JP3122557B2 - 数値制御情報作成方法及びその装置 - Google Patents

数値制御情報作成方法及びその装置

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JP3122557B2
JP3122557B2 JP05168336A JP16833693A JP3122557B2 JP 3122557 B2 JP3122557 B2 JP 3122557B2 JP 05168336 A JP05168336 A JP 05168336A JP 16833693 A JP16833693 A JP 16833693A JP 3122557 B2 JP3122557 B2 JP 3122557B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも2つの刃物
台を備えた旋盤用の数値制御情報作成方法及びその装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の数値制御情報作成装置の
機能を示すブロック図である。データ入力部2は、外部
からデータを入力するデータ入力装置1を制御し、デー
タ入力装置1からの形状データSAを入力し加工後形状
SBと加工前形状SCに分離する。加工後形状格納部3
は、データ入力部2から加工後形状SBを入力し格納す
る。加工前形状格納部4は、データ入力部2から加工前
形状SCを入力し格納する。加工データ生成部5は、加
工後形状格納部3に格納された加工後形状SB及び加工
前形状格納部4に格納された加工前形状SCを入力し、
単独加工工程データSD及び単独加工順序データSEを
生成する。単独加工工程データ6は、加工データ生成部
5から単独加工工程データSDを入力し格納する。単独
加工順序データ格納部7は、加工データ生成部5から単
独加工順序データSEを入力し格納する。同時加工順序
データ生成部8は、単独加工順序データ格納部7から単
独加工順序データSEの順に加工工程を取り出して同時
加工順序位置(以下、順序位置という)を決定し、同時
加工順序データを生成する。そして、順序位置を決定し
ようとした加工工程(以下、当加工工程という)が既に
順序位置が決定されている加工工程(以下、相手加工工
程という)と同時加工となった場合は、相手加工領域進
入有無判定部9に相手加工領域進入有無判定指令SHを
出力する。相手加工領域進入有無判定部9は、同時加工
順序データ生成部8からの相手加工領域進入有無判定指
令SHを受け取り、当加工工程に使用する工具が相手加
工工程の加工領域に進入するか否かを判定し、その結果
を相手加工領域進入有無判定情報SIとして同時加工順
序データ生成部8に出力する。同時加工順序データ生成
部8は、相手加工領域進入有無判定情報SIが、工具の
進入があると判定していた場合は、当加工工程の順序位
置を同時加工となる順序位置より一つ後に決定する事に
よって同時加工順序データSJを生成する。同時加工順
序データ格納部10は、同時加工順序データ生成部8か
ら同時加工順序データSJを入力し格納する。数値制御
情報作成部11は、同時加工順序データSJ及び単独加
工工程データSDを入力し数値制御情報を作成する。
【0003】図11は従来装置における同時加工順序デ
ータ生成部8の動作を示すフローチャートである。同時
加工順序データ生成部8はまず、単独加工順序データの
順に加工工程を取り出し(ステップS101)、取り出
した加工工程が最初の加工工程の場合は先頭に置き、最
初の加工工程でない場合は既に順序位置が定まった加工
工程のうち、最後尾の加工工程の一つ後の順序位置に置
く(ステップS102)。この際、対象となる最後尾の
加工工程は刃物台の種別を問わない。次に、同じ刃物台
での一つ前の順序位置に既に加工工程が存在するか、ま
たはその順序位置が先頭の順序位置であるかを判定する
(ステップS103)。同じ刃物台での一つ前の順序位
置に加工工程が存在する場合、またはその順序位置が先
頭の順序位置である場合は、順序位置を前詰めすること
ができないため、順序位置の移動を終了してステップS
107に移行する。一方、同じ刃物台での一つ前の順序
位置に加工工程が存在していなく、かつその順序位置が
先頭の順序位置でない場合は前詰めが可能であるので、
順序位置を一つ前進させる(ステップ104)。次に、
当加工工程に使用する工具が相手加工工程の加工領域に
進入するか否かを判定させ(ステップS105)、当加
工工程の使用工具が相手加工工程の加工領域に進入しな
い場合は、さらに前詰めが可能か判定するためステップ
S103に移行する。一方、当加工工程の使用工具が相
手加工工程の加工領域に進入する場合は、相手加工工程
の加工が終了した後でなければ当加工工程の加工が開始
できないことを示しているため、当加工工程の順序位置
を一つ後退させ(ステップS106)、ステップS10
7に移行する。ステップS107では順序位置が定まっ
ていない加工工程が存在するか否かを判定し、順序位置
が定まっていない工程が残っていれば、ステップS10
1に移行し上述した動作を繰り返し、残っていなければ
処理を終了する。
【0004】図7は加工データ生成部5が生成した単独
加工工程データの例であり、図8はその加工領域を図示
したものである。図8において実線と破線で囲まれた部
分が加工領域であり、各加工領域内の数字は単独加工に
おける工程番号を表わす。また図9は加工データ生成部
5が生成した単独加工順序データの例である。図9で表
された単独加工順序データに基づいて、従来装置におけ
