JP3131525U - メガネフレームのツル継手構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フロント部の両側にヨロイを設け、該ヨロイ先端に取付けた継手を介して折畳み出来るように取付けたツルが、メガネを掛ける際に開いた状態から、バネ力の作用下においてさらに外方向へ僅かに押し開くことが出来るツル継手構造の提供。
【解決手段】 上記ヨロイ5はフロント部1にロウ付けされる前ヨロイ部8とツル2にロウ付けされる後ヨロイ部9から成り、この前後ヨロイ部8,9は間に僅かな隙間12を残して弾性変形に優れた繋ぎ弾性材10にて連結されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 上記ヨロイ5はフロント部1にロウ付けされる前ヨロイ部8とツル2にロウ付けされる後ヨロイ部9から成り、この前後ヨロイ部8,9は間に僅かな隙間12を残して弾性変形に優れた繋ぎ弾性材10にて連結されている。
【選択図】 図1
Description
本考案はメガネフレームのツルを折畳み可能に連結すると共に、開いた状態からバネ力が付勢されて外方向へ僅かに開くことが出来るようにしたメガネフレームのツル継手構造に関するものである。
ツルが開いた状態から外方向へ僅かに押し開くことが出来るように機能する継手はバネ蝶番と称され、メガネフレームのツル連結手段として多用されている。特開2001−290108号に係る「連結構造」はメガネフレームのテンプルとヨロイとを相対的に回動可能に連結するもので、テンプルの一端に二又に分岐させて形成した一対の片体を設けて水平方向に間隙を確保し、各片体に夫々孔を穿設すると共に、各片体に対向する溝をテンプルの長手方向に沿って延設しており、この対向する溝間に付勢部材を保持され、付勢部材の付勢力によってヨロイに対して付勢される移動部材を付勢部材に係着し、テンプルの間隙に移動可能に位置させている。
このように、開いた状態のツルを戻し方向へのバネ力を付勢して外方向へ押し開くことが出来るように構成し、その為にコイルバネを用いている。すなわち、コイルバネを圧縮変形させることでバネ力を発生しているが、その為に上記コイルバネを伸縮変形させる摺動部材が必要となっている。そこで、ゴミの介入やサビの発生でこの摺動部材の摺動に支障をきたす場合、ツルの開き操作がスムーズに機能しないことになる。
図3には最も基本的なバネ蝶番と称されるツル継手構造を示している。すなわち、該バネ蝶番の基本的な考えは、ヨロイ(イ)には固定蝶片(ロ)をロウ付け固定し、他方の蝶片を摺動蝶片(ハ)として一定距離の摺動を許すことによって外方向への開きをツル(ニ)に与えることが出来る。
ツル(ニ)にはガイド溝が形成され、摺動蝶片(ハ)はガイド溝を案内として摺動する訳であるが、上記摺動蝶片(ハ)の内部空洞にはコイルバネ(ホ)が収まっていて、ツル(ニ)を外ヘ開く際には摺動蝶片(ハ)が固定蝶片(ロ)側へ引張られて圧縮される。該コイルバネ(ホ)は摺動蝶片(ハ)の内部空洞入口に設けられてツル(ニ)の溝穴(ヘ)に係止したツメ(ト)に当たり、該ツメ(ト)はストッパーとして機能している。その結果、コイルバネ(ホ)の復元力がツル(ニ)に作用して、該ツル(ニ)を元の位置に戻そうとする。
ところで、上記摺動蝶片(ハ)にコイルバネ(ホ)を内蔵した蝶番構造は同図に示すごとく複雑であり、したがって製作工数も増大し、コスト的には高価なバネ付き蝶番と成ってしまう。しかも構造が複雑化している為に故障し易く、一旦故障すれば修理し難い等の問題もある。摺動蝶片(ハ)の内部空洞にコイルバネ(ホ)と芯金を押し込んでツメ(ト)に係止するならば、該ツメ(ト)並びにコイルバネ(ホ)を取り外すことが出来ない。
すなわち、ツメ(ト)は摺動蝶片(ハ)のガイドに拘束された状態でツメ(ト)の係止片(チ)が溝穴(ヘ)に嵌入し、芯金の頭(リ)はバネ力をもってツメ(ト)に当接し、係止片(チ)を溝穴(ヘ)へ押し込む力が働くことになる。従って、このツメ(ト)を摺動蝶片(ハ)から取外すことが出来なくなると同時に、修理は不能となる。
