JP3151789B2 - 難燃性ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

難燃性ポリカーボネート樹脂組成物

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JP3151789B2
JP3151789B2 JP31969094A JP31969094A JP3151789B2 JP 3151789 B2 JP3151789 B2 JP 3151789B2 JP 31969094 A JP31969094 A JP 31969094A JP 31969094 A JP31969094 A JP 31969094A JP 3151789 B2 JP3151789 B2 JP 3151789B2
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弘明 木崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は難燃性ポリカーボネート
樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、ポリカーボネート
が本来有する透明性を損なうことなく、難燃性を向上さ
せ、かつ燃焼時の滴下を防止することができ、OA機器
部品,電気・電子部品,機械部品,建材などの素材とし
て好適な難燃性ポリカーボネート樹脂組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は機械的強度(特
に、耐衝撃特性),電気的特性,透明性などに優れ、エ
ンジニアリングプラスチックとして、OA機器,電気・
電子機器分野,自動車分野,建築分野など様々な分野に
おいて幅広く利用されている。そして、これらの利用分
野の中には、OA機器,電気・電子機器分野を中心とし
て、高度の難燃性を要求される分野がある。ポリカーボ
ネート樹脂は、各種熱可塑性樹脂の中では酸素指数が高
く、一般的に自己消火性を有する樹脂である。しかしな
がら、OA機器,電気・電子機器分野,その他各種用途
における安全上の要求を満たすために、さらに難燃性を
高めた樹脂組成物が強く求められている。また、材料の
薄肉化の要求もあり、透明性を阻害することなく、より
難燃性を高めることが必要となって来ている。他方、ポ
リカーボネート−オルガノポリシロキサン共重合体又は
ポリカーボネート−オルガノポリシロキサン共重合体と
ポリカーボネート樹脂との混合物は、一般にポリカーボ
ネート樹脂よりも高い難燃性能を示すことが知られてい
る。しかし、ポリカーボネート−オルガノポリシロキサ
ン共重合体単独での難燃性能はまだ不充分であるため、
これまで、様々な難燃剤を併用した組成物が開示されて
いる(例えば、特開昭63−289059号公報,特開
平1−210462号公報,特開平4−202465号
公報など)。
【0003】しかしながら、ここに開示されている技術
では、ポリカーボネート樹脂を高流動化させた場合、燃
焼時に溶融滴下が生じる上、臭素化合物などの難燃剤を
添加した系は、一般に熱安定性に劣るという欠点があっ
た。また、芳香族ポリカーボネートの難燃性を高めるの
に、例えば、特公昭47−40445号公報には、パー
フルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属塩又はアル
カリ土類金属塩を添加したポリカーボネート樹脂組成物
が開示されている。しかし、ここに開示されている技術
では、燃焼時に滴下が生じ、直下の材料を発火させる欠
点がある。さらに、特公昭60−38418号公報に
は、芳香族ポリカーボネートに有機アルカリ金属塩やア
ルカリ土類金属塩を混合し、さらにポリテトラフルオロ
エチレンを添加することによって、燃焼時の滴下を防止
する技術が開示されているが、この技術においては、芳
香族ポリカーボネートの特徴である透明性が損なわれ、
その使用用途が制限されるのを免れないという欠点があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、ポリカーボネートが本来有する耐衝撃性や寸
法安定性などの物性及び透明性、さらには熱安定性を損
なうことなく、難燃性を向上させ、かつ燃焼時の滴下を
防止しうる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する難燃性ポリカーボネート樹脂組成物
を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の基本構造を
有するオルガノポリシロキサンを所定の割合で共重合さ
せてなるシリコーン変性芳香族ポリカーボネートと場合
により用いられる通常の芳香族ポリカーボネートとから
なり、かつ該オルガノポリシロキサン由来の単位を所定
の割合で含有するものが、あるいは、このものに有機ア
ルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩を所定の割合で配合
したものが、その目的に適合しうることを見出した。本
発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0006】すなわち、本発明は、(A)(a)一般式
(I) (R1 3SiO0.5)a (R2 2SiO) b (R3 SiO1.5)
c (SiO2)d ・・・(I) (式中、R1 ,R2 及びR3 はそれぞれ炭素数1〜12
の炭化水素基又はフェノール性水酸基含有一価有機基を
示すが、該フェノール性水酸基含有一価有機基は一分子
中に少なくとも2個存在する。a,b,c及びdはそれ
ぞれ0≦a≦0.75,0≦b<1,0≦c≦0.5,0≦
d≦0.25及び(a+b+c+d)=1の関係を満たす
数であるが、c及びdでは同時に0ではない。)で表さ
れる基本構造を有するオルガノポリシロキサン0.1〜2
0重量%を共重合させてなるシリコーン変性芳香族ポリ
カーボネート1〜100重量%と、(b)芳香族ポリカ
ーボネート99〜0重量%とからなる上記オルガノポリ
