JP3152129B2 - 弁装置 - Google Patents

弁装置

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JP3152129B2
JP3152129B2 JP27879595A JP27879595A JP3152129B2 JP 3152129 B2 JP3152129 B2 JP 3152129B2 JP 27879595 A JP27879595 A JP 27879595A JP 27879595 A JP27879595 A JP 27879595A JP 3152129 B2 JP3152129 B2 JP 3152129B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の流路開閉、
流路切換、流量調節、混合等を行う弁装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の弁装置としては、一般に
構成が簡単であるボールバルブが用いられていたが、ボ
ール弁体の加工精度が必要であり、製造コストを押し上
げていた。
【0003】従って、弁体の加工を容易にするため、図
9に示すような円筒状の弁体を有した弁装置(例えば特
開平1−176866号公報)も一般に使用されてい
る。同図は、従来の弁装置である切換弁を組み込んだ湯
水混合装置の縦断面図である。
【0004】湯水混合装置の本体1は、ボックスAの内
部に収納され、浴室、キッチンなどの給湯の都合のよい
箇所に設置する。本体1の上端左右には水流入部2およ
び湯流入部3が設けられ、水流入部2には給水配管2a
および湯流入部3には給湯機等に連絡する給湯配管3a
がそれぞれ接続されている。本体1の上端および下端に
は、それぞれ混合弁4と切換弁5が同軸上に配置され、
下端の第一流出部6および第二流出部7への流路切換を
切換弁5によって行っている。
【0005】混合弁4は、合成樹脂を素材とした筒体状
であり、水流入孔4aおよび湯流入孔4bを開設するとと
もに、上端にはスピンドル4を突き出している。また、
水流入孔4aおよび湯流入孔4bに対応するように水流入
部2および湯流入部3からの流路に連通する水流入チャ
ンバ8および湯流入チャンバ9が本体1の左右に形成さ
れる。水流入孔4aおよび湯流入孔4bの開口中心は混合
弁4の軸心に対して所定の角度離れた位置に設置されて
おり、混合弁4を回転することによって湯と水を混合す
る操作が可能となっている。
【0006】水流入チャンバ8には、孔10aを開けた
スリーブ10が混合弁4の軸線と直交するように配置さ
れており、その先端には流入孔4aの周囲をシールする
パッキン10bを取り付けている。パッキン10bは、円
筒状の混合弁の周面をシールするために、そのシール面
が曲面状であってしかも方向性を必要とするので、スリ
ーブ10を取り付けるときは、これを回転させない構造
としている。すなわち、スリーブ10は外部から挿入さ
れ、ブッシュ10cをねじ込み固定している。湯流入チ
ャンバにも、湯流入孔4bの周りをシールするため、同
様のスリーブやパッキンが配置されている。
【0007】切換弁5は、合成樹脂を素材として形成さ
れた円筒体状であり、その周壁に混合水流出孔5aを開
設し、下端にはスピンドル5bを設けている。左右の第
一流出部6および第二流出部7にそれぞれ連通する第一
流出チャンバ6aおよび第二流出チャンバ7aが、切換弁
5を挟むように設けられている。第一、第二流出チャン
バ6a、7aには、スリーブ10およびパッキン10bを
備えたシール機構がそれぞれ配置されている。
【0008】図10は第二流出チャンバ7aを拡大した
断面図である。切換弁5に対するシール構造におけるス
リーブ10は周面に周り止め用の突条10dを形成して
いる。すなわち、スリーブ10は半径方向の二カ所に突
条10dを形成し、本体1には突条10dがはまり込む
溝1aを設けている。従って、スリーブ10を挿入セッ
トした後では、ブッシュ10cをねじ込んでもスリーブ
10は回転せず、パッキン10bのこじれが起こらな
い。
【0009】図11は、スリーブ10とパッキン10b
とを分解した図である。パッキン10bは円筒状の切換
弁5の周面をシールするため一方向が湾曲している。こ
の湾曲面を補強するため、リング10eがスリーブ10
とパッキン10bとの間に挿入されている。切換弁5と
のすべりをよくするため、パッキン10bの摺動面にフ
ッ素樹脂10fがコーティングされている。このフッ素
樹脂10fはパッキン10bを加硫製作するときに、そ
の摺動面に層状に一体成形することが可能である。フッ
素樹脂10fにより、切換弁5とパッキン10bとの間
の摩擦抵抗が小さくなり、切換弁5の回転動作が円滑に
行われ、電動モータ12を駆動源とする切換弁5の応答
性が向上するというものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
ような従来の弁装置では、パッキン10bを補強するリ
ング10eが必要であるとともに、第一および第二流出
部がブッシュ10cとは別に構成されていたため、部品
点数が多くなり、組立工数がかかるという問題点があっ
た。
【0011】また、スリーブ10が回転やこじれを生じ
ないように本体1には突条10dがはまり込む溝1aを
設けるなど加工工程が多いとともに正確な位置決めを行
えないという問題点があった。
