JP3124234B2 - 耐食性、加工塗料密着性に優れた溶接缶用表面処理鋼板、およびその製造方法 - Google Patents

耐食性、加工塗料密着性に優れた溶接缶用表面処理鋼板、およびその製造方法

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JP3124234B2 JP08233680A JP23368096A JP3124234B2 JP 3124234 B2 JP3124234 B2 JP 3124234B2 JP 08233680 A JP08233680 A JP 08233680A JP 23368096 A JP23368096 A JP 23368096A JP 3124234 B2 JP3124234 B2 JP 3124234B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐食性、加工塗料
密着性に優れた溶接缶用表面処理鋼板、およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶接缶用の材料に関わる数多くの表面処
理鋼板の出願が開示されている。例えば特開昭61-91393
号、特開昭61-223197号、 特開昭62-40396号の各公報に
おける錫めっきを主体としたぶりきや、錫めっき量を低
減した薄錫めっき鋼板などの錫めっき系鋼板がある。ま
た、クロムめっき系表面処理鋼板としては、金属クロム
層とクロム水和酸化物層からなる二層を有するTFS−
CT(電解クロム酸処理鋼板)の特性を有し、かつ溶接
を可能にするためTFS−CT面と微量の錫めっき面を
併せ持ったクロムめっき鋼板も開示されている。例え
ば、錫めっき面に鋼板面が露出し、その上層にクロムめ
っきを施した特公平2-16397 号公報による表面処理鋼
板、粒状の錫を分散めっきした鋼板の上層に、クロムめ
っきを施した特開昭60-67677号、特公平6-96790号、特
公平7-65187号の各公報による表面処理鋼板が開示さ
れ、さらに特公平6-33506 号公報による製造方法などが
開示されている。
【0003】特開昭61-91393号、特開昭61-223197号、
特開昭62-40396号の各公報による表面処理鋼板において
は、錫めっきを主体とし、錫の析出形態と合金層の強化
によって耐食性と溶接性を改善している。これらの表面
処理鋼板は耐食性と溶接性には優れるが、めっき量が比
較的多く、また多種類のめっきを必要とするために製造
コストが割高になる欠点を有しており、さらにTFS−
CTと比較して塗料密着性、特に加工密着性が極端に劣
る欠点を有している。近年、飲料缶用の溶接缶において
は、蓋の径を小さくして蓋材コストを低減させることを
目的として、缶胴部上端の縮径加工(ネックイン加工)
が一段と強化される傾向にあるが、錫めっきを主体とす
るこれらの表面処理鋼板を用いた場合、溶接後の縮径加
工で塗膜が剥離するため蓋の径の縮小ができず、蓋材コ
ストを低減させることが不可能となる問題を抱えてい
る。
【0004】上記の錫めっきを主体とするこれらの表面
処理鋼板の欠点を解決するものとして、強度の縮径加工
を施しても塗膜剥離を生じない優れた塗膜の加工密着性
を有する、TFS−CTの特性を有し、かつ溶接を可能
とするために微量の錫めっきをも併せ持った特公平2-16
397 号公報による表面処理鋼板がある。この表面処理鋼
板においては耐食性を改善するために、錫が均一にめっ
きされた部分が多くなる傾向があり、加工塗料密着性を
支配している錫めっきの施されない鋼板露出部分を80
%以上とすることが困難で、TFS−CTの80%以下
の加工塗料密着性しか得られない。従来の縮径加工程度
ではTFS−CTの塗膜の加工密着性の80%以下の塗
膜の加工密着性でも十分であったが、最近の更なる缶用
材料のコストダウンの要求からより小径の蓋材の使用が
求められ、そのためTFS−CTと同等の塗膜の加工密
着性が必要とされるようになってきている。
【0005】塗膜の加工密着性が優れた表面処理鋼板と
して特開昭60-67677号、特公平6-96790号、特公平7-651
