JP2003222253A - 混合弁およびこの混合弁を用いた給湯器 - Google Patents
混合弁およびこの混合弁を用いた給湯器Info
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Abstract
変化を示し、制御性が良く、かつ応答性の良い混合弁を
供する。 【解決手段】 水導入口12と、湯導入口13と、湯水
混合水を吐出する吐出口14とを有する弁箱11、この
弁箱内に回転可能に設置され、導入口12、13および
吐出口14の位置に合わせて各々設けられた複数の開口
部15c、15dを有する弁体15、および弁体15を
回転駆動する弁体駆動体を備えた混合弁100におい
て、水導入口12と湯導入口13とを、互いの導入口が
対向しないように、混合水の流れる方向に対してずらし
て配置するとともに、水導入口12の周囲に第1のシー
ル部材31を設け、湯導入口13の周囲に第2のシール
部材32を設けた構成とする。
Description
混合弁を用いた給湯器に関するものであり、例えば、貯
湯槽を有し、沸きあげた温水を浴槽や一般蛇口に給湯す
る給湯器において、リモコン等により外部から設定され
た所望温度の温水を安定して給湯するための湯水混合弁
に関するものである。
86号公報に示された従来の湯水混合弁を示す図であ
る。図15において、1は弁箱、2、3は入口ポート、
4は出口ポートである。弁箱1の入口ポート2、3間の
弁室1aは筒状に形成されていて、その弁室1a内にそ
の内径に合致する外形を有した筒状の弁体5が水密的に
回動可能に配置されている。この弁体5の一端部5aの
中央には、弁箱1の上端面に装備したステッピングモー
ター6の駆動軸7が固定され、また他端部5bは開口し
て出口ポート4に連通している。また、弁体5の周面に
は、図16に示すように2ヶ所に開口部5c、5dが形
成されていて、一方の開口部5cが入口ポート2に連通
し、他方の開口部5dが入口ポート3に連通している。
動させると、入口ポート2、3の開口面積が変化するこ
とにより、入口ポート2、3から開口部5c、5dを通
って弁室1a内に流入する水および湯の流量が変化す
る。図17の流量特性線図に示されるように、弁体5の
回転角θがステッピングモーター6によって変化するの
に応じて、水および湯の流量が変化し、水の流量が増加
すると湯の流量が減少するように動作する。また、ステ
ッピングモーター6を逆方向に回転させると、水の流量
が減少して湯の流量が増加するように動作する。なお、
流量特性にヒステリシスが現れるのは、ステッピングモ
ーターの減速ギアのバックラッシに起因する。
上のように構成されており、図17に示すように、特に
湯側の流量特性において弁体回転角θに対する直線性が
良くないことがわかる。これは1つには、湯および水の
入口ポート2、3が真正面から対向するように配置され
ているために、入口ポート2が開口し始めて入口ポート
3の開口面積が絞られると、入口ポート2から弁体5の
開口部5cに流れ込む水流と、入口ポート3から弁体5
の開口部5dに流入する湯の流れが正面衝突することで
大きな圧損が生じ、水流による動圧が湯の流入を抑制す
るように働くため、弁体5の回転角に対して、湯流量の
減少勾配が著しく増加することが原因であると考えられ
る。湯の動圧の方が大きい場合は逆に水側の直線性が悪
くなる。
側において、流路断面積が小さい時における流量の立上
がりが遅く、このため例えば初期状態からまず湯側を全
開状態にした後に水側の流路断面積を徐々に増やして所
定の温度の湯水を得ようとする場合、水側の流量の立上
がりが遅いため、温度制御の立上がり時間が遅くなり、
応答性が悪いといった問題があった。また、水側を先に
全開にする場合も同様の問題があった。
5の開口部5c、5dの形状が共に円形であり、弁体の
回転により一方の流路の断面積が減少し、他方の流路の
断面積が増加する時に、入口ポートの開口断面積を基準
とした流路の断面積比R(R=S/S0、S:回転角θ
における流路断面積、S0:入口ポートの開口断面積)
の弁体回転角θに対する変化率(ΔR/Δθ)が、回転
角度θに対して水側と湯側で大きく異なり、回転角度に
対して急激に流量分配比が変化し、その結果、温度制御
の直線性が悪化するという問題があった。
損係数が大きく、さらに、混合弁の動作としては、弁体
の回転により一方の流路断面積が減少すると他方の流路
断面積は増加するため、相手側の流体の動圧による影響
との相互作用により、断面積の小さい側の流路から流入
する水(または湯)の流量減少が著しくなる。このた
め、流路断面積が小さな領域では、流路が存在するにも
関わらず、この流路を介して水(または湯)が流入しな
いような弁体角度範囲が存在することとなり、その結
果、湯水混合弁として機能する有効弁体回転角度範囲が
狭められ、温度制御の精度が悪化するといった問題があ
った。
5の回転角に対する湯水の混合流量の直線性が悪く、こ
のため弁体5の回転角に対する混合水の温度制御にも直
線性が得られず温度制御性が悪いといった問題があっ
た。また、温度制御の立上がり時間が遅く、応答性が悪
いといった問題があった。また、これに起因して、給湯
器等に上記混合弁を用いた場合、リモコン等により外部
から設定された所望温度の混合水を得るのに長い時間を
要したり、あるいは吐出される混合水の温度がハンチン
グして安定しないなどの問題を有していた。
めになされたものであり、弁体の回転角に対して滑らか
な混合液の特性変化を示し、制御性が良く、かつ応答性
の良い混合弁を供することを目的とする。
温度変化が安定して得られる給湯器を提供することを目
的とする。
る混合弁は、第1の流体の導入口と、第2の流体の導入
口と、第1の流体と第2の流体との混合流体を吐出する
