JPH04247897A - 溶接性、塗料密着性に優れた表面処理鋼板の製造方法 - Google Patents

溶接性、塗料密着性に優れた表面処理鋼板の製造方法

Info

Publication number
JPH04247897A
JPH04247897A JP3007036A JP703691A JPH04247897A JP H04247897 A JPH04247897 A JP H04247897A JP 3007036 A JP3007036 A JP 3007036A JP 703691 A JP703691 A JP 703691A JP H04247897 A JPH04247897 A JP H04247897A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tin
plating
chromium
steel sheet
weldability
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3007036A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08996B2 (ja
Inventor
Yoshihiro Kaneda
兼田善弘
Ryoichi Yoshihara
吉原良一
Ryosuke Wake
和氣亮介
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP3007036A priority Critical patent/JPH08996B2/ja
Priority to US07/823,362 priority patent/US5248405A/en
Priority to KR1019920000896A priority patent/KR100198686B1/ko
Priority to GB9201478A priority patent/GB2252566B/en
Publication of JPH04247897A publication Critical patent/JPH04247897A/ja
Priority to US08/073,665 priority patent/US5344550A/en
Publication of JPH08996B2 publication Critical patent/JPH08996B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D11/00Electrolytic coating by surface reaction, i.e. forming conversion layers
    • C25D11/38Chromatising
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/12All metal or with adjacent metals
    • Y10T428/12493Composite; i.e., plural, adjacent, spatially distinct metal components [e.g., layers, joint, etc.]
    • Y10T428/12708Sn-base component
    • Y10T428/12722Next to Group VIII metal-base component
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/12All metal or with adjacent metals
    • Y10T428/12493Composite; i.e., plural, adjacent, spatially distinct metal components [e.g., layers, joint, etc.]
    • Y10T428/12771Transition metal-base component
    • Y10T428/12806Refractory [Group IVB, VB, or VIB] metal-base component
    • Y10T428/12826Group VIB metal-base component
    • Y10T428/12847Cr-base component
    • Y10T428/12854Next to Co-, Fe-, or Ni-base component
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/12All metal or with adjacent metals
    • Y10T428/12993Surface feature [e.g., rough, mirror]

