JP3155493B2 - 灰色着色ガラス組成物 - Google Patents

灰色着色ガラス組成物

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JP3155493B2 JP16100197A JP16100197A JP3155493B2 JP 3155493 B2 JP3155493 B2 JP 3155493B2 JP 16100197 A JP16100197 A JP 16100197A JP 16100197 A JP16100197 A JP 16100197A JP 3155493 B2 JP3155493 B2 JP 3155493B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗物、例えばバンの後
部の目隠し用嵌込み窓ガラス(privacy glazing)として
用いるのに極めて望ましいものにする視感透過率を有す
るくすんだ灰色(neutral gray)に着色したガラスに関す
る。特に、本発明のガラスは20〜50%の範囲の視感
透過率を有する。希望の色及び性能は、鉄、コバルト、
セレン及び(又は)ニッケルを着色剤として用いること
により得られる。更に、本発明のガラスは、一般に、囲
い内部の熱増加量を減少させるため自動車用に用いられ
ている典型的な緑色ガラスよりも低い赤外及び全太陽エ
ネルギー透過率を示す。このガラスは、平板ガラス製造
法と両立することができる。
【0002】
【従来の技術】種々の熱吸収性ガラス基体が当分野で知
られている。典型的な緑色に着色した自動車ガラスの主
たる着色剤は鉄であり、それはFe2 3 及びFeOの
両方の形で通常存在する。従来の如く、ガラス中に存在
する鉄の全量は、ここでは実際に存在する形とは無関係
にFe2 3 として表わす。典型的な緑色に着色した自
動車ガラスは、約0.5重量%の全鉄を含み、FeO対
全鉄の比は約0.25である。
【0003】或るガラス、例えば、ダンカン(Duncan)
その他による米国再発行特許第25,312号明細書に
記載のガラスは、着色剤として酸化ニッケルを含有させ
ることによりガラスに灰色を生じさせている。しかし、
ニッケル含有材料を含有させることは、溶融過程中ニッ
ケルの存在が時々ガラス中に硫化ニッケル石を形成する
ことになるので、注意深く制御されなければならない。
ニッケルを用いた時に直面する別の潜在的問題には、錫
浴中でのニッケルの還元によるガラス表面上の曇りの形
成及びそれが熱処理された時のガラスの色の変化が含ま
れる。
【0004】この問題を避けるため、ダンカン(Duncan)
その他による米国特許第3,296,004号、カトウ
その他による米国特許第3,723,142号、及びバ
ムフォード(Bamford)による英国特許第1,331,4
92号明細書に記載されているように、酸化鉄、酸化コ
バルト、及びセレンを含むニッケル無含有着色ガラスが
開発されている。ポンズ(Pons)による米国特許第4,1
04,076号明細書には、ニッケルの代わりに、酸化
鉄、酸化コバルト、及びセレンと組合せてCr 2 3
はUO2 を用いて灰色ガラスを生成させている。最近灰
色ガラスでニッケルを含まないものが、クルムウィード
(Krumwiede)その他による米国特許第5,023,21
0号明細書に開示されており、それは着色剤として酸化
鉄、酸化コバルト、セレン及び酸化第二クロムを用いて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】市販されている灰色ガ
ラスの多くは余りにも暗過ぎて、乗物の前方視野領域に
用いることはできない。更に、それらのガラスは余りに
も暗過ぎて、乗物の内部に取付けた安全灯を乗物の外か
ら見えるようにすることができない。適切な安全灯照明
を可能にしながら、乗物の目隠し領域に用いられる暗灰
色を与え、一定した色を有し、更に商業的平板ガラス製
造法と両立することができるくすんだ灰色のガラスを得
ることが望ましいであろう。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、乗物の目隠し
用嵌込み窓ガラスとしてガラスを用いることを可能にす
る範囲内の視感(可視)透過率及びくすんだ灰色を有す
るガラス組成物を与える。本発明のガラスは、標準的ソ
ーダ・石灰・シリカ平板ガラス基礎組成を有する。3.
