JP3129531B2 - 広帯域増幅回路 - Google Patents

広帯域増幅回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、広帯域増幅回路に関
し、特に大振幅広帯域信号の出力を必要とする受像管駆
動回路に用いて好適な大出力低消費電力増幅回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、表示装置(ディスプレイ)の高解
像度化に伴って受像管駆動回路の周波数帯域は、ますま
す広帯域化している。特にCAD/CAM用のコンピュ
ータディスプレイ等においては、50MHzから300
MHz程度の帯域が必要になってきている。また、駆動
信号の電圧振幅はモノクローム受像管で30V程度、カ
ラー受像管では50V程度が要求され、最近の表示画面
の大型化に伴って更なる大振幅化が進んでいる。
【0003】この結果、上記駆動回路の消費電力の増大
とそれに伴う回路部品の大型大重量化が問題となってい
る。この問題点を考慮して、特公昭57−20724号
公報に記載されている、従来の受像管や陰極線管等の容
量性負荷駆動回路を、図2に示す。
【0004】図2に示す従来の容量性負荷駆動回路にお
いては、信号源1から入力端子2に加えられた広帯域信
号を、低周波成分と高周波成分に分けて増幅して、容量
性負荷6を駆動する構成となっている。上記の低周波成
分は、入力抵抗27と帰還抵抗7と周波数特性補償用コ
ンデンサ28から成る帰還経路を備えたトランジスタ2
5から構成される並列帰還増幅回路により、温度ドリフ
トや歪を抑制しつつ増幅される。
【0005】ここで、バイアス用の定電流回路を構成す
るトランジスタ4のコレクタ電流を抑えることにより、
増幅回路の消費電力も抑制できる。上記の高周波成分
は、帰還抵抗31とピーキング用コンデンサ32の接続
されたトランジスタ26から成る直列帰還増幅回路によ
り増幅される。その際、上記の両方の周波数成分は、ベ
ース接地構成のトランジスタ3のエミッタにおいて合成
されて出力端子5に送られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術には、
広帯域信号を十分に大きな信号振幅にまで増幅できない
という問題点がある。すなわち、図2に示した容量性負
荷駆動回路を用いて高周波信号を大振幅にまで増幅しよ
うした場合、回路の消費電力を抑えつつコンデンサ32
を用いてピーキングを施すことによる副作用でトランジ
スタ26が遮断して、十分な出力振幅が得られないこと
が多い。さらに詳しい説明を以下に加える。
【0007】入力信号が立ち下がる際にはピーキング用
コンデンサ32を放電して、トランジスタ26のエミッ
タの電圧波形を入力信号に追随させる必要がある。しか
し、ピーキング用コンデンサ32の上記の放電電流の最
大値は、トランジスタ26のバイアス電流の値に抑えら
れている。従って、回路の消費電力を抑えるべくトラン
ジスタ26のバイアス電流を抑制した状態においては、
入力信号が大きな振幅で極めて短い遷移時間の間に立ち
下がる際には、ピーキング用コンデンサ32を放電しき
れずトランジスタ26の遮断を招くことになる。
【0008】本発明の目的は、消費電力を増大すること
なく大振幅広帯域信号の出力が可能な広帯域増幅回路を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の広帯域増幅回路においては、ピーキング用
コンデンサをプッシュプル回路の通常の出力側(本発明
では出力側として用いているのではなく、ゲイン設定の
ために使用する側としているのだが)に接続する。
【0010】
【作用】本発明の広帯域増幅回路においては、ピーキン
グ用コンデンサは増幅回路の周波数特性を改善する作用
を有する。プッシュプル回路は上記のピーキング用コン
デンサの充放電を促進させる。以上の作用により、上記
の本発明の目的は達成される。
【0011】
【実施例】図1は、本発明の広帯域増幅回路の基本的な
考え方を示す回路図である。図1においては、信号増幅
の過程を次のように考えることができる。
【0012】即ち、信号源1の電圧信号は入力インピー
ダンス8を介して電流信号に変換された後、増幅回路の
入力端子2に流れ込む。トランジスタ9以降の素子から