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種の食品、飲料及び
その他の充填保存に適した溶接缶用の表面処理鋼板の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食品、飲料等に使用される容器用の材料
としては、一般にぶりき、ティンフリー鋼板があり、又
最近は、錫めっき量を低減した薄錫めっき鋼板(溶接性
を確保するために、下地にNiめっきを施したものもあ
る)、ニッケルめっき鋼板等も材料コストを低減する目
的から使用されている。単にコスト的にみると、ティン
フリー鋼板がぶりきは無論のこと、薄錫めっき鋼板、ニ
ッケルめっき鋼板に比べ非常に優れている。又、塗料密
着性、並びに塗装後耐蝕性においても、ティンフリー鋼
板は非常に優れたもので、これらの特性に優れているこ
とが、ティンフリー鋼板の需要が増大している理由でも
ある。しかし、このティンフリー鋼板は、溶接性が悪い
という非常に大きな欠点があり、現在は専ら接着法によ
り製缶されたり、又は、表層の金属クロム、クロム酸化
物層を研削除去した後に溶接する溶接製缶法により製缶
されている。従って、ティンフリー鋼板の溶接性を改善
することは非常に大きな産業的意味を持っている。ティ
ンフリー鋼板の溶接性向上を狙って種々の試みがなされ
ており、例えばクロムめっき層の下層にSnめっきし溶
接性を改善したものとして、特公平2−16397号、
特公昭61−1518号、特開昭56−127776号
、特開昭56−44793号がある。これらはいずれも
クロムめっき層、並びにクロム水和酸化物層の絶縁性を
改善して、溶接性を改善することを狙っており、接触抵
抗を低下させるために必要とする下地Snめっき量が多
く、薄錫めっき鋼板と同様、溶接性改善のために本来の
ティンフリー鋼板の特性を犠牲にしている。即ち、いず
れもティンフリー鋼板の溶接性は改善されるものの、テ
ィンフリー鋼板の持つ本来の優れた特性である、金属光
沢外観、優れた塗料密着性、並びに塗装後の耐蝕性を犠
牲にしており、必ずしも優れた缶用の表面処理鋼板とは
言えない。
【0003】そこで本出願人は、下地に粒状Snめっき
を施すことでティンフリー鋼板の持つ本来の優れた特性
である、金属光沢外観、優れた塗料密着性、並びに塗装
後の耐蝕性を損なうことなく溶接性を付与することがで
きる表面処理鋼板の製造方法を特願平1−100129
号で提供した。その内容は次の通りである。
【0004】鋼板表面に脱脂、酸洗後、一般的に使用さ
れる光沢剤としての添加物を含まない酸性錫めっき浴を
用いて、めっきされる錫の粒径が0.2〜1.5μとな
るように、2価錫イオン濃度2〜20g/l、酸濃度1
0〜50g/l(硫酸換算)、めっき電流密度2〜15
A/dm2 の範囲内でめっき条件を選択して20〜2
00mg/m2 の錫めっきを行い、しかる後に、通常
のクロムめっき、又はクロムめっき及びクロメート処理
によって30〜150mg/m2 の金属クロム、クロ
ムとして2〜40mg/m2 のクロム酸化物を被覆す
ることを特徴とする溶接性、塗料密着性に優れた表面処
理鋼板の製造方法。
【0005】この方法により、ティンフリー鋼板の持つ
本来の優れた特性を損なうことなく溶接性を付与した表
面処理鋼板を得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記粒
状錫を下地にめっきする方法は、錫粒の密着性が充分で
なく、連続めっき設備で鋼帯にめっきするにあたり、粒
状錫めっき後、クロムめっきまでに水洗等の工程を通過
する間に鋼帯とロールとの接触時にスリップ等によって
錫粒が脱落し易く、錫めっき工程で錫めっき量を一定に
制御しても、クロムめっき工程では下地めっきの粒状錫
量にバラツキが生じ、付与された溶接性に大きなバラツ
キが生じ、品質管理が困難であった。
【0007】本発明の解決しようとする課題は、ティン
フリー鋼板の持つ本来の優れた特性を損なうことなく、
めっきされた粒状錫の密着性を向上して、クロムめっき
までの錫粒の脱落を減少させることにあり、これにより