87号の各公報による表面処理鋼板がある。これらの表面
処理鋼板においては鋼板表面の面積の5〜20%が錫で
被覆され、その上層にTFS−CTの金属クロムとクロ
ム水和酸化物からなる二層が被覆されているため、塗膜
の加工密着性は優れている。これらの表面処理鋼板の製
造方法は、特公平6-33506 号公報に記載されているよう
に、平滑な錫めっきを得るために一般的に用いられる、
光沢剤を添加していない錫めっき浴を用いて錫を鋼板表
面に電気めっきし、0.2〜3μmの粒径を有する不連
続な粒状の錫を均一に分散させるものであり、鋼板表面
の錫被覆面積を小さくすることができるが、一方では鋼
板素地の露出面積が増大するため、当然ながら耐食性が
低下するという問題を回避できない。
【0006】図1は、特公平6-33506 号公報の発明にし
たがって試作した、錫を分散めっきした表面処理鋼板
を、後記する糸錆性試験法にしたがって試験した後の糸
錆発生部における腐食状態を示したものである。糸錆の
発生部においては、主として鋼板上に施された冷延時の
圧延ロール目の山部に沿って孔食(2)が発生している
のが認められる。この例に示したように、一般に錆など
の腐食が発生する箇所は電荷が集中しやすい部分が多
く、この図に示したような圧延時のロール目の山部、結
晶の粒界近傍、特定の鋼結晶面などで腐食しやすく、こ
れらの部分に錫めっきが施されていれば、鋼板面全体の
錫の被覆率が低くても耐食性は確保される。特公平6-33
506 号公報に記載されている方法においては、その最大
の特徴である、錫を1〜2μm程度の単一な粒子として
析出させるために、光沢剤を添加しない錫めっき浴を用
いて電気めっきしている。しかし、この光沢剤を添加し
ない錫めっき浴を用いた場合、部分的に錫粒子が連続し
た状態で電析させることができず、圧延ロール目のよう
に連続した腐食されやすい箇所に錫を集中的に電析させ
ることはできない。したがって、特公平6-33506 号公報
に記載されている方法では錫による鋼板の被覆面積率を
少なくできても、腐食されやすい箇所に錫を集中的に電
析させて耐食性を確保することは難しい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明においては、錫
による鋼板の被覆面積率を少なくしつつ、耐食性と加工
塗料密着性の相反する特性を同時に満足させることを目
的とし、特公平2-16397号公報による表面処理鋼板と、
特公平6-96790 号公報による表面処理鋼板の欠点を補完
する溶接缶用表面処理鋼板およびその製造方法を提供す
ることを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、鋼板の表面に
錫めっき量として 50〜1000mg/m2、鋼板の錫
めっきによる表面被覆面積の百分率が4〜20%であ
り、かつ錫めっきによる表面被覆面積の30%以上が3
〜500個の錫粒子が連続的に析出してなる錫めっき層
と、その上層に 50〜150mg/m2の金属クロム層
と、さらにその上層にクロムとして 5〜30mg/m2
のクロム水和酸化物層を設けてなる溶接缶用表面処理鋼
板である。また本発明は、鋼板を脱脂、酸洗した後、2
価の錫イオン濃度が10〜100g/l、酸濃度(硫酸
換算)が6〜60g/l、光沢剤濃度が0.01〜1g
/lの錫めっき浴を用い、錫めっき浴中の光沢剤の濃度
をX(g/l)、鋼板の錫析出開始電位とその電位より
カソード側の錫析出電位との差をY(mV)とした場
合、Yの値が の範囲にあるような錫析出電位で錫めっきすることを特
徴とする、溶接缶用表面処理鋼板の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、錫による鋼板表面の被
覆面積を20%以下の可能な限り小さい面積とし、なお
かつ錫による耐食性を満足させようとするものである。
そのためには錫のめっき条件が最も重要なポイントとな
る。光沢剤を添加していない錫めっき浴、例えば、フェ
ロスタン浴からエトキシ化−α−ナフトールを除いため
っき浴を用いて錫を電析すると、電析の開始時には鋼板
上の錫が析出しやすい部分で錫の核が生じる。錫は鋼板
