JP3154888B2 - 加工順序の決定方法 - Google Patents

加工順序の決定方法

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JP3154888B2
JP3154888B2 JP05835494A JP5835494A JP3154888B2 JP 3154888 B2 JP3154888 B2 JP 3154888B2 JP 05835494 A JP05835494 A JP 05835494A JP 5835494 A JP5835494 A JP 5835494A JP 3154888 B2 JP3154888 B2 JP 3154888B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも2つの刃物
台を備えた旋盤用の数値制御情報を作成するための同時
加工を含む加工順序を決定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図14、図15、及び図16は従来の数
値制御情報作成方法の動作を示すフローチャートであ
る。図14、図15、及び図16のフローチャートに示
す処理は、入力として与えられる加工工程集合を部分集
合に分解し、それらの部分集合を新たな加工工程集合と
して再帰的に解を求める処理を繰り返すものである。そ
して、再帰的な処理を含むため、各処理の過程で実際に
は異なる加工工程に同じ工程番号が付されることがあ
る。これを区別するために、各処理ではR第k工程とい
う語句を用いる。kは自然数で、その時点のフローにお
けるk番目の加工工程であることを表わす。一方、単独
加工工程データの工程番号を表わす場合には単に第k工
程と表わす。また、以下で加工工程集合を探索すると
は、処理の入力である加工工程集合の最適加工順序及び
最短加工時間を求めることをいい、例えばP{1,2,
3}は、加工工程集合{1,2,3}の最適加工順序及
び最短加工時間を求める処理を表わす。なお、最適加工
順序とは、加工時間が最短となる加工順序を表わす。
【0003】従来の同時加工を含む加工順序を決定する
方法においては、まず処理の入力となる加工工程を単独
加工順序データの順に並べる(ステップS101)。こ
こで、工程数をn(nは自然数)とし、n個の加工工程
の工程番号を単独加工順序に従って1〜nとする。R第
1工程を含むm個の加工工程の同時加工を考えるため、
初期値としてmに1を設定し(ステップS102)、R
第1工程を含むm個の加工工程を選択する(ステップS
103)。選択したm個の加工工程に対し、同時加工可
能性を判定するため、両加工工程の加工領域が重なって
いるか否かを調べる(ステップS104)。該m個の加
工工程の加工領域が重なっていないため同時加工が可能
であれば、m個の加工工程を同時加工した場合の切削条
件と加工時間を算出する(ステップS105)。同時加
工不可ならばステップS112へ移行する。
【0004】m個の加工工程の同時加工が終了したとす
ると、全体の加工を完了するには(n−m)個の加工工
程を実行する必要がある。もしnがmならば当該m個の
加工工程の同時加工を施すことによって加工順序未確定
の加工工程は存在せずその処理における全体の加工が完
了したことになり、加工順序の一例が完成したことにな
る。nがmより大すなわち加工順序未確定の加工工程が
有る場合、もし(n−m)個の加工工程に対する最適な
同時加工を含む加工順序が既に求められていれば、当該
m個の加工工程の同時加工の後に(n−m)個の加工工
程に対する最適な同時加工を含む加工順序を組み合わせ
ることにより、加工順序の一例が構成される。これは明
らかに当該m個の加工工程の同時加工を行う場合の最適
な加工順序となる。以上を踏まえて、加工順序未確定の
加工工程が残っているか否かを調べる(ステップS10
6)。加工順序未確定の加工工程があれば、加工工程全
体から当該m個の加工工程を除いた(n−m)個の加工
工程の最適な加工順序が既に求められているか否かを調