下地粒状錫めっき量のバラツキを減少させ、安定した溶
接性を確保するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は次の通り
である。
【0009】(1)鋼板表面に脱脂、酸洗後、一般的に
使用される光沢剤としての添加物を0.001〜0.0
5g/l含有している酸性錫めっき浴を用いて錫めっき
を行い、粒径0.4〜2.4μの錫を鋼板上に5〜30
%の面積率で被覆せしめ、次いで、通常のクロムめっき
、又はクロムめっき及びクロメート処理によって50〜
150mg/m2 の金属クロム、クロムとして2〜4
0mg/m2 のクロム酸化物を被覆することを特徴と
する溶接性、塗料密着性に優れた表面処理鋼板の製造方
法。
【0010】(2)上記粒径0.4〜2.4μの錫を鋼
板上に5〜30%の面積率で被覆せしめる錫めっき条件
は、下記(1)式、(2)式を満足する上記酸性錫めっ
き浴の2価錫イオン濃度M(g/l)、めっき電流密度
D(A/dm2 )、錫めっき量W(mg/m2 )で
あることを特徴とする前記(1)項記載の溶接性、塗料
密着性に優れた表面処理鋼板の製造方法
【0011】
【数3】
【0012】
【0013】
【数4】
【0014】以下、本発明について詳しく説明する。本
発明の基本となることは、粒状錫めっきの密着性を改善
する方法として、粒状錫の析出形態を制御する方法を見
出したことである。即ち、酸性錫めっき浴中に極微量の
光沢剤を含有させることにより、粒状に析出する錫の形
状が少し偏平になることを見出したことである。光沢剤
を含有しないめっき浴(例えば、特願平1−10012
9号の浴)では、錫は鋼板表面に対して垂直方向に結晶
成長するため、粒状錫の高さは粒径と同等以上であり、
ロール等の接触により脱落しやすかった。ところが、光
沢剤を極微量含有させると、錫は鋼板表面に垂直方向の
析出が抑制され、面方向に析出するようになり、偏平な
粒状錫めっきを得ることができる。このように、錫粒の
高さに対して鋼板との接触面積を増大させることで、粒
状錫の密着性を著しく向上できる。そして、このような
扁平粒状錫めっき後、クロムめっき、又はクロムめっき
及びクロメート処理を施すことで、安定した溶接性を付
与した表面処理鋼板を得ることができる。尚、光沢剤を
多量に含有させためっき浴(例えば、特公平2−163
97号の浴、添加剤濃度0.2〜2g/l)では、錫は
専ら面状に析出するため、溶接性を付与するに必要な錫
めっき量が多くなり、ティンフリー鋼板の特性を確保で
きなくなる。
【0015】錫めっき浴中の光沢剤としての添加物の種
類は特に限定するものではなく、ぶりきの製造に通常使
用されているエトキシ化α−ナフトール、エトキシ化α
−ナフトールスルホン酸等が適している。錫めっき浴中
の添加物濃度を0.001〜0.05g/lに限定した
のは、下限値未満では、粒状錫が偏平とならず、錫粒の
密着性が向上しないためであり、上限値超では、錫めっ
き密着性は向上するものの、部分的錫めっきとなり、鋼
板露出部が残っためっき状態となるが、錫は面状(ある
いは小凹凸状)であり決して偏平粒状ではなく、溶接性
を改善するに足る表面凹凸を有していないためである。
【0016】次に、偏平粒状錫めっき条件について述べ
る。
【0017】図1(a)に、極微量の光沢剤を含有する
酸性錫めっき浴で錫めっきを行うにあたり、めっき条件
(2価錫イオン濃度M(g/l)、めっき電流密度D(
A/dm2 )、錫めっき量W(mg/m2 ))を変
化させて、析出する偏平粒状錫の粒径R(μ)を測定し
た結果の一例を示す。また、図1(b)に、粒径Rとめ
っき量Wの偏平粒状錫の錫被覆面積率C(%)を測定し
た結果の一例を示す。これらの結果を解析したところ、
偏平粒状錫の粒径Rとの間に下記(3)式の関係が、錫
被覆面積率Cとの間に下記(4)式の関係がそれぞれ導
き出された。
【0018】   R=0.582(0.05M−0.06D+0.3
25)logW  (3)式  C=0.165W/R
                         