上よりも錫上に析出しやすい性質を有しているために、
電析を継続すると鋼板上に新たな錫の核は殆ど生じず、
最初に析出した錫の核が成長し大きな単一の錫粒子とな
るので、錫粒子が連続した均一で平滑な錫めっきを形成
させることができない。特公平6-96790 号公報による表
面処理鋼板は正にこの性質を利用したものである。電気
錫めっきの場合、まず錫の核が発生し、それから粒形の
錫に成長するが、この電析初期における錫の析出核が鋼
板表面全体に存在するか、あるいは局部的に分散して存
在しているかによって錫による鋼板表面の被覆率は大き
く異なる。
【0010】上述したように、錫が単一の粒子として分
散析出する原因は、錫の析出開始電位が鋼板表面の場所
によって異なっており、さらに、錫が鋼板面よりも錫面
上により析出しやすい電位関係になっているためであ
る。一般のぶりき(錫めっき鋼板)においては当然なが
ら光沢を有する錫めっきが要求されるので、光沢剤を添
加した錫めっき浴を用いて電気めっきすることにより、
錫面の錫析出過電圧を大きくして錫を鋼板表面に優先的
に析出させ、錫の局部的成長を抑制し、さらに鋼板表面
の錫析出電位を均等化して、鋼板表面全域に錫粒子を連
続析出するようにしている。
【0011】錫が析出しやすい箇所としては、圧延時の
ロール目の山の部分、鋼板の結晶粒の粒界近傍、鋼の特
定の結晶面などがあげられるが、これらの錫が析出しや
すい部分の中でもさらに錫の析出電位に微妙な差が存在
し、より錫が析出しやすい箇所が存在している。めっき
浴中に光沢剤が存在しない場合は、錫イオンのキャリア
ーは、遠くに錫が析出しやすい箇所があっても、めっき
液の抵抗によりその移動が妨げられ、より近傍の錫が析
出しやすい箇所に錫の核を形成し、その後は錫が鋼板よ
りも錫上に析出しやすい性質によって核が成長し、鋼板
表面全体に、ほぼ均一に分散した錫の単一な粒状析出が
生じることになる。したがって、この場合には、例えば
圧延時のロール目の山の部分のように鋼板の腐食されや
すい部分が連続していても、この部分全体に錫が被覆さ
れることはない。したがって、特公平6-96790 号公報に
よる表面処理鋼板においては、錫による鋼板表面の被覆
率の低下にともなって、特公平2-16397 号公報による表
面処理鋼板より耐食性が劣るようになる。
【0012】一方、加工塗料密着性を向上させるために
は、錫による鋼板表面の被覆率を低下させなければなら
ない。その場合、従来の特公平2-16387 号公報による表
面処理鋼板と同等の耐食性を維持するためには、腐食が
生じやすい圧延時のロール目の山の部分、鋼板の結晶粒
の粒界近傍、鋼の特定の結晶面に選択的に錫を析出させ
ることが必要である。錫を選択的に析出させるめっき条
件を検討した結果、光沢剤に関して以下の事実が判明し
た。 1)めっき浴中の光沢剤の量が増加すると、電気めっき
時に生じる過電圧が大きくなる。 2)光沢剤の添加による電気めっき時に生じる過電圧の
大きさは、鋼板面より錫面のほうが大きくなる傾向にあ
る。 本発明は、上記の光沢剤の作用を利用することにより、
錫による鋼板表面の被覆率が低くなる錫めっき条件の範
囲内においても、鋼板の腐食が生じやすい箇所に錫を集
中的に析出させることが可能であることを見出だし、錫
による鋼板の被覆面積率を少なくしつつ、耐食性と加工
塗料密着性の相反する特性を同時に満足させる表面処理
鋼板を得ることができたものである。
【0013】以下、本発明の課題を解決する手段につい
て詳細に説明する。図2に、酸性フェロスタン浴を用
い、30℃の浴温で鋼板上に錫を電気めっきした場合の
錫の析出電位と電流の関係について、光沢剤(エトキシ
化−α−ナフトール(第一工業製薬(株)製、商品名:EN
10))の添加量をパラメ−タ−として示す。
【0014】aは、特公平6-33506 号公報の発明、すな
わち、光沢剤を添加しない基本浴(Sn++:30g/
l、フェノールスルホン酸:18g/l(硫酸換算))
中でポテンショスタットを用いて鋼板を陰極側に外部か
ら分極させた場合の電位と電流の関係を示す分極曲線で
ある。この場合、錫めっきが開始している錫の析出電位
