JP3121789B2 - 圧搾式フィルタプレスの圧搾濾板 - Google Patents

圧搾式フィルタプレスの圧搾濾板

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JP3121789B2
JP3121789B2 JP09298681A JP29868197A JP3121789B2 JP 3121789 B2 JP3121789 B2 JP 3121789B2 JP 09298681 A JP09298681 A JP 09298681A JP 29868197 A JP29868197 A JP 29868197A JP 3121789 B2 JP3121789 B2 JP 3121789B2
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棟之 宮野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芯板の濾過床にあ
る原液孔と、該芯板の両側を覆う圧搾膜の濾過床にある
原液孔とを重ねあわせて密着させる圧搾式フィルタプレ
スの圧搾濾板に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記構成の一例として、実公昭5
3−48384号公報には、図6に示すように、芯板1
01の両側を覆う圧搾膜102の原液孔103同士を芯
板101の原液孔内で締付具を用いて締付けて連結する
ことが開示されている。図6中、芯板101の両側の圧
搾膜102の分割体106a、106bの屈曲片107
a、107bが通孔103で環状の合わせ板108a、
108bとボルト109とで締付けられている。一側の
合わせ板108aと屈曲片107a間、他側の合わせ板
108bと屈曲片107b間にはそれぞれ圧搾流体侵入
用の凹部は形成されていない。また、合わせ板108a
と圧搾膜102の分割体106a間、合わせ板108b
と圧搾膜102の分割体106b間にもそれぞれ圧搾流
体侵入用の凹部は形成されていない。両側の合わせ板1
08a、108bは、その内側の両屈曲片107a、1
07bをボルト109で強圧している。また、両合わせ
板108a、108bと芯板101の芯金112とは、
詳細な説明はないが、図6においてわずかに係合凹凸を
形成して接合している。上記したように、上記構造で
は、専ら両側の圧搾膜102,102を締付具を用いて
締め付けて連結することが開示されている。また、締め
付けを効果的にするため、圧搾膜102,102に凸部
110a、110bを付け、また合わせ板108a,1
08bに凸部111a、111bを付けている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな接合では、圧搾濾過のときに、原液孔103の中心
方向にかかる圧力を受けて、また、濾板の板面に直交す
る方向にかかる圧力を受けて、上記合わせ板108a,
108aを含む原液孔部分が芯金112から分離して外
れやすいといった欠点がある。この欠点を解消するた
め、原液孔部分に環状凹部又は凹溝を形成して圧搾膜の
一部を嵌合させることが考えられる。これに関して、原
液孔部分での圧搾膜と圧搾濾板の芯板との嵌合ではない
が、圧搾濾板の端縁での圧搾膜と芯板との嵌合に凹部を
利用したものが知られている。例えば、特公昭59−4
8130号公報には、図7に示すように、圧搾濾板20
1の弾性体(ゴム膜)203,203の周縁部(額縁)
203a,203a及びこれを基板202に固定する枠
204,204の破壊を防止する構造が開示されてい
る。具体的には、弾性体203,203の第1連結部2