吐出口とを有する弁箱、この弁箱内に回転可能に設置さ
れ、上記各導入口および上記吐出口の位置に合わせて各
々設けられた複数の開口部を有する弁体、および上記弁
体を回転駆動する弁体駆動体を備えた混合弁において、
上記第1の流体の導入口と上記第2の流体の導入口と
を、上記混合流体の流れる方向に対してずらして配置す
るとともに、上記第1の流体の導入口の周囲に、上記第
1の流体の導入口から上記弁体の外周部を伝って第1の
流体が上記第2の流体の導入口及び上記吐出口へ漏れる
ことを防止する第1のシール部材を設け、上記第2の流
体の導入口の周囲に、上記第2の流体の導入口から上記
弁体の外周部を伝って第2の流体が上記吐出口へ漏れる
ことを防止する第2のシール部材を設けたものである。
は、第1の構成において、導入口の位置に合わせて弁体
に設けられた開口部の形状は、その断面積が上記導入口
の開口断面積より小さくなるような形状のものである。
は、第1の構成において、導入口の位置に合わせて弁体
に設けられた開口部の形状は、上記導入口の開口断面積
S0を基準とした上記導入口における流路断面積Sの比
R(R=S/S0)の、上記弁体の回転角θに対する変
化率ΔR/Δθが、各回転角θに対して、第1の流体の
導入口側と第2の流体の導入口側でほぼ同等の値を有す
るような形状のものである。
は、第2の構成において、開口部の形状が略三角形部を
有する形状であり、いずれか一方の流路が全開の位置か
ら、第1の流体と第2の流体を混合する方向に弁体を回
転させた時、上記弁体の回転方向に上記略三角形部の頂
点が配置されるようにしたものである。
は、第3の構成において、開口部の形状が略長方形部を
有する形状であり、いずれか一方の流路が全開の位置か
ら、第1の流体と第2の流体を混合する方向に弁体を回
転させた時、上記弁体の回転方向と反対側に上記略長方
形部の一辺が配置されるようにしたものである。
は、第1ないし第5のいずれかの構成において、各導入
口の位置に合わせて弁体に各々設けられた開口部は、一
方の開口部が全開となる位置にある時に、もう一方の開
口部が全閉となるような位置に設けたものである。
は、第1ないし第5のいずれかの構成において、各導入
口の位置に合わせて弁体に各々設けられた開口部は、一
方の開口部が全開となる位置にある時に、もう一方の開
口部が、全閉または全開とならないような位置に設けた
ものである。
は、第1の構成において、第1および第2の流体が水と
湯であり、弁体駆動体に近い導入口を水導入口、もう一
方の導入口を湯導入口としたものである。
は、第1の構成において、弁体駆動体としてステッピン
グモーターを用いたものである。
は、第1の構成において、弁箱および弁体は樹脂により
形成されたものである。
0のいずれかの構成の混合弁を、湯と水とを混合する混
合弁に用いたものである。
施の形態1を図を用いて説明する。図1(a)は本発明
の実施の形態1による湯水混合弁の概略構成を示す断面
構成図、図1(b)は図1(a)のB−B線での断面図
である。図1において、11は弁箱、12は水導入口、
13は湯導入口であり、各導入口12、13は互いの導
入口が対向しないように、湯水の流れる方向に対してず
らして配置されている。14は水導入口12および湯導
入口13より導入された湯水の吐出口である。弁箱11
の導入口12、13間の弁室11aは筒状に形成されて
おり、その弁室11a内に、その内径に合致する、ある
いはその内径よりわずかに小さい外径を有した筒状の弁
体15が回転可能に配置されている。この弁体15の一
端部15aには、弁箱11の上部に装備したステッピン
グモーター(図示せず)と連結される駆動軸17が、そ
の中心軸が弁体15の筒状部の中心軸と一致するように
形成されている。また、弁体15の他端部15bは開口
しており、湯水の吐出口14に連通している。18は、
ステッピングモーターを弁箱に固定するためのネジ穴で
ある。弁体15は弁体押え19により弁箱11の弁室1
1a内に、上下方向の位置ずれが生じないよう固定され
ている。また、弁体15の両端部15aおよび15bの
摺動面には、弁体15の回転時の抵抗を緩和するための
部材として、四弗化エチレン樹脂などの低摩擦抵抗を有
する材料により形成されたワッシャ−20、21が配置
される。22は、弁体駆動軸17と弁体押え19の間の
水密を保持するためのOリングであり、弁体駆動軸17
の回転部にあたるため、本実施の形態では図1に示すよ
うに2個配置している。また、23は弁箱11と弁体押
え19の間の水密を保持するためのOリング、24は弁
室11aと弁体15の間の水密を保持するためのOリン
グである。また、31は水導入口12の周囲に全周にわ
たって設けられた第1のシール部材であり、水導入口1
2から弁体15の外周部を伝って水が湯導入口13及び
吐出口14へ漏れることを防止する。32は湯導入口1
3の周囲に全周にわたって設けられた第2のシール部材
であり、湯導入口13から弁体の外周部を伝って湯が吐
出口14へ漏れることを防止する。第1及び第2のシー
ル部材は、シリコンやフッ素系のゴムよりなるOリン
グ、またはフッ素系樹脂よりなるピストンリングにより
構成されている。100は混合弁である。
示すように2ヶ所に開口部15c、15dが形成されて
いて、弁体15の一端部15a側に形成された開口部1
5cは水導入口12に連通し、弁体15の他端部15b
側に形成された開口部15dが湯導入口13に連通して
おり、水導入口12は湯導入口13よりもステッピング
モーターに近い位置に配置されている。弁体15の他端
部15b側、即ち湯水吐出口14に近い弁体15の周面
には、Oリング24が配置され、弁室11aと弁体15
の間隙から湯水吐出口14への湯水の漏れを防ぐととも