成る増幅回路の電流ゲインは極めて大きいと考えられる
ので、上記の入力電流信号は帰還インピーダンス7を介
して再び増幅された電圧信号に変換されて、出力端子5
を経由して容量性負荷6に加えられる。
【0013】この時、出力電圧信号は帰還インピーダン
ス7を介して帰還電流信号に変換され、ベース接地構成
のトランジスタ9において上記の入力電流信号と差引き
され、インピーダンス11を介して誤差電圧信号に変換
される。この誤差電圧信号は、エミッタ接地構成のトラ
ンジスタ12により反転増幅され、シングルエンデッド
プッシュプル回路(以下、SEPPと記す)を構成する
トランジスタ15と16に加えられる。
【0014】その後、上記の誤差電圧信号は、相補的に
プッシュプル動作するベース接地構成のトランジスタ3
と4を介して電圧増幅されて出力信号となる。その際、
回路を構成する各インピ−ダンス8と7と11,13と
14,ベース接地回路の入力インピーダンスである18
及び20と21の直列合成インピーダンスのそれぞれ
は、受動素子から成る各種合成インピーダンスを用いる
ことができることは言うまでもない。
【0015】例えば、増幅回路の周波数特性の高域にピ
ーキングを施すべく、帰還インピーダンス7を抵抗とコ
イルの直列合成インピーダンスから構成しても良い。ま
た、トランジスタの熱的時定数の影響による増幅回路の
過渡応答の遅延を改善すべく、帰還インピーダンス7を
抵抗とコンデンサの並列合成インピーダンスを含む回路
網により構成することもできる。
【0016】上記のベース接地回路の入力インピーダン
スを成すコンデンサ21はピーキング用コンデンサとも
みなせる。従来技術においては、コンデンサ21に接続
したトランジスタ4の遮断により出力信号の大振幅広帯
域化が阻まれていた。
【0017】しかし、本回路においては、トランジスタ
22を用いることでベース接地回路をプッシュプル構成
化して、トランジスタ4の遮断にもかかわらずピーキン
グ用コンデンサ21の充放電を促進している。電圧源2
3により設定し得るトランジスタ4及び22のバイアス
条件としては、回路動作上、低周波信号入力時にトラン
ジスタ4の遮断しないAB級動作が好ましい。
【0018】しかし、電源24の陽極とトランジスタ4
のコレクタを抵抗等を介して接続するなどして、トラン
ジスタ9のエミッタに向かって流れ込む帰還インピーダ
ンス7のバイアス電流経路さえ設けておけば、B級やC
級動作等の任意の設定が可能である。また、SEPPを
構成するトランジスタ15と16についても、ピーキン
グ用コンデンサ21の充放電を促進する作用を有してお
り、バイアス条件についてもトランジスタ4及び22と
同様のことが言える。
【0019】以上、図1を用いて本発明の広帯域増幅回
路の基本的な考え方について説明した。これ以降は、
発明の実施例について詳細に説明していく。その際、図
1に示したものと同様の構成要素には同一の符号を用い
て示す。
【0020】先ず始めに、本発明の実施例の理解に役立
つ参考例を図3に示す。図3においては、エミッタ抵抗
31と出力インピーダンス33の比により直流ゲインが
定まり、ピーキングコンデンサ32の容量値と容量性負
荷6の容量値の比により高周波ゲインが設定されると考
えられる。しかし、信号源1から入力端子2に加えられ
る入力信号の振幅が大きくなったり周波数が高くなった
際には、上述のようにトランジスタ16の遮断によりピ
ーキングコンデンサ32の充放電が阻害される。
【0021】特に、増幅回路の低消費電力化を図るべく
トランジスタ16のバイアス電流を抑制している場合に
は、トランジスタ16の遮断傾向は益々助長される。上
記の本参考例においては、トランジスタ15を付加する
ことによりピーキングコンデンサ32の充放電を促進
し、エミッタピーキングの強力な印加を可能とすること
により増幅回路の大出力広帯域化を図っている。
【0022】図3において、トランジスタ16は無信号
時にバイアス電流の流れるAB級バイアス、トランジス
タ15は信号振幅等がある程度以上に大きくならないと
電流の流れないC級バイアスに設定されている。しか
し、ピーキングコンデンサ32の充放電を促進し得る範
囲であれば、トランジスタ15と16のベース間には任
意のバイアス電圧やバイアス電流の設定回路を設けるこ
