JP3115533B2 - ポリアセタール樹脂組成物並びに成形品 - Google Patents

ポリアセタール樹脂組成物並びに成形品

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JP3115533B2 JP08145724A JP14572496A JP3115533B2 JP 3115533 B2 JP3115533 B2 JP 3115533B2 JP 08145724 A JP08145724 A JP 08145724A JP 14572496 A JP14572496 A JP 14572496A JP 3115533 B2 JP3115533 B2 JP 3115533B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形加工性、特にブ
ロー成形性とその物性に優れたポリアセタール樹脂組成
物並びにその成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタール樹脂は機械的性質、耐薬
品性、摺動性等のバランスに優れ、かつ、その加工が容
易であることにより代表的なエンジニアリングプラスチ
ックとして、電気・電子部品、自動車部品その他の各種
機械部品を中心として広く利用されているが、その殆ど
は射出成形品である。一方、近年、ポリアセタール樹脂
の耐薬品性、特に有機溶剤に対する優れた耐性等を生か
して自動車の燃料タンク或いはエンジンルーム内関連の
中空部品、各種の容器類等への応用に期待が高まってい
る。このような中空成形部品の製造には一般にブロー成
形法が効率的な手段として用いられているが、ブロー成
形を可能とし、成形時のドローダウン性やブロー時の破
れや偏肉防止等の成形性を良好とするためには、一般に
樹脂の溶融張力を上げることが必要条件である。ポリア
セタール樹脂も射出成形の如き一般の成形用には比較的
低分子量、低粘度であっても可能であるが、ブロー成形
に対しては溶融張力が低くその成形は至難であり、単に
分子量を増加し溶融粘度を高くしても一般の線状構造の
ポリアセタール樹脂を用いたのでは充分な溶融張力が得
られず、ブロー成形が極めて困難である。そこでポリア
セタール樹脂の分子中に分岐又は架橋構造を形成させ、
樹脂の溶融張力の改善を図る例がみられるが、単に分岐
・架橋構造を形成したのでは溶融張力の改善は尚不十分
であり、また、十分な溶融張力を得るためには更に一層
の高分子量化や分岐・架橋度の増加を必要とし、この場
合、流動性が悪化して成形効率に支障を生じ、耐衝撃特
性が劣るほか、成形品表面に斑点状のむらを生じ易く成
形品の外観不良も大きな問題であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる実状
に鑑み、ブロー成形に重要な高い溶融張力を有しブロー
成形性に優れ、良好な外観を有し、しかも耐衝撃特性、
耐薬品性等にも優れたポリアセタール樹脂組成物及びそ
の成形品を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意研究した結果、特定のポリアセタール樹
脂組成物が上述の課題を解決できることを見出し、本発
明を完成するに至った。即ち、本発明は、(A) 特定の構
成からなり、メルトインデックス(MI)が0.05〜1.8
g/10min (190 ℃、荷重2160g)である分岐または架
橋ポリアセタール樹脂90〜99.5重量%(対 A+B)と、
(B) ポリオレフィン系樹脂10〜0.5 重量%(対 A+B)と
からなる組成物であって、(B) ポリオレフィン系樹脂が
棒状に分散してなるポリアセタール樹脂組成物、特にブ
ロー成形用ポリアセタール樹脂組成物並びにその中空成
形品に関する。
【0005】本発明の組成物の特徴は、特定のポリアセ
タール樹脂(A) をマトリックスとし、ポリオレフィン系
樹脂(B) の少なくとも一部、または大部分が棒状の分散
形状を保った組成物を成形することにより、特に本発明
の目的とする効果が顕著に発現することにあり、かかる
分散形態の形成は以下に説明する諸条件、特にポリアセ
タール樹脂の特定により得られるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明のポリアセタール樹
