JP4031908B2 - 表示器駆動装置 - Google Patents
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Description
発明の属する技術分野
本発明は、一般的には増幅器に関するものであり、特に陰極線管の陰極(カソード電極)を駆動するためのビデオ信号を増幅する装置に関するものである。
【0002】
発明の背景
表示装置として直接鑑賞用または投射用の陰極線管を使用したテレビジョン装置では、陰極線管を駆動する増幅器は広帯域で且つ高いスルーレート(slew rate(入力信号のステップ状変化に対する出力信号の最大変化率))を持った比較的高い電圧駆動信号を供給することが望ましい。通常、駆動電圧は200ボルトあるいはそれ以上の程度であり、帯域幅は、例えば通常のTVの鑑賞とデータ表示の両方が望まれるある種の適用例における通常のテレビジョン方式よりもかなり広くなる可能性がある。標準のTVの線周波数の2倍あるいはそれ以上の走査線を必要とするビデオの応用例ではさらに広い帯域幅が要求されることがある。
【0003】
高電圧動作を容易にするために、一般に、共通ベース出力段を駆動する共通エミッタ入力段のカスコード(cascode)構成が採用されている。このような構成は1個の高電圧トランジスタ(出力段)のみを必要とし、またそれは共通ベース構成に接続されているから、ミラー(Miller)効果が抑えられ、これによって非常に広い帯域幅の動作が可能になる。現実には、カスコード増幅器で達成される実際の帯域幅およびスルーレートは、出力段に付与される実効負荷容量および利用される出力電流に依存するところが非常に大である。
【0004】
通常は、増幅器の帯域幅およびスルーレートを最大にするために、増幅器の動作電流を増大させるか、あるいは実効負荷容量を減少させるかしている。しかしながら、電流を増大させると必然的に増幅器の電力消費の増大を伴うので、特性を改善するために動作電力を増大させることに頼るよりも実効負荷容量を低減させる方法を採ることが望ましい。
【0005】
陰極線管を駆動する適用分野では、増幅器に付与されるこの“実効(effective)”負荷容量は、主として陰極線管の陰極容量およびソケット、スパークギャップ、配線等に付帯する浮遊容量である。実効容量の付加(装荷(loading))を低減させる有効な方法は、増幅器をプッシュプル相補形エミッタホロワによって上記陰極に結合することである。このような増幅器は、トランジスタの電流利得(ベータ)の逆数にほゞ比例して負荷容量を実効的に“分離(isolate)”することができる。プッシュプル相補形エミッタホロワによって与えられる追加電流(付加電流)は負荷容量の充放電を高速化して、スルーレートおよび帯域幅を増大させることができる。静止電力消費が大幅に増加するのを避けるために、エミッタホロワ増幅器をプッシュプル・トランジスタが同時に導通することがないようにバイアスされる“B級(class−B)”モードで動作させるのが通常のやり方である。
【0006】
負荷容量を減少させるために、陰極増幅器の負荷がプッシュプル相補形エミッタホロワを介して陰極線管の陰極に結合される陰極線管駆動増幅器の例が、例えば1989年8月22日付けで特許された米国特許第4,860,107号、発明の名称「VIDEO DISPLAY DRIVER APPARATUS(ビデオ表示器駆動装置)」の明細書中でヒューレイ(John H.Furrey)氏によって説明されている。ヒューレイ氏の装置でプッシュプル相補形エミッタホロワを使用すると、表示装置の実効容量(陰極線管の負荷および浮遊容量)を著しく減少させることができ、それによって正負のビデオ信号の過渡応答性を改善できるという効果が得られる。
【0007】
1997年10月21日付けで特許された米国特許第5,680,173号、発明の名称「KINESCOPE DRIVER APPARATUS(陰極線管駆動装置)」の明細書中でホワイト(White)氏他が、プッシュプル相補形エミッタホロワ出力結合段を使用した形式の陰極線管駆動増幅器によればさらに大幅な改善が見られることを確認した。特に、ホワイト氏他の装置では、陰極線管の陰極、ソケット、スパークギャップ、関連する浮遊容量等に起因して駆動増幅器に付与される実効容量を低減させるために、プッシュプル相補形エミッタホロワが高電圧増幅器の出力と陰極線管の陰極との間に結合されている。プッシュプル相補形エミッタホロワのコレクタ−ベース間容量に起因して増幅器に与えられる第2の好ましくない容量負荷は、プッシュプル相補形エミッタホロワ出力トランジスタのコレクタ−エミッタ電圧をそれぞれ実質的に一定の値に調整することにより、効果的に低減させることができ、それによってビデオ表示システム全体のスルーレート(slew rate)および帯域幅のようなパラメータを改善することができる。
【0008】
上述の従来技術では、エミッタホロワを使用して負荷を分離することにより望ましい負荷容量の低減が達成され(ヒューレイ氏)、エミッタホロワ・トランジスタのコレクタ−エミッタ電圧を調整することにより負荷容量をさらに低減することができる(ホワイト氏他)。
【0009】
自動陰極線管バイアス(Automatic Kinescope Bias:AKB)制御のような目的で、陰極線管の陰極電流を正確に感知することが望ましい応用分野では、エミッタホロワの容量を減少させるために正帰還を採用した形式の陰極線管駆動増幅器にさらに改善を施す必要のあることが判った。本発明は、第1に、このような要求を満たすことを目的としたものである。