べる(ステップS107)。(n−m)個の加工工程の
最適な加工順序が既に求められていれば、m個の加工工
程の同時加工に要する加工時間と、記憶されている(n
−m)個の加工工程に至るまでの最短加工時間とを比較
する(ステップS108)。m個の加工工程の同時加工
に要する加工時間が短ければ、記憶されている(n−
m)個の加工工程の最適な加工順序をm個の加工工程の
同時加工に、最短加工時間をm個の加工工程の同時加工
に要する加工時間に更新する(ステップS109)。
【0005】次に、m個の加工工程の同時加工による加
工時間と(n−m)個の加工工程の最短加工時間の和
が、記憶されているn個の加工工程の最短加工時間より
も短いか否かを調べる(ステップS110)。短けれ
ば、n個の加工工程の最適加工順序をm個の加工工程の
同時加工と(n−m)個の加工工程の最適加工順序の組
み合わせに、最短加工時間をm個の加工工程の同時加工
時間と(n−m)個の加工工程の最短加工時間の累計に
更新する(ステップS111)。当該m個の加工工程の
同時加工を調べることにより、R第1工程を含むm個の
加工工程の全ての組み合わせを調べたかを判定する(ス
テップS112)。全ての組み合わせを調べたのであれ
ば、mがnに等しいか否かを判定する(ステップS11
3)。mがnに等しければ処理を終了し、等しくなけれ
ばmに1を加算して(ステップS114)、ステップ1
03から処理を繰り返す。一方、ステップS107で、
残りの(n−m)個の加工工程の最適な加工順序が求め
られていない場合には、(n−m)個の加工工程に対
し、最適加工順序及び最短加工時間を求めるための再帰
的処理を行い(ステップS115)、ステップS109
へ移行する。また、ステップS108でm個の加工工程
の同時加工に要する加工時間が、記憶されている(n−
m)個の加工工程に至るまでの最短加工時間よりも短く
ない場合、及びステップS110でm個の加工工程の同
時加工による加工時間と(n−m)個の加工工程の最短
加工時間の和が、記憶されているn個の加工工程の最短
加工時間よりも短くない場合には、ステップS112に
移行する。ステップS112でR第1工程を含むm個の
加工工程の全ての組み合わせを未だ調べ終えていなけれ
ば、ステップS103へ移行して次の組み合わせを調べ
る。
【0006】2刃物台旋盤における同時加工とは、一般
に2個の加工工程の同時加工を表わす。これは、図17
のように同時加工を行った場合、それに続く加工工程は
双方の加工工程が終了するまで待機するという条件を前
提としている。これに対し、図18のように一方の加工
工程が終了したら、もう一方の加工工程が終了していな
くても続く加工工程を開始することも可能である。図1
8の場合には、4個の加工工程で1個のサイクルを構成
している。このような場合、ある時点で加工しているの
は高々2工程であるが、同時加工切削条件を決定する際
にはそのサイクルを構成する全ての加工工程を考慮する
必要がある。したがって、図18の場合にはサイクルを
構成する4個の加工工程による同時加工と考えることが
できる。前記の説明においても、mが3以上の場合は、
同様にm個の加工工程を連続的に加工するサイクルを構
成していることを表わす。またmが1の場合は、単独加
工であることを表わす。
【0007】図19の例を用いて、図14、図15、及
び図16のフローチャートの実際の処理の流れを説明す
る。各処理を行うには入力として加工工程集合を与える
必要がある。ここでは入力として、図19に示す第1工
程から第3工程までの3個の加工工程による加工工程集
合{1,2,3}を与え、P{1,2,3}を探索す
る。なお、以下の記述でR第k工程あるいはR第k工程
(r)という表現を用いるが、kは図14、図15、及
び図16のフローチャートの再帰的な処理における工程
番号、rは単独加工順序に基づく工程番号、あるいは、
加工工程の持つ加工領域の番号を表わす。加工工程集合
に対する最適加工順序は、()及び・及び→を用いて表
現する。・は同時加工を表わし、→は加工順序を表わ
す。例えば、(1)は加工順1で第1工程の単独加工を