脂組成物について説明する。本発明に用いる分岐又は架
橋ポリアセタール(A) は、従来公知のオキシメチレンユ
ニット(-CH2O-)を主たる構成要素とし、分岐又は架橋構
造を有するもので、分子中主鎖にオキシメチレンユニッ
ト以外のコモノマーを導入したもの、ブロック成分を導
入したものも全て包含される。また本発明に用いる分岐
又は架橋ポリアセタール(A) はメルトインデックス値
(MI)が0.05〜1.8 g/10min 、特に好ましくは 0.1
〜1.5 g/10min である。ここでメルトインデックス
(MI)はASTM D-1238 に準拠し 190℃、荷重2160gで
測定した値である。このメルトインデックス値(MI)
が上記範囲より過大でもまた過少でも後述の如くポリオ
レフィン系樹脂(B) が棒状分散を形成し難く、溶融張力
の改善が充分得られず、ブロー成形性が低下し、また成
形品の表面状態や物性上も好ましくない。特に本発明に
おいて好ましい分岐又は架橋ポリアセタール樹脂(A)
は、更に10倍の荷重下(21,600g)で測定したメルトイ
ンデックス値(10×MI)と上記MIの比が20〜60、好
ましくは25〜50の範囲のものである。(10×MI)/M
I比は、主としてポリアセタール樹脂の分岐又は架橋の
程度によって変化し、直鎖状の分子構造の場合は勿論、
分岐(架橋)の程度が僅少の場合は20未満となって好ま
しくなく、又、分岐(架橋)度が過大になると、60を越
えることになり好ましくない。かかる粘度特性を調整す
ることにより併用するオレフィン系樹脂(B) が棒状の分
散形態を形成させる上で好ましく、溶融張力等、ブロー
成形性やその中空成形品の性状に寄与する。かかる粘度
特性は以下説明の如く、ポリアセタール樹脂の分子量
と、その分岐又は架橋の程度を調整することによって得
られる。本発明における分岐又は架橋ポリアセタール
は、例えば、(1) トリオキサンを主モノマーとし、これ
と環状エーテル或いは環状ホルマールをコモノマーと
し、更に分岐又は架橋構造を形成しうる特定の化合物を
用いた重合体、(2) ホルムアルデヒドを主モノマーと
し、これと環状エーテル或いは環状ホルマールをコモノ
マーとし、更に分岐又は架橋構造を形成しうる特定の化
合物を用いた重合体、(3) ホルムアルデヒドもしくはト
リオキサンを主モノマーとし、更に分岐又は架橋構造を
形成しうる特定の化合物を用いた重合体、等が挙げられ
るが、一般に広く使用されている分岐又は架橋構造を実
質上有しない直鎖状のポリアセタール重合体及び共重合
体のみでは本発明の効果が得られない。
【0007】本発明において特に好ましい分岐又は架橋
ポリアセタール樹脂(A) は、トリオキサンを主モノマー
とし、これと環状エーテル又は環状ホルマールをコモノ
マーとし、更に分岐又は架橋構造を形成しうる特定の化
合物を用いて、カチオン活性触媒、例えば三フッ化ホウ
素又はその配位化合物或いは各種プロトン酸触媒の存在
下で共重合したポリアセタール樹脂である。また、重合
時に分子量の調整および安定化のために、不安定末端を
形成することのない両末端がアルコキシ基を有するメチ
ラール等の低分子量線状アセタール等の連鎖移動剤の使
用が好ましい。コモノマーとしては、環状エーテル又は
環状ホルマール、例えば、エチレンオキシド、プロピレ
ンオキシド、1,3 −ジオキソラン、1,3 −ジオキサン、
1,4 −ブタンジオールホルマール、ジエチレングリコー
ルホルマール、トリオキセパン等の1種または2種以上
が挙げられ、その使用量はトリオキサンに対して 0.2〜
10重量%の範囲が好ましい。又、分岐又は架橋構造を形
成しうる成分としては、1分子中に少なくとも2個のエ
ポキシ環、ジオキソラン環の如き環状エーテル基又は環
状ホルマール基を持つ多官能性化合物が好ましく、又、
1分子中に少なくとも3個以上の水酸基を有する多価ア
ルコールも用いることも出来、これらは1種、又は2種
以上併用してもよい。かかる多官能性化合物としては、
例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プ
ロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4 −ブタ