【0010】
発明の概要
本発明は、ビデオ信号を受信するためにビデオ増幅器に結合された入力と、陰極線管の陰極に結合された出力とを有するプッシュプル相補形エミッタホロワを含む形式の陰極線管駆動装置に関するものである。2個の出力トランジスタのコレクタ−エミッタ電圧を実質的に一定に維持するために、プッシュプル相補形エミッタホロワの第1および第2の出力トランジスタの各コレクタに各正帰還電圧を供給するための帰還回路が設けられており、また陰極線管の陰極電流を感知するために上記第2の出力トランジスタのコレクタ回路にAKB電流感知器が接続されている。
【0011】
本発明によれば、プッシュプル相補形エミッタホロワの出力は閾値導通スイッチ手段を介して第1の出力トランジスタのエミッタに結合されており、また抵抗性手段を介して第2の出力トランジスタのエミッタに結合されている。
【0012】
本発明のさらに別の特徴によれば、帰還回路は閾値導通スイッチ手段と第1の出力トランジスタのエミッタとの接続点に接続された入力を有している。
【0013】
本発明のさらに別の特徴によれば、第1の出力トランジスタのエミッタとプッシュプル相補形エミッタホロワの出力との間にキャパシタが閾値導通スイッチ手段と並列に接続されている。
【0014】
本発明の上記の特徴並びに他の特徴については添付の図面に示されている。図面中で同じ要素は同じ参照番号で示されている。
特許請求の範囲と実施例との対応関係を実施例で使われている参照符号を用いて示すと以下の通りである。
(請求項1) ビデオ信号源(10)に結合されたビデオ増幅器(20B)と、
相補形エミッタホロワ増幅器として結合された第1および第2のトランジスタ(Q4、Q7)を含み、前記ビデオ増幅器に結合された入力と陰極線管の陰極(16)に結合された出力(15)とを有する分離手段(30A)と、
前記第1および第2のトランジスタ(Q4、Q7)にそれぞれ結合された第1および第2の帰還回路(50B、60B)と、
前記ビデオ信号の非有効部分の期間中前記陰極線管の陰極の電流を感知するために前記分離手段(30A)に結合されており、且つ自動陰極線管バイアス(AKB)回路に結合されている電流感知回路(40A)と、
を含み、
前記分離手段(30A)の第1のトランジスタ(Q4)と前記出力(15)との間に、ビデオ信号の有効部分の期間中は前記第1のトランジスタ(Q4)を前記出力に結合し、前記ビデオ信号の非有効部分の期間中は前記第1のトランジスタを前記出力から減結合する結合および減結合回路(CR2C、C200)が配置されている、
表示器駆動装置。
(請求項2) 前記結合および減結合回路は、前記第1のトランジスタのエミッタと、前記分離手段の前記出力に結合された閾値導通スイッチ手段(CR2C)を含む、請求項1に記載の表示器駆動装置。
(請求項3) 前記第1の帰還回路は前記閾値導通スイッチ手段と前記第1のトランジスタの前記エミッタとの接続点(230)に結合されている、請求項2に記載の表示器駆動装置。
(請求項4) キャパシタ(C200)が前記第1のトランジスタの前記エミッタと前記分離手段の前記出力との間に、前記閾値導通手段と並列に結合されている、請求項2に記載の表示器駆動装置。
(請求項5) 前記第1および第2のトランジスタは前記分離手段の前記出力に関してプッシュプル形態で構成されている、請求項2に記載の表示器駆動装置。
(請求項6) 前記第1のトランジスタは第1の導通形式のものであり、前記第2のトランジスタは前記第1のトランジスタと反対の第2の導通形式のものであり、前記第1および第2のトランジスタは前記分離手段の前記出力に関してプッシュプル形態で構成されている、請求項2に記載の表示器駆動装置。
(請求項7) 前記第1および第2のトランジスタはバイポーラトランジスタ(Q4、Q7)であり、前記各出力電極はエミッタ電極である、請求項6に記載の表示器駆動装置。
(請求項8) 前記閾値導通スイッチ手段はダイオード(CR2C)である、請求項6または請求項7に記載の表示器駆動装置。
(請求項9) 前記ビデオ信号の前記有効部分はビデオプログラム情報を含み、前記ビデオ信号の前記非有効部分は帰線消去期間に相当し、前記電流感知回路は前記第2のトランジスタに結合されていて、前記帰線消去期間中前記陰極線管の陰極の電流を感知する、請求項1に記載の表示器駆動装置。
【0015】
先ず初めに、前述の米国特許第5,680,173号のホワイト氏他の陰極線管駆動装置の実施例である図1について検討することが、本発明を理解する上で、また陰極線管の陰極容量を陰極線管駆動増幅器から分離するために通常のプッシュプル相補形エミッタホロワを使用したときの問題点を理解する上で役に立つ。前述のように、高電圧ビデオ駆動増幅器の出力に付与される陰極(およびそれに付帯する浮遊容量)に起因する容量(キャパシタンス)を減少させるためにプッシュプル相補形エミッタホロワは有効である。しかしながら、プッシュプル相補形エミッタホロワ自体が駆動増幅器に容量付加効果を導入して、システム全体の性能を制限する可能性がある。
【0016】
