JP3212842B2 - 表面外観の均一性に優れた電気亜鉛めっき鋼板および表面処理電気亜鉛めっき鋼板 - Google Patents
表面外観の均一性に優れた電気亜鉛めっき鋼板および表面処理電気亜鉛めっき鋼板Info
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Description
的な光沢・色調の差やむらがなく均一な外観を有する電
気亜鉛めっき鋼板および表面処理電気亜鉛めっき鋼板に
関し、このめっき鋼板は、自動車など各種車体や家電製
品の外板材、OA機器等のケーシング材あるいは建築材
料などとして極めて有用である。
は、耐食性のみならず加工性、塗装性、耐指紋性、溶接
性などにおいても高レベルのものが求められており、こ
うした要求に応えるため、亜鉛めっき鋼板の表面に更に
クロメート処理や薄膜のクリアー樹脂被覆処理等の表面
処理を施した鋼板が多数開発され、その一部は実用化さ
れている。
の中でも最も汎用されているものの1つであり、溶融亜
鉛系めっき鋼板の様に付着量増大による耐食性向上は、
製造コストの点から困難であるが、電気めっき製品特有
の美麗な外観を有していることから、表面外観品質に対
する要求が特に厳しい家電用途等に多用されている。
進み、電気亜鉛めっき鋼板をそのまま或はクロメート処
理や薄膜有機被膜処理等を施した後、塗装せずにそのま
ま使用することが多くなってきている。従ってこの様な
使用形態が採用される場合は、電気亜鉛めっき鋼板の表
面外観がそのまま製品の表面外観として現れてくるた
め、これらの用途に対する外観品質への要求はますます
厳しいものとならざるを得ず、電気亜鉛めっき表面の微
細な外観ムラでさえも改善することが必要となってきて
いる。
面に発生する微細な表面外観の不均一は、電気亜鉛めっ
き結晶そのもののミクロ的不均一によるものとされてい
るが、その発生原因は複雑多岐にわたるためその解決は
容易でない。
模様等の微細な外観不均一とは、めっき表面に局部的か
つ不規則に色調の異なる領域が発生したり、長さや形状
の異なるスジ状のムラが不規則に現われてくる現象であ
り、これらは被めっき原板である素地鋼板表面に存在す
る微小領域での欠陥や汚れ、鋼中元素の表面濃化、酸化
皮膜厚さの不均一等によるものと考えられ、この様な素
地鋼板表面の不均一に起因する電気亜鉛めっき表面の外
観不均一が多発すると、商品価値は著しく損なわれるこ
とになる。ところで従来より、広義の意味での電気亜鉛
めっき鋼板の外観向上対策としては、次の様な方法が提
案されている。
4−74888号公報には、所定の電導助剤を含有させ
た酸性亜鉛めっき浴を用い、所定の電流密度で鋼板表面
に下層めっきを施した後、別の酸性亜鉛めっき浴を用い
て所定の電流密度で上層めっき層を形成する方法が開示
されている。
を平滑な(0002)面を優先配向させたものとするこ
とにより、めっき表面における可視光線の吸収を抑制
し、明度や光沢の高い電気亜鉛めっき鋼板を得ることが
可能になるとのことである。しかしながらこれらの方法
では、基本的に素地鋼板表面の微視的不均一に起因する
めっき表面の微細な不均一部の発生を抑制する効果が乏
しい。
61−127887号、特開昭61−127891号、
特開昭63−14890号、特公昭55−41306号
等には、電気亜鉛めっき浴中に各種の官能基を有する各
種分子量の有機化合物を所定濃度で含有させ、表面外観
の優れた電気亜鉛めっき鋼板を得ようとするものであ
る。これらの方法は、めっき浴中に添加した有機化合物
を電析過程で表面に吸着させて電気亜鉛めっきの析出反
応を抑制し、平滑なめっき外観を得ようとするものであ
り、結果として光沢度の高いめっき外観が得られる。
き表面外観とは、電気亜鉛めっき層の表面光沢度を高め
ることを意味するものであって、本発明で問題としてい
るめっき表面の微細不均一部の発生抑制までも期待でき
る訳ではない。即ち、被めっき原板である素地鋼板表面
のミクロ的不均一状態が原因となるめっき外観の微細不
均一部の改善に対しては、必ずしも満足な効果は期待で
