JP5523083B2 - 混合弁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水と湯をその混合割合を適宜調整しつつ混合して所定温度の混合水として取出せるようにするロータリ弁型の混合弁装置に関する。
水と湯の供給を受け、これら水と湯の割合を調整しつつ混合状態とし、所定温度の混合水として送出す混合弁のうち、ロータリ弁型のものは、ハウジング内に配設された略円筒状の弁体を手動又は自動で回動させて湯水の混合割合を調整制御し、使用者の所望する温度の混合水を得る機構を有しており、こうした従来の混合弁の一例として、特開2008−298168号公報に開示されるものがある。
特開2008−298168号公報
従来の混合弁は前記特許文献に示される構成となっており、ハウジング側では湯の流入口と水の流入口の位置を弁体の回転軸方向にずらして段違いとなるように配置し、また弁体外周には混合水の通る弁体内部の空隙部に通じる開口孔を各流入口に対応させてそれぞれ穿設するのが一般的であり、弁体の回転で各流入口と弁体の各開口孔との連通状態を調整することによって、混合水を所望の温度に適宜調節できる仕組みであった。
しかしながら、周囲装置や配管との位置関係上、ハウジングにおいて湯の流入口と水の流入口を対向させて、これらを弁体回転軸方向にずれなく配置する構成を採用せざるを得ない場合、弁体において内部の空隙部に通じる開口孔と各流入口との連通状態を変えて、一の流入口と開口孔との連通を増大させる一方で他の流入口と開口孔との連通を減少させ、一の流入口が全開状態で他の流入口が全閉状態となる関係を確保しようとすると、各流入口が対向させて配置される分、弁体における各開口孔の配置に余裕が無くなり、その分各流入口を全閉と全開との間で調整する角度範囲が小さくなり、混合比率調整に係る弁体の回転範囲も小さくなり、回転角のわずかな変化で混合比率が大きく変化するなど、調整が難しいものとなる上、水や湯の流量変化を緩やかな直線状にできず、急激に変化する特性を有して非常に使いにくいものとなるという課題を有していた。こうした点への対策としては、弁体を大径化して弁体の外周面を大きくし、各開口孔を余裕を持って配置できるようにすればよいが、混合弁全体の大型化を招き、弁装置の占有するスペースやコストの面で不利になるという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、弁体周側面における孔を適切に分散配置して、混合比率の調整に係る弁体の回転範囲を大きくとれ、調整を行いやすい混合弁装置を提供することを目的とする。
本発明に係る混合弁装置は、外部から内部の空隙部に通じる水と湯の各流入口を穿設されてなるハウジングと、周側面に複数の孔を穿設されて前記ハウジングの空隙部に回動可能に配設される略円筒状で中空の弁体とを有し、前記ハウジングにおける水と湯の各流入口に対し、前記弁体が前記各流入口と各孔との連通状態を変化させるよう回転角度調整され、各々供給される水と湯の弁体内中空部分への流入量の割合を調整して得られる所定温度の混合水をハウジング外に送出可能とするロータリ弁型の混合弁装置において、前記ハウジングにおける水の流入口と湯の流入口が、弁体中心軸方向の位置関係を一致させ且つ対向状態にある所定の二箇所にそれぞれ配置され、前記弁体が、周側面に前記水の流入口又は湯の流入口と重なった状態で各流入口を完全に閉塞可能な共通の閉塞部分を有すると共に、当該閉塞部分から弁体中心軸周りに180°分回転した閉塞部分の反対側の周側面位置に、前記水と湯の各流入口のいずれにも連通可能な孔を一又は複数穿設され、当該孔及び弁体周側面の他の孔が、弁体周側面の所定周位置における孔の弁体軸方向開口寸法の総和を、弁体周側面上で前記閉塞部分の反対側の周側面位置から前記閉塞部分に近付くにつれて、連続的に又は段階的に減少させつつ穿設配置され、前記閉塞部分は、弁体の周方向について、前記孔の穿設される範囲より小さくして弁体周側面に一箇所のみ設けられ、前記閉塞部分が一方の流入口を塞ぎ、閉塞部分の反対側の孔が他方の流入口を最大に開放する状態から、閉塞部分が他方の流入口を塞ぎ、閉塞部分の反対側の孔が一方の流入口を最大に開放する状態までの弁体回転角を180°とするものである。
このように本発明によれば、ハウジング内で回動可能な弁体に、流入口を閉塞する閉塞部分が設けられると共に、この閉塞部分のちょうど反対側の周側面には孔が穿設され、さらにこの閉塞部分の反対側から閉塞部分に近付くにつれて、孔が開口寸法を減少させつつ穿設配置され、弁体の閉塞部分が一方の流入口を塞ぐと、この一方の流入口と対向する位置にある他方の流入口を、弁体の閉塞部分の反対側にある孔が開放し、この状態から弁体を回転させると、他方の流入口と重なる弁体周側面位置が閉塞部分側にずれるごとに、他方の流入口と孔との連通量が連続的に小さくなっていき、同時に、一方の流入口と重なる弁体周側面位置が閉塞部分からその反対側の方へずれるごとに、一方の流入口と孔との連通量が連続的に大きくなっていき、弁体が180°分回転すると、一方の流入口が孔で開放されると共に他方の流入口が閉塞部分で塞がれた状態となって、各流入口の閉塞、開放状態が当初と入れ替ることにより、弁体の回転で水を減少又は増大させると同時に湯を増大又は減少させて水と湯の混合比率を調整可能な状態を確保しつつ、水又は湯の流量0から最大量まで、すなわち各流入口の閉塞状態から最大開放状態までの弁体回転角を180°と大きくすることとなり、弁体の回転角度に対する水と湯の混合比率の変化割合を緩やかなものとすることができ、混合水の温度調節が行いやすい。