ホワイト氏他は、プッシュプル相補形エミッタホロワを使用した形式の陰極線管駆動増幅器システムにおける好ましくない容量付加効果の主な原因は、ホロワ出力トランジスタのコレクタ−ベース間容量に起因することを指摘している。通常、これらの容量は陰極線管の陰極容量に比して小さく、またプッシュプル相補形エミッタホロワにより陰極を分離することによって全体の容量を低減することができ、直接結合システムに比してスルーレート並びに帯域幅を改善することができる。しかしながら、エミッタホロワによる分離の最大の効果を得るためには、エミッタホロワ増幅器自体の実効容量を減少させることが望ましい。
【0017】
ホワイト氏他の装置におけるホロワ容量を有効に減少させるために、ダイナミック信号状態の下で、エミッタホロワ・トランジスタのコレクタ−ベース容量における電流の流れを減少させるような態様で帰還が行なわれる。これは帰還を使用してエミッタホロワ・トランジスタのコレクタ−エミッタ電圧を実質的に一定に維持することによって達成される。これによってコレクタ−ベース電圧を一定に維持する。その結果として、ダイナミック信号状態で、信号電圧が変化したときにコレクタ−ベース間容量の充電または放電は殆ど存在しないか、全く存在しなくなる。
【0018】
トランジスタのコレクタ−ベース容量に起因するエミッタホロワの入力容量の実効的減少は、コレクタ−エミッタ電圧を調整するために与えられる帰還の割合の関数となる。例えば、帰還の割合が、エミッタ−コレクタの電圧変動を50パーセント減少するように選択されていると、エミッタホロワ・トランジスタのコレクタ−ベース容量を充電し、放電させる無効(reactive:リアクティブ)電流も50パーセント減少し、“実効的(effective)”容量付加は半分に削減される。帰還の割合を1に向けて増大させることにより、ホロワ容量をより大きく減少させることができる。回路を安定させるために、帰還利得が1を越えないようにするための装置が設けられている。これは、全“有効”半導体装置を、電圧ホロワすなわち“エミッタ”ホロワの形式で帰還回路中に設けることにより達成される。
【0019】
図1はAKB制御のための陰極電流感知手段を含むホワイト氏他の装置の一実施例を示しており、本発明による改善の根拠を示すためにここで説明されている。図1には陰極線管16に表示のためのビデオ信号を供給するためのビデオ信号源10を含むテレビジョン表示システムが示されている。図を簡略化するために陰極線管並びに信号源の細部は示されていない。カラーテレビジョン表示システムでは3個の駆動増幅器が存在することは云うまでもない。
【0020】
図全体から明らかなように、ビデオ信号を陰極16で必要とする高電圧レベルに増幅するために、システムはカスコード形式の高電圧増幅器20(破線で囲まれた部分)を含んでいる。高電圧増幅器20の出力を陰極線管の陰極16の容量から分離するために、高電圧増幅器20の出力(トランジスタQ3のコレクタ)はプッシュプル相補形エミッタホロワ30(破線で囲まれた部分)を介して陰極16に結合されている。表示駆動装置を陰極線管のアーク放電から保護するために、プッシュプル相補形エミッタホロワ30の出力端子15は陰極線管のアーク放電保護抵抗R15およびインダクタL1からなる手段によって陰極16に結合されている。自動陰極線管バイアス(AKB)動作を行わせるために、陰極電流感知回路40(破線で囲まれた“Ik感知”の部分)が設けられていて、これはプッシュプル相補形エミッタホロワ30のPNPトランジスタQ7のコレクタ電流を感知し、その出力端子18に陰極線管の陰極16における陰極電流Ikに比例するAKB出力信号を発生する。この機能は随時選択されるもので、省略してもよい。
【0021】
最後に、プッシュプル相補形エミッタホロワ30のコレクタ−ベース容量に起因する高電圧増幅器20に付与される実効容量を減少させるために、システムは、プッシュプル相補形エミッタホロワ30のNPNトランジスタQ4に対して実質的に一定のコレクタ−エミッタ電圧を維持する帰還制御回路50(破線で囲まれている部分)と、プッシュプル相補形エミッタホロワ30のPNPトランジスタQ7に対して実質的に一定のコレクタ−エミッタ電圧を維持する他の帰還制御回路60(破線で囲まれている部分)を含んでいる。コレクタ−エミッタ電圧が一定に維持されたエミッタホロワ・トランジスタは、そのコレクタ−ベース電圧をほゞ一定値に維持するように動作し、そのエミッタホロワ・トランジスタのコレクタ−ベース容量の充放電電流の大きさを減少させることができる。そのことにより、高電圧増幅器20はこれらの“寄生容量”に対して充電電流および放電電流を供給する必要がなくなるので、全体のスルーレート、帯域幅、および過渡応答特性が改善されるという利点が得られる。
【0022】
高電圧増幅器20、帰還回路または調整回路50と60の動作用の高電圧(例えば200ボルト程度)の電力は高電圧(H.V.)電源端子200に供給される。高電圧電源200は抵抗R20とキャパシタC20からなる減結合回路すなわち低域通過フイルタによって減結合される。低電圧(L.V.)電源端子21は、高電圧増幅器20の入力およびカスコード段をバイアスするための比較的低い電圧(例えば12ボルト程度)を供給する。この電源入力も抵抗R21とキャパシタC21とからなるRC回路網によって減結合されている。
【0023】