シロキサン由来の単位0.1重量%以上を含有する樹脂成
分100重量部に対し、(B)有機アルカリ金属塩及び
/又は有機アルカリ土類金属塩0〜1重量部を配合して
なる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物を提供するもの
である。
【0007】本発明の樹脂組成物を構成する(A)樹脂
成分における(a)成分のシリコーン変性芳香族ポリカ
ーボネートは、一般式(I) (R1 3SiO0.5)a (R2 2SiO) b (R3 SiO1.5)
c (SiO2)d ・・・(I) で表される基本構造を有するオルガノポリシロキサンを
芳香族ポリカーボネートに共重合させたものである。
【0008】上記一般式(I)において、R1 ,R2
びR3 はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水素基又はフェ
ノール性水酸基含有一価有機基を示す。ここで、炭素数
1〜12の炭化水素基としては、例えば炭素数1〜12
のアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、炭素数
6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアリールアル
キル基などが挙げられる。該アルキル基の具体例として
は、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピ
ル基,各種ブチル基,各種ヘキシル基,シクロヘキシル
基などが、アルケニル基の具体例としては、ビニル基,
アリル基,シクロヘキセニル基などが、アリール基の具
体例としては、フェニル基,ナフチル基,トリル基など
が、アリールアルキル基の具体例としては、ベンジル
基,β−フェネチル基,2−フェニルプロピル基などが
挙げられる。これらの中で、特にフェニル基,ビニル基
及びメチル基が工業的に好ましい。一方、フェノール性
水酸基含有一価有機基としては、例えば2−(o−ヒド
ロキシフェニル)エチル基,2−(p−ヒドロキシフェ
ニル)エチル基,2−(m−ヒドロキシフェニル)エチ
ル基,1−(o−ヒドロキシフェニル)エチル基,1−
(p−ヒドロキシフェニル)エチル基,1−(m−ヒド
ロキシフェニル)エチル基,3−(o−ヒドロキシフェ
ニル)プロピル基,3−(p−ヒドロキシフェニル)プ
ロピル基,3−(m−ヒドロキシフェニル)プロピル
基,2−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル基,2−
(p−ヒドロキシフェニル)プロピル基,2−(m−ヒ
ドロキシフェニル)プロピル基などが挙げられる。また
これらの基においては、ベンゼン環に適当な置換基、例
えばハロンゲン原子,アルキル基,アルコキシ基などが
導入されていてもよい。このフェノール性水酸基含有一
価有機基は、オルガノポリシロキサン一分子中に、少な
くとも2個存在することが必要であり、特に該フェノー
ル性水酸基含有一価有機基を一分子中に3個以上有する
オルガノポリシロキサンが好適である。
【0009】次に、a,b,c及びdは,それぞれ0≦
a≦0.75,0≦b<1,0≦c≦0.5,0≦d≦0.2
5及び(a+b+c+d)=1の関係を満たす数であ
り、aの値としては0〜0.5の範囲が好ましい。aの値
が0.75を超えると分子量が低く、揮発性が高くなる傾
向がみられる。bの値は0〜0.5の範囲が好ましく、1
では熱分解性が高くなる。また、cの値が0.5を超える
と粘度が高くなり、ゲル化しやすく、dの値が0.25を
超えてもゲル化しやすくなる。さらに、c及びdは同時
に0ではない。すなわち、R3 SiO1.5 単位及び/又
はSiO2 単位を必須成分として含有することにより、
熱分解性が向上し、難燃性に優れたポリカーボネート樹
脂組成物が得られる。c及びdが共に0である場合、シ
リコーン変性芳香族ポリカーボネートが直鎖状となり、
熱分解しやすくなって、本発明の目的が充分に達せられ
ない。このオルガノポリシロキサンの製造方法について
は特に制限はなく、従来公知の様々な方法を用いること
ができる。例えばSi−Hを含有し、かつRSiO1. 5
基(Rは炭素数1〜12の炭化水素基)及び/又はSi
2 基を必須成分とするオルガノハイドロジェンシロキ
サン、あるいはHSiO1.5 基を必須成分とするオルガ
ノハイドロジェンポリシロキサン、具体的には
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】
【化3】
【0013】などと、不飽和基含有フェノール、具体的
には
【0014】
【化4】
【0015】など、あるいはこれらのフェノールのエー
テル化物とを付加反応させることにより、容易に製造す
ることができる。このようにして得られた前記一般式
(I)で表されるオルガノポリシロキサンの分子末端は
1 3SiO−基で封鎖されていてもよく、シラノール末
端でもよい。該(a)成分のシリコーン変性芳香族ポリ
カーボネートは、前記一般式(I)で表されるオルガノ
ポリシロキサン、及び一般式(II)
【0016】
【化5】
【0017】〔式中、R4 及びR5 は、それぞれ水素原
子,ハロゲン原子(塩素,臭素,フッ素,ヨウ素)又は
炭素数1〜8のアルキル基(例えば、メチル基,エチル
基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,
イソブチル基,アミル基,イソアミル基,ヘキシル基な
ど)であり、それらはたがいに同一でも異なっていても
よい。またR4 が複数ある場合は複数のR4 は同一でも
異なっていてもよく、R 5 が複数ある場合は複数のR5
は同一でも異なっていてもよい。m及びnは、それぞれ
1〜4の整数である。そして、Yは、単結合,炭素数1
〜8のアルキレン基又は炭素数2〜8のアルキリデン基
(例えば、メチレン基,エチレン基,プロピレン基,ブ
チレン基,ペンチレン基,ヘキシレン基,エチリデン
基,イソプロピリデン基など),炭素数5〜15のシク
ロアルキレン基又は炭素数5〜15のシクロアルキリデ