とができる。また、ピーキングコンデンサ32には、必
要以上のピーキング効果を抑えて安定化を図るべく直列
抵抗を挿入するなどした任意の回路網を用いることがで
きることは言うまでもない。
【0023】さらに、一層の大出力広帯域化を図るべ
く、トランジスタ16のコレクタにベース接地回路を設
けてカスコード構成としたり、出力端子5の手前にSE
PPやエミッタフォロワ回路を設けることも可能なこと
は言うまでもない。
【0024】なお、図3において、トランジスタを電界
効果形トランジスタFET(MOS形或いは接合形)に
置き換え得ることも明らかであろう。
【0025】続いて、増幅回路の過渡応答の対称性を向
上した参考例を図4に示す。図4においては、ピーキン
グ用コンデンサ37を負荷とするトランジスタ35と3
6から成るSEPPを結合コンデンサ34を介して駆動
することにより、増幅回路のプッシュプル化を実現して
いる。
【0026】従って、出力端子5にトランジスタ35の
コレクタから信号電流を出力することができ、出力電圧
の立ち下がり時間のみならず立上り時間をも短縮可能と
なる。また、各トランジスタのエミッタ抵抗39から4
2は、ピーキングコンデンサ32と37の容量性負荷に
起因するSEPPの不安定性を抑える働きと、バイアス
電圧回路23と38の電圧を用いて各トランジスタのバ
イアス電流を設定する働きを併せもつ。
【0027】従って、エミッタ抵抗39から42は短絡
して削除することも、各トランジスタのベース側に直列
挿入することもできる。同様に、バイアス電圧回路23
と38を短絡して削除することもでき、トランジスタ3
5のエミッタを抵抗等を介して電源24の陽極に接続す
ることによりバイアス設定を行うことも可能である。ま
た、トランジスタ35のバイアス電流を確保することに
より、図1に示したような負帰還経路等を設けて出力電
圧の安定化を図りさえすれば、出力インピーダンス33
抵抗を排除して回路規模と負荷容量を削減することがで
きる。
【0028】ここで、図3に示した参考例と同様に、カ
スコード構成としたり、出力端子5の手前にSEPPや
エミッタフォロワ回路を設けることもできることは言う
までもない。また、トランジスタ16のベースに接続さ
れた結合コンデンサ34の一方の端子を、トランジスタ
16のエミッタに接続することによっても、同様の効果
が得られる。
【0029】以上を踏まえて、本発明の実施例を図7に
示す。この実施例を実用的な増幅回路として示したのが
図8の回路図である。なお図5及び図6は参考例であ
る。
【0030】図8においては、SEPPを構成するトラ
ンジスタ15のコレクタに流れる信号電流を直接に接地
点に捨てることなく、ベース接地構成のトランジスタ4
を介して出力端子5に流すことにより、増幅回路のプッ
シュプル出力化を図っている。このように構成すること
により、トランジスタ4に新たにトランジスタを接続し
てSEPPを構成しなくとも、増幅回路の過渡応答の対
称性を向上させることができる。
【0031】また、図8の回路において、入力信号は、
単一のSEPPを駆動するのみで済むため、信号源1の
内部インピーダンスに起因する入力信号の特性劣化を低
減することができる。ここで、バイパスコンデンサ50
はトランジスタ16の駆動インピーダンスの低減に、バ
イアス抵抗47とダイオード48及び49はトランジス
タ15及び16のバイアス設定に用いられている。
【0032】従って、上記のダイオード48及び49か
ら成る回路網は、ダイオードをさらに多数用いても、或
いは両端を短絡して削除するなどしてもよいことは言う
までもない。また、トランジスタ3はトランジスタ4と
同様にベース接地構成となり、トランジスタ16と共に
カスコード回路を構成している。バイアス抵抗51及び
53と29、温度補償用ダイオード52は、トランジス
タ4のバイアス電流を設定し、コンデンサ54は接地イ
ンピーダンスを低減する。
【0033】また、トランジスタ15のコレクタに流れ
る信号電流をトランジスタ4のエミッタに流し込むため
に用いられる、インピーダンス46と定電圧回路45
は、それぞれ図9に示した各種の素子及び回路に置き換
えることができる。
【0034】定電圧回路45は、図9の(a)に示すツ
ェナーダイオード55や同図の(b)に示すトランジス
タ56から成る定電圧回路を代替回路として用いること