行うことを表わし、(1・2)は加工順1で第1工程と
第2工程の同時加工を行うことを表わし、(1・2→
3)は加工順1で第1工程と第2工程の同時加工を行い
加工順2で第3工程の単独加工を行うことを表わす。
【0008】ステップS101、S102で、mは1
に、R第1工程は第1工程になり、ステップS103で
はR第1工程(1)を含む1個の加工工程として、R第
1工程(1)を選択する。これは、R第1工程(1)の
単独加工に他ならず、ステップS104は可能としてス
テップS105に移行して例えば加工時間77secを
算出する。加工時間は、加工領域の寸法及び工具の送り
速度から算出することができる。R第2工程(2)及び
R第3工程(3)が加工順序未確定であるので、ステッ
プS106からステップS107へ移行する。R第2工
程(2)及びR第3工程(3)によって構成される加工
工程集合P{2,3}は、未だ探索されていないのでス
テップS115に移行する。ここで、P{2,3}が再
帰的に探索される。
【0009】ステップS101、S102で、mは1
に、R第1工程は第2工程になり、ステップS103で
はR第1工程(2)を含む1個の加工工程として、R第
1工程(2)を選択する。これは、R第1工程(2)の
単独加工に他ならず、ステップS104は可能としてス
テップS105に移行して例えば加工時間21secを
算出する。R第2工程(3)が加工順序未確定であるの
で、ステップS106からステップS107へ移行す
る。R第2工程(3)によって構成される加工工程集合
P{3}は、未だ探索されていないのでステップS11
5に移行する。ここで、P{3}が再帰的に探索され
る。
【0010】ステップS101、S102で、mは1
に、R第1工程は第3工程になり、ステップS103で
はR第1工程(3)を含む1個の加工工程として、R第
1工程(3)を選択する。これは、R第1工程(3)の
単独加工に他ならず、ステップS104は可能としてス
テップS105に移行して例えば加工時間63secを
算出する。ここで、加工順序未確定の加工工程は残って
いないので、ステップS110へ移行する。1個の加工
工程による同時加工、すなわちR第1工程(3)の単独
加工の加工時間63secと残りの加工工程の加工時間
(この場合は残りの加工工程が無いので0sec)を加
算した時間63secと、P{3}の最短加工時間を比
較するが、P{3}の最短加工時間は未だ記憶されてい
ないので、ステップS111へ移行してP{3}の最適
加工順序としてR第1工程(3)の単独加工、最短加工
時間として63secを記憶する。これで、R第1工程
(3)を含む1個の加工工程の全ての組み合わせを調べ
たので、ステップS112からステップS113へ移行
するが、m、nともに1であるので、P{3}の探索を
終了する。
【0011】P{3}を呼び出したのはP{2,3}の
ステップS115であるので、P{2,3}のステップ
109に移行し、P{3}に至る最適加工順序として
(1→2)、最短加工時間として98secを記憶す
る。そして、ステップS110に移行する。ここで、R
第1工程(2)の単独加工時間21secと、残りの加
工工程の加工時間すなわちR第2工程(3)の最短加工
時間63secの和84secと、P{2,3}の記憶
されている最短加工時間を比較するが、P{2,3}の
最短加工時間は未だ記憶されていないので、ステップS
111へ移行してP{2,3}の最適加工順序として
(2→3)、最短加工時間として84secを記憶す
る。これで、R第1工程(2)を含む1個の加工工程の
全ての組み合わせを調べたので、ステップS112から
ステップS113へ移行する。mは1、nは2であるの
で、ステップS114へ移行し、mを2としてステップ
S103へ移行する。R第1工程(2)を含む2個の加
工工程として、R第1工程(2)及びR第2工程(3)
を選択する。この2個の加工工程の同時加工は可能であ
るので、ステップS104からステップS105へ移行
し、同時加工による加工時間63secを算出する。2