をよりカソード側に振らしても電位と電流の関係は、錫
の電着により、見かけ上若干表面積が増大して電流は多
くなる傾向にあるが、オームの法則に従って錫の析出電
位とその時に流れるめっき電流の間には正の相関性が認
められた。
【0015】bは、上記の基本浴に光沢剤EN10を0.0
2g/l添加した浴中で、aの場合と同一の条件で測定
したカソード分極曲線である。光沢剤の添加量が少ない
ために分極初期(P1)までは外部分極も過電圧も小さい
が、錫の析出電位をよりカソード側に外部分極すると若
干の過電圧の上昇が認められた。
【0016】cは、上記の基本浴に光沢剤EN10を1.0
g/l添加した浴中で、aの場合と同一の条件で測定し
たカソード分極曲線である。光沢剤の添加量が多くなる
と分極初期から大きな過電圧が生じ、さらに錫の析出電
位をよりカソード側に分極すると、錫析出電位(P2)まで
は過電圧の大きな変化は認められないが、錫の析出電位
(P3)で大きな過電圧の上昇が認められ、電流上昇は認め
られなくなる。さらにカソード側に外部分極すると錫の
析出電位(P4)で電流が減少し、さらに大きな過電圧の上
昇が認められるようになる。
【0017】図2のa〜cに示した錫のカソード分極曲
線を基にして、各分極曲線のめっき条件における錫の析
出状態を走査型レ−ザ−顕微鏡を用いて観察した結果、
以下の事実が判明した。観察結果を図3〜5に示す。図
3は、図2に示した分極曲線aのめっき条件で、錫析出
開始電位よりカソード側に300mV外部分極した際の
単一の粒状錫が分散して析出している状態を示した図で
ある。図4は、図2に示した分極曲線bのめっき条件
で、(P1)の錫の析出電位から水素が発生する過電圧まで
の電位で分極した際の、錫粒が鋼板の腐食を生じやす
い、圧延時のロール目の山部、鋼板の結晶の粒界近傍な
どに選択的に連続析出している状態を示した図である。
図5は、図2に示した分極曲線cのめっき条件で、ある
一定の錫の析出電位(P2)を越えてさらに錫の析出電位(P
3)までカソード分極した際の、錫粒が面状析出した中に
鋼板が部分的に露出している状態を示した図である。こ
れらの結果から以下のことがわかる。すなわち、 1)分極曲線aのめっき条件により、錫析出開始電位よ
りカソ−ド側に300mV外部分極した場合の錫析出形
態を図3に示した。このように特公平 6-33506号公報の
発明と同等の条件では、鋼板を水素が発生する過電圧ま
で分極しても本発明の目的とする選択的に連続した錫析
出は殆ど認められず、単一の粒状錫が分散して析出して
いるのが認められた。 2)分極曲線bのめっき条件においては、(P1)の電位ま
でカソード分極した場合は、図3に示したのと同様に、
単一の粒状錫が分散して析出しているのが認められた。 3)分極曲線bのめっき条件において、(P1)の錫の析出
電位から水素が発生する過電圧までの間の電位において
は、図4に示すように、鋼板の腐食を生じやすい圧延時
のロール目の山部、鋼板の結晶の粒界近傍などに錫粒が
選択的に連続析出しているのが認められた。この場合、
錫粒が選択的に連続析出する量の割合は析出電位が(P1)
に近いほど少なく、水素発生過電圧に近いほど多くなる
ことが判明した。 4)分極曲線cのめっき条件における錫の析出状態を観
察した結果、錫の析出が開始する電位の近傍から錫粒が
選択的に連続析出するのが認められた。 5)分極曲線cのめっき条件において、ある一定の錫の
析出電位(P3)を越えてさらにカソード分極させると、図
5に示すように、錫粒は鋼板上に連続析出し、部分的に
鋼が露出した状態、すなわち、特公平2-16397 号公報の
発明の錫電析状態が得られた。また、さらにカソ−ド側
に分極した錫析出電位(P4)以上では一般のぶりきにおけ
る錫めっき条件と同一条件となり、錫が鋼板の全面に析
出した形態が認められた。
【0018】上記の結果から、本発明の目的とする、鋼
板の腐食を生じやすい、圧延時のロール目の山部、鋼板
の結晶の粒界近傍、鋼の特定の結晶面などに錫を選択的
に連続析出させるためには、めっき浴中の光沢剤の添加
量と錫の析出電位を適正に制御することが必要である。
また、他の実験結果から、錫イオン濃度、浴温、ライン