る同時加工順序データ生成部8が同時加工順序データを
生成する場合を用いて図11のフローチャートに従って
説明する。まず、単独加工順序データの先頭の荒外径端
面↓の加工工程を取り出し(ステップS101)、これ
を図12に示すように同時加工順序データの第1工程A
刃物台の順序位置に置く(ステップS102)。そして
ステップS103の判定に移行するが、この場合は順序
位置が先頭の位置であるためその順序位置で確定し、ス
テップS107に移行した後にステップS101に移行
する。そして、ステップS101、ステップS102、
ステップS103、ステップS107を繰り返し、図1
2に示すように次の荒外径端面↓の加工工程、その次の
荒外径長手←の加工工程の順序位置を定める。最後に荒
内径端面↑の加工工程を取り出し(ステップS10
1)、一旦図13に示すように2刃物台同時加工順序デ
ータの第4工程B刃物台の順序位置に置く。そしてステ
ップS103の判定の後に第3工程B刃物台の順序位置
に移動する(ステップS104)。そしてこの荒内径端
面↑の加工に際して使用する工具が、相手加工工程であ
るところの荒外径長手←の加工工程の加工領域に進入す
るか否かを判定するが(ステップS105)、この場合
は図8で解かるように荒内径端面↑の加工に際して使用
する工具が、相手加工工程であるところの荒外径長手←
の加工工程の加工領域に進入する事はないので、再びス
テップS103に移行する。以降、ステップS103、
ステップS104、ステップS105を繰り返し、図1
4に示すように荒内径端面↑の加工工程の順序位置を定
める。その後、ステップS107で残りの加工工程の有
無を判定するが、順序位置が定まっていない工程はもは
や存在しないため、処理を終了する。結果として図14
に示されるような2刃物台同時加工順序データを得るこ
ととなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の数値制
御情報作成方法及びその装置では、同時加工工程の加工
順序の決定方法の際に各加工工程の干渉の有無のみをチ
ェックしており、同時加工工程の加工順序による加工時
間の変化については考慮していない。したがって、同時
加工の結果、却って加工時間が長くなってしまうことが
ある。本発明は上述した事情から成されたものであり、
本発明の目的は、加工時間が最短となる同時加工工程の
加工順序を決定することができる数値制御情報作成方法
及びその装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも2
つの刃物台を持ち、前記刃物台で同時に加工を行うこと
ができる数値制御旋盤を制御する数値制御情報を作成す
る数値制御情報作成方法及びその装置に関するものであ
り、本発明の上記目的は、最適な加工順序を求める加工
工程の集合を全体集合として作成し、作成した全体集合
の中で最初に加工可能な1つまたは複数の加工工程を抽
出し、抽出した加工工程の加工時間を算出し、前記抽出
した加工工程を除く残りの加工工程の有無を判定し、前
記残りの加工工程が無ければ、前記全体集合の最適な加
工順序として前記抽出した加工工程の加工順序を記憶す
るとともに、前記全体集合の最短加工時間として前記抽
出した加工工程の加工時間を記憶し、前記残りの加工工
程が有れば、前記残りの加工工程によって構成される部
分集合の最適な加工順序及び最短加工時間が求められて
いるか否か判定し、前記部分集合の最適な加工順序及び
最短加工時間が求められていれば、前記抽出した加工工
程の加工時間と前記求められている部分集合の最短加工
時間を加算し、前記部分集合の最適な加工順序及び最短
加工時間が求められていなければそれを求め、前記抽出
した加工工程の加工時間と前記求めた部分集合の最短加
工時間を加算し、加算した加工時間を記憶されている全
体最短加工時間と比較し、前記加算した加工時間が短け
れば前記全体集合の最短加工時間として前記加算した加
工時間を記憶するとともに、前記全体集合の最適な加工
順序として前記抽出した加工工程の加工順序と前記部分
集合の最適な加工順序を組み合わせた加工順序を記憶す
る一連の処理を前記全体集合において繰り返し、加工時
間の最短となる加工順序の組み合わせを決定して数値制
御情報を作成することによって達成される。また、同時
加工となる加工工程相互の干渉の有無を判定する干渉判
定手段と、前記干渉が無いときの加工工程の切削条件を
算出する切削条件算出手段と、前記切削条件の中の切削
速度と予め設定されている切削速度最小値パラメータと
の大小を判定する切削速度判定手段と、前記切削速度が
前記切削速度最小値パラメータ以上のときに前記切削条
件の中の負荷と予め設定されている前記数値制御旋盤の
負荷許容値パラメータとの大小を判定する負荷判定手段
と、前記負荷が前記負荷許容値パラメータより大のとき
に前記切削条件の中の切込量を削減する切込量削減手段
と、前記干渉が有るとき及び前記切削速度が前記切削速
度最小値パラメータより大のときの単独加工工程並びに
前記負荷が前記負荷許容値パラメータ以下のとき及び前
記切込量を削減したときの同時加工工程の加工時間を算
出する加工時間算出手段と、前記加工時間の和が最短と
なる加工順序データを生成する加工順序データ生成手段
と、生成した加工順序と以前に記憶した加工順序データ
とを比較して加工時間が短い方の加工順序データを選択
する加工順序データ比較手段とを具備することによって
達成される。
【0007】
【作用】本発明にあっては、入力した加工前形状・加工
後形状あるいは単独加工工程データから最適な2刃物台
同時加工順序を決定するので、最適な同時加工を行うた