ができる。さらには、定電圧回路45を同図の(b)中
に示されるバイパスコンデンサ60のみに、或いは抵抗
や電池等の単一素子のみに置き換えることができる。同
様にインピーダンス46も、図9の(c)に示す定電流
回路61や同図の(d)に示すコイル63とインピーダ
ンス62の直列合成インピーダンスとすることができ
る。図9の(d)に示したようなインピーダンス回路網
を用いることにより、適当な周波数におけるピーキング
効果を向上することもできる。
【0035】続いて、本発明を受像管駆動回路に適用す
る場合の基本となる参考例を図10に示し、さらにその
実用的な回路を図11に示す。図11においては、電圧
バッファ68とベース接地回路とSEPPを用いて増幅
された出力信号を、カソード電流検出回路を介して受像
管78に加える。
【0036】増幅過程においては、一般に能動素子の性
能を有効に活用して良好な周波数特性を得ることが容易
な電圧バッファ68とベース接地回路を用いているた
め、増幅回路のコスト低減が容易となる。本参考例の回
路動作を以下に詳述する。入力信号電圧はエミッタフォ
ロワ回路やSEPP等の低出力インピーダンス回路から
成る電圧バッファ68を介して、インピーダンス72と
ピーキング用コンデンサ71の直列合成インピーダンス
及び、インピーダンス69とピーキング用コンデンサ7
0の並列合成インピーダンスに加えられる。
【0037】これらの合成インピーダンスのもう一方の
端子は、それぞれベース接地構成のトランジスタ4及び
3のエミッタに接続されているため、上記の信号電圧は
電流に変換されてピーキングコイル74の直列接続され
た出力インピーダンス33に流れ込み、広帯域に増幅さ
れた電圧信号として出力される。増幅の際、たとえ低電
力化のためバイアス電流が削減されていてトランジスタ
3と4の遮断が頻繁に繰り返されても、付加したトラン
ジスタ73と22とのプッシュプル動作の効果により、
上記のピーキング用コンデンサ70と71の充放電は促
進される。
【0038】トランジスタ22と4、3と73のバイア
ス条件は、各トランジスタのエミッタ抵抗39から42
と温度補償用ダイオード48と49、84と85によっ
て設定される。また、コンデンサ50と83、86と5
4は、それぞれ交流的接地点のインピーダンス低減用の
バイパスコンデンサである。同様にバイアス用インピー
ダンス91とエミッタインピ−ダンス95と96、温度
補償用ダイオード90と92によって、トランジスタ7
5と76のバイアス条件は設定される。
【0039】受像管駆動回路に用いる場合、上記のエミ
ッタインピーダンス95と96は受像管78の管内放電
時の保護素子としての働きも兼ねる。トランジスタ77
から成る上記のカソード電流検出回路は、受像管78の
発光輝度を制御すべく、輝度に相当するカソード79の
端子電流を検出する。トランジスタ77はエミッタフォ
ロワ回路として上記の出力信号を受像管78に伝送する
と同時に、エミッタに流れ込むカソード電流をコレクタ
に接続された検出抵抗99を介して電圧変換して検出出
力端子100に出力する。
【0040】コンデンサ97は、トランジスタ77から
成るエミッタフォロワ回路の過渡応答の非対称性を補償
するバイパスコンデンサである。ダイオード98は、ト
ランジスタ77の逆耐圧を保証する保護素子である。ま
た、インピーダンス101はトランジスタ77の寄生容
量と接地間に直列に挿入され、増幅回路の負荷容量の増
加を防ぐ。コイル102とダンピング抵抗103は直列
ピーキング用素子であり、インピーダンス104は上記
の管内放電に対する増幅回路の保護回路である。
【0041】以上を踏まえ、次に本発明を受像管駆動回
路に適用した場合の実施例の骨格を図12に示し、その
実用的な回路例を図13に示す。図13においては、図
12により分かり易く示されているように、カレントミ
ラー回路CM1,CM2を用いることにより、ピーキン
グ用コンデンサに流れる充放電電流を両成分ともに負荷
側に供給して、増幅回路の過渡応答の対称性を向上して
いる。
【0042】図13において、信号源1からの入力信号
はエミッタフォロワ回路を構成するトランジスタ109
と110を介してSEPPを構成するトランジスタ15
と16に加えられる。この場合、互いに異極性であるト