ンジオールジグリシジルエーテル、ヘキサメチレングリ
コールジグリシジルエーテル、レゾルシノールジグリシ
ジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテ
ル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポ
リプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリブ
チレングリコールジグリシジルエーテル等のジグリシジ
ルエーテル;グリセリントリグリシジルエーテル、トリ
メチロールプロパントリグリシジルエーテル等のトリグ
リシジルエーテル;ペンタエリスリトールテトラグリシ
ジルエーテル等のテトラグリシジルエーテル;或いは上
記例のグリシジルエーテル基の代わりにメリリデングリ
セリルエーテル基の如き環状ホルマール基を有する化合
物、更にはグリセリン、トリメチロールプロパン、ソル
ビタンモノエステル、ジグリセリンモノエステル、ペン
タエリスリトール、ジグリセリン、ソルビタン、フルク
トース、グルコース、ソルビトールおよびこれらのアル
キレンオキシド付加体等の多価アルコール等が挙げら
れ、その中でも1分子中に2個のエポキシ環又はジオキ
ソラン環の如き環状エーテル基又は環状ホルマール基を
持つ2官能性化合物が好ましい。これらの化合物はトリ
オキサンに対して 0.005〜0.2 重量%の範囲となるよう
使用するのが良く、特に0.01〜0.15重量%の範囲となる
よう使用するのが好ましい。かかる分岐又は架橋生成成
分の量は分岐形成の程度に関与し、又、連鎖移動剤の量
と共にその重合体の分子量と分岐度を規制する要因とな
り、その粘度特性を調整して、ポリオレフィン系樹脂の
分散形態に寄与して、本発明の目的とする溶融張力の向
上、ブロー成形性の改善、更には成形品の性状を好適な
らしめるのに有効である。
【0008】次に本発明に用いられるポリオレフィン系
樹脂(B) としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエ
チレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレンより選ばれ
る1種または2種以上が挙げられ、またこれらを主体と
し、一部を他のオレフィンやα,β−不飽和カルボン酸
またはそのアルキルエステル等のビニル系モノマーを導
入した共重合体も含まれる。これらのポリオレフィン系
樹脂(B) のメルトインデックス値(MI)は特に限定す
る必要はないが、 0.1〜100 g/10min 、好ましくは
0.1〜50g/10min である(ASTM D-1238 に準拠し、 19
0℃、荷重2160gで測定した値)。ポリオレフィン系樹
脂(B) の配合量は10〜0.5 重量%(対 A+B) であり好ま
しくは5〜0.5 重量%である。ポリオレフィン系樹脂
(B) の配合量が過大であるとポリアセタール樹脂本来の
性質が損なわれ、また耐衝撃特性も低下し、更に耐薬品
性、耐溶剤性が低下して本発明の目的から好ましくな
い。又、一方、ポリオレフィン系樹脂(B) が過少の場合
には、充分な溶融張力が得られないためブロー成形にお
いてドローダウンし易く、成形性の改善が得られず、ま
た成形品の均厚性の改善も不十分であり、いずれの場合
も好ましくない。ポリオレフィン系樹脂(B) の配合量は
上記の範囲において、少量でも意外にその効果が得られ
る。
【0009】本発明の組成物又はその成形品は、分岐又
は架橋ポリアセタール樹脂(A) をマトリックスとして、
これにポリオレフィン系樹脂(B) が棒状(針状、繊維状
等も含む)に引き延ばされた状態で分散していることを
特徴とし、これは前記の如き諸条件を調整することによ
って得られ、かかる分散形態を維持することによって、
後述実施例に示す如く、溶融張力を向上してブロー成形
性を一段と良好にし、成形品の表層剥離等の支障を生ず
ることなく、その成形品の外観、物性等の性状を好適に
保つのにも極めて有効である。尚、ポリオレフィン系樹
脂(B) のかかる棒状分散状態は組成物又は成形品を樹脂
の流動方向に切削し、走査型電子顕微鏡(SEM)を用
いて観測することによって確認することができる。本発
明の組成物はポリオレフィン系樹脂(B) の少なくとも0.
