JP3145126B2 - カッタ装置 - Google Patents

カッタ装置

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JP3145126B2
JP3145126B2 JP51147798A JP51147798A JP3145126B2 JP 3145126 B2 JP3145126 B2 JP 3145126B2 JP 51147798 A JP51147798 A JP 51147798A JP 51147798 A JP51147798 A JP 51147798A JP 3145126 B2 JP3145126 B2 JP 3145126B2
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chain
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慶二 木村
明文 星野
卓 村上
勝 上野山
洌志 深澤
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Komatsu Ltd
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    • B28D1/088Sawing in situ, e.g. stones from rocks, grooves in walls
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、油圧ショベル等に搭載された作業機の先端
に装着され、コンクリートの構築物や道路の舗装等を切
断するのに好適なカッタ装置に関する。
背景技術 コンクリートの建築物の解体、ビルのリフォームのた
めの床や壁面等の開口等の切断にはカッタが用いられ、
その多くは手持ち式である。ところがこの手持ちでの切
断作業は重労働であり、作業能率が低く、高所の切断も
困難であるという問題がある。
そこで作業能率向上のため、レールに自走式のチェー
ンカッタ装置を取着し、またレールを被切削物にアンカ
ーセットしてチェーンカッタをレールに沿って自走さ
せ、被切削物を切断するものが提案されている。このレ
ールはミニバックホーに装着することも可能である。し
かしながら、この機械では機械と直角方向にしか切断で
きないため作業が限定されるという問題がある。
上記の問題を解決するために、特公平7−13376号公
報には走行台車の作業機アームの先端にチェーンカッタ
装置を旋回自在に取り付けた。壁面掘削チェーンカッタ
の支持装置が提案されている。
図30は、前記壁面掘削チェーンカッタの支持装置の側
面図であり、油圧ショベルの作業機アーム90の先端には
ガイドレール91が水平方向に旋回自在に取着され、旋回
用油圧シリンダ92で旋回するようになっている。ガイド
レール91両端の下側には支持脚フレーム93,93が設けら
れ、各支持脚フレーム93,93の先端には高さ調節自在の
支持脚シュー94,94を備えている。ガイドレール91には
伏仰用油圧シリンダ96によって伏仰自在とされたチェー
ンカッタ95が取着されている。チェーンカッタ95は、横
行用油圧シリンダ97によってガイドレール91に沿って横
方向に移動可能となっている。
床面を切削するときは、図30に示すように、床面に支
持脚シュー94,94を接地させる。次に伏仰用油圧シリン
ダ96によってチェーンカッタ95を細い2点鎖線の位置X
から実線位置に俯伏させ床面に深さHだけ切り込む。次
に横行用油圧シリンダ97によってチェーンカッタ95をガ
イドレール91に沿って水平移動させ、細い2点鎖線Yに
示すように掘削して行く。
この支持装置は、油圧ショベルの作業機アーム90の先
端に取着してあるため、床面のみならず壁面の掘削も可
能であり、また、油圧ショベルに対して任意の方向の掘
削が可能であるとともに、高所の掘削もできる。
しかしながら、上記従来の構成には次のような問題が
ある。
(1)掘削開始時にチェーンカッタ95を俯伏させて切り
込み深さを深くして行くため、掘削深さHに達するまで
に長さB2の不完全な切り込み部が生じる。また、掘削完
