JP3141187B2 - 鋼の連続鋳造用パウダー - Google Patents

鋼の連続鋳造用パウダー

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋼の連続鋳造において、
鋳型内に添加し使用されるパウダーに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鋼の連続鋳造用パウダーにはいくつかの
タイプがあり、SiO2、CaO源である珪石粉、消石
灰、炭酸カルシウム、ポルトランドセメント、合成珪酸
カルシウム、ウォラストナイト、等を主原料として、炭
酸ナトリウム、炭酸リチウム、弗化ナトリウム、弗化カ
ルシウム、弗化マグネシウム、弗化アルミニウム、酸化
マグネシウム、酸化アルミニウム、氷晶石、等のアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属または金属アルミニウム
の酸化物、炭酸塩化合物、弗化物やホウ砂、酸化ジルコ
ニウム、等を物性調整原料として、更にはパウダーの消
費速度に合った溶融速度を保持させるために、溶融速度
調整剤としてコークス、カーボンブラック、天然黒鉛、
人造黒鉛、石炭等の炭素質原料を混合したもの(これを
原料混合タイプと称する)、炭素質原料を除く成分の一
部もしくは全部を予め溶解水砕したもの(これをプリメ
ルトタイプと称する)がある。
【0003】また形状的には、粉末原料を混合した粉末
タイプと更に種々の方法で造粒した顆粒タイプとがあ
る。
【0004】鋼の連続鋳造法におけるパウダーの役割と
要求される特性は、下記のとおりである。
【0005】溶鋼面をパウダーの溶融したスラグ層と
その上の未溶融層とで完全に被覆して、大気による溶鋼
の酸化を防止するとともに、保温効果を持たせること。
【0006】溶融したスラグは溶鋼中より浮上した非
金属酸化物を溶解、吸収することにより、非金属酸化物
が鋳片の表面ノロカミ、表皮下介在物、内部介在物とな
ることを防止すること。
【0007】鋳型と鋳片間に流入したスラグフィルム
は、鋳型、鋳片間の潤滑作用を行うとともに、フィルム
を通して鋳片から鋳型への抜熱を均一化、緩冷却化する
ことにより鋳片の凝固シェルを均一に発達せしめ、表面
欠陥の無い鋳片を得ること。
【0008】一般的なパウダーの成分としては、SiO
2:20〜45wt%、CaO:20〜45wt%、A
23:1〜10wt%、MgO:0〜20wt%、N
2O:1〜20wt%、F-:1〜20wt%、C:1
0wt%以下、で構成されており、必要に応じてTiO
2、ZrO2、B23、SrO、MnO等も使用されてい
る。
【0009】分析上弗化物は、酸化物とF-に、炭酸塩
化合物は酸化物とCとして表記されている。
【0010】また物性としては、1300℃の粘度で
0.5〜8poise、凝固温度(溶融状態から徐々に
温度を低下させる過程において粘度が著しく増大する温
度で、結晶化温度にほぼ等しいと考えられる)で800
〜1260℃のものが使用されている。
【0011】ところで近年、省エネルギーや省資源、歩
留りや原単位の向上によるコストダウンの要請が一段と
高まる傾向にある。
【0012】そのため連続鋳造の高速化さらには高速連
続鋳造で製造された鋳片を冷却、再加熱することなく直
接圧延工程に送り込む直送圧延方式が、積極的に採用さ
れるようになっている。
【0013】該直送圧延を実施するためには、鋳造され
る鋳片の欠陥(割れ、凹み、ピンホール、介在物)を皆
無にするか、直送圧延に支障のない程度に極めて少なく
しなければならない。
【0014】しかしながら直送圧延のため種々の鋳片欠
陥防止対策がとられているにもかかわらず、中炭素鋼や
包晶組成の鋼では縦割れや凹みが発生し易いという大き
な問題が現在も解決されていない。
【0015】また中炭素鋼だけではなく、鋳造速度が大
きい場合には低炭素鋼においても縦割れが発生する傾向
にある。
【0016】縦割れや凹みの発生は鋳片歩留りの著しい
低下をもたらすとともに、直送圧延を実施するうえで大
きな問題となっている。
【0017】これに対し縦割れや凹みの発生を低減する
方法として、パウダーの塩基度(CaO/SiO2)や
凝固温度を高く設定することによりパウダー凝固時の結
晶性を強め、鋳片から鋳型への抜熱抵抗を大きくする方
法が採られている(CAMP―ISIJ Vol4,1
253(1991)、CAMP―ISIJ Vol6,
287(1993)参照)。
【0018】抜熱抵抗の増大により鋳片は緩冷却され、
縦割れや凹みは減少する傾向にある。
【0019】しかしながらパウダーの結晶性を強くする
だけでは鋳片から鋳型への抜熱を充分には均一化でき
ず、したがって縦割れや凹みの発生を完全には防止でき
