JP3125574B2 - 化合物半導体装置の製造方法 - Google Patents

化合物半導体装置の製造方法

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JP3125574B2 JP06082217A JP8221794A JP3125574B2 JP 3125574 B2 JP3125574 B2 JP 3125574B2 JP 06082217 A JP06082217 A JP 06082217A JP 8221794 A JP8221794 A JP 8221794A JP 3125574 B2 JP3125574 B2 JP 3125574B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化合物半導体装置の
造方法に関し、特に、電界効果トランジスタを含む半導
体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】GaAs等の化合物半導体を用いた電界効果
トランジスタは、化合物半導体中の電子移動度がSi内の
それの5倍程度と大きく、かつドリフト速度も大きいた
め、高速・高周波化に適したデバイスとして重要視され
ている。特に、ヘテロ接合界面に2次元電子ガスを形成
し、その電子濃度を制御電極(ゲート電極)に印加され
た電圧によって制御して、制御電極を挟んで形成された
一対のオーミック電極(ソース電極、ドレイン電極)間
の電流を制御するトランジスタは、高利得、低消費電
力、低ノイズのデバイスとして盛んに研究開発が進めら
れている。
【0003】この種電界効果トランジスタにおいて、ソ
ース電極とゲート電極間の直列抵抗Rsは、ゲート電極
とそれに隣接する高濃度半導体層との距離が大きいほど
増大する。そして、素子の性能を決める相互コンダクタ
ンスgmを向上させるためには、Rsは極力小さいこと
が望ましく、そのためゲート電極と高濃度半導体層との
間の距離を小さくすることが求められている。
【0004】また、ゲート電極と高濃度半導体層は、側
面での接触面積を極力小さくする必要がある。それは、
ゲートリーク電流の発生及びこれによる論理回路の動作
余裕度の低下を防止するために必要なことである。
【0005】この種半導体装置の製造方法としては、例
えば「電子通信学会論文集 電子デバイス89−133、29
頁」に記載された方法が知られている。(以下この方法
を“第1の従来法”という。)この第1の従来法につい
て図4を参照して説明する。なお、図4は、第1の従来
法を説明する図であって、工程A〜Dよりなる工程順断
面図である。
【0006】第1の従来法では、まず、半絶縁性半導体
基板(図示せず)上に、高純度GaAs層12、n型AlGaAs電子
供給層13、n型GaAsコンタクト層14をこの順にエピタキ
シャル成長させ、その上にシリコン酸化膜15を形成した
後、シリコン酸化膜15に、後に形成されるゲート電極の
形状の開口を形成する(図4工程A)。高純度GaAs層12
の、n型AlGaAs電子供給層13とのヘテロ接合の近傍には
2次元電子ガス16が形成される。
【0007】次いで、等方性結晶選択ドライエッチング
法によりn型GaAsコンタクト層14をエッチングしてAlGa
As電子供給層13の表面を一部露出させる(図4工程B)。
次に、金属膜17(17a)を被着し(図4工程C)、シリコン
酸化膜15と共にリフトオフしてゲート電極17aを形成す
る。その後、n型GaAsコンタクト層14上にソース電極1
8、ドレイン電極19を形成して第1の従来法による電界
効果トランジスタの製造を完了する(図4工程D)。
【0008】他の電界効果トランジスタの形成方法とし
て、ダミーゲートを用いてその両側に選択成長層を形成
する、特開平2−237041号公報に記載された手法が知ら
れている。(以下この手法を“第2の従来法”という。)
この第2の従来法について、図5を参照して説明する。
なお、図5は、第2の従来法を説明する図であって、工
程A〜Dよりなる工程順断面図である。
【0009】第2の従来法では、まず、半絶縁性半導体