了時にも長さDの不完全切り込み部が残ることとなる。
従って、図31に示すように、例えば深さHで、一辺が長
さAの正方形の部分(ハッチング部)を切削するとき、
一辺の切削長さC2は、 C2=A+B2+D となり、無駄な切削(=B2+D)が多く、また広い切削
面積を要す。
(2)ガイドレール91を支持脚フレーム93,93で床面に
固定するため、中央部が浮く。このため、ヒューム管等
を切断するときは、ヒューム管等を押さえることができ
ず、別にヒューム管等を固定する必要があって、作業が
面倒となる。
(3)チェーンカッタ95のチェーン磨耗時の張り調整を
定期的に行う必要があり煩わしい。また、常に適性な緊
張状態を維持できないために切削能率が低下し、チェー
ン、チェーン駆動用スプロケット、チェーンバー等に異
常磨耗が発生し、これらの寿命低下を招いている。
(4)チェーンカッタ95の先端部が切削時に反力によっ
て振れるため、正確で綺麗な切削ができない。また、チ
ェーンバーの磨耗やラックが発生し易く、チェーンやそ
の駆動用スプロケットの磨耗が激しいため、部品の交換
頻度が多くなり、切削能力の低下を招いている。
ところで、チェーンカッタ95での切削中、負荷が大き
くなると、チェーンカッタ95の回転速度が低下して場合
によっては停止することがある。一方負荷が小さくなる
と、チェーンカッタ95の送り速度を速くしないとパワー
ロスが生ずる。従って作業中、これらに対して調整を行
う必要がある。これら調整は従来、オペレータが負荷状
況を例えば油圧計を見ながら判断し、手動でチェーンカ
ッタ95の回転速度や送り速度を加減することで行ってい
る。このために、運転操作に熟練を要し、効率的に切削
作業を行うことが難しいという問題があった。
発明の開示 本発明は、上記従来技術の問題点に着目し、無駄な切
削を減少させて効率的に切削作業を行うことができ、ヒ
ューム管等の切断も容易に行え、正確で綺麗な切削が行
えると共に、カッタの異常磨耗等が少なく、寿命の長い
カッタ装置を提供することを目的としている。
本発明に係るカッタ装置の第1は、自走式作業車両の
作業機の先端に旋回自在に取着されたガイド手段支持部
材と、ガイド手段支持部材に水平に支持されたガイド手
段と、ガイド手段に取着されたカッタと、ガイド手段に
対してカッタを垂直方向に移動させる垂直移動手段と、
ガイド手段に沿ってカッタを水平方向に移動させる水平
移動手段とを備えると共に、ガイド支持部材の下面を、
ガイド手段の下面より突出させている。
かかる構成によれば、ガイド手段を任意の位置に任意
の向きに位置させ、カッタを垂直移動手段によって下方
に移動して被切削物に切り込み、水平移動手段によりガ
イド手段に沿って水平方向に移動させて被切削物を切削
することができる。また、壁面や高所の切削も可能であ
る。さらに、切り込み時にはカッタを垂直方向に移動さ
せるため、切削すべき箇所を無駄なく効率的に切削でき
る。即ち、深溝で矩形の切削面が得られ、壁面の開口切
削が可能となる。
また、ガイド支持部材を被切削面に当接させることで
ガイド手段を浮かせることができるため、多少の凹凸の
ある場所でも支障なくガイド手段を所定の位置に水平に
設置することができる。また、ガイド支持部材は一箇所
に位置するため、ヒューム管等でもしっかり押さえ、容
易に切断できる。
第2は、第1のカッタ装置において、前記ガイド支持
部材の下面には、被切削物に食い込ませる突起を備えて
いる。
この突起によって、カッタ装置を所定の場所に確実に
固定できる。
第3は、第1のカッタ装置において、前記ガイド支持
部材が、ガイド手段をその長手方向にスライドさせるス
ライド手段を備えている。
このスライド手段と前記水平移動手段とを併用するこ
とにより、ガイド手段自体は短くても、長い距離に渡っ
て切削可能となる。即ち、カッタ装置がコンパクトにな
り、狭隘な場所での使用に有利となる。
第4図は、第1のカッタ装置において、前記カッタ
は、チェーン又はベルトがバーに巻装されてなるチェー
ンカッタ又はベルトカッタであって、チェーン又はベル
トを自動的に緊張する自動張り調整手段を備えると共
に、自動張り調整手段は、チェーン又はベルトが停止し
ているときにこれを自動的に緊張し、チェーン又はベル
トが回転中はこの緊張状態を保持している。