ない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術で解決できなかった鋳型内抜熱の不均一を解消し、か
つ凝固時の結晶化を促進して、鋳片を緩冷却かつ均一冷
却し縦割れや凹みの発生を著しく低減することができる
パウダーを提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、パウダー
溶融スラグの結晶析出開始温度におよぼす冷却速度の影
響、結晶析出開始温度におよぼす種々の添加物の影響、
実際の鋳造機の鋳型壁に付着した固体スラグフィルムの
状態、の調査を行い、以下の知見を得た。
【0022】鋳型壁に付着した固体スラグフィルムの
厚みのバラツキは大きく、また鋳型内の位置によっても
厚みは大きく異なっている。
【0023】溶融スラグの冷却過程における結晶析出
開始温度(凝固開始温度にほぼ等しい)は、冷却速度が
大である程低下し、ある冷却速度以上では結晶を析出す
ること無く凝固する。
【0024】塩基度(CaO/SiO2)や凝固温度
を高く設定しスラグの結晶性を強めた場合、冷却速度が
小さい場合の結晶析出開始温度は高くなるが、冷却速度
が大きい場合には結晶析出開始温度が著しく低下する。
【0025】スラグにCr23を微量添加することに
より、冷却速度が大きい場合にも結晶析出開始温度を高
くすることができ、かつ結晶析出開始温度を冷却速度に
よらずほぼ一定にすることが可能である。
【0026】本発明は、これ等の知見をもとになされた
ものであって、原料を単に混合したもの、またはこの原
料混合物のうち炭素質原料を除いた部分の一部または全
部を溶融処理したものから得られる粉末状ないしは顆粒
状の鋼の連続鋳造用パウダーであって、SiO2、Ca
Oを含有し、CaO/SiO2(重量%比)が0.5〜
1.6の範囲で、少なくともアルカリ金属またはアルカ
リ土類金属または金属アルミニウムの酸化物、炭酸塩化
合物、もしくは弗化物のうちの1種を含み、更に溶融速
度調整剤として炭素を含有するパウダー母材に、酸化C
、ホウ化Cr、珪化Cr、金属Cr、または金属Cr
の合金のうちの1種または2種以上をCr23換算でC
rが全体の0.1wt%〜7wt%となるように配合し
たことを特徴とする鋼の連続鋳造用パウダーである。
【0027】
【作用】以下に本発明の詳細を作用とともに具体的に述
べる。
【0028】鋳型内で溶鋼は冷却され凝固するが、同様
に鋳型と鋳片間に流入したパウダー溶融スラグも鋳型か
ら常に冷却を受けている。このため流入した溶融スラグ
は鋳型側では凝固し固体状態のフィルムとなって鋳型壁
に接しており、鋳片側では溶融した液体状態のフィルム
になっている。
【0029】この固体スラグフィルムの存在は、パウダ
ーへのトレーサー添加および鋳造中の固体フィルムの採
取、調査によって確認されている。
【0030】縦割れ発生の主原因は、この固体フィルム
厚みのバラツキに起因する鋳片から鋳型への抜熱不均一
にあるものと考えられた。
【0031】そこで中炭素鋼鋳造時の固体フィルム厚の
調査を行った結果、鋳型長辺中央部では固体フィルムの
厚みは厚く短辺に近いほど厚みは薄くなること、またほ
ぼ同一の鋳型内位置でも厚みのバラツキは予想以上に大
きいことが判明した。
【0032】固体フィルム厚みのバラツキの原因は、鋳
型内の位置によって冷却速度が異なること、および冷却
速度が同一でも溶融スラグの凝固開始温度が種々の要因
で変動することにあると考えられる。
【0033】またスラグの固体と液体の境界は、溶融ス
ラグの凝固する温度すなわち鋳型と鋳片間の冷却速度に
対応する結晶析出温度によって決まり、結晶析出温度が
高いほど鋳型に接する固体スラグ厚みが厚くなり、抜熱
抵抗が大きくなるものと考えられる。
【0034】そこで本発明者等は、溶融スラグ凝固時の
結晶析出温度に及ぼす冷却速度の影響について、図1に
示す断面がV字型の鉄ブロックに溶融パウダーを流し込
むことにより調査した。
【0035】鉄ブロック1には端部の片側側壁2から5
本の熱電対3を中心まで差し込んでいるため、ブロック
内部の各熱電対先端位置の溶融スラグの温度測定が可能
である。また鉄ブロックはV字型をしているためV字の
先端すなわち下部ほど冷却速度が大きく、上部ほど冷却
速度が小さい。
【0036】測定手順としては、先ずパウダー120g
を黒鉛ルツボに入れ1400℃のマッフル炉内に15分
間装入しパウダーを溶融する。
【0037】この溶融スラグを鉄ブロック内に流し込ん
だ後大気中で冷却し、鉄ブロック内に取り付けた熱電対
で溶融スラグ内部の温度変化を測定する。
【0038】溶融スラグは結晶となり凝固する際には潜
熱を放出(すなわち発熱)するため、冷却により下降し
ていた溶融スラグ内の温度は図2に示すような一時的な