個の加工工程から成る加工工程集合に対し、2個の加工
工程の同時加工を行ったので、もはや加工順序未確定の
加工工程は無いので、ステップS110へ移行する。2
個の加工工程の同時加工による加工時間63secと、
残りの0個の加工工程の加工時間0secの和63se
cは、記憶されているP{2,3}の最短加工時間84
secより短いので、P{2,3}の最適加工順序とし
て(2・3)、最短加工時間として63secを記憶す
る(ステップS111)。これで、R第1工程(2)を
含む2個の加工工程の全ての組み合わせを調べたので、
ステップS112からステップS113へ移行するが、
m、nともに2であるので、P{2,3}の探索を終了
する。
【0012】P{2,3}は、P{1,2,3}のステ
ップS115によって呼び出されたので、P{1,2,
3}のステップ109に移行し、P{2,3}に至る最
適加工順序として(1)、最短加工時間として77se
cを記憶する。そして、ステップS110へ移行する。
R第1工程(1)の単独加工時間77sec及びP
{2,3}の最短加工時間84secの和161sec
と、P{1,2,3}の記憶されている最短加工時間を
比較するが、P{1,2,3}の最短加工時間は未だ記
憶されていないので、ステップS111へ移行してP
{1,2,3}の最適加工順序として(1→2・3)、
最短加工時間として161secを記憶する(ステップ
S111)。これで、R第1工程(1)を含む1個の加
工工程の全ての組み合わせを調べたので、ステップS1
12からステップS113へ移行する。mは1、nは3
であるから、mを2として(ステップS114)、ステ
ップS103へ移行する。
【0013】R第1工程(1)を含む2個の加工工程と
して、R第1工程(1)及びR第2工程(2)を選択す
る。この2個の加工工程の同時加工は可能であるので、
ステップS104からステップS105へ移行し、同時
加工による加工時間77secを算出する。R第3工程
(3)が残っているので、ステップS106からステッ
プS107へ移行し、P{3}は探索済みなのでステッ
プS108へ移行する。ここで、R第1工程(1)とR
第2工程(2)の同時加工による加工時間77sec
と、記憶されているP{3}に至る最短加工時間98s
ecとを比較し、ステップS109にてP{3}に至る
最適加工順序を(1・2)に、最短加工時間を77se
cに更新する。次に、R第1工程(1)とR第2工程
(2)の同時加工による加工時間77sec及びP
{3}の最短加工時間63secの和140secと、
P{1,2,3}の記憶されている最短加工時間161
secを比較し(ステップS110)、前者が短いので
P{1,2,3}の最適加工順序を(1・2→3)に、
最短加工時間を140secに更新する(ステップS1
11)。
【0014】R第1工程(1)を含む2個の加工工程に
よる同時加工のチェックは、未だ終了していないのでス
テップS112からステップS103へ移行し、次の同
時加工工程の組み合わせとしてR第1工程(1)とR第
3工程(3)を選択する。R第1工程(1)とR第3工
程(3)は、加工領域が隣接しており、同時加工すると
工具が加工物に干渉してしまう。したがって、ステップ
S104の判定では同時加工不可となり、ステップS1
12へ移行する。以上で、R第1工程(1)を含む2個
の加工工程による同時加工のチェックは終了したので、
ステップS113にてmとnの値を比較する。mは2、
nは3なので、ステップS114にてmに1を加算して
3とし、ステップS103に移行する。
【0015】R第1工程(1)を含む3個の加工工程と
して、R第1工程(1)、R第2工程(2)、R第3工
程(3)を選択する。この3個の加工工程による同時加
工は、工具が加工物に干渉するため不可であり、ステッ
プS104からステップS112へ移行する。R第1工
程(1)を含む3個の加工工程の組み合わせは1組しか
無いので、ステップS113にてmとnの値を比較す
る。mとnの値はともに3であるので、処理を終了す
る。以上で全ての処理が終了し、最適加工順序は、(1