15,215の内外両側に間隙222,222が形成さ
れ、濾板間を締付けて、弾性体203の密着部212を
逃げ込ませるための間隙として機能している。また、各
弾性体203の先端の抜止め凸部217,217の内外
両側にも間隙222,222が形成され、濾板間を締付
けて、各弾性体203の周縁部203aを逃げ込ませる
ための間隙として機能している。上記のとおり弾性体2
03の密着部212又は周縁部203aを間隙222に
逃げ込ませることによって、体積変化は生じず、これら
の部分は膨らんで、枠204と弾性体203との破壊を
防止しようとしている。
【0004】しかしながら、上記間隙222には弾性体
203の一部を逃げ込ませるための隙間として機能する
だけであり、圧搾流体が弾性体203と基板202との
間に供給されて弾性体203が膨張するとき、濾板の締
付力が少々不足していると、圧搾時に圧搾流体を封じ込
めることができず、濾板の外部に漏れ出てしまう可能性
があった。従って、本発明の目的は、上記問題を解決す
ることにあって、圧搾濾過のときに、原液孔の中心方向
にかかる圧力を受けて、また、圧搾濾板の板面に直交す
る方向にかかる圧力を受けても圧搾膜が芯板から外れる
ことがなく、かつ、濾板の締付力が少々不足していても
圧搾時に圧搾流体を封じ込めて漏れ出ることを効果的に
防止することができる圧搾式フィルタプレスの圧搾濾板
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及びその作用効果】上記目
的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、芯板の濾過床にある原液孔
と、該芯板の両側を覆う圧搾膜の濾過床にある原液孔と
を重ねあわせて密着させる圧搾式フィルタプレスの圧搾
濾板において、上記芯板の原液孔の内周面の周沿いに延
びる環状凹溝を設け、上記芯板の両側の上記圧搾膜は、
それぞれ、上記原液孔の周縁からその裏面側に断面U字
状に折り返した折り返し部を有し、該折り返し部の先端
部に、それぞれ、上記環状凹溝の外側の側壁に対向する
側がくぼんで環状凹部を有する凹環状の屈曲部が形成さ
れ、上記両側の圧搾膜の折り返し部と屈曲部とを上記環
状凹溝内に差し込み、上記環状凹溝内で、上記一方の圧
搾膜の屈曲部はその凹部のくぼんだ側とは反対側を他方
の圧搾膜に接触させるとともに、上記各圧搾膜の上記屈
曲部の上記凹部のくぼんだ側を上記環状凹溝の各側壁に
対向させて、上記各側壁と上記各屈曲部の上記凹部との
間にそれぞれ環状空間を形成し、上記両側の圧搾膜の上
記折り返し部を上記芯板の側壁に密着させるとともに上
記両側の圧搾膜の原液孔部分を上記芯板の原液孔部分に
押さえ付ける押え環を備えて、圧搾流体が上記圧搾膜と
上記芯板との間に供給されて上記圧搾膜が上記芯板に対
して膨張するとき上記圧搾流体が上記圧搾膜の上記折り
返し部と上記芯板の上記側壁との間に形成される間隙を
介して漏れ出ようとするとき、上記漏れ出た圧搾流体が
上記各屈曲部と上記各側壁とで形成された上記各環状空
間内に入り込んで上記屈曲部を膨張させ、上記屈曲部を
上記芯板の上記環状凹溝の内側の壁に密着させて上記環
状凹溝から上記圧搾濾板の外部へ上記圧搾流体が漏れ出
るのを防止するようにしたことを特徴とする圧搾式フィ
ルタプレスの圧搾濾板を提供する。
【0006】本発明の第2態様によれば、上記両側の圧
搾膜の上記折り返し部と上記屈曲部とを上記芯板の上記
環状凹溝内に差し込み、上記芯板の上記環状凹溝内で、
上記両屈曲部は上記凹部のくぼんだ側とは反対側同士を
背合わせ状に当接させるとともに、上記各圧搾膜の上記
