JP3118501B2 - 熱転写型記録装置 - Google Patents

熱転写型記録装置

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JP3118501B2
JP3118501B2 JP10630995A JP10630995A JP3118501B2 JP 3118501 B2 JP3118501 B2 JP 3118501B2 JP 10630995 A JP10630995 A JP 10630995A JP 10630995 A JP10630995 A JP 10630995A JP 3118501 B2 JP3118501 B2 JP 3118501B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱ヘッドとインクフィ
ルムを用いてカット紙形の記録紙に印字を行う熱転写型
記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばファクシミリ装置において受信し
た画信号を記録する記録部に用いられる記録装置のひと
つとして、感熱ヘッドとインクフィルムを用いてカット
紙形の記録紙に印字を行う熱転写型記録装置がある。
【0003】従来、この種の熱転写型記録装置として図
3に示す構成のものがある。図中1は感熱ヘッド、2は
この感熱ヘッド1に対面して設けられたプラテンロー
ラ、3は給紙ローラである。給紙ローラ3は感熱ヘッド
1の下側に設けられたカセットCに積層して収容された
カット紙形の記録紙Pを最上層のものから順次繰り出す
ものである。4、5は搬送ローラで、これらはカセット
Cとプラテンローラ2との間における記録紙搬送路に沿
って設けられる。6、7は搬送ローラ4、5に接触する
ピンチローラ、8はプラテンローラ2に対して記録紙搬
送方向の下流側に設けられた排出ローラ、9は排出ロー
ラ8に接触するピンチローラである。
【0004】10はインクフィルムFをコイル状に巻回
した支持リールで、これは感熱ヘッド1に対して記録紙
搬送方向上流側に設けられる。11はインクフィルムF
をコイル状に巻き取る巻き取りリールで、これは感熱ヘ
ッド1に対して記録紙搬送方向下流側に設けられる。イ
ンクフィルムFは支持リール10から感熱ヘッド1とプ
ラテンローラ2との間を通って巻き取りリール11へ渡
される。
【0005】感熱ヘッド1は枢軸12によりプラテンロ
ーラ2に対して接近離間する方向に揺動可能に設けられ
ている。13はレリーズ部材で、これは感熱ヘッド1に
近接して設けられ、感熱ヘッド1をプラテンローラ2に
対して接近離間する方向に揺動させるようにそれ自身も
揺動可能に設けられている。
【0006】14はプラテンローラ2、給紙ローラ3、
搬送ローラ4、5および排出ローラ8を回転駆動するモ
ータ(電動機)である。15は支持リール10および巻
き取りリール11を回転駆動するモータ(電動機)であ
る。16はレリーズ部材13を揺動させるモータ(電動
機)である。
【0007】このように構成された熱転写型記録装置に
おいて印字動作を行う場合について説明する。印字を待
機している場合には、モータ16の駆動によりレリーズ
部材13がプラテンローラ2から離れる方向に揺動さ
れ、レリーズ部材13により感熱ヘッド1が揺動されて
プラテンローラ2から離間される。
【0008】印字動作を行う場合には、モータ14の駆
動によりプラテンローラ2、給紙ローラ3および搬送ロ
ーラ4、5が夫々図示矢印の方向に回転される。カセッ
トCに積層された記録紙Pは回転する給紙ローラ3によ
り繰り出され、次いで回転する搬送ローラ4、5により
プラテンローラ2へ向けて搬送される。
【0009】この時、感熱ヘッド1はプラテンローラ2
から離間した状態である。すなわち、感熱ヘッド1とプ
ラテンローラ2とが接触していると、プラテンローラ2
の回転に伴い両者の間にあるインクフィルムFは、まだ
印字が行われていないにもかかかわらず送られてしま