・2→3)となる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の方法で
は、入力された加工工程の最適な加工順序を求めること
ができる。しかしながら、加工工程数が多くなると計算
時間が膨大になり、現実的に使用することは困難にな
る。本発明は上述した事情から成されたものであり、本
発明の目的は、加工時間の短い加工順序を短時間で決定
することができる方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも2
つの刃物台を持ち、該刃物台で同時に加工を行うことが
できる数値制御施盤を制御する数値制御情報を作成する
ための同時加工を含む加工順序を決定する方法に関する
ものであり、本発明の上記目的は、各加工工程に割り当
てる任意の変数を組み合わせて構成した加工順序を表わ
す初期変数列を複数生成し、該生成した各変数列を構成
する変数の値を変更することにより新たな変数列を生成
して当該変数列の第一の適応度を計算する処理を繰り返
し、前記第一の適応度の最も高い変数列を加工順序とし
て決定するようにしたことにより達成される。そして、
前記新たな変数列を生成する変数の値を変更する処理
は、同じ値を持つ変数群に対して第二の適応度を計算
し、該第二の適応度が基準値以下のサイクルである場合
は、そのサイクルを構成する変数群の変数の値を変更せ
ず、その他の変数群の変数の値を変更するようにしたこ
とにより達成される。
【0018】
【作用】本発明にあっては、単独加工工程データから加
工時間の短い2刃物台同時加工順序を短時間で決定する
ので、適切な同時加工を行うための数値制御情報を容易
に作成することができる。
【0019】
【実施例】図1は本発明の同時加工を含む加工順序を決
定する方法を用いて数値制御情報作成を実行する装置の
構成を示すブロック図である。本発明の方法を実行する
装置は、全体の制御を行うCPU1と、処理手順情報等
が表示されるディスプレイ装置2と、加工工程データ等
の情報が入力される操作盤3と、各加工工程に割り当て
た変数から加工順序を表わす変数列を生成する変数列生
成部4と、生成した変数列を記憶する変数列記憶部5と
を備える。さらに、変数列の中の変更する変数を選択す
る変更変数選択部6と、変更変数選択部6で選択した変
数に新たに設定する値を決定して選択した変数に設定す
る変数値変更部7と、変数列の適応度を計算する適応度
計算部8と、生成した変数列の中から最も適応度の高い
変数列を選び加工順序を決定する加工順序決定部9と、
決定した加工順序を基に数値制御情報を作成する数値制
御情報作成部10を備える。
【0020】図2は本発明方法の動作を示すフローチャ
ートである。まず、各加工工程に変数を割り当て(ステ
ップS1)、初期変数列を生成する(ステップS2)。
初期変数列数は経験的に決定するものとするが、始めは
初期変数列の数を任意に決めておく。そして、各変数列
の適応度を計算する(ステップS3)。第一の適応度と
して、全加工工程を単独加工した場合の加工時間と当該
変数列によって表わされる加工順序による加工時間との
差を採用する。変数列の生成回数が、予め決めてある回
数に達したならば処理を終了し(ステップS4)、予め
決めてある回数に達していないならば、新しい変数列を
生成するための処理を行う(ステップS5)。新しい変
数列を生成したら、それらの適応度を計算するためステ
ップS3へ移行し、以降の処理を繰り返す。ステップS
4で変数列の生成回数が予定回数に達していれば、第一
の適応度の最も高い変数列を加工順序として採用し(ス
テップS6)、処理を終了する。
【0021】ステップS5で新しい変数列を生成するた
めの処理の一つは、既に生成されている変数列の中から
第一の親変数列と第二の親変数列を選択し、該2個の親
変数列から2個の子変数列を生成する処理である。例え
ば図4に示すように2個の親変数列を、各々変数群VA
と変数群VBに分類する。第一の子変数列は、第一の親
変数列の変数群VAと第二の親変数列の変数群VBの値