9mmの厚さで20%〜50%の範囲の視感透過率
〔C.I.E.光源(illuminant)A〕を有するくすんだ
灰色に着色したガラスを、着色剤として、0.15〜
1.2重量%の全ガラスFe2 3 (全鉄)、0.30
重量%以下のFeO、60〜180ppmのCoO、0
〜30ppmのSe、及び0〜550ppmのNiOを
用いることにより得ることができることが判明した。そ
のようなガラス組成物の好ましい一態様は、0.20〜
1.1重量%のFe2 3 、0.05〜0.29重量%
のFeO、62〜170ppmのCoO、0〜24pp
mのSe、及び0〜500ppmのNiOを含有する。
【0007】本発明のガラスの主波長は、特定の色の選
択に従って幾らか変化するであろう。本発明では、ガラ
スは、480〜580nm、好ましくは485〜540
nmの範囲の主波長、8%以下、好ましくは3%以下の
刺激純度を特徴とするくすんだ灰色を有するのが好まし
い。
【0008】〔詳細な記述〕本発明の基礎ガラス、即ち
着色剤を含まないガラスの主要成分は、次の特徴を有す
る商業的ソーダ・石灰・シリカガラスである。
【0009】この基礎ガラスに、本発明は、鉄、コバル
ト、セレン及び(又は)ニッケルの形の着色剤を添加す
る。本発明の一つの特別な態様として、ガラスは本質的
にニッケルを含まない。即ち、ニッケル又はニッケル化
合物を計画的に添加することはしないが、汚染による微
量のニッケルが入る可能性は必ずしも否定するものでは
ない。本発明のガラスは本質的に他の着色剤を含まな
い。ここに記載するガラス組成物は、少量の他の材料、
例えば、溶融及び清澄化用助剤、付随物質又は不純物を
含んでいてもよいことは認められるべきである。そのよ
うな物質には、クロム、マンガン、セリウム、モリブデ
ン、チタン、塩素、亜鉛、ジルコニウム、硫黄、フッ
素、リチウム及びストロンチウムが含まれるが、それら
に限定されるものではない。更に、これらの物質の幾ら
かを、他のものと同様、後で詳細に論ずるようにガラス
の太陽に対する性能を改良するため添加してもよいこと
も認められるべきである。
【0010】セレン着色剤は、鉄と化合してセレン化鉄
(FeSe)を形成すると、褐色と共にガラスにピンク
色を与える。コバルトは青色を生ずる。鉄は酸化状態に
より種々の割合で黄色及び青色を与える。ニッケルを用
いると、それは緑褐色から黄褐色を与える。
【0011】本発明のガラスは、大規模な商業的連続溶
融操作で溶融及び清澄化し、通常錫である溶融金属プー
ル上に溶融ガラスを支持し、ガラスを帯状にして冷却す
るフロート法により種々の厚さの平板ガラスシートに形
成することができる。ガラスを溶融錫上で成形する結
果、測定可能な量の酸化錫が、その錫と接触していた側
のガラス表面部分中に移行することがあることは認めら
れるべきである。典型的には、フロート法ガラス片は、
錫と接触していたガラス表面下、最初の数μ中に少なく
とも0.05重量%のSnO2 濃度を有する。
【0012】ガラス中に存在する鉄の全量は、ここでは
標準的分析法に従ってFe2 3 として表すが、それは
全ての鉄が実際にFe2 3 の形で存在することを意味
するものではない。同様に、第一鉄状態の鉄の量は、実
際にはガラス中でFeOとして存在してはいない場合で
も、FeOとして報告する。第一鉄状態にある全鉄の割
合は、ガラスのレドックス状態の尺度として用いられ、
FeO/Fe2 3 比として表すが、それは第一鉄状態
として存在する鉄(FeOとして表す)の重量%を、全
鉄(Fe2 3 として表す)の重量%で割ったものであ
る。別に記述しない限り、本明細書中の用語Fe2 3
は、Fe2 3 として表した全鉄を意味し、用語FeO