屈曲部の上記凹部のくぼんだ側を上記環状凹溝の各側壁
に対向させて、上記各側壁と上記各屈曲部の上記凹部と
の間にそれぞれ環状空間を形成させ、上記押え環は、上
記両側の圧搾膜の上記折り返し部と上記屈曲部とで形成
された環状凹溝内に嵌合されて上記折り返し部を上記芯
板の側壁に密着させる第1押え環と上記両側の圧搾膜の
原液孔と上記第1の押え環とを原液孔内側から押さえる
第2押え環とを有するようにした第1態様に記載の圧搾
式フィルタプレスの圧搾濾板を提供する。
【0007】本発明の第3態様によれば、上記屈曲部
は、上記芯板の上記環状凹溝の底面に当接する先端側の
壁と、該先端側の壁から屈曲した側壁と、該側壁から上
記芯板の上記環状凹溝の側壁側に屈曲し上記押え環に当
接する原液孔中心側の壁とより構成する大略コ字状より
構成し、上記両側の圧搾膜の上記屈曲部の上記側壁同士
が背合わせ状に当接するようにした第1又は2態様に記
載の圧搾式フィルタプレスの圧搾濾板を提供する。上記
構成によれば、芯板の環状凹溝に両側の圧搾膜の折り返
し部を差込み、この折り返し部間と屈曲部間に形成され
る環状凹溝内に押え環の少なくとも一部を嵌め込んで、
圧搾膜の濾過床と芯板の濾過床との間から圧搾流体が漏
れ出た場合、漏れ出た圧搾流体が、その圧力により圧搾
膜と芯板との間に形成される間隙及び上記圧力により形
成される芯板と圧搾膜の折り返し部との間隙を介して、
上記凹環状の各屈曲部と対向する各側壁間に形成した環
状凹部内へ入り込むように構成している。従って、凹環
状の各屈曲部は、上記隙間から環状凹部に侵入する圧搾
流体により押圧されて、各側壁に容易に密着して、気密
性の高い環状凹部を形成する。該環状凹部に侵入した圧
搾流体は、各屈曲部が芯板の各側壁などに押圧密着され
て密封されているため、濾板外部へ圧搾流体が漏れ出る
ことがない。このため、上記構造にかかる圧搾膜と芯板
とを備える圧搾濾板を用いることにより、圧搾流体が漏
れ出ることなく、圧搾脱水作業が円滑に効率良く行うこ
とができる。
【0008】一方、従来の技術の欄に記載した従来の構
造のものでは、圧搾膜の膨張時に圧搾膜自体を逃げ込ま
せる間隙が形成されているだけで、圧搾流体を侵入させ
て圧搾膜と芯板との密着性を改善させるものはなく、圧
搾流体が漏れ出ることがあるといった欠点がある。ま
た、上記芯板の環状凹溝内に両側の圧搾膜の屈曲部を挿
入して押え環で固定するようにしたので、圧搾濾過のと
きに、原液孔の中心方向にかかる圧力を受けて、また、
圧搾濾板の板面に直交する方向にかかる圧力を受けて
も、圧搾膜が芯板から外れることがない。また、本発明
の環状凹部は、濾板の締付とは直接関係していないの
で、濾板の締付力が少々不足していても、圧搾濾過のと
きに、圧搾膜の濾過床と芯板の濾過床から漏れ出る圧搾
流体を封じ込めることができて、これを圧搾濾板の外部
に漏らす心配がない。また、本発明の圧搾濾板は、単に
芯板の環状凹溝に屈曲した屈曲部を嵌合して押え環で押
さえ付けて組み立てることができるため、組み立て又は
分解作業が簡単である。また、圧搾膜はその原液孔部に
ボルト孔などの貫通孔がないため、原液孔部で亀裂が発
生せず、破れが生じない。
【0009】
【発明の実施の形態及び実施例】以下に、本発明にかか
る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。本発明
の第1実施形態にかかるフィルタプレスの圧搾濾板は、
図1に示すように、芯板1の両側に圧搾膜2,2を覆っ
て形成する圧搾式フィルタプレスの圧搾濾板3におい
て、芯板1と各圧搾膜2との間に圧搾流体を供給して圧
搾脱水を行う際、圧搾流体を芯板1の原液孔4の内部に