これにより、チェーン又はベルトの磨耗に合わせて張
り調整が可能となり、常に適性な張り状態で作業でき
る。従って、作業効率が良く、各部材の磨耗も少なくす
ることができる。
また、自動張り調整手段がチェーン又はベルトが停止
しているときにこれを自動的に緊張し、チェーン又はベ
ルトが回転中はこの緊張状態を保持していることによ
り、チェーン又はベルトの回転抵抗が低減して、切削作
業効率がさらに良くなる。
第5は、第4のカッタ装置において、自動張り調整手
段は、カッタの本体ベースにバーを固着し、チェーン又
はベルトの駆動部の位置を可動にしてチェーン又はベル
トを自動的に緊張している。
このようにカッタの本体ベースにバーを固着している
ため、被切削物の突切り作業においても、この突込み力
に負けずにチェーン又はベルトを緊張状態を保持でき、
突切り作業効率が向上する。
図面の簡単な説明 図1は本発明のカッタ装置を装着した油圧ショベルの
全体斜視図である。
図2は本カッタ装置に係る第1実施例の拡大斜視図で
ある。
図3は本カッタ装置のガイド支持部材に係る第1実施
例の背面図、図4はその側面図である。
図5は本ガイド支持部材に係る第2実施例の背面図、
図6はその側面図である。
図7は本カッタ装置による切削状況の説明図、図8は
四角形切削作業の説明図、 図9はヒューム管切断作業の説明図である。
図10は本カッタ装置の油圧回路図である。
図11は本カッタ装置に係る第2実施例のスライド手段
の側面図、図12はその平面図、図13はそのスライド時の
説明図である。
図14は本カッタ装置のチェーン又はベルト張り調整手
段に係る第1実施例の正面図、図15はその側面図であ
る。
図16は図14のバー挾着部の拡大正面図、図17はその側
面断面図である。
図18は図14の緊張用油圧シリンダ部の拡大正面図、図
19はその側面断面図である。
図20は本チェーン又はベルト張り調整手段の第2実施
例の正面図、図21はその側面図である。
図22は図20はのチェーン又はベルト駆動用油圧モータ
取付部の拡大正面図、 図23はその側面断面図、図24はその後面断面図であ
る。
図25は本チェーン又はベルト張り調整手段に係る第1
実施例の油圧回路図、図26はその第2実施例の油圧回路
図である。
図27は本カッタ装置の振れ止め装置に係る第1実施例
の側面図である。
図28は本振れ止め装置に係る第2実施例の側面図、図
29はその部品構成を示す斜視図である。
図30は従来のカッタ装置の正面図、図31はその四角形
切削作業の説明図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明のカッタ装置に係る好適な実施例を図1〜図28
を参照して詳述する。
図1は本発明のカッタ装置10を装着した油圧ショベル
1の全体斜視図であ。作業機2のアーム3の先端には、
旋回装置4を介してカッタ装置10が旋回自在に取着され
ている。
図2はカッタ装置10の第1実施例の全体斜視図であ
る。アーム3の先端には各ピン5、6により第1ブラケ
ット7が取着され、第1ブラケット7には旋回装置4を
介してガイド支持部材11が旋回自在に取着されている。
ガイド支持部材11には、ガイド手段12であるガイドレー
ル12が水平に固設されている。ガイドレール12の上部に
は、その長手方向に移動可能に第2ブケット20が係合さ
れている。第2ブラケット20には、直立する2本のガイ
ドロッド21,21と1本の送りネジ22の各下端が固設され
ている。
カッタ60は、ディスクカッタ、チェーンカッタ、又は
ベルトカッタ等であって、カッタ60の本体ベース61に
は、第3ブラケット23が固設されている。第3ブラケッ
ト23は、各ガイドロッド21,21が夫々貫通するガイド孔
と、送りネジ22が螺合して貫通する雌ねじ孔とを有す
る。送りネジ22の上端は、カッタ60を上下移動自在とす
る上下移動用油圧モータ24の回転軸に連結されている。
一方、各ガイドロッド21,21の上端は上下移動用油圧モ
ータ24の支持部材に固設されている。上下移動用油圧モ
ータ24を駆動させると、送りネジ22が回転し、第3ブラ
ケット23がカッタ60と一体となって各ガイドロッド21,2
1にガイドされて垂直方向に移動する。即ち、これらで