勿論、バネ蝶番と同じ機能を果たすことが出来る継手構造は他にも色々あって、メガネを掛けた際にツルは顔側面から頭部にかけてフィットする。しかし、従来の継手構造は一般的に複雑であると共に組み付けが面倒であり、その為に修理が容易でない。上記図3に示すバネ蝶番を取付ける場合には、ツル(ニ)には摺動蝶片(ハ)が摺動するガイドを設ける必要があり、そしてコイルバネ(ホ)及び芯金を挿入し、ツメ(ト)を嵌めなくてはならず、一般的な蝶番をロウ付けして取付けるように簡単ではない。
又、同図に示すバネ蝶番では、コイルバネ(ホ)やツメ(ト)を収容する摺動蝶片(ハ)がツル(ニ)の内側に大きく突出した形態となり、メガネの外観が損なわれると共に重くなってしまう。近年のスリムなメガネフレーム用のバネ蝶番としては外観的にも適さない。
特開2001−290108号に係る「連結構造」
このように、従来のツル継手構造には上記のごとき問題がある。本考案が解決しようとする課題はこれら問題点であり、メガネフレームの外観を損なうことなく、しかもシンプルな構造にて従来のバネ蝶番と同じ機能を具備できるように構成されるツル継手構造を提供する。
本考案に係るメガネフレームのツル継手構造は、フロント部両側にはヨロイが設けられ、該ヨロイにツルが連結される。ヨロイとツルの間には継手が介在しており、ツルは該継手を介して折畳まれる。ここで、本考案の継手構造を構成する上記ヨロイは3ピースから成り、前ヨロイ部と後ヨロイ部、そして前後ヨロイ部を繋ぐ繋ぎ弾性材にて構成している。
前ヨロイ部の後端と後ヨロイ部の前端との間には僅かな隙間を残した状態で上記繋ぎ弾性材にて繋がれている。繋ぎ弾性材は両固定部と弾性部を有し、固定部は前ヨロイ部と後ヨロイ部にロウ付けなどにて固定される。ここで、弾性部はバネ性に優れた超弾性材や記憶合金(NT材)が使用される。
ところで、ツルは継手を介して折畳まれ、又該ツルは外方向へ押し開くことが出来る。ツルが内側へ折畳まれる際には上記繋ぎ弾性材は変形しないが、該繋ぎ弾性材の弾性部は曲げ変形してツルを外方向へ押し開くことが出来る。ツルは後ヨロイ部の前端が前ヨロイ部の後端に当るまで押し開くことが出来、押し開くことで元に戻るようにバネ力が付勢される。すなわち、従来のバネ蝶番と同じ機能を発揮する。
本考案のツル継手構造は、ヨロイを前ヨロイ部と後ヨロイ部を繋ぎ弾性材にて繋いで構成した簡単な構造であり、ツルは繋ぎ弾性材の弾性部が変形することで押し開かれる。押し開かれたツルには繋ぎ弾性材のバネ力が付勢されて、顔の両側にバネ力に基づく適度な押圧力が作用する。従って、顔に掛けたメガネは位置ズレすることなく安定する。そして、該ツル継手構造の繋ぎ弾性材が破損することはなく、何時までも安定して機能することが出来る。すなわち、押し開かれるツルは後ヨロイ部の前端が後ヨロイ部の後端に当ることで停止する為に、過度な曲げ変形は防止される。
図1は本考案のツル継手構造を備えているメガネフレームを示している。同図の1はフロント部、2はツルを示し、フロント部1はレンズが嵌る両リム3,3と連結部材4で構成され、リム3,3の外側にはヨロイ5,5がロウ付けにて取着されている。そして、リム3,3の内側(フロント部中央)には鼻当てパット6,6が取付けられている。
ところで、上記ツル2はヨロイ先端に蝶番7を介して連結し、ツル2は折畳まれるが、開いた状態のツル2はヨロイ先端に当接していることで、これ以上外側に屈曲することは出来ない。しかし、本考案ではヨロイ5が3ピースで構成し、両ピースが繋ぎ弾性材にて繋がれている為に、ヨロイ5が外方向へ変形することが出来る。その為に、ツル2も点線で示す外方向へ押し開かれる。