きない。また、電気亜鉛めっき表面の光沢度が高まる
と、鋼板表面の微視的不均一による電気亜鉛めっき外観
不均一がかえって目立つ様になる場合もあり、何らかの
改善策を講じる必要がある。
高くなると、成形加工時に生じる表面疵がよけいに目立
ち易くなる傾向があるため、全ての用途に対して光沢度
の向上が好結果をもたらすわけではなく、従来の半光沢
ないし無光沢に近い表面光沢度を有した製品のままで、
且つめっき表面の微細な外観不均一のみを改善すること
が望まれるため、めっき表面の光沢度向上のみを意図す
るこれらの方法は、必ずしも最善の策とは言い難い。
は、電気亜鉛めっき結晶の(0002)面の優先成長を
抑えてランダム結晶化させ、ある程度の表面凹凸を残し
た状態の平滑なめっき表面を得る方法が開示されている
が、これらの現象が素地鋼板表面のミクロ的不均一に由
来するめっき表面の微細な外観不均一部の発生を抑制し
得るかどうかについては全く不明である。
板表面のフェライト結晶粒度(結晶粒径)と電気亜鉛め
っき浴のpHを規定することにより、外観と光沢の良好
な電気亜鉛めっき鋼板を得る方法が開示されている。本
公報では、電気亜鉛めっきの結晶が、素地鋼板表面の個
々のフェライト結晶粒に対応してエピタキシャルに成長
することに着目し、フェライト結晶粒度を大きく(即
ち、フェライト結晶粒径を小さく)した素地鋼板を用い
ることにより、得られる電気亜鉛めっき結晶のエピタキ
シャル成長単位を小さくし、その結果として、平滑でき
めの細かな光沢度の高いめっき表面を得ようとするもの
である。しかしながらこの方法でも、素地鋼板表面のミ
クロ的不均一状態を原因とする電気亜鉛めっき表面の微
細な外観不均一が改善される訳ではない。
された表面外観に優れた電気亜鉛めっき鋼板の製法は、
電気亜鉛めっき処理を行う前に素地鋼板表面に薄い酸化
皮膜を形成させることにより、めっき表面外観のギラツ
キを抑制し、きめの細かな平滑なめっき外観を得るもの
である。
善の理由としては、前記特開昭61−166992号と
同様の記載がなされており、素地鋼板表面の結晶粒と電
気亜鉛めっき結晶がヘテロエピタキシャルの関係にある
ことに着目し、素地鋼板表面の結晶粒の影響を受けずに
ランダムにめっき結晶を成長させるために、素地鋼板表
面に予め所定厚さの酸化皮膜を形成させるものである。
しかしながらこの方法では、該酸化皮膜処理による電気
亜鉛めっき皮膜の加工密着性低下が避けられず、めっき
後に高度の成形加工が施される製品に対しては適用でき
ない。
〜300Åの領域で鋼板の幅方向および長手方向にわた
って均一な酸化皮膜処理を連続的に行うことは技術的に
非常に困難であり、酸化皮膜厚みが薄いと外観改善効果
が発揮されず、また酸化皮膜厚さが過度に増大すると電
気亜鉛めっき鋼板の加工密着性が急激に低下してくる。
加うるに最も問題となるのは、酸化皮膜厚みが鋼板表面
で不均一に形成されると、その不均一状態によって電気
亜鉛めっきの結晶粒に変化が生じ、めっき表面外観を却
って劣化させるなど、問題が多い。
793号、および特開平7−76794号には、素地鋼
板表面の微細欠陥に起因するめっき外観汚れを改善する
ための方法やめっき皮膜構成に関する記載があり、特開
平7−76792号に開示の方法によって得られる電気
亜鉛めっき鋼板や特開平7−76794号に開示された
電気亜鉛めっき鋼板は、いずれも電気亜鉛2層型めっき
皮膜を形成するものであり、下層の電気亜鉛めっき層の
結晶粒を微細化し、その上に通常の電気亜鉛めっき層を
形成させたものである。これらの発明で、鋼板表面の微
小欠陥によるめっき表面外観汚れを低減させる効果を発
揮しているのは下層亜鉛めっき層であり、めっき浴中へ
の有機物添加や高めっき電流密度の採用により下層亜鉛
めっき層の結晶粒を意図的に微細化して素地鋼板表面の
不均一性を遮蔽し、その上層に施される通常の電気亜鉛
めっき表面に素地鋼板表面の微小欠陥の影響が及ばない
様にしている。
て上層電気亜鉛めっき表面に素地鋼板表面の微小欠陥の
影響が及ばない様にする他の例として、特開平7−76