も侵入させて、各圧搾膜2が芯板1に密着するようにし
て、圧搾流体が上記原液孔4,5の周辺から圧搾濾板外
部に漏れ出ないようにしている。具体的には、第1実施
形態の圧搾濾板3は、図1に示すように、下記のとおり
構成されている。上記圧搾濾板3では、芯板1の濾過床
1aにある原液孔4と、該芯板1の両側を覆う圧搾膜
2,2の濾過床2a,2aにある原液孔5,5とを重ね
あわせて密着させている。芯板1の原液孔4の内周面の
全周沿いには環状凹溝1cを設けている。
【0010】芯板1の両側の圧搾膜2,2には、それぞ
れ、各圧搾膜2の原液孔5の周縁からその裏面側に断面
U字状に折り返した環状の折り返し部7を有し、該折り
返し部7の先端部には、それぞれ、上記環状凹溝1cの
各側壁8に対向する側に凹部10が形成された凹環状の
屈曲部9が形成されている。上記各屈曲部9は、上記芯
板1の上記環状凹溝1cの底面8aに当接する先端側の
壁9aと、該先端側の壁9aから屈曲した側壁9bと、
該側壁9bから上記芯板1の上記環状凹溝1cの側壁側
に屈曲し後記する第1の押え環11に当接する原液孔中
心側の壁9cとより構成する大略コ字状より構成し、上
記両側の圧搾膜2,2の上記屈曲部9,9の上記側壁9
b,9b同士が背合わせ状に当接するようにしている。
【0011】上記両側の折り返し部7,7と上記凹環状
の2つの屈曲部9,9を上記芯板1の環状凹溝1c内に
差し込み、該環状凹溝1c内で、上記両屈曲部9,9は
凹部10,10が形成された側とは反対側同士を背合わ
せ状に当接させるとともに、上記凹部10,10が形成
された側をそれぞれ上記側壁8,8に対向させ、上記側
壁8,8と上記屈曲部9,9の上記環状凹部10,10
との間にそれぞれ環状空間が形成されるようにしてい
る。上記両側の圧搾膜2,2の原液孔5,5間から、上
記背合わせ状にした折り返し部7,7と両凹環状の屈曲
部9,9とで形成される環状凹溝6内に、第1の押え環
11を嵌め込む。さらに、上記両側の圧搾膜2,2の原
液孔5,5の内周面と上記環状凹溝6内に嵌合されかつ
180度ずつ2つに分割された第1の押え環11を原液
孔内側から径方向外向きに押さえる、1つのリング状の
第2の押え環12を嵌め込み、止めねじ50,50で両
者を固着する。次に、圧搾流体がどのように各環状凹部
10に侵入するか、また各圧搾膜2がどのように芯板1
に密着するかについて説明する。
【0012】上記圧搾濾板3を含む多数枚配列した濾板
3,43(濾板43は圧搾濾板又は圧搾膜を有しない普
通濾板)間において、隣接濾板間に挟み込まれた一対の
濾布14,14間の濾室内に原液孔4,5を介して原液
を供給して濾過を行う(図2の左側2枚の濾板の濾板締
付状態)。次いで、圧搾濾板3の芯板1と圧搾膜2間に
公知の供給手段で(図3)圧搾流体を供給する。この圧
搾流体の供給の仕方の一例としては、圧搾濾板3の芯板
1の4個の耳部1e,…,1eのうちの1つの耳部1e
を貫通する貫通口1fを圧搾流体供給用貫通口とし、こ
の貫通口1fから芯板1内を貫通する圧搾流体供給通路
1hを介して芯板1の濾過床1aに圧搾流体供給孔1
g,1gを開孔し、圧搾濾過時には、圧搾流体を芯板1
の濾過床1aと圧搾膜2の濾過床2aの裏面との間に供
給するようにしている。この結果、圧搾流体は、図1に
おいて矢符Wで示すとおり、圧搾膜2の濾過床2aと濾
布14の濾過面とを隣接濾板側へ移動させる。移動した
圧搾膜2と濾布14とを2点破線で図1に示す。濾過中
の圧搾膜2の濾過床2aと隣接濾板43の濾過床43a
間の距離S1は圧搾後には図1において示すように距離
2まで狭まり、上記濾過中の原液はさらに圧搾脱水さ