5 容量%(対 A+B)以上、好ましくは0.8 容量%(対 A
+B)以上がアスペクト比(長さ/長さ方向と直角方向断
面の平均径)5以上の棒状に引き伸ばされた形状で分散
することが好ましい。ここで、棒状に分散したポリオレ
フィン系樹脂(B) の量(容量%;対A+B)は、流動方向
に切削した面のSEM写真を用い、棒状(アスペクト比
5以上)の部分の全体に対する面積の割合から求めるこ
とができる。
【0010】尚、本発明のポリアセタール樹脂組成物
は、本発明の目的を阻害しない限り必要に応じ、他の熱
可塑性樹脂、例えば(A) 成分以外の実質上直鎖構造のポ
リアセタール(共)重合体、ポリウレタン系樹脂、(B)
成分以外のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、及びこれ
らの変性体(エラストマー)等も補助的に少量(例えば
(A+B) に対し30重量%以内)を併用することが可能であ
る。また、ガラス繊維、カーボン繊維、チタン酸カリ繊
維、アラミド繊維の如き無機または有機の繊維状強化
剤、ガラスビーズ、カーボン、炭酸カルシウム、タルク
等の粉体状充填剤、マイカ、ガラスフレーク等の板状の
充填剤等を1種または2種以上添加することもできる。
又、本発明の組成物は更にポリアセタール樹脂に対する
公知の各種添加剤、例えば酸化防止剤、熱安定剤、耐光
(候)安定剤等の各種安定剤、染料、顔料等の着色剤、
滑剤、核剤(結晶化促進剤)、離型剤、界面活性剤の1
種または2種以上を配合することができる。
【0011】本発明の組成物の調製は通常行われている
一般的な方法で行うことが出来、例えば各成分をヘンシ
ェルミキサー等のブレンダーで予めよく混合し、一軸又
は多軸のベント付押出機で溶融混練しペレットにするの
が一般的である。
【0012】本発明において、上記ポリアセタール樹脂
組成物を用いてブロー成形により中空成形品を製造する
にあたっては、一般の熱可塑性樹脂のブロー成形に用い
られる成形機を使用し、従来公知の方法に準じて行えば
良い。又、更に三次元ブロー成形機等の特殊成形機を使
用することも可能であり、本発明のポリアセタール樹脂
組成物を二層以上にしたり、或いはポリオレフィン、ポ
リエステル、ポリアミド系樹脂等の他樹脂の層と組み合
わせて多層ブロー成形を行うことも可能である。
【0013】
【発明の効果】本発明のポリアセタール樹脂組成物は、
ブロー成形に重要な高い溶融張力を有し、ブロー成形性
に優れ、良好な外観を有し、併せて耐衝撃特性にも優れ
ている。また、本発明のポリアセタール樹脂組成物は良
好な機械的特性、耐薬品性を有し、自動車の燃料タンク
或いはエンジンルーム内関連等の中空部品、容器、パイ
プ等の配管材料、その他、各種工業用途に広く利用する
ことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれら実施例に限定されるものではない。尚、使用し
たポリアセタール樹脂は以下の通りである。 参考例1(分岐(架橋)ポリアセタール樹脂POM−1
の調製) 外側に熱媒(80℃の温水)を通すジャケットが付き、断
面が2つの円が一部重なる形状を有するバレルと、パド
ル付き回転軸で構成される連続式混合反応機を用い、パ
ドルを付した2本の回転軸を回転させながら、その一端
にコモノマーとして1,3 −ジオキソラン 3.3重量%、分
岐(架橋)成分として1,4 −ブタンジオールジグリシジ
ルエーテル0.05重量%、および、分子量調節剤としてメ
チラール0.04重量%をいずれも含有するトリオキサンを
連続的に供給し、同時に同じところへ触媒として三フッ
化ホウ素のジブチルエーテル配位体を連続的に添加し、
共重合を行った。次いで、重合機排出口より排出された
反応生成物を速やかに破砕機に通しながらトリエチルア
ミン 0.1%含有する30℃の水溶液を加え、微粒子に粉砕
すると同時に冷却して、触媒を失活し、分岐(又は架
橋)粗ポリアセタール樹脂を得た。次いで、この粗ポリ
アセタール樹脂に安定剤を添加し、ヘンシェルミキサー
を用いて混合後、ベントの付いた2軸押出機にて、200
℃で溶融混練し、安定化すると同時にペレット状の分岐