高電圧増幅器20は、共通ベース接続されたNPN出力トランジスタQ3とカスコード(cascode)に接続された共通エミッタ接続されたNPN入力トランジスタQ2を含んでいる。カスコード出力トランジスタQ3のベースには低電圧(例えば+12ボルト)減結合(decoupling)回路網(R21、C21)によって固定されたベースバイアス電圧が供給されている。入力トランジスタQ2のエミッタ負荷抵抗R6の動作用の低電圧は、トランジスタQ3のベースと接地点(アース)との間に結合された抵抗R5とツエナーダイオードCR1とを含むツエナーダイオード調整器によって与えられる。一例として、ツエナー電圧は5または6ボルトで、カスコード入力トランジスタの負荷抵抗R6に対するDC基準電圧と、AKB感知増幅器40に対するDC基準電圧とを設定する。入力トランジスタQ2のエミッタ電極は、直列に接続された抵抗R7とキャパシタC2とからなる高周波数ピーキング回路網を経て接地点に結合されている。
【0024】
ビデオ信号源10によって供給される増幅されるべきビデオ入力信号は、コレクタが接地点に接続され、ベースが入力抵抗R3を介してビデオ入力端子12に結合されたPNPトランジスタQ1からなるエミッタホロワ入力段を経てカスコード入力トランジスタQ2のベースに供給される。トランジスタQ1のエミッタはトランジスタQ2のベースに結合されており、またエミッタ抵抗R4を経て低電圧電源21に結合されている。入力抵抗R3と並列に接続された抵抗R1とキャパシタC1との直列回路からなる別のピーキング回路網によってさらに高周波数ピーキングが付与されている。
【0025】
高電圧増幅器20に対するコレクタ負荷は、高電圧電源端子200からカスコード出力トランジスタQ3のコレクタに結合された抵抗R8によって与えられる。負荷抵抗R8とトランジスタQ3のコレクタとの間にはダイオードCR2が挿入されていて、プッシュプル相補形エミッタホロワ30中のクロスオーバ歪を減少させるための小さなオフセット電圧を与えている。
【0026】
高電圧増幅器20の動作期間中、その開ループ利得は、前に述べたように、負荷抵抗R8の値に直接比例し、エミッタ回路網R6、C2、およびR7のインピーダンスに逆比例する。また、開ループ利得、帯域幅およびスルーレートは、高電圧増幅器20の出力の容量性負荷(すなわち、トランジスタQ3のコレクタに与えられる容量)の関数になる。この容量は、プッシュプル相補形エミッタホロワ30のプッシュプル・トランジスタを一定のコレクタ−エミッタ電圧で動作させることにより低減される。開ループ利得が十分であると仮定すると、閉ループ利得は帰還抵抗R7の値に直接比例し、入力回路網R1、R3、およびC1のインピーダンスに逆比例する。
【0027】
プッシュプル相補形エミッタホロワ30は1対の相補形トランジスタQ4とQ7を含み、それらのベース電極は高電圧増幅器20の出力(トランジスタQ3のコレクタ)に結合されており、それらのエミッタは各エミッタ抵抗R9、R12を経て出力端子15に結合されている。前に述べたように、プッシュプル相補形エミッタホロワ30の出力15はインダクタL1と抵抗R15との直列接続からなる陰極線管のアーク放電抑制回路網を経て陰極16に結合されている。エミッタホロワ・トランジスタQ4およびQ7に対する電源電圧(コレクタ電圧)は各帰還回路50および60によって与えられる。
【0028】
回路50はエミッタホロワ・トランジスタQ4のコレクタ−エミッタ電圧を固定された値に調整し、またコレクタが電源端子200に接続されており、エミッタがトランジスタQ4のコレクタに接続された電圧調整トランジスタQ6を含んでいる。電圧調整トランジスタQ6の入力(ベース)は、閾値導通装置であるツエナーダイオードCR3と並列のキャパシタC3を経てエミッタホロワ・トランジスタQ4のエミッタ電極に結合されている。この正帰還路はエミッタホロワ・トランジスタQ4に対してツエナー電圧に等しい実質的に一定のコレクタ−エミッタ・オフセット電圧を設定する。ツエナーダイオードに動作電流を供給するために、その陰極は抵抗R11を経て電源端子200に結合されている。トランジスタQ4のエミッタ回路に対する装荷を最小にするために、そのエミッタはエミッタホロワ・トランジスタQ5を介してキャパシタC3とツエナーダイオードCR3に結合されている。さらに詳しく云えば、トランジスタQ5はPNPトランジスタで、そのベースは抵抗R10を介してエミッタホロワ・トランジスタQ4のエミッタに結合されている。エミッタホロワ・トランジスタQ5のコレクタ−エミッタの電路はキャパシタC3とツエナーダイオードCR3との接続点と接地点との間に結合されている。
【0029】
回路60は回路50と同様で、エミッタホロワ・トランジスタQ7のコレクタ−エミッタ電圧を固定された値に調整する。回路60は電圧調整器トランジスタQ9を含み、そのコレクタはIk感知増幅器40の電源入力に接続されており、そのエミッタはトランジスタQ7のコレクタに接続されている。電圧調整器トランジスタQ9の入力は閾値導通装置であるツエナーダイオードCR4と並列に接続されたキャパシタC4を経てエミッタホロワ・トランジスタQ7のエミッタ電極に結合されている。この帰還回路は、エミッタホロワ・トランジスタQ7のコレクタ−エミッタ電圧をツエナー電圧に調整する。ツエナーダイオードに動作電流を供給するために、その陽極は抵抗R14を経て接地点に結合されている。トランジスタQ7のエミッタ回路に対する装荷を最小にするために、そのエミッタはエミッタホロワ・トランジスタQ8を介してキャパシタC4とツエナーダイオードCR4に結合されている。さらに詳しく云えば、トランジスタQ8はNPNトランジスタで、そのベースは抵抗R13を介してエミッタホロワ・トランジスタQ7のエミッタに結合されている。エミッタホロワ・トランジスタQ8のコレクタ−エミッタの電路はキャパシタC4とツエナーダイオードCR4との接続点と電源端子200との間に結合されている。