【0012】さらに、パッキン10bが特殊形状である
ため、こじれや部分的な摩耗が生じ、完全なシールが困
難であった。
【0013】また、パッキン10bに、フッ素樹脂10
fをコーティングしているので、パッキン10bのコス
トが一般のパッキンに比べ高くなってしまうという問題
点があった。
【0014】さらに、長期間使用することによって、フ
ッ素樹脂10fが摩耗した場合、切換弁5とパッキン1
0bとの摩擦抵抗が大きくなり、切換弁5の回転が円滑
に行えないという問題点があった。特に電動モータ12
等によって、切換弁5を駆動する場合、摩擦抵抗の増加
により、回転動作が行うことができない可能性があっ
た。従って、予め出力トルクの大きい電動モータ12を
使用しなければならず、電動モータ12の小型化および
低コスト化が実現できなかった。
【0015】また、ダスト等が流入することにより、フ
ッ素樹脂10fに傷等が入ると、フッ素樹脂10fに弾
性がないため、漏れが起こる可能性があった。
【0016】本発明は上記課題を解決するものであり、
部品点数が少なく、組立工数の削減可能であり、弾性シ
ール材が弁体の流入孔に咬み込むことのない弁装置を提
供することを第一の目的としている。
【0017】第二の目的は、部品点数が少なく、組立工
数の削減可能であるとともに、湾曲した溝部の加工が容
易であり、弾性シール材が弁体の流入孔に咬み込むこと
のない弁装置を提供することにある。
【0018】第三の目的は、湾曲したシール面の弾性シ
ール材に汎用のOリングを用いることで、低コストの弁
装置を提供することにある。
【0019】第四の目的は、圧力損失が小さいととも
に、弾性シール材が弁体の流入孔に咬み込むことのない
弁装置を提供することにある。
【0020】
【0021】第六の目的は、応答性に優れ、低コストお
よび小型化が可能である電気駆動の弁装置を提供するこ
とにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記第一の目的を達成す
るために本発明の弁装置は、流入路と、弁座挿入孔を有
するハウジングと、円周面にリブを設けた流出孔を有す
る円筒状の弁体と、前記流出孔と連通可能な流出路と、
前記流出路を囲む弁体側端面に設けられた溝部と、外側
端部に継ぎ手部と、前記弁座挿入孔に挿入され、前記流
出路と前記溝部と前記継ぎ手部とを有する弁座部材と、
前記溝部に設けられた弾性シール材を有し、前記溝部を
前記弾性シール材が弁体円周面に密着する形状として構
成したものである。
【0023】また、流出路と、弁座挿入孔を有するハウ
ジングと、円周面にリブを設けた流入孔を有する円筒状
の弁体と、前記流入孔と連通可能な流入路と、前記流入
路を囲む弁体側端面に設けられた溝部と、外側端部に継
ぎ手部と、前記弁座挿入孔に挿入され、前記流入路と前
記溝部と前記継ぎ手部とを有する弁座部材と、前記溝部
に設けられた弾性シール材を有し、前記溝部を前記弾性
シール材が前記弁体の円周面に密着する形状として構成
したものである。
【0024】上記第二の目的を達成するために本発明の
弁装置は、流出路と、湯側弁座挿入孔および水側弁座挿
入孔を有するハウジングと、円周面にリブを設けた湯流
入孔および水流入孔を有する円筒状の弁体と、前記湯お
よび水流出孔とそれぞれ連通可能な湯および水流入路
と、前記湯および水流入路を囲む弁体側端面に設けられ
た溝部と、外側端部に継ぎ手部前記湯側および水側弁座
挿入孔に挿入され、前記湯および水流水路と溝部と継ぎ
手部とを有する湯および水弁座部材と、前記溝部に設け
られた弾性シール材を有し、前記溝部を前記弾性シール
材が前記弁体の円周面に密着する形状として構成したも
のである。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】上記第三の目的を達成するために本発明の
弁装置は、弾性シール材をOリングとして構成したもの
である。
【0029】上記第四の目的を達成するために本発明の
弁装置は、弁体の円周面に設けた開口部を略円形とし、
開口部に設けたリブは弁体回転軸と垂直として構成した
ものである。
【0030】
【0031】上記第の目的を達成するために本発明の
弁装置は、電気的に弁体を駆動する弁駆動手段を設けて
構成したものである。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の弁装置は上記した構成に
より、組立の際に弾性シール材を溝部にセットし、流出
部を有する弁座部材を弁座挿入孔に挿入することによ
り、同時に継ぎ手部を組み付けられる。
【0033】また本発明の弁装置は上記した構成によ
り、組立の際に弾性シール材を溝部にセットし、流入路
を有する弁座部材を弁座挿入することにより、同時に継
ぎ手部を組み付けられる。
【0034】さらに本発明の弁装置は上記した構成によ
り、組立の際に弾性シール材を溝部にセットし、湯およ
び水流入路を有する湯および水弁座部材を湯側および水
側弁座挿入孔に挿入することで、同時にそれぞれの継ぎ
手部を組み付けられる。
【0035】加えて本発明の弁装置は上記した構成によ
り、弾性シール材がセットされる湾曲した溝部を設けた
弁座部を、樹脂成形加工により形成される。
【0036】さらに本発明の弁装置は上記した構成によ
り、弾性シール材としてOリングを使用し、特殊な形状
の弾性シール材を必要としない。
【0037】加えて本発明の弁装置は上記した構成によ
り、弁体の開口によって弁体の開口孔が弾性シール材に
