JP3155109B2 - 振動波駆動装置およびプリンタ装置 - Google Patents
振動波駆動装置およびプリンタ装置Info
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Description
進行波が形成される弾性体をレール状固定子に圧接し、
弾性体をレール状固定子等の接触体に沿って移動させる
方式の振動波駆動装置および振動波駆動装置を用いたプ
リンタ装置に関するものである。
振動波モータとしては、図11、図12に示すものがあ
る。
する金属材料からなる弾性体で、その上面に接合された
圧電素子2への交流電圧の印加により、進行性振動波が
形成される。なお、進行性振動波の発生原理及び圧電素
子2の構造は公知なので詳述しないが、圧電素子の位置
的に90度ずれた2群の駆動用圧電素子に、90度の時
間的位相を有する交流電圧を印加することにより形成さ
れる。8は弾性体1と摩擦接触するレール状固定子で、
モータケースの底板9に固定されていて、振動絶縁材料
5(例えばフェルト)を介して、加圧バネ3によって弾
性体1と接触している。
側の直線部に設けられた突起部1bに接合し、載置台4
に支持している。これによって、弾性体1はガタつくこ
となく載置台4と共にスムーズに直線運動が可能にな
る。また弾性体1とレール状固定子8との接触幅を広く
し、板状補助支持体7の剛性を弱くして弾性体1の姿勢
をレール状固定子の摩擦面にならわせることによって弾
性体1を安定して移動させることができるようにしてい
る。
をやわらかく受けるようにフランジ8aを設けバネ性を
もたせている。
プリンタにおける印字ヘッド駆動用として用いられ、載
置台4に取付けた不図示のキャリッジに印字ヘッドが装
着され、該印字ヘッドを直線往復移動させる。
記従来例では図13に示すように弾性体1の振動はZ方
向の振幅が外周で大きく、内周で小さくなっている。こ
れに対してレール状固定子8のフランジ8aの振動は逆
になっており、図13のように弾性体が100の状態で
はフランジは800aのようになり、弾性体の外周部だ
け接触している。この状態では接触幅が小さく安定した
接触状態が得られず場合によってはフランジの先端と弾
性体1の内周が接触したりはなれたりして鳴きが発生し
てしまう。また接触部がフランジの根元なのでフランジ
のバネ性がかたくなり弾性体の振動をやわらかく受ける
ことができなくなり、鳴きが発生しやすくなっていた。
8aと接触している場合でも、フランジ8aとの接触状
態が常に均一でないため、摺動損が大きく載置台4の送
り速度が低下してしまうという問題点があった。
固定子8のフランジ8aとの接触幅をせまくして、上記
の悪影響を低減させようとすると、各部品の寸法誤差な
どで弾性体1のBZ 方向の姿勢が不安定になり、安定し
た送りができなくなってしまう。
きなく弾性体の高速安定移動が図れる振動波駆動装置を
提供することを目的とし、また静かで高速高精度の印字
を実現できるプリンタ装置を提供することを目的とす
る。
接合された電気−機械エネルギ変換素子に交流電界を印
加することにより、該弾性体に進行性振動波を発生さ
せ、該弾性体と接触する接触体とで相対運動させる振動
波駆動装置において、該弾性体の前記進行性振動波の振
幅と接触体の前記進行性振動波に追従する応答振幅との
比を内周側と外周側でほぼ等しくすることを特徴とす
る。第2の発明は、上記した発明で、前記弾性体は、直
線部と円弧部を有し、該弾性体の1つの直線部を接触体
をなすレール状固定子に摩擦接触させて、進行性振動波
により該レール状固定子に沿って移動させることを特徴
とする。 第3の発明は、上記第2の発明で、前記弾性体
の片側直線部の外周側が前記レール状固定子に設けられ
たフランジの先端部に位置し、かつ該直線部の内周側が
該フランジ先端部より根元の部分に位置するようにした
ことを特徴とする。 第4の発明は、上記第2の発明で、
前記弾性体の片側直線部の外周側を前記レール状固定子
の第1のフランジに接触させ、該直線部の内周側を該レ
ール状固定子の第2のフランジに接触させたことを特徴
とする。 第5の発明は、上記いずれかの振動波駆動装置
を駆動源に用いたことを特徴とするプリンタ装置とする
ものである。
に説明するが、従来例と同一構造の部材には同じ符合を
付してその説明を省略する。
施例では、レール状固定子80を図11とは逆向きに
し、フランジ80aの先端が弾性体1の片側直線部の外
周側に位置し、それより根元の方に弾性体1の直線部の
内周側が位置するようにしている。図2は弾性体1とレ
ール状固定子80のフランジ80aの振動状態を示した
ものであり、B部とC部をA方向から見たものが図3で
ある。図3でRB ,RCはフランジ80aのZ方向の応
答振幅、SB ,SC は弾性体のZ方向振幅であり、RB
/SB ≒RC /SC となるようにしている。B部、C部
だけでなく接触部すべての場所で弾性体の振幅Sとレー
ル状固定子のフランジの応答振幅Rとの比をR/Sをほ
ぼ等しくしているのは言うまでもない。
のだ円軌跡を示す。これを見ると、Z振幅は異なるが
(SB ≠SC )送り方向の振幅は等しいため(TB =T
C )、RB /SB ≒RC /SC ならば摺動損が少なくな
り、接触幅をふやすことによって速度が落ちるというこ
とがない。またR/Sはある値以上にしないと鳴きが発
生するが、大きいほど速度が落ちる。RB /SB ≠RC
