールベアリング100を介して連通しているものであり、ケーシング45の上部において左、右ケーシング半体46,47間にブリーザ室134が形成され、該ブリーザ室134内の上部を第2収納室50に通じさせる連通孔135が左ケーシング半体46に設けられるとともに、ブリーザ室134内の下部を外部に通じさせるブリーザ孔136が右ケーシング半体47に設けられている。このため、電動アシストモータ30の使用時の発熱および非使用時の冷却の繰返しによる空気の膨張・収縮に応じて、電動アシストモータ30のハウジング90内の空気が、ブリーザ室134およびブリーザ孔136を介して呼吸することが可能であり、電動アシストモータ30のハウジング90内が加・減圧されることはない。したがって、電動アシストモータ30のハウジング90およびケーシング45間のシール構造を、上述のように両ケーシング半体46,47間で挟持したOリング107をハウジング90の外面に密接させるだけの簡略化した構造とすることができる。しかもケーシング45内の上部に在るブリーザ室134の下部にブリーザ孔136が通じており、該ブリーザ室134の上部が電動アシストモータ30内に通じているので、ブリーザ室134からケーシング45および電動アシストモータ30内に水の浸入を防止することができ、またブリーザ室134に入った水を確実に排出することができる。
【0060】
さらにブリーザ室134が、クランク軸33および電動アシストモータ30間でケーシング45の上部に形成されるものであることにより、ブリーザ室134を地面から比較的高い位置に配置して、ブリーザ室134への水の浸入を極力防止することができる。しかも減速ギヤ列57の構成要素である第1および第2アイドル軸75,79が、クランク軸33の軸線および電動アシストモータ30の回転軸線を結ぶ直線よりも下方位置でケーシング45に回転自在に支承されることにより、クランク軸33および電動アシストモータ30を近接させて減速ギヤ57列を構成するとともに、クランク軸33および電動アシストモータ30間の空きスペースを有効に利用してブリーザ室134を形成することができ、パワーユニット31のコンパクト化を図ることができる。
【0061】
図17は電動アシストモータのハウジングのシール構造の変形例を示すものであり、嵌合筒部88の先端に接合すべく右ケーシング半体47に設けられる環状部106に、嵌合筒部88の先端内周縁に設けられている環状凹部106と共働してOリング107を挟持する環状凹部138が設けられていてもよい。
【0062】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、電動アシストモータのハウジングは、その一部をケーシングから突出させてケーシングに取付けられることになり、電動モータ全体を覆う部分をケーシングに設けることを不要として、電動アシストモータのハウジングおよびケーシング間のシール性を保ちつつ、ケーシングのコンパクト化および軽量化を図ることができ、第1ケース部材が鋳造製品であるときには第1ケース部材の鋳造成形時に環状凹部を同時に形成することを可能として加工工数の低減を図ることができる。
【0064】
また請求項2記載の発明によれば、ケーシングを車体フレームに支持するための専用部品が不要となり、部品点数を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動補助自転車の側面図である。
【図2】パワーユニットの縦断側面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】駆動スプロケットを省略した状態での図3の4矢視側面図である。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】図3のクランク軸付近の拡大図である。
【図7】図6の7−7線断面図である。
【図8】図6の8−8線断面図である。
【図9】スライダインナーおよびクラッチ内輪の係合状態を図6の9−9線矢視方向から見て示す図である。
【図10】図3の電動アシストモータ付近の拡大断面図である。
【図11】図4の11−11線拡大断面図である。
【図12】図10の12−12線拡大断面図である。
【図13】ボスの正面図である。
【図14】リング体の正面図である。
【図15】補強板の正面図である。
【図16】カバーの分解斜視図である。
【図17】電動アシストモータのハウジングのシール構造の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
21・・・車体フレーム
30・・・電動アシストモータ
31・・・パワーユニット
32・・・クランクペダル
33・・・クランク軸
45・・・ケーシング
46・・・第1ケース部材としての左ケーシング半体
47・・・第2ケース部材としての右ケーシング半体
48・・・ケース部材としてのカバー
88・・・嵌合筒部
90・・・ハウジング
105・・・環状凹部
106・・・環状部
107・・・シール部材としてのOリング
113・・・ハンガー部
Claims (2)
- 両端にクランクペダル(32)をそれぞれ有するクランク軸(33)を回転自在に支承して車体フレーム(21)に支持されるケーシング(45)に、電動アシストモータ(30)が取付けられる電動補助自転車のパワーユニットにおいて、前記ケーシング(45)が、相互に結合される第1および第2ケース部材(46,47)を含む複数のケース部材(46,47,48)で構成され、電動アシストモータ(30)のハウジング(90)が、第1ケース部材(46)に設けられた嵌合筒部(88)に嵌合されて第1ケース部材(46)に締結され、前記嵌合筒部(88)の先端内周縁に段差をなして設けられた環状凹部(105)と、前記ハウジング(90)を囲繞して第2ケース部材(47)に設けられて嵌合筒部(88)の先端に接合される環状部(106)との間に、前記ハウジング(90)の外周に密接する環状のシール部材(107)が挟持されることを特徴とする電動補助自転車のパワーユニット。
- 前記環状部(106)に、ケーシング(45)を車体フレーム(21)に支持するハンガー部(113)が一体に設けられることを特徴とする請求項1記載の電動補助自転車のパワーユニット。
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