JP3113963U - 開閉体のヒンジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 軽い手動操作力で容易に開けることができ、電源の無い場所でも使用できる、便蓋等開閉体のヒンジを提供する。
【解決手段】 便蓋1のヒンジHが、便蓋1の回動基端側に固定されたカムケース6と、このカムケース6の開放端部6a内に、その開放端部7aが相対回転可能に嵌合されるように便座2の回動基端側に固定されたばねケース7と、両ケース6,7の同一回動軸心に貫通されて両ケースを連結したヒンジ軸8と、該ヒンジ軸8に挿通されてばねケース7内に軸心方向に移動可能に且つ回り止め状に収容されたスライダー9と、ばねケース7内に収容されスライダー9をカムケース側に押圧付勢するばね部材10と、を備える。カムケース6の内底面に断面台形のカム部が一体に形成されている。スライダー9の先端に、カムケース6の回転に伴いカム部13に対し摺接する断面台形状のカムフォロア20が一体に形成されている。
【選択図】 図3

Description

本考案は、便蓋または便座からなる開閉体の開閉回動機構に好適に用いられるヒンジに関する。
従来の便座や便蓋のヒンジは、一般に、便器の上面に上向きに突設した一対の支持脚の上端どうし間に、便座もしくは便蓋の回動基端側に設けた継手部を嵌め込んで重ね合わせ、両者に継手ピン(軸)を通して締結して、手動で便座や便蓋を前記ピン回りに開閉回動させるようにしてある。
また、便座や便蓋のヒンジ軸にオイル又はグリスを主体としたダンパーを組み込んだものもある。さらに、便座や便蓋を電動式で開閉可能にしたものもある。
しかるに、上記のような手動開閉式のピン継手による便座・便蓋用ヒンジでは、便座や便蓋を開く時にそれを持ち上げる操作が重いという問題があった。
また、オイル又はグリスダンパーを組み込んだ上記便座・便蓋用ヒンジでは、粘性オイル又はグリスで負荷を与えるため、開き方向に余分な操作力が必要である。特に、急いで用便などをするときは不適当である。
電動開閉式の上記便座・便蓋用ヒンジではモータ、電源を必要とするためコスト高となるばかりか、電源の無い便器設置場所では使用できない不利がある。
本考案の目的は、このような問題を解決するためになされたもので、便蓋又は便座を軽い手動操作力で容易に開けることができ、また便蓋又は便座が開き状態で不用意に閉じ方向に倒れるのを防止でき、さらに電源の無い場所でも使用できる、便蓋や便座等開閉体のヒンジを提供することにある。
本考案は、便座からなる開閉体が便器の上面に対し垂直もしくは垂直に近い姿勢に開く開き状態と、便器の上面に水平もしくは水平に近い姿勢に閉じる閉じ状態とにわたって回動するようにした開閉体のヒンジにおいて、前記便座の回動基端側に固定された有底筒状のカムケースと、このカムケースの開放端部内に、その開放端部が相対回転可能に嵌合されるように前記便器側に固定された有底筒状のばねケースと、前記カムケースと前記ばねケースの同一回動軸心に貫通されて前記カムケースと前記ばねケースとを連結したヒンジ軸と、該ヒンジ軸に挿通されて前記ばねケース内に軸心方向に移動可能に且つ回り止め状に収容されたスライダーと、前記ばねケース内に収容され前記スライダーを前記カムケース側に押圧付勢するばね部材と、を備えており、前記カムケースの内底面の前記ヒンジ軸周りに、径方向で対向する少なくとも一対の、全体が断面台形の山形状で平らな山頂面とこの山頂面の両端から内底面に向かって下る傾斜面とを有するカム部が一体に形成されており、前記スライダーの先端における前記ヒンジ軸の周りに、前記カムケースの回転に伴い前記カム部に対し摺接する断面台形状のカムフォロアが一体に形成されており、前記便座の開き状態では、前記カム部が、前記スライダーに作用する前記ばね部材のばね圧と、前記カムフォロアと接触する前記カム部の傾斜面の傾斜角度とによって、前記便座の自重による閉じ方向への回転トルクよりも大きい開き方向の回転トルクが発生するようにしてあることに特徴を有するものである。