ランジスタ109と110は、トランジスタ15と16
のバイアス電圧源を兼ね備え、トランジスタ15と16
から成るSEPPとの合成回路は「ダイヤモンド回路」
と呼ばれ多用されている。
【0043】ピーキング用コンデンサ32に流れる充放
電電流のうちトランジスタ15に流れる電流成分は、ト
ランジスタ113と114と115から成るカレントミ
ラー回路とトランジスタ120と121と122から成
る電源24の陽極側のカレントミラー回路を介して、S
EPPを構成するトランジスタ75と76のベースに供
給される。
【0044】上記の充放電電流のうちトランジスタ16
に流れる電流成分は、上記のトランジスタ122のコレ
クタ電流に対して相補的にトランジスタ75と76のベ
ースに供給される。出力端子5の電圧は、トランジスタ
75ベース電圧を帰還インピーダンス7と入力インピー
ダンス27を介した負帰還により制御することで安定化
される。
【0045】以上のようにカレントミラー回路を用いた
ことにより、トランジスタ15のコレクタ電流が流れる
広い周波数帯域内において、出力の過渡応答特性を改善
できる。その際、トランジスタ121にも上記の充放電
電流が流れることによる消費電力の増加は、上記の各カ
レントミラー回路の入出力電流比を決めるインピーダン
ス116と118、123と125のそれぞれ比を適当
に設定することで抑制できる。
【0046】また、トランジスタ120の消費電力低減
のため、そのコレクタには抵抗126を接続する。さら
に、トランジスタ120のベース側にミラー効果による
悪影響を及ぼさぬよう、抵抗126と並列にバイパスコ
ンデンサ127を付加する。ベース接地構成のトランジ
スタ3と4と119は、それぞれ前段との間でのカスコ
ード回路を構成してミラー効果を抑える働きをする。
【0047】そして、ダイオード90によりAB級にバ
イアスされたトランジスタ76のコレクタ電流から、抵
抗99を介して端子100よりカソード電流を検出する
ことができる。コンデンサ128は、上記の127と同
様のバイパスコンデンサである。また、上記の入力イン
ピーダンス27と並列に抵抗105とコンデンサ106
の直列合成回路を付加することにより、増幅回路の周波
数帯域を拡大できる。図13において、各トランジスタ
のベース抵抗93と94、107と108、111と1
12は、寄生発振を抑える安定化抵抗である。
【0048】以上、プッシュプル回路を用いてピーキン
グ用コンデンサの充放電を促進することにより広帯域化
図る本発明の実施例について説明した。しかし、上述
したピーキング用の各コンデンサを、100MHzにも
至る高周波信号に適用したり、高ゲインの容量性負荷駆
動回路に適用すべく容量値を増加する場合には、素子自
体の直列共振が問題となる。共振周波数前後での周波数
特性の急変に起因して、信号波形に歪を生じてしまうか
らである。
【0049】本発明に用いるピーキング用コンデンサと
して好適なコンデンサの具体例を図14に示す。図14
の(a)に示す回路を用いることにより、複数の直列共
振周波数の高い小容量のコンデンサ131から133を
並列接続して得られる端子129と130の間の並列合
成容量を、上記のピーキング用コンデンサとして用いる
ことができる。
【0050】また、図14の(b)に示す貫通コンデン
サ134の取付け金具を端子129に、リード線端子1
36と137を短絡して端子130に接続することによ
り上記のピーキング用コンデンサとして用いることがで
きる。なお貫通コンデンサというのは、パイプにリード
線を貫通させ、そのリード線とパイプとの間で容量を持
たせたものである。
【0051】一般に貫通コンデンサはリード線の削減に
より、直列共振周波数が極めて高いという特徴を示す
が、図示したようにリード線を短絡することにより、さ
らに共振周波数を高めることができる。また、リード端
子側と取付け金具側のどちらの端子を交流接地点側に用
いてもよい。
【0052】さらには、図14の(a)に示したように
並列合成容量を用いてもよく、後述の図14の(c),
(d)に示すように更なる高周波化も可能である。ま
た、貫通コンデンサを3端子コンデンサに置き換えて、
貫通コンデンサに対してと同様に、導通している端子間
を短絡した2端子回路をピーキング用コンデンサとして