い、印字に使用されない無駄な部分が生じることにな
る。そこで、インクフィルムFを節約するために、前述
した構成にしてプラテンローラ2が回転してもインクフ
ィルムFが送られないようにしている。
【0010】搬送された記録紙Pの前端がプラテンロー
ラ2へ到達すると、モータ16が駆動してレリーズ部材
13がプラテンローラ2に接近する方向に揺動され、レ
リーズ部材13により感熱ヘッド1が揺動されてプラテ
ンローラ2に接触させられる。同時にモータ15により
支持リール10と巻き取りリール11が図示矢印の方向
に回転され、インクフィルムFは支持リール10から繰
り出されて記録紙Pと同じ方向に前進移動されて巻き取
りリール11に巻き取られる。
【0011】なお、巻き取りリール11を回転するのは
インクフィルムFのたるみを防止するためである。
【0012】そして、記録紙Pは回転するプラテンロー
ラ2により感熱ヘッド1とプラテンローラ2との間を通
って搬送される。これと同時にインクフィルムFは記録
紙Pに重なって感熱ヘッド1に摺接しながら記録紙Pと
同じ方向に前進移動される。これにより感熱ヘッド1で
出力される情報によりインクフィルムFが加熱され、イ
ンクフィルムFのインクが記録紙Pに転写されて印字が
行われる。
【0013】記録紙Pがプラテンローラ2を通過して印
字が終了した後は、記録紙Pは回転される排出ローラ8
により搬送されて記録装置の外部へ排出される。記録紙
Pがプラテンローラ2を通過して印字が終了すると、モ
ータ16の駆動によりレリーズ部材13がプラテンロー
ラ2から離れる方向に揺動され、レリーズ部材13によ
り感熱ヘッド1が揺動されてプラテンローラ2から離間
される。また、モータ15の駆動が停止されて巻き取り
リール11の回転が停止され、インクフィルムPの前進
移動が停止される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述したように従来の
熱転写型記録装置では、印字を行う段階で、プラテンロ
ーラ2の回転に伴いプラテンローラ2と感熱ヘッド1と
の間にあるインクフィルムFが送られてしまい、インク
フィルムFに印字に使用されない無駄な部分が生じると
いう事態の発生を防止して、インクフィルムFを節約す
るために、レリーズ機構を設けて、印字を行う前の段階
で感熱ヘッド1をプラテンローラ2から離間するように
している。
【0015】このように従来の熱転写型記録装置では、
インクフィルムFを節約するために感熱ヘッドを揺動可
能に設ける構成、感熱ヘッドを揺動させるレリーズ部材
およびこのレリーズ部材を駆動するモータを設けている
ために、装置の部品点数が多くなり、構成が複雑化し、
さらに装置が大型化して装置のコストが高くなるという
問題があった。
【0016】本発明は前記事情に基づいてなされたもの
で、部品点数の増大、構成の複雑化、および大型化を伴
わずに、インクフィルムの節約を図ることができて大変
経済的である熱転写型記録装置を提供することを目的と
する。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の熱転写型記録装置は、感熱ヘッドと、この感
熱ヘッドに対面して設けられたプラテンローラと、カッ
ト紙形の記録紙を前記感熱ヘッドと前記プラテンローラ
との間に向けて搬送する搬送ローラと、前記感熱ヘッド
と前記プラテンローラとの間を通過した前記記録紙を排
出する排出ローラと、ロール状のインクフィルムを支持
する支持リールおよびこの支持リールから繰り出されて
前記前記感熱ヘッドと前記プラテンローラとの間を通過
した前記インクフィルムを巻き取る巻き取りリールと、
前記搬送ローラおよび前記排出ローラを回転駆動する第
1のモータを含む第1の回転駆動機構と、前記プラテン
ローラおよび前記巻き取りリールを回転駆動する第2の
モータを含む第2の回転駆動機構とを具備することを特
徴とする。
【0018】
【作用】前記構成では、記録紙搬送用の搬送ローラと排