【0030】
自動陰極線管バイアス(AKB)回路を特徴とし、従って陰極線管の陰極電流“Ik”を感知する必要のある形式のビデオ表示システムにIk感知増幅器40が設けられている。感知増幅器40は陰極電流感知トランジスタQ10を含み、そのエミッタは電圧調整器トランジスタQ9のコレクタに接続されている。トランジスタQ10のベースにツエナーダイオードCR1によって基準電圧が与えられる。ダイオードCR1と並列のキャパシタC5は調整されたツエナー電圧を濾波する。陰極電流Ikに比例する出力電圧は、トランジスタQ10のコレクタと接地点との間に結合された負荷抵抗R16の両端間の出力端子18に発生する。AKB動作を必要としない応用例では感知増幅器を省略することができる。もし感知増幅器を省略すると、電圧調整器トランジスタQ9のコレクタは接地点あるいは他の適当な低電圧基準電位点に結合される。
【0031】
上記の動作を要約すると、高電圧増幅器20は前述のように信号源10から供給されるビデオ信号を増幅する。陰極線管16、そのソケット、スパーク・アレスター(spark arrestors)(図示せず)およびその他の浮遊容量に関連する容量に起因する負荷抵抗R8に与えられる容量性負荷を最小にするために、高電圧増幅器20の出力(トランジスタQ3のコレクタ)はプッシュプル相補形エミッタホロワ30を経て陰極線管の陰極に結合されている。この特殊なエミッタホロワ増幅器は“並列”形式のもので、ベース電極は増幅されたビデオ信号を受信するように並列形式であり、エミッタは陰極を駆動するために並列形式である。
【0032】
プッシュプル相補形エミッタホロワ30を含ませることにより、高電圧増幅器20に与えられる陰極容量を低減させることができるが、2次的な容量効果、すなわちエミッタホロワ・トランジスタQ4およびQ7のコレクタ−ベース容量を導入することになる。このような好ましくない容量の値を減少させるために、これらの容量に供給される無効(リアクティブ)充放電電流を減少させる。この特徴は、エミッタホロワ・トランジスタに対するコレクタ−エミッタ電圧を一定値に維持する2個の正帰還調整器50および60によって与えられる。
【0033】
例として、高電圧増幅器20の出力電圧が増大すると、エミッタホロワ・トランジスタQ4のエミッタ電圧が増大するが、ツエナーダイオードCR3および調整器トランジスタQ6はエミッタホロワ・トランジスタQ4のコレクタ電圧を増大させる。同様に、高電圧増幅器20の出力電圧が低下すると、エミッタホロワ・トランジスタQ4のエミッタ電圧は低下し、ツエナーダイオードCR3および調整器トランジスタQ6はエミッタホロワ・トランジスタQ4のコレクタ電圧を低下させる。例として、ツエナー電圧が10ボルトであると、トランジスタQ4のコレクタ−エミッタ電圧はツエナー電圧に等しくなる。仮定された10ボルトのツエナー電圧に対しては、トランジスタQ4のコレクタ−エミッタ電圧はツエナー電圧に等しくなる。その結果、仮定された10ボルトのツエナー電圧では、トランジスタQ4のコレクタ−エミッタ電圧は約10ボルトに等しくなる。
【0034】
従って、ホロワ入力電圧が増大しても減少しても、コレクタ−エミッタ間のエミッタホロワ・トランジスタの両端間の電圧は一定になる。入力信号が変曲点(inflection point)を通過すると、ベース電圧は、エミッタホロワ・トランジスタがオンおよびオフにバイアスされている(プッシュプル動作)ときのエミッタに対して数100ミリボルト変化する。しかしながら、ベース−エミッタ電圧の変動は調整されたコレクタ−エミッタ電圧(例えば、10ボルト程度のツエナー電圧)に比べて比較的重要でないことが判った。その結果、コレクタ−ベース電圧の変動は“実質的に(substantially)”一定と見ることができ、ダイナミック信号状態の下ではコレクタ−ベース容量の充放電は殆どないと見ることができる。このように無効(リアクティブ)電流が抑制されることにより、エミッタホロワ増幅器に対する実効コレクタ−ベース容量は減少する。
【0035】
前述のように、エミッタホロワ・トランジスタのコレクタ−エミッタ電圧を調整するための帰還は殆ど100パーセントであるが、トランジスタQ5およびQ6の無限電流利得を必要とするので1に等しくはなりえない。つまり、トランジスタQ5およびQ6は共にエミッタホロワとして接続されているので、その利得は1に近いが1以下である。従って、たとえ帰還が正であっても、回路は安定している。ある応用例で望ましいとされるならば、より少量の帰還、例えば50%の帰還を採用することもできる。実際のツエナー電圧は回路の重要なパラメータになりえないことに注意する必要がある。ツエナーダイオードを側路するキャパシタ(C3またはC4)は電圧調整器のACインピーダンスを減少させるという好ましい作用を有し、それによって広帯域動作がさらに容易になる。
【0036】
図2はホワイト氏他によって提案された陰極線管駆動増幅器の第2の実施例を示す。この実施例では、トランジスタQ5およびQ8、抵抗R10およびR13を省略し、帰還制御回路50A、60A、およびエミッタホロワ増幅器30を図示のように接続することにより、全体の部品点数を減少させることができる。しかしながら、この実施例は上述のAKB感知回路と使用するにはあまり適していない。それは、この第2の実施例にAKB感知回路を付加すると、AKB期間中にAKB感知回路を経て好ましくない電流が流れ、これがAKBの制御の精度に悪影響を及ぼすことによる。この影響は、特に、以下に説明する本発明で問題にしている点である。