用いた場合にも共振周波数を高めることができる。
【0053】次に、直列共振周波数の近傍まで有効にピ
ーキングコンデンサとして動作させるためには、図14
の(c)に示すように、直列抵抗139を挿入して共振
の影響を抑えることができる。また、ピーキングを更に
高周波まで有効に施すためには、図14の(d)に示す
ように、コンデンサ140よりも共振周波数の高いコン
デンサ142を並列に付加する。
【0054】さらに、貫通コンデンサの導通する二端子
の一方の端子と上記の導通する二端子以外の端子との間
に、上記の図14の(c)や(d)の回路か或いはコン
デンサを接続し、上記の二端子のもう一方の端子と上記
の導通する二端子以外の端子との間の容量をピーキング
コンデンサとして用いた場合にも、上記と同様の効果が
得られる。
【0055】この場合のピーキングコンデンサの具体例
を図15に示す。図16もピーキングコンデンサの別の
具体例を示す回路図であるので参照されたい。図16で
TECは3端子コンデンサを示す。
【0056】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
消費電力を増大することなく大振幅広帯域信号の出力が
可能な広帯域増幅回路を提供することができる。従っ
て、本発明を用いることにより、CAD/CAM用のコ
ンピュタディスプレイ等に適用可能な帯域50MHzか
ら300MHz程度、出力振幅30Vから50V程度の
広帯域大振幅な受像管駆動回路を、消費電力を抑えた小
規模の回路形態により実現することができる。そのた
め、増幅回路全体のシールド板で覆い遮蔽することが容
易となり、不要輻射の低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の広帯域増幅回路の基本的な考え方を示
す回路図である。
【図2】従来の容量性負荷駆動回路を示す回路図であ
る。
【図3】本発明の実施例の理解に役立つ参考例を示す回
路図である。
【図4】本発明の実施例の理解に役立つ別の参考例を示
す回路図である。
【図5】本発明の参考例を示す回路図である。
【図6】本発明の他の参考例を示す回路図である。
【図7】本発明の基本実施例を示す回路図である。
【図8】本発明の実用的な実施例を示す回路図である。
【図9】本発明の実施例に用い得る各種の素子及び回路
を示す回路図である。
【図10】本発明を受像管駆動回路に適用する場合の参
考例を示す回路図である。
【図11】図10の実用的な回路例を示す回路図であ
る。。
【図12】本発明の別の実施例の骨格を示す回路図であ
る。
【図13】本発明の実用的な実施例を示す回路図であ
る。
【図14】本発明の広帯域増幅回路において用いるピー
キング用コンデンサの具体例を示す回路図である。
【図15】本発明の広帯域増幅回路において用いる別の
ピーキング用コンデンサの具体例を示す回路図である。
【図16】本発明の広帯域増幅回路において用いる他の
ピーキング用コンデンサの具体例を示す回路図である。
【符号の説明】
1…信号電圧源、2…入力端子、3…出力トランジスタ
(NPN)、4…出力トランジスタ(PNP)、5…出
力端子、6…負荷容量、7…帰還インピーダンス
フロントページの続き (72)発明者 木藤 浩二 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所映像メディア研究所 内 (72)発明者 大沢 通孝 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株式会社日立製作所映像メディア研究所 内 (56)参考文献 特開 昭47−33551(JP,A) 特開 昭49−129464(JP,A) 特開 昭50−139621(JP,A) 特開 昭51−7820(JP,A) 特開 昭51−52727(JP,A) 特開 昭51−113409(JP,A) 特開 昭52−127049(JP,A) 特開 昭55−143861(JP,A) 特開 昭57−164602(JP,A) 特開 昭57−164604(JP,A) 特開 昭57−164605(JP,A) 特開 昭57−165768(JP,A) 特開 昭57−165769(JP,A) 特開 昭58−25785(JP,A) 特開 昭58−114512(JP,A) 特開 昭58−202607(JP,A) 