                 (4)式粒径0.
4〜2.4μの偏平粒状錫を鋼板上に5〜30%の面積
率で被覆せしめる錫めっき条件は、下記(1)式、(2
)式を満足する酸性錫めっき浴の2価錫イオン濃度M(
g/l)、めっき電流密度D(A/dm2 )、錫めっ
き量W(mg/m2 )である。
【0019】
【数5】
【0020】
【数6】
【0021】特願平1−100129号との差異につい
て述べると、錫の粒径が0.4〜2.4μと、上限が1
.5μから2.4μに迄大きくなっている。これは、光
沢剤無添加のめっき浴では錫粒径が大きいと錫粒の高さ
も高くなり、ロール等の接触により粒状錫が下地鋼板か
ら脱落しやすくなるので、1.5μ以下とする必要があ
ったが、光沢剤を極微量添加して偏平粒状錫とすれば、
錫粒径は2.4μ迄密着性が良好であった。この錫粒径
の上限が2.4μ迄拡大されたことで、めっき浴中の錫
濃度、めっき電流密度、めっき量とも若干条件が広くな
った。また、下限が0.2μから0.4μに大きくなっ
ているが、これは錫粒を偏平にして鋼板との接触面積を
大きくしたためである。尚、酸濃度については特に規定
はしないが、2価錫イオンを安定に存在させるために必
要な濃度であれば良く、2価錫イオン濃度に応じて10
〜100g/l(硫酸換算)の範囲にすることが好まし
い。
【0022】図2に、本発明の極微量の光沢剤含有のめ
っき浴で得た偏平粒状錫の外観(a)と、光沢剤無添加
のめっき浴から得られた粒状錫の外観(b)、及び光沢
剤を多量含有するめっき浴から得られた錫めっきの外観
(c)を走査型電子顕微鏡写真(×10,000)とし
て示す。尚、このときのめっき条件は、フェノールスル
ホン酸浴を使用し、光沢剤の濃度((a):0.025
g/l、(b):0g/l、(c):1g/l)以外は
同一で、2価錫イオン濃度10g/l、酸濃度(硫酸換
算)50g/l、電流密度3A/dm2 、錫めっき量
100mg/m2である。
【0023】図3に、本発明の極微量の光沢剤含有のめ
っき浴で得た偏平粒状錫の断面(a)と、光沢剤無添加
のめっき浴から得られた粒状錫の断面(b)の模式図を
示す。図中1は素地鉄、2は粒状錫、3は金属クロム・
酸化クロム層を示す。
【0024】次に、クロムめっき、並びにクロメート処
理方法について述べる。本発明では、これらのクロムめ
っき、並びにクロメート処理方法について特に限定する
ものではない。即ち、通常のティンフリー鋼板を製造す
る方法に従って、クロムめっき、並びにクロメート処理
すれば良く、粒状錫の占める面積率は30%以下であり
、通常の方法でクロムめっき、並びにクロメート処理す
れば、鋼板露出部に金属クロム、並びにクロム酸化物層
が形成され通常のティンフリー鋼板と同等の特性を示す
ことになる。めっき条件によっては、粒状錫の上には、
金属クロムが析出せず、専らクロム酸化物層が生成した
り、又、その逆の場合もあるが、本発明者らが調査した
範囲内では粒状錫上へのクロムの析出は、鋼板露出部に
比較して若干少ない。又、例え粒状錫上にクロムが析出
しても、金属クロム150mg/m2 、クロム酸化物
40mg/m2 (金属クロム換算)の厚みは約0.0
4μ程度であり、下層の錫はこれ以上の厚みを持ってお
り、接触抵抗の低減に寄与すると推定される。従って、
本発明においては、錫めっき上のクロム析出状況は特に
規制するものではなく、鋼板露出部が本来のクロムめっ
き層、クロム酸化物層を形成していることが肝要である
。このために、本発明の表面処理鋼板のクロムめっき層
、クロム酸化物層の量は、一般的ティンフリー鋼板の範
囲である金属クロム50〜150mg/m2 、クロム
酸化物層のクロム2〜40mg/m2 (金属クロム換
算)に限定した。一般的には、金属クロムは、30mg
/m2 程度以上で充分な塗装耐食性を示すが、下地の
偏平粒状錫めっきの影響を抑制してより確実な塗装耐食
性を確保するために、本発明では、金属クロム量の下限
を若干高めとした。又、クロム酸化物層のクロムは、1
0mg/m2 程度以上が必要とされているが、これは
接着製缶法における接着力を確保するためであり、一般
的な塗料密着性を確保するためには2mg/m2 程度
で充分であり、シーム溶接性に悪影響するクロム酸化物