れることになる。なお、上記残りの3個の耳部1e,1
e,1eを貫通する貫通口は圧搾膜表面などから回収さ
れる濾液をフィルタプレス外部に排出する濾液回収口と
して機能する。
【0013】上記圧搾脱水中、圧搾流体は、図1で矢印
Wで示すように、圧搾膜2の濾過床2aと芯板1の濾過
床1aとの間に供給されて圧搾膜2を芯板1に対して膨
張させて、濾室内のケークを圧搾濾過する。このとき、
通常は、圧搾流体は圧搾膜2の濾過床2aと芯板1の濾
過床1aとの間から漏れ出ることはないが、圧搾流体の
圧力が高いときなどにおいては、圧搾流体が、芯板1の
原液孔4の表面と圧搾膜2の原液孔5の裏面側との間に
間隙tが形成され、さらに、圧搾膜2の折り返し部7と
芯板1の側壁8間にも間隙tが形成され、これらの間隙
tを通って矢印で示すように圧搾流体が環状凹部10に
入り込む。環状凹部10に入り込んだ圧搾流体は、環状
の屈曲部9の先端側の壁9aを芯板の環状凹溝1cの底
面8aに押し付ける。また、圧搾流体の圧力により、屈
曲部9の側壁9bは同時に反対側の圧搾膜2の凹環状の
屈曲部9の側壁9bと押し合う。さらに、上記圧搾流体
の圧力により、上記両凹環状屈曲部9,9の原液孔中心
側の壁9c,9cは、折り返し部7,7間にある第1の
押え環11と押し合う。第2の押え環12は、両圧搾膜
2,2の原液孔5,5と第1の押え環11とを原液孔内
側から支持した状態となっている。よって、圧搾膜2,
2の原液孔5,5は、該原液孔内方へ無用に変形するこ
となく、また第1の押え環11は、環状凹溝6内にあっ
て圧搾膜2,2の凹環状の屈曲部9,9を十分に支持す
ることができる。上記した第1実施形態によれば、以下
のような効果を奏することができる。
【0014】上記芯板1の環状凹溝1cに両側の圧搾膜
2,2の折り返し部7,7を差込み、この折り返し部
7,7間と屈曲部9,9間に形成される環状凹溝6内に
第1の押え環11を嵌め込むようにしている。よって、
圧搾膜2の濾過床2aと芯板1の濾過床1aとの間から
圧搾流体が漏れ出た場合、漏れ出た圧搾流体が、その圧
力により形成される圧搾膜2と芯板1との間隙t及び上
記圧力により形成される芯板1と圧搾膜2の折り返し部
7との間隙tを介して、上記凹環状の各屈曲部9と対向
する各側壁8間に形成した環状凹部10内へ入り込むこ
とができる。従って、凹環状の各屈曲部9は、上記隙間
tから環状凹部10に侵入する圧搾流体により押圧され
て、各側壁8に容易に密着することができて、高い気密
性の環状凹部10を形成することができる。該環状凹部
10に侵入した圧搾流体は、各屈曲部9が芯板1の各側
壁8などに押圧密着されて密封されているため、濾板外
部へ圧搾流体が漏れ出ることがない。このため、上記構
造にかかる圧搾膜2と芯板1とを備える圧搾濾板3を用
いることにより、圧搾流体が漏れ出ることなく、圧搾脱
水作業が円滑に効率良く行うことができる。
【0015】一方、従来の技術の欄に記載した従来の構
造のものでは、圧搾膜の膨張時に圧搾膜自体を逃げ込ま
せる間隙が形成されているだけで、圧搾流体を侵入させ
て圧搾膜と芯板との密着性を改善させるものはなく、圧
搾流体が漏れ出ることがあるといった欠点がある。ま
た、上記芯板1の環状凹溝1c内に両側の圧搾膜2,2
の屈曲部9,9を挿入して押え環11,12で固定する
ようにしたので、圧搾濾過のときに、原液孔の中心方向
にかかる圧力を受けて、また、圧搾濾板の板面に直交す
る方向にかかる圧力を受けても、圧搾膜2,2が芯板1
から外れることがない。また、本実施形態の環状凹部1
0は、濾板の締付とは直接関係していないので、濾板の
締付力が少々不足していても、圧搾濾過のときに、圧搾
膜2の濾過床2aと芯板1の濾過床1aから漏れ出る上