は、FeOとして表した第一鉄状態の鉄を意味する。
【0013】本発明に記載するガラス組成物は、後に一
層詳細に論ずる型の当分野でよく知られた慣用的頂部加
熱式連続溶融操作、又は多段式溶融操作の如き幾つかの
型の溶融装置のいずれかを用いて製造することができる
が、それらに限定されるものではない。しかし、0.3
0未満のレドックスを有するガラス組成物に対しては、
前者の操作が好ましく、0.30以上のレドックスを有
するガラス組成物については、後者の操作が好ましい。
【0014】慣用的頂部加熱式連続溶融操作は、タンク
型溶融炉内に維持された溶融ガラスのプール上にバッチ
材料を付着させ、その材料が溶融ガラスのプール中へ溶
融して入るまで熱エネルギーを適用することを特徴とす
る。溶融タンクは、通常或る程度の均質化を与えるため
に溶融ガラス中に流れを与え、ガラスを成形操作へ移動
させる前に清澄化するのに充分な滞留時間を与えること
ができるように、大きな体積の溶融ガラスが入ってい
る。
【0015】クンクレ(Kunkle)その他による米国特許第
4,381,934号及び第4,792,536号、ペ
コラロ(Pecoraro)その他による第4,792,536
号、及びセルチ(Cerutti)その他による第4,886,
539号明細書に記載された多段式ガラス溶融及び清澄
化操作は、レドックス条件を調節するのに一層大きな融
通性が与えられる別々の段階を特徴とする。これらの特
許に記載されている全溶融過程は、三つの段階、液化段
階、溶融段階及び真空清澄化段階からなる。液化段階で
は、好ましくは粉末状態になっているバッチ材料を回転
ドラム型液化容器に供給する。バッチ材料がその容器内
の熱に曝されると、液化材料が傾斜したバッチ材料ライ
ニングを流れ落ちてその容器の底にある中心流出口へ入
る。液化した材料の流れが液化容器から、溶解段階のた
めの溶解容器中へ自由に落下する。溶解容器では、液化
段階からきた液化材料中の未溶解粒子の溶解を、下流の
清澄化段階から分離された位置で滞留時間を与えること
により完了する。溶解容器は、適当な滞留時間を確実に
与えるように、入口と出口が両端の所にある水平に長い
耐火性槽の形をしていてもよい。清澄化段階は垂直に直
立した容器からなるのが好ましく、その容器は気密で水
冷されたケース内に囲まれた内部セラミック耐火性ライ
ニングを有する全体的に円筒状の形をしていてもよい。
溶融材料がその容器内に溶解容器から入ると、清澄化容
器内で減圧を受ける。溶融物中に含まれていたガスは体
積が膨張して泡を生ずる。泡が潰れると、それは清澄化
容器中に維持された液体中に入る。清澄化された溶融材
料は清澄化容器の底から受取り室中へ流下し、フロート
法成形室へ送られる。
【0016】多段階法で、最高の光学的品質を持つガラ
スを製造するために、清澄化した後のガラスを均質化す
るため撹拌装置を採用してもよい。もし望むならば、撹
拌装置をフロート法成形室と一体的に配備し、それによ
って撹拌室内のガラスが溶融金属の層上に乗るようにし
てもよい。その溶融金属は、成形室中の支持体を構成す
る溶融金属と連続していてもよく、通常錫から本質的に
なる。
【0017】上で述べた多段式操作は、一般に0.30
以上のレドックス水準で操作される。しかし、0.30
より低いレドックス水準でもガラスバッチ中の酸化性成
分の量を増大することにより達成することができる。例
えば、酸化マンガンを添加してレドックス水準を低下さ
せてもよい。レドックスは、バーナーのガス/O2 比を
調節することにより制御することもできる。
【0018】本明細書の記載中に与えられている透過率
データは、3.9mm(0.154インチ)のガラス厚
さに基づいている。視感透過率(LTA)は、C.I.