また、本考案は、便蓋からなる開閉体が便座の上面に対し垂直もしくは垂直に近い姿勢に開く開き状態と、便座の上面に水平もしくは水平に近い姿勢に閉じる閉じ状態とにわたって回動するようにした開閉体のヒンジにおいて、前記便蓋の回動基端側に固定された有底筒状のカムケースと、このカムケースの開放端部内に、その開放端部が相対回転可能に嵌合されるように前記便座の回動基端側に固定された有底筒状のばねケースと、前記カムケースと前記ばねケースの同一回動軸心に貫通されて前記カムケースと前記ばねケースとを連結したヒンジ軸と、該ヒンジ軸に挿通されて前記ばねケース内に軸心方向に移動可能に且つ回り止め状に収容されたスライダーと、前記ばねケース内に収容され前記スライダーを前記カムケース側に押圧付勢するばね部材と、を備えており、前記カムケースの内底面の前記ヒンジ軸周りに、径方向で対向する少なくとも一対の、全体が断面台形の山形状で平らな山頂面とこの山頂面の両端から内底面に向かって下る傾斜面とを有するカム部が一体に形成されており、前記スライダーの先端における前記ヒンジ軸の周りに、前記カムケースの回転に伴い前記カム部に対し摺接する断面台形状のカムフォロアが一体に形成されており、前記便蓋の開き状態では、前記カム部が、前記スライダーに作用する前記ばね部材のばね圧と、前記カムフォロアと接触する前記カム部の傾斜面の傾斜角度とによって、前記便蓋の自重による閉じ方向への回転トルクよりも大きい開き方向の回転トルクが発生するようにしてあることに特徴を有するものである。
ひとつの好適な実施態様として、本考案による開閉体のヒンジは、前記カム部の傾斜面は、前記便座または便蓋が開き途上において開角30°付近を越えると自動的に開く作用を働く角度に設定することができる。
上記構成の便座又は便蓋等開閉体のヒンジによれば、便座又は便蓋の開き状態では、カム部が、スライダーをカムケース側に押圧付勢するばね部材のばね圧と、スライダーのカムフォロアと接触するカム部の傾斜面の傾斜角度とによって便座又は便蓋の自重による閉じ方向への回転トルクよりも大きい開き方向の回転トルクが発生するようにしてあるので、便蓋や便座を手で持ち上げて開くときに要する操作力を軽減でき、また便座又は便蓋が開き状態で不用意に閉じ方向に倒れるようなことがなくてその開き状態を確保できる。したがって、とくに、介護用便器に適用した場合は被介護者にとって使い勝手の良好なものである。
加えて、便蓋または便蓋を手動操作で開閉できて電源の無い場所でも使用でき、しかも電動開閉式の便座・便蓋用ヒンジに比べ構造簡単で低コストに提供できる。
本考案の好適な実施形態を図面に基づき説明する。図1は本考案の一実施例を示す開閉体のヒンジにより取付けられた便蓋及び便座を全閉状態で示す便器の斜面図、図2は同便器の側面図、図3は同便蓋、便座及びヒンジの分解斜視図、図4はヒンジのみの分解斜視図、図5はヒンジのカムケースの透視図、図6の(a)はカムケースのカム部を円周方向に切断して示す展開断面図、(b)はカムフォロアを円周方向に切断して示す展開断面図、図7はヒンジの開き状態図、図8はヒンジの閉じ状態図、図9はヒンジの開閉中間位置の状態図、図10の(a)はヒンジの閉じ状態時におけるカム部とカムフォロアとの接触状態を示す展開断面図、(b)はヒンジの開閉中間位置におけるカム部とカムフォロアとの接触状態を示す展開断面図、(c)はヒンジの開き状態時におけるカム部とカムフォロアとの接触状態を示す展開断面図である。
図1〜図3は本考案の一実施例を示しており、この実施例では、開閉体である便蓋1および便座2が、ヒンジHを介して、図2(a)に仮想線で示すごとく便器3の上面に対し垂直もしくは垂直に近い姿勢に開く開き状態と、図1、図2に実線状態で示すように便器3の上面に水平もしくは水平に近い姿勢に閉じる閉じ状態とにわたって回動し、また便蓋1が、前記ヒンジHとは別のヒンジHを介して、水平もしくは水平に近い姿勢の便座2の上面に対し図2(b)に仮想線で示すごとく垂直もしくは垂直に近い姿勢に開く開き状態と、図2(b)に実線で示すように便座2の上面に水平もしくは水平に近い姿勢に閉じる閉じ状態とにわたって回動するようにしたものである。