(架橋)ポリアセタール樹脂(POM−1)を得た。得
られた樹脂のメルトインデックスMI(ASTM D-1238 に
準拠、 190℃)は 1.0g/10min 〔 (10×MI)/MI
=36〕であった。 参考例2(分岐(架橋)ポリアセタール樹脂POM−2
の調製) 分岐(架橋)成分として 1,4−ブタンジオールジグリシ
ジルエーテル0.05重量%に代えて、ヘキサメチレングリ
コールジグリシジルエーテル0.06重量%を使用し、ま
た、メチラールの使用量を0.03重量%に代えた以外は参
考例1と同様にして分岐(架橋)ポリアセタール樹脂
(POM−2)を得た。得られた樹脂のメルトインデッ
クスMIは 0.8g/10min 〔 (10×MI)/MI=40〕
であった。 参考例3(分岐(架橋)ポリアセタール樹脂POM−3
の調製) 分岐(架橋)成分として 1,4−ブタンジオールジグリシ
ジルエーテルの使用量を0.04重量%に代えた以外は参考
例1と同様にして分岐(架橋)ポリアセタール樹脂(P
OM−3)を得た。得られた樹脂のメルトインデックス
(MI)は 1.5g/10min 〔 (10×MI)/MI=31〕
であった。 参考例4(分岐(架橋)ポリアセタール樹脂(POM−
4)の調製) 1,4 −ブタンジオールジグリシジルエーテルの使用量を
0.01重量%に代えた以外は参考例1と同様にして分岐
(架橋)ポリアセタール樹脂(POM−4)を得た。メ
ルトインデックスMIは 2.5g/10min 〔 (10×MI)
/MI=20〕であった。 参考例5(分岐(架橋)ポリアセタール樹脂POM−5
の調製) 1,4 −ブタンジオールジグリシジルエーテルの使用量を
0.3重量%、メチラールの使用量を0.09重量%に代えた
以外は参考例1と同様にして分岐(架橋)ポリアセター
ル樹脂(POM−5)を得た。得られた樹脂のメルトイ
ンデックスMIは 1.5g/10min 〔 (10×MI)/MI
=80〕であった。 参考例6(線状ポリアセタール樹脂POM−6の調製) 分岐・架橋剤を全く使用せず、またメチラールの使用量
を0.05重量%に代えた以外は参考例1と同様にして線状
ポリアセタール樹脂(POM−6)を得た。得られた樹
脂のメルトインデックスMIは 2.0g/10min 〔 (10×
MI)/MI=16〕であった。尚、メルトインデックス
MIは荷重 2160 gで測定し、10×MIは荷重を、その
10倍(21600 g)で測定した値を示す。又、使用したポ
リオレフィン系樹脂は以下の通りである。 POL−1:高密度ポリエチレン、メルトインデックス
0.3g/10min(出光石油化学社製、出光ポリエチレン
530B) POL−2:低密度ポリエチレン、メルトインデックス
20g/10min(住友化学社製、スミカセンG801) POL−3:直鎖状低密度ポリエチレン、メルトインデ
ックス 0.8g/10min(三菱化学社製、三菱ポリエチ−
LL,UF421) POL−4:ポリプロピレン、メルトインデックス 45
g/10min(住友化学社製、ノーブレンX101A) POL−5:エチレン−アクリル酸エチル共重合体、メ
ルトインデックス 6g/10min(日本ユニカー社製、
NUCコポリマーDPDJ−6169) 実施例1〜10、比較例1〜10 表1に示す成分を、ヘンシェルミキサーを用いて混合
後、ベント付30mm2軸押出機を用いてシリンダー温度 1
90℃にて溶融混練押出し、ペレット化して、夫々の組成
物ペレットを調製した。次いでこれらのペレットを東洋
精機社製キャピログラフ1Bを用い、オリフィス径1m
m、オリフィス長10mm、温度 190℃、押出速度10mm/min
(剪断速度122sec-1)、引取速度20m/min の条件にて
引取時の溶融張力(荷重)をロードセルにより測定し
た。結果を表1に示す。又、上記ペレットを走査型電子
顕微鏡(SEM)を用いて、流動方向の切削面における
ポリオレフィン系樹脂(B) の分散形状を観測し、アスペ
クト比(長さ/長さ方向に直角方向の平均径(太さ))
が5以上のポリオレフィン系樹脂の全体(A+B)に対する
割合(面積比)を求め、これが0.5 %以上の場合を棒
状、0.5 %未満の場合を粒状として結果を表1に併せて
示した。
