JP3127469B2 - 5,11―ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン誘導体及び該誘導体を含有する医薬組成物 - Google Patents

5,11―ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン誘導体及び該誘導体を含有する医薬組成物

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JP3127469B2 JP09532434A JP53243497A JP3127469B2 JP 3127469 B2 JP3127469 B2 JP 3127469B2 JP 09532434 A JP09532434 A JP 09532434A JP 53243497 A JP53243497 A JP 53243497A JP 3127469 B2 JP3127469 B2 JP 3127469B2
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佳成 川上
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博樹 岡本
利昭 上崎
公宏 井上
佐藤  誠
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、カルシウムチャネル拮抗作用を有し、消化
管運動機能異常症、特に過敏性腸症候群のような腸疾患
の治療又は予防処置に有用な5,11−ジヒドロジベンゾ
〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン誘導体、その立体異性体、
薬理学的に許容されるその塩又はそれらの水和物及びこ
れを有効成分とする医薬組成物に関する。
発明の背景 例えば、ヨーロッパ特許第0404359A1号には、5,11−
ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕チアゼピン誘導体が胃
腸管に対して選択性を有するカルシウムチャネル拮抗薬
として有用であると開示されている。又、クインら(Qu
inn,P.ら)、Brit.J.Pharmacol 1994,112(Suppl.),Ab
st 573P及びワリスら(Wallis R.M.ら)、Brit.J.Pharm
acol 1994,112(Suppl.),Abst 574Pには、上記誘導体
の一種である(S)−5−〔1−(4−メトキシフェニ
ル)エチル〕ピロリジン−2−イルメチル〕−5,11−ジ
ヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕チアゼピン マレイン酸
塩が同様の効果を有することを開示している。しかしな
がら、これらの化合物は口渇、散瞳等の副作用の一因と
なる抗コリン作用を有することが欠点の一つであった。
近年、社会環境の複雑化に伴い、多くの人が過度のス
トレスにさらされるようになり、便通異常や腹痛などを
主症状とする過敏性腸症候群の患者が増加している。こ
のような疾患の改善には、抗コリン薬、緩下薬、止瀉
薬、整腸薬、粘膜麻痺薬、消化管運動機能調節薬、自律
神経調節薬、漢方薬、抗不安薬、抗うつ薬、睡眠薬、抗
精神病薬などが用いられている。しかしながら、これら
薬剤は、臨床効果が不十分であり、また副作用の面から
必ずしも満足できるものとは言い難い。従って、副作用
を有さない優れた消化管運動機能改善作用を示す新しい
タイプの薬剤開発が望まれている。
発明の開示 本発明は、優れた消化管運動機能改善作用を示す新規
化合物を提供することを目的とする。
本発明は、副作用を有さず、かつ優れた消化管運動機
能改善作用を示す新規化合物を提供することを目的とす
る。
本発明は、又、該新規化合物を含有する医薬組成物を
提供することを目的とする。
本発明のこれらの及び他の目的は、以下の記載及び実
施例から明らかとなるであろう。
カルシウムチャネル拮抗薬は、平滑筋収縮抑制作用を
有することから腸管の異常な収縮亢進に起因する疾患、
例えば過敏性腸症候群のような腸疾患に有効であると考
えられ、実際ニカルジピンやベラパミル等のカルシウム
チャネル拮抗薬が過敏性腸症候群に有効であると報告さ
れている[Am.J.Gastroenterol.,80,317(1985),Gut.2
8,1609(1987),J.Clin.Psychiatry.,48,388(1987),P
harmacol.Ther.,60,121(1993)]。しかしながら、カ
ルシウムチャネル拮抗薬の主作用である心臓血管系への
作用によりほとんど臨床に応用されていないのが現状で
ある。このようなことから、消化管運動機能異常症、特
に過敏性腸症候群のような腸疾患の治療剤として、低毒
性、即ち心臓血管系へ影響を及ぼさない腸管選択的なカ
ルシウムチャネル拮抗薬の開発を目指し、鋭意研究を行
った。その結果、下記一般式〔I〕で表される化合物
が、腸管選択性なカルシウムチャネル拮抗活性を示すと
ともに、抗コリン作用や体温低下作用などの副作用をほ
とんど持たない消化管運動機能異常改善薬として有効で
あることを見い出し、本発明を完成するに至った。即
ち、本発明は、下記一般式〔I−1〕で表される5,1−
ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン誘導体、
その立体異性体、薬理学的に許容されるその塩又はそれ
らの水和物、及びこれを有効成分とする医薬組成物に関
する。
〔式中、R1及びR2は同一又は異なって水素原子、ハロゲ
ン原子、シアノ基、ヒドロキシ基又は低級アルコキシ基
を表すか、又はR1及びR2は一緒になって−O(CH2nO
−基(nは1、2又は3)を表し、R3は水素原子又はヒ
ドロキシ基を表し、R4及びR5は同一又は異なって水素原
子又はヒドロキシ基を表し、若しくは一緒になって=O
を表す。〕 好ましい実施態様の説明 上記一般式〔I〕におけるR1、R2のハロゲン原子とし
ては、フッ素原子、塩素原子等、低級アルコキシ基とし
ては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基等の
炭素数1〜5の低級アルコキシ基、−O(CH2nO−基
としては、メチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基、
プロピレンジオキシ基を挙げることができる。これらの
うち、ハロゲン原子としては、フッ素原子が好ましく、
低級アルコキシ基としては、炭素数1〜3の低級アルコ
キシ基が好ましい。
本発明では、一般式〔I〕において、R3、R4及びR5
水素原子であるのが好ましい。ここで、R1及びR2は同一
又は異なって水素原子、ハロゲン原子又は低級アルコキ
シ基を表すが、R1とR2が同時に水素原子とならないのが
好ましい。本発明では、さらに、R1が水素原子、R2がハ
ロゲン原子又は低級アルコキシ基を表すのが好ましい。
これらのうち、特に好ましい化合物は、下記の式で表さ
れる(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(4
−メトキシフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジ
ベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン、薬理学的に許容さ
れるこれらの塩又はそれらの水和物である。
又、(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−
(4−フルオロフェネチル)−2−ピロリジニルメチ
ル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン、薬理学的に
許容されるその塩又はそれらの水和物も特に好ましい。
本発明化合物〔I〕の薬理学的に許容される塩として
は、例えば、塩酸塩、臭化水素塩、硫酸塩、リン酸塩等
の鉱酸塩(無機塩)や酢酸塩、乳酸塩、フマル酸塩、マ
レイン酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、シュ
ウ酸塩、アスパラギン酸塩、メタンスルホン酸塩等の有
機酸塩を挙げることができる。これらのうち、無機塩が
好ましい。
なお本発明化合物〔I〕は、1個又はそれ以上の不斉
炭素原子を有しており、光学異性体が存在し得る。これ
らの光学異性体、それらの任意の混合物あるいはラセミ
体は本発明の化合物に包含される。このうち、ピロリジ
ン環の2位の立体配置がR体であるのが好ましい。ま
た、本発明化合物及び薬理学的に許容されるその塩は、
水和物又は溶媒和物として存在することもあるので、こ
れら水和物及び溶媒和物も本発明に包含される。
本発明化合物〔I〕は、例えば以下に示す方法によっ
て製造できる。
〔式中、R1及びR2は、前記と同じであり、Xは塩素原
子、臭素原子、又はヨウ素原子を表す。ここで、R3、R4
及びR5が水素原子であるのが好ましい。〕 化合物〔II〕を、溶媒中塩基の存在下、上記一般式
〔III〕で表されるハロゲン化物と反応させることによ
り、本発明化合物〔I〕を製造することができる。
前記反応溶媒としては、ジメチルスルホキシド、N,N
−ジメチルホルムアミド等のアミド類、テトラヒドロフ
ラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキ
シエタン等のエーテル類、トルエン、キシレン、ベンゼ
ン等が好適に使用できる。前記塩基としては、水素化ナ
トリウム、水素化カリウム、リチウムジイソプロピルア
ミド、n−ブチルリチウム、ナトリウムメトキシド、カ
リウムt−ブトキシドなどを挙げることができる。
反応温度は、通常0℃〜150℃、好適には室温〜100℃
の範囲で行われる。
反応時間は、反応温度あるいは溶媒の種類によって異
なるが、通常1〜150時間である。
化合物〔III〕及び塩基の使用量は、化合物〔III〕の
使用量に対して、それぞれ等モル以上、好ましくは1〜
5倍モルである。
なお、前記反応の原料に用いた化合物〔II〕は公知の
方法[J.Med.Chem.,7,609(1964)]により製造でき
る。
また、上記一般式〔III〕で表されるハロゲン化物
は、公知の方法〔EPO404359A1号〕に準じて製造でき
る。
さらに、本発明化合物の立体化学は、文献記載の反応
機構に基づき決定した(EPO404359A1号及びTetrahedro
n,37,2173(1981))。
本発明化合物を医薬製剤又は医薬組成物として用いる
場合、医薬上許容され得る賦形剤、担体、希釈剤等の製
剤補助剤を適宜混合し、常法により錠剤、カプセル剤、
顆粒剤、細粒剤、粉末剤、丸剤、シロップ剤、懸濁剤、
乳剤、軟膏剤、坐剤は注射剤等の形態で、経口又は非経
口で投与することができる。本発明では、活性成分とし
ての本発明の化合物と、医薬上許容され得る担体及び/