温度の停滞もしくは若干の温度の上昇が観察される。
【0039】溶融スラグの凝固は結晶析出開始温度(発
熱開始温度)で始まり結晶析出終了温度(発熱終了温
度)で完了するが、発熱終了温度は鉄ブロック内に流し
込む溶融スラグ量の多少によって変動すること、また発
熱開始温度と発熱終了温度の差が小さいことから、便宜
上溶融スラグの凝固温度は結晶析出開始温度にほぼ等し
いと判断した。
【0040】5本の熱電対先端位置の同様の温度経時変
化から、1回の測定で5水準の冷却速度と結晶析出開始
温度との関係を知ることができる。
【0041】実際の中炭素鋼の鋳造に使用されているC
aO/SiO2、凝固温度が異なるJ、K、L、3種類
のパウダーについて、測定によって得られた冷却速度と
結晶析出開始温度との関係を図3に示す。
【0042】いずれのパウダーの場合も冷却速度が大き
くなるにともない結晶析出開始温度は低下することが判
明した。すなわち図3は、鋳型内の位置により冷却速度
が異なる場合、パウダー固体フィルム厚も一定ではなく
位置により異なり、冷却速度が大きい所ほど固体フィル
ム厚みが薄くなることを示唆している。
【0043】また図3の結果から固体フィルム厚みを鋳
型全周にわたって一定とするためには、冷却速度によら
ず結晶析出開始温度をほぼ一定にすれば良く、冷却速度
と結晶析出開始温度との関係を図3に示すZのパターン
のようにすればよいと考えられた。
【0044】そこでパウダーKをベースに種々の酸化物
粉末を添加し、冷却速度と結晶析出開始温度との関係を
調査した結果、Cr23の添加により冷却速度の大小に
かかわらず結晶析出開始温度を800〜1000℃の温
度範囲にすることが可能であることを見いだした。
【0045】またCr23添加の効果は、図4に示すよ
うにCr23の添加に特有な現象ではなく、添加物がホ
ウ化Cr、珪化Cr、金属Cr、Cr−Ni合金のよう
な形態であっても同様の効果を有する。
【0046】これはパウダーが昇温から溶融に至る過程
で添加物が分解および酸化され、結果としてCr23
添加することと同じ効果があるためと考えられる。
【0047】さらに図5に示すように、Cr23の結晶
析出開始温度に及ぼす影響は著しく大きく、Cr23
0.1wt%の添加でも結晶析出効果を有する。Cr2
3の添加でスラグの結晶化が促進される原因は、Cr2
3がパウダー溶融スラグにはほとんど固溶されず溶融
スラグ内に分散、懸濁して存在し、溶融スラグが凝固す
る際にCr23の粒子が結晶の生成核となり結晶化が促
進されるためであると考えられる。
【0048】次にその範囲の限定について述ベる。パウ
ダースラグの基本的な特性を左右するCaO/SiO2
(重量%比)は、0.5〜1.6の範囲に規定する。C
aO/SiO2が0.5以下である場合、溶融スラグの
ガラス性が強くなるため粘度が著しく高くなり、極めて
多量の粘度調整剤が必要となり実用的ではない。
【0049】粘度が適正でない場合には、鋳型と鋳片間
の潤滑が不良となり鋳片の破断(ブレークアウト)とい
う重大な操業トラブルを引き起こす。
【0050】またCaO/SiO2が1.6以上である
場合には融点が著しく高くなるため、極めて多量の融点
調整剤が必要となりやはり実用的ではない。
【0051】融点が高すぎる場合には、溶鋼湯面に添加
されたパウダーの溶融状態が悪くなり、潤滑に必要な溶
融スラグを充分に供給できなくなる。
【0052】溶融スラグの粘度や融点、凝固温度といっ
た物性を適正な値に調整するために、少なくともアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属または金属アルミニウム
の酸化物、炭酸塩化合物、もしくは弗化物のうちの1種
を物性調整剤として添加する。
【0053】これらの物性調整剤はいずれも少量の添加
でスラグ物性を変化させることができ、また酸化物、炭
酸塩化合物、弗化物の形態で使用する理由は熱的な安定
性や鋼品質への影響を考慮したためであり、この点で塩
化物や硫化物は使用できない。
【0054】またCr添加量をCr23換算で0.1w
t%以上としたのは、0.1wt%未満でもCr含有添
加物の粒度が充分に小さいならば結晶化促進効果を有す
ると考えられるが、添加物粒度は小さければ小さい程粉
砕に要するコストがアップすることから(現在汎用的に
市販されている酸化Cr、金属Cr、等の平均粒子径は
1μm以上)、コストおよび結晶化促進効果の点からC
r添加量はCr23換算で0.1wt%以上とすること
が適切である。
【0055】またCr添加量がCr23換算で7wt%
を超えた場合、結晶化促進効果は充分得られるもののス
ラグ中に分散しているCr23粒子数が多くなり過ぎる
ため溶融スラグの粘度が著しく増大するとともに、粘度
