JP3132031U - メガネフレームのツル - Google Patents
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Abstract
【課題】 フロント部の両側に継手を介して折畳み出来るように取付けたツルが、メガネを掛ける際に開いた状態から、磁気力の作用下においてさらに外方向へ僅かに押し開くことが出来るメガネフレームのツルの提供。
【解決手段】 ツル6は第1ツル部7と第2ツル部8を有し、両ツル部7,8は継手10を介して連結されて僅かな角度だけ屈曲することが出来るように構成され、そして、第1ツル部7と第2ツル部8には対向面12a,12bを形成し、これら両対向面12a,12bには磁石13a,13bを取付けている。
【選択図】 図2
【解決手段】 ツル6は第1ツル部7と第2ツル部8を有し、両ツル部7,8は継手10を介して連結されて僅かな角度だけ屈曲することが出来るように構成され、そして、第1ツル部7と第2ツル部8には対向面12a,12bを形成し、これら両対向面12a,12bには磁石13a,13bを取付けている。
【選択図】 図2
Description
本考案はメガネフレームのツルを折畳み可能に連結すると共に、開いた状態から磁気力が作用して外方向へ僅かに開くことが出来るようにしたメガネフレームのツルに関するものである。
ツルが開いた状態から外方向へ僅かに押し開くことが出来るように機能する継手はバネ蝶番と称され、メガネフレームのツル連結手段として多用されている。特開2001−290108号に係る「連結構造」はメガネフレームのテンプルとヨロイとを相対的に回動可能に連結するもので、テンプルの一端に二又に分岐させて形成した一対の片体を設けて水平方向に間隙を確保し、各片体に夫々孔を穿設すると共に、各片体に対向する溝をテンプルの長手方向に沿って延設しており、この対向する溝間に付勢部材を保持され、付勢部材の付勢力によってヨロイに対して付勢される移動部材を付勢部材に係着し、テンプルの間隙に移動可能に位置させている。
このように、開いた状態のツルを戻し方向へのバネ力を付勢して外方向へ押し開くことが出来るように構成し、その為にコイルバネを用いている。すなわち、コイルバネを圧縮変形させることでバネ力を発生しているが、その為に上記コイルバネを伸縮変形させる摺動部材が必要となっている。そこで、ゴミの介入やサビの発生でこの摺動部材の摺動に支障をきたす場合、ツルの開き操作がスムーズに機能しないことになる。
図4には最も基本的なバネ蝶番と称されるツル継手構造を示している。すなわち、該バネ蝶番の基本的な考えは、ヨロイ(イ)には固定蝶片(ロ)をロウ付け固定し、他方の蝶片を摺動蝶片(ハ)として一定距離の摺動を許すことによって外方向への開きをツル(ニ)に与えることが出来る。
ツル(ニ)にはガイド溝が形成され、摺動蝶片(ハ)はガイド溝を案内として摺動する訳であるが、上記摺動蝶片(ハ)の内部空洞にはコイルバネ(ホ)が収まっていて、ツル(ニ)を外ヘ開く際には摺動蝶片(ハ)が固定蝶片(ロ)側へ引張られて圧縮される。該コイルバネ(ホ)は摺動蝶片(ハ)の内部空洞入口に設けられてツル(ニ)の溝穴(ヘ)に係止したツメ(ト)に当たり、該ツメ(ト)はストッパーとして機能している。その結果、コイルバネ(ホ)の復元力がツル(ニ)に作用して、該ツル(ニ)を元の位置に戻そうとする。
ところで、上記摺動蝶片(ハ)にコイルバネ(ホ)を内蔵した蝶番構造は同図に示すごとく複雑であり、したがって製作工数も増大し、コスト的には高価なバネ付き蝶番と成ってしまう。しかも構造が複雑化している為に故障し易く、一旦故障すれば修理し難い等の問題もある。摺動蝶片(ハ)の内部空洞にコイルバネ(ホ)と芯金を押し込んでツメ(ト)に係止するならば、該ツメ(ト)並びにコイルバネ(ホ)を取り外すことが出来ない。