ン基(例えば、シクロペンチレン基,シクロヘキシレン
基,シクロペンチリデン基,シクロヘキシリデン基な
ど),又は−S−,−SO−,−SO2 −,−O−,−
CO−結合若しくは式(III)あるいは(III')
【0018】
【化6】
【0019】で表される結合を示す。〕で表される二価
フェノールと、ホスゲン又は炭酸ジエステル化合物とを
反応させることによって製造することができる。すなわ
ち、例えば、塩化メチレンなどの溶媒中において、公知
の酸受容体や分子量調節剤の存在下、オルガノポリシロ
キサン及び二価フェノールとホスゲンのようなカーボネ
ート前駆体との反応により、あるいはオルガノポリシロ
キサン及び二価フェノールとジフェニルカーボネートの
ようなカーボネート前駆体とのエステル交換反応などに
よって製造される。あるいは、予め二価フェノールとホ
スゲンのようなカーボネート前駆体とによりポリカーボ
ネートオリゴマーを調製しておき、このオリゴマーとオ
ルガノポリシロキサンと分子量調節剤と場合により二価
フェノールとを、塩化メチレンなどの溶媒中において、
公知の酸受容体の存在下に反応させることにより、製造
することもできる。
【0020】ここで、前記一般式(II)で表わされる二
価フェノールとしては、様々なものがあるが、特に、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔通
称:ビスフェノールA〕が好適である。ビスフェノール
A以外の二価フェノールとしては、例えば、ビス(4−
ヒドロキシフェニル)メタン;ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)フェニルメタン;ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ナフチルメタン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−(4−イソプロピルフェニル)メタン;ビス(3,5
−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)メタン;ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン;
1−ナフチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)エタン;1−フェニル−1,1−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン;1,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン;2−メチル−1,1−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビス(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;1−エ
チル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン;2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン;2,2−ビス(3,5−ジブロモ
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;2,2−ビス
(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン;
2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン;2,2−ビス(3−フルオロ−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン;1,4−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
ペンタン;4−メチル−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ペンタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ヘキサン;4,4−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ヘプタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ノナン;1,10−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)デカン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,
3−ヘキサフルオロプロパンなどのジヒドロキシジアリ
ールアルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン;1,1−ビス(3,5−ジクロロ
−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン;1,1−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロデカンなどのジ
ヒドロキシジアリールシクロアルカン類、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホン;ビス(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)スルホン;ビス(3−クロ
ロ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどのジヒドロ
キシジアリールスルホン類、ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)エーテル;ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロ
キシフェニル)エーテルなどのジヒドロキシジアリール
エーテル類、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン;
3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒド
ロキシベンゾフェノンなどのジヒドロキシジアリールケ
トン類、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド;
ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)スルフィ
ド;ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルフィドなどのジヒドロキシジアリールスルフィ
ド類、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシドな
どのジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4’
−ジヒロキシジフェニルなどのジヒドロキシジフェニル
類、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレ
ンなどのジヒドロキシアリールフルオレン類などが挙げ
られる。また、該一般式(II)で表される二価フェノー
ル類以外に、ヒドロキノン,レゾルシノール,メチルヒ
ドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、1,5−ジ
ヒドロキシナフタレン;2,6−ジヒドロキシナフタレ
ンなどのジヒドロキシナフタレン類などが挙げられる。
これらの二価フェノールは、それぞれ単独で用いてもよ
く、二種以上を組合わせて用いてもよい。
【0021】また、炭酸ジエステル化合物としては、ジ
フェニルカーボネートなどのジアリールカーボネートや
ジメチルカーボネート,ジエチルカーボネートなどのジ
アルキルカーボネートが挙げられる。そして、分子量調
節剤としては、通常、ポリカーボネートの重合に用いら
れるものでよく、各種のものを用いることができる。具
体的には、一価フェノールとして、例えば、フェノー
ル,p−クレゾール,p−tret−ブチルフェノール,p
−tret−オクチルフェノール,p−クミルフェノール,
ブロモフェノール,トリブロモフェノール,ノニルフェ
ノールなどが挙げられる。
【0022】この(a)成分のシリコーン変性芳香族ポ
リカーボネートにおいては、前記一般式(I)で表され
るオルガノポリシロキサンの共重合量は0.1〜20重量
%の範囲にあることが必要である。この共重合量が0.1
重量%未満では目標とする難燃性(UV94,V−0)
が得られにくく、また20重量%を超えると、得られる
シリコーン変性芳香族ポリカーボネートがゲル化する傾
向がみられ、所望の成形品が得られにくい。難燃性及び
ゲル化抑制の面から、好ましい共重合量は0.3〜15重
量%の範囲であり、特に0.3〜10重量%の範囲が好適
である。
【0023】さらに、このシリコーン変性芳香族ポリカ
ーボネートは二種以上のシリコーン変性芳香族ポリカー
ボネートの混合物であってもよい。そして、該シリコー
ン変性芳香族ポリカーボネートは、機械的強度及び成形
性の点から、その粘度平均分子量が10,000〜100,
000のものが好ましく、特に13,000〜40,000
のものが好適である。本発明の樹脂組成物においては、
(A)樹脂成分として、前記(a)成分のシリコーン変
性芳香族ポリカーボネートのみを用いてもよく、またこ
の(a)成分と、(b)成分として通常の芳香族ポリカ
ーボネートとを併用してもよい。この(b)成分の芳香
族ポリカーボネートとしては様々なものがあり、好まし
くは一般式(IV)
【0024】
【化7】
【0025】(式中、R6 ,R7 ,Z,e及びfは、そ
れぞれ前記一般式(II)におけるR4,R5 ,Y,m及
びnと同じである。)で表される構造単位を含む重合体
を挙げることができる。この芳香族ポリカーボネート
は、一般式(V)
【0026】
【化8】
【0027】(式中、R6 ,R7 ,Z,e及びfは前記
と同じである。)で表される二価フェノールとホスゲン
又は炭酸ジエステル化合物とを反応させることによって
容易に製造することができるものである。すなわち、例
えば、塩化メチレンなどの溶媒中において、公知の酸受
容体や分子量調節剤の存在下、二価フェノールとホスゲ
ンのようなカーボネート前駆体との反応により、あるい
は二価フェノールとジフェニルカーボネートのようなカ
ーボネート前駆体とのエステル交換反応などによって製
造される。
【0028】ここで、上記一般式(V)で表される二価
フェノールとしては、前記一般式(II)で表される二価
フェノールの説明において例示したものと同じものを挙
げることができる。また、該一般式(V)で表される二
価フェノール以外に、ヒドロキノン,レゾルシノール,
メチルヒドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、
1,5−ジヒドロキシナフタレン;2,6−ジヒドロキ
シナフタレンなどのジヒドロキシナフタレン類などが挙
げられる。これらの二価フェノールは、それぞれ単独で
用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、炭酸ジエステル化合物及び分子量調節剤として
は、前記(a)成分のシリコーン変性芳香族ポリカーボ
ネートの製造について説明した際に例示したものと同じ
ものを挙げることができる。
【0029】さらに、本発明で用いる(b)成分の芳香
族ポリカーボネート樹脂は、二種以上の芳香族ポリカー
ボネートの混合物であってもよい。そして、該芳香族ポ
リカーボネートは、機械的強度及び成形性の点から、そ
の粘度平均分子量が10,000〜100,000のものが
好ましく、特に13,000〜40,000のものが好適で
ある。また、この(b)成分の芳香族ポリカーボネート
には、必要に応じて、分岐ポリカーボネートを含有させ