スピード(攪拌)などは錫めっきにおける適正電流密度
範囲を変化させる要因ではあっても、本発明に必須の条
件ではないことも判明した。したがって、錫イオン濃
度、浴温、ラインスピード(攪拌)は、錫めっきにおけ
る適正電流密度範囲を変化させるだけであり、また、図
2の分極曲線cのめっき条件で明らかなように、錫めっ
きの電解電位をよりカソ−ド側に分極すると、その際に
流れる電流の上昇を継続せず、減少する領域もあって、
低電流密度で錫めっきしても本発明の錫電着状態は必ず
しも得られない。これらの事実から、従来の錫めっきで
行われている電流密度を制御する方法では本発明の表面
処理鋼板を製造することができない。すなわち、本発明
は、めっき浴中の光沢剤濃度を適正なものとし、適正光
沢剤濃度に対応して錫の析出電位を一定の適性範囲内に
制御することによって初めて得られるものである。
【0019】次に、本発明の表面処理鋼板の製造方法に
ついて、錫めっきの条件、特にめっき浴中の光沢剤と錫
の析出電位の関係などについて説明する。錫めっき浴の
組成としては、2価の錫イオン濃度:10〜100g/
l、酸濃度:6〜60g/l(硫酸換算)、光沢剤:
0.01〜1g/lの公知の錫めっき浴組成の範囲を含
む範囲に限定する。2価の錫イオン濃度については、1
0g/l以下では錫の析出効率が極端に低下するので好
ましくなく、高濃度ではめっき電流密度を高くできるた
め高速めっき性には優れるが、100g/l以上ではめ
っき浴中への錫の沈殿が増加し、かつ排水中へのロスが
増加するため好ましくない。酸濃度については錫イオン
濃度によって適正な酸濃度が定まり、本発明の場合は錫
イオン濃度の60%が基準となる。一般の鋼板上の錫め
っきにおいては、電流密度を制御して適正なめっきを得
ているので、浴温、ラインスピードなど上記の浴組成以
外の電流密度に影響を与える因子についても適正範囲に
制御した上で、電圧を変動させて一定の適正なめっき電
流密度を得るようにしている。本発明の場合は電流密度
ではなく、錫の析出電位が適正範囲に固定されるため、
設定された一定範囲のめっき電圧に対して適正なめっき
が得られるめっき電流密度を設定するためには、錫イオ
ン濃度、浴温などを変化させる必要がある。例えば、一
般のぶりきの製造ラインのように処理タンク数の多い設
備を用いて本発明の微量の錫をめっきした表面処理鋼板
を製造する場合、1タンク当たりのめっき電流は極端に
下がり、錫の開始析出電位からの分極幅も小さくなるの
で、この場合はめっき浴中の光沢剤の濃度を多くし、錫
イオン濃度、浴温を低下させる。錫めっきを1タンクの
みで行う場合は、これとは反対にめっき浴中の光沢剤の
濃度を少なくし、錫イオン濃度、浴温を上昇させる。
【0020】本発明の構成要素の最重点課題である錫の
析出電位を制御する上で、最も影響を与える因子とし
て、めっき浴中の光沢剤の濃度がある。光沢剤は錫の電
析状態に直接影響を与えるものであるが、上記したよう
に種々の製造方法があるので光沢剤の濃度を狭い範囲に
限定する必要はない。本発明の表面処理鋼板は、0.0
1〜1g/lの比較的広い範囲の光沢剤の濃度範囲で目
的とする錫の電析状態が得られる。光沢剤の濃度が0.
01g/l以下の場合は、上記で述べた理由により、錫
を選択的に連続析出させることはできない。一方、光沢
剤の濃度が1g/l以上の場合は、錫の析出開始電位に
より近い電位でめっきする必要があり、電流密度を極端
に低下させなければならず、錫めっき処理タンクが多く
なるので好ましくない。本発明の実験結果を図6に示し
た。図6は、鋼板上における錫の析出開始電位とその電
位よりもカソード側の析出電位との差(ΔE)をY軸と
し、添加剤の濃度をX軸として示した際に、本発明の目
的とする、好適な表面処理鋼板が得られる範囲を○印で
示したものである。この実験結果に基づいて、錫析出電
位と光沢剤濃度の関係を実験式化すると次のようにな
る。光沢剤の濃度をX(g/l)、鋼板上における錫の
析出開始電位とその電位よりもカソード側の錫析出電位
との差をY(mV)とした場合に、Yの値が の範囲で表される錫の析出電位でめっきすることによ
り、錫による鋼板表面の被覆面積が4〜20%で、か