出ローラとを第1のモータで駆動し、インクフィルム用
の巻き取りリールとプラテンローラとを第2のモータで
駆動するようにしている。すなわち、プラテンローラを
搬送ローラおよび排出ローラとは分離して、インクフィ
ルム用の巻き取りリールを駆動するモータで駆動するよ
うにしている。
【0019】このため、印字を行う時に、搬送ローラに
より記録紙を搬送する動作とは別個に、プラテンローラ
の回転を行わずインクフィルムを前進移動しないように
することができる。これにより印字を行う時にインクフ
ィルムが印字に使用されないにもかかわらず無駄に前進
移動されることがなくインクフィルムの節約を図ること
ができる。すなわち、印字を行う時にインクフィルムの
節約を図るために、感熱ヘッドを揺動してプラテンロー
ラから離間させる必要がない。
【0020】このため、感熱ヘッドを揺動可能に設ける
構成、感熱ヘッドを揺動させるレリーズ部材およびこの
レリーズ部材を駆動するモータを設ける必要がない。従
って、本発明の熱転写型記録装置は、部品点数の増大、
構成の複雑化、および大型化を伴わずに、インクフィル
ムの節約を図ることができて大変経済的である。
【0021】
【実施例】本発明の一実施例について図1および図2を
参照して説明する。この実施例は、本発明の熱転写型記
録装置をファクシミリ装置において受信した画信号を記
録する記録部に適用したものである。
【0022】図1は熱転写型記録装置の回転駆動機構を
示し、図2は熱転写型記録装置の各ローラおよびリール
を示している。図1および図2において21は感熱ヘッ
ド、22はこの感熱ヘッド1に対面して接触して設けら
れたプラテンローラ、23はプラテンローラ2の下側に
設けられた給紙ローラである。この給紙ローラ23は感
熱ヘッド11の下側に設けられたカセットCに積層して
収容されたカット紙形の記録紙Pを最上層のものからプ
ラテンローラ23へ向けて順次繰り出すものである。
【0023】24は搬送ローラで、これはカセットCと
プラテンローラ22との間における記録紙搬送路に設け
られる。25は搬送ローラ24に接触するピンチロー
ラ、である。26はプラテンローラ22に対して記録紙
搬送方向の下流側に設けられた排出ローラ、27は排出
ローラ26に接触するピンチローラである。
【0024】28はインクフィルムFをコイル状に巻回
した支持リールで、これは感熱ヘッド21に対して記録
紙搬送方向上流側に設けられる。29はインクフィルム
Fをコイル状に巻き取る巻き取りリールで、これは感熱
ヘッド21に対して記録紙搬送方向下流側に設けられ
る。インクフィルムFは感熱ヘッド21とプラテンロー
ラ22との間を通って支持リール28と巻き取りリール
29との間に渡して設けられている。
【0025】30は搬送ローラ24とカセットCとの間
に設けられた記録紙Pを案内するガイド、31は搬送ロ
ーラ24とプラテンローラ22との間に設けられたガイ
ド、32はプラテンローラ22と排出ローラ26との間
に設けられたガイド、33は排出ローラ26に対して記
録紙搬送方向下流側に設けられたガイド,34はインク
フィルムFに張力を与えるガイドピンである。
【0026】次に回転駆動機構について述べる。図2に
おいて41は第1の回転駆動機構、42は第2の回転駆
動機構である。第1の回転駆動機構41は、給紙ローラ
23、搬送ローラ24および排出ローラ26を回転駆動
するものである。回転駆動機構41は、第1のモータ5
1(電動機)、モータ51の回転軸に直結する歯車5
2、歯車53、歯車54、歯車55、歯車56、歯車5
7、歯車58、歯車59、搬送ローラ24に直結する歯
車60、歯車61、歯車62、給紙ローラ23に直結す
る歯車63、排出ローラ26に直結する歯車64を有し
ており、各歯車52ないし歯車64は順次噛合して回転
を伝達するようになっている。
【0027】第2の回転駆動機構42は、プラテンロー
ラ22、支持リール28および巻き取りリール29を回