ることができる。
【0030】上記分岐ポリカーボネートを得るために用
いられる分岐剤としては、例えば、フロログルシン,メ
リト酸,トリメリト酸,トリメリト酸クロリド,無水ト
リメリト酸,没食子酸,没食子酸n−プロピル,プロト
カテク酸,ピロメリト酸,ピロメリト酸二無水物,α−
レゾルシン酸,β−レゾルシン酸,レゾルシンアルデヒ
ド,トリメチルクロリド,イサチンビス(o−クレゾー
ル),トリメチルトリクロリド,4−クロロホルミルフ
タル酸無水物,ベンゾフェノンテトラカルボン酸;2,
4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン;2,2’,
4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン;2,4,
4’−トリヒドロキシフェニルエーテル;2,2’,
4,4’−テトラヒドロキシフェニルエーテル;2,
4,4’−トリヒドロキシジフェニル−2−プロパン;
2,2’−ビス(2,4−ジヒドロキシ)プロパン;
2,2’,4,4’−テトラヒドロキシジフェニルメタ
ン;2,4,4’−トリヒドロキシジフェニルメタン;
1−〔α−メチル−α−(4’−ジヒドロキシフェニ
ル)エチル〕−3−〔α’,α’−ビス(4”−ヒドロ
キシフェニル)エチル〕ベンゼン;1−〔α−メチル−
α−(4’−ジヒドロキシフェニル)エチル〕−4−
〔α’,α’−ビス(4”−ヒドロキシフェニル)エチ
ル〕ベンゼン;α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼ
ン;2,6−ビス(2−ヒドロキシ−5’−メチルベン
ジル)−4−メチルフェノール;4,6−ジメチル−
2,4,6−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)−2
−ヘプテン;4,6−ジメチル−2,4,6−トリス
(4’−ヒドロキシフェニル)−2−ヘプタン;1,
3,5−トリス(4’−ヒドロキシフェニル)ベンゼ
ン;1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エ
タン;2,2−ビス〔4,4−ビス(4’−ヒドロキシ
フェニル)シクロヘキシル〕プロパン;2,6−ビス
(2’−ヒドロキシ−5’−イソプロピルベンジル)−
4−イソプロピルフェノール;ビス〔2−ヒドロキシ−
3−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−5
−メチルフェニル〕メタン;ビス〔2−ヒドロキシ−3
−(2’−ヒドロキシ−5’−イソプロピルベンジル)
−5−メチルフェニル〕メタン;テトラキス(4−ヒド
ロキシフェニル)メタン;トリス(4−ヒドロキシフェ
ニル)フェニルメタン;2’,4’,7−トリヒドロキ
シフラバン;2,4,4−トリメチル−2’,4’,7
−トリヒドロキシフラバン;1,3−ビス(2’,4’
−ジヒドロキシフェニルイソプロピル)ベンゼン;トリ
ス(4’−ヒドロキシフェニル)−アミル−s−トリア
ジンなどが挙げられる。
【0031】この他、(b)成分の芳香族ポリカーボネ
ートとしては、例えば、アジピン酸,ピメリン酸,スベ
リン酸,アゼライン酸,セバシン酸,デカンジカルボン
酸などの直鎖状脂肪族二価カルボン酸を共重合モノマー
とする共重合体を用いることもできる。本発明の樹脂組
成物においては、(A)樹脂成分として、(a)シリコ
ーン変性芳香族ポリカーボネート1〜100重量%と
(b)芳香族ポリカーボネート99〜0重量%とからな
るものが用いられるが、この樹脂成分中の前記一般式
(I)で表されるオルガノポリシロキサン由来の単位の
含有量は0.1重量%以上であることが必要であり、その
上限は通常は20重量%である。この含有量が0.1重量
%未満では目標とする難燃性(UL94,V−0)が得
られにくい。また20重量%を超えるとその量の割りに
は難燃性の向上効果が充分に認められない。難燃性及び
他の物性の面から、好ましい含有量は0.3〜15重量%
の範囲であり、特に0.3〜10重量%の範囲が好適であ
る。
【0032】本発明の樹脂組成物においては、難燃性を
さらに向上させるために、所望により、(B)成分とし
て有機アルカリ金属塩及び/又は有機アルカリ土類金属
塩が用いられる。この有機アルカリ金属塩やアルカリ土
類金属塩としては、各種のものがあるが、少なくとも一
つの炭素原子を有する有機酸又は有機酸エステルのアル
カリ金属塩やアルカリ土類金属塩である。ここで、有機
酸又は有機酸のエステルは、有機スルホン酸,有機カル
ボン酸,有機リン酸エステルなどである。一方、アルカ
リ金属は、ナトリウム,カリウム,リチウム,セシウム
など、またアルカリ土類金属は、マグネシウム,カルシ
ウム,ストロンチウム,バリウムなどである。したがっ
て、有機アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩として
は、有機スルホン酸,有機リン酸エステル,有機カルボ
ン酸などのアルカリ金属の塩、あるいはアルカリ土類金
属の塩である。特に、ナトリウム,カリウム,セシウム
の塩が好ましく用いられる。また、その有機酸の塩は、
フッ素,塩素,臭素のようなハロゲンが置換されていて
もよい。
【0033】上記各種の有機アルカリ金属塩やアルカリ
土類金属塩の中では、例えば、有機スルホン酸の場合、
一般式(VI) (Ck 2k+1SO3)s M ・・・(VI) (式中、kは1〜10の整数を示し、Mはリチウム,ナ
トリウム,カリウム,セシウムなどのアルカリ金属、又
はマグネシウム,カルシウム,ストロンチウム,バリウ
ムなどのアルカリ土類金属を示し、sはMの原子価を示
す。)で表されるパーフルオロアルカンスルホン酸のア
ルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩が好ましく用いられ
る。これらの化合物としては、例えば、特公昭47−4
0445号公報に記載されているものがこれに該当す
る。
【0034】上記一般式(VI) において、パーフルオロ