層の厚みは少ない方が好ましく、本発明では、クロム酸
化物層のクロム量の下限を若干低めとした。
【0025】
【実施例】次に、本発明の内容を実施例、比較例につき
具体的に説明する。脱脂、酸洗、錫めっき、クロムめっ
き処理工程を有し、各工程の間に水洗工程を有する連続
めっき設備を使用して、通常の方法によって冷間圧延、
連続焼鈍、及び調質圧延された厚さ0.23mmの低炭
素冷延鋼板に、通常の脱脂(NaOH50g/l、60
℃、電流密度10A/dm2 で0.5秒の陰極電解処
理)、通常の酸洗(H2 SO4 50g/l、室温、
電流密度10A/dm2 で0.5秒の陰極電解処理)
を施した後、次の処理条件で錫めっき、及びクロムめっ
きを行って、第1表に示した実施例1〜10及び比較例
1〜7の供試材を得、下記の評価項目について調査し、
その結果を表1に整理した。
【0026】1.錫めっき条件 (1)浴条件 Sn2+                    2
〜30g/l遊離酸濃度(硫酸換算)  10〜100
g/l〔酸としてはフェノールスルホン酸を使用した〕
エトキシα−ナフトール0〜1g/l 浴温度                    40
℃(2)電解条件 電流密度                  1〜3
0A/dm22.クロムめっき条件 (1)浴条件 CrO3 100g/l  H2 SO4 1.2g/
l浴温度                     
 50℃(2)電解条件 電流密度      50A/dm2 電気量        50C/dm2以上のめっき条
件で、クロムめっきした結果、クロムの付着量は90〜
110mg/m2  で、その内クロム酸化物量は8〜
10mg/m2 であった。
【0027】3.評価 (1)塗料密着性 供試材にエポキシフェノール系塗料(関西ペイント(株
)SJ−6256)を塗装焼付(塗膜量50mg/dm
2 )後、3.0%NaCl溶液中で110℃×60分
のレトルト処理を実施した後、碁盤目にナイフで疵を入
れ、テープ剥離テストを実施した。
【0028】(10(良)←  →1(不良))(2)
塗装耐蝕性 供試材にエポキシフェノール系塗料(関西ペイント(株
)SJ−6256)を塗装焼付(塗装量50mg/dm
2 )後、塗膜のナイフでクロスカットを入れた後、1
.5%NaCl、1.5%クエン酸溶液(50℃)に4
日間浸漬、その後クロスカット部のテープ剥離テストを
実施して評価。
【0029】(5(良)←  →1(不良))(3)接
触抵抗 供試材を先ず、210℃×30分の熱処理を行った後、
50mm平方に切断して10枚の試料を準備し、この供
試2枚を重ね合わせ、電極径4.5mmφの電極間に挟
む。次いでこの電極間に50kgfの加圧を加え、接触
抵抗を測定し、上記試料から得た5つの測定データの平
均値とバラツキσを求めた。(電極間に流した電流は1
,000mA) 500μΩ以下なら合格(溶接性良) (4)錫めっき粒の評価 供試材を走査型電子顕微鏡で、倍率5,000〜10,
000倍で観察、代表的な錫粒の粒径及び錫被覆率を測
定した。
【0030】(5)錫付着量 供試材の理論錫付着量を示した。
【0031】(6)錫粒密着性 供試材の錫の理論析出量とのクロムめっき後の錫付着量
の比率(%)で評価した。
【0032】(100%が最良でクロムめっき迄に錫粒
の脱落なし) (7)製品外観の評価 ティンフリー鋼板の外観を基準に評価した。
【0033】○:ティンフリー鋼板とほぼ同等×:ティ
ンフリー鋼板と異なる
【0034】
【表1】
【0035】表1から、添加剤を含有しない比較例3、
4は、錫粒の密着性が悪く、接触抵抗のバラツキが大き
く、又、添加剤の含有量が0.05g/lを越える比較
例5、6は、錫粒の形態が面状となり、錫粒径が0.1
μと小さく、接触抵抗の平均値が大きくなり、又バラツ
キも大きい。しかし、添加剤を0.001〜0.05g
/l含有する実施例1〜10は、接触抵抗のバラツキが
極めて小さくなり、安定した溶接性を確保することがで
きることが明らかである。
【0036】更に、表1から、2価錫イオン濃度、錫電
流密度が特許請求の範囲外の比較例1〜3は、製品外観
、塗装耐蝕性の点でティンフリー鋼板と異なるが、特許