転駆動するものである。第2の回転駆動機構42は、第
2のモータ71(電動機)、モータ71の回転軸に直結
する歯車72、歯車73、歯車74、歯車75、プーリ
76、ベルト77、プーリ78、歯車79、歯車80、
歯車81、支持リール28に直結された歯車82、歯車
83および巻き取りリール29に直結された歯車84を
有しており、歯車72ないし歯車75、歯車79ないし
歯車82は順次噛合して回転を伝達するようになってい
るとともに、ベルト77は歯車75から歯車79へ回転
を伝達するようになっている。また、歯車82ないし歯
車84は順次噛合して回転を伝達するようになってい
る。
【0028】制御手段100について述べる。制御手段
100は、センサ91、制御回路101、モータ駆動回
路102およびモータ駆動回路103を有している。セ
ンサ91はプラテンローラ22の近傍に設けられ、搬送
されてきた記録紙Pの前端がプラテンローラ22に到達
したこと、記録紙Pの後端がプラテンローラ22に到達
したことを検出して、制御回路101に情報を出力す
る。モータ駆動回路102は第1のモータ51の駆動、
停止を制御し、モータ駆動回路103は第2のモータ7
1の駆動、停止を制御する。制御回路101はモータ駆
動回路102、103に対して指令を出力するものであ
り、またセンサ91からの情報を受けて記録紙Pがプラ
テンローラ22まで搬送された時に第2のモータ71を
起動し,記録紙Pがプラテンローラ22を通過し終わっ
た時に第2のモータの回転を停止するように指令を出力
するようになっている。
【0029】このように本実施例の熱転写型記録装置
は、記録紙搬送用の搬送ローラ24と排出ローラとを第
1のモータ51で駆動し、インクフィルム用の支持リー
ル28および巻き取りリール29とプラテンローラとを
第2のモータ71で駆動するようにしている。すなわ
ち、プラテンローラ22を搬送ローラ28および排出ロ
ーラ29とは分離して、支持リール28および巻き取り
リール用29のモータ71で駆動するように構成してい
る。
【0030】このように構成された熱転写型記録装置に
おいて印字動作を行う場合について説明する。制御回路
101からモータ駆動回路102に対して駆動指令を与
え、モータ駆動回路102が第1の回転駆動機構41に
おける第1のモータ51を起動する。第1のモータ51
の回転は、第1の回転駆動機構41における歯車52な
いし歯車60を経て搬送ローラ24に伝達され、また歯
車60から歯車62を経て給紙ローラ23に伝達され、
さらに歯車63から歯車64を経て排出ローラ26に伝
達される。これにより給紙ローラ23、搬送ローラ24
および排出ローラ26は夫々図2の矢印で示す記録紙搬
送方向に向けて回転される。
【0031】カセットCに積層された記録紙Pは回転す
る給紙ローラ23により前方へ向けて繰り出され、次い
で回転する搬送ローラ24とこの搬送ローラ24に接触
して回転されるピンチローラ25とに挟まれて搬送力が
与えられてプラテンローラ2へ向けて搬送される。
【0032】この場合、プラテンローラ22は搬送ロー
ラ24と一緒に回転せず停止したままであるから、イン
クフィルムFが印字に使用されないにもかかわらず無駄
に移動されることがなく、インクフィルムFの節約を図
ることができる。
【0033】記録紙Pの前端がプラテンローラ22へ到
達すると、センサ91はこのことを検出して制御回路1
01へ情報を出力する。制御回路101からモータ駆動
回路103に対して駆動指令を与え、モータ駆動回路1
03が第2の回転駆動機構42における第2のモータ7
1を起動する。第2のモータ71の回転は、第2の回転
駆動機構42における歯車72ないし歯車75、プーリ
76、ベルト77、プーリ78を経てプラテンローラ2
2に伝達され、次いで歯車79ないし歯車82を経て支
持リール28に伝達され、また歯車79から歯車83、
84を経て巻き取りリール29に伝達される。
【0034】これによりプラテンローラ22は図2の矢