まず、開閉体である便座2が便蓋1ごと図2(a)に仮想線で示すように水平な便器3の上面に対し垂直もしくは垂直に近い姿勢に開く開き状態と、図2(a)に実線で示すように便器3の上面に水平もしくは水平に近い姿勢に閉じる閉じ状態とにわたって回動するようにした場合のヒンジHの実施例について以下に説明する。
図1、図3に示すように、便器3はこれの上面の後部に便座2を取付けるための左右一対の取付突起4,4を上向きに突設している。一方、便座2は便器3の上面を覆い得る大きさの平面視で馬蹄形状に形成され、この便座2の後方の回動基端側には、便器3の取付突起4,4に対応する左右一対のボス5,5(図3では一方のボス5のみを示す)が一体に備えられる。この便座2の一方のボス5と便器3の一方の取付突起4間にヒンジHが組込まれる。便座2のもう一方のボス5と便器3のもう一方の取付突起4間には、通常の継手ピンによるヒンジ(図示せず)が組込まれる。
上記ヒンジHは、図3、図4に示すように、便座2のボス5に固定される有底筒状のカムケース6と、このカムケース6の開放端部6a内に、その開放端部7aが相対回転可能に嵌合されるように便器3の取付突起4に固定される有底筒状のばねケース7と、カムケース6とばねケース7の同一回動軸心に貫通されて両ケース6,7を連結したヒンジ軸8と、該ヒンジ軸8に挿通されてばねケース7内に軸心方向に移動可能に且つ回り止め状に収容されるスライダー9と、ばねケース7内に収容されスライダー9をカムケース6側に押圧付勢する圧縮コイルばね等によるばね部材10と、を備える。
図3、図4に示すように、カムケース6はこれの外周に複数個のキー状の突起11を軸心方向に設け、便座2のボス5の内周に突起11が嵌まる溝12をつけ、カムケース6をボス5に嵌合することによりカムケース6が便座2の回動基端側に固定される。
このカムケース6の内底面6bのヒンジ軸8周りには、図5、図6(a)に示すように、径方向で対向する少なくとも一対の、全体が断面台形の山形状で平らな山頂面13aとこの山頂面13aの両端から内底面6bに向かって下る第1,2の傾斜面13b,13cとを有するカム部13が一体に形成されている。隣接するカム部13とカム部13との間には断面三角形のストッパー突起14が形成されている。
図3、図4に示すように、ばねケース7はこれの外周に複数個のキー状の突起15を軸心方向に設け、便器3の一方の取付突起4の先端部に設けた横孔16の内周に突起15が嵌まる溝17をつけ、ばねケース7を横孔16に挿入嵌合することによりばねケース7が便器3の取付突起4に固定される。そして、便座2は便器3の上に重ねられるとともに、カムケース6の開放端部6a内に、ばねケース7の開放端部7aが相対回転可能に嵌合される。図4に示すように、ばねケース7の開放端部7aには一対の切欠18,18が径方向に対向するよう設けられ、スライダー9の先端部の外周に切欠18,18に嵌まる回り止め突起19,19が設けられ、スライダー9は回り止め突起19を切欠18に嵌め込むことによりばねケース7の開放端部7a内に軸心方向に移動可能に且つ回り止め状に収容される。
スライダー9の先端におけるヒンジ軸8の周りには、図4、図6(b)に示すように、カムケース6の回転に伴いカム部13に対し摺接するカムフォロア20,20が一体に形成されている。カムフォロア20は、平らな山頂面20aと、カム部13の傾斜面13b,13cに倣う傾斜面20b,20cを有する断面台形状に形成されている。
カムケース6のカム部13における一方の第1の傾斜面13cの傾斜角度(平らな内底面6bと成す角度)は、便座2の開き状態で、図7、図10(c)に示すように、カムフォロア20の傾斜面20cと接触し、スライダー9に作用するばね部材10のばね圧Wを伴って便座2の自重による閉じ方向への回転トルクよりも大きい開き方向Xの回転力が発生する角度に設定している。カム部13のもう一方の第2の傾斜面13bの傾斜角度は、便座2の閉じ状態で、図8、図10(a)に示すように、カムフォロア20の傾斜面20bと接触し、スライダー9に作用するばね部材10のばね圧Wを伴って閉じ方向Yの回転力が発生する角度に設定している。