アルカンスルホン酸としては、例えば、パーフルオロメ
タンスルホン酸,パーフルオロエタンスルホン酸,パー
フルオロプロパンスルホン酸,パーフルオロブタンスル
ホン酸,パーフルオロメチルブタンスルホン酸,パーフ
ルオロヘキサンスルホン酸,パーフルオロヘプタンスル
ホン酸,パーフルオロオクタンスルホン酸などが挙げら
れ、特に、これらのカリウム塩が好ましく用いられる。
その他、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸;2,
4,5−トリクロロベンゼンスルホン酸;ジフェニルス
ルホン−3−スルホン酸;ジフェニルスルホン−3,
3’−ジスルホン酸;ナフタレントリスルホン酸などの
有機スルホン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩
などが挙げられる。
【0035】また、有機カルボン酸としては、例えば、
パーフルオロギ酸,パーフルオロメタンカルボン酸,パ
ーフルオロエタンカルボン酸,パーフルオロプロパンカ
ルボン酸,パーフルオロブタンカルボン酸,パーフルオ
ロメチルブタンカルボン酸,パーフルオロヘキサンカル
ボン酸,パーフルオロヘプタンカルボン酸,パーフルオ
ロオクタンカルボン酸などが挙げられ、これら有機カル
ボン酸のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩が用いら
れる。アルカリ金属やアルカリ土類金属は前記と同じで
ある。さらに、有機リン酸エステルとしては、一般式(V
II)
【0036】
【化9】
【0037】(式中、R8 及びR9 は、それぞれハロゲ
ン置換されている若しくは置換されていないアルキル基
又はアリール基を示し、それらはたがいに同一であって
も異なっていてもよく、また直接又はアルキレン基を介
して結合していてもよいし、1個の縮合環を形成してい
てもよい。)で表される化合物が好ましく挙げられ、上
記一般式(VII)における水酸基の水素原子をアルカリ金
属やアルカリ土類金属に置換した化合物が用いられる。
このような有機リン酸エステルのアルカリ金属塩やアル
カリ土類金属塩としては、例えばジ(p−t−ブチルフ
ェニル)リン酸エステルのアルカリ金属塩やアルカリ土
類金属塩、ジ(p−クミルフェニル)リン酸エステルの
アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩、ジ(臭素化フェ
ニル)リン酸エステルのアルカリ金属塩やアルカリ土類
金属塩などが挙げられる。
【0038】本発明の樹脂組成物においては、(B)成
分の有機アルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩は一種用
いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。ま
た、その配合量は、前記(A)樹脂成分100重量部に
対し、0〜1重量部の範囲で選ばれる。この量が1重量
部を超えるとその量の割には難燃性の向上効果が認めら
れず、むしろ経済的に不利となる。難燃性及び経済性の
面から、好ましい配合量は、(A)樹脂成分100重量
部に対し、0.05〜0.5重量部の範囲である。なお、本
発明の樹脂組成物には、前記(a),(b)及び(B)
成分以外に、必要に応じて、本発明の目的が損なわれな
い範囲で、例えば、無機質充填剤をはじめとする各種の
添加剤、その他の合成樹脂,エラストマーなどを配合す
ることができる。
【0039】上記無機質充填剤は、樹脂組成物の機械的
強度や耐久性の向上又は増量を目的として配合されるも
のであり、例えば、ガラス繊維,ガラスビーズ,ガラス
フレーク,カーボンブラック,硫酸カルシウム,炭酸カ
ルシウム,ケイ酸カルシウム,酸化チタン,アルミナ,
シリカ,アスベスト,タルク,クレー,マイカ,石英粉
などが挙げられる。また、前記各種添加剤としては、例
えば、ヒンダードフェノール系,亜リン酸エステル系,
リン酸エステル系,アミン系などの酸化防止剤、ベンゾ
トリアゾール系,ベンゾフェノン系などの紫外線吸収
剤、ヒンダードアミン系などの光安定剤、脂肪族カルボ
ン酸エステル系,パラフィン系,シリコーンオイル,ポ
リエチレンワックスなどの内部滑剤、常用の離型剤、帯
電防止剤、着色剤などが挙げられる。
【0040】そして、その他の合成樹脂としては、例え
ば、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート,ホリ
ブチレンテレフタレートなど),ポリアミド,ポリエチ
レン,ポリプロピレン,ポリスチレン,アクリロニトリ
ル・スチレン(AS)樹脂,アクリロニトリル・ブタジ
エン・スチレン(ABS)樹脂,ポリメチルメタクリレ
ートなどを挙げることができる。さらに、エラストマー
としては、例えば、イソブチレン−イソプレンゴム,ス
チレン−ブタジエンゴム,エチレン−プロピレンゴム,
アクリル系エラストマー,ポリエステル系エラストマ
ー,ポリアミド系エラストマー,コアシエル型のエラス
トマーであるMBS,MASなどが挙げられる。
【0041】本発明の樹脂組成物は、前記の各成分
(a),(b)及び(B)成分と、必要に応じて用いら
れる各種添加成分を配合し、混練することによって調製
することができる。該配合,混練には、通常用いられて
いる方法、例えば、リボンブレンダー,ヘンシェルミキ
サー,バンバリーミキサー,ドラムタンブラー,単軸ス
クリュー押出機,二軸スクリュー押出機,コニーダ,多
軸スクリュー押出機などを用いる方法により行うことが
できる。なお、混練に際しての加熱温度は、通常240
〜300℃の範囲で選ばれる。かくして得られる難燃性
ポリカーボネート樹脂組成物は、既知の種々の成形方
法、例えば、射出成形,中空成形,押出成形,圧縮成
形,カレンダー成形,回転成形などを適用して家電分野
の成形品をはじめとして、各種成形品を製造するのに供
することができる。
【0042】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれの例によってなんら制限される