印で示す記録紙搬送方向に向けて回転され、支持リール
28および巻き取りリール29は図2の矢印で示すイン
クフィルム前進移動方向に向けて回転される。そして、
インクフィルムFは支持リール28から繰り出され移動
されて巻き取りリール29に巻き取られる。
【0035】これによりインクフィルムFは記録紙Pと
重なって感熱ヘッド1とプラテンローラ2との間を通っ
て搬送される。
【0036】この時、記録紙PとインクフィルムFはプ
ラテンローラ22により押圧され、インクフィルムFは
記録紙Pに重なって感熱ヘッド1に摺接しながら移動さ
れる。これにより感熱ヘッド21で出力される情報によ
りインクフィルムFが加熱され、インクフィルムFのイ
ンクが記録紙Pに転写されて印字が行われる。
【0037】記録紙Pに後端がプラテンローラ22を通
過して印字が終了した後に、記録紙Pは回転される排出
ローラ26およびこの排出ローラ26に接触するピンチ
ローラ27により搬送されて記録装置の外部へ排出され
る。
【0038】この場合、第2の回転駆動機構42におけ
る第2のモータ71の駆動が停止されてプラテンローラ
2の回転が停止されるので、インクフィルムFが前進移
動されない。これによりインクフィルムFが印字に使用
されないにもかかわらず無駄に移動されることがなく、
インクフィルムFの節約を図ることができる。
【0039】このように本発明の熱転写型記録装置は、
印字を行う時に、搬送ローラにより記録紙を搬送する動
作とは別個に、プラテンローラの回転を行わずインクフ
ィルムを前進移動しないようにすることができ、印字を
行う時にインクフィルムの節約を図るために、感熱ヘッ
ドを揺動してプラテンローラから離間させる必要がな
い。
【0040】従って、本発明の熱転写型記録装置は、感
熱ヘッドを揺動可能に設ける構成、感熱ヘッドを揺動さ
せるレリーズ部材およびこのレリーズ部材を駆動するモ
ータを設ける必要がない。
【0041】なお、印字に際して記録紙Pの後端に一定
量の余白が生じた場合には、その長さ分のインクフィル
ムFが印字に使用されないことになる。そこで、インク
フィルムFを所定長さ分移動され逆方向に後退移動して
支持ロール28側に戻し、次の印字に使用することにす
る。
【0042】記録紙Pの後端がプラテンローラ22に到
達すると、センサ91はこのことを検出して制御回路1
01へ情報を出力する。制御回路101はセンサ91か
らの情報を受けて記録紙Pの後端が感熱ヘッド21とプ
ラテンローラ22の間を通過し終わる所定時間が経過し
た後に、記録紙Pの後端が感熱ヘッド1とプラテンロー
ラ22の間を通過し終わったと判断して、第2のモータ
駆動回路102に対してインクフィルム搬送時とは反対
方向の逆回転を指令する。
【0043】これにより第2のモータ駆動回路102は
第2のモータ71をインクフィルム搬送時とは反対方向
の逆回転させる。この回転は前述したように第2の回転
駆動機構42における経路を経て伝達され、プラテンロ
ーラ22は記録紙搬送方向とは逆方向に回転され、支持
リール28および巻き取りリール29はインクフィルム
搬送方向とは逆方向に回転される。このため、インクフ
ィルムFはフィルム搬送方向とは逆方向に後退移動され
て支持リール28側へ向けて戻される。インクフィルム
Fの戻される長さは、記録紙Pの後端に生じた余白の大
きさに対応する大きさである。
【0044】このように余白の多い印字を終了した後に
は、排出ローラ26が第1のモータ51により記録紙搬
送方向に回転駆動されて、プラテンローラ22を通過し
た記録紙Pは排出ローラ26により搬送排出される。こ
の時、感熱ヘッド21とプラテンローラ22との間はイ
ンクフィルムFのみが有るだけである。
【0045】そして、第2のモータ71により支持リー
ル28および巻き取りリール29とプラテンローラ22
が搬送方向とは逆方向に回転され、インクフィルム28
は印字に使用されなかった長さ分だけ巻き取りリール2
9から繰り出されて印字時とは逆方向に後退移動されて