めの数値制御情報を容易に作成することができる。
【0008】
【実施例】図1は本発明の数値制御情報作成装置の構成
を示すブロック図である。従来の数値制御情報作成装置
と同一構成箇所は同符号を付して説明を省略する。単独
加工データ格納部13は、オペレータが加工前形状及び
加工後形状を入力した場合には加工データ生成部5から
単独加工工程データ及び単独加工順序データSKを読み
込み格納し、オペレータが単独加工工程データ及び単独
加工順序データSKを入力した場合にはデータ入力部2
から直接読み込み格納する。同時加工切削条件算出部1
4は、同時加工順序データ生成部17から同時加工切削
条件算出指令SLを入力すると、単独加工データ格納部
13から単独加工データSPを入力し、同時加工切削条
件SMを算出して同時加工順序データ生成部17へ出力
する。同時加工加工時間算出部15は、同時加工順序デ
ータ生成部17から同時加工時間算出指令SNを入力す
ると、単独加工データ格納部13から単独加工データS
Pを入力し、同時加工時間SOを算出して同時加工順序
データ生成部17へ出力する。また、単独加工時間も算
出する。パラメータ格納部20は、同時加工可否判定の
ためのパラメータを格納する。同時加工切削速度判定部
18は、同時加工順序データ生成部17から同時加工切
削条件算出部14で算出された同時加工切削条件SM
を、パラメータ格納部20から同時加工切削速度最小値
パラメータSTを入力し、同時加工切削速度判定情報S
Rを出力する。同時加工負荷判定部19は、同時加工順
序データ生成部17から同時加工切削条件算出部14で
算出された同時加工切削条件SMを、パラメータ格納部
20から数値制御旋盤の負荷許容値パラメータSUを入
力し、同時加工負荷判定情報SSを出力する。同時加工
切込量削減部21は、同時加工順序データ生成部17か
ら同時加工切削条件算出部14で算出された同時加工切
削条件SMを、同時加工負荷判定部19から同時加工負
荷判定情報SSを入力し、同時加工による負荷が数値制
御旋盤の負荷許容値以下となるように切込量を削減した
同時加工切削条件SMを同時加工順序データ生成部17
に出力する。同時加工順序データ比較部16は、同時加
工順序データ生成部17から生成された同時加工順序デ
ータSQを、同時加工順序データ格納部10から記憶さ
れている同時加工順序データSJを入力し、生成された
同時加工順序データSQと記憶されている同時加工順序
データSJを比較して加工時間の短い加工順序データを
同時加工順序データ格納部10に出力する。
【0009】図2、図3及び図4は本発明装置の動作を
示すフローチャートである。図2、図3及び図4のフロ
ーチャートに示す処理は、入力として与えられる加工工
程集合を部分集合に分解し、それらの部分集合を新たな
加工工程集合として再帰的に解を求める処理を繰り返す
ものである。そして、再帰的な処理を含むため、各処理
の過程で実際には異なる加工工程に同じ工程番号が付さ
れることがある。これを区別するために、各処理ではR
第k工程という語句を用いる。kは自然数で、その時点
のフローにおけるk番目の加工工程であることを表わ
す。一方、単独加工工程データの工程番号を表わす場合
には単に第k工程と表わす。また、以下で加工工程集合
を探索するとは、処理の入力である加工工程集合の最適
加工順序及び最短加工時間を求めることをいい、例えば
P{1,2,3}は、加工工程集合{1,2,3}の最
適加工順序及び最短加工時間を求める処理を表わす。な
お、最適加工順序とは、加工時間が最短となる加工順序
を表わす。
【0010】同時加工順序データ生成部17はまず、単
独加工順序データの順に加工工程を並べる(ステップS
1)。ここで、工程数をn(nは自然数)とし、n個の
加工工程の工程番号を単独加工順序に従って1〜nとす
る。まず、nが2以上であるか否かをチェックし(ステ
ップS3)、nが2以上であればステップS4へ、nが
2以上でなければステップS18へ移行する。ステップ
S3でnが2以上である場合、R第1工程の同時加工の
相手としてR第m工程を考え、mに2を設定する(ステ
ップS4)。そして、相手加工領域干渉判定部22はR
第1工程とR第m工程の同時加工可能性を判定するた
め、両加工工程の加工領域が重なっているか否かを調べ
る(ステップS5)。両加工工程の加工領域が重なって
いないため同時加工が可能であれば、同時加工切削条件
算出部14は両加工工程を同時加工した場合の切削条件
を算出する(ステップS6)。切削条件には、回転数、
切削速度、切込量、負荷を含む。同時加工切削速度判定
部18は、算出した切削条件の中の切削速度が予め設定
してある切削速度最小値パラメータ以上であるかを判定
する(ステップS7)。同時加工を行う両加工工程の切
削速度が双方とも切削速度最小値パラメータ以上であれ
ば、同時加工負荷判定部19は同時加工を行う両加工工
程の負荷の和が機械の許容負荷値を超過するか否かを判
定する(ステップS8)。同時加工を行う両加工工程の
負荷の和が機械の許容負荷値を超過する場合には、同時
加工切込量削減部21はその負荷の和が機械の許容負荷
値以下となるように一方あるいは双方の加工工程の切込
量を減じる(ステップS9)。切込量の調節が終わった
ら、同時加工加工時間算出部15はR第1工程とR第m
工程の同時加工の加工時間を算出する(ステップS1
0)。一方、ステップS8で同時加工を行う両加工工程
の負荷の和が機械の許容負荷値以下である場合には、ス
テップS9の処理を行うことなくステップS10に移行
する。
【0011】R第1工程とR第m工程の同時加工が終了