793号には、下層に極薄の電気Niめっき層を施す方
法が開示されている。即ち、特開平7−76792号と
特開平7−76793号とは、下層めっき層の種類に違
いはあるが、下層めっき層の役割は同じである。特開平
7−76792号は、特開平7−76794号に開示の
発明を達成するための1手段であると判断できる。
っき皮膜の厚さは非常に薄いものであり、程度のひどい
素地鋼板の表面欠陥に対する遮蔽効果は期待しにくく、
また下層めっき層は、ある特定の条件下でのみ得られる
電気亜鉛めっき層ないしは電気Niめっき層でないと効
果が有効に発揮されず、下層めっき処理条件の厳格管理
が要求され、工業的生産規模での困難さが伴う。
情に着目してなされたものであって、その目的は、単層
の電気亜鉛めっき層を鋼板表面に施すことにより、素地
鋼板表面の微視的不均一に起因する電気亜鉛めっき表面
の微細な外観不均一部の発生を確実に抑制し、均一な表
面外観を有する電気亜鉛めっき鋼板を提供しようとする
ものであり、更に他の目的は、該電気亜鉛めっき鋼板の
表面に耐食性や塗装性等の改善のためのクロメート処理
層が形成され、更にはその上に有機物主体のクリアー被
覆が形成された、外観の均一な表面処理電気亜鉛めっき
鋼板を提供しようとするものである。
のできた本発明に係る電気亜鉛めっき鋼板は、該めっき
鋼板におけるめっき表面の任意の領域において、X線回
折測定によって得られる結晶面の下記式により定義され
る配向性係数値(Z)が、1.0〜3.0であるところ
に要旨が存在する。
・2),(10・1),(10・0),(11・0)の7種の結晶面、 I(hk・L) :電気亜鉛めっき層のX線回折による上記7種
の結晶面の回折強度、 Io(hk・L) :ASTMに記載された亜鉛粉末の上記7種の
結晶面の標準X線回折相対強度
れる電気亜鉛めっき層は、後でも説明する様にめっき作
業性やめっき効率を高めるうえで単層構造とするのがよ
く、また本発明に係る表面処理電気亜鉛めっき鋼板は、
上記要件を満たす電気亜鉛めっき鋼板のめっき層の表面
に、Cr化合物を主体とし、金属Cr付着量換算で5〜
200mg/m2 のクロメート皮膜を形成し、あるいは
該クロメート皮膜の上に更に、有機物を主体とするクリ
アー樹脂被覆を固形分付着量換算で0.3〜2.0g/
m2 の範囲で形成してなるところに要旨を有するもので
ある。本発明において素地鋼板として用いられる鋼板の
種類には特に制限がなく、一般の軟鋼板をはじめ、各種
の高強度鋼板や合金鋼板が含まれる。
ロメート皮膜としては、所謂反応型クロメート皮膜、塗
布型クロメート皮膜、電解クロメート皮膜のいずれであ
ってもよく、Cr化合物を主成分とし、耐食性、耐疵付
き性、耐黒変性等の品質を向上するため、必要によりシ
リカ等の各種酸化物や有機シラン化合物、更にはりん酸
塩、硝酸塩、フッ化物、珪素フッ化物等の各種反応促進
剤等を含有せしめたクロメート皮膜も好ましく採用でき
る。
は、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、エチレン性不飽和カルボン酸を重合成分とし
て含むエチレン共重合体樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、フッ素系樹脂等の有機樹脂成分を主体と
するもの、あるいはこれらに耐食性、潤滑性、耐疵付き
性、加工性、溶接性、電着塗装性、塗膜密着性等の品質
を向上するため、必要によりシリカ等の各種酸化物粒子
や各種りん酸塩等の無機顔料、およびワックス粒子、有
機シラン化合物、ナフテン酸塩等を含有せしめたもの等
が例示される。
本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明者らは前
述の様な従来技術の問題点に鑑み、電気亜鉛めっき鋼板
のめっき表面に発生している微視的外観不均一の原因に
ついて調査した。その結果、不均一部分として目視で認
識される部分は、明らかに他の正常部分に比べて、光沢
度や明度が微妙に変化していることが確認された。即