請求の範囲内の実施例1〜10は、製品外観、塗料密着
性、塗装耐蝕性の評価より、ティンフリー鋼板の持つ本
来の優れた特性が損なわれないことも明らかである。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明法によれば、ティン
フリー鋼板の持つ本来の優れた特性を損なうことなく、
めっきされた粒状錫の密着性を向上して、クロムめっき
迄の錫粒の脱落を減少させることにより下地粒状錫めっ
き量のバラツキを減少させ、安定した溶接性を示す表面
処理鋼板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は電流密度をパラメーターとする錫めっ
き浴中の2価錫イオン濃度と偏平錫粒の粒径との関係説
明図。 (b)は錫めっき量をパラメーターとする偏平錫粒の粒
径と錫被覆率との関係説明図。
【図2】光沢剤濃度が(a)0.025g/l、(b)
0g/l、(c)1g/lの錫めっき浴で得られた錫め
っき後の金属組織の外観を走査型電子顕微鏡で写した写
真。
【図3】本発明法(a)、光沢剤無添加浴(b)によっ
て製造された表面処理鋼板の皮膜断面の模式図。
【符号の説明】
1…素地鉄 2…粒状錫 3…金属クロム、クロム酸化物層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  鋼板表面に脱脂、酸洗後、一般的に使
    用される光沢剤としての添加物を0.001〜0.05
    g/l含有している酸性錫めっき浴を用いて錫めっきを
    行い、粒径0.4〜2.4μの錫を鋼板上に5〜30%
    の面積率で被覆せしめ、次いで、通常のクロムめっき、
    又はクロムめっき及びクロメート処理によって50〜1
    50mg/m2 の金属クロム、クロムとして2〜40
    mg/m2のクロム酸化物を被覆することを特徴とする
    溶接性、塗料密着性に優れた表面処理鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】  粒径0.4〜2.4μの錫を鋼板上に
    5〜30%の面積率で被覆せしめる錫めっき条件は、下
    記(1)式、(2)式を満足する酸性錫めっき浴の2価
    錫イオン濃度M(g/l)、めっき電流密度D(A/d
    m2 )、錫めっき量W(mg/m2 )であることを
    特徴とする請求項1記載の溶接性、塗料密着性に優れた
    表面処理鋼板の製造方法 【数1】 【数2】
JP3007036A 1991-01-24 1991-01-24 溶接性、塗料密着性に優れた表面処理鋼板の製造方法 Expired - Fee Related JPH08996B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3007036A JPH08996B2 (ja) 1991-01-24 1991-01-24 溶接性、塗料密着性に優れた表面処理鋼板の製造方法
US07/823,362 US5248405A (en) 1991-01-24 1992-01-21 Process for producing surface-treated steel sheet superior in weldability and paint-adhesion
KR1019920000896A KR100198686B1 (ko) 1991-01-24 1992-01-23 용접성과 도료 밀착성이 우수한 표면처리 강판의 제조방법
GB9201478A GB2252566B (en) 1991-01-24 1992-01-23 Process for producing surface-treated steel sheet superior in weldability and paint-adhesion
US08/073,665 US5344550A (en) 1991-01-24 1993-06-08 Process for producing surface-treated steel sheet superior in weldability and paint-adhesion