【0037】
図3は前述のホワイト氏他の装置を本発明により改善したものを示す。本発明の陰極線管駆動回路もまた、エミッタホロワの容量を減少させるための正帰還とAKB電流感知手段とによってビデオ増幅器を陰極線管に結合するエミッタホロワ結合を使用している。ホワイト氏の装置の出力段エミッタホロワは6個の能動成分(Q4〜Q9)を必要としたが、本発明は、僅か4個の能動成分(Q4、Q6、Q7、Q9)を必要とするにすぎない。本発明によりさらに改良された点は、改良されたAKB感知動作、出力段の改良されたAC動作、差動基準入力段の付加、ビデオ増幅段の白黒制限回路の付加、ヒートシンク・ブートストラップ作用を含む点である。
【0038】
図3に示すように、本発明のAKB感知回路は、エミッタホロワ・トランジスタQ10を含み、そのベース入力は低電圧電源端子21に接続されており、そのコレクタは抵抗分圧回路網(R16AとR16B)に接続されており、そのエミッタはトランジスタQ9のコレクタに接続されている。トランジスタQ10のベース−エミッタ接合と並列にバッファ作用を与えるためのキャパシタC5が接続されている。
【0039】
改良されたAKB感知動作は、約VCC2(R14/(R14+R11))よりも大きいDC出力電圧で実現される。閾値導通装置(ツエナーダイオード)CR3 およびCR4に流れる正味電流は正で、トランジスタQ4およびQ6によって供給される。抵抗R14が抵抗R11に等しい場合には、ダイオードCR3およびCR4に流れる正の正味電流は、電源端子200における高電圧電源の電圧(例えば、VCC2)の約2分の1よりも大きいDC出力電圧を生じさせる。これは、AKB感知遮断(カットオフ)量に対して十分な範囲以上を与えるものである。DC条件に対しては、CR2AおよびCR2Bの出力バイアスダイオード回路網はダイオードCR2Cの両端間に約0(ゼロ)ボルトを生じさせ、それによってダイオードCR2Cは導通しない。この状態では、ダイオードCR2Cはオフ状態にバイアスされ、DCの陰極電流はトランジスタQ7のエミッタ電極を通って流れる必要があり、これによってトランジスタQ9のコレクタ電流は、トランジスタQ7とQ9のベータの逆数の和に等しい誤差をもった、インダクタL1と抵抗R15を流れるCRTの陰極電流を表わす。
【0040】
AKB感知トランジスタQ10およびキャパシタC5のバッファ作用により、トランジスタQ9のコレクタにDCおよびACの低インピーダンスを与え、またCRTの陰極電流に比例した“Ik感知”電圧に必要な制限を与える。トランジスタQ9のコレクタが低インピーダンスであることは、CRT駆動段の周波数応答性を維持するために望ましい。この制限作用は、陰極のピーク電流は数十mAに達する可能性があり、一方AKBカットオフ(遮断)電流は数十μAである。陰極電流がさらに大きくなると、トランジスタQ10は飽和し、そのコレクタ電圧はVCC1+Vbe(トランジスタQ10のベース−エミッタ間電圧)に制限される。抵抗性分圧回路網R16AおよびR16BはピークIk感知電圧をさらに低減させる。カットオフ時には、トランジスタQ10は共通ベース段としてその線形領域で動作し、Ikにおける電圧はCRTの陰極電流に抵抗R16B(高インピーダンス感知と仮定する)を乗じた値に等しくなる。
【0041】
ブートストラップ(BOOT−STRAP)出力段のAC動作はホワイト氏他の装置と本質的に同じである。すなわち、トランジスタQ4およびQ7のコレクタ−ベース入力容量Ccbは、Q4およびQ7のFTよりもかなり低い周波数に対して上記装置のコレクタに対する1に近い正電圧帰還によって相殺される。1に近い帰還は、各帰還回路において、ホワイト氏他の装置で必要とした素子数よりも1個少ない能動成分(トランジスタ)を用いて実現できるという利点がある。また、閾値導通装置(ダイオード)CR2Cの両端間にキャパシタC200が設けられており、これによってCRTの陰極を駆動する信号の小さなAC信号のコアリングを減少させることができる。
【0042】
基準入力回路(206)およびエミッタホロワ・トランジスタ(Q1B)段を付加したことにより、トランジスタQ2およびQ3を通って流れるコレクタ電流が、“ビデオIN”と“基準IN”入力(それぞれ端子12A、12B)との間の電圧差に比例するようになる。それによってTVまたは表示部の小信号部分と大きな信号のCRT駆動段との間の良好な接地点差除去(ground difference rejection)を与えることができる。(このため、ビデオ信号源10は入力12Aにビデオ信号S1を供給し、また高電圧増幅器20の入力12Bにビデオ信号基準電圧S2を供給する。)十分な接地点信号除去が行われていないと、“再生(regeneration)”、リンギング、外部ノイズ、アーティファクト(人為的に生成される不所望な信号)のピックアップが生ずる可能性がある。“ビデオIN”(12A)と“基準IN”入力(12B)を共に高入力インピーダンスにすることにより、信号あるいは接地電流からの信号の輻射を減少させることができる。
【0043】