基板20の表面に活性層を形成するためにn型ドーパント
のイオン注入を行って、イオン注入活性層21を形成した
後、低圧気相成長(LPCVD)法によりシリコン酸化膜22を4
000オングストロームの膜厚に形成する。その上にフォ
トリソグラフィ法を適用してダミーゲート形成領域上に
フォトレジスト膜23を形成し、これをマスクにウエット
エッチング法によりシリコン酸化膜22を4500オングスト
ローム相当分エッチングする。これによりフォトレジス
ト膜23の下に両側からサイドエッチが4500オングストロ
ーム相当分入り、酸化膜による台形状のダミーゲート22
aが形成される(図5工程A)。
【0010】次に、フォトレジスト膜23を除去し、ダミ
ーゲート22aを利用したセルフアラインプロセスにより
n型ドーパントのイオン注入を行って、イオン注入コン
タクト層24を形成する。その後、キャップレスアニール
を実施し、イオン注入コンタクト層24上にGaAsを有機金
属気相成長法により8000オングストロームの膜厚に選択
的に成長させると、逆台形状のn型GaAs層25が形成され
る。次に、シリコン酸化膜22、ダミーゲート22aをエッ
チング除去し、Alを2000オングストローム程度の厚さ
に蒸着すると、n型GaAs層25に挟まれた活性層21上にゲ
ート電極26aが、他の領域上にAl層26が形成される
(図5工程B)。
【0011】次に、気相成長法によりシリコン酸化膜27
を2000オングストロームの膜厚に形成し、リアクティブ
イオンエッチング法により全面的にエッチバックしてA
l層26の表面を露出させる(図5工程C)。
【0012】次いで、ホットリン酸による処理を行って
露出したAl層26を除去し、続いてフッ酸によりシリコ
ン酸化膜27を除去し、その後、新たに膜厚2000オングス
トロームのシリコン酸化膜28を形成する。フォトレジス
ト膜によってマスクを形成した後、フッ酸にて処理を行
ってn型GaAs層25の表面の電極形成領域を露出させ、最
後に、オーミック金属を蒸着し、フォトリソグラフィ法
によりこれをパターニングしてソース電極29、ドレイン
電極30を形成する(図5工程D)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述の「電子通信学会
論文集」に記載された第1の従来法では、図4工程Bに
示したゲート電極形成のための等方性結晶選択エッチン
グ工程において、GaAsコンタクト層14とゲート電極17a
との重なりを避けるために、開口部のAlGaAs電子供給層
13が露出した後もしばらくの間、いわゆるオーバエッチ
ングを行って、GaAsコンタクト層14をサイドエッチング
する。
【0014】この場合、GaAsコンタクト層14の膜厚が厚
くなるほど、このコンタクト層と後に形成されるゲート
電極の加工精度が落ちるため、サイドエッチング量は増
加する。而して、GaAsコンタクト層14の膜厚は、直列抵
抗Rs低減のために500オングストローム以上は必要で
あり、Rs低減のためにこの膜厚を増加させた場合には
ゲート電極とGaAsコンタクト層間の距離が長くなるた
め、Rsは却って増加する。また、この第1の従来法で
は、GaAsコンタクト層14のサイドエッチング量のばらつ
きが200オングストローム以上となるため、相互コンダ
クタンスgm等の素子特性のばらつきが大きくなる。
【0015】一方、特開平2−237041号公報に記載され
た第2の従来法では、ゲート電極26aとコンタクト層
(n型GaAs層25)との距離は、n型GaAs層25の選択成長前
に形成するダミーゲート22aのサイドエッチング量で決
まる(図5参照)。この場合、エッチングはウエット法で
あるため、サイドエッチング量はシリコン酸化膜22の膜
厚と同程度の4000オングストローム程度となる。
【0016】従って、この第2の従来法においても直列
抵抗Rsを十分に低減化することができず、相互コンダ
クタンスgmを大きくすることができなかった。また、
この第2の従来法では、ダミーゲートがウエット法によ
って形成されるため、その寸法のばらつきが大きく、そ