E.1931標準光源「A」を用いて、380〜770
nmの波長範囲に亙って10nm間隔で測定する。全太
陽紫外線透過率(TSUV)は、300〜390nmの
波長範囲に亙って10nmの間隔で測定する。全太陽赤
外透過率(TSIR)は、800〜2100nmの波長
範囲に亙って50nm間隔で測定する。全太陽エネルギ
ー透過率(TSET)は、300〜2100nmで50
nm間隔で測定した透過率に基づいて計算した値を表
す。全ての太陽透過率データは、パリ・ムーン(Parry M
oon)エアマス(air mass) 2.0太陽データを用いて計
算した。主波長及び刺激純度で表したガラスの色は、
C.I.E.1931標準光源「C」を用い、オブザー
バー(observer)2°で測定した。
【0019】透過率データを決定するため、透過率の値
を波長範囲[a,b]に亙って積分した。この範囲を点
{X0 ,X1 ,…,Xn }〔ここでXi =a+(i×
h)〕により長さhのn個の等間隔に分割する。本記載
では、透過率データを計算するのに直交座標法(Rectang
ular Rule)を用いた。各間隔で被積分関数fを概算する
ため内挿関数(interpolating function)を用いた。この
関数の積分の合計が積分の近似値を与える:
【0020】
【数1】
【0021】直交座標法の場合、一定の値f(Xi
を、[Xi -1:Xi ]でf(X)の近似値として用い
た。このことは、[a,b]についてのf(X)の階段
関数を生じ、次の数値積分式を与える。
【0022】
【数2】
【0023】表1、2及び3は、3.9mm(0.15
4インチ)基準厚さでのガラス組成物の例を例示してお
り、それは本発明の原理を具体化したものである。それ
らの例の着色剤部分だけが下の表に列挙されており、F
2 3 は、FeOとして存在するものを含めた全鉄で
ある。
【0024】表1及び2に与えた情報は、ガラス組成物
に基づく理論的スペクトル特性を生ずるコンピューター
モデルに基づいている。表1の組成物は着色剤として酸
化ニッケルを除外しているが、表2の組成物は着色剤と
して酸化ニッケルを含んでいる。表3中の例31、3
2、33及び34で与える情報は、実験室での実験的溶
融物に基づいている。表3の残りの情報は、前に述べた
多段式溶融法を用いて製造された実際のガラスに基づい
ている。しかし、或る条件では、本発明で開示するガラ
スは、前に述べたように、慣用的頂部加熱式連続溶融法
を用いて製造するのが好ましであろう。
【0025】表1のモデル組成物は、ガラスの予想され
るスペクトル特性を一層よく反映するように、6〜13
ppmのCr2 3 及び1ppmのNiO〔それらの両
方共付随的(tramp)及び(又は)残留物質の水準である
と考えられる〕を含むことに注意すべきである。表2の
組成物は同様な量のCr2 3 を含んでいた。更に、表
3の実験的溶融物の分析は、3ppm未満のNiO及び
6〜13ppmのCr 2 3 を示していた。表3に記載
した実際の製造ガラスの分析は、3ppmのNiO及び
5〜8ppmのCr2 3 を示していた。
【0026】それらの例の代表的基礎ガラス組成は次の
通りである。 例1〜34 例35〜39 SiO2 72.5重量% 72.0 重量% Na2 O 13.6 13.5 CaO 8.8 8.8 MgO 3.8 3.8 Al2 3 0.12 0.59
【0027】この組成は、特にガラス組成物中に存在す
る着色剤の実際の量の結果として変化することがあるこ
とは認められるべきである。
【0028】
【表1】 表1 例1 例2 例3 例4 例5 例6 例7 Fe2 3 重量% 0.935 0.820 1.100 0.820 0.820 0.820 0.710 FeO 重量% 0.261 0.209 0.281 0.209 0.209 0.209 0.181 レドックス 0.279 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 CoO ppm 148 150 124 124 124 100 125 Se ppm 23 20 20 24 16 20 14 LTA 27.95 34.35 34.43 35.58 39.28 40.42 41.48 TSIR 18.09 24.79 16.35 24.76 24.89 24.85 29.46 TSUV 13.21 17.06 12.17 15.98 18.30 17.14 21.74 TSET 23.58 30.30 24.95 30.32 32.38 32.32 36.16 DW nm 500.3 489.5 551 572.4 495 569.1 487.5 Pe % 0.97 2.66 3.67 4.84 2.39 5.41 4.17 例8 例9 例10 例11 例12 例13 例14 Fe2 3 重量% 1.000 0.710 0.600 0.710 0.710 0.450 0.600 FeO 重量% 0.255 0.181 0.153 0.181 0.181 0.115 0.153 レドックス 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 CoO ppm 98 98 103 98 75 98 65 Se ppm 14 17 15 11 14 14 9 LTA 41.6 43.63 45.45 47.01 48.81 48.88 52.43 TSIR 19.09 29.44 34.90 29.56 29.53 44.11 34.99 TSUV 15.22 20.72 24.69 22.93 21.85 30.74 26.05 TSET 29.62 36.51 40.63 38.41 38.60 47.34 43.48 DW nm 532.5 562.5 498.1 493.2 563 483.1 524.4 Pe% 2.51 2.7 0.90 3.02 3.88 1.27 1.13