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3007036A JPH08996B2 (ja) 1991-01-24 1991-01-24 溶接性、塗料密着性に優れた表面処理鋼板の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04247897A true JPH04247897A (ja) 1992-09-03
JPH08996B2 JPH08996B2 (ja) 1996-01-10

Family

ID=11654816

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3007036A Expired - Fee Related JPH08996B2 (ja) 1991-01-24 1991-01-24 溶接性、塗料密着性に優れた表面処理鋼板の製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (2) US5248405A (ja)
JP (1) JPH08996B2 (ja)
KR (1) KR100198686B1 (ja)
GB (1) GB2252566B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008019468A (ja) * 2006-07-12 2008-01-31 C Uyemura & Co Ltd 錫めっき皮膜

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2715327B1 (fr) * 1994-01-26 1996-04-19 Omnium Traitement Valorisa Système d'injection de boues à incinérer dans un four d'incinération, procédé de fonctionnement, utilisation et four correspondants.
US6174426B1 (en) 1999-08-12 2001-01-16 Usx Corporation Tin-plated steel with adhesion promoter
US6168101B1 (en) 1999-09-28 2001-01-02 Premark Feg L.L.C. Stainless steel chopper/mixer-grinder worm having improved resistance to fatting
CN113169595A (zh) 2018-12-17 2021-07-23 日本制铁株式会社 层叠铁芯、铁芯块、旋转电机及铁芯块的制造方法
EA202192066A1 (ru) 2018-12-17 2021-11-19 Ниппон Стил Корпорейшн Шихтованный сердечник и электродвигатель
CN113016119A (zh) 2018-12-17 2021-06-22 日本制铁株式会社 层叠铁芯及旋转电机
EP3902106A4 (en) 2018-12-17 2022-11-30 Nippon Steel Corporation LAMINATED-BONDED CORE AND METHOD FOR MANUFACTURING IT AND ROTARY ELECTRIC MACHINE
CA3131673C (en) 2018-12-17 2024-02-20 Nippon Steel Corporation Laminated core, method of manufacturing same, and electric motor
EA202192072A1 (ru) * 2018-12-17 2021-11-09 Ниппон Стил Корпорейшн Шихтованный сердечник и электродвигатель
WO2020129941A1 (ja) 2018-12-17 2020-06-25 日本製鉄株式会社 積層コア、積層コアの製造方法、および回転電機
CA3131675C (en) 2018-12-17 2024-04-16 Nippon Steel Corporation Adhesively-laminated core for stator, method of manufacturing same, and electric motor
US11923130B2 (en) 2018-12-17 2024-03-05 Nippon Steel Corporation Laminated core and electric motor
WO2020129935A1 (ja) 2018-12-17 2020-06-25 日本製鉄株式会社 積層コアおよび回転電機
US11863017B2 (en) 2018-12-17 2024-01-02 Nippon Steel Corporation Laminated core and electric motor
CN113196634B (zh) 2018-12-17 2024-10-18 日本制铁株式会社 层叠铁芯及旋转电机
EP3902126A4 (en) 2018-12-17 2022-11-30 Nippon Steel Corporation GLUED/LAMINATED CORE FOR STATOR AND ROTARY ELECTRIC MACHINE