カッタ60を垂直移動させる垂直移動手段25を構成してい
る。尚、本体ベース61にはカッタ60を駆動させるカッタ
駆動用油圧モータ62が取着されている。
他方、ガイドレール12の上面長手方向に、ラック30が
固設されている。また、第2ブラケット20には、水平移
動用油圧モータ31が固設されている。水平移動用油圧モ
ータ31の回転軸にはピニオン32が設けられ、ピニオン32
とラック30とが噛み合うことによって、カッタ60の水平
移動手段33を構成している。即ち、水平移動用油圧モー
タ31を駆動すると、ピニオン32が回転し、第2ブランケ
ット20がカッタ60と一体となってラック30上を(即ち、
ガイドレール12上を)左右方向に移動する。
第2ブラケット20には、カッタ60の振れ止め用の表裏
一対のローラ81,81が取着されて、カッタ60を両面から
挾持している。
図3はガイド支持部材11の第1実施例の背面図であ
り、図4はその側面図である。ガイド支持部材11には、
ガイドレール12が固設されている。ガイド支持部材11の
下面13は、ガイドレール12の下面14より寸法Sだけ下方
へ突出しており、ガイド支持部材11の下面13を被切削面
8に当接させたとき、ガイドレール12の下面14が被切削
面8から寸法Sだけ浮いた状態になる。従って、被切削
面8に多少の凹凸があっても、支障なくガイドレール12
を水平にセットできる。
図5はガイド支持部材11の第2実施例の背面図であ
り、図6はその側面図である。ガイド支持部材11の下面
13はガイドレール12の下面14より寸法Sだけ下方へ突出
し、且つガイド支持部材11の下面13には複数の突起15,1
5が設けられている。ガイド支持部材11を被切削面8に
当接させたとき、各突起15,15は被切削物8に食い込ん
で、ガイドレール12を安定させる。
カッタ装置10で被切削物8を切削するときは、図7に
示すようにガイド支持部材11の下面13を被切削面8に当
接させ、ガイドレール12を所定の位置に設置する。次に
垂直移動手段25によって細い2点鎖線に示すようにカッ
タ60を下方に移動して深さHだけ切り込む。次に水平移
動手段33によりカッタ60を実線で示すように横方向に移
動させ、被切削物8を切削する。このとき、切り込み当
初の深さHに達しない不完全切り込み部の長さB1はカッ
タ60の幅Wの1/2であり、従来のものの長さB2および長
さDに比して極めて小さい。
従って図8に示す一辺の長さAの正方形の部分(ハッ
チング部)を切削するときの一辺の切削長さC1は C1=A+2×B1 となり、従来のものの寸法C2に比して大幅に小さくな
り、無駄の無い効率的な切削を行うことができる。
また、ヒューム管等を切断するときは、図9に示すよ
うにガイド支持部材11の下面13でヒューム管16を押さ
え、地表17に固定したのち、カッタ60で切断することが
可能であり、作業が極めて容易となる。
ところで、カッタ60での切削中、負荷が大きくなると
カッタ60の回転速度が低下し、場合によっては停止する
ことがある。一方負荷が小さくなると、カッタ60の送り
速度を速くしないとパワーロスが生ずる。従って、作業
中にこれらに対し調整を行う必要がある。
このために、本カッタ装置10では次の構成としてい
る。図10はカッタ装置10のカッタ駆動および水平移動用
の油圧回路図である。カッタ駆動用油圧モータ62を駆動
する第1油圧ポンプ51と、水平移動用油圧モータ31を駆
動する第2油圧ポンプ52とが、エンジン50に直列連結し
ている。第1油圧ポンプ51とカッタ駆動用油圧モータ62
とは、第1操作弁53を介して接続され、回路上にリリー
フ弁54が介装されている。第2油圧ポンプ52と水平移動
用油圧モータ31とは第2操作弁55を介して接続され、こ
の回路上に可変リリーフ弁56が介装されている。第1油
圧ポンプ51の吐出油路57と可変リリーフ弁56とは、パイ
ロット油路58で接続されている。59はオイルタンクであ
る。
上記油圧回路の作動を説明する。オペレータは第1操
作弁53および第2操作弁55を操作してカッタ駆動用油圧
モータ62および水平移動用油圧モータ31を駆動して切削
を行う。カッタ60の負荷が増大すると、第1油圧ポンプ