したとすると、全体の加工を完了するには(n−2)個
の加工工程を実行する必要がある。もしnが2ならばR
第1工程とR第m工程の同時加工を施すことによって加
工順序未確定の加工工程は存在せず全体の加工が完了し
たことになり、加工順序の一例が完成したことになる。
nが2より大すなわち加工順序未確定の加工工程が有る
場合、もし(n−2)個の加工工程に対する最適な同時
加工を含む加工順序が既に求められていれば、R第1工
程とR第m工程の同時加工の後に(n−2)個の加工工
程に対する最適な同時加工を含む加工順序を組み合わせ
ることにより、加工順序の一例が構成される。これは明
らかにR第1工程とR第m工程の同時加工を行う場合の
最適な加工順序となる。以上を踏まえて、加工順序未確
定の加工工程が残っているか否かを調べる(ステップS
12)。加工順序未確定の加工工程があれば、加工工程
全体からR第1工程とR第m工程を除いた(n−2)個
の加工工程の最適な加工順序が既に求められている否か
を調べる(ステップS13)。(n−2)個の加工工程
の最適な加工順序が既に求められていれば、R第1工程
とR第m工程の同時加工に要する加工時間と、(n−
2)個の加工工程の最適な加工順序による加工の加工時
間とを加算する(ステップS14)。一方、ステップS
13で(n−2)個の加工工程の最適な加工順序が未だ
求められていない場合は、(n−2)個の加工工程の最
適な加工順序及び最短加工時間を求め(ステップS1
1)、R第1工程とR第m工程の同時加工に要する加工
時間と、(n−2)個の加工工程の最適な加工順序によ
る加工の加工時間とを加算する(ステップS14)。こ
の加算された時間はR第1工程とR第m工程の同時加工
を行う場合の最適な加工順序による加工に要する時間で
ある。そこで、R第1工程とR第m工程の同時加工を行
う場合の最適な加工順序による加工が実行可能な加工順
序全体の中で最適であるか否かを調べるため、同時加工
順序データ比較部16は加算された加工時間を、記憶さ
れている最短加工時間と比較する(ステップS15)。
加算された加工時間が記憶されている最短加工時間より
も短ければ、R第1工程とR第m工程の同時加工を行う
場合の最適な加工順序による加工が、これまでに調べた
加工順序の中で最適な加工順序となるので、記憶されて
いる最適な加工順序をR第1工程とR第m工程の同時加
工を行う場合の最適な加工順序に更新する(ステップS
16)。これで、R第1工程とR第m工程の同時加工を
行う場合の最適な加工順序の探索は終了した。一方、ス
テップS15で、R第1工程とR第m工程の同時加工を
行う場合の最適な加工順序による加工に要する時間が、
記憶されている最短加工時間よりも長い場合には、ステ
ップS16にある最適な加工順序の更新は行わない。一
方、ステップS12で加工順序未確定の加工工程が残っ
ていない場合、すなわち工程数が2の場合は、明らかに
当該時点でR第1工程とR第m工程の同時加工が最適な
加工順序となるので、ステップS16に移行する。次
に、mがnに等しいか否かを調べる(ステップS1
7)。mがnに等しい場合は、R第1工程を含む同時加
工の探索は終了したことになる。一方、ステップS17
でmがnに等しくない場合は、mに1を加算した数にm
を置き換え(ステップS26)、ステップS5から処理
を繰り返す。
【0012】ステップS17においてmがnに等しい場
合、もしくはステップS5でR第1工程とR第m工程の
同時加工が不可の場合、R第1工程の単独加工に要する
加工時間を求める(ステップS18)。そして、加工順
序未確定の加工工程が残っているか否かを調べる(ステ
ップS20)。加工順序未確定の加工工程が残っている
ならば、加工工程全体からR第1工程を除いた(n−
1)個の加工工程の最適な加工順序が既に求められてい
る否かを調べる(ステップS21)。ここでも前述と同
様に、加工工程全体からR第1工程を除いた(n−1)
個の加工工程の最適な加工順序が既に求められているな
らば、R第1工程の単独加工を行う場合の最適な加工順
序は、R第1工程の単独加工の後に(n−1)個の加工
工程の最適な加工順序を組み合わせることにより得られ
る。よって、ステップS21で加工工程全体からR第1
工程を除いた(n−1)個の加工工程の最適な加工順序
が既に求められているならば、R第1工程の単独加工に
よる加工時間と(n−1)個の加工工程の最適な加工順
序による加工に要する時間を加算する(ステップS2
2)。一方、ステップS21で(n−1)個の加工工程
の最適な加工順序及び最短加工時間が未だ求められてい
ない場合は、(n−1)個の加工工程の最適な加工順序
及び最短加工時間を求め(ステップS19)、R第1工
程の単独加工に要する加工時間と、(n−1)個の加工
工程の最適な加工順序による加工の加工時間とを加算す
る(ステップS22)。そして、ステップS22で加算
された累計加工時間が記憶されている最短加工時間より
短いか否かを調べる(ステップS23)。加算された加
工時間が記憶されている最短加工時間よりも短ければ、
R第1工程の単独加工を行う場合の最適な加工順序がこ
れまでに調べた加工順序の中で最適な加工順序となるの
で、記憶されている最適な加工順序をR第1工程の単独
加工を行う場合の最適な加工順序に更新する(ステップ
S24)。一方、ステップS20で加工順序未確定の加
工工程が残っていない場合、すなわち工程数が1の場合
は、明らかにR第1工程の単独加工が最適な加工順序と
なるので、ステップS24に移行する。
【0013】次に同時加工の切削条件の計算方法につい
て説明する。回転数は、同時加工を行う2つの加工工程