記環状凹部10は圧搾流体を封じ込めることができ、圧
搾流体を圧搾濾板3の外部に漏らす心配がない。また、
本実施形態による圧搾濾板3は、単に芯板1の環状凹溝
1cに屈曲した屈曲部9,9を嵌合して2つの押え環1
1,12で押さえ付けるようにして組み立てるようにし
たので、組み立て又は分解作業が簡単である。また、圧
搾膜2は原液孔部にボルト孔などの貫通孔がないため、
原液孔部で亀裂が発生せず、破れが生じない。
【0016】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その他種々の態様で実施できる。例え
ば、本発明の第2実施形態にかかる圧搾濾板としては、
図4に示すように、芯板1の両側の圧搾膜2,2におい
て、屈曲部19A,19Bの位置を変えて、一方の屈曲
部19Aの濾液孔中心側の壁9cと他方の屈曲部19B
の先端側の壁9aが当接するように、互い違いに配置し
たものである。なお、16は環状凹溝、20A,20B
は環状凹部、21は第1押え環であり、これらは、図1
の環状凹溝6、環状凹部10、第1押え環11にそれぞ
れ対応する。また、本発明の第3実施形態にかかる圧搾
濾板としては、図5に示すように、各屈曲部29を大略
コ字状ではなく断面円環状とし、かつ、その一部の開孔
から圧搾流体が各屈曲部29内の環状凹部30内に入り
込むことができるようにしてもよい。なお、26は環状
凹溝、30は環状凹部、31は第1押え環であり、これ
らは、図1の環状凹溝6、環状凹部10、第1押え環1
1にそれぞれ対応する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態にかかるフィルタプレ
スの圧搾濾板の芯板と圧搾膜との密着構造を示す部分拡
大断面図である。
【図2】 左側から2枚の濾板は濾板締付状態、及び、
右側から2枚の濾板は濾板開枠状態をそれぞれ示す図1
のフィルタプレスの圧搾濾板を含むフィルタプレスの断
面図である。
【図3】 図1の圧搾濾板の正面図である。
【図4】 本発明の第2実施形態にかかるフィルタプレ
スの圧搾濾板の芯板と圧搾膜との密着構造を示す部分拡
大断面図である。
【図5】 本発明の第3実施形態にかかるフィルタプレ
スの圧搾濾板の芯板と圧搾膜との密着構造を示す部分拡
大断面図である。
【図6】 従来のフィルタプレスの圧搾濾板の圧搾膜と
芯板との密着構造を示す部分拡大断面図である。
【図7】 図6とは別の従来のフィルタプレスの圧搾濾
板の圧搾膜と芯板との密着構造を示す部分拡大断面図で
ある。
【符号の説明】
1…芯板、1a…濾過床、1e…耳部、1f…圧搾流体供
給用貫通口、1g…圧搾流体供給孔、1h…圧搾流体供給
通路、2…圧搾膜、2a…濾過床、3…圧搾濾板、4…
原液孔、5…原液孔、6,16,26…環状凹溝、7…
折り返し部、8…側壁、9,19A,19B,29…屈
曲部、9a…先端側の壁、9b…側壁、9c…濾液孔中
心側の壁、10,20A,20B,30…環状凹部、1
1,21,31…第1の押え環、12…第2の押え環、
14…濾布、15…濾布吊り棒、17…サイドビーム、
43…濾板、50…止めねじ、t…間隙、S1…圧搾前
の濾過床間の距離、S2…圧搾後の濾過床間の距離、W
…圧搾流体の圧搾力。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯板(1)の濾過床(1a)にある原液
    孔(4)と、該芯板(1)の両側を覆う圧搾膜(2)の
    濾過床(2a)にある原液孔(5)とを重ねあわせて密
    着させる圧搾式フィルタプレスの圧搾濾板において、 上記芯板(1)の原液孔(4)の内周面の周沿いに延び