の結果としてゲート電極とコンタクト層との距離のばら
つきが大きくなり、Rs値の再現性が低かった。
【0017】本発明は、これらの点に鑑み成されたもの
であって、その第1の目的は、ゲート電極とGaAsコンタ
クト層との距離を極力小さくすることであり、そのこと
により、ソース−ゲート間の直列抵抗Rsを低減化して
相互コンダクタンスgmの向上を図ることである。ま
た、本発明の第2の目的は、ゲート電極とGaAsコンタク
ト層との距離のばらつきを少なくして、素子特性のばら
つきを抑え再現性を向上させることである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明による化合物半導体装置の製造方法は、 ・ダミーゲートを半導体活性層の(100)面上にそのゲー
ト長方向が(0−1−1)[記号“−”はその直後の数字上
に上線が引かれていることを示す]面と直交するように
形成し、 ・半導体活性層上に形成されたダミーゲートをマスクと
して高不純物濃度GaA を成長させ、 ・ダミーゲートを除去した後、そこにゲート電極を形成
すること、を特徴としている。
【0019】そして、本発明による化合物半導体装置の
製造方法は、特に、ダミーゲートの形成を特定するこ
と、つまり、前記したとおり、「ダミーゲートを半導体
活性層の(100)面上にそのゲート長方向が(0−1−1)[記
号“−”はその直後の数字上に上線が引かれていること
を示す]面と直交するように形成すること」を特徴と
し、このダミーゲートをマスクとして高不純物濃度n型
GaAs層を形成することより、該高不純物濃度n型
GaAs層は、そのダミーゲート寄りの端面が上に向か
って該ダミーゲートから離れる形状に形成することがで
きるため、つまり、ゲート電極に隣接ないし近接して一
対の高不純物濃度n型GaAs層が、上に向かってゲー
ト電極から離れる形状に形成できるため、ゲート電極と
ソース、ドレイン間のリーク電流を抑制することがで
き、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
【0020】即ち、本発明の化合物半導体装置の製造方
法は、 「(1) 半導体活性層上に形成すべきゲート電極の形状に
絶縁物からなるダミーゲートを形成する工程であって、
前記ダミーゲートは前記半導体活性層の(100)面上にそ
のゲート長方向が(0−1−1)(記号“−”はその直後の数
字上に上線が引かれていることを示す)面と直交するよ
うに形成する工程、 (2) 前記半導体活性層上に前記ダミーゲートをマスクと
してGaAsを成長させ高不純物濃度n型GaAs層を
形成する工程、 (3) 前記高不純物濃度n型GaAs層上に前記ダミーゲ
ートをマスクとして該ダミーゲートとは異なる材料から
なる絶縁膜を成長させる工程、 (4) 前記ダミーゲートをエッチング除去する工程、 (5) 前記絶縁膜の側壁に側壁膜を形成する工程、 (6) 金属膜を堆積し、これをパターニングしてゲート電
極を形成する工程、を含み、前記高不純物濃度n型Ga
As層は、そのダミーゲート寄りの端面が上に向かって
該ダミーゲートから離れる形状に形成されることを特徴
とする化合物半導体装置の製造方法。」を要旨とする。
【0021】
【作用】本発明による製造方法では、前記したように、
特定の手段(工程)で形成されたダミーゲートをマスクと
してコンタクト層となる高不純物濃度n型GaAs層を
成長させ、そのダミーゲートのあった個所にゲート電極
を形成しているため、ゲート電極をコンタクト層にセル
フアラインさせて形成することができ、ソースコンタク
ト層とゲート電極間の距離を高い精度でゼロに近づける
ことができる。そして、ゲート電極とコンタクト層との
間の距離はサイドエッチング量により規定されるもので
はないので、ゲート長のばらつきを極めて低く抑えるこ
とができる。
【0022】実際、本発明により、ゲート電極からコン
タクト層まで距離を0.002μm以下に、またそのばらつ
き(最大値)を0.04μmから0.001μmにまでさげること
ができた。また、ゲート長Lgのばらつき(最大値)を0.