ものでない。なお、実施例及び比較例において用いた各
原料は次のとおりである。 (a)シリコーン変性芳香族ポリカーボネート a−1:製造例3−(1)で得られたPC−シロキサン
共重合体 a−2:製造例3−(2)で得られたPC−シロキサン
共重合体 a−3:製造例3−(3)で得られたPC−シロキサン
共重合体 a−4:製造例3−(4)で得られたPC−シロキサン
共重合体 (b)芳香族ポリカーボネート PC樹脂:タフロンA2200〔直鎖状ポリカーボネー
ト、出光石油化学(株)製、MV (粘度平均分子量)=
22,300〕 (B)有機アルカリ金属塩 C4 9 SO3 K:メガファクF114〔大日本インキ
化学(株)製〕 KSS:ジフェニルスルホンスルホン酸カリウム(UC
B社製)
【0043】製造例1 ポリカーボネートオリゴマーの
製造 5wt%水酸化ナトリウム水溶液400リットルに、ビ
スフェノールA60kgを溶解し、ビスフェノールAの
水酸化ナトリウム水溶液を調製した。次いで、室温に保
持したこのビスフェノールAの水酸化ナトリウム水溶液
を138リットル/時間の流量で、またメチレンクロリ
ドを69リットル/時間の流量で、内径10mm,管長
10mの管型反応器にオリフィス板を通して導入し、こ
れにホスゲンを並流して10.7kg/時間の流量で吹き
込み、3時間連続的に反応させた。ここで用いた管型反
応器は二重管となっており、ジャケット部分には冷却水
を通して反応液の排出温度を25℃に保った。また、排
出液のpHが10〜11に示すように調整した。このよ
うにして得られた反応液を静置することにより、水相を
分離除去し、メチレンクロリド相220リットルを採取
し、目的のポリカーボネートオリゴマー溶液を得た。オ
リゴマー濃度は317g/リットル、クロロホーメイト
基の濃度は0.7Nであった。
【0044】製造例2 シロキサンCの製造 オクタメチルシクロテトラシロキサン1483g、1,
1,3,3−テトラメチルジシロキサン18.1g及び8
6wt%硫酸35gを混合し、室温で17時間攪拌し
た。その後、オイル相を分離し、炭酸水素ナトリウム2
5gを加えて1時間攪拌した。次いでろ過し、150
℃,3torrで真空蒸留して低沸点物を除いた。次
に、2−アリルフェノール60gと塩化白金−アルコラ
ート錯体0.0014gとの混合物に、上記で得られたオ
イル294gを90℃で添加したのち、この混合物を9
0〜115℃で3時間攪拌した。生成物を塩化メチレン
で抽出し、80wt%の水性メタノールで3回洗浄し、
過剰の2−アリルフェノールを除去した。得られた生成
物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、真空中で115℃ま
で加熱して溶剤を留去した。得られた末端フェノールポ
リジメチルシロキサン(シロキサンC)は、NMRの測
定より、ジメチルシラノオキシ単位の繰り返し数は15
0であった。
【0045】製造例3 PC−シロキサン共重合体の製
造 (1)PC−シロキサン共重合体(a−1)の製造 下記の構造を有するシロキサンA40gをメチレンクロ
リド2リットルに溶解させたのち、これと製造例1で得
られたポリカーボネートオリゴマー溶液10リットルと
を混合した。これに、水酸化ナトリウム56gを水1リ
ットルに溶解させたものとトリエチルアミン5.7ccを
加え、300rpmで室温にて1時間攪拌した。その
後、5.2wt%の水酸化ナトリウム水溶液5リットルに
ビスフェノールA600gを溶解させたもの、メチレン
クロリド8リットル及びp−t−ブチルフェノール96
gを加え、500rpmで室温にて2時間攪拌した。次
いで、メチレンクロリド5リットルを加え、さらに水5
リットルで水洗し、0.01N水酸化ナトリウム水溶液5
リットルでアルカリ洗浄、0.1N塩酸5リットルで酸洗
浄及び水5リットルで水洗を順次行い、最後にメチレン
クロリドを除去し、フレーク状のPC−シロキサン共重
合体(a−1)を得た。この共重合体のMv(粘度平均
分子量)は17,000、シロキサンA単位含有量は1w
t%であった。 <シロキサンAの構造>
【0046】
【化10】
【0047】(2)PC−シロキサン共重合体(a−
2)の製造 上記(1)において、シロキサンA40gの代わりに、
下記の構造を有するシロキサンB420gを用い、かつ
水酸化ナトリウム56gを90gに、p−t−ブチルフ
ェノール96gを68gに変更した以外は、(1)と同
様にしてPC−シロキサン共重合体(a−2)を得た。
この共重合体のMvは22,000であり、シロキサンB
単位の含有量は10wt%であった。 <シロキサンBの構造>
【0048】
【化11】
【0049】(3)PC−シロキサン共重合体(a−
3)の製造 上記(1)において、シロキサンA40gを1700g
に変更し、水酸化ナトリウム56gを240gに変え、
水3リットルに溶解させた以外は、(1)と同様にして
PC−シロキサン共重合体(a−3)を製造した。この
共重合体のMvは17,000であり、シロキサンA単位
含有量は30wt%であった。 (4)PC−シロキサン共重合体(a−4)の製造 上記(1)において、シロキサンAの代わりに、製造例
2で得られたシロキサンCを用いた以外は、(1)と同
様にしてPC−シロキサン共重合体(a−4)を得た。
この共重合体のMvは17,000であり、シロキサンC
単位含有量は1wt%であった。なお、粘度平均分子量
(Mv)は、ウベローデ型粘度管にて、20℃における
塩化メチレン溶液の極限粘度〔η〕を測定し、次の関係
式により計算した。 〔η〕=1.23×10-5・Mv0.63 また、シロキサン単位含有量は製造時の仕込み量より計
算して求めた。
【0050】実施例1〜6及び比較例1〜4 第1表に示す種類と量の各成分を、それぞれ乾燥したの
ち、ブレンドして押出機に供給し、温度280℃で混練
してペレット化した。次いで、このペレットを120℃
で12時間乾燥したのち、金型温度80℃にて射出成形
して試験片を作成し、この試験片について、酸素指数,
難燃性,燃焼時滴下本数及びヘーズを測定した。結果を