51の吐出回路57の油圧が上昇し、またカッタ駆動用油圧
モータ62の回転速度が低下する。可変リリーフ弁56はパ
イロット回路58からの油圧を受けて可変リリーフ弁56の
リリーフセット圧を低下させ、水平駆動用油圧モータ31
への作動油圧を低下させて送り力を小さくし、カッタの
切り込み量を少なくする。これによってカッタ60の負荷
が減少し、カッタ駆動用油圧モータ62の回転速度が上昇
する。
ここで、カッタ駆動用油圧モータ62の回転速度が上昇
すると、第1油圧ポンプ51の吐出回路57の油圧が低下す
る。可変リリーフ弁56は、この低い油圧をパイロット回
路58から受けてリリーフセット圧を上昇させ、水平駆動
用油圧モータ31への作動油圧を増加させて送り力を大き
くし、切り込み量を多くする。これによりカッタ60の負
荷は増大して、カッタ駆動用油圧モータ62の回転速度は
低下する。
即ち、カッタ60の回転速度は負荷の変動に関係なく設
定された最適値を維持し、且つ常に適度の押し力で送り
がかけられるので、能率的な切削が行える。また、この
調整は自動的に行われるので、作業者の熟練度とは関係
なく、効率的に作業ができる。
次に、カッタ装置10の第2実施例を図11、図12により
説明する。
図11はスライド手段45を有するガイド支持部材11の側
面図であり、図12はその平面図である。ガイド支持部材
11の上下には、突起状の各ガイド部40,42が設けられて
いる。各ガイド部40,40はガイドレール12の上下の内側
に設けられた各溝41,41に係合している。一方、ガイド
レール12の長手方向には、スライド用ラック42が固設し
てある。また、ガイド支持部材11には、スライド用油圧
モータ43が固設してあり、その回転軸回りにピニオン44
を設けている。このピニオン44がスライド用ラック42に
噛み合ってスライド手段45を構成している。これによ
り、ガイドレール12はガイド支持部材11に対してガイド
部40に沿って左右に移動可能となっている。
即ち、スライド用油圧モータ43を駆動すると、ピニオ
ン44が回転してガイドレール12が、図13に示す実線位置
から点線位置に移動する。従って、前記水平移動手段33
と併用することによって、カッタ60を短い長さL1のガイ
ドレール12でも、さらに長い距離L2だけ移動できる。こ
のため、カッタ装置10をコンパクトにでき、狭隘な場所
での作業も容易に行えるようになる。
次に、カッタ60がチェーンカッタである場合の、チェ
ーン張り調整手段について説明する。
図14はチェーン張り調整手段の第1実施例の正面図で
あり、図15はその側面図である。本体ベース61にはカッ
タ駆動用油圧モータ62が取着され、カッタ駆動用油圧モ
ータ62の回転軸にはスプロケット63が取着されている。
本体ベース61の先端部には、バー64がプレート65を介し
て複数本の植込みボルト66によって長手方向に移動可能
に挾持されている。スプロケット63およびバー64の周囲
には,チェーン67が卷装されている。プレート65の中央
部には緊張用油圧シリンダ70が位置している。
図16のバー64の挾着部の一部断面の正面図であり、図
17は図16のA−A断面図である。バー64の図示右端には
長手方向に2本のガイド用長孔68,68が設けられ、これ
らガイド用長孔68,68は本体ベース61に固着された各2
本の植込みボルト66,66にそれぞれ係合している。従っ
て、バー64は本体ベース61に対して相対的に長手方向に
移動可能である。各2本の植込みボルト66,66の先端に
は、プレート65が各2個のナット69,69により締着され
る。従って、バー64を伸縮させた後に各2個のナット6
9,59を締め込み、プレート65と本体ベース61とでバー64
を挟むことにより、チェーン67の張りを調整することが
できる。
図18はプレート65および各2個のナット69,69を除い
た正面図であり、図19は図18のB−B断面図である。本
体ベース61には緊張用油圧シリンダ70の一端が連結さ
れ、その他端はバー64の端部に連結されている。従っ
て、緊張用油圧シリンダ70を伸長するとチェーン67は緊
張する。
図20はチェーン張り調整手段の第2実施例の正面図で
あり、図21はその側面図である。緊張用油圧シリンダ70