すなわち、ツメ(ト)は摺動蝶片(ハ)のガイドに拘束された状態でツメ(ト)の係止片(チ)が溝穴(ヘ)に嵌入し、芯金の頭(リ)はバネ力をもってツメ(ト)に当接し、係止片(チ)を溝穴(ヘ)へ押し込む力が働くことになる。従って、このツメ(ト)を摺動蝶片(ハ)から取外すことが出来なくなると同時に、修理は不能となる。
勿論、バネ蝶番と同じ機能を果たすことが出来る継手構造は他にも色々あって、メガネを掛けた際にツルは顔側面から頭部にかけてフィットする。しかし、従来の継手構造は一般的に複雑であると共に組み付けが面倒であり、その為に修理が容易でない。すなわち、普通のツルを連結する組み付け作業とは異なる。上記図4に示すバネ蝶番を取付ける場合には、ツル(ニ)には摺動蝶片(ハ)が摺動するガイドを設ける必要があり、そしてコイルバネ(ホ)及び芯金を挿入し、ツメ(ト)を嵌めなくてはならず、一般的な蝶番を介してツルを取付けるように簡単ではない。
又、同図に示すバネ蝶番では、コイルバネ(ホ)やツメ(ト)を収容する摺動蝶片(ハ)がツル(ニ)の内側に大きく突出した形態となり、メガネの外観が損なわれると共に重くなってしまう。近年のスリムなメガネフレーム用のバネ蝶番としては外観的にも適さない。一方、バネ蝶番は金属製のツルを対象とし、樹脂製のツルには適用されていない。
特開2001−290108号に係る「連結構造」
このように、従来のツル継手構造には上記のごとき問題がある。本考案が解決しようとする課題はこれら問題点であり、本考案はツルの材質が限定されることなく、極めてシンプルな構造にて従来のバネ蝶番と同じ機能を具備できるように構成されるメガネフレームのツルを提供する。
本考案に係るメガネフレームのツルは第1ツル部と第2ツル部から成り、両ツル部は継手を介して連結している。しかし、この継手を介して第1ツル部と第2ツル部は屈曲するが該継手の外側又は内側には対向面を有しており、しかも屈曲角は僅かである。ツルは従来通り蝶番などの継手を介して折畳み出来るように取付けられている。
そして、上記第1ツル部と第2ツル部の間に形成される上記対向面には小さな磁石が取付けられている。この磁石の磁器力を利用して第2ツルに復元力を付勢することが出来る構造としている。磁石の磁気力は配置される向きに応じて吸引力として働く場合と反発力として働く場合があり、継手に対しての磁石の取付け位置によって違っている。
本考案のツルはフロント部に折畳み出来るように取付けられているが、該ツルは第1ツル部と第2ツル部から成って、継手を介して互いに連結して構成している。そして、両ツル部は継手を介して僅かに屈曲することが出来ると共に、対向面には磁石が取付けられている。従って、該磁石の磁気力を利用して従来のバネ蝶番と同じように機能させることが出来、その構造は極めて簡単である。
すなわち、継手の外側に第1ツル部と第2ツル部の対向面を形成し、これら対向面に同一極を対向して磁石を取付けることが出来、又は継手の内側に第1ツル部と第2ツル部の対向面を形成し、これら対向面に異なる極を対向して取付けることが出来る。
図1は本考案のツルを備えたメガネフレームを示す具体例であり、同図の1はフロント部、2はレンズが嵌るリム、3はヨロイ、4は連結部材、5は鼻当てパット、6はツルを夫々表している。両リム2,2は連結部材4にて連結され、フロント部1の両側には概略L形のヨロイ3,3がロウ付けされており、該ヨロイ3,3にはツル6,6が折畳み出来るように取付けられている。
ところで、本考案のツル6はヨロイ3に取付けられて折畳み出来るように成っているが、その構造は第1ツル部7と第2ツル部8から成り、第1ツル部7と第2ツル部8は継手を介して連結している。従って、第2ツル部8は該継手10を介して第1ツル部7に対して僅かな角度だけ外方向へ屈曲可能なように繋がれている。
図2は本考案に係るツル6を表している。(a)はヨロイ3にツル6が取付けられている場合、(b)は第2ツル部8が第1ツル部7から分離している状態を表している。ツル6は蝶番9を介してヨロイ3に取付けられて折畳みすることが出来る継手構造と成っている。該ツル6が第1ツル部7と第2ツル部8から構成している点は本考案の特徴であるが、ツル継手構造に関しては従来と同じである。