次に、上記構成のヒンジHの作動について図7〜図9、図10(a)〜(c)を参照して説明する。
図2(a)中、仮想線では、便座2が便蓋1ごと開角90度を少し越えて後方へ少し傾いた開き状態を示している。この開き状態では、図7、図10(c)に示すように、ばねケース7は固定状態にあり、カムケース6のカム部13は、スライダー9に作用するばね部材10のばね圧Wと、ばねケース7内のスライダー9のカムフォロア20の傾斜面20cと接触しているカム部13の一方の第1の傾斜面13cの傾斜角度とにより開き方向Xの回転力が発生している。その開き方向Xの回転力は任意の角度(カム部13の第1の傾斜面13cとカムフォロア20の傾斜面20cとが接触している間)で働き、自由に角度設定ができる。開き状態時ではストッパー突起14とカムフォロア20の傾斜面20bとが接触することにより最大開角を規制する。この便座2の最大開角の規制手段としては、図4、図7に示すように、ばねケース7の開放端部7aにストッパー突起21を設け、カムケース6の開放端部6aに設けた切欠22内の一端部22aをストッパー突起21に係合させ、この係合により便座2の最大開角を規制することもできる。
この開き状態から便座2を閉じる方向にヒンジ軸8回りに手動で回動させて行くと、一旦、図9、図10(b)に示すように、カム部13の平らな山頂面13aとカムフォロア20との山頂面20aが面接触するが、この時はばね部材10がその面を押さえているだけなので、回転力は発生しない。しかし、更に、便座2を閉じ方向に手動で回動させて行くと、便座2が便器3上に閉じ、この閉じ状態では、図8、図10(a)に示すように、カム部13は、スライダー9に作用するばね部材10のばね圧Wと、スライダー9のカムフォロア20の傾斜面20bと接触しているカム部13のもう一方の第2の傾斜面13bの傾斜角度とにより閉じ方向Yの回転力が発生している。その閉じ方向Yの回転力は任意の角度(カム部13のもう一方の傾斜面13bとカムフォロア20の傾斜面20bとが接触している間)で働き、自由に角度設定ができる。
便座2を閉じ状態から手で持ち上げて開き状態に戻す時には、カム部13は、第2の傾斜面13bをカムフォロア20の傾斜面20bから乗り上げて一旦、平らな山頂面13aをカムフォロア20の山頂面20aと面接触させてから、第1の傾斜面13cがカムフォロア20の傾斜面20cと接触し始める。この接触により、カム部13が、スライダー9に作用するばね部材10によるばね圧Wと、カムフォロア20の傾斜面20cと接触するカム部13の第1の傾斜面13cの傾斜角度とにより便座2の自重による閉じ方向への回転トルクよりも大きい開き方向Xの回転トルクが発生するようにしてあるため、この回転トルクの作用により、軽い操作力で便座2を全開状態に容易に戻すことができるし、また便座2が不用意に閉じ方向に倒れるようなことがなくてその開き状態を確保できる。その際、カム部13の第1の傾斜面13cは、便座2が開角30°付近を越えると自動的に開く作用を働くような傾斜角度に設定している。このように便座2を開くときに、大きな操作力を必要としないようにしてあるため、介護用便器に適用しても被介護者などの負担を軽減できる。
次に、開閉体である便蓋1が、便器3上に閉じた水平もしくは水平に近い状態の便座2の上面に対して図2(b)に仮想線で示すごとく垂直もしくは垂直に近い姿勢に開く開き状態と、図2(b)に実線で示すように便座2の上面に水平もしくは水平に近い姿勢に閉じる閉じ状態とにわたって回動するようにした場合のヒンジHの実施例について以下に説明する。