ち、電気亜鉛めっき表面に入射される可視光線に対する
反射光線量(正反射量および拡散反射量)が、微視的不
均一部とマクロ的正常部分とで異なっているため、この
違いが目視による色調差、即ち微視的外観不良部分とし
て認識されるとの結論を得た。
いて調査したところ、微視的外観不均一発生部と他の正
常部分とでは、亜鉛めっきの結晶形態も異なっている場
合があり、亜鉛めっき結晶の成長時における鋼板とのエ
ピタキシーの程度が異なっているものと推定された。
板である素地鋼板表面の微視的不均一が存在していたと
しても、何らかの手段で、それに関係なくある一定の性
質、具体的には結晶サイズや結晶配向性を与えることが
できれば、めっき表面の微視的な外観不均一の発生を抑
制できるのではないかと考えた。
不均一になる様に意図的に製造された各種冷延鋼板を使
用し、電気亜鉛めっき前処理条件や電気めっき条件等を
意図的に変化させて、連続電気めっきラインにより各種
の電気亜鉛めっき鋼板を作製し、得られた電気亜鉛めっ
き鋼板の結晶形態をX線回折にて調査した。その結果、
六方晶の結晶構造を有する亜鉛めっき結晶の各ミラー指
数面の配向性の挙動に対してある関係を満たすものは、
視覚によって確認できるめっき表面の微視的外観不均一
部分が全く或は殆ど発生しなくなることが判明した。
の結晶配向性などを主体して説明を進める。まず、AS
TM(またはJCPD)に記載されている異方性を持た
ない亜鉛粉末のX線回折測定により、各ミラー指数面
(hk・L)面からの回折強度を、全ピークに対する相
対強度として表したものをIo(hk・L)とすると、
回折角度2θ=30〜80°の範囲で、下記表1の標準
ピークパターン(パウダーパターン)が得られることは
既に明らかにされている。
亜鉛の六方晶の基底面と各ミラー指数面とのなす角度を
意味しており、たとえば結晶形態が六方晶(例えば亜鉛
など)の場合、 ・格子定数:a,c ・結晶面(ミラー指数面):(h1 k1 ・L1 )と(h
2 k2 ・L2 ) ・両結晶面のなす角度:φ(°) とし、 ・X=h1×h2+k1×k2+1/2(h1×k2+h2×k1) +3/4(a/
c)2 ×(L1 ×L2) ・Y=h1 2 +k1 2 +h1×k1+3/4(a/c)2 ×L1 2 ・Z=h2 2 +k2 2 +h2×k2+3/4(a/c)2 ×L2 2 とすると、 ・COSφ=X/(Y×Z)1/2 の関係式から、両結晶面のなす角度(φ:°)が算出で
きるが、その数値は必ず0〜90°の範囲に入る。そし
て表1からも明らかな様に、回折角度2θ=30〜80
°の範囲においては、合計7種類のミラー指数面からの
回折強度が得られる。
き鋼板を、X線源;Cu−Kα,回折角度;2θ=30
〜80°の範囲でX線回折測定を行ったところ、各指数
面の相対回折強度(Io)は、表1に記載した標準亜鉛
粉末の場合とは一致せず、ある特定の指数面の相対回折
強度が高かったり、あるいは低かったりする挙動が認め
られ、少なくとも電気亜鉛めっき層の結晶は、標準亜鉛
粉末とは異なってある異方性(配向性)を持って成長し
ていることが確認された。
と、めっき表面に認められる微視的外観不均一部の発生
の有無や発生程度との関係について調査してみたが、両
者の間には必ずしも明確な相関関係は認められず、例え
ば、ある特定面の配向性が高い場合には、必ず微視的外
観不均一部の発生が多くなる(ないしは少なくなる)と
いった明確な傾向は見出せなかった。
の配向性について考えるのではなく、表1に示した様な
亜鉛の六方晶の基底面をベース(0°と考える)とし、
該基底面と各ミラー指数面とのなす角度;指数面角度
(°)を求め、該指数面角度;0〜90°の範囲の中
で、0〜35.5°の範囲にある指数面のグループにつ
いてX線回折による相対強度と電気亜鉛めっき表面の微
視的外観不均一の発生程度の関係を追及したところ、以
下に示す様な新たな知見を得た。
折測定で、回折角度;2θ=30〜80°の範囲におい
て得られる、次の7種類のミラー指数面(hk・L);
(00・2),(00・4),(10・3),(10・
2),(10・1),(11・0),(10・0)につ
いて、六方晶の基底面とのなす角度;指数面角度(°)
の観点から、該角度が0〜35.5°の範囲にある指数
面のグループ、即ち(00・2),(00・4),(1
0・3)面の3つの指数面グループと、該角度が47〜
90°の範囲にある指数面のグループ、即ち(10・
2),(10・1),(11・0),(10・0)面の
4つの指数面グループに分け、各々のグループについて
相対強度の合計値による配向性の程度を調査した。
定義しためっき結晶面(指数面)グループの配向性係数
値Zが、以下の条件を満足する電気亜鉛めっき鋼板に
は、めっき表面の微視的外観不均一部が全くないし殆ど
認められず、外観均一性の非常に良好な電気亜鉛めっき
鋼板が得られることを見出したのである。即ち、配向性
係数値Zを下記の如く定義した場合において、
観均一性において非常に優れた電気亜鉛めっき鋼板とな
ることを見出したのである。なお、上記関係式において
用いた記号の意味は、以下の通りである。 (hk・L):(00・2),(00・4),(10・3),(10・2),(10・1),(10・0),
(11・0)の7種の結晶面 I(hk・L) : 電気亜鉛めっき層のX線回折による上記7種
の結晶面の回折強度 Io(hk・L) :ASTMに記載された亜鉛粉末の上記7種の
結晶面の標準X線回折相対強度
なX線回折法は特に限定されないが、本発明者らは、X
線源としてCu−Kα線を使用し、(θ−2θ)法によ
り、2θ範囲;30〜80°の範囲で各指数面の回折強
度を測定した。この際、X線源の加速電圧(kV)、管
電流(mA)、ゴニオメータの走査速度(°/mi
n)、ステップ角度(°)、各種スリット調整(mm)
については、適宜選定すればよいが、本発明者らが調査
したところによると、X線源の加速電圧は30〜50k
V、管電流は100〜500mA(但し、回転対陰極型
のX線回折装置を使用する場合)、ゴニオメータの走査
速度は5°/min(より望ましくは2°/min)、
ステップ角度は0.02°以下(より望ましくは0.0
1°以下)が好ましいことを確認している。
値Zについてその内容を更に詳述すると、該係数値Z
は、素地鋼板表面に対し、電気亜鉛めっきにおけるある
特定の結晶面(指数面)の配向性がある範囲内にあるこ
とを定義する値ではなく、ある特定の結晶面群のX線回
折による相対強度の合計値を、ASTMに記載された亜
鉛粉末の結晶面の標準X線回折相対強度に対する相対値
として定義する点で、従来の考え方とは異なる新たな概
念である。
(00・4),(10・3),(10・2),(10・
1),(10・0),(11・0)の計7種類の結晶面
のうち、(00・2),(00・4),(10・3)の
3種類の結晶面を1つのグループとして考え、これらの
3種類の結晶面の相対強度の合計値がある特定の範囲内
にある場合にのみ、外観均一性に優れた電気亜鉛めっき
鋼板となるのである。
電気亜鉛めっき鋼板は、配向係数値Zが上記範囲内であ
ることが必須とされるが、(00・2),(00・
4),(10・3)の3種類の結晶面の個々の配向性
(相対強度)や、その大小関係については何ら規定する
ものではない。
・4),(10・3)の3種類の結晶面の配向性は、ど
れか1つ[例えば、(00・2)面]の配向性が高いと
(あるいは低いと)、残り2種類[例えば、(00・
4),(10・3)面]の結晶面の配向性も必ず高く
(あるいは低く)なるという従属的な関係にあるもので
はない。但し、(00・2),(00・4),(10・
3),(10・2),(10・1),(10・0),
(11・0)の計7種類の指数面の中で、結晶学的に
(00・2)面と(00・4)面は同属の関係にあり、
残りは全て独立した結晶面である。
折強度が極端に増加すれば、(00・4)面も増加する
ことがあり得るが、両結晶面の相対強度比は決して一義
的に決まるものではなく、(00・2)面の回折強度が
一致すれば、(00・4)面の回折強度も必ず同じ値に
なるという従属的なものではない。まして、(00・
2)面の回折強度が増加したからといって、(10・
3)面の回折強度がそれに応じて一義的に増加もしくは
減少するものでもなく、各々の結晶面の回折強度は、そ
れぞれ独立した関係にある。従って、「(00・2),
(00・4),(10・3)の3種類の結晶面の相対強
度の合計値をある範囲に制御すれば、めっき表面の微視
的外観不均一部が全くないし殆ど発生せず、非常に外観
均一性に優れた電気亜鉛めっき鋼板が得られる」という
ことは、全く新たな知見であると言える。ここで、配向
性係数値Zの範囲を1.0以上で且つ3.0以下と定め
た理由は次の通りである。
のでは、該係数値Zの定義から明らかな様に、(00・
2),(00・4),(10・3)の3種類の個々の相
対強度が全て高いか、あるいはその内のある特定の相対
強度が非常に高いかのいずれかである。この様な場合
は、原板である素地鋼板の表面性状の影響を強く受けて
亜鉛めっき結晶が成長したものと考えられ、その結果、
めっき表面の微視的外観不均一部が非常に目立つ様にな
る。従って、該係数値Zの上限は、3.0以下、より望
ましくは2.0以下と定めた。
のは、該係数値Zの定義から考えて、(00・2),
(00・4),(10・3)の3種類の相対強度の合計
値が小さいことを意味し、これは即ち、(00・2),
(00・4),(10・3),(10・2),(10・
1),(10・0),(11・0)の計7種類の結晶面
の中で、上記3種類の結晶面を除く他の4種類の結晶面
(10・2),(10・1),(10・0),(11・
0)の相対強度が大きいことを意味する。
したところでは、該4種類の相対強度の合計値が増大
し、(00・2),(00・4),(10・3)の3種
類の相対強度の合計値が1.0未満になると、めっき表
面の微視的外観不均一部が非常に目立つ様になるか、あ
るいはあまり目立たない場合でも電気めっき鋼板として
の本来の色調(特に明度)が大きく変化(低下)し、従
来の半光沢の白っぽい製品外観とは著しく異なったもの
になることが分かった。そこで本発明では、配向性係数
値Zの下限を1.0と定めた。
3.0以下(より望ましくは2.0以下)にするための
方法については特に制限がなく、また配向性係数値Zは
様々の因子により変わってくるため、一義的にその製法
を規定することはできない。例えば、工業生産規模での
一般的酸性浴による電気めっきにおいては、めっきセル
の構造(横型水平セル、縦型セル)、めっき電流密度、
めっき浴の電導度やpH、めっき浴に含まれる不可避的
有機系ないし無機系不純物の濃度、めっき浴−鋼帯間の
相対流速等のめっき過電圧に影響する因子が主として配
向性係数値Zに影響を与え易いものと考えられる。
影響を与える因子の1つであり、通常の製造過程におい
て形成される比較的均一な最表面酸化物皮膜とは著しく
異なる皮膜厚みのムラが局部的に発生している場合や、
該表面酸化皮膜を構成するFe以外の不純物元素や合金
元素の局部的異常濃化等があると、めっき表面の微視的
外観不均一が発生し易くなり、また得られる電気亜鉛め
っき鋼板の外観色調そのものが従来の製品とは著しく異
なったものとなり、これらによって製品価値を損ねるこ
とになる場合があるが、この様な表面性状を有する素地
鋼板であっても、亜鉛めっきの配向性系数値Zが本発明
の規定範囲内になる様に、製造条件を適宜変更すること
により、表面外観の均一性に優れたものとなり得る。
を1.0以上で且つ3.0以下にするための手段は特に
限定されず、めっき浴条件、めっき電流密度の範囲、め
っき電流の連続的増減や断続的通電、めっき浴と鋼板と
の相対流速の制御、めっき浴中への無機化合物ないし有
機化合物の意図的添加によるめっき析出過程の制御、め
っき前の鋼板表面の化学的処理等による鋼板表面性状の
制御等、を適宜組合せて最適の条件設定を行なえばよ
い。
処理鋼板を酸洗処理することとし、該酸洗液中にカチオ
ン形成性の窒素含有有機化合物(たとえば第1級アミ
ン、第2級アミン、第3級アミン、第4級アンモニウム
塩など)を50〜3000ppm程度含有させておき、
該酸洗処理の後に電気亜鉛めっきを行なう方法は、亜鉛
めっき層の配向性係数値Zが1.0以上3.0以下の範
囲の亜鉛めっき層を得るうえで、極めて有効な方法とし
て推奨される。
めっき皮膜としたり、あるいは亜鉛めっき処理前に、下
地めっき処理として別の金属めっき層を設けたりする方
法は、連続生産性の低下や電気めっき設備の複雑化を余
儀なくされ、製品のコストアップにもつながるので好ま
しい手段ではない。従って本発明では、単層の亜鉛めっ
きによって前述の配向性係数値Zを満足させることが望
ましい。また本発明は、あくまでも従来の電気亜鉛めっ
き製品の外観の半光沢を有する白っぽい色調を損ねない
(大幅に変化させない)上で、電気亜鉛めっき表面の微
視的不均一部の発生を防止するものであるから、得られ
る電気めっき鋼板のめっき表面の明度や光沢度が大幅に
変化する様な条件設定、例えば、めっき浴中にめっき光
沢剤を添加し光沢亜鉛めっき皮膜とする様な方法や、め
っき前原板もしくはめっき後に表面粗度を大幅に大きく
したり、小さくしたりして光沢や色調を制御する方法は
避けるべきである。
説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限
を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範
囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であ
り、それらは何れも本発明の技術的範囲に包含される。
まず、均熱炉から1250℃で高温抽出した鋼スラブを
用い、熱間圧延工程における粗デスケーリングミル条件
を意図的に不均一にしてAlキルド熱延鋼板を製造し
た。
デム冷間圧延−連続焼鈍工程を経て得られたAlキルド
冷延鋼帯コイル(0.8t ×1250w mm×L)を作
製し、めっき原板として供試した。
は目視で見る限りその表面に微視的不均一部の発生を認
めることはできないが、AES分析やEPMA面分析で
該冷延鋼板の表面を詳細に調査すると、表面に形成され
た酸化皮膜層には明らかにミクロ的不均一部分が存在し
ており、Ni,Si,Mn等の鋼中の不可避的不純物元
素ないしは添加元素が局在的に表面濃化していることを
確認した。
で電気亜鉛めっき鋼板を製造した。 [電気亜鉛めっき鋼板の作製手順] (1) アルカリ水溶液浸漬脱脂:3重量%苛性ソーダ水溶
液、60℃ (2) アルカリ水溶液電解脱脂:3重量%苛性ソーダ水溶
液、60℃、10〜30A/dm2 (3) 水洗 (4) 酸洗 :3〜7重量%硫酸水溶液、40
℃、第4級アミン塩添加(200 〜2000ppm )の有(また
は無) (5) 水洗 (6) 電気亜鉛めっき :下記の通り (7) 水洗(以下に示す(8) 〜(10)の後処理は一部のもの
について実施) (8) クロメート処理 :反応型クロメート処理、
Cr換算付着量10〜150mg/m2 (9) 水洗 (10)薄膜有機樹脂被覆処理 :架橋型ポリエチレン系樹
脂(コロイダルシリカ、ワックス粒子添加) 固形分付着量 0.3〜1.5g/m2 (11)乾燥
薄膜有機皮膜処理材を含む)の表面を目視観察し、微視
的外観不均一部の発生の有無を調べた。また、X線回折
測定により、本発明で規定する亜鉛めっき結晶の配向性
係数値Zを計算して求めた。
折装置 ターゲット :Cu(平板モノクロ結晶による単色
化:Cu−Kα線) 管電圧 :40kV 管電流 :300mA 測定角 :2θ 30〜80° 走査速度 :2°/min サンプリング角度:0.02° 発散スリット :1° 散乱スリット :1° 受光スリット :0.15mm 試料面内回転 :100rpm
性係数値Zの意味は先に説明した通りである。表2に示
した配向性係数値の算出データであるX線回折強度比I
/I 0 (CPS/CPS)の一部を抜粋して、表3に示
す。表3におけるX線回折強度比は、各亜鉛めっき鋼板
のサンプルをX線回折測定し、得られた各結晶面のピー
ク強度(CPS)の中で最も強度の高いものをI0 (=
100)とし、他の結晶面のピーク強度を相対強度(I