上記第1ツル部7と第2ツル部8は継手10にて連結され、該継手10を介して僅かな角度だけ外方向へ屈曲することが出来る。図2に示しているツル6は第2ツル部8の外側から押圧力Pを付加することで蝶番9を介して折畳まれる。継手10の内側には第1ツル部7にストッパー面11aが形成され、第2ツル部8にはストッパー面11bが形成されていて、両ストッパー面11a,11bは互いに当接している。従って、第2ツル部8だけが継手10を介して折畳まれることはなく、ツル6全体が蝶番9を介して折畳まれる。
そして、継手10の外側には対向面12aが第1ツル部7に形成され、対向面12bが第2ツル部8に形成されている。又、対向面12aには磁石13aが取付けられ、対向面12bには磁石13bが取付けられている。ここで、磁石13aと磁石13bはその極が一致する向きに配置されることで、両磁石13a,13bは互いに反発することになる。
図2のツル6は顔に掛けることが出来る状態にあって、開いている。この状態で第2ツル部8を外側へ押し開くならば、第2ツル部8は継手10を介して外側へ屈曲することが出来る。第1ツル部7はヨロイ3に当ってこれ以上外側へ屈曲することは出来ない。第2ツル部8が外側へ屈曲することで対向面12a,12bに取付けてある磁石13a,13bが接近して反発力を強め、その結果、第2ツル部8を押戻す力(磁気力)が発生する。すなわち、従来のバネ蝶番と同じように作用することが出来る。
図3は本考案に係るツル6を表している他の実施例である。このツル6の場合、基本的な構造は前記図2と共通しているが、継手10と磁石13a,13bの位置が逆に成っている。すなわち、継手10はツル6の外側に位置し、磁石13a,13bはツル6の内側に配置されている。
磁石13aは第1ツル部7の先端に形成している対向面12aに取付けられ、磁石13bは第2ツル部8の対向面12bに取付けられている。そして、両磁石13a,13bは極を違わせた向きに取付けられている為に、互いに引き合う磁気力が作用し、両磁石13a,13bは当接している。従って、ツル6は蝶番9を介して折畳まれ、外方向へ押し開く際には第2ツル部8は継手10を介して屈曲する。
第2ツル部8を外方向へ押し開くならば、当接し合っている磁石13a,13bは離れるが、互いに引き合う磁気力が常に作用することで第2ツル部8には内側へ戻される力が働く。すなわち、従来のバネ蝶番を備えたツルと同じように機能することが出来る。
1 フロント部
2 リム
3 ヨロイ
4 連結部材
5 鼻当てパット
6 ツル
7 第1ツル部
8 第2ツル部
9 蝶番
10 継手
11 ストッパー面
12 対向面
13 磁石
2 リム
3 ヨロイ
4 連結部材
5 鼻当てパット
6 ツル
7 第1ツル部
8 第2ツル部
9 蝶番
10 継手
11 ストッパー面
12 対向面
13 磁石
Claims (3)
- フロント部の両側に継手を介して折畳み出来るように取付けたツルが、メガネを掛ける際に開いた状態から、磁気力の作用下においてさらに外方向へ僅かに押し開くことが出来るメガネフレームのツルにおいて、該ツルは第1ツル部と第2ツル部を有し、両ツル部は継手を介して連結されて僅かな角度だけ屈曲することが出来るように構成され、そして、第1ツル部と第2ツル部には対向面を形成し、これら両対向面には磁石を取付けたことを特徴とするメガネフレームのツル。
- 第1ツル部と第2ツル部の継手を内側に設け、磁石は外側に取付けて同じ極を対向して配置した請求項1記載のメガネフレームのツル。
- 第1ツル部と第2ツル部の継手を外側に設け、磁石は内側に取付けて異なる極を対向して配置した請求項1記載のメガネフレームのツル。
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