また、本発明に係る混合弁装置は、外部から内部の空隙部に通じる水と湯の各流入口を穿設されてなるハウジングと、周側面に複数の孔を穿設されて前記ハウジングの空隙部に回動可能に配設される略円筒状で中空の弁体とを有し、前記ハウジングにおける水と湯の各流入口に対し、前記弁体が前記各流入口と各孔との連通状態を変化させるよう回転角度調整され、各々供給される水と湯の弁体内中空部分への流入量の割合を調整して得られる所定温度の混合水をハウジング外に送出可能とするロータリ弁型の混合弁装置において、前記ハウジングにおける水の流入口と湯の流入口が、回転角度調整される弁体周側面上に水の流入口に重なると共に湯の流入口にも重なる部位が生じないよう、弁体中心軸方向にずらした二箇所にそれぞれ配置され、前記弁体が、周側面における弁体中心軸方向の第一の範囲に、水の流入口と重なった状態で水の流入口を完全に閉塞可能な第一閉塞部分を有すると共に、当該第一閉塞部分以外の部位に孔を一又は複数穿設され、また、周側面における弁体中心軸方向の第二の範囲に、湯の流入口と重なった状態で湯の流入口を完全に閉塞可能な第二閉塞部分を有すると共に、当該第二閉塞部分以外の部位に孔を一又は複数穿設され、前記弁体周側面における前記第一の範囲の孔が、当該第一の範囲の所定周位置における孔の弁体軸方向開口寸法の総和を、第一の範囲上で前記第一閉塞部分の一端から所定の周方向へ進んで同じ第一閉塞部分の他端に近付くにつれて、連続的に又は段階的に減少させつつ穿設配置され、前記弁体周側面における前記第二の範囲の孔が、当該第二の範囲の所定周位置における孔の弁体軸方向開口寸法の総和を、第二の範囲上で前記第二閉塞部分の一端から前記所定の周方向とは逆の周方向へ進んで同じ第二閉塞部分の他端に近付くにつれて、連続的に又は段階的に減少させつつ穿設配置され、前記第一閉塞部分は、弁体の周方向について、前記第一の範囲の孔の穿設される範囲より小さくして弁体周側面に一箇所のみ設けられ、前記第二閉塞部分は、弁体の周方向について、前記第二の範囲の孔の穿設される範囲より小さくして弁体周側面に一箇所のみ設けられ、前記第一閉塞部分と第二閉塞部分との位置関係が、前記第一の範囲で孔の弁体軸方向開口寸法の総和が最も大きくなる第一閉塞部分近傍の孔位置が水の流入口と重なる場合に、第二閉塞部分が湯の流入口を完全に閉塞し、且つ前記第二の範囲で孔の弁体軸方向開口寸法の総和が最も大きくなる第二閉塞部分近傍の孔位置が湯の流入口と重なる場合に、第一閉塞部分が水の流入口を完全に閉塞するものとされ、弁体の前記第一の範囲で、第一閉塞部分が水の流入口を閉塞する閉塞状態から、孔の弁体軸方向開口寸法の総和が最も大きくなる第一閉塞部分近傍の孔位置が水の流入口と重なる最大開放状態までの弁体回転角、及び、弁体の前記第二の範囲で、第二閉塞部分が湯の流入口を閉塞する閉塞状態から、孔の弁体軸方向開口寸法の総和が最も大きくなる第二閉塞部分近傍の孔位置が湯の流入口と重なる最大開放状態までの弁体回転角を、約360°とするものである。
このように本発明によれば、ハウジング内で回動可能な弁体に、水と湯の流入口を閉塞する閉塞部分がそれぞれ設けられると共に、この閉塞部分以外の周側面にはこの閉塞部分の一側から他側に近付くにつれて、孔が開口寸法を減少させつつ穿設配置され、弁体の閉塞部分が一方の流入口を塞ぐと、他方の流入口を孔が開放状態とし、この状態から弁体を回転させると、他方の流入口と重なる弁体周側面位置がずれるごとに、他方の流入口と孔との連通量が連続的に小さくなっていき、同時に、一方の流入口と重なる弁体周側面位置が閉塞部分からずれるごとに、一方の流入口と孔との連通量が連続的に大きくなっていき、弁体が約360°分回転すると、一方の流入口が孔で開放されると共に他方の流入口が閉塞部分で塞がれた状態となって、各流入口の閉塞、開放状態が当初と入れ替ることにより、弁体の回転で水を減少又は増大させると同時に湯を増大又は減少させて水と湯の混合比率を調整可能な状態を確保しつつ、水又は湯の流量0から最大量まで、すなわち各流入口の閉塞状態から最大開放状態までの弁体回転角を約360°と大きくすることとなり、弁体の回転角度に対する水と湯の混合比率の変化割合を極めて緩やかなものとすることができ、混合水の温度調節が行いやすい。
また、本発明に係る混合弁装置は必要に応じて、前記弁体の複数の孔が、弁体周側面の展開面上において前記閉塞部分の反対側の周側面位置を中心として対称関係をなすように配置されるものである。
このように本発明によれば、弁体における閉塞部分の反対側位置を中心として孔を対称配置し、弁体回転に伴う各流入口と孔との連通量の変化の状況を、弁体のいずれの回転方向についても流入口同士で一致させることにより、弁体が一方の流入口を閉塞し、他方の流入口を開放する状態から弁体をいずれの方向に回転させても、同様に各流入口からの流入割合が変化して水と湯の混合比率の調整を行えることにより、弁体駆動機構の設定の自由度を高めてコストダウンが図れる一方、手動操作とする場合には操作性の向上に繋げられる。
また、本発明に係る混合弁装置は必要に応じて、前記弁体の孔が、弁体周側面のいずれの位置でも、孔同士及び孔の一部同士が弁体中心軸を挟んで正対しない配置として穿設されるものである。
このように本発明によれば、弁体周側面の各孔を、孔同士が弁体中心軸を挟んで正対しないよう穿設し、孔を通じて弁体を横方向に見通せる状態とはしないことにより、対向配置される各流入口から孔を通じて水と湯が同時に弁体内中空部分に流入する場合に、孔から流入した水と湯が中空部分で直接正面からぶつかり合うような事態を避けられ、流入する水と湯の一方が他方の流入を妨げることが無く、流入抵抗を抑えて水及び湯の中空部分へのスムーズな流入と混合を促し、水と湯を所望の混合比率とした混合水を適切に供給できると共に、水や湯の供給圧力を大きくせずに済む。
また、本発明に係る混合弁装置は必要に応じて、前記弁体の複数の孔が、周側面の回転軸方向には孔間の間隔を空けて孔同士を離隔させる一方、周方向についてはオーバーラップする状態又は間を空けない状態となる位置関係で穿設されるものである。