/I0 ;CPS/CPS)で表わした。表中、I/I0
が0とは、X線回折測定でピークが検出されなかったこ
とを意味する。
鋼板ままであっても、またクロメート処理や薄膜有機被
覆処理等の各種表面処理を施したものであっても、本発
明で定めるめっき結晶の配向性係数値Zが規定範囲内で
あるものは、微視的外観均一性に優れており、原板であ
る素地鋼板の表面性状の微視的不均一に起因するめっき
外観の微視的不良は全く、あるいは殆ど認められないこ
とが分かる。一方、該配向性係数値Zが本発明の規定範
囲を超えるものでは、本実施例で用いた冷延鋼板の表面
欠陥に起因するめっき外観の細かなスジ状の色調異常が
目視により明確に確認された。
気亜鉛めっき鋼板において、前記式により定義される配
向性係数値を1.0以上且つ3.0以下に制御すること
によって、めっき原板である素地鋼板の表面性状のミク
ロ的不均一等に起因するめっき表面外観の微視的不均一
部の発生が効果的に抑制され、外観均一性に非常に優れ
た電気亜鉛めっき鋼板、更には表面処理電気亜鉛めっき
鋼板を提供し得ることになった。
Claims (4)
- 【請求項1】 電気亜鉛めっき鋼板におけるめっき表面
の任意の領域において、X線回折測定によって得られる
結晶面の下記式により定義される配向性係数値(Z)
が、1.0〜3.0であることを特徴とする表面外観の
均一性に優れた電気亜鉛めっき鋼板。 【数1】 但し、(hk・L):(00・2),(00・4),(10・3),(10・2),(10・1),
(10・0),(11・0)の7種の結晶面、 I(hk・L) :電気亜鉛めっき層のX線回折による上記7種
の結晶面の回折強度、 Io(hk・L) :ASTMに記載された亜鉛粉末の上記7種の
結晶面の標準X線回折相対強度 - 【請求項2】 電気亜鉛めっきが単層構造を有するもの
である請求項1に記載の電気亜鉛めっき鋼板。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載された電気亜鉛
めっき鋼板における亜鉛めっき層の表面に、Cr化合物
を主体とし、金属Cr換算で5〜200mg/m2 のク
ロメート皮膜が形成されたものである表面外観の均一性
に優れた表面処理電気亜鉛めっき鋼板。 - 【請求項4】 請求項3に記載された表面処理電気亜鉛
めっき鋼板におけるクロメート皮膜の表面に、有機物主
体の被覆層が固形分換算の付着量で0.3〜2.0g/
m2 形成されたものである表面外観の均一性に優れた表
面処理電気亜鉛めっき鋼板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22089895A JP3212842B2 (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 表面外観の均一性に優れた電気亜鉛めっき鋼板および表面処理電気亜鉛めっき鋼板 |
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JP22089895A JP3212842B2 (ja) | 1995-08-29 | 1995-08-29 | 表面外観の均一性に優れた電気亜鉛めっき鋼板および表面処理電気亜鉛めっき鋼板 |
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JPH0967692A JPH0967692A (ja) | 1997-03-11 |
JP3212842B2 true JP3212842B2 (ja) | 2001-09-25 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3212842B2 (ja) |
-
1995
- 1995-08-29 JP JP22089895A patent/JP3212842B2/ja not_active Expired - Fee Related
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