便蓋1は、図1、図3に示すように、便器3及び便座2の上面全体を覆い得る大きさの平面視において馬蹄形状の盲壁に形成される。便蓋1の後方の回動基端側には、便座2の一方のボス5に対応するボス26が一体に備えられる。この便蓋1の一方のボス26と便座2の一方のボス5間にヒンジHが組込まれる。便蓋1のもう一方のボス26と便座2のもう一方のボス5間には、通常の継手ピンによるヒンジ(図示せず)が組込まれる。
この場合のヒンジHそれ自体は、上記実施例のヒンジHと同一構造に構成されるものであって、便蓋1のボス26に固定される有底筒状のカムケース6と、このカムケース6の開放端部6a内に、その開放端部7aが相対回転可能に嵌合されるように便座2のボス5に固定される有底筒状のばねケース7と、カムケース6とばねケース7の同一回動軸心に貫通されて両ケース6,7を連結したヒンジ軸8と、該ヒンジ軸8に挿通されてばねケース7内に軸心方向に移動可能に且つ回り止め状に収容されるスライダー9と、ばねケース7内に収容されスライダー9をカムケース6側に押圧付勢する圧縮コイルばね等によるばね部材10とを備える。
上記実施例でも説明したとおり、カムケース6はこれの外周に複数個のキー状の突起11を軸心方向に設け、便蓋1のボス26の内周に突起11が嵌まる溝(図示せず)をつけ、カムケース6をボス26に嵌合することによりカムケース6が便蓋1の回動基端側に固定される。このカムケース6の内底面6aのヒンジ軸8周りには、図5、図6(a)に示すように、径方向で対向する少なくとも一対の、全体が断面台形の山形状で平らな山頂面13aとこの山頂面13aの両端から内底面6bに向かって下る傾斜面13b,13cとを有するカム部13が一体に形成されている。隣接するカム部13とカム部13との間には断面三角形のストッパー突起14が形成されている。-
また、上記実施例でも説明したとおり、ばねケース7はこれの外周に複数個のキー状の突起15を軸心方向に設け、便座2の回動基端側に一体に突設したボス5の内周に突起15が嵌まる溝12をつけ、ばねケース7をボス5内の上記実施例のカムケース6の軸方向外方に並ぶよう該ボス5内に嵌合することによりばねケース7が便座2の回動基端側に固定される。そして、便蓋1は便座2の上に重ねられるとともに、カムケース6の開放端部6a内に、ばねケース7の開放端部7aが相対回転可能に嵌合される。ばねケース7の開放端部7aには一対の切欠18,18が径方向に対向するよう設けられ、スライダー9の先端部の外周に切欠18,18に嵌まる回り止め突起19,19が設けられ、スライダー9は回り止め突起19を切欠18に嵌め込むことによりばねケース7の開放端部7a内に軸心方向に移動可能に且つ回り止め状に収容される。
スライダー9の先端におけるヒンジ軸8の周りには、これ又、上記実施例で説明した通り、図4、図6(b)に示すように、カムケース6の回転に伴いカム部13に対し摺接するカムフォロア20,20が一体に形成されている。カムフォロア20は、平らな山頂面20aと、カム部13の傾斜面13b,13cに倣う傾斜面20b,20cを有する断面台形状に形成されている。
カムケース6のカム部13の一方の第1の傾斜面13cの傾斜角度(平らな内底面6bと成す角度)は、便蓋1の開き状態で、図7、図10(c)に示すように、カムフォロア20の傾斜面20cと接触し、スライダー9に作用するばね部材10のばね圧Wを伴って便蓋1の自重による閉じ方向への回転トルクよりも大きい開き方向Xの回転力が発生する角度に設定している。カム部13のもう一方の第2の傾斜面13bの傾斜角度は、便蓋1の閉じ状態で、図8、図10(a)に示すように、カムフォロア20の傾斜面20bと接触し、スライダー9に作用するばね部材10のばね圧Wを伴って閉じ方向Yの回転力が発生する角度に設定している。
次に、上記便蓋1のボス26と便座2のボス5間のヒンジHの作動について図7〜図9、図10(a)〜(c)を参照して説明する。