かかった場合でも、リブが弾性シール材の開口孔内側へ
の突出を抑制され、弾性シール材は弁体の回転動作によ
り咬み込むことがない。
【0038】
【0039】加えて本発明の弁装置は上記した構成によ
り、弁駆動手段により電気的に弁体を回転駆動し、弁の
開閉および開度調節が行われる。
【0040】以下本発明の一実施例を図面にもとづいて
説明する。図1は本発明の第一の実施例を示す弁装置1
3の縦断面図である。同図において、14は流体の流入
路15および流入継ぎ手部16を有する流入部材であ
り、ハウジング17の流入部挿入口18に挿入され、ね
じ止めされている。19は円周上に略円形の開口部であ
る流出孔20を有する樹脂製の円筒状の弁体であり、樹
脂製のスペーサー21を介して、流入部14により位置
決めされている。ここで、スペーサー21は、流体圧に
よって弁体19が流入部材14に押しつけられて増加す
る摺動抵抗を軽減するためのものであるとともに、流体
の弁体19外周側への漏れを防止している。また弁体1
9はジョイント22を介して、弁駆動手段であるモータ
23により、回転駆動されている。
【0041】24、25は、流出路26、27および供
給管等に接続される継ぎ手部28、29および切換弁の
弁座部30、31を設けた弁座部材であり、ハウジング
17の弁座挿入孔32、33に弁座部30、31側から
挿入され、フランジ34、35でねじ止めされている。
弁座部材24、25の弁座部30、31端面には、図2
に示すように、弾性シール材であるOリング36、37
をセットする溝部38、39が設けられているととも
に、その端面および溝部形状は、円筒状の弁体19にO
リング36、37が密着するように湾曲しており、流体
のシールが行われるように構成されている。ここで、弁
座部30、31端面が湾曲しているが、溝部38、39
の深さはOリング36、37のつぶししろが均等になる
ように設けられているので、弁体19とOリング36、
37との摺動抵抗が最小限に抑制されている。挿入され
た弁座部材24、25のそれぞれの流出路26、27
は、弁体19が回転することによって、流出孔20と連
通可能となっている。また、弁座部材24、25の継ぎ
手部28、29は、弁装置13の用途に応じて、適切な
ねじやジョイントになっており、簡単に弁装置13を取
り付けられるようになっている。
【0042】流出孔20には、図3(a)に示すよう
に、弁体19の回転軸に垂直なリブ40がその中心に設
けられているととともに、流出孔20の弁体19外周面
側コーナーにはR面取りが行われており、Oリング3
6、37が流出孔20内にはみ出したり、弁体19と弁
座部30、31の間に咬み込んだりしないように構成し
てある。
【0043】41はモータ23の制御を行う制御装置で
あり、操作部42からの入力信号に応じて、弁装置13
の開成、閉止、流路切換、流量調節の制御を行うもので
ある。ジョイント22には、弁体19にカム43が設け
てあるとともに、ハウジング側に回転範囲を機械的に規
制するストッパー(図示せず)が設けられており、弁体
19が必要以上に回転しないようになっている。また、
制御装置41が弁の閉止を確認できる手段として、ジョ
イント22に磁性体(図示せず)を設けるとともに、ハ
ウジング側に弁閉止時に磁性体を検出するホール素子
(図示せず)を設けて、確実な弁制御を行うことができ
る構成としている。
【0044】以上の構成において本実施例の動作につい
て説明する。操作部42により流量設定を行われた後、
弁装置13の開成が選択されると、制御装置41は設定
された流路および流量に応じてモータ23を駆動する。
モータ23が回転すると、ジョイント22を介して、弁
体19が回転し、選択された流路が開成される。弁装置
13が開成されると流体は、流入路15から弁体19の
流出孔20を経て、流出路27に流れるようになってい
る。
【0045】弁装置13が閉止状態にあるときは、流体
の流れがないため弁体19には静圧のみがかかるので、
軸線方向への力は釣り合っており、弁体19が軸線方向
には押しつけられない。しかし、弁装置13が開成され
ると弁体19内部が流路となるため弁体19を軸線方向
の下側に押す力はほぼ動圧のみとなり、弁体19外周面
を介して伝わる軸線方向上側に押す力よりも小さくな
る。従って、弁体19は切換弁13が開成されると同時
に上側へ押しつけられる。スペーサー21はそのときの
弁体19軸線方向上側への押しつけられることによる摺
動摩擦抵抗の増加を抑制するためのものである。また、
図4(図1のXーX断面図)に示すように流出孔20が
Oリング36、37上にある状態で開成された場合で
も、スペーサー21は弁体19外周側への漏れを低減し
ている。なお、スペーサー21をフッ素樹脂、超高分子
量ポリエチレン等の高摺動性の樹脂製とすることで、摺
動摩擦をさらに低減できるとともに、弁体19外周側へ
の漏れをさらに抑制できる。
【0046】弁座部材24、25の弁座部30、31側
は、溝部38、39にセットされたOリング36、37
が密着するように曲面状になっており、弁座部材24、
25は挿入時に方向性を有するので、弁座部材24、2
5が回転してセットされないようにフランジ34、35
上でねじ止めされている。このとき、弁体19はOリン
グ36、37を介して弁座部材24、25により、両側
から保持されており、回転軸がぶれないようになってい
る。また弁座部30、31端面は弁体19の外周面と所