を組み合わせて生成される。第二の子変数列は、第一の
親変数列の変数群VBと第二の親変数列の変数群VAの
値を組み合わせて生成される。この処理を交叉と呼ぶ。
【0022】新しい変数列を生成するためのもう一つの
処理は、例えば図5に示すように既に生成されている変
数列の中から親変数列を選択し、選択した親変数列の任
意の変数番号の値を任意の値に変更することにより生成
される変数列を子変数列とする処理である。この処理を
突然変異と呼ぶ。図5の例では、丸で囲まれた変数の値
を変更している。
【0023】交叉によって新しい変数列を生成する場
合、加工時間の短くなるサイクルが新しい変数列に継承
される処理を行う。図3は、その処理を表わすフローチ
ャートである。その処理のために、第二の適応度とし
て、変数列の中で同じ値を持つ加工工程を二つの刃物台
で加工した場合の二つの刃物台の間の加工時間差を採用
する。この変数列の中で同じ値を持つ加工工程の集合は
従来の技術で説明したサイクルに他ならない。すなわ
ち、同じ値を持つ加工工程が3個以上あれば、図18の
ように同時加工している片方の加工工程が終了したら次
の加工工程を開始する加工方法を用いる。第二の適応度
はサイクル毎に計算する。第二の適応度が基準値以下の
サイクルがあれば(ステップS11)、そのサイクルを
構成する変数群とその他の変数群とに分類して、サイク
ルを構成する変数の値は変更せず、その他の変数の値を
変更し(ステップS12)、処理を終了する。ステップ
S11で第二の適応度が基準値を越える場合は、ステッ
プS12の処理を行わず、処理を終了する。
【0024】図6の例を用いて、図2のフローチャート
の動作を説明する。図6の例では、加工工程が5個ある
ので、各加工工程に割り当てる変数番号が1から5まで
必要であり、変数番号J(Jは1から5の任意数)が第
J工程に割り当てられるものとする(ステップS1)。
各加工工程に変数番号が割り当てられたら、初期変数列
を4個生成する(ステップS2)。変数列を構成する各
変数は、該変数に割り当てられた加工工程を同時加工す
るか否かを表わしている。変数列の中のある変数の値
が、該変数列の中の他の変数と同一値をとっていれば、
それらの変数に割り当てられた加工工程同士を同時加工
することを表わす。変数列の中に同一値をとっている変
数がなければ、該変数に割り当てられた加工工程は単独
加工となる。ここでは、図7のように変数列番号1から
4までの初期変数列が生成されたとする。4個の変数列
が各々異なる加工順序を表わしている。例えば、変数列
番号1の変数列の内容は、11123である。この変数
列では、第1工程、第2工程及び第3工程に割り当てら
れた変数が同一値1をとっている。これは、該3個の加
工工程を同時加工することを表わす。3工程以上の同時
加工に関する考え方は、前述の通りである。そして、第
4工程の変数が2、第5工程の変数が3であり、各々他
の変数と異なる値をとっているので、第4工程及び第5
工程は単独加工であることを表わす。その加工順序の構
成を図12に示す。
【0025】各変数列に対する第一の適応度は、図7の
第一の適応度の欄に示すようになる(ステップS3)。
第一の適応度は、前述のように全加工工程を単独加工し
た場合の加工時間と当該変数列によって表わされる加工
順序による加工時間との差である。ある工程の加工時間
CS(sec)は、以下の数1で計算できる。
【0026】
【数1】CS=Σ((60×Li)/(f×n))
【0027】Σは切込毎の切削時間の総和を表わす。切
削する量が多い場合には、一度の切込動作で加工が終了
せず、切込量毎に切込動作を繰り返すことになる。Li
(mm)は各切込における切削距離、f(mm/re
v)は送り、n(rpm)は回転数である。これらのデ
ータは対話的に入力したり、データベースに記憶したり
することにより保持する。Liにおけるiは、切込回数
がk回とすると、1からkまでの値をとる。同時加工に
おける加工時間CD(sec)は、2つの刃物台をA刃
物台及びB刃物台とすると、A刃物台に割り当てられた