又は希釈剤とを含有する医薬製剤又は医薬組成物が好ま
しい。ここで、担体及び希釈剤としては、グルコース、
スクロース、ラクトース、タルク、シリカ、セルロー
ス、メチルセルロース、スターチ、ゼラチン、エチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、エ
タノール、水や油脂などがあげられる。
また、本発明化合物の投与量及び投与回数は、病気の
種類、患者の年齢、体重等に応じて適宜選択することが
できる。例えば、本発明化合物を過敏性腸症候群のよう
な腸疾患の治療剤として経口投与する場合は、成人に対
し1日約0.1〜1000mgを1回〜数回に分けて投与すれば
よい。
実施例 以下に、本発明を実施例、試験例及び製剤例により、
具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、以下に限定されるものではない。
〔実施例1〕 60%水素化ナトリウム(520mg、13mmol)を石油エー
テルで洗浄した後、ジメチルスルホキシド(55ml)に懸
濁し、5,11−ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼ
ピン(2.0g、10mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で40
分間攪拌した。この溶液に(S)−(+)−3−クロロ
−1−(4−メトキシフェネチル)ピペリジン(〔α〕
D25=+10.1゜(c=1.2、エタノール))(3.1g、12mm
ol)のジメチルスルホキシド(10ml)溶液を滴下して室
温で14時間、40℃で6時間攪拌した。反応液を氷水中に
注入し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩
水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られ
た残留物をカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ルとヘキサン(1:2)の混合溶媒で溶出して溶媒を減圧
留去し、(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−
(4−メトキシフェネチル)−2−ピロリジニルメチ
ル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(2.9g、70%
を淡黄色油状物として得た。
〔α〕D25+35.4゜(c=1.1、EtOH) IR(film)νmaxcm-1:1610,1515,1490,1465,1350,130
0 FAB/Mass:415[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.57−1.87(4H,m),2.20−2.30(1
H,m),2.47−2.58(1H,m),2.73−2.79(3H,m),2.99−
3.10(1H,m),3.19−3.22(1H,m),3.35(1H,dd,J=9.
4,13.0Hz),3.81(3H,s),4.10(1H,dd,J=3.6,13.0H
z),5.21(1H,d,J=11.7Hz),5.33(1H,d,J=11.7Hz),
6.72−6.85(3H,m),6.86(2H,d,J=8.7Hz),6.92−7.2
0(3H,m),7.14(2H,d,J=8.7Hz),7.20−7.35(2H,m) 元素分析 (C27H30N2O2) 理論値(%):C,78.23;H,7.29;N,6.75 実測値(%):C,78.13,H,7.59;N,6.57 〔実施例2〕 (R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(4−
メトキシフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベ
ンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(2.9g、7.0mmol)の
ジクロロメタン(20ml)溶液に飽和塩化水素エーテル溶
液を加え、5分間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得
られた残留物をジクロロメタンとジエチルエーテルの混
合溶媒から再結晶し、(R)−(+)−5,11−ジヒドロ
−5−〔1−(4−メトキシフェネチル)−2−ピロリ
ジニルメチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン塩
酸塩(2.9g、93%)を無色プリズム晶として得た。
融点:173−175℃ 〔α〕D25+2.5゜(c=1.0、EtOH) IR(nujol)νmaxcm-1:2390,1510,1490,1465,1255 FAB/Mass:415[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.85−2.40(4H,m),2.68−3.68(5
H,m),3.80(3H,s),3.84−4.02(1H,m),4.26(1H,dd,
J=13.9,8.3Hz),4.68(1H,dd,J=13.9,4.8Hz),5.17
(1H,d,J=12.3Hz),5.30(1H,d,J=12.3Hz),6.76−6.
95(5H,m),6.97−7.20(5H,m),7.20−7.40(2H,m),1
2.65−12.95(1H,br) 元素分析(C27H30N2O2・HCl・0.1H2O) 理論値(%):C,71.62;H,6.95;N,6.19 実測値(%):C,71.45;H,6.95;N,6.39 〔実施例3〕 60%水素化ナトリウム(400mg、9.9mmol)を石油エー
テルで洗浄した後、ジメチルスルホキシド(40ml)に懸
濁し、5,11−ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼ
ピン(1.5g,7.6mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で1
時間攪拌した。この溶液に(S)−(+)−3−クロロ
−1−(4−フルオロフェネチル)ピペリジン(〔α〕
D25=+9.5゜(c=1.0,エタノール))(2.2g、9.1mmo
l)のジメチルスルホキシド(10ml)溶液を滴下して室
温で4日間攪拌した。反応液を氷水中に注入し、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄
し、乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカ
ラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルとヘキサン
(1:2)の混合溶媒で溶出して溶媒を減圧留去し、
(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(4−フ
ルオロフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベン
ゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(1.4g、44%)を淡黄色
油状物として得た。
〔α〕D25+39.5゜(c=1.0、EtOH) IR(film)νmaxcm-1:1600,1510,1490,1460,1300,126
5,1220 FAB/Mass:403[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.55−1.94(4H,m),2.15−2.31(1
H,m),2.45−2.53(1H,m),2.67−2.90(3H,m),2.95−
3.12(1H,m),3.12−3.26(1H,m),3.36(1H,dd,J=9.
3,13.0Hz),4.06(1H,dd,J=3.6,13.0Hz),5.21(1H,d,
J=11.8Hz),5.32(1H,d,J=11.8Hz),6.70−6.88(3H,
m),6.90−7.20(7H,m),7.20−7.37(2H,m)元素分析
(C26H27FN2O) 理論値(%):C,77.58;H,6.76;N,6.96 実測値(%):C,77.28;H,7.02;N,6.89 〔実施例4〕 (R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(4−
フルオロフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベ
ンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(1.2g、3.1mmol)の
ジクロロメタン(10ml)溶液に飽和塩化水素エーテル溶
液を加え、5分間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得
られた残留物をアセトとジエチルエーテルの混合溶媒か
ら再結晶し、(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−
〔1−(4−フルオロフェネチル)−2−ピロリジニル
メチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン塩酸塩
(1.2g、87%)を淡黄色プリズム晶として得た。
融点:172−175℃ 〔α〕D25+6.0゜(c=1.0、EtOH) IR(nujol)νmaxcm-1:2390,1510,1490,1465,1220 FAB/Mass:403[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.85−2.37(4H,m),2.68−3.70(6
H,m),3.82−4.04(1H,m),4.26(1H,dd,J=14.0,7.9H
z),4.69(1H,dd,J=14.0,5.2Hz),5.15(1H,d,J=12.4
Hz),5.30(1H,d,J=12.4Hz),6.75−6.90(3H,m),6.9
0−7.40(9H,m),12.75−13.05(1H,br) 元素分析(C26H27FN2O・HCl) 論理値(%):C,71.14;H,6.43;N,6.38 実測値(%):C,71.08;H,6.53;N,6.35 〔実施例5〕 60%水素化ナトリウム(608mg、15mmol)を石油エー
テルで洗浄した後、ジメチルスルホキシド(50ml)に懸
濁し、5,11−ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼ
ピン(1.5g、7.6mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で
1時間攪拌した。この溶液に(S)−(+)−3−クロ
ロ−1−フェネチルピペリジン(〔α〕D25=+10.9゜
(c=1.0,エタノール))(3.2g、14mmol)のジメチル
スルホキシド(30ml)溶液を滴下して室温で2.5時間、4
5℃で6時間攪拌した。反応液を氷水中に注入し、酢酸
エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄
し、乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカ
ラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルとヘキサン
(1:2)の混合溶媒で溶出して溶媒を減圧留去し、
(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−フェネチ
ル−2−ピロリジニルメチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕
オキサゼピン(3.5g、91%)を淡黄色油状物として得
た。
〔α〕D25+42.3゜(c=1.0、EtOH) IR(film)νmaxcm-1:1605,1490,1460,1350,1300 FAB/Mass:385[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.55−1.90(4H,m),2.17−2.33(1
H,m),2.50−2.67(1H,m),2.70−2.92(3H,m),3.00−
3.27(2H,m),3.30−3.45(1H,m),4.03−4.15(1H,
m),5.20(1H,d,J=11.7Hz),5.32(1H,d,J=11.7Hz),
6.70−7.40(13H,m) 元素分析(C26H28N2O) 理論値(%):C,81.21;H,7.34;N,7.29 実測値(%):C,81.55;H,7.06;N,7.23 〔実施例6〕 (R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−フェネ
チル−2−ピロリジニルメチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,
4〕オキサゼピン(1.9g、4.9mmol)のジエチルエーテル
(50ml)溶液に飽和塩化水素エーテル溶液を加え、5分
間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物を
アセトンから再結晶し、(R)−(+)−5,11−ジヒド
ロ−5−〔1−フェネチル−2−ピロリジニルメチル〕
ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン塩酸塩(1.7g、84
%)を無色プリズム晶として得た。
融点:179−182℃ 〔α〕D25+7.8゜(c=1.0、EtOH) IR(nujol)νmaxcm-1:2400,1490,1465,1260 FAB/Mass:385[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.80−2.35(4H,m),2.72−3.22(3
H,m),3.30−3.70(3H,m),3.82−4.02(1H,m),4.20−
4.38(1H,m),4.60−4.77(1H,m),5.15(1H,d,J=12.3
Hz),5.30(1H,d,J=12.3Hz),6.75−7.40(13H,m),1
2.80(1H,br) 元素分析 (C26H28N2O・HCl) 理論値(%):C,74.18;H,6.94;N,6.65 実測値(%):C,74.27;H,6.99;N,6.54 〔実施例7〕 60%水素化ナトリウム(470mg、12mmol)を石油エー
テルで洗浄した後、ジメチルスルホキシド(50ml)に懸
濁し、5,11−ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼ
ピン(1.5g、7.5mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で3
0分間攪拌した。この溶液に(S)−(+)−3−クロ
ロ−1−(3,4−ジメトキシフェネチル)ピペリジン
(〔α〕D25=+20.3゜(c=0.9,エタノール))(3.2
g、11mmol)のジメチルスルホキシド(30ml)溶液を滴
下して50℃で5時間攪拌した。反応液を氷水中に注入
し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で
順次洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残
留物をカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルと
ヘキサン(1:3)の混合溶媒で溶出して溶媒を減圧留去
し、さらに得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
に付し、クロロホルムとメタノール(300:1)の混合溶
媒で溶出して溶媒を減圧留去し、(R)−(+)−5,11
−ジヒドロ−5−〔1−(3,4−ジメトキシフェネチ
ル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,
4〕オキサゼピン(2.8g、85%)を淡黄色油状物として
得た。
〔α〕D25+30.6゜(c=1.0、EtOH) IR(film)νmaxcm-1:1576,1516,1492,1464,1264,123
6 FAB/Mass:445[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.60−1.94(4H,m),2.16−2.32(1
H,m),2.46−2.64(1H,m),2.66−2.86(3H,m),2.95−
3.25(2H,m),3.39(1H,dd,J=9.3,13.0Hz),3.88(3H,
s),3.89(3H,s),4.10(1H,dd,J=3.5,13.0Hz),5.21
(1H,d,J=11.8Hz),5.33(1H,d,11.8Hz),6.66−7.40
(11H,m) 元素分析 (C28H32N2O3) 理論値(%):C,75.33;H,7.27;N,6.28 実測値(%):C,75.03;H,7.03;N,6.11 〔実施例8〕 (R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(3,4
−ジメトキシフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕
ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(1.5g、3.4mmo
l)のジエチルエーテル(30ml)溶液に飽和塩化水素エ
ーテル溶液を加え、5分間攪拌した後、溶媒を減圧留去
した。得られた残留物をアセトンから再結晶し、(R)
−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(3,4−ジメト
キシフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベンゾ
〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン塩酸塩(1.4g、88%)を無
色プリズム晶として得た。
融点:106−109℃ 〔α〕D25+0.3゜(c=1.0、EtOH) IR(nujol)νmaxcm-1:2855,1515,1490,1465,1265 FAB/Mass:445[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.60−2.50(4H,m),2.60−4.15(13
H,m),4.26(1H,m),4.68(1H,m),5.16(1H,d,J=12.5
Hz),5.32(1H,d,J=12.5Hz),6.70−7.40(11H,m),1
2.67(1H,br) 元素分析 (C28H32N2O3・HCl・1.2H2O) 理論値(%):C,68.89;H,7.10;N,5.57 実測値(%):C,66.77;H,6.86;N,5.85 〔実施例9〕 60%水素化ナトリウム(300mg、7.5mmol)を石油エー
テル洗浄した後、ジメチルスルホキシド(30ml)に懸濁
し、5,11−ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピ
ン(1.4g、7.1mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で40
分間攪拌した。この溶液に(S)−(+)−3−クロロ
−1−(4−シアノフェネチル)ピペリジン(〔α〕D
25=+16.7゜(c=0.5,エタノール))(1.7g、6.8mmo
l)のジメチルスルホキシド(10ml)溶液を滴下して室
温で17時間、40℃で6時間攪拌した。反応液を氷水中に
注入し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩
水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られ
た残留物をカラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチ
ルとヘキサン(1:2)の混合溶媒で溶出して溶媒を減圧
留去し、(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−
(4−シアノフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕
ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(0.4g、14%)を
淡黄色油状物として得た。
〔α〕D25+43.6゜(c=0.1、EtOH) IR(film)νmaxcm-1:2230,1610,1575,1490,1195 FAB/Mass:410[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.55−1.90(4H,m),2.20−2.30(1
H,m),2.50−2.65(1H,m),2.70−2.90(3H,m),3.00−
3.12(1H,m),3.13−3.23(1H,m),3.37(1H,dd,J=8.
9,13.1Hz),3.97(1H,dd,J=3.9,13.1Hz),5.20(1H,d,
J=11.8Hz),5.31(1H,d,J=11.8Hz),6.75−6.88(3H,
m),6.90−7.02(1H,m),7.02−7.10(2H,m),7.23−7.
35(2H,m),7.30(2H,d,J=8.2Hz),7.59(2H,d,J=8.2
Hz) 元素分析 (C27H27N3O) 理論値(%):C,79.19;H,6.65;N,10.26 実測値(%):C,79.09;H,6.72;N,10.15 〔実施例10〕 (R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(4−
シアノフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベン
ゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(0.4g、1.0mmol)のジ
クロロメタン(2ml)溶液に飽和塩化水素エーテル溶液
を加え、5分間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得ら
れた残留物をジクロロメタンとジエチルエーテルの混合
溶媒から再結晶し、(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−
5−〔1−(4−シアノフェネチル)−2−ピロリジニ
ルメチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン塩酸塩
(0.35g、78%)を無色プリズム晶として得た。
融点:109−112℃ 〔α〕D25+10.8゜(c=0.2、CHCl3) IR(nujol)νmaxcm-1:2230,1490,1260 FAB/Mass:410[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.85−2.10(1H,m),2.15−2.40(3
H,m),2.70−2.90(1H,m),2.90−3.10(1H,m),3.10−
3.30(1H,m),3.42−3.60(2H,m),3.60−3.80(1H,
m),3.87−4.03(1H,m),4.27(1H,dd,J=14.1,7.2H
z),4.71(1H,dd,J=14.1,5.6Hz),5.13(1H,d,J=12.6
Hz),5.31(1H,d,J=12.6Hz),6.88−7.00(3H,m),7.0
0−7.40(5H,m),7.34(2H,d,J=8.2Hz),7.63(2H,d,J
=8.2Hz),12.90−13.10(1H,br) 元素分析 (C27H27N3O3・HCl・0.5H2O) 理論値(%):C,71.27;H,6.42;N,9.24 実測値(%):C,71.25;H,6.20;N,9.32 〔実施例11〕 60%水素化ナトリウム(480mg、12mmol)を石油エー
テルで洗浄した後、ジメチルスルホキシド(40ml)に懸
濁し、5,11−ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼ
ピン(2.0g、10mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で30
分間攪拌した。この溶液に(R)−(−)−3−クロロ
−1−(4−メトキシフェネチル)ピペリジン(〔α〕
D25=−7.4゜(c=1.1,エタノール))(8.8g、35mmo
l)のジメチルスルホキシド(30ml)溶液を室温で滴下
して90時間攪拌した。反応液を氷水中に注入し、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄
し、乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカ
ラムクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルとヘキサン
(1:2)の混合溶媒で溶出して溶媒を減圧留去し、
(S)−(−)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(4−メ
トキシフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベン
ゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(12.0g、80%)を淡黄
色油状物として得た。
〔α〕D25−34.9゜(c=1.0、EtOH) IR(film)νmaxcm-1:実施例1の目的化合物のものと
一致した。
FAB/Mass:実施例1の目的化合物のものと一致した。
NMR(CDCl3)δ:実施例1の目的化合物のものと一致
した。
〔実施例12〕 (S)−(−)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(4−
メトキシフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベ
ンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(12.0g、23.2mmol)
のジクロロメタン(50ml)溶液に飽和塩化水素エーテル
溶液を加え、5分間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物をアセトンとジエチルエーテルの混合溶
媒から再結晶し、(S)−(−)−5,11−ジヒドロ−5
−〔1−(4−メトキシフェネチル)−2−ピロリジニ
ルメチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン塩酸塩
(9.5g、73%)を無色プリズム晶として得た。
融点:175−179℃ 〔α〕D25−1.5゜(c=1.0、EtOH) IR(nujol)νmaxcm-1:実施例2の目的化合物のもの
と一致した。
FAB/Mass:実施例2の目的化合物のものと一致した。
NMR(CDCl3)δ:実施例2の目的化合物のものと一致
した。
元素分析 (C27H30N2O2・HCl) 理論値(%):C,71.90;H,6.93;N,6.21 実測値(%):C,71.91;H,7.12;N,6.11 〔実施例13〕 60%水素化ナトリウム(0.34g、8.6mmol)を石油エー
テル洗浄した後、ジメチルスルホキシド(30ml)に懸濁
し、5,11−ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピ
ン(1.38g,7.0mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で30
分間攪拌した。この溶液に(R)−(−)−3−クロロ
−1−(3,4−ジメトキシフェネチル)ピペリジン
(〔α〕D25=−20.3゜(c=0.9,エタノール))(1.8
g、6.3mmol)のジメチルスルホキシド(5ml)溶液を滴
下して室温で12時間、40℃で4時間攪拌した。反応液を
氷水中に注入し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、
飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧留去し
た。得られた残留物をカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチルとヘキサン(1:5)の混合溶媒で溶出し
て溶媒を減圧留去し、さらに得られた残留物をカラムク
ロマトグラフィーに付し、クロロホルムとメタノール
(200:1)の混合溶媒で溶出して溶媒を減圧留去し、
(S)−(−)5,11−ジヒドロ−5−〔1−(3,4−ジ
メトキシフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベ
ンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(0.85g、30%)を淡
黄色油状物として得た。
〔α〕D25−30.6゜(c=1.0、EtOH) IR(film)νmaxcm-1:実施例9の目的化合物のものと
一致した。
FAB/Mass:実施例9の目的化合物のものと一致した。
NMR(CDCl3)δ:実施例9の目的化合物のものと一致
した。
元素分析 (C28H32N2O3) 理論値(%):C,75.33;H,7.27;N,6.28 実測値(%):C,75.03;H,7.03;N,6.11 〔実施例14〕 (S)−(−)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(3,4
−ジメトキシフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕
ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(0.85g、1.9mmo
l)のジエチルエーテル(30ml)溶液に飽和塩化水素エ
ーテル溶液を加え、5分間攪拌した後、溶媒を減圧留去
した。得られた残留物をアセトンから再結晶し、(S)
−(−)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(3,4−ジメト
キシフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベンゾ
〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン塩酸塩(0.51g、55%)を
無色プリズム晶として得た。
融点:106−109℃ 〔α〕D25−0.3゜(c=1.0、EtOH) IR(nujol)νmaxcm-1:実施例10の目的化合物のもの
と一致した。
FAB/Mass:実施例10の目的化合物のものと一致した。
NMR(CDCl3)δ:実施例10の目的化合物のものと一致
した。
元素分析 (C28H32N2O3・HCl・1.2H2O) 理論値(%):C,66.89;H,7.10;N,5.57 実測値(%):C,66.77;H,6.86;N,5.85 〔実施例15〕 60%水素化ナトリウム(0.11g、2.8mmol)を石油エー
テル洗浄した後、ジメチルスルホキシド(10ml)に懸濁
し、5,11−ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピ
ン(450mg、2.3mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で30
分間攪拌した。この溶液に(R)−(−)−3−クロロ
−1−(3,4−メチレンジオキシフェネチル)ピペリジ
ン(〔α〕D25=−11.9゜(c=1.0,エタノール))
(0.56g、2.1mmol)のジメチルスルホキシド(5ml)溶
液を滴下して室温で12時間、40℃で4時間攪拌した。反
応液を氷水中に注入し、酢酸エチルで抽出した。有機層
を水、飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧留
去した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィーに
付し、酢酸エチルとヘキサン(1:5)の混合溶媒で溶出
して溶媒を減圧留去し、さらに得られた残留物をカラム
クロマトグラフィーに付し、クロロホルムとメタノール
(200:1)の混合溶媒で溶出して溶媒を減圧留去し、
(S)−(−)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(3,4−
メチレンジオキシフェネチル)−2−ピロリジニルメチ
ル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(0.46g、51
%)を淡黄色油状物として得た。
〔α〕D25−30.0゜(c=1.0、EtOH) IR(film)νmaxcm-1:1600,1576,1492,1464,1446,129
8,1250 FAB/Mass:429[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.57−1.90(4H,m),2.15−2.32(1
H,m),2.45−2.60(1H,m),2.66−2.85(3H,m),2.95−
3.10(1H,m),3.12−3.25(1H,m),3.36(1H,dd,J=9.
5,12.9Hz),4.10(1H,dd,J=3.8,12.9Hz),5.21(1H,d,
J=11.8Hz),5.33(1H,d,J=11.8Hz),5.94(2H,s),6.
61−7.48(11H,m) 元素分析 (C26H28N2O3) 理論値(%):C,75.66;H,6.60;N,6.54 実測値(%):C,75.38;H,6.67;N,6.36 〔実施例16〕 (S)−(−)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(3,4
−メチレンジオキシフェネチル)−2−ピロリジニルメ
チル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(0.46g、
1.1mmol)のジエチルエーテル(20ml)溶液に飽和塩化
水素エーテル溶液を加え、5分間攪拌した後、溶媒を減
圧留去した。得られた残留物をアセトンから再結晶し、
(S)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(3,4−
メチレンジオキシフェネチル)−2−ピロリジニルメチ
ル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン塩酸塩(0.28
g、56%)を無色プリズム晶として得た。
融点:158−162℃ 〔α〕D25+1.3゜(c=1.0、EtOH) IR(nujol)νmaxcm-1:2395,1490,1465,1255 FAB/Mass:429[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.85−2.40(4H,m),2.68−3.68(6
H,m),3.84−4.02(1H,m),4.26(1H,m),4.69(1H,
m),5.17(1H,d,J=12.5Hz),5.32(1H,d,J=12.5Hz),
5.96(2H,s),6.65−7.45(11H,m),12.80(1H,br) 元素分析 (C27H28N2O3・HCl・0.2H2O) 理論値(%):C,69.20;H,6.32;N,5.98 実測値(%):C,69.10;H,6.28;N,6.35 〔実施例17〕 60%水素化ナトリウム(0.30g、7.5mmol)を石油エー
テルで洗浄した後、ジメチルスルホキシド(30ml)に懸
濁し、5,11−ジヒドロジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼ
ピン(990mg、5.0mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で
30分間攪拌した。この溶液に(R)−(−)−3−クロ
ロ−1−(3−メトキシフェネチル)ピペリジン
(〔α〕D25=−8.9゜(c=1.2,エタノール))(1.4
g、5.5mmol)のジメチルスルホキシド(5ml)溶液を滴
下して室温で12時間、40℃で2.5時間攪拌した。反応液
を氷水中に注入し、酢酸エチルで抽出した。有機層を
水、飽和食塩水で順次洗浄し、乾燥後、溶媒を減圧留去
した。得られた残留物をカラムクロマトグラフィーに付
し、酢酸エチルとヘキサン(1:5)の混合溶媒で溶出し
て溶媒を減圧留去し、さらに得られた残留物をカラムク
ロマトグラフィーに付し、クロロホルムとメタノール
(200:1)の混合溶媒で溶出して溶媒を減圧留去し、
(S)−(−)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(3−メ
トキシフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベン
ゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(1.64g、79%)を黄色
油状物として得た。
〔α〕D25−32.4゜(c=1.0、EtOH) IR(film)νmaxcm-1:1602,1586,1492,1464,1296,126
2 FAB/Mass:415[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.60−1.90(4H,m),2.16−2.32(1
H,m),2.50−2.63(1H,m),2.70−2.85(3H,m),3.00−
3.25(2H,m),3.36(1H,dd,J=9.5,12.9Hz),3.82(3H,
s),4.10(1H,dd,J=3.4,12.9Hz),5.20(1H,d,J=11.7
Hz),5.33(1H,d,J=11.7Hz),6.70−7.35(12H,m) 元素分析 (C27H30N2O2) 理論値(%):C,78.23;H,7.29;N,6.76 実測値(%):C,78.55;H,7.16;N,6.61 〔実施例18〕 (S)−(−)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(3−
メトキシフェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベ
ンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン(1.6g、3.9mmol)の
ジエチルエーテル(20ml)溶液に飽和塩化水素エーテル
溶液を加え、5分間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。
得られた残留物をアセトンから再結晶し、(S)−
(−)−5,11−ジヒドロ−5−〔1−(3−メトキシフ
ェネチル)−2−ピロリジニルメチル〕ジベンゾ〔b,
e〕〔1,4〕オキサゼピン塩酸塩(0.93g、53%)を無色
プリズム晶として得た。
融点:164−166℃ 〔α〕D25−2.1゜(c=1.0、EtOH) IR(nujol)νmaxcm-1:2400,1600,1490,1296,1258 FAB/Mass:415[M+H] NMR(CDCl3)δ:1.70−2.32(4H,m),2.70−3.20(3
H,m),3.28−3.70(3H,m),3.81(3H,s),3.85−4.02
(1H,m),4.20−4.32(1H,m),4.58−4.75(1H,m),5.1
6(1H,d,J=12.3Hz),5.31(1H,d,J=12.3Hz),6.70−
7.40(12H,m),12.8(1H,b) 元素分析 (C27H30N2O2・HCl) 理論値(%):C,71.90;H,6.93;N,6.21 実測値(%):C,71.90;H,7.01;N,6.03 〔実施例19〕 (R)−3−クロロ−1−フェネチルピペリジンを用
い実施例5及び6と同様にして黄色粉末の(S)−
(−)−5,11−ジヒドロ−5−[1−フェネチル−2−
ピロリジニルメチル]ジベンゾ[b,e][1,4]オキサゼ
ピン塩酸塩を得た。
[α]D 25+7.83゜(c=0.99,EtOH) IRνnujol max cm-1:2400(NH+),1600,1490,1465. FAB/MS:m/z385[M+H] 1H−NMR(CDCl3)δ:1.80−2.35(4H,m,pyrrolidinyl
−C3,4−H),2.70−4.02(7H,m,pyrrolidinyl−C2,5−
H+>N−CH2−CH2−Ar),4.20−4.38(1H,m,>N−CH
H−CH<),4.60−4.77(1H,m,>N−CHH−CH<),5.15
(1H,d,J=12.3Hz,−O−CHH−Ar),5.30(1H,d,J=12.
3Hz,−O−CHH−Ar),6.75−7.40(13H,m,Ar−H),12.
8(1H,br,HCl). 元素分析 (C27H28N2O3・HCl) 理論値(%):C,74.18;H.6.94;N,6.65. 実測値(%):C,74.27;H,6.99;N,6.54. 〔実施例20〕 2−ブロモ−4′−メトキシ−アセトフェノン(10g,
43.7mmol)のメタノール溶液(200ml)に室温で攪拌し
ながら水素化ホウ素ナトリウム0.826g(21.8mmol)を加
え、室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧留去し得られた
残留物に飽和食塩水を加え酢酸で抽出し、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去
し、無色油状物の2−ブロモ−1−(4′−メトキシフ
ェニル)エタノール(11.05g)を得た。
2−ブロモ−1−(4′−メトキシフェニル)エタノ
ール(10.5g,45.5mmol)及び5,6−ジヒドロピラン(10.
4ml,113mmol)のジクロロメタン(200ml)溶液に室温で
攪拌しながらpTsOH−H2O(10.4ml,113mmol)を加え、室
温で30分攪拌した。反応液を飽和重曹水に注ぎ、酢酸エ
チルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去し、カラムクロ
マトグラフィーに付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=3
0:1溶出画分より無色油状物の〔2−ブロモエチル−1
−(4′−メトキシフェニル)〕テトラヒドロピラニル
エーテル11.09g(77.4%)を得た。
(R)−(+)−2−ピロリジンメタノール(3.50g,
34.6mmol)及び〔2−ブロモエチル−1−(4′−メト
キシフェニル)〕テトラヒドロピラニルエーテル(11.0
g,35.2mmol)、炭酸ナトリウム(4.40g,35.2mmol)、ヨ
ウ化ナトリウム(0.16g,1.04mmol)及びアセトニトリル
(100ml)の混合物を50℃で40時間攪拌した。放冷後溶
媒を留去し得られた残留物をカラムクロマトグラフィー
に付し、n−ヘキサン:酢酸エチル=1:5溶出画分より
黄色油状物の(2R)−(+)−2−ヒドロキシメチル−
1−〔4′−メトキシフェニル(2−テトラヒドロピラ
ニルオキシ)エチル〕ピロリジン5.76g(77.4%)を得
た。
(2R)−(+)−2−ヒドロキシメチル−1−〔4′
−メトキシフェニル(2−テトラヒドロピラニルオキ
シ)エチル〕ピロリジン5.70g(17.0mmol)及びトリエ
チルアミン4.74ml(40.0mmol)のジクロロメタン(100m
l)溶液に氷水冷却攪拌下、メタンスルフォニルクロラ
イド2.37ml(30.6mmol)を滴下し、徐々に昇温し、室温
で16時間攪拌した。反応液中にジクロロメタンを加え、
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧留去し、得られた残留物をカラムクロマ
トグラフィーに付し、酢酸エチル溶出画分より黄色油状
物の(3S)−(−)−3−クロロ−〔4−メトキシフェ
ニル(2−テトラヒドロピラニル)エチル〕ピペリジン
5.01g(80%)を得た。
実施例1と同様に(3S)−(−)−3−クロロ−〔4
−メトキシフェニル(2−テトラヒドロピラニル)エチ
ル〕ピペリジンを5,11−ジヒドロベンゾ[b,e][1,4]
オキサゼピンと同様に縮合して黄色油状物の(2R)−
(−)−5,11−ジヒドロ−5−[1−[4−メトキシフ
ェニル(2−テトラヒドロピラニルオキシ)エチル]ピ
ロリジン−2−イル]メチル]ジベンゾ[b,e][1,4]
オキサゼピン1.89g(30%)及びそのジアステレオマー
1.50g(24%)を得た。
上記の初めの溶出画分1.85g(3.59mmol)のメタノー
ル(50ml)溶液に室温で攪拌しながらpTsOH−H2O 0.68g
(3.59mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応液を
飽和重曹水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を留去し、塩化水素の飽和溶液を加え、融点210−2
13℃を示す(2R)−(−)−5,11−ジヒドロ−5−[1
−[4−メトキシフェニル(2−ヒドロキシ)エチル]
ピロリジン−2−イル]メチル]ジベンゾ[b,e][1,
4]オキサゼピン塩酸塩の無色プリズム晶1.33g(68%)
を得た。
[α]D 25−22.5゜(c=0.99,EtOH). IRνnujol max cm-1:3224(OH),2472(NH+),1610,1
514,1488. FAB/MS:m/z431[M+H] 1H−NMR(CDCl3)δ:1.73−2.19(4H,m,pyrrolidinyl
−C3,4−H),3.10−3.84(8H,m),pyrrolidinyl−C2,5
−H+>N−CH2−CH(−O)−Ar+−OCH3),3.92−4.
12(1H,m,>N−CHH−CH<),4.42−4.55(1H,m,>N−
CHH−CH<),5.05−5.42(3H,m,−OH+−O−CH2−A
r),6.13−6.24(1H,m,>C−O−),6.69−7.52(12H,
m,Ar−H),10.9(1H,br,HCl) 元素分析 (C27H28N2O3・HCl) 理論値(%):C,69.40;H.6.69;N,6.00 実測値(%):C,69.29;H,6.70;N,5.93 〔実施例21〕 オキザリルクロライドジ0.365ml(4.18mmol)のジク
ロロメタン溶液に、窒素雰囲気下−78℃で攪拌しながら
メチルスルフォキシド0.593ml(8.36mmol)のジクロロ
メタン(3ml)溶液を滴下し、15分間攪拌した。同温度
で(R)−(−)−5,11−ジヒドロ−5−[1−[4−
メトキシフェニル(2−ヒドロキシ)エチル]ピロリジ
ン−2−イル]メチル]ジベンゾ[b,e][1,4]オキサ
ゼピン1.2g(2.79mmol)のジクロロメタン(15ml)溶液
を滴下し、2時間攪拌した。反応液中にトリエチルアミ
ン2.33ml(1.67mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液を
滴下し、徐々に昇温し、室温で反応液中に飽和重曹水に
注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。ジクロロメタン層を
水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を減圧留去した。得られた残留物をカラムクロ
マトグラフィーに付し(n−ヘキサン:酢酸エチル=5:
1)溶出画分より黄色油状物を得た。塩化水素の飽和溶
液を加え、融点122−128℃を示す(R)−(−)−5,11
−ジヒドロ−5−[1−[4−メトキシフェニル(2−
オキソ)エチル]ピロリジン−2−イル]メチル]ジベ
ンゾ[b,e][1,4]オキサゼピン塩酸塩の黄色粉末452m
g(35%)を得た。
[α]D 25−8.1゜(c=1.00,EtOH) IRνnujol max cm-1:2596(NH+),1684(C=0),16
02,1514,1492 FAB/MS:m/z429[M+H] 1H−NMR(CDCl3)δ:1.90−2.53(4H,m,pyrrolidinyl
−C3,4−H),3.33−5.18(11H,m,pyrrolidinyl−C2,5
−H+>N−CH2−C(=O)−Ar+−OCH3+−O−CHH
−Ar),5.32(1H,d,J=12.9Hz,−O−CHH−Ar),6.62−
7.43(10H,m,Ar−H),7.73−7.87(2H,m,Ar−H),12.
9(1H,br,HCl) 元素分析 (C27H28N2O3・HCl) 理論値(%):C,69.74;H.6.29;N,6.02 実測値(%):C,68.59;H,6.29;N,5.68 〔実施例22〕 cis−4−ヒドロキシ−D−プロリン(3.00g,2.9mmo
l)のエタノール(15ml)懸濁液に塩化チオニル3.27g
(27.5mmol)を室温で滴下し、加熱還流下、2時間攪拌
した。反応液を濃縮しアセトンを加え氷冷した。析出し
た結晶を濾取し、融点153−155℃を示す(2R,4R)−
(+)−2−(エトキシカルボニル−4−ヒドロキシピ
ロリジン塩酸塩の無色細針状晶4.23g(94.5%)を得
た。
(2R,4R)−(+)−2−(エトキシカルボニル)−
4−ヒドロキシピロリジン塩酸塩6.60g(33.7mmol)の
アセトニトリル(60ml)懸濁液に炭酸ナトリウム8.22g
(77.6mmol)、4−メトキシフェネチル ブロマイド
(8.71g,40.5mmol)及びヨウ化ナトリウム(150mg,1.0m
mol)を加え、40−45℃で65時間攪拌した。反応液を濃
縮し、水(250ml)を加え、酢酸エチルで抽出した。酢
酸エチル層を飽和食塩水で洗浄後、10%塩酸で抽出し
た。水層を酢酸エチルで抽出し炭酸カリウムで塩基性に
し、再び酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和食
塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧
下で溶媒を留去し、褐色油状の(2R,4R)−(+)−2
−(エトキシカルボニル)−4−ヒドロキシ−1−(4
−メトキシフェネチル)ピロリジン(5.85g,59.1%).
を得た。
(2R,4R)−(+)−2−(エトキシカルボニル)−
4−ヒドロキシ−1−(4−メトキシフェネチル)ピロ
リジン6.00g(20.5mmol)及びN,N−ジイソプロピルエチ
ルアミン25ml(144mmol)のジクロロメタン(100ml)溶
液にMOMCl9.32ml(123mmol)を滴下し、室温で14時間攪
拌した。反応液を炭酸ナトリウム水溶液及び飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で
溶媒を留去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製
し、黄褐色油状の(2R,4R)−(+)−2−(エトキシ
カルボニル)−4−(メトキシメトキシ)−1−(4−
メトキシフェネチル)ピロリジン(6.20:89.8%)を得
た。
リチウムアルミニウムハイドライド690mg(18.1mmo
l)のエーテル(15ml)懸濁液に氷冷下で(2R,4R)−
(+)−2−(エトキシカルボニル)−4−(メトキシ
メトキシ)−1−(4−メトキシフェネチル)ピロリジ
ン6.10g(18.1mmol)のエーテル(15ml)溶液を滴下
し、同温で30分間、続いて室温で30分間攪拌した。反応
液に氷冷下で水(0.7ml)及び1N水酸化ナトリウム水溶
液(0.7ml)を順次滴下し、同温で30分間攪拌し、さら
に水(2.1ml)を加え、室温で30分間攪拌した。硫酸マ
グネシウムを加え、30分間攪拌した後、セライト濾過に
て不溶物を除去した。減圧下で溶媒を留去することによ
り微黄色油状の(2R,4R)−(+)−2−(ヒドロキシ
メチル)−4−(メトキシメトキシ)−1−(4−メト
キシフェネチル)ピロリジン5.30g(99.3%)を得た。
(2R,4R)−(+)−2−(ヒドロキシメチル)−4
−(メトキシメトキシ)−1−(4−メトキシフェネチ
ル)ピロリジン4.50g(20.2mmol)及びトリエチルアミ
ン2.40ml(23.8mmol)のジクロロメタン(35ml)溶液に
氷冷下でメタンスルフォニルクロライド2.62g(22.9mmo
l)を滴下し、室温で4.5時間攪拌した。反応液をジクロ
ロメタンで希釈し、飽和炭酸ナトリウム水溶液、水、及
び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下で溶媒を留去した。残さをシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル=2:
1)にて精製し、無色油状の(3S,5R)−(+)−3−ク
ロロ−5−(メトキシメトキシ)−1−(4−メトキシ
フェネチル)ピペリジン4.82g(87.2%)を得た。
(3S,5R)−(+)−3−クロロ−5−(メトキシメ
トキシ)−1−(4−メトキシフェネチル)ピペリジン
を実施例1と同様にして5,11−ジヒドロジベンゾ[b,
e][1,4]オキサゼピンと縮合して微黄色油状の(+)
−5,11−ジヒドロ−5−[[(2R,4R)−4−メトキシ
メトキシ)−1−(4−メトキシフェネチル)ピロリジ
ン−2−イル]メチル]ジベンゾ[b,e][1,4]オキサ
ゼピン4.30g(72.6%)を得た。
(+)−5,11−ジヒドロ−5−[[(2R,4R)−4−
(メトキシメトキシ)−1−(4−メトキシフェネチ
ル)ピロリジン−2−イル]メチル]ジベンゾ[b,e]
[1,4]オキサゼピン4.20g(8.85mmol)のメタノール
(40ml)溶液に10%塩酸(20ml)を加え、加熱還流下、
1時間攪拌した。メタノールを減圧下で留去し1N NaOH
水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を
飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧下で溶媒を除去した。残さをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル)にて精製し、淡黄色アモル
ファスの(+)−5,11−ジヒドロ−5−[[2R,4R)−
4−ヒドロキシ−1−(4−メトキシフェネチル)ピロ
リジン−2−イル]メチル]ジベンゾ[b,e][1,4]オ
キサゼピン3.02g(79.3%)を得た。
(+)−5,11−ジヒドロ−5−[[(2R,4R)−4−
ヒドロキシ−1−(4−メトキシフェネチル)ピロリジ
ン−2−イル]メチル]ジベンゾ[b,e][1,4]オキサ
ゼピン660mg(1.53mmol)、トリフェニルフォスフィン
1.04g(3.98mmol)、安息香酸486mg(3.98mmol)、DEAD
693mg(3.98mmol)の混合物のテトラヒドロフラン(15
ml)溶液を窒素雰囲気下、室温で20時間攪拌した。反応
液をエーテルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液、みず、及び飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留去した。残さをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸
エチル=1:1)にて精製し、微黄色アモルファスの
(+)−5−[[(2R,4S)−4−ベンゾイルオキシ−
1−(4−メトキシフェネチル)ピロリジン−2−イ
ル]メチル]−5,11−ジヒドロジベンゾ[b,e][1,4]
オキサゼピン680mg(83.3%)を得た。
(+)−5−[[(2R,4S)−4−ベンゾイルオキシ
−1−(4−メトキシフェネチル)ピロリジン−2−イ
ル]メチル]−5,11−ジヒドロジベンゾ[b,e][1,4]
オキサゼピン870mg(1.63mmol)のエーテル(15ml)溶
液にNaOH 460mg(11.4mmol)のメタノール(60ml)溶液
を加え、室温で1時間攪拌した。反応液を濃縮後、水を
加えエーテルで抽出した。エーテル層を飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で溶媒を留
去した。残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル)にて精製し、黄色アモルファスの(+)
−5−[[(2R,4S)−4−ヒドロキシ−1−(4−メ
トキシフェネチル)ピロリジン−2−イル]メチル]−
5,11−ジヒドロジベンゾ[b,e][1,4]オキサゼピン68
0mg(97.1%)を得た。
[α]D 25+33.6゜(c=1.00,EtOH) IRν film max cm-1:3430(OH) 1H−NMR δ:1.40−1.56(1H,br,OH),1.74−2.00(2
H,m,pyrrolidinyl−3−H),2.33(1H,dd,J=10.0,5.2
Hz,pyrrolidinyl−5−H),2.57−2.84(3H,m,NCHHCH2
Ar),2.99−3.17(2H,m,NCHHCH2Ar,pyrrolidinyl−2−
H),3.34(1H,dd,J=13.0,9.2Hz,NCHHCH),3.45(1H,d
d,J=10.0,5.6Hz,pyrrolidinyl−5−H),3.81(3H,s,
OCH3),4.11(1H,dd,J=13.0,3.0Hz,NCHHCH),4.30−4.
44(1H,m,pyrrolidinyl−4−H),5.21(1H,d,J=11.8
Hz,OCHH),5.32(1H d,J=11.8Hz,OCHH),6.73−6.86
(3H,m,Ar−H),6.85(2H,d,J=8.5Hz,Ar−H),6.92
−7.12(3H,m,Ar−H),7.12(2H,d,J=8.5Hz,Ar−
H),7.22−7.35(2H,m,Ar−H) 元素分析 (C27H30N2O3) 理論値(%):C,75.32;H.7.02;N,6.51 実測値(%):C,76.99;H,7.10;N,6.27 (+)−5−[[(2R,4S)−4−ヒドロキシ−1−
(4−メトキシフェネチル)ピロリジン−2−イル]メ
チル]−5,11−ジヒドロジベンゾ[b,e][1,4]オキサ
ゼピン630mg(1.46mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液
に飽和塩化水素エーテル溶液(0.5ml)を加え振り混ぜ
た後、濃縮乾固した。残さをアセトン−エーテルから再
結晶することにより、融点182−184℃を示す無色プリズ
ム晶の(+)−5−[[(2R,4S)−4−ヒドロキシ−
1−(4−メトキシフェネチル)ピロリジン−2−イ
ル]メチル]−5,11−ジヒドロジベンゾ[b,e][1,4]
オキサゼピン塩酸塩690mg(100%)を得た。
[α]D 25−2.5゜(c=1.00,EtOH) IRνnujol max cm-1:3255(OH),2800−2300(NH+) FAB/MS(positive ion mode)m/z:431(M+H) 1H−NMR δ:2.00−2.20(1H,m,pyrrolidinyl−3−
H),2.26(1H,dd,J=13.1,6.0Hz,pyrrolidinyl−3−
H),2.93−3.33(4H,m,NCHHCH2Ar,pyrrolidinyl−5−
H),3.48−3.66(2H,m,OH,pyrrolidinyl−2−H),3.
78(3H,s,OCH3),3.84−4.02(2H,m,NCHHCH2Ar,pyrroli
dinyl−5−H),4.28(1H,dd,J=14.1,7.3Hz,NCHHC
H),4.50−4.62(1H,m,pyrrolidinyl−4−H),4.58
(1H,dd,J=14.1,6.1Hz,NCHHCH),5.15(1H,d,J=12.4H
z,OCHH),5.36(1H,d,J=12.4Hz,OCHH),6.78−6.95(5
H,m,Ar−H),6.95−7.17(5H,m,Ar−H),7.20−7.38
(2H,m,Ar−H),11.95−12.20(1H,br,NH+) 元素分析 (C27H30N2O3・HCl) 理論値(%):C,69.44;H.6.69;N,6.00 実測値(%):C,69.94;H,6.97;N,5.92 以下に製剤例を記載する。
〔製剤例1〕 下記混合物を常法に従って混合し、打錠することによ
り、1錠当り主薬50mgを含有する錠剤を得た。
実施例2の化合物 50mg 乳糖 200mg 結晶セルロース 40mg ステアリン酸マグネシウム 5mg 〔製剤例2〕 下記混合物を常法に従って造粒し、顆粒剤とした。
実施例2の化合物 50mg 乳糖 90mg トウモロコシ澱粉 60mg タルク 30mg ステアリン酸マグネシウム 10mg 次に本発明化合物の薬理試験及び急性毒性試験につい
て記載する。
〔試験例1〕 In vitroカルシウムチャネル拮抗作用
(血管) Crj:CD雄性ラット(体重;350−400g)の胸部大動脈を
摘出し、らせん標本を作製した。この血管標本を混合ガ
ス(酸素95%、二酸化炭素5%)を通気した37℃のクレ
プス・ヘンゼライト液中に懸垂した。血管の張力変化
は、トランスデューサーを介し、ペン書きレコーダー上
に等尺性を記録した。高カリウム収縮は、栄養液をクレ
プス・ヘンゼライト液からカリウム−クレプス液(78.9
mMのNaCl、43.8mMのKCl、2.0mMのCaCl2、1.2mMのMgS
O4、1.2mMのK2H2PO4、25mMのNaHCO3、10mMのグルコー
ス)に置換することにより惹起させた。被験化合物の高
カリウム収縮抑制作用は、60分前処置により評価した。
なお、比較物質としてヨーロッパ特許第0404359A1号に
記載された化合物Aを用いた。カルシウムチャネル拮抗
活性としての結果は、収縮の50%抑制を示す被験化合物
濃度(IC50値)として表1に示した。
〔試験例2〕 In vitroカルシウムチャネル拮抗作用
(回腸) Hartley系雄性モルモット(体重:400−450g)の回腸
を回盲部より5cmの部分から摘出した。この回腸標本を
混合ガス(酸素95%、二酸化炭素5%)を通気した31℃
のクレプス・ヘンゼライト液中に懸垂した。回腸の張力
変化は、トランスデューサーを介し、ペン書きレコーダ
ー上に等張性に記録した。高カリウム収縮は、クレプス
・ヘンゼライト液中で標本を約30分間平衡化後、さらに
栄養液をカルシウムを含まないカリウム−クレプス液
(43.9mMのNaCl、78.8mMのKCl、1.2mMのMgSO4、1.2mMの
K2H2PO4、25mMのNaHCO3、10mMのグルコース)に置換し
平衡化させた後、これに終濃度が2mM濃度になるようにC
aCl2を添加することにより惹起させた。被験化合物の高
カリウム収縮抑制作用は60分前処置により評価した。カ
ルシウムチャネル拮抗活性としての結果は、収縮の50%
抑制を示す被験化合物濃度(IC50値)として表1に示し
た。表1より明らかであるように、本発明化合物は、腸
管選択性が高いカルシウムチャネル拮抗薬であることが
確認された。
〔試験例3〕 in vitro試験(ラップ拘束ストレス(WR
S)モデルでの糞排泄亢進に対する抑制効果) Williamsらの方法[Gastroenterology,94,611(198
8)]に準じて行った。即ち、Crj:CD雄性ラット(6−
7週齢)をエーテルにより軽度に麻酔し、その前肩、前
肢及び胸部に紙テープを巻き付けることによりストレス
を負荷した。ストレスを負荷した状態で1時間放置し、
その間に排泄された糞重量を測定した。なお、被験化合
物は、ストレス負荷開始30分前に経口投与した。正常群
は、エーテル麻酔した後、ストレスを負荷せずに1時間
放置し、排糞量を測定した。試験例中、比較物質として
ニカルジピン及び化合物Aを用いた。WRSによる糞重量
増加に対する50%抑制用量(ID50値)をLitchfield−Wi
lcoxon法により算出し、その結果を表2−1に示した。
又、各被験化合物10mg/kgを経口投与したときの抑制率
を求めた。その結果を表2−2に示した。
〔試験例4〕 ラットでの降圧作用 Tail cuff法に準じて行った。即ち、Crj:CD雄性ラッ
ト(8−9週齢)を予め保温し、尾動脈を十分拡張させ
た後、非観血的血圧測定装置を用い、尾動脈圧を被験化
合物の経口投与直前及び1時間後に測定した。試験例
中、ニカルジピン及び化合物Aを比較物質として用い
た。降圧作用は、被験化合物投与量の対数に対する降圧
(mmHg)の回帰直線より、投与直前の血圧から20mmHgの
降圧を生じる用量をED20値として算出し、その結果を表
2に示した。表2−1及び表2−2より明らかなよう
に、本発明化合物は化合物Aよりも腸管選択的で、優れ
た消化管運動機能異常改善薬となり得る。
〔試験例5〕 ラットでの散瞳による抗コリン作用 Crj:CD雄性ラット(7−8週齢)に、0.5%メチルセ
ルロースに懸濁させた被験化合物300mg/kgを経口投与
し、1、2及び6時間後の瞳孔の直径を、倍率5倍の実
体顕微鏡を用いて測定し、その結果を表3に示した。表
3より明らかなように、本発明化合物は化合物Aに比べ
て副作用としての抗コリン作用をほとんど示さないこと
が判明した。
〔試験例6〕 ラットでの体温低下作用 Crj:CD雄性ラット(7−8週齢)に、0.5%メチルセ
ルロースに懸濁させた被験化合物100mg/kgを経口投与
し、1、2及び5時間後の体温(直腸管)を、サーミス
タ温度計を用いて測定し、コントロールとの体温差を表
4に示した。表4より明らかなように、本発明化合物は
化合物Aに比べて副作用としての体温低下作用をほとん
ど示さないことが判明した。
〔試験例7〕 急性毒性試験 24時間絶食したddY系雄性マウス(4週齢)に、0.5%
メチルセルロースに懸濁させた被験化合物を腹腔内投与
し、7日間にわたって死亡例を観察した。50%致死用量
(LD50値)を算出し、その結果を表5に示した。このこ
とから本発明化合物は、化合物Aに比べてより低毒性な
化合物であることが判明した。
〔試験例8〕 1週間連続投与毒性試験 Crj:CD雄性ラット(6週齢)に、0.5%メチルセルロ
ースに懸濁させた実施例2及び12の化合物100mg/kgを、
1日1回1週間連続経口投与し、一般症状の観察、体重
測定、血液生化学検査、臓器重量及び病理学的検査を行
った。その結果、著変は認められなかった。このことか
ら本発明化合物は、低毒性な化合物であることが判明し
た。
以上の試験例から明らかなように、本発明化合物は消
化管運動機能異常症、特に過敏性腸症候群のような腸疾
患の治療剤として優れた効果を発揮し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 博樹 滋賀県野洲郡野洲町小篠原1971番地の2 (72)発明者 上崎 利昭 滋賀県守山市梅田町5―1―409 (72)発明者 井上 公宏 滋賀県野洲郡野洲町大篠原1823番1号 (72)発明者 佐藤 誠 滋賀県守山市播磨田町166―40 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 413/06 A61K 31/553 A61P 1/00 A61P 43/00 111 C07D 413/14 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕で表される5,11−ジヒドロジ
    ベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン誘導体、その立体異
    性体、薬理学的に許容されるその塩又はそれらの水和
    物。 〔式中、R1及びR2は同一又は異なって水素原子、ハロゲ
    ン原子、シアノ基、ヒドロキシ基又は低級アルコキシ基
    を表すか、又はR1及びR2は一緒になって−O(CH2nO
    −基(nは1、2又は3)を表し、R3は水素原子又はヒ
    ドロキシ基を表し、R4及びR5は同一又は異なって水素原
    子又はヒドロキシ基を表し、若しくは一緒になって=O
    を表す。〕
  2. 【請求項2】一般式〔I〕中、R3、R4及びR5が水素原子
    である請求項1記載の誘導体、その立体異性体、薬理学
    的に許容されるその塩又はそれらの水和物。
  3. 【請求項3】一般式〔I〕中、R1及びR2が同一又は異な
    って水素原子、ハロゲン原子又は低級アルコキシ基を表
    すが、R1とR2が同時に水素原子となることはない、請求
    項2記載の誘導体、その立体異性体、薬理学的に許容さ
    れるその塩又はそれらの水和物。
  4. 【請求項4】一般式〔I〕中、R1が水素原子、R2がハロ
    ゲン原子又は低級アルコキシ基を表す、請求項3記載の
    誘導体、その立体異性体、薬理学的に許容されるその塩
    又はそれらの水和物。
  5. 【請求項5】オキサゼピン誘導体のピロリジン環の2位
    の立体配置がR体である請求項1〜4のいずれか1項記
    載の誘導体、薬理学的に許容されるその塩又はそれらの
    水和物。
  6. 【請求項6】(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−
    〔1−(4−メトキシフェネチル)−2−ピロリジニル
    メチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン、薬理学
    的に許容されるその塩又はそれらの水和物。
  7. 【請求項7】(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−
    〔1−(4−フルオロフェネチル)−2−ピロリジニル
    メチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン、薬理学
    的に許容されるその塩又はそれらの水和物。
  8. 【請求項8】一般式〔I〕で表される5,11−ジヒドロジ
    ベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン誘導体、その立体異
    性体、薬理学的に許容されるその塩又はそれらの水和物
    を有効成分とする医薬組成物。 〔式中、R1及びR2は同一又は異なって水素原子、ハロゲ
    ン原子、シアノ基、ヒドロキシ基又は低級アルコキシ基
    を表すか、又はR1及びR2は一緒になって−O(CH2nO
    −基(nは1、2又は3)を表し、R3は水素原子又はヒ
    ドロキシ基を表し、R4及びR5は同一又は異なって水素原
    子又はヒドロキシ基を表し、若しくは一緒になって=O
    を表す。〕
  9. 【請求項9】一般式〔I〕中、R3、R4及びR5が水素原子
    である請求項8記載の医薬組成物。
  10. 【請求項10】一般式〔I〕中、R1及びR2が同一又は異
    なって水素原子、ハロゲン原子又は低級アルコキシ基を
    表すが、R1とR2が同時に水素原子となることはない、請
    求項9記載の医薬組成物。
  11. 【請求項11】一般式〔I〕中、R1が水素原子、R2がハ
    ロゲン原子又は低級アルコキシ基を表す、請求項9記載
    の医薬組成物。
  12. 【請求項12】オキサゼピン誘導体のピロリジン環の2
    位の立体配置がR体である請求項8〜11のいずれか1項
    記載の医薬組成物。
  13. 【請求項13】(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−
    〔1−(4−メトキシフェネチル)−2−ピロリジニル
    メチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン、薬理学
    的に許容されるその塩又はそれらの水和物を有効成分と
    する医薬組成物。
  14. 【請求項14】(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−
    〔1−(4−フルオロフェネチル)−2−ピロリジニル
    メチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン、薬理学
    的に許容されるその塩又はそれらの水和物を有効成分と
    する医薬組成物。
  15. 【請求項15】一般式〔I〕で表される5,11−ジヒドロ
    ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン誘導体、その立体
    異性体、薬理学的に許容されるその塩又はそれらの水和
    物を有効成分とする消化管運動機能異常症の治療用又は
    予防用医薬組成物。 〔式中、R1及びR2は同一又は異なって水素原子、ハロゲ
    ン原子、シアノ基、ヒドロキシ基又は低級アルコキシ基
    を表すか、又はR1及びR2は一緒になって−O(CH2nO
    −基(nは1、2又は3)を表し、R3は水素原子又はヒ
    ドロキシ基を表し、R4及びR5は同一又は異なって水素原
    子又はヒドロキシ基を表し、若しくは一緒になって=O
    を表す。〕
  16. 【請求項16】一般式〔I〕中、R3、R4及びR5が水素原
    子である請求項15記載の医薬組成物。
  17. 【請求項17】一般式〔I〕中、R1が水素原子、R2がハ
    ロゲン原子又は低級アルコキシ基を表す、請求項16記載
    の医薬組成物。
  18. 【請求項18】オキサゼピン誘導体のピロリジン環の2
    位の立体配置がR体である請求項15〜17のいずれか1項
    記載の医薬組成物。
  19. 【請求項19】(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−
    〔1−(4−メトキシフェネチル)−2−ピロリジニル
    メチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン、薬理学
    的に許容されるその塩又はそれらの水和物を有効成分と
    する消化管運動機能異常症の治療用又は予防用医薬組成
    物。
  20. 【請求項20】(R)−(+)−5,11−ジヒドロ−5−
    〔1−(4−フルオロフェネチル)−2−ピロリジニル
    メチル〕ジベンゾ〔b,e〕〔1,4〕オキサゼピン、薬理学
    的に許容されるその塩又はそれらの水和物を有効成分と
    する消化管運動機能異常症の治療用又は予防用医薬組成
    物。
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