/SC の場合はR/Sが最も小さい場所で鳴かない条件
を満たさなければならないため、RB /SB ≒RC /S
C の場合に比べて速度を落とすことになる。
域でほぼ等しくすれば鳴かずに高速で弾性体1を動かす
ことができ、また接触状態が、安定しているので安定し
た駆動を行なうことができる。具体的には、接触幅が4
mmで、弾性体1のZ振幅Sbが2μP−P(ピーク−
ピーク)で、Scが0.5〜1μP−P程度のとき、フ
ランジ80aの形状は材料がアルミ合金のとき、長さ
(l)が4.5〜6mm、厚さ(t)が1.5〜3mm
程度にするとよい。
る、弾性体1は載置台40に板状補助支持体6を介して
固定されており、レール状固定子81は底板90の一側
部に固定されている。載置台40には軸受11がBY 方
向に沿って2本固定されており、その先端に回転自由な
コロ10aが各々取りつけられている。レール状固定子
81の上面にはコロ10aが嵌合する凹溝81bが設け
られており、BX 方向の移動を拘束し、対向する下面に
はバネ性を持ったフランジ81aが形成され、フランジ
81aの下面は弾性体1の駆動面と接触する摺動面をな
している。このフランジ81aは、第1の実施例と同様
な特性、すなわちすべての接触領域で弾性体の振幅とフ
ランジの応答振幅との比がほぼ等しくなるようにしてい
る。
た平坦面のガイド部90aが形成され、載置台40に固
定された軸受11に取りつけられたコロ10bがこのガ
イド部90a上に当接するようにしている。なお、ガイ
ド部90aの上部には平行して規制部90bがコロ10
bとわずかな隙間を有して設けられ、コロ10bの上下
方向の移動を拘束している。
第1の実施例に比べて軸受抵抗が小さくなり、モータの
出力をアップさせることができる。
ル状固定子82に弾性体1と接触するフランジ82aと
対向して第2のフランジ82cを設け、その下面にコロ
12aが嵌合する凹溝82bが設けられている。これに
よって図5と比べてより薄型化が図れる。
体1の、片側直線部の外周部1cと内周部1dのみレー
ル状固定子82のフランジ82aに接触するようにして
いる。これは図7のように外周側から内周側まですべて
の領域で弾性体の振幅とフランジの応答振幅との比を等
しくするより外周部と内周部だけ等しくする方が容易だ
からである。
体1の片側直線部の外周部は第1のフランジ83aに内
周側は第2のフランジ83bに接触するようにしてい
る。この場合は、接触幅を小さくしないと弾性体の振幅
とフランジの応答振幅との比を接触面すべての領域で同
じにすることはできない。
ブルジェット式のプリンタ装置の斜視図を示す。キャリ
ッジ42の上に印字ヘッド29を載せてインクを突出
し、紙送り用振動波モータ1′(特開平3−31137
等で開示)によって送られた紙に印字する。24はエン
コーダスリット板であり、キャリッジ送りの速度を制御
するために設けられ、21は紙20の上面に圧接された
ローラ22により回転される紙送り量検出用のロータリ
エンコーダである。
を移動するタイプのものについて説明したが、回転型な
どその他のタイプのものでもよいことは言うまでもな
い。
特に接触体であるレール状固定子に対して、弾性体の姿
勢をレール状固定子の摩擦接触面にならわせるようにし
たとき、該弾性体の前記進行性振動波の振幅と接触体の
前記進行性振動波に追従する応答振幅との比を内周側と
外周側でほぼ等しくすることによって、弾性体を鳴きな
く安定して高速に移動させることができる。
て上述の振動波駆動装置を利用することで、静かで高速
高精度な印字を行なうことができる。
す図。
モータを用いたプリンタ装置の一実施例の斜視図。
置台 5…フェルト 6…板状補助支持体 7…拘束部材 8,80,81,82,83…レール状固定子 9,90,91…底板 10a,10b,12a,12b…コロ 11,13…軸受
Claims (5)
- 【請求項1】 弾性体に接合された電気−機械エネルギ
変換素子に交流電界を印加することにより、該弾性体に
進行性振動波を発生させ、該弾性体と接触する接触体と
で相対運動させる振動波駆動装置において、該弾性体の
前記進行性振動波の振幅と接触体の前記進行性振動波に
追従する応答振幅との比を内周側と外周側でほぼ等しく
することを特徴とする振動波駆動装置。 - 【請求項2】 前記弾性体は、直線部と円弧部を有し、
該弾性体の1つの直線部を接触体をなすレール状固定子
に摩擦接触させて、進行性振動波により該レール状固定
子に沿って移動させることを特徴とする請求項1に記載
の振動波駆動装置。 - 【請求項3】 前記弾性体の片側直線部の外周側が前記
レール状固定子に設けられたフランジの先端部に位置
し、かつ該直線部の内周側が該フランジ先端部より根元
の部分に位置するようにしたことを特徴とする請求項2
に記載の振動波駆動装置。 - 【請求項4】 前記弾性体の片側直線部の外周側を前記
レール状固定子の第1のフランジに接触させ、該直線部
の内周側を該レール状固定子の第2のフランジに接触さ
せたことを特徴とする請求項2に記載の振動波駆動装
置。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の振
動波駆動装置を駆動源に用いたことを特徴とするプリン
タ装置。
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