の一端は本体ベース61に連結され、その他端はカッタ駆
動用油圧モータ62のケースに連結されている。本体ベー
ス61の端部には、バー64が複数のボルト72により固着さ
れている。カッタ駆動用油圧モータ62に取着されたスプ
ロケット63とバー64の外周には、チェーン67が卷装され
ている。
図22はカッタ駆動用油圧モータ62の取り付け部の正面
図であり、図23は図22のC−C断面図であり、図24は図
23のD−D断面図である。本体ベース61には、ガイド用
長孔73が設けられている。このガイド用長孔73内には、
スプロケット63側の端面に複数のボルト75,75によって
締着されたスライドプレート74が挿入されている。スラ
イドプレート74には、図24に示すようにフランジ76が形
成されており、駆動部であるカッタ駆動用油圧モータ62
とスプロケット63とを、移動可能に支持している。従っ
て、緊張用油圧シリンダ70を伸長させることで、この駆
動部が移動し、チェーン67は緊張する。
このように、バー64は固定し、駆動部のみ移動してチ
ェーン67を緊張しているため、被切削物の突切り作業に
おいても、突込み力に負けずにチェーン67を緊張状態に
保持できる。
チューン張り調整手段の油圧回路の一例を図25に示
す。例えば、図10に示した第1油圧ポンプ51、第1操作
弁53及びカッタ駆動用油圧モータ62からなるチェーンカ
ッタ60の駆動回路において、この駆動回路にバイパス油
圧77を設け、緊張用油圧シリンダ70の伸長側に接続す
る。バイパス油路77には一方向弁78が介装され、一方向
弁78にはこれを開放するネジ79が付設されている。
この油圧回路において切削作業を開始すると、バイパ
ス油路77に油圧が発生し、この油圧が一方向弁78を通っ
て緊張用油圧シリンダ70に送られる。すると、緊張用油
圧シリンダ70が伸長して、チェーン67を自動的に緊張す
る。一方、切削作業中に油圧が低下しても、一方向弁78
があるために緊張用油圧シリンダ70は短縮せず、チュー
ン67は弛まない。従って、運転中にチェーン67が磨耗し
て伸びても常に適性な緊張状態で運転され、異常磨耗が
発生せず、切削効率の低下の恐れもない。尚、チェーン
67の交換時には、ネジ79によって一方向弁78を開放し、
緊張用油圧シリンダ70を短縮してこれを交換する。
また、チェーン張り調整手段の油圧回路の他の例を図
26に示す。図25のバイパス油路77の代わりに、第1油圧
ポンプ51と第1操作弁53の間にバイパス油路77aを設
け、緊張用油圧シリンダ70の伸長側に接続する。バイパ
ス油路7aには一方向弁78とパイロット式切換弁78aが介
装され、パイロット式切換弁78aには前記駆動回路のパ
イロット油路が接続されている。
この油圧回路において、切削作業の開始前、即ちチェ
ーン67が停止中はパイロット式切換弁78aが開状態であ
り、第1油圧ポンプ51の圧油が一方向弁78を通って緊張
用油圧シリンダ70に送られる。すると、緊張用油圧シリ
ンダ70が伸長して、チェーン67を緊張する。また、切削
作業中、即ちチェーン67が回転中はパイロット油路に油
圧が発生してパイロット式切換弁78aが閉状態となるた
め、さらに緊張用油圧シリンダ70を伸長させずに、チェ
ーン67を元の緊張状態に保持している。これにより、チ
ェーン67の回転抵抗が低減し、切削作業効率がさらに良
くなる。
次に、カッタ60の振れ手段である、振れ止め装置につ
いて説明する。
図27はカッタ振れ止め装置の第1実施例の側面図であ
る。ガイドレール12に係合して横方向に移動自在とされ
た第2ブラケット20の前面には、ブラケット80がボルト
によって着脱自在に固着されている。このブラケット80
には、両先端に対向する一対のロール81,81を有するト
ーションバー82,82が取着されている。そして各ローラ8
1,81は、バー64を両面から適正位置で挾持している。
各ローラ81,81は、被切削面8の近傍に位置してお
り、カッタ60が切削抵抗を受けてバー64が振れるのを防
止している。このためバー64の磨耗やクラックの発生、
チェーン67やスプロケット63の磨耗を低減できる。また
綺麗で正確な切断面が得られ、リフォーム等の精度を要
求される工事に好都合であり、切断能力も向上する。