定のクリアランスを保つ曲面状となっているため、弁体
19の回転軸が一定以上にずれないようになっている。
【0047】弁体19が駆動時に図4に示すように流出
孔20がOリング36、37上にある位置になると、均
等なつぶししろでセットされているOリング36、37
の一部が、流出孔20中へはみ出そうとする。そのまま
の状態で駆動すると、Oリング36、37が傷ついた
り、咬み込む可能性があるため、流出孔20には、図3
(a)に示すような弁体19回転軸に垂直なリブ40が
設けられている。流出孔20およびリブ40の外周面側
のコーナーはR面取りされており、Oリング36、37
の劣化を防止している。流出孔20は、圧力損失を最小
限に抑制するとともに、微妙な流量調節を行うことがで
きるように略円形状となっている。なお、複数のリブ4
0を設ける(図3(b)は、2つのリブを設けたもので
ある。)ことにより、Oリング36、37の劣化および
咬み込みを確実に防止できる。
【0048】図5は作動耐久試験後の弁体19の駆動ト
ルクを示したグラフであり、弁体19の材質を変え比較
を行ったものである。横軸は作動回数であり、左側流出
路26全開→右側流出路27全開→左側流出路26全開
を1回としており、縦軸は弁体の回転駆動トルクを示し
ている。比較した材質は、超高分子量ポリエチレン(平
均分子量200万〜1000万)、ポリアセタール(P
OM)、ポリフェニリンオキサイド(PPO)、金属弁
体の外周面にフッ素樹脂をコーティングしたものであ
る。POMおよびPPOの場合、8000回程度でグリ
スが流体によって流され脱脂状態になると、回転駆動ト
ルクが大幅に増加してしまう。また脱脂状態になると、
Oリング36、37と弁体19がスムーズに摺動せず、
きしみ音が発生してしまう。さらに、PPOの場合2万
回程度から回転駆動トルクが減少しているが、これは、
PPOがOリング36、37を摩耗しやすく、Oリング
36、37のつぶししろが減少したためであり、完全な
シールができなくなってしまう。フッ素樹脂をコーティ
ングしたものは、POMに比べると小さいものの駆動ト
ルクが増加している。また、POM同様にきしみ音が発
生する。超高分子量ポリエチレンの場合、脱脂状態とな
ることによる若干の駆動トルク増加がみられるが、その
後はほとんど増加せず、低トルクで弁体19を回転する
ことができる。これは、超高分子ポリエチレンが他樹脂
と比較し、単純な分子の重合により組成されており、摺
動摩擦抵抗が小さくなっているためである。また、摺動
摩擦抵抗が小さいため、きしみ音も発生しない。なお、
コーティング材としてではなく、フッ素樹脂製の弁体1
9とすることで、同様の特性を得られるが、超高分子ポ
リエチレンのように樹脂成形を行えないため、弁体19
は切削加工品となり低コスト化が実現できない。
【0049】以上述べたように本実施例によれば、弁座
部30、31と継ぎ手部28、29を設けた弁座部材2
4、25をハウジング17にねじ止めし、弁座部30、
31にOリング36、37が円筒形状の弁体19に密着
するように溝部38、39を設けたので、部品点数を削
減することが可能になるとともに、継ぎ手部28、29
の取り付けと弁座部30、31の取り付けおよび正確な
位置決めを一度の行程で行うことができる。また、弁座
部30、31の回転やこじれを防止するために、弁座部
24、25および弁座挿入孔32、33に突起や溝を設
ける必要がないとともに、弁体19が円筒形状であるた
め、加工コストの低減できる。
【0050】また、弁座部材24、25の弁座部30、
31端面にOリング36、37が弁体19に密着すると
ともに、Oリング36、37のつぶししろが均等になる
ように溝部38、39を設けているので、弾性シール材
を特殊形状とすることなく確実にシールを行うことがで
きる。従って、弾性シール材の大幅な低コスト化を図る
ことが可能である。
【0051】さらに、流出孔20に弁体19の回転軸に
垂直なリブ40を設けているとともに、流出孔20およ
びリブ40の外周面側のコーナーをR面取りしているの
で、流出孔20が回転する際にOリング36、37がは
み出さず、Oリング36、37の劣化および咬み込みを
確実に防止できる。従って、耐久性も向上するものであ
る。
【0052】加えて、弁体19を分子量が200万〜1
000万の超高分子量ポリエチレン製とし、樹脂成形品
(たとえば射出成形品)としているので、弁体19の駆
動トルクを軽減できるとともに、弁体19の加工コスト
を抑制することができる。また、Oリング36、37が
摩耗しにくく、シールの耐久性も向上するという効果も
ある。さらに脱脂状態でもきしみ音が発生しないという
効果も有する。
【0053】また、弁装置13をモータ23により駆動
しているので、正確な流量制御を行うことができる。さ
らに、弁体19の駆動トルクが小さいため、モータ23
の小型化、低コスト化を図ることができるとともに、モ
ータ23を高速で回転することが可能となり、応答性を
向上することができるという効果もある。
【0054】なお、スペーサー21を樹脂製としている
ので、弁体19が軸線方向上側に押されても、摺動摩擦
抵抗が小さいため、弁体の回転トルクの増加を抑制でき
る。また、樹脂であるため弁体19および流入部材14
への密着性がよく、弁体19外周側への漏れ量を抑制す
ることが可能となっている。
【0055】図6は本発明の第二の実施例の弁装置41
の縦断面図である。同図において、42は流体の流入路