つ、鋼板の腐食を生じやすい箇所に選択的に錫が連続析
出した表面処理鋼板が得られる。この時、Yの値が1/
Xより小さくなれば粒状の錫が析出し、Yの値が20/
(X+0.03)以上の領域では、錫の析出面積が鋼板の表
面積の20%を越えるようになる。また、錫の析出電位
を適正な範囲にするには、光沢剤の濃度に見合った錫の
適正析出電位範囲をポテンショスタットを用いて管理す
ればよく、光沢剤の濃度が一定値に管理されていれば、
適正なめっきが得られる電流値からその時の電位を換算
することもできる。
【0021】本発明の表面処理鋼板の錫めっき量は、
50〜1000mg/m2の範囲に限定される。錫めっ
き量が 50mg/m2以下では鋼板の錫による被覆率が
4%以下となり、鋼板の腐食を生じやすい圧延時のロー
ル目の山部、鋼板の結晶の粒界近傍などの部分を錫で完
全に被覆することができず、耐食性が不良となり、また
溶接性が著しく低下する。一方、1000mg/m2
上では、耐食性が向上しても鋼板表面の錫による被覆率
を20%以下にすることが困難であり、そのため本発明
の目的とする優れた加工塗料密着性を確保することがで
きない。錫めっきによる鋼板表面の被覆面積の百分率
は、4〜20%であることが好ましい。被覆面積率が4
%以下である場合は、鋼板表面の大部分が金属クロム層
とさらにその上層のクロム水和酸化物層で被覆されるこ
とになり、溶接性が著しく低下する。一方、被覆面積率
が20%以上である場合は、特公平2-16397 号公報に記
載された方法で製造でき、特性も当然のことながら、T
FS−CTより加工塗料密着性が低下する。
【0022】さらに、本発明の表面処理鋼板において
は、錫めっき層は上記のめっき量と上記の鋼板表面の被
覆率を満足するとともに、鋼板表面の被覆面積の30%
以上が3〜500個の錫粒子が連続的に面析出している
必要がある。一般に、錫めっき鋼板面の腐食されやすい
箇所における析出する錫粒子の大きさには、少なくとも
5μmもの幅がある。したがって、腐食されやすい箇所
においては、粒径1〜2μmの錫粒子が少なくとも3個
以上連続して析出している必要がある。一方、錫粒子が
500個以上連続して析出すると、耐食性は改善される
が、鋼板表面の錫による被覆率を20%以下にすること
が困難になる。さらに、表面処理基板となる鋼板表面の
特に腐食されやすい、圧延時のロール目の山部、鋼板の
結晶の粒界などの箇所は、鋼板表面全面積の5%程度の
割合で存在しており、これらの箇所は時間の経過ととも
に増加するので、錫粒子が3〜500個連続して析出し
た錫めっきによる鋼板表面の被覆面積は、全錫による鋼
板表面の被覆面積の30%以上であることが必要とな
る。
【0023】次に、上述した錫めっき層の上に施される
金属クロム層、およびクロム水和酸化物層について説明
する。本発明においては、上述した錫めっき層の上に施
される金属クロム層、およびクロム水和酸化物層の形成
方法は特に限定するものではないが、例えば、公知のT
FS−CTの処理を施すことにより、下層が金属クロ
ム、上層がクロム水和酸化物からなる皮膜を、上記の錫
めっきを施した鋼板上の全面に形成させることができ
る。この場合、鋼板表面の多くとも20%は錫に被覆さ
れており、この部分における塗膜の密着性の向上は期待
できないが、鋼板表面の少なくとも80%がTFS−C
Tと全く同一の皮膜構造を有することになるため、鋼板
全面にわたって優れた加工塗膜密着性が得られる。金属
クロムの皮膜量は50〜150mg/m2 であることが
好ましい。皮膜量が50mg/m2 以下では鋼板表面の
80%以上を直接被覆しているTFS−CTの皮膜の耐
食性に劣り、一方150mg/m2 以上では加工塗膜密
着性の向上の効果が飽和し、コスト的に有利ではなくな
る。また、クロム水和酸化物の皮膜量はクロムとして5
〜30mg/m2 であることが好ましい。皮膜量が5m
g/m2 以下では目的とする優れた加工塗膜密着性が得
られず、一方30mg/m2 以上では溶接性が確保でき
なくなる。
【0024】
【実施例】以下、実施例にて本発明をさらに詳細に説明
する。冷間圧延後連続焼鈍し、調質圧延して板圧を0.