が双方とも定回転加工ならば、双方の工程の回転数のう
ち、小さい値の回転数を同時加工の回転数とする。いず
れかの加工工程、あるいは双方の加工工程が定周速加工
の場合、切削速度と被削径から回転数を算出し、その最
小回転数によって比較する。回転数n(rpm)は、切
削速度V(m/min)、被削径D(mm)、円周率π
を用いて以下の数1で与えられる。
【0014】
【数1】n=(π×D)/(1000×V)
【0015】切削時の負荷の大きさP(kw)は、切削
速度V(m/min)、被削材の切削抵抗K(kg/平
方mm)、切込量t(mm)、送りf(mm/rev)
を用いて以下の数2で与えられる。
【0016】
【数2】 P=(V×K×t×f)/6000 (式2)
【0017】前述の図7、図8及び図9の例を用いて、
図2、図3及び図4のフローチャートの実際の処理の流
れを説明する。ここで、切削速度最小値パラメータは2
5m/min、機械の許容負荷値は10.0kwとす
る。各処理を行うには入力として加工工程集合を与える
必要がある。ここでは入力として、図7、図8及び図9
に示す第1工程から第4工程までの4個の加工工程によ
る加工工程集合{1,2,3,4}を与え、P{1,
2,3,4}を探索する。なお、以下の記述でR第k工
程あるいはR第k工程(m)という表現を用いるが、k
は図2、図3及び図4のフローチャートの再帰的な処理
における工程番号、mは図7、図8及び図9における単
独加工順序に基づく工程番号を表わす。また、加工工程
集合に対する最適加工順序を()及び・及び→を用いて
表現する。・は同時加工を表わし、→は加工順序を表わ
す。例えば、(1)は加工順1で第1工程の単独加工を
行うことを表わし、(1・2)は加工順1で第1工程と
第2工程の同時加工を行うことを表わし、(1・2→
3)は加工順1で第1工程と第2工程の同時加工を行い
加工順2で第3工程の単独加工を行うことを表わす。
【0018】ステップS1、S3、S4で、R第1工程
は第1工程、R第2工程は第2工程となる。そこで、R
第1工程(1)とR第2工程(2)の同時加工を考える
と(ステップS5)、R第1工程(1)とR第2工程
(2)の加工領域は重なっていないので同時加工が可能
である。回転数は前述の方法により222rpmとなる
ので、R第1工程(1)の切削速度は数1のVを逆算す
ることにより108m/min〜140m/min、R
第2工程(2)の切削速度は55m/min〜108m
/minとなり(ステップS6)、いずれも切削速度最
低値パラメータ25m/min以上である(ステップS
7)。次に、R第1工程(1)とR第2工程(2)の負
荷を考えると、R第1工程(1)の負荷は4.9kw、
R第2工程(2)の負荷は3.8kw、両工程の負荷の
和は8.7kwとなり、機械の許容負荷値10.0kw
以下であり、R第1工程(1)とR第2工程(2)の同
時加工は可能であると判定される(ステップS8)。R
第1工程(1)の加工時間は17.0sec,R第2工
程(2)の加工時間は36.3secであり、そのうち
大きい方の36.3secをR第1工程(1)とR第2
工程(2)の同時加工の加工時間として採用する(ステ
ップS10)。R第1工程(1)、R第2工程(2)の
同時加工が終了すると、加工順序未確定の工程はR第3
工程(3)及びR第4工程(4)である。そこで、R第
3工程(3)及びR第4工程(4)を加工するための最
適な同時加工順序が既に決定されているか否かを調べる
と、未だ決定されていないことが判明する(ステップS
13)。よって、R第3工程(3)及びR第4工程
(4)を加工するための最適な同時加工順序を得るため
P{3,4}を探索する(ステップS11)。
【0019】入力の加工工程集合は、{3,4}であ
る。ステップS1、ステップS3、ステップS4で、R
第1工程は第3工程、R第2工程は第4工程となる。そ
こで、R第1工程(3)とR第2工程(4)の同時加工
を考えると(ステップS5)、R第1工程(3)とR第
2工程(4)の加工領域は重なっていないので、同時加
工が可能である。回転数は285rpmとなるので、R
第1工程(3)の切削速度は134m/min〜140
m/min、R第2工程(4)の切削速度は26m/m
in〜71m/minとなり(ステップS6)、いずれ
も切削速度最低値パラメータ以上である(ステップS
7)。次に、R第1工程(3)とR第2工程(4)の負
荷を考えると、R第1工程(3)の負荷は4.9kw、
R第2工程(4)の負荷は0.9kw、R第1工程
(3)とR第2工程(4)の負荷の和は5.8kwとな
り、機械の許容負荷値10.0kw以下であり、R第1
工程(3)とR第2工程(4)の同時加工は可能である
と判定される(ステップS8)。R第1工程(3)の加
工時間は42.1sec,R第2工程(4)の加工時間
は52.6secであり、そのうち大きい方の52.6
secをR第1工程(3)とR第2工程(4)の同時加
工の加工時間とする(ステップS10)。全体の加工工
程の集合を構成する工程はR第1工程(3)とR第2工
程(4)のみであるから、残っている工程はなく(ステ
ップS12)、ステップS16に移行し、P{3,4}
の最適加工順序(3・4)、最短加工時間52.6se
cを記憶する。
【0020】このプロセスではn=2であるので、この
時点でm=nとなりステップS17からステップS18
へ移行し、R第1工程(3)の単独加工時間を算出す
る。R第1工程(3)の単独加工時間は41.2sec
である。ステップS20の判定では、まだR第2工程
(4)が残っているので、ステップS21に移行する。