加工工程の加工時間の和とB刃物台に割り当てられた加
工工程の加工時間の和のうち、大きいものとなる。同時
加工における回転数は、そのサイクルを構成する加工工
程の回転数のうち、最も小さい回転数を採用する。加工
工程をA刃物台、B刃物台に割り当てる方法は、加工工
程番号の小さい順に、そのサイクルにおいてその加工工
程に至るまでの加工時間の短い側の刃物台に加工工程を
割り当てていくものとする。例えば、前述の図7の変数
列番号1の変数列11123における第1工程、第2工
程及び第3工程の同時加工による加工時間を求めるに
は、該3個の加工工程の各々の加工時間を数1に従って
計算し、始めにA刃物台に第1工程を割り当てる。次い
で、前述のルールに従って、第2工程をB刃物台に、第
3工程をA刃物台に割り当てる。ここで、各加工工程の
切削条件が図11のようになっているとすると、切削距
離は図6の図面から求められるので、数1を用いて当該
サイクルにおける第1工程の加工時間が22.0se
c、第2工程の加工時間が44.0sec、第3工程の
加工時間が44.0secと計算できる。その結果、A
刃物台の加工時間は66.0sec、B刃物台の加工時
間は44.0secとなるので、当該同時加工の加工時
間はA刃物台の加工時間66.0secとなる。
【0028】さらに、図6の図面データ及び図11の切
削条件を数1に当てはめて、第4工程及び第5工程の加
工時間を計算し、変数列番号1の変数列によって表わさ
れる加工順序による加工時間を計算すると、235.7
secとなる。また、全加工工程を単独加工した場合の
加工時間CTは、各加工工程の加工時間を数1に従って
計算して、その総和をとることにより261.1sec
となる。よって、変数列番号1の変数列の第1の適応度
は、後者の加工時間261.1secと前者の加工時間
235.7secの差25.4となる。また、変数列番
号1の変数列11123において、変数値1を持つサイ
クルに対して、前述のようにA刃物台の加工時間が6
6.0sec、B刃物台の加工時間が44.0secと
なるので、その差22.0が第二の適応度となる。
【0029】変数列生成の予定回数を3回とすると、今
回の変数列生成回数は1であり、予定回数3に達しない
ので、ステップS4からステップS5に移行し、新しい
変数列を生成する処理を行う。まず、交叉の処理を行
う。任意に親変数列を選択した結果、変数列番号1の変
数列と変数列番号2の変数列から子変数列を生成するも
のとする。第二の適応度の基準値を30.0とした場
合、変数列番号1の変数列に対して、変数値1を持つサ
イクルの第二の適応度は前述のように22.0であり、
第二の適応度の基準値以下である(ステップS11)。
よって、変数列番号1の変数列のうち、変数値1を持つ
変数すなわち第1工程及び第2工程及び第3工程に割り
当てられた変数を変数群VAに、その他の変数すなわち
第4工程及び第5工程に割り当てられた変数を変数群V
Bとし、変数列番号1の変数群VAの値がそのまま子変
数列の1つに継承されるようにする(ステップS1
2)。そして、前述の交叉の処理手順に従って、図8の
ように変数列番号5の変数列と変数列番号6の変数列を
生成する。ステップS11で第二の適応度が基準値を越
える場合は、変数列を任意の位置で変数群VAと変数群
VBに分類し、交叉の処理を行う。もし交叉の処理によ
って生成された変数列が、既に生成されている変数列と
同一の内容を持つ変数列であるならば、新たに生成され
た変数列は廃棄する。
【0030】次に突然変異の処理を行う。変数列記憶部
に記憶されている各変数列に対し、任意の変数を選択
し、その値を任意の値に変更する。変数列番号1から4
までの各変数列に対し、図9に示す変数列番号7から1
0までの新しい変数列を順次生成したものとする。丸で
囲まれた変数が変更された変数である。ここでも交叉の
場合と同様に、新たに生成された変数列のうち既に生成
された変数列と同一の内容を持つものは廃棄する。交叉
と突然変異の処理を行った結果、新しい変数列を生成し
たら、ステップS3へ移行し新しい変数列の適応度を計
算する。この一連の処理を、ステップS4の判定で変数
列生成回数が3回に達するまで行う。
【0031】ステップ4の判定で変数列生成回数が3回
に達した時、変数列記憶部の内容は図10のようになっ
たとする。その中で第一の適応度の最も高い変数列は変
数列番号17のものである。したがって、変数列番号1
7の変数列から加工順序を決定し、数値制御情報を作成
する。変数列番号17の変数列で表現される加工順序
は、第1工程の単独加工+第2工程と第3工程の同時加
工+第4工程と第5工程の同時加工である。その加工順
序の構成を図13に示す。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明の加工順序の決定方
法によれば、加工順序を表わす変数列を用いて加工時間
の短い加工順序を探索するので、加工工程数が多くなっ
ても適切な時間で加工時間の短い加工順序を決定するこ
とができ、大幅な工数低減を図り、加工効率を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加工順序の決定方法を実行する数値制
御情報作成装置の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明方法の動作例を示す第1のフローチャー
トである。
【図3】本発明方法の動作例を示す第2のフローチャー
トである。
【図4】本発明方法による変数列の生成例を示す第1の
図である。
【図5】本発明方法による変数列の生成例を示す第2の
図である。
【図6】一般的な加工図面の一例を示す第1の図であ
る。
【図7】本発明方法による変数列の生成される様子を示
す第1の図である。
【図8】本発明方法による変数列の生成される様子を示
す第2の図である。
【図9】本発明方法による変数列の生成される様子を示
す第3の図である。
【図10】本発明方法による変数列の生成される様子を
示す第4の図である。
【図11】一般的な切削条件の一例を示す図である。
【図12】本発明方法による変数列が表わす加工順序の
第1の例を示す図である。
【図13】本発明方法による変数列が表わす加工順序の
第2の例を示す図である。
【図14】従来の加工順序の決定方法の動作例の一例を
示すフローチャートである。
【図15】図14の第1の分図である。
【図16】図14の第2の分図である。
【図17】一般的な加工順序の組み合わせの第1の例を
示す図である。
【図18】一般的な加工順序の組み合わせの第2の例を
示す図である。
【図19】一般的な加工図面の一例を示す第2の図であ
る。
【符号の説明】
1 CPU 2 ディスプレイ装置 3 操作盤 4 変数列生成部 5 変数列記憶部 6 変更変数選択部 7 変数値変更部 8 適応度計算部 9 加工順序決定部 10 数値制御情報作成部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2つの刃物台を持ち、刃物台
    で同時に加工を行うことができる数値制御施盤を制御す
    る数値制御情報を作成するための同時加工を含む加工順
    序を決定する方法において、各加工工程に割り当てる任
    意の変数を組み合わせて構成した加工順序を表わす初期
    変数列を複数成し、該生成した各変数列を構成する変
    数の値を変更することにより新たな変数列を生成して当
    該変数列の第一の適応度を計算する処理を繰り返し、前
    記第一の適応度の最も高い変数列加工順序として決定
    するようにしたことを特徴とする加工順序の決定方法。
  2. 【請求項2】前記新たな変数列を成する変数の値を変
    更する処理は、同じ値を持つ変数群に対して第二の適応
    度を計算し、第二の適応度が基準値以下のサイクルで
    ある場合は、そのサイクルを構成する変数群の変数の値
    を変更せず、その他の変数群の変数の値を変更するよう
    にした請求項1に記載の加工順序の決定方法。
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