21mmとした鋼板を、通常の方法によりアルカリ液中
で陰極電解脱脂(NaOH:50g/l、陰極電解:10A/
dm2×1sec、温度:80℃)し、硫酸中で酸洗(H2
SO4:40g/l、陰極電解:5A/dm2×0.5sec、
温度:室温)した後水洗し、直ちに表1〜2に示す条件
で錫めっき、およびクロムめっき処理(TFS−CT処
理)し、表3〜4に示す皮膜量の表面処理皮膜を形成さ
せた後水洗乾燥し、表面処理鋼板とした。得られた表面
処理鋼板の特性を下記に示す方法により評価した。評価
結果を表5に示す。
【0025】
【表1】 表 面 処 理 条 件 (その1) 注)#:フェノールスルホン酸(硫酸換算)
【0026】
【表2】 注)#:フェノールスルホン酸(硫酸換算)
【0027】
【表3】 注) CrO:金属クロム、CrOX:クロム水和酸化物中のクロム
【0028】
【表4】 注) CrO:金属クロム、CrOX:クロム水和酸化物中のクロム
【0029】[評価方法] (1)溶接性 上記の表面処理を施した鋼板から供試材を250g飲料
缶用の缶胴の面積に切り出し、実際の溶接缶に成形し、
溶接性を評価した。まず、供試材の缶内面となる側に、
溶接部となる部分を除きエポキシフェノール系塗料を焼
き付け後の厚さで5μmとなるように塗布し、190℃
で10分間焼き付けた。その後、缶外面となる側に、缶
内面となる側と同様に、溶接部となる部分を除きアクリ
ルエポキシ系ホワイトコート塗料を焼き付け後の厚さで
5μmとなるように塗布し、150℃で10分間焼き付
け、さらにその上層にアクリルアミノ系仕上げニスを塗
布し、180℃で10分間焼き付けた。この塗装焼き付
けを施した供試材を、250g飲料缶用の缶胴に丸め、
未塗装部分を重ね、溶接機(スードロニック社製、FBB5
600 )で溶接し、缶胴に成形した。溶接性は、溶接が可
能な溶接電流範囲(ACR)を、電流設定ポイント数
(大なほど溶接性が良好)で評価した。
【0030】(2)加工塗料密着性 溶接性の評価用に作成した溶接した缶胴を、縮径率13
%でネックイン加工を施した後、加工部の円周方向にカ
ッターでスクラッチを入れ、130℃の水蒸気中で30
分加熱した後の塗膜の剥離状態を、下記に示す5段階の
評点で目視評価した。 評点5:剥離は全く認められない。 評点4:剥離がわずかに認められるが、実用上問題はな
い。 評点3:実用上問題となる程度の剥離が認められる。 評点2:ネックイン加工部のかなりの部分で剥離が認め
られる。 評点1:ネックイン加工部全域の塗膜剥離が認められ
る。
【0031】(3)耐糸錆性 上記の表面処理を施した鋼板に、エポキシフェノール系
塗料を焼き付け後の厚さで5μmとなるように塗布し、
210℃で10分間焼き付けた。塗装面にカッターで中
央部で交差するスクラッチを4本入れた後、スクラッチ
の交差部を中心とする5mmのエリクセン張り出し加工
を施し、張り出し加工部を中心とする4cm径の円板状
に切り出し、供試材とした。この供試材を1%の食塩水
中で30分間煮沸した後、湿度85%、温度35℃の恒
温室中で27日間暴露した際に発生した糸錆の状態を、
下記に示す5段階の評点で目視評価した。 評点5:糸錆は全く認められない。 評点4:糸錆がスクラッチ交差部にわずかに認められ
る。 評点3:糸錆がスクラッチ交差部の周辺、およびスクラ
ッチの周辺に進行しているのが認められる。 評点2:糸錆がスクラッチ交差部の周辺、およびスクラ
ッチの周辺以外の部分にまで進行しているのが認められ
る。 評点1:糸錆が供試材の到る箇所で認められる。
【0032】(4)耐スマッジ性 定盤上に試料の測定面が上側となるように試料を置き、
その上に濾紙(5A)を宛い、さらにその上に2cm2 径の
200gの重量を有する重りをのせ、濾紙を試料面に沿
って20cm移動させた際に濾紙に付着する、錫などの
表面処理皮膜層の付着程度を下記に示す5段階の評点で
目視評価した。 評点5:試料の錫面に擦り傷が認められるが、濾紙上に
錫の付着は認められない。 評点4:濾紙上に錫の付着が認められるが、実用上問題
はない。 評点3:濾紙上にかなりの程度の錫の付着が認められ
る。 評点2:濾紙上に多量の錫が付着し、試料面には錫がわ
ずかに残留付着している。 評点1:濾紙上に多量の錫が付着し、試料面には錫の付
着は認められない。
【0033】
【表5】
【0034】表5に示すように、本発明の溶接缶用表面
処理鋼板は加工塗膜密着性に優れており、ネックイン加
工のような厳しい加工を施し、さらに高温の水蒸気中で
処理した後も塗膜剥離を生じない。また、溶接性、耐糸
錆性、および耐スマッジ性にも優れている。
【0035】
【発明の効果】本発明の溶接缶用表面処理鋼板は、鋼板
の表面に錫めっき量として50〜1000mg/m2