加工工程集合{4}の最適加工順序及び最短加工時間は
まだ算出されていないので、加工工程集合{4}を探索
する(ステップS19)。
【0021】P{4}では工程数nが1であるので、ス
テップS3からステップS18へ移行する。R第1工程
(4)の単独加工時間は17.1secとなる。P
{4}では工程数nが1であるので、ステップS20か
らステップS24へ移行する。ステップS24でP
{4}の最適加工順序(4)及び最短加工時間17.1
secを記憶し、P{4}の処理を終了する。
【0022】P{4}は、P{3,4}のステップS1
9によって呼び出されたので、P{3,4}のステップ
S22へ移行する。R第1工程(3)の単独加工時間4
1.2secとP{4}の最短加工時間17.1sec
を加算すると58.3secとなり、記憶されているP
{3,4}の最短加工時間52.6secよりも長い
(ステップS23)。したがってそのままP{3,4}
の処理を終了する。P{3,4}の最適加工順序は(3
・4)、最短加工時間は52.6secである。
【0023】P{3,4}を呼び出したのはP{1,
2,3,4}のステップS11であるから、次にP
{1,2,3,4}のステップS14に移行する。R第
1工程(1)とR第2工程(2)の同時加工時間36.
3secとP{3,4}の最短加工時間52.6sec
を加算すると88.9secとなり、これはP{1,
2,3,4}の探索過程における最初の加工順序候補で
ある。したがって、ステップS19からステップS16
へ移行し、P{1,2,3,4}の最適加工順序として
(1・2→3・4)、最短加工時間として88.9se
cを記憶する。
【0024】この時点でmの値は2であり、nの値は4
であるので、ステップS17からステップS26へ移行
し、mの値を3とする。そして、R第1工程(1)とR
第3工程(3)の同時加工を考える(ステップS5)。
R第1工程(1)とR第3工程(3)は加工領域が隣接
するため同時加工不可とする(ステップS25)。mの
値は3、nの値は4であるから、再びステップ17から
移行し、mの値を4とする。そして、R第1工程(1)
とR第4工程(4)の同時加工を考える(ステップS
5)。R第1工程(1)とR第4工程(4)は加工領域
が隣接していないので同時加工可能である。ステップS
6で切削条件を算出すると、回転数222rpm、R第
1工程(1)の切削速度108m/min〜140m/
min、R第4工程(4)の切削速度20m/min〜
55m/minとなる。ここで、R第4工程(4)の最
小切削速度が20m/minとなり、切削速度最低値パ
ラメータ25m/min未満である(ステップS7)。
したがって、R第1工程(1)とR第4工程(4)の同
時加工を不可とし(ステップS25)、ステップS17
へ移行する。この時点でmとnの値は双方とも4である
ので、ステップS17からステップS18へ移行する。
【0025】以上でP{1,2,3,4}においてR第
1工程(1)と他工程を同時加工を行う場合のチェック
が終了し、次にR第1工程(1)を単独加工する場合の
チェックに移る。R第1工程(1)の単独加工時間を求
めると14.9secである(ステップS18)。工程
数は4であるのでステップS20からステップS21へ
移行する。残りの加工工程集合すなわち加工工程集合
{1,2,3,4}からR第1工程(1)を除いた加工
工程集合{2,3,4}に対する最適加工順序及び最短
加工時間は未だ求められていないので、P{2,3,
4}を探索する(ステップS19)。
【0026】P{2,3,4}では、ステップS1で各
工程を単独加工順に並べ、nの値は3であるからステッ
プS3からステップS4に移行する。そして、R第1工
程(2)とR第2工程(3)の同時加工を考える(ステ
ップS5)。R第1工程(2)とR第2工程(3)の加
工領域は隣接しているので、同時加工は不可とし(ステ
ップS25)、ステップS17に移行する。mの値は
2、nの値は3であるから、ステップS26に移行し、
mの値を3とする。次はR第1工程(2)とR第3工程
(4)の同時加工を考える(ステップS5)。R第1工
程(2)とR第3工程(4)の加工領域は隣接していな
いので、R第1工程(2)とR第3工程(4)の同時加
工は可能と判定する。そこで、R第1工程(2)とR第
3工程(4)の同時加工における切削条件を算出すると
(ステップS6)、回転数が285rpm、R第1工程
(2)の切削速度が71m/min〜140m/mi
n、R第3工程(4)の切削速度が26m/min〜7
1m/minとなり、双方の加工工程とも切削速度は切
削速度最低値パラメータ25m/min以上である(ス
テップS7)。また、R第1工程(2)の負荷は4.9
kw、R第3工程(4)の負荷は0.9kwで、その和
5.8kwは機械の許容負荷値10.0kw以下である
(ステップS8)。よって、R第1工程(2)とR第3
工程(4)の同時加工は可能であるので、加工時間を算
出すると、R第1工程(2)の加工時間は28.3se
c、R第3工程(4)の加工時間は52.6secであ
るので、大きい方の52.6secをR第1工程(2)
とR第3工程(4)の同時加工の加工時間とする(ステ
ップS10)。R第1工程(2)とR第3工程(4)の
加工順が確定すると、加工順未確定の加工工程としてR
第2工程(3)が残るので、ステップS13からステッ
プS11へ移行する。加工工程集合{3}に対する最適
加工順序及び最短加工時間は未だ求められていないの
で、P{3}を探索する。
【0027】P{3}では工程数nが1であるので、ス
テップS3からステップS18へ移行する。R第1工程
(3)の単独加工時間は41.2secとなる。P
{3}では工程数nが1であるので、ステップS20か
らステップS24へ移行する。ステップS24でP
{3}の最適加工順序(3)及び最短加工時間41.2
secを記憶し、P{3}の処理を終了する。
【0028】P{3}を呼び出したのはP{2,3,
4}のステップS11であるので、次にP{2,3,
4}のステップS14へ移行する。R第1工程(2)と
R第3工程(4)の同時加工の加工時間52.6sec
と、加工工程集合{3}の最短加工時間41.2sec
を加算すると93.8secとなる。加工工程集合
{2,3,4}の最短加工時間は未だ記憶されていない
ので、加工工程集合{2,3,4}の最適加工順序(2
・4→3)及び最短加工時間93.8secを記憶する
(ステップS15、ステップS16)。この時点でmの
値3、nの値も3であるから、ステップS17からステ
ップS18へ移行する。
【0029】R第1工程(2)の単独加工時間は19.
1secである。P{2,3,4}におけるnは3であ
るので、ステップS20からステップS21へ移行す
る。加工工程集合{2,3,4}からR第1工程(2)
を除外した加工工程集合{3,4}に対する最適加工順
序及び最短加工時間は既に求められているので、R第1
工程(2)の単独加工時間19.1secと加工工程集
合{3,4}の最短加工時間52.6secを加算する
(ステップS22)。加算した時間は71.7secで
ある。加算した加工時間71.7secと、記憶されて
いる加工工程集合{2,3,4}の最短加工時間93.
8secとを比較すると(ステップS23)、加算した
加工時間71.7secの方が短いので、加工工程集合
{2,3,4}の最適加工順序を(2→3・4)、最短
加工時間を71.7secに更新する(ステップS2
4)。以上でP{2,3,4}を終了する。
【0030】P{2,3,4}を呼び出したのはP
{1,2,3,4}のステップS19であるので、次に
P{1,2,3,4}のステップS22へ移行する。P
{1,2,3,4}におけるR第1工程(1)の単独加
工時間14.9secと、加工工程集合{2,3,4}
の最短加工時間71.7secを加算する(ステップS
22)。加算した結果86.6secを記憶されている
加工工程集合{1,2,3,4}の最短加工時間88.
9secと比較する(ステップS23)。当然86.6
secの方が短いので、加工工程集合{1,2,3,
4}の最適加工順序をR第1工程(1)の単独加工と加
工工程集合{2,3,4}の最適加工順序(2→3・
4)を組み合わせた(1→2→3・4)に、最短加工時
間を86.6secに更新する(ステップS24)。以
上でP{1,2,3,4}が終了した。最適な加工順序
は加工工程集合{1,2,3,4}の最適加工順序(1
→2→3・4)によって与えられる。
【0031】次に、機械の許容負荷が5.0kwである
場合を考える。この場合、例えば上述のP{3,4}の
ステップS8で、R第1工程(3)とR第2工程(4)
の負荷の和が6.6kwで機械の許容負荷値6.0kw
よりも大きくなる。よってステップS9に移行し、R第
1工程(3)とR第2工程(4)の負荷の和が機械の許
容負荷値以下となるように、いずれかの加工工程の切込
量を減じる。切込量を減じない場合の加工時間は、R第
1工程(3)が42.1sec、R第2工程(4)が5
2.6secであるので、加工時間の短いR第2工程
(4)の切込量を減じる。R第1工程(3)とR第2工
程(4)の負荷の和が5.8kw、機械の許容負荷値が
5.0kwであるから、その差0.8kwだけR第1工
程(3)とR第2工程(4)の負荷の和を減少させる必
要がある。前述の式2から、切込量t(mm)は、負荷
P(kw)、切削速度V(mm/min)、被削材の切
削抵抗K(kg/平方mm)、送りf(mm/rev)
を用いて以下の数3で与えられる。
【0032】
【数3】t=(6000×P)/(V×K×f)
【0033】したがって、R第2工程(4)の切込量を
削減させるとすると、負荷値を4.9kwから0.8k
wを減じた値4.1kwにする必要がある。これを式3
に代入すると、切込量は2.5mmとなる。
【0034】以上の説明は、図5のように同時加工を行
った場合、それに続く加工工程は双方の加工工程が終了
するまで待機するという条件を前提としている。これに
対し、図6のように一方の加工工程が終了したら、もう
一方の加工工程が終了していなくても続く加工工程を開
始することも可能である。図6のような場合に対応した
加工順序の決定においても、回転数を決定する際に、第
1工程、第2工程、第3工程、第4工程の4個の加工工
程を考慮することにより、本発明の処理によって最適な
加工順序を決定することができる。上述した実施例で
は、2つの刃物台に加工工程を割り振る方法について説
明したが、3つ以上の刃物台であっても同様に適用可能
である。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明の数値制御情報作成
方法及びその装置によれば、少なくとも2つの刃物台を
用いての同時加工のための加工時間が最短となる加工工
程の組み合わせを決定するので、オペレータは複雑な計
算を繰り返さなくとも同時加工のための最適な数値制御
情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値制御情報作成装置の一例を示すブ
ロック図である。
【図2】本発明装置の動作例の一例を示すフローチャー
トである。
【図3】図2の第1の分図である。