第2表に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】注 1)酸素指数 JIS−K−7201に準拠して測定した。 2)難燃性 UL94規格1/12インチ,1/16インチ(厚
さ),アンダーライターズラボラトリー・サブジェト9
4に従って垂直燃焼試験を行った。 3)燃焼時滴下本数 上記UL94垂直燃焼試験を5本評価し、火玉が滴下し
て綿着火した本数を求めた。 4)ヘーズ JIS−K−7205に準拠して測定した。
【0054】以上の結果より、実施例1〜4では、本発
明で規定するシリコーン変性芳香族ポリカーボネートを
用いることにより、酸素指数が増大し、燃焼時の滴下を
防止しうるとともに、1/12インチのUL94がV−
0又はV−1となる。実施例5,6では、さらに有機金
属塩を添加することにより、酸素指数が一層増大し、難
燃性がさらに高くなり、1/16インチのUL94がV
−0となる。一方、比較例1では樹脂成分中のオルガノ
ポリシロキサン単位含有量が、本発明で規定する範囲よ
り少ないため、難燃性が向上せずビスフェノールA系ポ
リカーボネートと同程度である。比較例2では、有機ア
ルカリ金属塩を添加することで酸素指数は増大するもの
の、燃焼時に滴下が生じ、1/12インチのUL94が
V−2となる。比較例3では、オルガノポリシロキサン
の共重合量が本発明で規定する範囲より多く、得られる
ポリカーボネートがゲル化し、成形が不可能であった。
比較例4では、本発明で規定したシリコーン変性ポリカ
ーボネート以外の直鎖のポリカーボネート−ポリジメチ
ルシロキサン共重合体を用いることにより、有機金属塩
を添加しても酸素指数の増大はなく、1/12インチの
UL94がV−2となる。
【0055】
【発明の効果】本発明の難燃性ポリカーボネート樹脂組
成物は、ポリカーボネートが本来有する透明性及び物性
を損なうことなく、難燃性を向上させ、かつ燃焼時の滴
下を防止することができ、各種の成形品、例えばOA機
器部品,電気・電子部品,機械部品,建材などの素材と
して好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08K 5/521 C08K 5/521 C08L 83/10 C08L 83/10 //(C08L 69/00 83:10) (72)発明者 宝田 充弘 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (72)発明者 木崎 弘明 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (72)発明者 熊谷 公孝 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社 シリコーン電 子材料技術研究所内 (56)参考文献 特開 平6−313103(JP,A) 特開 平6−65493(JP,A) 特開 平5−311079(JP,A) 特開 平4−202465(JP,A) 特開 平7−82367(JP,A) 特公 昭60−38418(JP,B2) 特公 昭45−36434(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 69/00 C08L 83/00 - 83/16 C08G 64/00 - 64/42 C08G 77/00 - 77/62 C08K 3/00 - 13/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)一般式(I) (R1 3SiO0.5)a (R2 2SiO) b (R3 SiO1.5)
    c (SiO2)d ・・・(I) (式中、R1 ,R2 及びR3 はそれぞれ炭素数1〜12
    の炭化水素基又はフェノール性水酸基含有一価有機基を
    示すが、該フェノール性水酸基含有一価有機基は一分子
    中に少なくとも2個存在する。a,b,c及びdはそれ
    ぞれ0≦a≦0.75,0≦b<1,0≦c≦0.5,0≦
    d≦0.25及び(a+b+c+d)=1の関係を満たす
    数であるが、c及びdでは同時に0ではない。)で表さ
    れる基本構造を有するオルガノポリシロキサン0.1〜2
    0重量%を共重合させてなるシリコーン変性芳香族ポリ
    カーボネート1〜100重量%と、(b)芳香族ポリカ
    ーボネート99〜0重量%とからなる上記オルガノポリ
    シロキサン由来の単位0.1重量%以上を含有する樹脂成
    分100重量部に対し、(B)有機アルカリ金属塩及び
    /又は有機アルカリ土類金属塩0〜1重量部を配合して
    なる難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (a)成分のシリコーン変性芳香族ポリ
    カーボネートが、二価フェノールとして2,2−ビス
    (4−ヒドロキシフェニル)プロパンを用いたものであ
    る請求項1記載の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (b)成分の芳香族ポリカーボネート
    が、二価フェノールとして2,2−ビス(4−ヒドロキ
    シフェニル)プロパンを用いたものである請求項1記載
    の難燃性ポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)成分が、有機スルホン酸のアルカ
    リ金属塩及びアルカリ土類金属塩、有機リン酸エステル
    のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩並びに有機カ
    ルボン酸のアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩の中
    から選ばれた少なくとも一種である請求項1記載の難燃
    性ポリカーボネート樹脂組成物。
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