43および流体の供給管等に接続される継ぎ手部44お
よび弁装置41の弁座部45を設けた弁座部材であり、
ハウジング46の弁座挿入孔47に弁座部45側から挿
入され、フランジ48でねじ止めされている。弁座部材
42の弁座部45端面には、図2と同様に、弾性シール
材であるOリング49をセットする溝部50が設けられ
ているとともに、その端面および溝部形状は、円筒状の
弁体51にOリング49が密着するように湾曲してお
り、流体のシールが行われるように構成されている。弁
座部材42において、弁座部45は湾曲した形状である
ため樹脂成形で形成されている。また、弁座部材42の
継ぎ手部44は、弁装置41の用途に応じて、適切なね
じとなっており、簡単に配管が行えるようになってい
る。しかし、配管に際して継ぎ手部44およびフランジ
48にかなりの力がかかるため弁座部45を除いて弁座
部材42は金属製となっている。
【0056】円筒形状の弁体51は、外周面に略円形の
開口部である流入孔52を有しており、流入孔52は、
弁体19が回転することによって、流入路43と連通可
能となっている。流入孔52には弁体51の回転軸に垂
直である2本のリブ53が設けられており、流入孔52
内へのOリング49のはみ出しを防止している。54は
弁体51の流出側端部外周面に凸状に設けられた凸部で
あり、弁体51の下側の回転軸のずれを防止している。
また、弁体51の上側は、手動により回転される弁駆動
手段55に嵌合し、弁駆動手段55の回転を弁体51に
伝えているジョイント56によって回転軸がずれないよ
うに保持されている。すなわち、Oリング49を押しつ
けられることによって、弁体51の回転軸がずれないよ
うに構成されている。また、凸部54を設けているた
め、凸部を除いた弁体51の外周面はハウジング46の
内側に当接せず、弁体51の回転トルクが軽減されてい
る。なお、ジョイント56にはカム57が設けられてお
り、ハウジング46のストッパー(図示せず)により機
械的に弁駆動手段55の回転範囲を規制しているので、
必要以上に弁体51が回転されることを防止している。
【0057】58は流出路59および流出継ぎ手部60
を有する流出部材であり、ハウジング46にねじ止めさ
れている。また、流出部材50は弁体51の位置決めも
兼ねている。61は、弁体51が流体圧によって下側に
押しつけられるために設けられた樹脂製のスペーサーで
あり、押しつけ力による弁体51の摺動抵抗の増加を軽
減するとともに、弁体51外周面からの流体の漏れを抑
制している。
【0058】以上の構成において本実施例の動作および
作用について説明する。弁駆動手段55が手動により回
転されると、ジョイント56を介して弁体51が回転さ
れ、弁装置41の開成、閉止、流量調節が行われるよう
になっている。このとき流体は、流入路43から弁体5
1の流入孔52を経て、流出路59に流れるようになっ
ている。
【0059】弁装置41が閉止状態にあるときは、流体
の流れがないため弁体51には静圧のみがかかるので、
軸線方向への力は釣り合っており、弁体51が軸線方向
には押しつけられない。しかし、弁装置41が開成され
ると弁体51内部が流路となるため弁体51を軸線方向
の上側に押す力はほぼ動圧のみとなり、弁体外周面を介
して伝わる軸線方向下側に押す力よりも小さくなる。従
って、弁体51は弁装置41が開成されると同時に下側
へ押しつけられる。スペーサー61はそのときの弁体5
1軸線方向下側への押しつけられることによる摺動摩擦
抵抗の増加を抑制するためのものである。また、スペー
サー61は流入孔52がOリング49上にある状態で開
成された場合の弁体51外周側への漏れを低減してい
る。
【0060】弁体51はOリング49のシール圧および
流体圧によって、常時に左側へ押しつけられているが、
ジョイント61および凸部54により回転軸が保持され
ている。従って、Oリング49のつぶししろが変化する
ことなく、確実にシールを行うことができる。また、弁
体51外周面とハウジング46のクリアランスが維持さ
れるので、弁体51の摺動抵抗を軽減できるとともに、
ゴミ詰まりやスケールの付着による弁体51のロックを
防止できる。
【0061】弁座部材42の弁座部45は、金属製の継
ぎ手部44にインサート成形されており、Oリング49
が弁体51に均等に密着するように設けられる溝部50
の切削加工行程を必要としない。なお、弁座部45を単
独の成形品とし、弁座部45と継ぎ手部44の間に弾性
シール材を設ければ、流入路43からの漏れをより確実
に防止できる。また、寸法公差をOリング49との2カ
所で吸収し、Oリング49のつぶししろのばらつきを抑
制している。
【0062】弁体51が駆動時に、流入孔52がOリン
グ上にある位置を通過すると、Oリング49の一部が、
流入孔52中へはみ出そうとする。特に本実施例では、
Oリング49が流体圧により弁体51側に押しつけられ
るため、はみ出しやすくなっている。そのままの状態で
駆動すると、Oリング49が傷ついたり、咬み込む可能
性があるため、流入孔52には、図3(b)に示すよう
な弁体51回転軸に垂直なリブ53が2本設けられてい
る。すなわち、Oリング49にかかる流体圧に応じて、
そのはみ出しを防止するリブ53の数量を設定する必要
がある。流入孔52およびリブ53の外周面側のコーナ
ーはR面取りされており、Oリング49の劣化を防止し
ている。流入孔52は、圧力損失を最小限に抑制すると
ともに、微妙な流量調節を行うことができるように略円
形状となっている。
【0063】以上述べたように本実施例によれば、弁体
51を円筒形状とし、弁座部材42に樹脂製の弁座部4
5と金属製の継ぎ手部44を設けているので、弁体51
および弁座部45の加工コストを大幅に低減できるとと
もに、部品点数を削減することができる。また、継ぎ手
部44およびフランジ48を金属製としているので、配
管作業による弁座部材42の破損を防止できる。
【0064】加えて、弁座部材42の弁座部端面にOリ
ング49が弁体51に密着するとともに、Oリング49
のつぶししろが均等になるように溝部50を設けている
ので、弾性シール材を特殊形状とすることなく確実にシ
ールを行うことができる。従って、弾性シール材の大幅
な低コスト化を図ることが可能である。
【0065】さらに、流入孔52に弁体51の回転軸に
垂直なリブ40を2本設けているので、弁体51側への
流体圧がOリング49にかかっても、Oリング49がは
み出すことがなく、Oリング49の劣化および咬み込み
を確実に防止できる。
【0066】また、2本のリブ53が設けられているに
もかかわらず、流入孔52は略円形状となっているの
で、圧力損失が最小限に抑制されるとともに、微妙な流
量調節を行うことが可能である。
【0067】なお、ジョイント61および凸部54によ
り弁体51の回転軸が保持されることで、弁体51外周
面とハウジング46のクリアランスが維持されるている
ので、弁体51の摺動抵抗を軽減できるとともに、ゴミ
詰まりやスケールの付着による弁体51のロックを防止
できる。
【0068】図7は本発明の第三の実施例の弁装置62
の縦断面図であり、図8は図7のY−Y横断面図であ
る。63、64は、弁座部材である湯弁座部材および水
弁座部材であり、それぞれ給湯管65及び給水管66に
連通している。湯弁座部材63および水弁座部材64に
は、それぞれ弁座部67、68と及び継ぎ手部69、7
0が設けられているとともに、継ぎ手部69、70から
弁座部67、68へそれぞれ湯および水流入路71、7
2が形成されている。弁座部67、68には、弾性シー
ル材であるOリング73、74がセットされる溝部7
5、76が設けてあり、溝部形状はOリング73、74
が円筒状の弁体77に密着するようになっている。ま
た、弁座部材63、64は、弁座部67、68がハウジ
ング78の湯および水側弁座挿入孔79、80に挿入さ
れ、ねじ止めされているとともに、家庭用の給湯および
給水配管に接続可能となるように、継ぎ手部69、70
と弁座部67、68がL字状に構成されている。
【0069】弁体77には、中心軸が所定の角度で交差
し、それぞれ湯水流入路71、72に連通可能な開口部
である湯流入孔81および水流入孔82が設けられてお
り、弁体77が回転することにより湯水の混合比が調節
できるようになっている。湯および水流入孔81、82
は、圧力損失を最小限に抑制し、微妙な混合比調節を行
えるように略円形であるとともに、Oリング73、74
が流体圧によりその内部にはみ出さないように弁体77
の回転軸に垂直であるリブ83、84を有している。8
5は湯水の流れが互いの湯水流入孔81、82に干渉し
ないように、その流れを下向きに変更する仕切り板であ
る。また、弁体77の回転軸は、弁体77下側端部に設
けられた凸部86と、弁駆動手段であるモータ87に嵌
合されモータ87の回転を弁体77に伝えるジョイント
88により軸ずれが生じないように保持されており、O
リング73、74のつぶししろが均一に維持される構成
となっている。
【0070】89は混合湯の流出路であり、流出路89
には混合湯温を検出する湯温検出手段90が設けられて
いる。91は湯温設定手段92(図示せず)によって設
定された設定湯温と、湯温検出手段90で検出された混
合湯温の偏差を検出し、偏差が小さくなる側にモータ8
7を付勢する制御手段である。
【0071】以上の構成において本実施例の動作および
作用について説明する。弁装置62には、給湯管65お
よび給水管66から湯および水流出路71、72を経て
湯と水がそれぞれ供給される。供給された湯と水は、湯
および水流入孔81、82の開口面積に応じた混合比で
混合され、混合湯は流出路89へ流出される。このと
き、湯温検出手段90は混合湯温を検出し、制御手段9
1は検出された混合湯温と予め湯温設定手段92によっ
て設定された設定温度との偏差を算出する。制御手段9
1は、混合湯温が設定温度より高い場合には水の混合比
を増加する方向へ、また、混合湯温が設定温度より低い
場合には湯の混合比を増加する方向に、偏差に応じてモ
ータ87を付勢し、フィードバック制御を行っている。
湯温設定手段92では、湯または水のみの設定も可能と
なっており、湯または水流入孔81、82のみの開成が
可能となっている。
【0072】湯および水弁座部材63、64の弁座部6
7、68端面は、円筒状の弁体77に面しており湾曲し
た形状であるため、挿入時に方向性を伴うとともに、回
転しながらの挿入は不可能である。従って、弁座部6
7、68を挿入した後、ハウジング78に湯および水弁
座部材63、64を正確にねじ止めすることによって弁
座部67、68の正確な位置決めを行っている。すなわ
ち、弁座部材63、64をねじ止めすることにより、継
ぎ手部69、70の取り付けと弁座部67、68の取り
付けおよび位置決めが行われることになる。
【0073】弁座部67、68がしっかりと固定されて