【図4】図2の第2の分図である。
【図5】本発明装置における加工順序の組み合わせの第
1の例を示す図である。
【図6】本発明装置における加工順序の組み合わせの第
2の例を示す図である。
【図7】一般的な単独加工工程データの具体例を示す図
である。
【図8】一般的な加工図面の一例を示す図である。
【図9】一般的な単独加工順序データの具体例を示す図
である。
【図10】従来の数値制御情報作成装置の一例を示すブ
ロック図である。
【図11】従来装置の動作例の一例を示すフローチャー
トである。
【図12】従来装置による加工順序データの第1の例を
示す図である。
【図13】従来装置による加工順序データの第2の例を
示す図である。
【図14】従来装置による加工順序データの第3の例を
示す図である。
【符号の説明】
13 単独加工データ格納部 14 同時加工切削条件算出部 15 同時加工加工時間算出部 16 同時加工順序データ比較部 17 同時加工順序データ生成部 18 同時加工切削速度判定部 19 同時加工負荷判定部 20 パラメータ格納部 21 同時加工切込量削減部 22 相手加工領域干渉判定部
フロントページの続き (72)発明者 早川 幸夫 愛知県丹羽郡大口町下小口五丁目25番地 の1 オ−クマ株式会社内 (72)発明者 花木 義麿 愛知県丹羽郡大口町下小口五丁目25番地 の1 オ−クマ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−154105(JP,A) 特開 昭59−42248(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 15/00 - 15/28 G05B 19/18 - 19/46 B23Q 37/00 - 41/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つの刃物台を持ち、前記刃
    物台で同時に加工を行うことができる数値制御旋盤を制
    御する数値制御情報を作成する方法において、最適な加
    工順序を求める加工工程の集合を全体集合として作成
    し、作成した全体集合の中で最初に加工可能な1つまた
    は複数の加工工程を抽出し、抽出した加工工程の加工時
    間を算出し、前記抽出した加工工程を除く残りの加工工
    程の有無を判定し、前記残りの加工工程が無ければ、前
    記全体集合の最適な加工順序として前記抽出した加工工
    程の加工順序を記憶するとともに、前記全体集合の最短
    加工時間として前記抽出した加工工程の加工時間を記憶
    し、前記残りの加工工程が有れば、前記残りの加工工程
    によって構成される部分集合の最適な加工順序及び最短
    加工時間が求められているか否か判定し、前記部分集合
    の最適な加工順序及び最短加工時間が求められていれ
    ば、前記抽出した加工工程の加工時間と前記求められて
    いる部分集合の最短加工時間を加算し、前記部分集合の
    最適な加工順序及び最短加工時間が求められていなけれ
    ばそれを求め、前記抽出した加工工程の加工時間と前記
    求めた部分集合の最短加工時間を加算し、加算した加工
    時間を記憶されている全体最短加工時間と比較し、前記
    加算した加工時間が短ければ前記全体集合の最短加工時
    間として前記加算した加工時間を記憶するとともに、前
    記全体集合の最適な加工順序として前記抽出した加工工
    程の加工順序と前記部分集合の最適な加工順序を組み合
    わせた加工順序を記憶する一連の処理を前記全体集合に
    おいて繰り返し、加工時間の最短となる加工順序の組み
    合わせを決定して数値制御情報を作成するようにしたこ
    とを特徴とする数値制御情報作成方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも2つの刃物台を持ち、前記刃
    物台で同時に加工を行うことができる数値制御旋盤を制
    御する数値制御情報を作成する数値制御情報作成装置に
    おいて、同時加工となる加工工程相互の干渉の有無を判
    定する干渉判定手段と、前記干渉が無いときの加工工程
    の切削条件を算出する切削条件算出手段と、前記切削条
    件の中の切削速度と予め設定されている切削速度最小値
    パラメータとの大小を判定する切削速度判定手段と、前
    記切削速度が前記切削速度最小値パラメータ以上のとき
    に前記切削条件の中の負荷と予め設定されている前記数
    値制御旋盤の負荷許容値パラメータとの大小を判定する
    負荷判定手段と、前記負荷が前記負荷許容値パラメータ
    より大のときに前記切削条件の中の切込量を削減する切
    込量削減手段と、前記干渉が有るとき及び前記切削速度
    が前記切削速度最小値パラメータより小のときの単独加
    工工程並びに前記負荷が前記負荷許容値パラメータ以下
    のとき及び前記切込量を削減したときの同時加工工程の
    加工時間を算出する加工時間算出手段と、前記加工時間
    の和が最短となる加工順序データを生成する加工順序デ
    ータ生成手段と、生成した加工順序と以前に記憶した加
    工順序データとを比較して加工時間が短い方の加工順序
    データを選択する加工順序データ比較手段とを備えたこ
    とを特徴とする数値制御情報作成装置。
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