に、弁体15の回転中心軸のぶれを抑えるように作用す
る。本実施の形態1では、弁体15に設けられた開口部
15c、15dは、各々半円と三角形が組み合わされた
扇形状を有している。この水側開口部15cについて
は、水導入口12と弁体開口部15cにより形成される
水側流路と、湯導入口13と弁体開口部15dにより形
成される湯側流路がともに全閉となる状態を初期状態と
して、この状態から弁体回転角が増加する方向(同図中
の矢印にて図示)に三角形の頂点が位置するように三角
形部を形成する。逆に湯側開口部15dに関しては、上
記初期状態から弁体回転角が増加する方向に半円部を形
成する。すなわち、水(湯)導入口と弁体開口部により
形成される流路面積が小さい時には、弁体開口部の半円
部によって流路が形成されるようにする。
線から見た横断面図(図2)を用いて詳細に説明する。
なお、図において、15c1は開口部15cの三角形
部、15c2は開口部15cの半円部、15d1は開口
部15dの三角形部、15d2は開口部15dの半円部
である。図2(a)は、弁体が上記初期状態にある状態
を示したものである。この場合、前述したとおり、弁体
15に設けられた開口部15c、15dはいずれも湯水
導入口12、13と連通しておらず、全閉状態である。
図2(b)は上記初期状態から、矢印の方向に弁体15
を回転させて水側の流路を全開とした状態を示す図であ
る。この時、湯側流路については、弁体15の開口部1
5dと弁箱の湯導入口13は連通しておらず、まだ全閉
状態である。図2(c)はさらに回転角が増加して湯側
流路が開き、湯側、水側の流路の開口率が等しくなった
状態を示している。図2(d)で、湯側流路が全開とな
り、水側流路が全閉状態となる。本実施の形態1に示し
た湯水混合弁100では、以上の弁体回転角度範囲で湯
水の混合動作が行われる。即ち、初期状態からの弁体1
5の回転方向は、上記初期状態から、まず水側の導入口
12の開口率が増加して全開状態となった後に、湯側の
導入口13の開口率が増加するような方向となる。
ングモーターにより弁体15を回転させると、図2
(a)〜(d)に示した弁体回転角度の範囲において、
水導入口12および湯導入口13と弁体開口部15c、
15dとの間で形成される流路面積が弁体の回転角によ
り変化し、水導入口12および湯導入口13から弁体開
口部15c、15dを通って弁室11a内に流入する水
および湯の流量が変化する。図2からもわかるように、
本実施の形態では最初に水側流路を開いて水を流した
後、徐々に湯側流路を開いて湯水混合比を変化させなが
ら所望温度にまで混合水温度を上げるような弁体動作と
している。これによって、蛇口あるいはシャワーを開い
た直後に熱湯が吐出されることがなく、やけど等の事故
を回避できる。
湯導入口13とを、互いの導入口が対向しないように、
混合水の流れる方向に対して一定の間隔をおいてずらし
て配置しているので、水導入口12と湯導入口13から
の流体の動圧によって一方の流れが他方の流れを直接的
に干渉することがなく、これにより弁体の回転角に対す
る湯水混合比の回転角に対する直線性が優れ、弁体の回
転角に対して滑らかな混合温度の変化を可能にする。
小さい領域においては圧損が大きく、水(または湯)が
流入しないような弁体角度範囲が存在するが、本実施の
形態の場合、水導入口12と湯導入口13とを、互いの
導入口が対向しないように、混合水の流れる方向に対し
て一定の間隔をおいてずらして配置しているので、上流
側に位置する水導入口12の断面積比が大きく、下流側
に位置する湯導入口13の流路断面積比が小さい時、即
ち回転角の小さい時、上流からの水流による湯の吸い込
みが発生し、従来とは逆に、湯導入口13より本来の流
量より大きな流量の湯が流入する現象が発生する。その
結果、温度制御の立上がり時間が速くなるという効果が
得られる。
の弁体回転角を0度とした場合の、弁室11a内に流入
する湯水流量の弁体回転角度依存性の一例を示したもの
である。図3において、実線は本実施の形態1の流量特
性であり、破線(比較例)は、各導入口12、13の位
置は実施の形態1と同じで、上記導入口12、13の位
置に合わせて弁体15に形成された開口部15c、15
dの形状を、各々水導入口12および湯導入口13の断
面形状と同じ円形とした場合に得られた流量特性であ
る。本実施の形態1による弁体開口部15c、15dを
有する湯水混合弁100では、各開口部15c、15d
の形状が、図1に示すように、導入口が全開時におい
て、上記導入口の流路断面積が上記導入口の開口断面積
より小さくなるような形状であり、かついずれか一方の
流路が全開の位置から、水と湯を混合する方向に弁体を
回転させた時、弁体の回転方向に三角形部の頂点が配置
されるように構成されているので、湯、水それぞれの流
路から導入される流量が最大(全開時)の値をとる近辺
における弁体回転角度域での流量が、湯水導入口と同じ
弁体開口部形状を有する比較例に比べ小さく(図3)、
その断面積比Rも小さいため(図4)、流路断面積の小
さい側より流入する流体に対して、実質的に流量分配比
が比較例より減少し、その結果、回転角の変化に対して
の温度制御の立上がり時間がより速くなる効果がある。
図5は本実施の形態1と上記比較例における弁体回転角
と混合水温度の関係を示した試験結果である。この時、
混合弁に導入される湯および水の温度は、それぞれ90
℃および20℃である。本実施の形態1による弁体開口
部の形状を有する湯水混合弁においては、一般的に必要
とされる30〜60℃の給湯温度範囲を、弁体回転角7
度〜72度において制御でき、比較例の湯水混合弁の場
合(弁体回転角12度〜69度)よりも温度制御の立上
がり時間が速く、かつ温度制御に有効な弁体回転角度範