05μmから0.01μm以下とすることができた。
【0023】さらに、半導体結晶方位に対してゲート長
方向を選択することにより、コンタクト層を上に向かっ
てゲート電極から離れる構造に形成することができるた
め、ゲート電極とソース、ドレインとの間のリーク電流
を抑制することができ半導体装置の信頼性を向上させる
ことができる。また、コンタクト層を厚くすることによ
ってゲート電極の精度低下等の不都合が生じることがな
いので、これを十分に厚く形成することができ、この面
においてもRsを低下させることができる。
【0024】
【実施例】次に、本発明の参考例および実施例について
図1〜図3を参照して説明する。なお、図1及び図2は
本発明の参考例を、図3は実施例を説明するための図で
ある。
【0025】(参考例) 図1は、本発明の参考例を示す電界効果トランジスタの
断面図である。本参考例では、図1に示すように、半絶
縁性GaAs基板1の(100)面上に、高純度GaAsバッファ層
2、n型AlGaAs電子供給層3及びn型GaAsコンタクト層
4がこの順に積層されている。n型AlGaAs電子供給層3
におけるAlAsの組成比は0.25である。高純度GaAsバッフ
ァ層2とn型AlGaAs電子供給層3とによって形成される
へテロ接合に隣接した、電子親和力の大なる高純度GaAs
バッファ層2側の部分に電子の蓄積が生じ、2次元電子
ガス5が形成される。
【0026】n型AlGaAs電子供給層3上に、これとショ
ットキー接合を形成するWSiからなるゲート電極6が設
けられている。ここで、ゲート電極6は、電子の走行方
向が(0−1−1)(ここで、記号“−”は、その直後の数字
上に上線が引かれていることを示す、以下同じ)面に垂
直になる向きに形成されている。ゲート電極長は、低消
費電力で高速動作ができるように、0.4μmに形成され
ている。
【0027】ゲート電極6の両側には、膜厚1000オング
ストロームのn型GaAsコンタクト層4が形成されてい
る。n型GaAsコンタクト層4は、底面でゲート電極6に
隣接しており、上に行くほどゲート電極との距離が離れ
る順テーパ形状に形成されている。その傾斜面は水平面
と125°16′の角度をなしており、n型GaAsコンタクト
層4の最上部ではゲート電極との距離は600オングスト
ローム程度となっている。
【0028】このゲートの両側に分離されて形成された
n型GaAsコンタクト層4上にはシリコン窒化膜7が堆積
されており、このシリコン窒化膜には窓明けがなされ、
その窓明け部にはn型GaAsコンタクト層にオーミック接
触するAuGeNiからなるソース電極8及びドレイン電極9
が形成されている。これらの電極は、熱処理によってコ
ンタクト層4とその一部が合金化されている。このソー
ス電極とゲート電極の距離は0.3μm程度になされてい
る。
【0029】シリコン窒化膜7は、ダミーゲートの形状
にゲート電極を形成するために設けたものであり、最終
的にはこれを除去することもできる。ゲート電極6に印
加されるバイアス電圧によって、ソース電極8とドレイ
ン電極との間のチャネルとなる2次元電子ガス5の電子
濃度を変調し、ソース電極−ドレイン電極間の電流を制
御する。
【0030】本参考例の電界効果トランジスタにおいて
は、ソース電極とゲート電極間の直列抵抗Rsは従来の
0.4±0.2Ω・mm程度から0.3±0.04Ω・mmと、平均
値で0.1Ω・mm低減され、かつそのばらつきは大幅に
改善された。その結果、トランジスタの相互コンダクタ
ンスgmが向上し、製造上の歩留りも著しく改善され
た。また、ゲート電極6とn型GaAsコンタクト層4は、
側面で接触することがないため、ゲートリーク電流の発
生は抑制され、ゲート耐圧を高く維持することができ
た。
【0031】次に、上記参考例の電界効果トランジスタ
の製造方法について、図2「その製造方法を説明する図
であって、工程A〜Dよりなる工程順断面図」を参照し
て説明する。まず、図2工程Aに示すように、半絶縁性
GaAs基板1の(100)面上に厚さ5000オングストロームの
アンドープの高純度GaAsバッファ層2、厚さ350オング
ストロームでSiドープ(Nd=2×1018cm-3)のn型AlGaA
s電子供給層3を、それぞれ有機金属気相成長(MOCVD)法
によりエピタキシャル成長させる。
【0032】次に、図2工程Bに示すように、n型AlGa
As電子供給層3上に、珪フッ化水素酸にシリカ粉末を溶