【0015】実施例11〜14、比較例11〜18 前記実施例1、2、7、9及び比較例1〜3、6〜10で
用いた樹脂組成物をブロー成形機(プラコー社製S−45
ND)で、シリンダー温度 200℃、ダイ温度 200℃、金
型温度80℃、吹き込み圧6kg/cm2 、ダイ径30mm、ダイ
のクリアランス2mmでの条件で、φ70mm×140mm 、厚み
約1mmの水筒型容器を成形し、以下に述べる方法で、ド
ローダウン傾向、成形品の外観(斑点、表面荒れ)、耐
衝撃特性の評価を行った。結果を表2に示す。尚、評価
方法は次の通りである。 (1)ドローダウン傾向 ブロー成形機からパリソンの長さが 120mmに達するまで
押し出して、10秒後のパリソン長を測定し、130mm 以内
を「微」、130 〜150mm を「小」、150mm 以上を「大」
とした。またパリソンが自重により切断落下したものを
「DD」とした。尚、樹脂の吐出速度は 500g/min で
あった。 (2)成形品の外観(斑点、表面荒れ) 目視により成形品表面の斑点、表面荒れについて評価
し、優、良、可、不良にランク付けした。 (3)耐衝撃特性 水筒型ブロー成形品に水を 100%(500cc) 充填し、 1.4
mの高さより容器底部からコンクリート上に落下させ、
落下衝撃における容器の破壊の有無を調べた。尚、評価
は各樹脂組成物ごとに10回ずつ行い、次の基準にて、
優、良、可、不良にランク付けした。 破損個数 0 優 破損個数 1個 良 破損個数 2個 可 破損個数 3個以上 不良
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) コモノマーとして環状エーテル又は
    環状ホルマールを 0.2〜10重量%(対トリオキサン) 含
    み、かつ分岐生成成分として2個以上の環状エーテル基
    又は環状ホルマール基を有する化合物を 0.005〜0.2 重
    量%(対トリオキサン)含む共重合体であって、メルト
    インデックス(MI)が0.05〜1.8 g/10min (190
    ℃、荷重2160g)である分岐または架橋ポリアセタール
    樹脂90〜99.5重量%(対 A+B)と、(B) ポリオレフィン
    系樹脂10〜0.5 重量%(対 A+B)とからなる組成物であ
    って、(B) ポリオレフィン系樹脂が棒状に分散してなる
    ポリアセタール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A) 分岐又は架橋ポリアセタール樹脂
    が、(10×MI)/MI比が20〜60のものである請求項
    1記載のポリアセタール樹脂組成物(但し、10×MI
    は、10倍の荷重下(21600 g)で測定したメルトインデ
    ックス値である)。
  3. 【請求項3】 (B) ポリオレフィン系樹脂が、高密度ポ
    リエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
    ン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレ
    ン、ポリプロピレンより選ばれる1種または2種以上を
    主成分とする重合体又は共重合体である請求項1又は2
    記載のポリアセタール樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B) ポリオレフィン系樹脂の少なくとも
    0.5 容量%(対 A+B)以上がアスペクト比 5.0以上の棒
    状に分散してなる請求項1〜3の何れか1項記載のポリ
    アセタール樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項記載のブロー
    成形用ポリアセタール樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れか1項記載のポリア
    セタール樹脂組成物をブロー成形してなる中空成形品。
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