このように本発明によれば、弁体周側面で弁体回転軸方向にずらして穿設される複数の孔が、周方向では孔同士でオーバーラップする状態又は間を空けない状態として配置され、弁体の回転に伴って流入口に面する周側面位置が移動する中、閉塞部分以外では周方向について孔が途切れない状態とすることにより、弁体の回転軸方向には孔間に周側面を存在させて周側面全体の強度を確保する一方で、周側面の周方向で孔を連続配置して、弁体回転に伴う流入口と孔の連通量変化を滑らかなものとすることができ、弁体回転の過程で水又は湯の流入口からの流入量の急変が生じにくく、弁体回転に応じた水と湯の混合比率の変化を緩やかな特性として、混合水の温度をより一層調節しやすくすることができる。
また、本発明に係る混合弁装置は必要に応じて、混合水について設定された設定温度に応じて前記弁体の回転角度を調整するアクチュエータを備え、当該アクチュエータが、混合水送出開始時には、弁体における孔の弁体軸方向開口寸法の総和が最も大きくなる周位置を水の流入口に重ねると共に、閉塞部分を湯の流入口に重ねる状態に弁体を回転角度調整するものである。
このように本発明によれば、弁体の回転角度を調整するアクチュエータで、混合水送出開始時に水の流入口には孔部分を重ねると共に、湯の流入口には閉塞部分を重ねるように弁体を調整し、水の流入口を開放する一方、湯の流入口は閉塞して、水のみが送出される状態とすることにより、混合水の送出開始直前で、誤って湯のみが送出される弁設定となっていたり、水の供給不具合で混合水が異常な高温となり得る状況でも、送出開始に合せて弁体を湯の流出を抑えるよう調整して、誤って高温の湯が下流側に流出する事態を防止でき、安全を確保できる。
本発明の第1の実施形態に係る混合弁装置の概略構成断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る混合弁装置における弁体の正面図及び背面図である。 本発明の第1の実施形態に係る混合弁装置における弁体周側面の展開図である。 本発明の第1の実施形態に係る混合弁装置における湯流入口全開状態からの弁体回転に伴う孔と各流入口との位置関係変化状態説明図である。 本発明の第1の実施形態に係る混合弁装置における水流入口全開状態に向けての弁体回転に伴う孔と各流入口との位置関係変化状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る混合弁装置における弁体周側面の展開図である。 本発明の第3の実施形態に係る混合弁装置における弁体周側面の展開図である。 本発明の第3の実施形態に係る混合弁装置における弁体周側面の他例の展開図である。 本発明の第3の実施形態に係る混合弁装置における別の弁体周側面の展開図である。 本発明の第4の実施形態に係る混合弁装置における弁体周側面の展開図である。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る混合弁装置を前記図1ないし図5に基づいて説明する。
前記各図において本実施形態に係る混合弁装置1は、内部に略円孔状の空隙部を穿設されるハウジング10と、このハウジング10の空隙部に回動可能に配設される略円筒状の弁体20と、水と湯の混合した混合水について外部の制御部(図示を省略)で設定された設定温度に応じて弁体20の回転角度を調整するモータ等のアクチュエータ30とを備える構成である。
前記ハウジング10は、弁体20を装着される空隙部に通じる水流入口12、湯流入口13をそれぞれ穿設配置されてなる構成である。このハウジング10における各流入口12、13は、弁体中心軸方向における位置関係を一致させて、互いに対向する配置とされ、これら水流入口12と湯流入口13はそれぞれハウジング10の平行をなす二つの外面から内部の空隙部に向けて穿設されている。また、弁体20の一端部に隣接するハウジング10の端部には、混合水の流出口14が設けられる。そして、水流入口12は水供給源に、湯流入口13は湯供給源にそれぞれ接続され、流出口14はハウジング10に穿設される混合水流路14aを介して混合弁の下流側流路に接続される。
前記弁体20は、中空部21及びこれに通じて水や湯を通す外周面の複数の孔を穿設される略円筒体で形成され、ハウジング10内部でハウジング10の円筒面状の内周面に摺接して回動可能として配設される構成であり、ハウジング10における水と湯の各流入口12、13に対し、外周面の各孔を通じた中空部21との連通状態を変化させるようアクチュエータ30で回転角度を調整される仕組みとなっている。
この弁体20は、周側面に前記水流入口12又は湯流入口13と重なった状態で各流入口を完全に閉塞可能な閉塞部分20aを有し、この閉塞部分20aを除く周側面各部に孔22、23、24、25をそれぞれ穿設される構成である。閉塞部分20aと各孔22、23、24、25の位置関係は、閉塞部分20aから弁体中心軸周りに180°分回転した閉塞部分20aの反対側の周側面位置に、大きな二つの孔22、23を穿設され、これらの孔22、23より閉塞部分20aに近い側に、より小さい孔24、25をそれぞれ穿設されるものとなっている。そして、これらの孔22、23、24、25は、弁体20の周側面において、周側面を平面状に展開した展開面(図3参照)上で各孔が閉塞部分20aの反対側の周側面位置を中心として対称関係をなす配置となるようにして穿設されている。
また、これら各孔22、23、24、25は、周側面上で閉塞部分20aの反対側の周側面位置から閉塞部分20aに近付くにつれて、孔の弁体軸方向開口寸法の総和を段階的に減少させる形状としてそれぞれ穿設配置されている。さらに、周側面の回転軸方向には各孔間の間隔を空けて孔同士を離隔させる一方、周方向については、孔22、23が大きくオーバーラップする状態、並びに孔22、24が間を空けず、且つ孔23、25も間を空けない状態となる位置関係で穿設される。これにより、弁体20の閉塞部分20a以外で周方向について孔が途切れることはなく、弁体回転に伴う各流入口12、13と孔の連通量変化を滑らかで連続的に変化するものとすることができ、弁体回転の過程で水流入口12又は湯流入口13からの流入量の急変が生じにくく、弁体回転に応じた水と湯の混合比率の変化を緩やかな特性とすることができる。