囲を拡大できることが解る。従って、本実施の形態1の
場合、温度変化の立上がりが速いため、応答性が良く、
かつ高精度の温度制御を行うことが可能になる。
び湯導入口13の周囲に、第1及び第2のシール部材3
1、32を各々設けているので、水や湯が弁体15の外
周部を伝って下流側の配管へ漏れることが防止できる。
15c、15dは、各々半円と三角形が組み合わされた
扇形状としたが、略三角形と略半円とが組み合わされた
形状であっても良い。また、開口部15c、15dの形
状は、扇形状でなくとも、導入口の開口断面積S0より
小さい開口断面積を有するような形状のものであっても
よい。
の形態2による湯水混合弁の概略構成を示す断面構成
図、図6(b)は図6(a)のB−B線での断面図であ
る。図6において、実施の形態1による湯水混合弁と同
一もしくは同等の部材については図1と同一符号を付
し、詳細な説明は省略する。
示すように2ヶ所に開口部15c、15dが形成されて
いて、弁体15の一端部15a側に形成された開口部1
5cは水導入口12に連通し、弁体15の他端部15b
側に形成された開口部15dが湯導入口13に連通して
おり、水導入口12は湯導入口13よりもステッピング
モーターに近い位置に配置されている。部材構成は上記
実施の形態1で示した混合弁100と全く同様である。
本実施の形態2においては、弁体15に設けられた開口
部15c、15dは、各々長方形と三角形が組み合わさ
れた、ホームベースに似た形状を有する。水側開口部1
5cについては、水導入口12と弁体開口部15cによ
り形成される水側流路と、湯導入口13と弁体開口部1
5dにより形成される湯側流路がともに全閉となる状態
を初期状態として、この状態から弁体回転角が増加する
方向(図6に示した構成では時計周り)に、三角形の頂
点が位置するように三角形部を形成する。逆に湯側開口
部15dに関しては、上記初期状態から弁体回転角が増
加する方向に長方形部の一辺が形成される。すなわち、
水(湯)導入口と弁体開口部により形成される流路面積
が小さい時には、弁体開口部の長方形部によって流路が
形成されるようにする。なお、始動時の弁体15の回転
方向については、上記した実施の形態1と同様、初期状
態からまず水側導入口12の開口率が増加して全開状態
となった後に、湯側導入口13の開口率が増加するよう
な方向とする。なお、弁体の回転動作の詳細について
も、実施の形態1に示した湯水混合弁とまったく同様で
ある。
ングモーターにより弁体15を回転させると、図2
(a)〜(d)に示した弁体回転角度の範囲において
(但し、本実施の形態2の場合、15c2は開口部15
cの長方形部、15d2は開口部15dの長方形部であ
る。)、水導入口12および湯導入口13と弁体開口部
15c、15dとの間で形成される流路面積が弁体の回
転角により変化し、水導入口12および湯導入口13か
ら弁体開口部15c、15dを通って弁室11a内に流
入する水および湯の流量が変化する。本実施の形態にお
いても、最初に水側流路を開いて水を流した後、徐々に
湯側流路を開いて湯水混合比を変化させながら所望温度
にまで混合水温度を上げるような弁体動作としている。
弁において、水側導入口が全開の状態の弁体回転角を0
度とした場合の、弁室11a内に流入する湯水流量の弁
体回転角度依存性の一例を表したものである。なお、図
7の破線(比較例)は実施の形態1で示された特性と同
様、弁体に形成された開口部の形状を、各々水導入口1
2、湯導入口13の断面形状と同じ円形とした場合に得
られた流量特性である。図7に示すように、本実施の形
態2による弁体開口部15c、15dを有する湯水混合
弁100では、湯水導入口と同じ円形の弁体開口部形状
を有する比較例に比べて、湯、水それぞれの流路から導
入される流量が最大値をとる近辺における弁体回転角度
域での流量が抑制されており、また湯、水のいずれか一
方の流量が絞られる弁体回転角度域における湯水流量の
線形性が大幅に改善されていることがわかる。即ち、本
実施の形態では、弁体開口部が三角形部と長方形部を有
し、図6に示すように、導入口が全開時において、上記
導入口の流路断面積が上記導入口の開口断面積より小さ
くなるような形状であるため、湯、水のそれぞれの流路
から導入される流量が最大値をとる近辺における弁体回
転角度域での流量が抑制され、実施の形態1と同様に、
回転角の変化に対しての温度制御の立上がり時間がより
速くなる効果がある。また、本実施の形態2による湯水
混合弁においては、図8に示すように、弁体の回転によ
り一方の流路の断面積が減少し、他方の流路の断面積が
増加する時に、導入口の開口断面積を基準とした流路の
断面積比R(R=S/S0、S:回転角θにおける流路
断面積、S0:導入口の開口断面積)の弁体回転角θに
対する変化率(ΔR/Δθ)が、回転角θに対して水側
と湯側でほぼ同じ値を示すため、水側、湯側の流路断面
積の比が滑らかに変化するため、その結果、温度制御の
直線性が優れたものとなる効果がある。なお、図8にお
いて、破線は弁体5の開口部5c、5dの形状が共に円
形である比較例における断面積比Rの弁体回転角θに対
する変化率(ΔR/Δθ)を示すものであるが、水側と
湯側で、各回転角θに対して上記変化率が大きく異なっ
ていることが解る。従って、回転角に対して急激に流量
分配比が変化し、温度制御の直線性が良くないものとな
る。また、図8において、湯側の流路断面積が小さい時
(回転角θが小さい時)、実施の形態2のものでは、流
路の断面積比Rの弁体回転角θに対する変化率(ΔR/
Δθ)が、比較例のものに比べて大きくなっており、こ
れにより、円形形状の開口部を有する比較例よりもホー
ムベース形状の本実施の形態2のものの方が、湯流量の
立上がりが速く、したがって小さい回転角で混合水温度
が上昇するので、温度制御の立ち上がり時間が速く、か
つ温度制御に有効な弁体回転角度範囲を拡大できるとい
う効果も得られる。
る弁体回転角と混合水温度の関係を示した試験結果であ
る。この時、混合弁に導入される湯および水の温度は、
それぞれ80℃および20℃である。これより、本実施
の形態2による弁体開口部の形状を有する湯水混合弁に
おいては、一般的に必要とされる30〜60℃の給湯温
度範囲を、弁体回転角5度〜72度において制御でき、
比較例の湯水混合弁の場合(弁体回転角12度〜69
度)よりも、また実施の形態1の場合(弁体回転角7度
〜72度)よりも温度制御に有効な弁体回転角度範囲を
拡大できることが解る。従って、本実施の形態2の場
合、応答性が良く、かつより高精度の温度制御を行うこ
とが可能になる。
部15c、15dは、各々三角形と長方形が組み合わさ
れた形状としたが、略三角形と略長方形とが組み合わさ
れた形状であっても良い。
の形態3による湯水混合弁の概略構成を示す断面構成
図、図9(b)は図9(a)のB−B線での断面図であ
る。図9において、実施の形態1による湯水混合弁と同
一もしくは同等の部材については図1と同一符号を付
し、詳細な説明は省略する。本実施の形態3では、上記
実施の形態2に示した湯水混合弁と同じ構成を有する湯
水混合弁において、図10に示すように、弁体15の周
面に設けられた2個の開口部15c、15dを、湯水導
入口12および13とにより形成される流路のうち一方
が全開となる位置にある時に、他方の流路が全閉または
全開とならないような位置に設けたものである。
3における湯水混合弁では、図9、10に示すように、
水導入口側の流路を全開とした状態において、湯側流路
についてもある一定の流路開口率を有しており全閉とは
なっていない。本実施の形態においても、水側流路と湯
側流路が共に全閉となる状態を初期状態とする。始動時
の弁体の回転方向は、上記実施の形態1および2に示し
た湯水混合弁と同様に、初期状態からまず水側の導入口
12の開口率が増加して全開状態となった後に、湯側導
入口13の開口率が増加するような方向とする。初期状
態からの回転方向を同図中の矢印で示す。
から見た横断面図(図10)を用いて詳細に説明する。
図10(a)は、弁体が上記初期状態にある状態を示し
たものである。この場合、弁体15に設けられた開口部
15c、15dはいずれも湯水導入口12、13と連通
しておらず、全閉状態である。図10(b)は初期状態
から、矢印の方向に弁体15を回転させて水側の流路を
全開とした状態を示す図である。この時、上記実施の形
態1および2で示した湯水混合弁においては、湯側流路
は全閉状態となっていたが、本実施の形態3では、湯側
の開口部15dの位置をずらしているため、湯側流路に
ついても既に開いた状態となっているのが特徴である。
図10(c)はさらに回転角が増加して、湯側、水側の
流路の開口率が等しくなった状態を示している。図10
(d)で、湯側流路が全開となるが、この場合について
も水側流路が全閉状態にならないことが、上記実施の形
態1および2に示した混合弁と異なる点である。さら
に、回転角を増加させると、図10(e)に示すように
水側流路は全閉となり、弁体15内部には湯のみが導入
される。本実施の形態3に示した湯水混合弁では、以上
の弁体回転角度範囲で湯水の混合動作を行う。
ングモーターにより弁体15を回転させると、図10
(a)〜(e)に示した弁体回転角度の範囲において、
水導入口12および湯導入口13と弁体開口部15c、
15dとの間で形成される流路面積が弁体の回転角によ
り変化し、水導入口12および湯導入口13から弁体開
口部15c、15dを通って弁室11a内に流入する水
および湯の流量が変化する。図11は、湯側、水側それ
ぞれの弁体開口部の配置として、それぞれの弁体開口部
の三角形部が接する円の中心軸のなす角度を、実施の形
態2で示したそれぞれの位置から10度ずらした(実施
の形態2が90度の場合、実施の形態3は100度)湯
水混合弁において、湯水導入口15cおよび15dから
弁室1a内に流入する湯水流量の弁体回転角に対する依
存性を表したものである。図11より、湯水流量の弁体
回転角に対する直線性は、先の実施の形態2に示した湯
水混合弁よりもさらに改善されていることがわかる。
いて、開口部の位置を実施の形態2より10度ずらした
場合と、20度ずらした湯水混合弁における、弁体回転
角と混合水温度の関係を示したものである。この時、混
合弁に導入される湯および水の温度は、それぞれ80℃
および20℃である。図12より、一般的に必要とされ
る30〜60℃の給湯温度範囲を、開口部の位置を実施
の形態2より10度ずらした場合は弁体回転角5度〜8
2度において制御でき、20度ずらした場合は弁体回転
角5度〜91度において制御できることがわかる。本実
施の形態3では先の実施の形態2で示された湯水混合弁
の場合(弁体回転角5度〜72度)よりも温度制御に有
効な弁体回転角度範囲をさらに拡大することができるた
め、より高精度の温度制御を行うことが可能になる。ま
た、温度制御に有効な弁体回転角度範囲は、ほぼずらし
た角度分だけ拡大しており、ずらす角度を増やすにした
がって高精度の温度制御が可能となる。なお、本実施の
形態では、弁体に設けた湯側と水側の開口部の配置とし
て、前記実施の形態1および2に示された混合弁におけ
る弁体の配置を基準として、最大で20°までずらした
場合の混合弁の特性を記載したが、上記の通り、ずらし
た角度分だけ制御範囲が拡がることから、ずらす角度φ
としては、φ<90°までが理論上可能となる。ただ
し、ずらす角φが大きすぎると、湯側、水側いずれか一
方を全開とした時の流路断面積が小さくなり、最大流量