ヨロイ5は前ヨロイ部8と後ヨロイ部9、及び繋ぎ弾性材10にて構成され、概略L形をした前ヨロイ部8はフロント部1の外側にブローチ11を被覆する位置にロウ付けされ、後ヨロイ部9はほぼストレートに延びている。前ヨロイ部8の後端と後ヨロイ部9の前端との間には僅かな隙間12が介在し、前ヨロイ部8と後ヨロイ部9は繋ぎ弾性材10によって繋がれている。
図2は上記繋ぎ弾性材10を示す具体例であり、(a)は正面図、(b)は側面図を表している。該繋ぎ弾性材10は弾性部13とその両端には固定部14,14を有し、該固定部14,14には平坦な接合面15,15を形成している。そこで、該接合面15,15は前ヨロイ部8と後ヨロイ部9に接合してロウ付けされ、該前ヨロイ部8と後ヨロイ部9が繋ぎ弾性材10を介して連結される。
弾性部13は超弾性材又は記憶合金(NT材)から成り、従ってバネ性に優れて曲げ変形することが出来る。メガネを掛ける際にツル2,2を開き、更に点線で示すように外方向へ押し開くならば、弾性部13は前ヨロイ部8と後ヨロイ部9との間で曲げられる。そして、該曲げ変形に基づいてバネ力が発生し、ツル2,2を実線の位置まで戻す力が付勢される。この力は、メガネを掛けることで顔の両側に作用し、該メガネは安定する。
1 フロント部
2 ツル
3 リム
4 連結部材
5 ヨロイ
6 鼻当てパット
7 蝶番
8 前ヨロイ部
9 後ヨロイ部
10 繋ぎ弾性材
11 ブローチ
12 隙間
13 弾性部
14 固定部
15 接合面
2 ツル
3 リム
4 連結部材
5 ヨロイ
6 鼻当てパット
7 蝶番
8 前ヨロイ部
9 後ヨロイ部
10 繋ぎ弾性材
11 ブローチ
12 隙間
13 弾性部
14 固定部
15 接合面
Claims (4)
- フロント部の両側にヨロイを設け、該ヨロイ先端に取付けた継手を介して折畳み出来るように取付けたツルが、メガネを掛ける際に開いた状態から、バネ力の作用下においてさらに外方向へ僅かに押し開くことが出来るツル継手構造において、上記ヨロイはフロント部にロウ付けされる前ヨロイ部とツルにロウ付けされる後ヨロイ部から成り、この前後ヨロイ部は間に僅かな隙間を残して弾性変形に優れた繋ぎ弾性材にて連結されていることを特徴とするツル継手構造。
- 上記繋ぎ弾性材は弾性変形に優れた弾性部とその両端にロウ付けされる固定部を設けた請求項1記載のツル継手構造。
- 上記弾性部は超弾性材から成り、固定部はヨロイ及びツルにロウ付け可能な合金で構成した請求項2記載のツル継手構造。
- 上記弾性部は記憶合金から成り、固定部はヨロイ及びツルにロウ付け可能な合金で構成した請求項2記載のツル継手構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006009724U JP3131525U (ja) | 2006-11-30 | 2006-11-30 | メガネフレームのツル継手構造 |
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JP2006009724U JP3131525U (ja) | 2006-11-30 | 2006-11-30 | メガネフレームのツル継手構造 |
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JP (1) | JP3131525U (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012133196A (ja) * | 2010-12-22 | 2012-07-12 | Tetsuo Sanpei | 眼鏡フレーム |
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2006
- 2006-11-30 JP JP2006009724U patent/JP3131525U/ja not_active Expired - Fee Related
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