いるので、湾曲面にもかかわらずOリング73、74の
つぶししろを均等にすることが可能となり、確実なシー
ル面を形成することができる。
【0074】以上述べたように本実施例によれば、弁座
部67、68と継ぎ手部69、70を設けたL字状の湯
および水弁座部材63、64をハウジング78にねじ止
めし、弁座部67、68にOリング73、74が円筒形
状の弁体77に密着するように溝部75、76を設けた
ので、部品点数を削減することが可能になるとともに、
継ぎ手部69、70の取り付けと弁座部67、68の取
り付けおよび正確な位置決めを行うことができる。ま
た、弁座部67、68の回転やこじれを防止するため
に、弁座部67、68および湯および水側弁座挿入孔7
9、80に突起や溝を設ける必要がないとともに、弁体
77が円筒形状であるため、加工コストの低減できる。
【0075】また、Oリング73、74のつぶししろが
均等にすることが可能となる上、Oリング73、74の
太さが均一であり、かつ、所定以上のこじれが発生しな
いよう溝部75、76によりOリング73、74を保持
しているため、特殊形状のパッキンのでは難しかった確
実なシール性を得ることができるとともに、多様な大き
さに対応する特殊形状のパッキンを作成する必要がな
い。従って、円筒形状の弁体を用いた混合弁では困難で
あった湯または水のみの開成時の閉止側で生じる漏れを
確実に防止することができる。
【0076】また、2本のリブ83、84が設けられて
いるにもかかわらず、湯および水流入孔81、82は略
円形状となっているので、圧力損失が最小限に抑制され
るとともに、微妙な混合比調節を行うことが可能であ
る。
【0077】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の弁装置は、
流入路と、弁座挿入孔を有するハウジングと、円周面に
流出孔を有する円筒状の弁体と、弁座挿入孔に挿入さ
れ、流出孔と連通可能な流出路および流出路を囲む弁体
側端面に設けられた溝部および外側端部に継ぎ手部を有
する弁座部材と、溝部に設けられた弾性シール材を有
し、溝部を弾性シール材が弁体の円周面に密着する形状
として構成しているので、部品点数を削減することが可
能になるとともに、継ぎ手部の取り付けと弁座部の取り
付けおよび正確な位置決めを一度の行程で行うことがで
きる。また、弁座部の回転やこじれを防止するために、
弁座部および弁座挿入孔に突起や溝を設ける必要がない
とともに、弁体が円筒形状であるため、加工コストの低
減できる。
【0078】また本発明の弁装置は、流出路と、弁座挿
入孔を有するハウジングと、円周面に流入孔を有する円
筒状の弁体と、弁座挿入孔に挿入され、流入孔と連通可
能な流入路および流入路を囲む弁体側端面に設けられた
溝部および外側端部に継ぎ手部を有する弁座部材と、溝
部に設けられた弾性シール材を有し、溝部を弾性シール
材が弁体の円周面に密着する形状として構成しているの
で、円筒状の弁体にもかかわらず、部品点数を削減する
ことができるとともに、コンパクトで安価な弁装置を提
供できる。
【0079】さらに本発明の弁装置は、流出路と、湯側
弁座挿入孔および水側弁座挿入孔を有するハウジング
と、円周面に湯流入孔および水流入孔を有する円筒状の
弁体と、湯および水弁座挿入孔に挿入され、湯および水
流出孔とそれぞれ連通可能な湯および水流入路と湯およ
び水流入路を囲む弁体側端面に設けられた溝部と外側端
部に継ぎ手部を有する湯および水弁座部材と、溝部に設
けられた弾性シール材を有し、溝部を弾性シール材が弁
体の円周面に密着する形状として構成した湯および水弁
座部材にそれぞれの弾性シール材が弁体の円周面に密着
する形状の溝部および湯水の継ぎ手部を設けているの
で、円筒状の弁体にもかかわらず、簡単な構成で湯水の
混合を行うことができるとともに、湯または水のみの開
成時の閉止側で生じる漏れを確実に防止することができ
る。
【0080】加えて本発明の弁装置は上記した構成によ
り、弁座部材を溝部を形成した弁座部と継ぎ手部とから
構成し、少なくとも弁座部を樹脂製としたものであるの
で、湾曲した溝部を設けた弁座部の樹脂成形が可能とな
り、弁座部の加工工数を削減できるものである。また、
溝部が樹脂製であるので、弾性シール材が溝部に固着し
にくく、弁体の回転に伴う弾性シール材の無理な変形が
防止される。従って、弾性シール材の劣化を防止するこ
とができる。
【0081】さらに本発明の弁装置は、弾性シール材と
してOリングを使用し、Oリングが弁体に密着するよう
に溝部を設けているので、特殊な形状の弾性シール材が
必要なく、弾性シール材の大幅な低コスト化が可能とな
る。また、多様な種類に対応して特殊形状の弾性シール
材を新たに作成する必要がないとともに、特殊形状のパ
ッキンでは難しかった確実なシール性を得ることができ
る。
【0082】加えて本発明の弁装置は、弁体の円周面に
設けた開口部を略円形とし、開口部に弁体回転軸と垂直
のリブを設けているので、弁体の開口部が弾性シール材
にかかっても、リブが弾性シール材の開口部内側への突
出を抑制するので、弾性シール材は弁体の回転動作によ
り咬み込むことがなく、シール性および耐久性の向上が
可能となる。また、開口孔が略円形であるので、リブを
設けたことによる圧力損失を最小限に抑制できるととも
に、微妙な流量制御を行うことができる。
【0083】さらに、本発明の弁装置は、弁体の材質を