    る環状凹溝(1c)を設け、 上記芯板(1)の両側の上記圧搾膜(2)は、それぞ
    れ、上記原液孔(5)の周縁からその裏面側に断面U字
    状に折り返した折り返し部(7)を有し、該折り返し部
    (7)の先端部に、それぞれ、上記環状凹溝(1c)の
    外側の側壁(8)に対向する側がくぼんで環状凹部(1
    0)を有する凹環状の屈曲部(9,19,29)が形成
    され、 上記両側の圧搾膜の折り返し部(7)と屈曲部(9)と
    を上記環状凹溝(1c)内に差し込み、上記環状凹溝
    (1c)内で、上記一方の圧搾膜の屈曲部(9,19,
    29)はその凹部のくぼんだ側とは反対側を他方の圧搾
    膜に接触させるとともに、上記各圧搾膜の上記屈曲部の
    上記凹部のくぼんだ側を上記環状凹溝の各側壁(8)に
    対向させて、上記各側壁(8)と上記各屈曲部(9)の
    上記凹部(10)との間にそれぞれ環状空間を形成し、 上記両側の圧搾膜(2)の上記折り返し部(7)を上記
    芯板の側壁に密着させるとともに上記両側の圧搾膜の原
    液孔部分を上記芯板の原液孔部分に押さえ付ける押え環
    (11,12)を備えて、 圧搾流体が上記圧搾膜と上記芯板との間に供給されて上
    記圧搾膜が上記芯板に対して膨張するとき上記圧搾流体
    が上記圧搾膜の上記折り返し部と上記芯板の上記側壁と
    の間に形成される間隙(t)を介して漏れ出ようとする
    とき、上記漏れ出た圧搾流体が上記各屈曲部と上記各側
    壁とで形成された上記各環状空間内に入り込んで上記屈
    曲部を膨張させ、上記屈曲部を上記芯板の上記環状凹溝
    の内側の壁に密着させて上記環状凹溝から上記圧搾濾板
    の外部へ上記圧搾流体が漏れ出るのを防止するようにし
    たことを特徴とする圧搾式フィルタプレスの圧搾濾板。
  2. 【請求項2】 上記両側の圧搾膜の上記折り返し部
    (7)と上記屈曲部(9)とを上記芯板(1)の上記環
    状凹溝(1c)内に差し込み、上記芯板の上記環状凹溝
    (1c)内で、上記両屈曲部(9)は上記凹部のくぼん
    だ側とは反対側同士を背合わせ状に当接させるととも
    に、上記各圧搾膜の上記屈曲部の上記凹部のくぼんだ側
    を上記環状凹溝の各側壁(8)に対向させて、上記各側
    壁(8)と上記各屈曲部(9)の上記凹部(10)との
    間にそれぞれ環状空間を形成させ、 上記押え環は、上記両側の圧搾膜(2)の上記折り返し
    部(7)と上記屈曲部とで形成された環状凹溝(6)内
    に嵌合されて上記折り返し部を上記芯板の側壁に密着さ
    せる第1押え環(11)と上記両側の圧搾膜(2)の原
    液孔(5)と上記第1の押え環(11)とを原液孔内側
    から押さえる第2押え環(12)とを有するようにした
    請求項1に記載の圧搾式フィルタプレスの圧搾濾板。
  3. 【請求項3】 上記屈曲部(9)は、上記芯板の上記環
    状凹溝(1c)の底面に当接する先端側の壁(9a)
    と、該先端側の壁から屈曲した側壁(9b)と、該側壁
    から上記芯板の上記環状凹溝の側壁側に屈曲し上記押え
    環に当接する原液孔中心側の壁(9c)とより構成する
    大略コ字状より構成し、上記両側の圧搾膜の上記屈曲部
    の上記側壁同士が背合わせ状に当接するようにした請求
    項1又は2に記載の圧搾式フィルタプレスの圧搾濾板。
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