【0029】
【表2】 表2 例15 例16 例17 例18 例19 例20 例21 例22 Fe2O2 重量% 0.935 0.935 0.935 0.820 0.820 0.820 0.600 0.400 FeO重量% 0.238 0.238 0.238 0.209 0.209 0.209 0.153 0.102 レドックス 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 CoO ppm 170 160 150 124 124 124 110 102 Se ppm 19 19 19 18 20 20 10 6 NiO ppm 200 150 100 200 150 50 200 400 LTA 24.48 26.21 28.06 33.86 34.07 36.25 41.74 42.21 TSIR 20.36 20.25 20.55 24.44 24.51 24.72 34.40 46.29 TSUV 13.51 13.56 13.62 17.49 16.96 17.05 26.55 36.94 TSET 23.56 24.30 25.08 29.55 29.62 30.73 38.95 45.87 DW nm 502.6 505.4 509.2 566.3 568.7 562.6 515.8 558.8 Pe % 1.62 1.40 1.22 6.16 6.2 3.27 1.29 3.55 例23 例24 例25 例26 例27 例28 例29 例30 Fe2O3 重量% 0.710 0.710 0.600 0.500 0.200 0.500 0.500 0.500 FeO重量% 0.181 0.181 0.153 0.128 0.051 0.128 0.128 0.128 レドックス 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 0.255 CoO ppm 98 98 102 80 102 100 80 67 Se ppm 14 14 12 4 0 8 2 7 NiO ppm 100 50 100 400 500 200 400 100 LTA 42.58 43.92 44.50 45.10 45.34 45.52 46.23 51.89 TSIR 29.25 29.38 36.67 39.69 63.20 40.24 39.74 40.58 TSUV 21.68 21.74 25.84 33.32 55.13 31.41 34.46 30.90 TSET 36.03 36.72 40.17 43.21 56.99 43.91 43.86 46.55 DW nm 558.9 546.2 513.6 561.3 513.2 505.5 553.4 528.1 Pe % 3.37 1.91 0.97 6.00 1.24 1.34 4.54 1.21
【0030】
【表3】 表3 例31 例32 例33 例34 例35 例36 例37 例38 例39 Fe2O2wt % 0.935 0.930 0.818 0.820 0.822 0.811 0.772 0.720 0.657 FeO wt% 0.261 0.257 0.245 0.257 0.216 0.212 0.198 0.185 0.160 レドックス 0.279 0.276 0.300 0.313 0.263 0.261 0.257 0.257 0.244 CoO ppm 128 120 126 124 104 101 90 75 62 Se ppm 19 19 18 21 16 17 15 12 11 LTA 31.20 31.95 32.08 35.83 36.15 36.57 41.05 46.30 51.85 TSIR 18.07 18.40 19.25 18.34 25.12 26.01 28.34 29.32 32.62 TSUV 17.35 16.59 22.81 24.15 21.55 21.52 24.08 27.97 31.75 TSET 25.17 25.52 26.75 27.46 31.70 32.26 35.42 38.27 42.43 DW nm 496.3 515.6 488.8 497.6 486.4 489.5 500.8 496.9 510.8 Pe % 1.72 1.05 2.79 1.59 2.62 1.41 0.62 1.05 0.65
【0031】表1、2及び3に関し、本発明は、標準的
ソーダ・石灰・シリカガラス基礎組成及び着色剤として
鉄、コバルト、セレン及び(又は)ニッケルを用いてく
すんだ灰色に着色したガラスを与える。例の全てが主た
る波長(DW)及び刺激純度(Pe)によって示される
ように同じ灰色になるわけではない。本発明では、ガラ
スは、480〜580nm、好ましくは485〜540
nmの範囲の主波長及び8%以下、好ましくは3%以下
の刺激純度を有することを特徴とするくすんだ灰色であ
るのが好ましい。
【0032】本発明では、3.9mmの厚さで20%〜
50%の範囲のLTAを有するくすんだ灰色に着色した
ガラスを製造するために用いられる着色剤は、0.15