超高分子量ポリエチレンとして構成しているので、弾性
シール材との摩擦抵抗を軽減できるとともに、長期間の
使用によるグリス切れが生じても、弾性シール材との摩
擦抵抗が増加しないものである。また、弁体を樹脂成形
することができるので、低コスト化が可能となる。加え
て、弁体および弾性シール材が摩耗しにくく、長期間に
わたってシール性を維持できる。
【0084】加えて本発明の弁装置は、弁体の材質を超
高分子量ポリエチレンとし、電気的に弁体を駆動する弁
駆動手段を設けているので、使い勝手および応答性を向
上することができる。また、弾性シール材との摩擦抵抗
を抑制できるので、電気的に弁体を駆動する弁駆動手段
の小型化および低コスト化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の弁装置の縦断面図
【図2】同弁装置の弁座部材の斜視図
【図3】(a)同弁装置の流出孔の外観図 (b)他の実施例の弁装置の流出孔の外観図
【図4】同弁装置の図1のX−X横断面の要部拡大図
【図5】同弁装置の作動耐久試験時における弁体回転ト
ルクの変化特性図
【図6】本発明の第二の実施例の弁装置の縦断面図
【図7】本発明の第三の実施例の湯水混合弁の縦断面図
【図8】同湯水混合装置の図7のY−Y横断面の要部拡
大図
【図9】従来の弁装置を組み込んだ湯水混合装置の縦断
面図
【図10】従来の弁装置の断面拡大図
【図11】従来の弁装置のパッキンおよびスリ−ブの分
解図
【符号の説明】
13 弁装置 17 ハウジング 19 弁体 20 流出孔 23 モ−タ(弁駆動手段) 24、25 弁座部材 26、27 流出路 28、29 継ぎ手部 30、31 弁座部 32、33 弁座挿入孔 36、37 Oリング(弾性シ−ル材) 38、39 溝部 40 リブ 41 弁装置 42 弁座部材 43 流入路 44 継ぎ手部 45 弁座部 46 ハウジング 47 弁座挿入孔 49 Oリング(弾性シ−ル材) 50 溝部 51 弁体 52 流入孔 53 リブ 62 弁装置 63 湯弁座部材 64 水弁座部材 67、68 弁座部 69、70 継ぎ手部 71 湯流入路 72 水流入路 73、74 Oリング(弾性シール材) 75、76 溝部 77 弁体 78 ハウジング 79 湯側弁座挿入孔 80 水側弁座挿入孔 81 湯流入孔 82 水流入孔 83、84 リブ 87 モータ(弁駆動手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−234666(JP,A) 特開 平1−206169(JP,A) 特開 昭57−192679(JP,A) 特開 昭50−49736(JP,A) 特開 昭48−2228(JP,A) 特開 昭61−256071(JP,A) 特公 平3−55706(JP,B2) 実公 平4−10445(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 11/00 - 11/24 F16K 5/00 - 5/22

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流入路と、弁座挿入孔を有するハウジング
    と、円周面にリブを設けた流出孔を有する円筒状の弁体
    と、前記流出孔と連通可能な流出路と、前記流出路を囲
    む弁体側端面に設けられた溝部と、外側端部に継ぎ手部
    と、前記弁座挿入孔に挿入され、前記流出路と前記溝部
    と前記継ぎ手部とを有する弁座部材と、前記溝部に設け
    られた弾性シール材とを有し、前記溝部を前記弾性シー
    ル材が弁体円周面に密着する形状とした弁装置。
  2. 【請求項2】流出路と、弁座挿入孔を有するハウジング
    と、円周面にリブを設けた流入孔を有する円筒状の弁体
    と、前記流入孔と連通可能な流入路と、前記流入路を囲
    む弁体側端面に設けられた溝部と、外側端部に継ぎ手部
    と、前記弁座挿入孔に挿入され、前記流入路と前記溝部
    と前記継ぎ手部とを有する弁座部材と、前記溝部に設け
    られた弾性シール材を有し、前記溝部を前記弾性シール
    材が前記弁体の円周面に密着する形状とした弁装置。
  3. 【請求項3】流出路と、湯側弁座挿入孔および水側弁座
    挿入孔を有するハウジングと、円周面にリブを設けた
    流入孔および水流入孔を有する円筒状の弁体と、前記湯
    および水流出孔とそれぞれ連通可能な湯および水流入路
    と、前記湯および水流入路を囲む弁体側端面に設けられ
    た溝部と、外側端部に継ぎ手部と、前記湯側および水側
    弁座挿入孔に挿入され、前記湯および水流水路と溝部と
    継ぎ手部とを有する湯および水弁座部材と、前記溝部に
    設けられた弾性シール材を有し、前記溝部を前記弾性シ
    ール材が前記弁体の円周面に密着する形状とした弁装
    置。
  4. 【請求項4】弾性シール材をOリングとした請求項1か
    のいずれか1項記載の弁装置。
  5. 【請求項5】弁体の円周面に設けた開口部を略円形と
    し、前記開口部に設けたリブは弁体回転軸と垂直である
    請求項1から4のいずれか1項記載の弁装置。
  6. 【請求項6】電気的に弁体を駆動する弁駆動手段を設け
    請求項1から5のいずれか1項記載の弁装置。
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