特開 昭59−206(JP,A) 特開 昭59−160302(JP,A) 特開 昭60−5693(JP,A) 特開 昭60−12872(JP,A) 特開 昭62−222704(JP,A) 特開 昭63−26105(JP,A) 特開 平1−186006(JP,A) 特開 平1−216692(JP,A) 特開 平2−280407(JP,A) 特開 平3−45088(JP,A) 特開 平3−204291(JP,A) 特開 平3−222594(JP,A) 特開 平4−156001(JP,A) 特開 平5−63460(JP,A) 特開 平5−236499(JP,A) 実開 昭48−29744(JP,U) 実開 昭55−36605(JP,U) 実開 昭56−19914(JP,U) 実開 昭57−69315(JP,U) 実開 昭61−75673(JP,U) 実開 昭63−113376(JP,U) 実開 昭63−131273(JP,U) 実開 平1−91385(JP,U) 実開 平3−20586(JP,U) 実公 昭53−42044(JP,Y1) 米国特許4446443(US,A) 米国特許4879522(US,A) 西独国特許出願公開2646386(DE, A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03F 1/00 - 1/56 H03F 3/00 - 3/44 H03F 3/50 - 3/52 H04N 5/50 - 5/63 H04N 9/44 - 9/78 PCI(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プッシュプル回路を含む増幅回路におい
    て、 該プッシュプル回路を構成する第1及び第2の、二つの
    トランジスタのべース又はゲートを第1の電極、エミッ
    タ又はソースを第2の電極、コレクタ又はドレインを第
    3の電極とするとき、 入力側にその第1の電極を接続した第1のトランジス
    第2の電極に、ピーキング用コンデンサを接続すると
    共に、前記第1のトランジスタと逆極性の第2のトラン
    ジスタの第2の電極を接続し、前記第2のトランジス
    第1の電極を前記入力側に接続し、かつ前記第1のト
    ランジスタの第3の電極を出力側に接続し、 かつ前記第2のトランジスタの第3の電極に第1のカレ
    ントミラー回路の入力端子を接続し、該第1のカレント
    ミラー回路の出力端子に第2のカレントミラー回路の
    力端子を接続し、前記第2のカレントミラー回路の出力
    子に前記出力側を接続して成ることを特徴とする広帯
    域増幅回路。
  2. 【請求項2】 プッシュプル回路を含む増幅回路におい
    て、 該プッシュプル回路を構成する第1及び第2の、二つの
    トランジスタのほかに第3のトランジスタを設け、これ
    らのトランジスタのべース又はゲートを第1の電極、エ
    ミッタ又はソースを第2の電極、コレクタ又はドレイン
    を第3の電極とするとき、 入力側にその第1の電極を接続した第1のトランジス
    第2の電極に、ピーキング用コンデンサを接続すると
    共に、前記第1のトランジスタと逆極性の第2のトラン
    ジスタの第2の電極を接続し、前記第2のトランジス
    第1の電極を前記入力側に接続し、かつ前記第1のト
    ランジスタの第3の電極を出力側に接続し、 更に前記第2のトランジスタの第3の電極を定電圧源と
    してのコンデンサを介して第3のトランジスタの第2の
    電極に接続し、該第3のトランジスタの第3の電極を前
    記第1のトランジスタの第3の電極に接続し、かつ前記
    第2のトランジスタの第3の電極にインピーダンス回路
    接続して成ることを特徴とする広帯域増幅回路。
  3. 【請求項3】 前記インピーダンス回路は、定電流回路
    であることを特徴とする請求項2に記載の広帯域増幅回
    路。
  4. 【請求項4】 前記インピーダンス回路は、コイル及び
    抵抗を直列に接続した回路であることを特徴とする請求
    項2に記載の広帯域増幅回路。
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