〜1.2重量%のFe2 3 (全鉄)、0.30重量%
までのFeO、60〜180ppmのCoO、0〜30
ppmのSe、及び0〜550ppmのNiOを含有
し、好ましくは0.20〜1.1重量%のFe2 3
0.05〜0.29重量%FeO、62〜170ppm
のCoO、0〜24ppmのSe、及び0〜500pp
mのNiOを含有する。
【0033】本発明のガラスのためのレドックス比は、
約0.20〜0.30、好ましくは0.24〜0.28
に維持され、それは慣用的頂部加熱式溶融操作では典型
的な操作範囲である。一層高いレドックス水準をここに
記載した方法により得ることもできるが、一層高いレド
ックス比は、溶融中セレンの過度の揮発を防ぐため使用
しない方が好ましい。
【0034】フロート法により製造されるガラスは、約
1mm〜10mmの範囲の厚さのシートになるのが典型
的である。乗物の嵌込み窓ガラス用としては、ガラスシ
ートは1.8〜6mmの厚さ範囲内に入る厚さを有する
のが好ましい。
【0035】もし望むならば、紫外線吸収材料を本発明
のガラス組成物に添加し、その太陽に対する性能を改良
するようにしてもよい。ガラスのTSUVを減少させる
ためのUV吸収剤として、セリウム、バナジウム、チタ
ン及びモリブデンの酸化物並びにそれらの組合せを合計
2.0重量%まで用いてもよいが、本発明ではそれらに
限定されるものではない。本発明の好ましい態様とし
て、TiO2 が好ましいUV吸収剤であり、ガラス組成
の0.1〜1.0重量%、一層好ましくは0.2〜0.
5重量%の範囲の量で添加することができる。
【0036】当業者に知られているような他の変更を、
特許請求の範囲に規定する発明の範囲から離れることな
く使用することもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ラリー ジョン シェレスタック アメリカ合衆国ペンシルバニア州ベアー ドフォード,ピー.オー.ボックス 233,フォード ストリート 1046 (56)参考文献 特開 平5−270855(JP,A) 特開 平2−64038(JP,A) 特開 平3−153543(JP,A) 特開 平4−275943(JP,A) 欧州特許出願公開536049(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C03C 1/00 - 14/00

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 くすんだ灰色の着色ガラス組成物であっ
    て、 SiO2 66〜75重量% Na2O 10〜20重量% CaO 5〜15重量% MgO 0〜 5重量% Al23 0〜 5重量% K2O 0〜 5重量% から成る基礎ガラス部分と、 Fe23(全鉄) 0.6〜0.935重量% FeO 0.30重量%以下 CoO 60〜180ppm Se 5〜 29ppm から本質的に成る着色剤部分とを有し、しかも、そのガ
    ラスは厚さ3.9mmで20〜39.28%の視感透過
    率と、3%以下の刺激純度とを有する、上記ガラス組成
    物。
  2. 【請求項2】 Fe23濃度が0.71〜0.935重
    量%、FeO濃度が0.181〜0.285重量%、C
    oO濃度が75〜150ppm及びSe濃度が11〜2
    4ppmである、請求項1記載のガラス組成物。
  3. 【請求項3】 紫外線吸収剤を付加的に更に含有する、
    請求項1記載のガラス組成物。
  4. 【請求項4】 紫外線吸収剤は、ガラス組成物の2.0
    重量%以下の量の、セリウム、バナジウム、チタン、モ
    リブデン及びそれらの組合わせから本質的に成る群から
    選ばれる物質の酸化物である、請求項3記載のガラス組
    成物。
  5. 【請求項5】 紫外線吸収剤は、0.1〜1.0重量%
    の量でTiO2を含有する、請求項4記載のガラス組成
    物。
  6. 【請求項6】 TiO2は0.2〜0.5重量%の量で
    ある、請求項5記載のガラス組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のガ
    ラス組成物から造られるガラスシート。
  8. 【請求項8】 くすんだ灰色の着色ガラス組成物であっ
    て、 SiO2 66〜75重量% Na2O 10〜20重量% CaO 5〜15重量% MgO 0〜 5重量% Al23 0〜 5重量% K2O 0〜 5重量% から成る基礎ガラス部分と、 Fe23(全鉄) 0.6〜1.1重量% FeO 0.30重量%以下 CoO 60〜180ppm Se 10〜 30ppm NiO 25〜550ppm から本質的に成る着色剤部分とを有し、しかも、そのガ
    ラスは厚さ3.9mmで20〜44.5%の視感透過率
    を有する、上記ガラス組成物。
  9. 【請求項9】 ガラスの色は、502〜580nmの範
    囲の主波長と、厚さ3.9mmでの8%以下の刺激純度
    とによって特徴付けられる、請求項8項記載のガラス組
    成物。
  10. 【請求項10】 ガラスの色は、502〜540nmの
    範囲の主波長と、3%以下の刺激純度とによって特徴付
    けられる、請求項7項記載のガラス組成物。
  11. 【請求項11】 紫外線吸収剤を付加的に更に含有す
    る、請求項8記載のガラス組成物。
  12. 【請求項12】 紫外線吸収剤は、ガラス組成物の2.