支持リール28に巻き取られる。
【0046】前述のような構成にしたので、感熱ヘッド
21を揺動可能に設ける構成、感熱ヘッド21を揺動さ
せるレリーズ部材およびこのレリーズ部材を駆動するモ
ータを設ける必要がない。
【0047】なお、本発明は前述した実施例に限定され
ずに、種々変形して実施することができる。例えば前述
した実施例では給紙カセットから記録紙を繰り出すよう
にいしているが、本発明ではこれに限定されず、要は感
熱ヘッドに向けて記録紙を搬送する搬送ローラを備えて
いれば良い。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明の熱転写型記
録装置によれば、記録紙搬送用の搬送ローラと排出ロー
ラとを第1のモータで駆動し、インクフィルム用の巻き
取りリールとプラテンローラとを第2のモータで駆動す
る構成としているので、印字を行う時に、搬送ローラに
より記録紙を搬送する動作とは別個に、プラテンローラ
の回転を行わずインクフィルムを前進移動しないように
することができ、印字を行う時にインクフィルムの節約
を図るために、感熱ヘッドを揺動してプラテンローラか
ら離間させる必要がない。
【0049】従って、本発明の熱転写型記録装置は、感
熱ヘッドを揺動可能に設ける構成、感熱ヘッドを揺動さ
せるレリーズ部材およびこのレリーズ部材を駆動するモ
ータを設ける必要がなく、部品点数の増大、構成の複雑
化、および大型化を伴わずに、印字終了後にインクフィ
ルムを戻し移動させる作動を行わせることができて大変
経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である記録装置における回転
駆動機構を示す図。
【図2】同実施例の記録装置の構成を示す図。
【図3】従来の一例である記録装置の構成を示す図。
【符号の説明】
21…感熱ヘッド、 22…プラテンローラ、 23…給紙ローラ、 24…搬送ローラ、 26…排出ローラ、 28…支持ローラ、 29…巻き取りローラ、 41…第1の回転駆動機構、 42…第2の回転駆動機構、 51…第1のモータ、 51…第2のモータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B41J 33/54 B41J 3/20 109Z (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/32 - 2/325 B41J 11/00 B41J 17/08 B41J 23/02 B41J 33/388 B41J 33/54

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感熱ヘッドと、この感熱ヘッドに対面し
    て設けられたプラテンローラと、カット紙形の記録紙を
    前記感熱ヘッドと前記プラテンローラとの間に向けて搬
    送する搬送ローラと、前記感熱ヘッドと前記プラテンロ
    ーラとの間を通過した前記記録紙を排出する排出ローラ
    と、ロール状のインクフィルムを支持する支持リールお
    よびこの支持リールから繰り出されて前記前記感熱ヘッ
    ドと前記プラテンローラとの間を通過した前記インクフ
    ィルムを巻き取る巻き取りリールと、前記搬送ローラお
    よび前記排出ローラを回転駆動する第1のモータを含む
    第1の回転駆動機構と、前記プラテンローラおよび前記
    巻き取りリールを回転駆動する第2のモータを含む第2
    の回転駆動機構とを具備することを特徴とする熱転写型
    記録装置。
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JP2011213081A (ja) * 2010-04-02 2011-10-27 Alps Electric Co Ltd プリンタ
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