が著しく減少するため、実際のφの値としては、60°
程度までが有効であると考えられる。
実施の形態1〜3で示した湯水混合弁において、弁箱1
1を射出成形によって樹脂材料で形成したことを特徴と
する。なお、他の構成部材については実施の形態1〜3
のいずれかに示された湯水混合弁と同じであるため、詳
細な説明は省略する。さらに、弁体の回転動作をはじめ
とする混合弁の動作についても、実施の形態1〜3のい
ずれかに示された湯水混合弁とまったく同様であるので
詳細な説明は省略する。
て樹脂材料を用いて射出成形等の手段により一体成形し
ているため、軽量かつ安価な湯水混合弁を実現すること
ができる。さらに、水に対する耐腐食性を大幅に向上す
ることができ、長期にわたり安定な動作が可能で高い信
頼性を有する湯水混合弁を実現することができる。ま
た、弁箱11以外の部材構成は、先の実施の形態1〜3
に示した湯水混合弁と同一であるため、これらの湯水混
合弁で得られる効果と全く同様の効果を得ることができ
る。
態5による湯水混合弁の概略構成を示す断面構成図であ
る。なお、先の実施の形態1〜4による湯水混合弁と同
一もしくは同等の部材については、これらと同一符号を
付し、詳細な説明は省略する。本実施の形態5では、上
記実施の形態3に示したいずれかの湯水混合弁と同じ構
成を有する湯水混合弁において、湯水吐出口14の下流
に混合水温度を検出する温度検出器25と、外部より混
合水温度を設定する温度設定器27と、温度検出器25
と温度設定器27からの信号に基づき比較演算してステ
ッピングモーター16を駆動する混合弁制御器26を設
けた構成とする。
る。温度設定器27で所望の混合水温度を設定すると、
サーミスタにより構成される温度検出器25で混合水温
度が検出され、温度設定器27の設定温度信号および温
度検出器25の検出温度信号を混合弁制御器26が取込
んで比較演算し、それらの偏差を抑制する方向の駆動信
号をステッピングモーター16に入力し、弁体15を回
転させることにより混合する湯水流量比を調節しなが
ら、これら一連の動作を繰り返すことによって、得られ
る混合水温度を設定温度に近づける。図14は本発明の
実施の形態5による混合弁の動作を示すフローチャート
図である。図14において、ステップS1では弁体15
の回転角を算出し、ステップS2で混合水温度を検出
し、検出温度Tを取込む。ステップS3では設定温度T
sと検出温度Tとを比較し、その差ΔTを演算する。ス
テップS4でΔTが0より大きければ、低温側へ弁体を
回転させるようにし(ステップS5)、ΔTが0より小
さければ高温側へ弁体を回転させるようにする(ステッ
プS6)。ステップS7では、ΔTの絶対値が20度以
上か否かを判定し、20度以上の時は、ステップS8
で、低温側または高温側への弁体の回転移動量を30度
とし、ステップS2に戻って再度、混合水温度を検出
し、取込む。ΔTの絶対値が20度以下の時は、ステッ
プS9でΔTの絶対値が10度以上か否かを判定し、1
0度以上の時はステップS10で低温側または高温側へ
の弁体の回転移動量を10度とする。以下同様に、ステ
ップS11〜ステップS15で、ΔTの絶対値が5度以
上か否か、3度以上か否かと徐々に設定温度との温度差
の値を下げ、その時の弁体の移動量を決定する。ステッ
プS15で弁体回転移動量が0度となれば、ステップS
16で弁体の回転を停止する。なお、ステップS7〜ス
テップS14における設定温度との差、及びその時の弁
体の移動量については、上記各値に限らなくてもよい。
温度信号の取込みについては、弁体15の回転動作終了
後、その弁体回転位置における混合水温度が安定して、
さらに温度検出器25が検出する温度値が安定するまで
の一定時間が経過した後に行うようにする。すなわち、
温度検出は連続的に行われるのではなく、一定間隔をお
いて間欠的に行われる。このような制御を行うことによ
り、湯水吐出口より吐出される混合水温度を、設定温度
に対するオーバーシュートあるいはアンダーシュートを
発生させることなく迅速に目標温度に近づけることがで
きる。また、湯水混合弁自体は、上記実施の形態3(実
施の形態1、2でも可)の構成を有しているため、弁体
回転角に対して直線性の優れた流量特性が得られるの
で、ステッピングモーター16および弁体15の回転角
に応じて直線的に滑らかな温度調整が可能であり、温度
制御性の極めて良い、応答性に優れた給湯器を実現する
ことができる。
口12と導入口13との位置は、互いの導入口が対向し
ないように、混合流体の流れる方向に対してずらして配
置し、かつ互いの導入口における中心軸のなす角度が1
80度となるような位置に配置したが、180度以外の
角度であっても良い。また、上記各実施の形態において
は、導入口12と導入口13との位置は、互いの導入口
が対向しないように配置されているが、一部分が対向し
ていてもよい。即ち、各導入口より導入される流体の流
速が最大となる導入口の中心軸の位置が、混合流体の流
れる方向に対してずれていれば、導入口から流出する流
体の動圧によって一方の流れが他方の流れを直接的に干
渉する度合いが少なくなり、これにより弁体の回転角に
対する、2つの流体の混合流量変化の直線性が改善され
る効果がある。
口12と導入口13に各々水と湯を導入したが、他の異
なる2種の流体を各々流し、弁体の回転角によって2つ
の流体の混合流量を変化させてもよく、これにより弁体
の回転角に対して滑らかな混合液の特性変化が得られ、
制御性が良く、かつ応答性の良い混合弁を供することが
できる。
入口12及び湯導入口13の周囲に、第1及び第2のシ
ール部材31、32を各々設けたが、電磁弁等を備え、
下流側の配管への漏れを防ぐことが可能な混合弁や、水
や湯が弁体の外周部を伝って下流側の配管へ漏れ難い構