解しこれにアルミニウムを投入して得たシリカ過飽和溶
液を用いた液相成長法によりシリコン酸化膜を5000オン
グストロームの膜厚に成長させ、フォトリソグラフィ法
及びドライエッチング法を適用して、0.4μm×5.0μm
のサイズのダミーゲート10を形成する。ここで、ゲート
の向きを、電子の走行方向(図の左右方向)が結晶の(0−
1−1)面と垂直になるように形成する。
【0033】次に、図2工程Cに示すように、ダミーゲ
ート10をマスクとして、再び有機金属気相成長法により
SiドープGaAsを選択的にエピタキシャル成長させて、膜
厚1000オングストロームのn型GaAsコンタクト層4を形
成する。このとき、n型GaAsコンタクト層4は、GaとAs
の基板面方位による成長速度の違いにより、(0−11)面
に垂直の方向からみたときに、図2工程Cに示すよう
に、底面ではゲート電極と近接し、上部へ行くほどゲー
ト電極との間隔が広がる順テーパ状に成長する。このn
型GaAsコンタクト層4の傾斜面は水平面と125°16′の
角度をなしており、最上部ではゲートとの距離は600オ
ングストローム程度に広がっている。
【0034】次に、図2工程Dに示すように、プラズマ
CVD法によりn型GaAsコンタクト層4上にシリコン窒化
膜7を4500オングストロームの膜厚に成長させ、続い
て、バッファードHFを用いてダミーゲート10をエッチ
ング除去する。形成されたゲート開口部に、WSi、Wをス
パッタ蒸着して、W(4000オングストローム)/WSi(1500
オングストローム)構造の電極金属を形成し、フォトリ
ソグラフィ法及びRIE(Reactive Ion Etching)法を適用
してゲート電極6を形成する(図1参照)。
【0035】シリコン酸化膜からなるダミーゲートをマ
スクに用いてGaAsコンタクト層をエピタキシャル成長さ
せる理由は、ダミーゲートを用いずに金属ゲートをマス
クにGaAsをエピタキシャル成長させた場合には、金属ゲ
ート上にもGaAsが成長してリーク電流の増大を招くこと
になるのに対し、シリコン酸化膜をマスクとした場合に
はその上にはGaAsは成長することがなく、また、バッフ
ァードHFにより容易に除去することができるからであ
る。そして、ダミーゲートを除去した後のゲート開口部
にゲート電極を形成する工程を採用することにより、Ga
Asコンタクト層にセルフアラインされた正確な形状のゲ
ート電極を形成することがきる。
【0036】
【0037】ゲート電極6を形成した後、フォトリソグ
ラフィ法によりシリコン窒化膜7に窓明けを行い、続い
て、シリコン酸化膜を堆積しこれをパターニングした後
AuGeNi膜を真空蒸着法により形成し、不要部の金属膜を
シリコン酸化膜と共に除去してソース電極8、ドレイン
電極9を形成する。最後に、H2雰囲気中にて400℃の熱
処理を行ってAuGeNiをn型GaAsコンタクト層4と合金化
させれば、前記図1に示す電界効果トランジスタを得る
ことができる。
【0038】(実施例) 図3は、本発明の実施例を説明する図であって、そのう
ち(A)は、実施例を示す電界効果トランジスタの断面図
であり、(B)は、その製造工程を説明するための中間工
程段階における断面図である。
【0039】本実施例の電界効果トランジスタは、図3
(A)に示すように、(100)面を主面とする半絶縁性GaAs
基板1の表面領域内には、イオン注入によりn型活性層
1a(ドーパント:Si、ドーピング濃度:2×1017cm-
3、活性層の厚さ:3000オングストローム)及びオーミッ
ク層1b(ドーパント:Si、ドーピング濃度:2×1018
cm-3、活性層の厚さ:2000オングストローム)が形成
されている。
【0040】n型活性層1a上には、Au(3500オングス
トローム)/Pt(110オングストローム)/TiN(900オング
ストローム)構造のゲート電極6が形成されている。ゲ
ート電極6は、その向きが電子の走行方向が結晶の(0−
1−1)方向と垂直となるように形成されている。また、
ゲート電極6の側面は、膜厚約300オングストローム
の、シリコン酸化膜からなる側壁膜11で覆われている。
【0041】オーミック層1b上には、膜厚約1000オン
グストロームのn型GaAsコンタクト層4が形成されてい
る。このn型GaAsコンタクト層4は、底面では、側壁膜
11を隔ててゲート電極6と近接し、上部へ行くほどゲー
ト電極との間隔が広がる順テーパ状の形状に形成されて
いる。n型GaAsコンタクト層4の傾斜面は水平面と125
°16′の角度をなしており、その最上部ではゲート電極
からの距離は900オングストロームとなっている。
【0042】ゲート電極の両側に形成されたn型GaAsコ
ンタクト層4上にはシリコン窒化膜7が4500オングスト
ロームの厚さに堆積されており、このシリコン窒化膜7
に形成された窓明け部にn型GaAsコンタクト層4にオー
ミック接触するAuGeNiからなるソース電極8及びドレイ
ン電極9が形成されている。これらの電極8、9は熱処
理によってコンタクト層4と一部合金化されている。こ
のソース電極8とゲート電極9の距離は0.4μm程度に
なされている。本実施例の場合にも、前記参考例と同
様、ゲート電極形成後にシリコン窒化膜7及び側壁膜11
を除去することができる。
【0043】本実施例では、ゲート電極6に印加される
バイアス電圧によって、ゲート電極から伸びる空乏層を
変化させ、ソース電極8−ドレイン電極9間の電流を制
御する。本実施例の電界効果トランジスタにおいては、
ソース電極8とゲート電極9間の直列抵抗Rsは従来の
0.4±0.2Ω・mm程度から0.3±0.04Ω・mmと、平均
値で0.1Ω・mm低減され、かつそのばらつきは大幅に
改善された。
【0044】その結果、トランジスタの相互コンダクタ
ンスgmが向上し、製造上の歩留りも著しく改善され
た。また、ゲート電極6とn型GaAsコンタクト層4は、
側壁膜11により隔てられているため、先の参考例の場合
と比較してゲートリーク電流をさらに減少させ、ゲート
耐圧を一層向上させることができた。
【0045】次に、図3(B)を参照して、上記実施例
電界効果トランジスタの製造方法について説明する。ま
ず、半絶縁性GaAs基板1の(100)面にSiイオンを注入し
て、ドーピング濃度:2×1017cm-3、活性層の厚さ:3
000オングストローム程度のn型活性層1aを形成す
る。
【0046】続いて、液相成長法によりシリコン酸化膜
を5000オングストロームの膜厚に堆積し、フォトリソグ
ラフィ法及びドライエッチング法を適用して0.4μm×
3.0μmのサイズのダミーゲート10を形成する。ここ
で、ゲートの向きを、電子の走行方向(図の左右方向)が
結晶の(0−1−1)面と垂直になるように形成する。
【0047】次に、ダミーゲート10をマスクとして、Si
をイオン注入し、ドーピング濃度:2×1018cm-3、活
性層の厚さ:2000オングストロームのオーミック層1b
を形成する。次いで、ダミーゲート10をマスクとして、
有機金属気相成長法を用いてSiドープGaAsを選択的にエ
ピタキシャル成長させて、膜厚1000オングストロームの
n型GaAsコンタクト層4を形成する。
【0048】このとき、n型GaAsコンタクト層4は、Ga
とAsの基板面方位による成長速度の違いにより、(0−1
1)面に垂直の方向からみたときに、図3(B)に示すよう
に、底面ではゲート電極と近接し、上部へ行くほどゲー
ト電極との間隔が広がる順テーパ状に成長する。このn
型GaAsコンタクト層4の傾斜面は水平面と125°16′の
角度をなしており、最上部ではダミーゲートとの距離は
600オングストローム程度に広がっている。次に、プラ
ズマCVD法によりn型GaAsコンタクト層4上にシリコン
窒化膜7を4500オングストロームの膜厚に成長させ(図
3(B)参照)、続いて、バッファードHFを用いてダミ
ーゲート10をエッチング除去する。
【0049】以下図3(A)を参照して説明すると、気相
成長法により平面での膜厚が1000オングストロームのシ
リコン酸化膜を堆積し、ECRプラズマを用いたドライエ
ッチングによりゲート部を再び開口して、シリコン窒化
膜7の側壁に膜厚300オングストロームの側壁膜11を形
成する。形成されたゲート開口部に、TiN、Pt、Auをそ
れぞれ、900、110、3500オングストロームの膜厚にスパ
ッタ蒸着し、フォトリソグラフィ法及びRIE法を用い、
パターニングしてAu/Pt/TiN構造のゲート電極6を形
成する。
【0050】その後、フォトリソグラフィ法によりシリ
コン窒化膜7に窓明けを行い、続いて、シリコン酸化膜
を堆積しこれをパターニングした後、AuGeNi膜を真空蒸
着法により形成し、不要部の金属膜をシリコン酸化膜と
共に除去してソース電極8、ドレイン電極9を形成す
る。最後に、H2 雰囲気中にて400℃の熱処理を行ってA
uGeNiをn型GaAsコンタクト層4と合金化させれば、前
記した図3(A)に示す電界効果トランジスタを得ること
ができる。
【0051】本実施例によれば、前述したように、先の
参考例の場合よりもゲート耐圧を高くすることができる
ほか、フォトリソグラフィ法の解像度の限界以上に微小
な長さのゲート電極を高い精度で形成することができ
る。なお、本発明は、個別デバイスのみならず集積回路
装置等の半導体装置にも適用が可能なものである。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による化合
物半導体装置の製造方法は、活性層上に設けられたダミ
ーゲート[特定の手段(工程)で形成されたダミーゲー
ト]をマスクとしてコンタクト層となる高不純物濃度n
GaAs層を成長させ、そのダミーゲートのあった個
所にゲート電極を形成したものであるので、ゲート電極
をコンタクト層にセルフアラインさせて、ばらつきのな
い形状に形成することができ、ソースコンタクト層とゲ
ート電極間の距離を高い精度でゼロに近づけることがで
きる。
【0053】従って、本発明によれば、直列抵抗Rsを
低く抑えて相互コンダクタンスgmを向上させることが
できると共に特性にばらつきの少ないデバイスを提供す
ることができる。また、コンタクト層が上に向かってゲ
ート電極からの距離が広がる構造に形成されているた
め、ゲート電極とソース間のリーク電流を抑制すること
ができ半導体装置の信頼性を向上させることができる。
さらに、本発明によれば、ゲート電極の精度低下を招く
ことなくコンタクト層の膜厚を厚くすることができるの
で、直列抵抗Rsを一層低減化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例を示す電界効果トランジスタの
断面図。
【図2】図1に示す電界効果トランジスタの製造方法を
説明する図であって、工程A〜Dよりなる工程順断面
図。
【図3】本発明の実施例を説明する図であって、(A)は
実施例の電界効果トランジスタの断面図、(B)はその製
造工程を説明するための中間工程段階における断面図。
【図4】第1の従来法を説明する図であって、工程A〜
Dよりなる工程順断面図。
【図5】第2の従来法を説明する図であって、工程A〜
Dよりなる工程順断面図。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/778 H01L 21/338 H01L 29/812

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1) 半導体活性層上に形成すべきゲート
    電極の形状に絶縁物からなるダミーゲートを形成する工
    程であって、前記ダミーゲートは前記半導体活性層の(1
    00)面上にそのゲート長方向が(0-1-1)(記号“−”はそ
    の直後の数字上に上線が引かれていることを示す)面と
    直交するように形成する工程、 (2) 前記半導体活性層上に前記ダミーゲートをマスクと
    してGaAsを成長させ高不純濃度n型GaAs層を形
    成する工程、 (3) 前記高不純濃度n型GaAs層上に前記ダミーゲー
    トをマスクとして該ダミーゲートとは異なる材料からな
    る絶縁膜を成長させる工程、 (4) 前記ダミーゲートをエッチング除去する工程、 (5) 前記絶縁膜の側壁に側壁膜を形成する工程、 (6) 金属膜を堆積し、これをパターンニングしてゲート
    電極を形成する工程、 を含み、前記高不純物濃度n型GaAs層は、そのダミ
    ーゲート寄りの端面が上に向かって該ダミーゲートから
    離れる形状に形成されることを特徴とする化合物半導体
    装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第(6)工程の後に、前記絶縁膜又は
    前記絶縁膜及び前記側壁膜を除去する工程が付加されて
    いることを特徴とする請求項1記載の化合物半導体装置
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第(1)工程と前記第(2)工程との間
    に、前記ダミーゲートをマスクとして前記半導体活性層
    内に不純物を導入してn型拡散層を形成する工程が挿入
    されることを特徴とする請求項1記載の化合物半導体装
    置の製造方法。
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