白制限回路2000(破線で囲まれている部分)はトランジスタQ1、ダイオードD1、および抵抗R20とR21を含んでいる。過大なピーク白駆動によってトランジスタQ3、Q4またはQ7の飽和が生じると、瞬時的なオーバードライブの伸長を生じさせ、目障りなスミア(smear:にじみ、汚れ)が現れるので、上記の白制限回路2000を設けることは望ましい。トランジスタQ1、抵抗R20およびR21の作用は制限を行うのに十分であるが、ダイオードD1を付加すると、制限作用がソフトになり、より好ましい制限作用を行うことができる。さらに、ダイオードD1は異なる入力(Ref.IN(基準入力))12Bに対して総合でほゞ0(ゼロ)Vbe温度補償を与えることができる。
【0044】
接地点に接続されるものとして示されている抵抗R21の側を、接地点の代わりに基準入力トランジスタQ2のエミッタに接続してもよいことは明らかである。このように接続しても本質的に同じ制限作用を呈するが、基準点は接地点ではなく“Ref.IN(基準入力)”となる。
【0045】
実際には過大なピーク白ほど厳しくはないが、過大なピークである“黒より黒”ピークはトランジスタQ3の両端間のコレクタ−エミッタ間電圧Vceを消失させ、過度に大きな黒過渡変化の好ましくない伸長が拡大してより一層目につくアーティファクトが生じる。この状態はトランジスタQ3のエミッタと接地点との間に抵抗R202を付加することによって解消することができる。共通ベーストランジスタQ3から抵抗R202を流れるDC電流は、たとえトランジスタQ4のエミッタを流れる電流が存在しない場合も、トランジスタQ4の両端間の電圧が消失するのを防止するように選択されている。
【0046】
CRT駆動回路の周波数応答性およびそのスルーレートの制限は、主としてトランジスタQ3のコレクタ(ビデオ増幅器の出力)における総合容量値(Cc)と抵抗R8の値によって決定される。キャパシタC2は、積(R8)×(Cc)が積(R7)×(C2)と等しくなるように選定されている。これは、トランジスタQ3および抵抗R8の総合容量Ccによって生じる小信号のロールオフを補償することができる。しかしながら、大きな黒方向の過渡的変化の期間中は、トランジスタQ3とQ2のコレクタ電流は負にならないので、上記の補償は行なわれない。
【0047】
トランジスタQ3の電力消費を設定する抵抗R8の所定値に対して大きな信号の最良の応答性を持たせるためには、Ccの実効容量値をできるだけ小さくすることが望ましい。トランジスタQ3の総合容量Ccの原因として、トランジスタQ4およびQ7の入力容量、トランジスタQ3のコレクタ−ベース容量値Ccb、配線の容量、トランジスタQ3に対するヒートシンクの容量が含まれる。
【0048】
トランジスタQ4およびQ7のコレクタ電極をブートストラッピング(bootstrapping:ブートストラップ接続)してそれらをエミッタホロワとして動作させることにより、トランジスタQ3およびQ7の入力容量を事実上取り除くことができる。
【0049】
トランジスタQ3のヒートシンク(heat sink)容量は、このトランジスタQ3のコレクタから、通常金属部品である実際のヒートシンクへのキャパシタ(容量)として表わされる。トランジスタQ3のヒートシンクによって付加される容量は、該トランジスタQ3のヒートシンクを出力端子15における信号に、またはトランジスタQ4あるいはQ7のエミッタに電気的に接続することによって取り除く、または“ブートストラップ化”することができる。トランジスタQ4およびQ7のエミッタにおける電圧はトランジスタQ3のコレクタにおける電圧に追随し、1より僅かに小さい正の利得を持っている。
【0050】
図4は正帰還によってヒートシンクの実効容量を減少させる装置を示している。ここで、トランジスタQ4またはQ7のエミッタ、または出力端子15における出力はトランジスタQ3のヒートシンク500にDC結合またはAC結合によって供給される。トランジスタQ3はヒートシンク500に熱結合されている。DCシールド(遮蔽)するために、トランジスタQ4またはQ7の出力、または出力端子15は端子502を介して直接ヒートシンク500に結合されるか、キャパシタ506およびAC結合端子508を介してAC結合されている。いずれの場合も、高電圧増幅器20に対する実効付加容量が総合的に減少するという効果があり、それによって帯域幅およびスルーレートが拡大される。
【0051】
図5に示すように、直接接続(DC結合端子602)を経てスクリーニング(screening:遮蔽)導体606に供給される正帰還によって、あるいはトランジスタQ4のエミッタ、トランジスタQ7のエミッタ、あるいは出力端子15へのAC結合(キャパシタ610とAC結合端子608)によって、ヒートシンクを接地点に接続することもできる(安全性を与える利点がある)。この方法は熱的また電気的効果は低いが、例えばヒートシンクに危険な電位が供給されるのを阻止するというある種の安全性の効果がある。
【0052】
ヒートシンクまたはスクリーンへ帰還電圧をAC結合する例は、端子502または602を経由するDC結合を殆ど有効に残しつつヒートシンクにおける安全上の問題を低減させることができるという利点がある。
【0053】