成の混合弁に用いる場合は、上記第1及び第2のシール
部材31、32は無くてもよい。
混合弁によれば、第1の流体の導入口と、第2の流体の
導入口と、第1の流体と第2の流体との混合流体を吐出
する吐出口とを有する弁箱、この弁箱内に回転可能に設
置され、上記各導入口および上記吐出口の位置に合わせ
て各々設けられた複数の開口部を有する弁体、および上
記弁体を回転駆動する弁体駆動体を備えた混合弁におい
て、上記第1の流体の導入口と上記第2の流体の導入口
とを、上記混合流体の流れる方向に対してずらして配置
するとともに、上記第1の流体の導入口の周囲に、上記
第1の流体の導入口から上記弁体の外周部を伝って第1
の流体が上記第2の流体の導入口及び上記吐出口へ漏れ
ることを防止する第1のシール部材を設け、上記第2の
流体の導入口の周囲に、上記第2の流体の導入口から上
記弁体の外周部を伝って第2の流体が上記吐出口へ漏れ
ることを防止する第2のシール部材を設けたので、導入
口から流出する流体の動圧によって一方の流れが他方の
流れを直接的に干渉する度合いが少なくなり、これによ
り弁体の回転角に対する、2つの流体の混合流量変化の
直線性に優れ、弁体の回転角に対して滑らかな混合液の
特性変化が得られ、制御性の良い混合弁を供することが
できる。また、上流側に位置する導入口の断面積比が大
きく、下流側に位置する導入口の流路断面積比が小さい
時、上流側の流体による下流側の流体の吸い込みが発生
し、その結果、制御の応答性が良くなるという効果があ
る。また、第1及び第2のシール部材により、第1及び
第2の流体が弁体の外周部を伝って下流側の配管へ漏れ
ることが防止できる。
ば、第1の構成において、導入口の位置に合わせて弁体
に設けられた開口部の形状は、その断面積が上記導入口
の開口断面積より小さくなるような形状であるので、全
開時およびその近傍の弁体回転角度域での流量が抑えら
れるため、流路断面積の小さい側より流入する流体に対
する流量比が減少するので、実質的に流量分配比が減少
し、その結果、制御の立上がり時間がより速くなり、応
答性が良くなる効果がある。
ば、第1の構成において、導入口の位置に合わせて弁体
に設けられた開口部の形状は、上記導入口の開口断面積
S0を基準とした上記導入口における流路断面積Sの比
R(R=S/S0)の、上記弁体の回転角θに対する変
化率ΔR/Δθが、各回転角θに対して、第1の流体の
導入口側と第2の流体の導入口側でほぼ同等の値を有す
るような形状であるので、弁体の回転に対し、第1の流
体側と第2の流体側の流路断面積の比が滑らかに変化
し、その結果、弁体の回転角に対して滑らかな混合液の
特性変化が得られ、制御性の良い混合弁を供することが
できる。
ば、第2の構成において、開口部の形状が略三角形部を
有する形状であり、いずれか一方の流路が全開の位置か
ら、第1の流体と第2の流体を混合する方向に弁体を回
転させた時、上記弁体の回転方向に上記略三角形部の頂
点が配置されるようにしたので、制御の立上がり時間が
より速くなり、応答性が良くなると共に、制御に有効な
弁体回転角度範囲を拡大でき、高精度の制御が可能にな
る。
ば、第3の構成において、開口部の形状が略長方形部を
有する形状であり、いずれか一方の流路が全開の位置か
ら、第1の流体と第2の流体を混合する方向に弁体を回
転させた時、上記弁体の回転方向と反対側に上記略長方
形部の一辺が配置されるようにしたので、弁体の回転角
に対して滑らかな混合液の特性変化が得られ、制御性の
良い混合弁を供することができると共に、制御に有効な
弁体回転角度範囲を拡大でき、高精度の制御が可能にな
る。
ば、第1ないし第5のいずれかの構成において、各導入
口の位置に合わせて弁体に各々設けられた開口部は、一
方の開口部が全開となる位置にある時に、もう一方の開
口部が全閉となるような位置に設けたので、第1ないし
第5のいずれかに記載の混合弁と同等の効果が得られ
る。
ば、第1ないし第5のいずれかの構成において、各導入
口の位置に合わせて弁体に各々設けられた開口部は、一
方の開口部が全開となる位置にある時に、もう一方の開
口部が、全閉または全開とならないような位置に設けた
ので、制御に有効な弁体回転角度範囲を拡大することが
でき、高精度の制御が可能となる。
ば、第1の構成において、第1および第2の流体が水と
湯であり、弁体駆動体に近い導入口を水導入口、もう一
方の導入口を湯導入口としたので、弁体駆動体にかかる
熱負荷を軽減することができる。これにより長期間にわ
たって安定した動作が可能な長寿命の湯水混合弁を提供
することができる。
ば、第1の構成において、弁体駆動体としてステッピン
グモーターを用いたので、精密な制御が可能な混合弁が
得られる。
れば、第1の構成において、弁箱および弁体は樹脂によ
り形成されたので、軽量かつ安価な湯水混合弁を実現す
ることができる。また、耐腐食性を大幅に向上させるこ
とができるので、長期にわたり安定に動作し、高い信頼
性を有する混合弁が得られる。
し第10のいずれかの構成の混合弁を、湯と水とを混合
する混合弁に用いたので、温度制御性のよい給湯器が得
られる効果がある。
略構成を示す断面構成図である。
体回転動作を示す断面図である。
量特性を示す図である。
ける流路の断面積比と弁体回転角との関係を示す図であ
る。
よる湯水混合弁における弁体回転角と混合水温度との関
係を示す図である。
略構成を示す断面構成図である。
量特性を示す図である。
ける弁体回転角と断面積比の変化率との関係を示す図で
ある。
略構成を示す断面構成図である。
弁体回転動作を示す断面図である。
流量特性を示す図である。
おける弁体回転角と混合水温度との関係を示す図であ
る。
概略構成を示す断面構成図である。
の動作を示すフローチャート図である。