鋼板の錫めっきによる表面被覆面積の百分率が4〜20
%であり、かつ錫めっきによる前記表面被覆面積の30
%以上が3〜500個の錫粒子が連続的に析出してなる
錫めっき層と、その上層に 50〜150mg/m2の金
属クロム層と、さらにその上層に 5〜30mg/m2
クロム水和酸化物層を設けてなる溶接缶用表面処理鋼板
であり、ネックイン加工のような厳しい加工を施し、さ
らに高温の水蒸気中で処理した後も塗膜剥離を生じな
い、優れた加工塗膜密着性をしめす。また本発明の溶接
缶用表面処理鋼板は、鋼板を脱脂、酸洗した後、2価の
錫イオン濃度が10〜100g/l、酸濃度(硫酸換
算)が6〜60g/l、光沢剤の濃度が0.01〜1g
/lの錫めっき浴を用い、錫めっき浴中の光沢剤の濃度
をX(g/l)、鋼板の錫析出開始電位と錫析出開始電
位からよりカソード側の錫析出電位との差をY(mV)
とした場合、Yの値が の範囲にあるような錫析出電圧で錫めっきすることを特
徴とする製造方法を用いて製造されており、錫が適正に
分散析出しているために、加工塗膜密着性のみならず、
耐食性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】錫を分散めっきした表面処理鋼板の糸錆性試験
後の腐食状態を示した図である。
【図2】錫の析出電位と電流の関係について、光沢剤の
添加量をパラメーターとして示した図である。
【図3】図2に示した分極曲線aのめっき条件で、錫析
出開始電位よりカソード側に300mV外部分極した際
の単一の粒状錫が分散して析出している状態を示した図
である。
【図4】圧延時のロール目の山部、鋼板の結晶の粒界近
傍などに選択的に連続析出している状態を示した図であ
る。
【図5】錫粒が面状析出した中に鋼板が部分的に露出し
ている状態を示した図である。
【図6】(ΔE)をY軸とし、添加剤の濃度をX軸とし
て示した際の、本発明の目的とする錫の析出形態、およ
び好適な鋼板被覆率が得られる範囲を示した図である。
【符号の説明】
a:光沢剤を添加していない酸性フェロスタン浴を用い
て鋼板上に錫を電気めっきした場合の分極曲線 b:光沢剤を0.02g/l添加した酸性フェロスタン
浴を用いて鋼板上に錫を電気めっきした場合の分極曲線 c:光沢剤を1.0g/l添加した酸性フェロスタン浴
を用いて鋼板上に錫を電気めっきした場合の分極曲線 P1:過電圧が大きくなる電位 P2:過電圧が大きくなる電位 P3:過電圧が大きくなる電位 P4:過電圧が大きくなる電位 1:鋼板表面に形成された圧延時のロール目の山の部分 2:圧延時のロール目の山の部分に生じた腐食 3:分散析出した単一の粒状錫 4:圧延時のロール目の山部に選択的に析出した錫粒子
の連なり 5:錫めっき後鋼板が露出した部分 6:錫粒が面状析出した部分 ○:本発明の目的とする錫の析出形態、および鋼板被覆
率が得られる部分 ×:本発明の目的とする以外の錫の析出形態、および鋼
板被覆率が得られる部分
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−247897(JP,A) 特開 平6−293996(JP,A) 特開 平7−41993(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 11/38 C25D 5/00 - 7/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板の表面に錫めっき量として 50〜
    1000mg/m2、前記鋼板の前記錫めっきによる表
    面被覆面積の百分率が4〜20%であり、かつ前記錫め
    っきによる前記表面被覆面積の30%以上が3〜500
    個の錫粒子が連続的に析出してなる錫めっき層と、その
    上層に 50〜150mg/m2の金属クロム層と、さら
    にその上層に 5〜30mg/m2のクロム水和酸化物層
    を設けてなる溶接缶用表面処理鋼板。
  2. 【請求項2】 前記鋼板を脱脂、酸洗した後、2価の錫
    イオン濃度が10〜100g/l、酸濃度(硫酸換算)
    が6〜60g/l、光沢剤の濃度が0.01〜1g/l
    である錫めっき浴を用い、前記錫めっき浴中の前記光沢
    剤の濃度をX(g/l)、前記鋼板の錫析出開始電位と
    前記電位よりもカソード側の錫析出電位との差をY(m
    V)とした場合、前記Yの値が の範囲にあるような錫析出電位で錫めっきすることを特
    徴とする、請求項1に記載の溶接缶用表面処理鋼板の製
    造方法。
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