のバラツキが大となり連続鋳造用パウダーの物性として
は不適当となる。
【0056】図6はイニシャル粘度1.1poise
(at1300℃)のパウダーにCr23を添加した場
合の粘度変化を示したもので、Cr23添加量の増加に
ともない粘度は上昇する。
【0057】現在の連続鋳造において高速鋳造条件下で
使用されているパウダーの粘度が最大8poise(a
t1300℃)程度であること、粘度調整剤を添加して
粘度を低下させても粘度のバラツキは解消できないこと
から、Cr23添加量は最大7wt%程度が限度である
と考えられる。
【0058】以上の理由からCr添加量は、Cr23
算で0.1〜7wt%が実用範囲であり、Cr23添加
の効果、効果の安定性の点からは0.5〜3wt%の添
加が望ましい。
【0059】
【実施例】第1表に示す成分、物性のパウダーを試作
し、スラブ連鋳機にて鋳造を実施した。鋳造条件は、鋳
型サイズ250×1830mm、鋼種は中炭素鋼、鋳造
速度は1.3m/minである。
【0060】中炭素鋼の鋳造では鋳片の割れや凹みの発
生を抑えるため鋳片の緩冷却が最も重要であることか
ら、パウダーのCaO/SiO2はスラグ凝固時の結晶
性を強め熱抵抗を増大させるため1.0〜1.3の範囲
とした。
【0061】なお低炭素鋼および高炭素鋼の鋳造ではブ
レークアウトの発生が問題であり、鋳型と鋳片間の潤滑
性の向上が最も重要であることから、CaO/SiO2
はスラグのガラス性を強めるため0.5〜1.1の範囲
が好ましい。
【0062】鋳片品質(縦割れ、凹みの発生)の評価を
第1表に併記した。C、D、E、F、G、Hが本発明で
ある。このように本発明であるパウダーを使用して鋳造
した結果、鋳片品質は非常に良好であった。
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】
【発明の効果】本発明は、Cr23を添加したパウダー
を使用することにより鋳型壁に接する固体スラグ厚みを
均一にかつ厚く生成させることができ、鋳片を緩冷却な
らびに均一冷却することができる。
【0066】これにより鋳片の縦割れや凹みの発生を著
しく低下させることができ、直送圧延の比率を大きく向
上させるとともに歩留りの高い鋳片の製造が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶融スラグ凝固時の冷却速度と結晶析出開始温
度の関係を測定する装置の概略図。
【図2】図1に示すV字型の鉄ブロックに溶融パウダー
を流し込んだ場合の溶融スラグの温度経時変化を示す模
式図。
【図3】実用パウダーの冷却速度と結晶析出開始温度の
関係を示すグラフ。
【図4】実用パウダーKをベースに、酸化Cr、ホウ化
Cr、珪化Cr、金属Cr、Cr−Ni合金を添加した
場合の冷却速度と結晶析出開始温度の関係を示すグラ
フ。
【図5】実用パウダーKをベースにCr23を添加した
場合の冷却速度と結晶析出開始温度の関係を示すグラ
フ。
【図6】イニシャル粘度1.1poise(at130
0℃)のパウダーにCr23を添加した場合の粘度変化
を示すグラフ。
【符号の説明】
1 鉄ブロック 2 片側側壁 3 熱電対
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 益尾 典良 東京都中央区銀座七丁目16番3号 日鐵 建材工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−128526(JP,A) 特開 平6−63713(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/108

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料を単に混合したもの、またはこの原
    料混合物のうち炭素質原料を除いた部分の一部または全
    部を溶融処理したものから得られる粉末状ないしは顆粒
    状の鋼の連続鋳造用パウダーであって、SiO2、Ca
    Oを含有し、CaO/SiO2(重量%比)が0.5〜
    1.6の範囲で、少なくともアルカリ金属またはアルカ
    リ土類金属または金属アルミニウムの酸化物、炭酸塩化
    合物、もしくは弗化物のうちの1種を含み、更に溶融速
    度調整剤として炭素を含有するパウダー母材に、酸化C
    、ホウ化Cr、珪化Cr、金属Cr、または金属Cr
    の合金のうちの1種または2種以上をCr23換算でC
    rが全体の0.1wt%〜7wt%となるように配合し
    たことを特徴とする鋼の連続鋳造用パウダー。
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