各孔のうち、閉塞部分20aの反対側に位置している二つの孔22、23は、閉塞部分20aの反対側の周側面位置における中心位置(O)から周方向に所定範囲にわたりそれぞれ穿設され、中心位置(O)近傍部分における孔の弁体軸方向開口寸法より、中心位置(O)から閉塞部分20a側にずれた部分における弁体軸方向開口寸法をそれぞれ約1.5倍ほど大きくされているが、これら二つの孔22、23は中心位置(O)近傍部分でオーバーラップしており、二つの孔22、23の弁体軸方向開口寸法の総和は、中心位置(O)から閉塞部分20aに近付くにつれて、段階的に減少する関係となっている(図3参照)。詳細には、中心位置(O)近傍部分における孔22、23の弁体軸方向開口寸法総和と、中心位置(O)から閉塞部分20a側にずれた部分における孔22、23の弁体軸方向開口寸法の比は約4:3となる。なお、二つの孔22、23とも、孔の弁体軸方向開口寸法が段階的に変化する孔形状となっているが、弁体軸方向開口寸法の同じ部分が周方向に連続している部分のこの周方向寸法は、各流入口12、13の周方向寸法より短く、孔22、23における弁体軸方向開口寸法の異なる部分が同時に各流入口12、13に連通し、弁体20の回転に伴って確実に孔22、23と各流入口12、13との連通量を連続的に変化させられる仕組みである。
各孔のうち、より閉塞部分20aに近い方の孔24、25は、閉塞部分20aの反対側の中心位置(O)寄り部分における孔の弁体軸方向開口寸法より、閉塞部分20a寄り部分における弁体軸方向開口寸法を小さく(約1/2)されており、これら二つの孔24、25の弁体軸方向開口寸法についても、中心位置(O)から閉塞部分20aに近付くにつれて、段階的に減少する関係となっている(図3参照)。そして、二つの孔24、25における、弁体軸方向開口寸法の同じ部分が周方向に連続している部分のこの周方向寸法は、前記孔22、23同様、各流入口12、13の周方向寸法より短く、孔24、25における弁体軸方向開口寸法の異なる部分が同時に各流入口12、13に連通し、弁体20の回転に伴って確実に孔24、25と各流入口12、13との連通量を連続的に変化させられる仕組みである。
さらに、弁体20周側面で周方向に間を空けずに配置される孔22、24における互いの近接部分の弁体軸方向開口寸法の比は約3:2となり、同様に配置される孔23、25における互いの近接部分の弁体軸方向開口寸法の比も約3:2となっていることから、弁体20では、所定の周位置における各孔22、23、24、25の弁体軸方向開口寸法の総和が、周側面上で閉塞部分20aの反対側の中心位置(O)から閉塞部分20aに近付くにつれて、約4:3:2:1の割合で段階的に減少していくこととなる。
こうした閉塞部分20a及び各孔22、23、24、25の配置により、弁体20の閉塞部分20aが水流入口12を塞ぐと、この水流入口12と対向する位置にある湯流入口13と、弁体20の閉塞部分20aの反対側にある孔22、23とが重なって、湯流入口13が開放される(図4(A)参照)。逆に、弁体20の閉塞部分20aが湯流入口13を塞ぐと、これと対向する水流入口12と弁体20の孔22、23とが重なって水流入口12が開放されることとなる(図5(C)参照)。なお、このように弁体20における閉塞部分20aが一方の流入口を塞ぎ、閉塞部分20aの反対側の孔22、23が他方の流入口と重なった状態では、開放される他方の流入口が最大開放状態となっている。
そして、弁体20の閉塞部分20aが水流入口12を塞ぎ、孔22、23が湯流入口13を最大に開放している状態(図4(A)参照)から弁体20を回転させると、湯流入口13と重なる弁体周側面位置が閉塞部分20a側にずれるごとに、湯流入口13と孔との連通量が連続的に小さくなっていき(図4、図5参照)、中空部21への湯の流入量を減らし、同時に、水流入口12と重なる弁体周側面位置が閉塞部分20aからその反対側の方へずれるごとに、水流入口12と孔との連通量が連続的に大きくなっていき、中空部21への水の流入量を増やすことで、混合水の温度が下がることとなる。さらに回転を同じ向きに継続して弁体20が180°分回転すると、水流入口12が孔22、23で最大に開放されると共に湯流入口13が閉塞部分20aで塞がれた状態(図5(C)参照)となって、各流入口の閉塞、開放状態が当初と入れ替る。
また、弁体20の閉塞部分20aが湯流入口13を塞ぎ、孔22、23が水流入口12を最大に開放している状態(図5(C)参照)から弁体20を回転させると、水流入口12と重なる弁体周側面位置が閉塞部分20a側にずれるごとに、水流入口12と孔との連通量が連続的に小さくなっていき、中空部21への水の流入量を減らし、同時に、湯流入口13と重なる弁体周側面位置が閉塞部分20aからその反対側の方へずれるごとに、湯流入口13と孔との連通量が連続的に大きくなっていき、中空部21への湯の流入量を増やすことで、混合水の温度が上がることとなる。さらに回転を同じ向きに継続して弁体20が180°分回転すると、湯流入口13が孔22、23で最大に開放されると共に水流入口12が閉塞部分20aで塞がれた状態(図4(A)参照)となる。
これにより、アクチュエータ30で弁体20を回転させて調整する際、閉塞部分20aが湯流入口13へ近付く方向へ弁体20を回転させると、湯流入口13と各孔22、23、24、25との連通量を減少させて、中空部21への湯の流入量を減らし、同時に水流入口12と各孔22、23、24、25との連通量を増大させて、中空部21への水の流入量を増やし、混合水の温度を下げられる仕組みである。また、逆に閉塞部分20aが水流入口12へ近付く方向へ弁体20を回転させると、湯流入口13と各孔22、23、24、25との連通量を増大させて湯の流入量を増やし、同時に水流入口12と各孔22、23、24、25との連通量を減少させて水の流入量を減らし、混合水の温度を上げられる仕組みである。弁体20への閉塞部分20aと各孔22、23、24、25の配置により、各流入口12、13の閉塞状態から最大開放状態までの弁体回転角を180°と大きく設定していることで、弁体20の回転角度に対する水と湯の混合比率の変化割合は直線的で緩やかなものとなっており、弁体20のわずかな回転角度変化で混合水の温度が急変するようなことはなく、調節容易化を実現している。