以上を要約すると、特に、上述した表示器駆動装置は、ビデオ信号源に結合された高電圧増幅器と、第1および第2のトランジスタを含み、入力がそのビデオ増幅器に結合されており、且つ、出力が陰極線管の陰極に結合された分離手段と、第1および第2のトランジスタにそれぞれ結合された第1および第2の帰還回路と、分離手段に結合されており、ビデオ信号の帰線消去期間中に陰極線管の陰極の電流を感知する電流感知回路と、を備えている。この電流感知回路は、また、自動陰極線管バイアス回路にも結合されている。この表示器駆動装置は、特徴として、第1のトランジスタと分離手段の出力との間に設けられた閾値導通装置が、ビデオ信号のビデオプログラム情報期間中に第1のトランジスタを出力に結合し、ビデオ信号の帰線消去期間中に第1のトランジスタを出力から減結合する。上述した本発明の別形態の表示器駆動装置は、特徴として、分離手段が相補形エミッタホロワである。本発明の更なる別形態の表示器駆動装置は、特徴として、第1の帰還回路が、閾値導通スイッチ手段の接合点と第1のトランジスタのエミッタとに結合されている。また、表示器駆動装置は、特徴として、第1のトランジスタのエミッタと分離手段の出力との間で、キャパシタが閾値導通スイッチ手段と並列に結合されてもよい。上述の各実施例に於いて、表示器駆動装置は、特徴として、第1および第2のトランジスタが、分離 手段の出力に関してプッシュプル構成に配列されてもよい。この場合、第1のトランジスタは第1の導電形式であり、第2のトランジスタは、第1のトランジスタと反対の第2の導電形式であり、これらのトランジスタは、それぞれの出力電極がエミッタ電極であるバイポーラトランジスタであってもよい。上述の各実施例に於いて、閾値導通スイッチ手段は、ダイオードであってもよい。また、上述の電流感知回路は、分離手段に含まれる第2のトランジスタに結合されており、帰線消去期間中に陰極線管の陰極の電流を感知するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プッシュプル相補形エミッタホロア陰極分離およびAKB電流分離を具えた従来技術の陰極線管駆動装置を、一部をブロックの形式で示した概略回路図である。
【図2】 従来技術の陰極線管駆動装置の他の具体例を、一部をブロックの形式で示した概略回路図である。
【図3】 本発明を実施した陰極線管駆動装置の、一部をブロックの形式で示した概略回路図である。
【図4】 図3の装置に関する負荷容量の低減効果を与える本発明の他の特徴を説明する一部を概略図の形式で示したブロック図である。
【図5】 図3の装置に関する負荷容量の低減効果を与える本発明の他の特徴を説明する一部を概略図の形式で示したブロック図である。
【符号の説明】
10 ビデオ信号源
15 分離手段の出力
16 陰極線管の陰極
20B BIDEO増幅器
30A 分離手段
40A 電流感知回路
50B 第1の帰還回路
60B 第2の帰還回路
230 閾値導通スイッチ手段と第1のトランジスタのエミッタとの接続点
CR2C 閾値導通手段
C200 キャパシタ
Q4 第1のトランジスタ
Q7 第2のトランジスタ
Claims (9)
- ビデオ信号源に結合されたビデオ増幅器と、
相補形エミッタホロワ増幅器として結合された第1および第2のトランジスタを含み、前記ビデオ増幅器に結合された入力と陰極線管の陰極に結合された出力とを有する分離手段と、
前記第1および第2のトランジスタにそれぞれ結合された第1および第2の帰還回路と、
前記ビデオ信号の非有効部分の期間中前記陰極線管の陰極の電流を感知するために前記分離手段に結合されており、且つ自動陰極線管バイアス回路に結合されている電流感知回路と、
を含み、
前記分離手段の第1のトランジスタと前記出力との間に、ビデオ信号の有効部分の期間中は前記第1のトランジスタを前記出力に結合し、前記ビデオ信号の非有効部分の期間中は前記第1のトランジスタを前記出力から減結合する結合および減結合回路が配置されている、
表示器駆動装置。 - 前記結合および減結合回路は、前記第1のトランジスタのエミッタと、前記分離手段の前記出力に結合された閾値導通スイッチ手段を含む、請求項1に記載の表示器駆動装置。
- 前記第1の帰還回路は前記閾値導通スイッチ手段と前記第1のトランジスタの前記エミッタとの接続点に結合されている、請求項2に記載の表示器駆動装置。
- キャパシタが前記第1のトランジスタの前記エミッタと前記分離手段の前記出力との間に、前記閾値導通手段と並列に結合されている、請求項2に記載の表示器駆動装置。
- 前記第1および第2のトランジスタは前記分離手段の前記出力に関してプッシュプル形態で構成されている、請求項2に記載の表示器駆動装置。
- 前記第1のトランジスタは第1の導通形式のものであり、前記第2のトランジスタは前記第1のトランジスタと反対の第2の導通形式のものであり、前記第1および第2のトランジスタは前記分離手段の前記出力に関してプッシュプル形態で構成されている、請求項2に記載の表示器駆動装置。
- 前記第1および第2のトランジスタはバイポーラトランジスタであり、前記各出力電極はエミッタ電極である、請求項6に記載の表示器駆動装置。
- 前記閾値導通スイッチ手段はダイオードである、請求項6または請求項7に記載の表示器駆動装置。
- 前記ビデオ信号の前記有効部分はビデオプログラム情報を含み、前記ビデオ信号の前記非有効部分は帰線消去期間に相当し、前記電流感知回路は前記第2のトランジスタに結合されていて、前記帰線消去期間中前記陰極線管の陰極の電流を感知する、請求項1に記載の表示器駆動装置。
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