    0重量%以下の量の、セリウム、バナジウム、チタン、
    モリブデン及びそれらの組合わせから本質的に成る群か
    ら選ばれる物質の酸化物である、請求項11記載のガラ
    ス組成物。
  13. 【請求項13】 紫外線吸収剤は、0.1〜1.0重量
    %の量でTiO2を含有する、請求項12記載のガラス
    組成物。
  14. 【請求項14】 TiO2は0.2〜0.5重量%の量
    である、請求項13記載のガラス組成物。
  15. 【請求項15】 請求項8〜14のいずれか1項に記載
    のガラス組成物から造られるガラスシート。
  16. 【請求項16】 くすんだ灰色の着色ガラス組成物であ
    って、 SiO2 66〜75重量% Na2O 10〜20重量% CaO 5〜15重量% MgO 0〜 5重量% Al23 0〜 5重量% K2O 0〜 5重量% から成る基礎ガラス部分と、 Fe23(全鉄) 0.35〜1.1重量% FeO 0.30重量%以下 CoO 60〜180ppm Se 1〜 30ppm NiO 25〜550ppm から本質的に成る着色剤部分とを有し、しかも、そのガ
    ラスは厚さ3.9mmで20%以上45%未満の視感透
    過率を有する、上記ガラス組成物。
  17. 【請求項17】 ガラスの色は、485〜550nmの
    範囲の主波長と、それに対応する補色主波長と、厚さ
    3.9mmでの8%以下の刺激純度とによって特徴付け
    られる、請求項16項記載のガラス組成物。
  18. 【請求項18】 ガラスは3%以下の刺激純度によって
    特徴付けられる、請求項17項記載のガラス組成物。
  19. 【請求項19】 くすんだ灰色の着色ガラス組成物であ
    って、 SiO2 66〜75重量% Na2O 10〜20重量% CaO 5〜15重量% MgO 0〜 5重量% Al23 0〜 5重量% K2O 0〜 5重量% から成る基礎ガラス部分と、 Fe23(全鉄) 0.59〜0.99重量% FeO 0.30重量%以下 CoO 60〜180ppm Se 13〜 24ppm から本質的に成る着色剤部分とを有し、しかも、そのガ
    ラスは厚さ3.9mmで31.95〜40%の視感透過
    率を有する、上記ガラス組成物。
  20. 【請求項20】 Fe23濃度は0.75〜0.86重
    量%、FeO濃度は0.18〜0.25重量%、CoO
    濃度は108〜114ppmであり、しかも、ガラスの
    色は、485〜560nmの範囲の主波長と、それに対
    応する補色主波長と、厚さ3.9mmでの8%以下の刺
    激純度とによって特徴付けられる、請求項19記載のガ
    ラス組成物。
  21. 【請求項21】 ガラス組成物の2.0重量%以下の量
    の、セリウム、バナジウム、チタン、モリブデン及びそ
    れらの組合わせから本質的に成る群から選ばれる物質の
    酸化物である紫外線吸収剤を付加的に更に含有する、請
    求項20記載のガラス組成物。
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