また、弁体20の一端部には、ハウジング10側の流出口14に対応させて、中空部21をそのまま延長した配置となる流出孔26が穿設されており、弁体20の各孔22、23、24、25及び流出孔26とそれぞれ連通する中空部21は、流入した水と湯の混合した混合水の流路となる。
こうして弁体20は、各孔22、23、24、25の水流入口12、及び湯流入口13に対する連通状態を変化させて水と湯の中空部21への流入量の割合を調整し、水と湯の混合で得られる所定温度の混合水を中空部21から流出孔26、及び流出口14を経て、ハウジング10外に送出可能としている。なお、流出孔26は弁体20のハウジング10内周面と摺接する外周位置でなく端部に穿設されていることから、弁体20の回転角度に関わりなく流出口14と常時連通することとなる。
この弁体20の長手方向の他方側端部には、アクチュエータ30との連結軸部27が一体に回動可能として配設され、連結軸部27でアクチュエータ30からの回転力を伝達できる構成である。
前記アクチュエータ30は、外部の制御部(図示を省略)が公知の温度センサ等により検出した混合弁より下流側における混合水の温度を、使用者によりあらかじめ設定された所定の設定温度と異なると判断した場合に、制御部により混合水が設定温度となるように前記弁体20を回動させて水と湯の混合比率調整を行うものであり、その動作は、検出温度に基づく動作制御系を備える公知の電動式アクチュエータと同様であり、詳細な説明を省略する。ただし、混合水送出開始時や、制御部が混合水の異常高温状態を検出した際には、アクチュエータ30で弁体20の閉塞部分20aがハウジング10の湯流入口13を塞ぐ位置(図5(C)参照)まで弁体20を回転させる安全確保動作を実行するようにしてもかまわない。
次に、本実施形態に係る混合弁装置における動作状態について説明する。前提として、混合弁装置1を制御する外部の制御部に対して、使用者が混合水の使用にあたり所望する混合水の温度を適宜設定しており、また、水や湯は供給側から所定の供給圧力で適切に供給されて各流入口に達しているものとする。
使用者による混合弁下流側のカラン操作等に基づき、混合水の送出開始が指示されると、まずアクチュエータ30が、湯流入口13に閉塞部分20aを重ねるように弁体20の回転角度調整を実行し、水流入口12を開放する一方、湯流入口13は閉塞して、水のみが送出される状態とすることで、混合水の送出開始直前で、誤って湯のみが送出される弁設定となっていたり、水の供給不具合で混合水が異常な高温となり得る状況でも、湯流入口13の閉塞で湯の流出を抑えられ、誤って高温の湯が下流側に流出する事態を防止でき、安全を確保できる。
この後、水や湯は供給側から適切に供給されていることが確認されているため、アクチュエータ30は混合水の設定温度に基づいて弁体20の回転角度を調整し、この調整を受けて、水及び/又は湯が各流入口から弁体20の中空部21に流入し、中空部21で水と湯が混合して混合水となり、この混合水が流出孔26を経て流出口14に達し、流出口14から下流側の流路に混合水が送出されることとなる。
ここで、弁体20が、その閉塞部分20aで水流入口12を塞いでいる場合(図4(A)参照)には、閉塞部分20aの反対側にある孔22、23と重なった湯流入口13のみ開放されて、湯のみが弁体20の中空部21に流入し、湯のみが流出孔26や流出口14を通じて混合弁装置1外に送出される。
逆に、弁体20がその閉塞部分20aで湯流入口13を塞いでいる場合(図5(C)参照)は、閉塞部分20aの反対側の孔22、23と重なった水流入口12のみ開放され、水のみが弁体20の中空部21に流入し、この水のみが流出孔26や流出口14を通じて混合弁装置1外に送出される。
これら以外の、弁体20の各孔22、23、24、25が水流入口12や湯流入口13とそれぞれ重なって各流入口12、13を開放している場合には、水流入口12と湯流入口13が共に中空部21に連通し、水流入口12からは水、湯流入口13からは湯がそれぞれ中空部21に流入する。中空部21への水の流入量は、水流入口12と各孔22、23、24、25との連通量に対応したものとなり、また、中空部21への湯の流入量は、湯流入口13と各孔22、23、24、25との連通量に対応したものとなるため、混合水の温度を決定する水と湯の混合比率は、中空部21への水と湯の流入量の割合、すなわち、水流入口12と各孔22、23、24、25の連通量と、湯流入口13と各孔22、23、24、25の連通量との割合に基づいた値となる。
弁体20のハウジング10に対する回転位置に応じて、水流入口12と各孔22、23、24、25の連通量と、湯流入口13と各孔22、23、24、25の連通量との割合は変わり、これらに対応した水と湯の混合比率で水と湯が中空部21において混合して所定温度の混合水となり、この混合水が流出孔26や流出口14を通じて混合弁装置1外に送出される。
外部の制御部により弁下流側流路80における混合水の温度が取得され、この混合水温度と使用者による混合水の設定温度とが異なる場合は、制御部の制御に基づいてアクチュエータ30が弁体20を回動させて混合水温度を設定温度に一致させる調整を実行する。
混合水の温度をより低い設定温度に合うように低下させる場合は、弁体20をその閉塞部分20aが湯流入口13に近付く向きに回転させる。弁体20が回転すると、閉塞部分20aにより近く開口寸法の小さい孔位置が湯流入口13と重なるようになることで、湯流入口13と各孔22、23、24、25との連通量が減少し、中空部21への湯の流入量が減る。これと同時に、閉塞部分20aから離れて開口寸法のより大きい孔位置が水流入口12と重なるようになることで、水流入口12と各孔22、23、24、25との連通量が増大し、中空部21への水の流入量が増えることとなり、この湯の流入量減少と水の流入量増大で混合水の温度が下がる。混合水の温度を水の温度まで下げる、すなわち、水のみ送出されるようにする際は、弁体20がその閉塞部分20aで湯流入口13を塞ぐまで(図5(C)参照)回転させられる。