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NZ190645A (en) * 1978-06-16 1980-11-14 M & T Chemicals Inc Aqueous acid tin plating bath containing 2,5-dimethoxy-benzaldehyde as brightening agent
US4242182A (en) * 1978-07-21 1980-12-30 Francine Popescu Bright tin electroplating bath
US4200861A (en) * 1978-09-01 1980-04-29 View Engineering, Inc. Pattern recognition apparatus and method
PL120216B1 (en) * 1979-01-11 1982-02-27 Politechnika Warszawska Process for electrochemical manufacture of bright tin coatingsovjannykh pokrytijj
JPS60208494A (ja) * 1984-03-31 1985-10-21 Kawasaki Steel Corp 溶接性に優れたシ−ム溶接缶用表面処理鋼板
US4545870A (en) * 1984-08-27 1985-10-08 Columbia Chemical Corporation Aqueous acid plating bath and brightener composition for producing bright electrodeposits of tin
JPS62124296A (ja) * 1985-11-25 1987-06-05 Toyo Kohan Co Ltd シ−ム溶接性,塗料密着性の優れた表面処理鋼板およびその製造方法
JPH0282498A (ja) * 1988-09-19 1990-03-23 Hitachi Lighting Ltd 放電灯点灯装置
US4936965A (en) * 1988-10-17 1990-06-26 Nkk Corporation Method for continuously electro-tinplating metallic material
JPH0696790B2 (ja) * 1988-12-13 1994-11-30 新日本製鐵株式会社 溶接性、塗料密着性に優れた表面処理鋼板
JPH0633506B2 (ja) * 1989-04-21 1994-05-02 新日本製鐵株式会社 溶接性、塗料密着性の優れた表面処理鋼板の製造方法
US5061351A (en) * 1990-07-23 1991-10-29 Enthone-Omi, Inc. Bright tin electrodeposition composition

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008019468A (ja) * 2006-07-12 2008-01-31 C Uyemura & Co Ltd 錫めっき皮膜

Also Published As

Publication number Publication date
US5344550A (en) 1994-09-06
JPH08996B2 (ja) 1996-01-10
KR100198686B1 (ko) 1999-06-15
GB9201478D0 (en) 1992-03-11
US5248405A (en) 1993-09-28
GB2252566A (en) 1992-08-12
GB2252566B (en) 1995-04-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4999258A (en) Thinly tin coated steel sheets having excellent rust resistance and weldability
JPH04247897A (ja) 溶接性、塗料密着性に優れた表面処理鋼板の製造方法
US4501802A (en) Hydrated chromium oxide-coated steel strip useful for welded cans and other containers
JPH0216397B2 (ja)
US4832800A (en) Process for preparing surface-treated steel strips adapted for electric resistance welding
JPH0154437B2 (ja)
JPS6250554B2 (ja)
JPS62297491A (ja) 容器用電解クロムメツキ鋼板の製造法
JPH0826477B2 (ja) 塗料密着性に優れたSn系多層めっき鋼板の製造法
JPS5947040B2 (ja) 溶接性と塗装後の耐食性が優れた容器用鋼板とその製造法
JP4221874B2 (ja) 溶接缶用めっき鋼板
JP3670805B2 (ja) シーム溶接性、塗料密着性、外観に優れた表面処理鋼板の製造方法
JP2726008B2 (ja) 耐食性、溶接性と塗装密着性にすぐれた高性能Sn系多層メッキ鋼板
JPS5946320B2 (ja) 溶接性と塗装後の耐食性が優れた容器用クロメ−ト被膜鋼板とその製造法
JPS62139898A (ja) シ−ム溶接性に優れた製缶用表面処理鋼板
JPS6379994A (ja) 溶接缶用鋼板の製造方法
JP2827709B2 (ja) 複数のめっき層を有する、耐糸状錆び性、耐食性および溶接性に優れた表面処理鋼板
JPH02159386A (ja) 溶接性、塗料密着性に優れた表面処理鋼板
JPH0765188B2 (ja) 溶接性、塗料密着性の優れた表面処理鋼板の製造方法
JPH0314912B2 (ja)
JPH0726207B2 (ja) 耐食性、溶接性と塗装密着性にすぐれた高性能Sn系多層メツキ鋼板
JPS63199896A (ja) 溶接性、塗料密着性及び塗装後耐食性に優れた溶接缶用表面処理鋼板の製造法
JPH02298277A (ja) 表面処理鋼板の製造方法
JPH04341595A (ja) 耐食性、塗料密着性、高速溶接性および無彩色の色調に優れた表面処理鋼板
JPS62297473A (ja) 耐食性、溶接性及び塗装性能にすぐれたNi合金系多層メツキ鋼板

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960709

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090110

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100110

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110110

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees