JP3127125B2 - 内装ドアの製造方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】框組み内装ドアの製造方法に
関する。

【０００２】

【従来技術と発明が解決しようとする課題】框組み内装
ドアは、一般に落とし込みタイプの内装ドアとして用い
られ、縦框、横框等の框材を框組みし、框組みした框材
間に鏡板を嵌入することにより得られる。

【０００３】具体的には、ａ：無垢木材により框材を得
て框組みをする方法。 ｂ：芯材を用い、框組み状に芯組みをし、その芯材の表
全面に化粧板を貼着した後、化粧板を框組み状の芯組み
部分を除いて切り抜きして除去する方法、が行なわれ
る。

【０００４】前者の方法においては、無垢木材が用いら
れ高級感はあるが高価である。後者の方法においては、
芯材の表面に化粧板が貼着されるものであり、芯材、化
粧板の材料が限定されず安価に作られるものの、柄模様
が連続され、縦框、横框等の框部分での切り変わりが表
現できず高級感を得ることができない。

【０００５】そのため、高級感を得るため芯材を用い框
組み状に芯組みをし縦框、横框等の框用化粧板を框貼り
した框貼り化粧パネルを芯材の表面に貼着する方法がと
られている。框用化粧板を框貼りした框貼り化粧パネル
は、縦框、横框等の框用化粧板を各々その木口を突合せ
るとともに、その突合せ部において表面側より接着テー
プにて仮止めして得られるものである。框貼り化粧パネ
ルは、芯材の表面に貼着されるが、内装ドアとしては芯
材の表面に貼着後に框貼り化粧パネルの表面をサンディ
ングすることにより、仮止めした接着テープを削除し得
る。

【０００６】しかしこのように接着テープを削除する結
果、框用化粧板は基板の表面に形成される化粧として
は、突板貼り化粧しか行なえず高級感は得られるもの
の、なかなか安価に作ることができなかった。

【０００７】

【課題を解決するための手段】框組み状に芯組みされた
芯材の表面に化粧板を框貼りした框貼り化粧パネルを貼
着する内装ドアの製造方法において、

【０００８】第１に縦框、横框等の框用化粧板における
突合される各々の木口の裏面側端縁に面取り部を形成し
て框用化粧板を突合わせ、第２に面取り部により構成さ
れる凹溝内に接着剤を充填し、框用化粧板を接合し框貼
り化粧パネルを得、第３に該框貼り化粧パネルを芯組み
された芯材の表面に貼着する、内装ドアの製造方法であ
る。

【０００９】

【発明の実施の形態】芯組みされる芯材１は、木材、合
板、繊維板、パーティクルポード、オリエンテッドスト
ランドボード、単板積層材、合成樹脂板等を単独で、あ
るいはそれらを任意複合した複合板を基材として用い
る。基材は、任意切断され棒状の芯材１とされる。芯材
１は、框組み状に芯組みされ、接着剤、ホッチキス、タ
ッカー等により固着され組まれる。化粧板２ａは、合
板、繊維板、パーティクルボード、オリエンテッドスト
ランドボード、単板、積層板、合成樹脂板等を単独で、
あるいはそれらを任意複合した複合板を基板ａとして用
いる。

【００１０】基板ａの表面に、必要に応じて目止め処
理、シーラー処理、下塗り処理またサンディング処理、
薄紙貼り等の任意下地処理を施す。基板ａの表面に、着
色塗装、柄模様印刷、上塗り塗装、あるいは化粧紙、化
粧合成樹脂フィルム、化粧含浸紙、突板、化粧金属箔等
の化粧材を貼着し化粧板２が得られる。

【００１１】化粧板２ａは、任意切断され、縦框、横框
等の框用化粧板２とされる。框用化粧板２は、框貼りす
る際に突合される各々の木口側端縁に面取り部ｂが形成
される。面取り部ｂは、任意角度をもって直線状に形成
しても、曲面状あるいは角面状に形成してもよい。（図
３▲ａ▼，▲ｂ▼）

【００１２】面取り部ｂを形成された縦框、横框等の框
用化粧板２を突合せ、面取り部ｂにより構成される凹溝
内に接着剤ｃを充填し、框用化粧板２を接合し、框貼り
化粧パネル３とする。接着剤ｃとしては、熱硬化性接着
剤、熱可塑性接着剤、ホットメルトタイプ接着剤のいず
れもが用いられる。

【００１３】框貼り化粧パネル３は、框組み状に芯組み
された芯材１の表面に接着剤を介して貼着する。芯材１
の表面とは両面であっても片面であっても良く、片面の
場合には他面には全面に化粧板が貼着される。框貼り化
粧パネル３は、突合される各々の木口の裏面側端縁に面
取り部ｂを形成された框用化粧板２を突合せ、面取り部
ｂにより構成される凹溝内に接着剤を充填し、框用化粧
板２を接合し得られるため、框貼り化粧パネル３の表面
に接着剤が付くことがなく、表面をサンディングしなく
てもよい。

【００１４】この結果、框貼り化粧パネル３の框用化粧
板２として種々、化粧を施された化粧板２が使用される
ことができる。また、種々、化粧を施された化粧板２を
組合わせて使用することにより意匠性を変化させること
ができる。このように高級感をもった内装ドアが得られ
る。製造工程においてサンディング工程がはぶかれ、生
産性が向上されることはもちろんである。実際、内装ド
アとして使用される場合、本発明内装ドアにおいても、
通常行なわれる木口部への横手材、縁貼り材と呼ばれる
化粧材の貼着、丁番、把手等の金具の取付けがなされ
る。

【００１５】以上において框貼り化粧パネル３について
説明したが、框貼り化粧パネル３に合わせ、該框貼り化
粧パネル３内に同様の構成をもって、同一平面状に鏡板
パネルを固着し疑似框貼り化粧パネルとし芯材の表面に
貼着して表面がフラットタイプの内装ドアとしても使用
することができる。

【００１６】

【効果】本発明は框用化粧板２における突合される各々
の木口の裏面側端縁に面取り部ｂを形成し、框用化粧板
２を突合せ、面取り部ｂにより構成される凹溝内に接着
剤ｃを充填し、框用化粧板２を接合し框貼り化粧パネル
３を得、該框貼り化粧パネル３を芯組みされた芯材１の
表面に貼着する内装ドアの製造方法であるため、框貼り
化粧パネル３において、該框貼り化粧パネル３の表面に
接着剤ｃが付着することがなく、芯材１の表面に貼着後
その表面をサンディングする必要がなく、化粧として突
板貼りはもちろん他の種々、化粧を施された化粧板を用
いることができ、高級感をもった内装ドアが得られると
ともに、意匠性を向上することができる。

【００１７】また本発明方法においては、框用化粧板２
表面をサンディングする必要がないので、製造コストを
低下することも可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 芯材１の斜視図、

【図２】 框用化粧板２の斜視図、

【図３】▲ａ▼ 框用化粧板２の面取り部ｂの側面図、
▲ｂ▼ 同じく他の形態の側面図、

【図４】▲ａ▼ 框用化粧板２の接合部の側面図、▲ｂ
▼ 同じく接合部の凹溝に接着剤ｃを充填したときの側
面図、

【符号の説明】

１：芯材、２：框用化粧板、２ａ：化粧板、３：框貼り
化粧パネル、ａ：基板、ｂ：面取り部、ｃ：接着剤。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 框組み状に芯組みされた芯材の表面に化
   粧板を框貼りした框貼り化粧パネルを貼着する内装ドア
   の製造方法において、 第１に縦框、横框等の框用化粧板における突合される各
   々の木口の裏面側端縁に面取り部を形成し、框用化粧板
   を突合せ、第２に面取り部により構成される凹溝内に接
   着剤を充填し、框用化粧板を接合し框貼り化粧パネルを
   得、 第３に該框貼り化粧パネルを芯組みされた芯材の表面に
   貼着する、ことを特徴とする内装ドアの製造方法。