一方、混合水の温度をより高い設定温度に合うように上昇させる場合は、弁体20をその閉塞部分20aが水流入口12に近付く向きに回転させる。弁体20が回転すると、閉塞部分20aにより近く開口寸法の小さい孔位置が水流入口12と重なるようになることで、水流入口12と各孔22、23、24、25との連通量が減少し、中空部21への水の流入量が減る。これと同時に、閉塞部分20aから離れて開口寸法のより大きい孔位置が湯流入口13と重なるようになることで、湯流入口13と各孔22、23、24、25との連通量が増大し、中空部21への湯の流入量が増えることとなり、この水の流入量減少と湯の流入量増大で混合水の温度が上がる。混合水の温度を湯の温度まで上げる、すなわち、湯のみ送出されるようにする際は、弁体20がその閉塞部分20aで水流入口12を塞ぐまで(図4(A)参照)回転させられる。
混合水が送出される中、使用者により設定温度が変更されると、そのつど、制御部の制御に基づいてアクチュエータ30が弁体20を回転させ、ハウジング10の水流入口12及び湯流入口13と弁体20の各孔22、23、24、25との連通量を増減させ、水流入口12から流入する水と湯流入口13から流入する湯の割合を変化させて、水と湯の混合比率を、送出される混合水の温度が設定温度に一致するよう調整することとなる。
なお、弁体20周側面で各孔22、23、24、25を対称配置し、弁体回転に伴う各流入口12、13と孔との連通量の変化の状況を、水流入口12の場合と湯流入口13の場合とで同じとし、且つ対称の中心を各流入口12、13と一致させた状態からは、弁体20のいずれの回転方向についても連通量の変化を同じものにできることで、弁体20の閉塞部分20aが水流入口12又は湯流入口13を閉塞している状態にある場合は、そこから弁体20をアクチュエータ30でいずれの方向に回転させても、同様に水と湯の混合比率の調整を行え、混合水温度の変化の向きをそれまでとは逆にする場合に、通常の弁装置のように弁体をそれまでと逆向きに回転させる必然性がなくなり、弁体駆動の自由度を高められる。
このように、本実施形態に係る混合弁装置は、ハウジング10内で回転可能な弁体20に、各流入口12、13を閉塞する閉塞部分20aが設けられると共に、この閉塞部分20aのちょうど反対側の周側面には孔22、23が穿設され、さらにこの閉塞部分20aの反対側から閉塞部分20aに近付くにつれて、孔24、25が開口寸法を減少させつつ穿設配置され、弁体20の閉塞部分20aが一方の流入口を塞ぐと、この一方の流入口と対向する位置にある他方の流入口を、弁体20の閉塞部分20aの反対側にある孔22、23が開放し、この状態から弁体20を回転させると、他方の流入口と重なる弁体周側面位置が閉塞部分20a側にずれるごとに、他方の流入口と孔との連通量が連続的に小さくなっていき、同時に、一方の流入口と重なる弁体周側面位置が閉塞部分20aからその反対側の方へずれるごとに、一方の流入口と孔との連通量が連続的に大きくなっていき、弁体が180°分回転すると、一方の流入口が孔22、23で開放されると共に他方の流入口が閉塞部分20aで塞がれた状態となって、各流入口12、13の閉塞、開放状態が当初と入れ替ることから、弁体20の回転で水を減少又は増大させると同時に湯を増大又は減少させて水と湯の混合比率を調整可能な状態を確保しつつ、水又は湯の流量0から最大量まで、すなわち各流入口12、13の閉塞状態から最大開放状態までの弁体回転角を180°と大きくすることとなり、弁体20の回転角度に対する水と湯の混合比率の変化割合を緩やかなものとし、混合水の温度調節を行いやすくすることができる。
(本発明の第2の実施形態)
なお、前記第1の実施形態に係る混合弁装置においては、各流入口12、13が孔と重なって連通する状態で、水流入口12に重なって連通する孔と湯流入口13と重なって連通する孔とが弁体中心軸を挟んで一部正対して(例えば孔22と孔25、又は孔23と孔24)、孔を通じて流入する水と湯とが中空部21で正面からぶつかり合うような状況が生じやすく、仮に水と湯の供給圧力の一方が他方より弱い場合には、弱い方が強い方から押戻されるなど抵抗を受けて中空部に流入しにくくなり、中空部内で当初意図した混合比率で混合させられず所望の混合水温度が得られない状況が起こり得る構成となっているが、これに代えて、第2の実施形態として、図6に示すように、弁体40の周側面の孔41、42、43、44同士がその一部たりとも正対しない配置で孔を穿設する構成とすることもでき、対向配置される各流入口から孔を通じて水と湯が同時に弁体40内中空部分に流入する場合に、孔から流入した水と湯が中空部分で直接正面からぶつかり合うような事態を避けられ、流入する水と湯の一方が他方の流入を妨げることが無く、流入抵抗を抑えて水及び湯の中空部分へのスムーズな流入と混合を促し、水と湯を所望の混合比率とした混合水を適切に供給できると共に、水や湯の供給圧力を大きくせずに済む。
(本発明の第3の実施形態)
前記第1の実施形態に係る混合弁装置においては、弁体20周側面上で孔を周方向に間を空けずに、また必要に応じ他の孔とオーバーラップさせて配置する構成としているが、これに限らず、弁体回転に伴う各流入口と孔の連通量の変化が連続的で緩やかなものにできる範囲で、周方向においても孔間を空けて孔同士離隔させて穿設する構成とすることもでき、例えば図7に示すように、弁体50における孔51の周方向寸法を短くして孔を多数並べて配設する構成とすることもできる。