図28はカッタ60の振れ止め装置の第2実施例の側面図
であり、図29はその部品構成を示す斜視図である。第2
ブラケット20の前面には、奥面に上下方向の歯84を有す
る溝85が設けられている。一方、前記ブラケット80は、
第2スライドプレート86の下端の前面に設けられてい
る。この第2スライドプレート86は、ブラケット80の反
対面に上下方向の歯87を有しており。そして歯87と前記
歯84とが噛み合い、相互にずれないようになっている。
即ち、溝85に第2スライドプレート86を嵌入したのち、
第2スライドプレート86を一対の押さえプレート88を介
して複数の押さえボルト89で締着する。
上記のような構成の上下方向位置調整段であるから、
第2スライドプレート86を上下方向に調整することによ
り、ローラ81の上下方向の位置の調整が可能となる。従
って、図28に示すような段差のある被切削面8を切削す
るときでも、ローラ81を被切削面8の近傍に位置させる
ことで、第1実施例と同様の効果が得られる。
産業上の利用可能性 本発明は、無駄な切削を減少させて効率的に切削作業
を行うことができ、ヒューム管等の切断も容易に行え、
正確で綺麗な切削が行えると共に、カッタの異常磨耗等
が少なく、寿命の長いカッタ装置である。油圧ショベル
等の自走式作業車両の作業機先端に装着され、コンクリ
ートの構築物や道路の舗装等を切断するのに好適なカッ
タ装置として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深澤 洌志 東京都東大和市桜が丘2丁目142番1号 小松ゼノア株式会社内 審査官 中田 誠 (56)参考文献 特開 平7−71036(JP,A) 特公 平7−13376(JP,B2) 特公 平4−54768(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04G 23/08 E02D 17/13 E02F 3/14 E02F 5/06 E21C 25/20 E01C 23/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自走式作業車両の作業機の先端に旋回自在
    に取着されたガイド手段支持部材(11)と、ガイド手段
    支持部材に水平に支持されたガイド手段(12)と、ガイ
    ド手段(12)に取着されたカッタ(60)と、ガイド手段
    (12)に対してカッタ(60)を垂直方向に移動させる垂
    直移動手段(25)と、ガイド手段(12)に沿ってカッタ
    (60)を水平方向に移動させる水平移動手段(33)とを
    備えると共に、ガイド支持部材(11)の下面(13)を、
    ガイド手段(12)の下面(14)より突出させたことを特
    徴とするカッタ装置。
  2. 【請求項2】前記ガイド支持部材(11)の下面(13)に
    は、被切削物(8)に食い込ませる突起(15)を備えた
    ことを特徴とする請求の範囲1記載のカッタ装置。
  3. 【請求項3】前記ガイド支持部材(11)は、ガイド手段
    (12)をその長手方向にスライドさせるスライド手段
    (45)を備えたことを特徴とする請求の範囲1記載のカ
    ッタ装置。
  4. 【請求項4】前記カッタ(60)は、チェーン又はベルト
    がバー(64)に巻装されてなるチェーンカッタ又はベル
    トカッタであって、チェーン又はベルトを自動的に緊張
    する自動張り調整手段を備えると共に、自動張り調整手
    段は、チェーン又はベルトが停止しているときにこれを
    自動的に緊張し、チェーン又はベルトが回転中はこの緊
    張状態を保持することを特徴とする請求の範囲1記載の
    カッタ装置。
  5. 【請求項5】前記自動張り調整手段は、カッタ(60)の
    本体ベース(61)にバー(64)を固着し、チェーン又は
    ベルトの駆動部(62,63)の位置を可動にしてチェーン
    又はベルトを自動的に緊張することを特徴とする請求の
    範囲4記載のカッタ装置。
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