である。
す断面図である。
る。
ート、4 出口ポート、12 水導入口、13 湯導入
口、14 湯水吐出口、5,15 弁体、5a,5b,
15a,15b 端部、5c,5d,15c,15d
開口部、15c1,15c1 三角形部、15c2,1
5d2 半円部、6,16 ステッピングモーター、
7,17 弁体駆動軸、18 ネジ穴、19 弁体押
え、20,21 ワッシャー、22,23,24 Oリ
ング、25 温度検出器、26 混合弁制御器、27
温度設定器、31 第1のシール部材、32 第2のシ
ール部材、100 混合弁。
Claims (11)
- 【請求項1】 第1の流体の導入口と、第2の流体の導
入口と、第1の流体と第2の流体との混合流体を吐出す
る吐出口とを有する弁箱、この弁箱内に回転可能に設置
され、上記各導入口および上記吐出口の位置に合わせて
各々設けられた複数の開口部を有する弁体、および上記
弁体を回転駆動する弁体駆動体を備えた混合弁におい
て、上記第1の流体の導入口と上記第2の流体の導入口
とを、上記混合流体の流れる方向に対してずらして配置
するとともに、上記第1の流体の導入口の周囲に、上記
第1の流体の導入口から上記弁体の外周部を伝って第1
の流体が上記第2の流体の導入口及び上記吐出口へ漏れ
ることを防止する第1のシール部材を設け、上記第2の
流体の導入口の周囲に、上記第2の流体の導入口から上
記弁体の外周部を伝って第2の流体が上記吐出口へ漏れ
ることを防止する第2のシール部材を設けたことを特徴
とする混合弁。 - 【請求項2】 導入口の位置に合わせて弁体に設けられ
た各開口部の形状は、その断面積が上記導入口の開口断
面積より小さくなるような形状であることを特徴とする
請求項1記載の混合弁。 - 【請求項3】 導入口の位置に合わせて弁体に設けられ
た各開口部の形状は、上記導入口の開口断面積S0を基
準とした上記導入口における流路断面積Sの比R(R=
S/S0)の、上記弁体の回転角θに対する変化率ΔR
/Δθが、各回転角θに対して、第1の流体の導入口側
と第2の流体の導入口側でほぼ同等の値を有するような
形状であることを特徴とする請求項1記載の混合弁。 - 【請求項4】 開口部の形状が略三角形部を有する形状
であり、いずれか一方の流路が全開の位置から、第1の
流体と第2の流体を混合する方向に弁体を回転させた
時、上記弁体の回転方向に上記略三角形部の頂点が配置
されるようにしたことを特徴とする請求項2記載の混合
弁。 - 【請求項5】 開口部の形状が略長方形部を有する形状
であり、いずれか一方の流路が全開の位置から、第1の
流体と第2の流体を混合する方向に弁体を回転させた
時、上記弁体の回転方向と反対側に上記略長方形部の一
辺が配置されるようにしたことを特徴とする請求項3記
載の混合弁。 - 【請求項6】 各導入口の位置に合わせて弁体に各々設
けられた開口部は、一方の開口部が全開となる位置にあ
る時に、もう一方の開口部が全閉となるような位置に設
けたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記
載の混合弁。 - 【請求項7】 各導入口の位置に合わせて弁体に各々設
けられた開口部は、一方の開口部が全開となる位置にあ
る時に、もう一方の開口部が、全閉または全開とならな
いような位置に設けたことを特徴とする請求項1ないし
5のいずれかに記載の混合弁。 - 【請求項8】 第1および第2の流体が水と湯であり、
弁体駆動体に近い導入口を水導入口、もう一方の導入口
を湯導入口としたことを特徴とする請求項1記載の混合
弁。 - 【請求項9】 弁体駆動体としてステッピングモーター
を用いたことを特徴とする請求項1記載の混合弁。 - 【請求項10】 弁箱および弁体は樹脂により形成され
たことを特徴とする請求項1記載の混合弁。 - 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかの構成
の混合弁を、湯と水とを混合する混合弁に用いたことを
特徴とする給湯器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002017117A JP2003222253A (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | 混合弁およびこの混合弁を用いた給湯器 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=27742810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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---|---|
JP (1) | JP2003222253A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006521520A (ja) * | 2003-03-28 | 2006-09-21 | マイクロゲン エナジー リミテッド | スプリッターバルブ |
JP2008002705A (ja) * | 2006-06-20 | 2008-01-10 | Hitachi Housetec Co Ltd | ミスト装置付き給湯機 |
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-
2002
- 2002-01-25 JP JP2002017117A patent/JP2003222253A/ja active Pending
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