また、前記第1の実施形態に係る混合弁装置において、弁体20の各孔22、23、24、25は、弁体周側面の所定周位置における孔の弁体軸方向開口寸法の総和を、周側面上で閉塞部分20aの反対側の周側面位置から閉塞部分20aに近付くにつれて、段階的に減少させる形状として穿設される構成としているが、これに限らず、図8に示すように、弁体60周側面の所定周位置における孔61、62の弁体軸方向開口寸法又はその総和を、閉塞部分60aの反対側の周側面位置から閉塞部分60aに近付くにつれて、連続的に減少させる孔形状として弁体に各孔を穿設する構成としてもかまわない。
また、前記第1の実施形態に係る混合弁装置においては、弁体20の周側面に四つの孔22、23、24、25を穿設する構成としているが、これに限らず、図7に示すように、孔数をより多くしたり、図8に示すように、弁体周側面の強度を確保できる範囲で孔61、62を周方向にできるだけ連続させて孔数を必要最小限にする構成とすることもできる。さらに、前記各実施形態に係る混合弁装置において、弁体20の周側面上における各孔22、23、24、25が、周側面を平面状に展開した展開面上で各孔が閉塞部分20aの反対側の周側面における中心位置(O)を中心として対称関係をなす配置として穿設される構成としているが、弁体周側面の所定周位置における孔の弁体軸方向開口寸法の総和が、閉塞部分に近付くにつれて減少していく孔形状及び孔配置であれば、図9に示すように、弁体70の孔71、72が対称とならない配置にする構成としてもかまわない。
(本発明の第4の実施形態)
さらに、前記第1の実施形態に係る混合弁装置において、ハウジング10における水流入口12と湯流入口13は、弁体中心軸方向における位置関係を一致させて、互いに対向する配置とされ、弁体20の周側面には、これら水流入口12や湯流入口13と重なった状態で各流入口を完全に閉塞可能な共通の閉塞部分20aが設けられ、この閉塞部分20aを除く周側面各部に孔をそれぞれ穿設される構成としているが、これに限らず、第4の実施形態として、図10に示すように、ハウジングにおける水流入口15と湯流入口16を、弁体80の周側面上に水流入口15に重なると共に湯流入口16にも重なる部位が生じないよう、弁体中心軸方向にずらした二箇所にそれぞれ配置するのに対応させて、弁体80が、周側面における弁体中心軸方向の第一の範囲80aに、水流入口15と重なった状態でこの水流入口15を完全に閉塞可能な第一閉塞部分81を有すると共に、この第一閉塞部分81以外の部位に孔83を複数穿設され、また、周側面における弁体中心軸方向の前記第一の範囲80aとは重複しない第二の範囲80bに、湯流入口16と重なった状態でこの湯流入口16を完全に閉塞可能な第二閉塞部分82を有すると共に、この第二閉塞部分82以外の部位に孔84を複数穿設され、このうち前記第一の範囲80aの孔83が、第一の範囲80aの所定周位置における孔の弁体軸方向開口寸法の総和を、第一閉塞部分81の一端から所定の周方向へ進んで同じ第一閉塞部分81の他端に近付くにつれて、段階的に減少させつつ穿設配置され、一方、前記第二の範囲80bの孔84が、第二の範囲80bの所定周位置における孔の弁体軸方向開口寸法の総和を、第二閉塞部分82の一端から前記所定の周方向とは逆の周方向へ進んで同じ第二閉塞部分82の他端に近付くにつれて、段階的に減少させつつ穿設配置される構成とすることもできる。
この場合、第一閉塞部分81と第二閉塞部分82との位置関係を、第一の範囲80aで孔83の弁体軸方向開口寸法の総和が最も大きくなる第一閉塞部分81近傍の孔位置が水流入口15と重なる場合に、第二閉塞部分82が湯流入口16を完全に閉塞し、且つ第二の範囲80bで孔84の弁体軸方向開口寸法の総和が最も大きくなる第二閉塞部分82近傍の孔位置が湯流入口16と重なる場合に、第一閉塞部分81が水流入口15を完全に閉塞するものとしていることで、例えば、弁体80の第一閉塞部分81が水流入口15を塞ぐと、湯流入口16を孔が最大開放状態とし、この状態から弁体80を回転させると、湯流入口16と重なる弁体周側面位置がずれるごとに、湯流入口16と孔との連通量が連続的に小さくなっていき、同時に、水流入口15と重なる弁体周側面位置が第一閉塞部分81からずれるごとに、水流入口15と孔との連通量が連続的に大きくなっていき、弁体が約360°分回転すると、前記の場合と逆に水流入口15が孔で開放されると共に湯流入口16が第二閉塞部分82で塞がれた状態となって、各流入口の閉塞、開放状態が当初と入れ替ることとなり、弁体80の回転で水を減少又は増大させると同時に湯を増大又は減少させて水と湯の混合比率を調整可能な状態を確保しつつ、水又は湯の流量0から最大量まで、すなわち各流入口の閉塞状態から最大開放状態までの弁体回転角を約360°と大きくでき、弁体80の回転角度に対する水と湯の混合比率の変化割合も連続的で且つ極めて緩やかなものとなり、混合水の温度調節をより一層行いやすくすることができる。
また、前記各実施形態に係る混合弁装置においては、混合水温度調整のための弁体20の回転角度調整をアクチュエータ30により行う構成としているが、これに限らず、弁体の連結軸部に取付けたハンドル等を使用者が直接動かすなど、手動で弁体の回転角度調整を行う構成とすることもできる。
1 混合弁装置
10 ハウジング
12、15 水流入口
13、16 湯流入口
14 流出口
14a 混合水流路
20 弁体
20a 閉塞部分
21 中空部
22、23、24、25 孔
26 流出孔
27 連結軸部
30 アクチュエータ
40、50、60、70 弁体
41、42、43、44 孔
51 孔
60a 閉塞部分
61、62、71、72 孔
80 弁体
80a 第一の範囲
80b 第二の範囲
81 第一閉塞部分
82 第二閉塞部分
83、84 孔

Claims (6)

  1. 外部から内部の空隙部に通じる水と湯の各流入口を穿設されてなるハウジングと、周側面に複数の孔を穿設されて前記ハウジングの空隙部に回動可能に配設される略円筒状で中空の弁体とを有し、前記ハウジングにおける水と湯の各流入口に対し、前記弁体が前記各流入口と各孔との連通状態を変化させるよう回転角度調整され、各々供給される水と湯の弁体内中空部分への流入量の割合を調整して得られる所定温度の混合水をハウジング外に送出可能とするロータリ弁型の混合弁装置において、
    前記ハウジングにおける水の流入口と湯の流入口が、弁体中心軸方向の位置関係を一致させ且つ対向状態にある所定の二箇所にそれぞれ配置され、
    前記弁体が、周側面に前記水の流入口又は湯の流入口と重なった状態で各流入口を完全に閉塞可能な共通の閉塞部分を有すると共に、当該閉塞部分から弁体中心軸周りに180°分回転した閉塞部分の反対側の周側面位置に、前記水と湯の各流入口のいずれにも連通可能な孔を一又は複数穿設され、
    当該孔及び弁体周側面の他の孔が、弁体周側面の所定周位置における孔の弁体軸方向開口寸法の総和を、弁体周側面上で前記閉塞部分の反対側の周側面位置から前記閉塞部分に近付くにつれて、連続的に又は段階的に減少させつつ穿設配置され
    前記閉塞部分は、弁体の周方向について、前記孔の穿設される範囲より小さくして弁体周側面に一箇所のみ設けられ、
    前記閉塞部分が一方の流入口を塞ぎ、閉塞部分の反対側の孔が他方の流入口を最大に開放する状態から、閉塞部分が他方の流入口を塞ぎ、閉塞部分の反対側の孔が一方の流入口を最大に開放する状態までの弁体回転角を180°とすることを
    特徴とする混合弁装置。
  2. 外部から内部の空隙部に通じる水と湯の各流入口を穿設されてなるハウジングと、周側面に複数の孔を穿設されて前記ハウジングの空隙部に回動可能に配設される略円筒状で中空の弁体とを有し、前記ハウジングにおける水と湯の各流入口に対し、前記弁体が前記各流入口と各孔との連通状態を変化させるよう回転角度調整され、各々供給される水と湯の弁体内中空部分への流入量の割合を調整して得られる所定温度の混合水をハウジング外に送出可能とするロータリ弁型の混合弁装置において、
    前記ハウジングにおける水の流入口と湯の流入口が、回転角度調整される弁体周側面上に水の流入口に重なると共に湯の流入口にも重なる部位が生じないよう、弁体中心軸方向にずらした二箇所にそれぞれ配置され、
    前記弁体が、周側面における弁体中心軸方向の第一の範囲に、水の流入口と重なった状態で水の流入口を完全に閉塞可能な第一閉塞部分を有すると共に、当該第一閉塞部分以外の部位に孔を一又は複数穿設され、また、周側面における弁体中心軸方向の第二の範囲に、湯の流入口と重なった状態で湯の流入口を完全に閉塞可能な第二閉塞部分を有すると共に、当該第二閉塞部分以外の部位に孔を一又は複数穿設され、
    前記弁体周側面における前記第一の範囲の孔が、当該第一の範囲の所定周位置における孔の弁体軸方向開口寸法の総和を、第一の範囲上で前記第一閉塞部分の一端から所定の周方向へ進んで同じ第一閉塞部分の他端に近付くにつれて、連続的に又は段階的に減少させつつ穿設配置され、
    前記弁体周側面における前記第二の範囲の孔が、当該第二の範囲の所定周位置における孔の弁体軸方向開口寸法の総和を、第二の範囲上で前記第二閉塞部分の一端から前記所定の周方向とは逆の周方向へ進んで同じ第二閉塞部分の他端に近付くにつれて、連続的に又は段階的に減少させつつ穿設配置され、
    前記第一閉塞部分は、弁体の周方向について、前記第一の範囲の孔の穿設される範囲より小さくして弁体周側面に一箇所のみ設けられ、
    前記第二閉塞部分は、弁体の周方向について、前記第二の範囲の孔の穿設される範囲より小さくして弁体周側面に一箇所のみ設けられ、
    前記第一閉塞部分と第二閉塞部分との位置関係が、前記第一の範囲で孔の弁体軸方向開口寸法の総和が最も大きくなる第一閉塞部分近傍の孔位置が水の流入口と重なる場合に、第二閉塞部分が湯の流入口を完全に閉塞し、且つ前記第二の範囲で孔の弁体軸方向開口寸法の総和が最も大きくなる第二閉塞部分近傍の孔位置が湯の流入口と重なる場合に、第一閉塞部分が水の流入口を完全に閉塞するものとされ
    弁体の前記第一の範囲で、第一閉塞部分が水の流入口を閉塞する閉塞状態から、孔の弁体軸方向開口寸法の総和が最も大きくなる第一閉塞部分近傍の孔位置が水の流入口と重なる最大開放状態までの弁体回転角、及び、弁体の前記第二の範囲で、第二閉塞部分が湯の流入口を閉塞する閉塞状態から、孔の弁体軸方向開口寸法の総和が最も大きくなる第二閉塞部分近傍の孔位置が湯の流入口と重なる最大開放状態までの弁体回転角を、約360°とすることを
    特徴とする混合弁装置。
  3. 前記請求項1に記載の混合弁装置において、
    前記弁体の複数の孔が、弁体周側面の展開面上において前記閉塞部分の反対側の周側面位置を中心として対称関係をなすように配置されることを
    特徴とする混合弁装置。
  4. 前記請求項1又は3に記載の混合弁装置において、
    前記弁体の孔が、弁体周側面のいずれの位置でも、孔同士及び孔の一部同士が弁体中心軸を挟んで正対しない配置として穿設されることを
    特徴とする混合弁装置。
  5. 前記請求項1ないし4のいずれかに記載の混合弁装置において、
    前記弁体の複数の孔が、周側面の回転軸方向には孔間の間隔を空けて孔同士を離隔させる一方、周方向についてはオーバーラップする状態又は間を空けない状態となる位置関係で穿設されることを
    特徴とする混合弁装置。
  6. 前記請求項1ないし5のいずれかに記載の混合弁装置において、
    混合水について設定された設定温度に応じて前記弁体の回転角度を調整するアクチュエータを備え、
    当該アクチュエータが、混合水送出開始時には、弁体における孔の弁体軸方向開口寸法の総和が最も大きくなる周位置を水の流入口に重ねると共に、閉塞部分を湯の流入口に重ねる状態に弁体を回転角度調整することを
    特徴とする混合弁装置。
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