図2(a)は便蓋1が開角90度を少し越えて後方へ少し傾いた開き状態を示している。この開き状態では、図7、図10(c)に示すように、ばねケース7は固定状態にあり、カムケース6のカム部13はばね部材10のばね圧と、スライダー9のカムフォロア20の傾斜面20cと接触しているカム部13の一方の第1の傾斜面13cの傾斜角度とにより開き方向Xの回転力が発生している。その開き方向の回転力は任意の角度(カム部13の第1の傾斜面13cとカムフォロア20の傾斜面20cとが接触している間)で働き、自由に角度設定ができる。開き状態時ではストッパー突起14とカムフォロア20の傾斜面20bとを接触させることにより最大開角を規制する。この便座2の最大開角の規制手段としては、ばねケース7の開放端部7aにストッパー突起21を設け、カムケース6の開放端部6aに設けた切欠22内の一端部22aをストッパー突起21に係合させ、この係合により便座2の最大開角を規制することもできる。
この開き状態から便蓋1を閉じる方向にヒンジ軸8回りに手動で回動させて行くと、一旦、図9、図10(b)に示すように、カム部13の平らな山頂面13aとカムフォロア20の山頂面20aとが面接触するが、この時はばね部材10がその面を押さえているだけなので、回転力は発生しない。しかし、更に、便蓋1を閉じ方向に手動で回動させて行くと、便蓋1が便座2上に閉じ、この閉じ状態では、図8、図10(a)に示すように、カム部13はスライダー9に作用するばね部材10のばね圧Wと、スライダー9のカムフォロア20の傾斜面20bと接触しているカム部13のもう一方の第2の傾斜面13bの傾斜角度とにより閉じ方向Yの回転力が発生している。その閉じ方向Yの回転力は任意の角度(カム部13のもう一方の傾斜面13bとカムフォロア20の傾斜面20bとが接触している間)で働き、自由に角度設定ができる。
便蓋1を閉じ状態から手で持ち上げて開き状態に戻す時には、カム部13は、第2の傾斜面13bをカムフォロア20の傾斜面20bから乗り上げて一旦、平らな山頂面13aをカムフォロア20の山頂面20aと面接触させてから、第1の傾斜面13cがカムフォロア20の傾斜面20cと接触し始める。この接触により、カム部13がスライダー9に作用するばね部材10によるばね圧Wと、カムフォロア20の傾斜面20cと接触するカム部13の第1の傾斜面13cの傾斜角度とにより便蓋1の自重による閉じ方向への回転トルクよりも大きい開き方向Xの回転トルクが発生するようにしてあるため、この回転トルクの作用により、軽い操作力で便蓋1を全開状態に容易に戻すことができるし、また便蓋1が不用意に閉じ方向に倒れるようなことがなくてその開き状態を確保できる。その際、カム部13の第1の傾斜面13cは、便蓋1が開角30°付近を越えると自動的に開く作用を働くような角度に設定している。このように便蓋1を開くときに、大きな操作力を必要としないようにしてあるため、介護用便器に適用しても被介護者などの負担を軽減できる。
上記実施例では、便座2の一方のボス5と便器3の一方の取付突起4間にヒンジHが組込まれ、便座2のもう一方のボス5と便器3のもう一方の取付突起4間には、通常の継手ピンによるヒンジが組込まれるが、便座2の両方のボス5,5と便器3の両方の取付突起4,4間にそれぞれ上記ヒンジHを組込むこともできる。同様に、便蓋1の一方のボス26と便座2の一方のボス5間にヒンジHを組込み、便蓋1のもう一方のボス26と便座2のもう一方のボス5間には、通常の継手ピンによるヒンジを組込むという上記実施例に代えて、便蓋1に左右一対のボス26,26を設け、この両方のボス26,26と便座2の両方のボス5,5間にそれぞれ上記ヒンジHを組込むこともできる。
本考案の一実施例を示す開閉体のヒンジにより取付けられた便蓋及び便座を全閉状態で示す便器の斜面図である。 同便器の側面図である。 同便蓋、便座及びヒンジの分解斜視図である。 ヒンジのみの分解斜視図である。 ヒンジのカムケースの透視図である。 (a)はカムケースのカム部を円周方向に切断して示す展開断面図、(b)はカムフォロアを円周方向に切断して示す展開断面図である。 ヒンジの開き状態図である。 ヒンジの閉じ状態図である。 ヒンジの開閉中間位置の状態図である。 (a)はヒンジの閉じ状態時におけるカム部とカムフォロアとの接触状態を示す展開断面図、(b)はヒンジの開閉中間位置におけるカム部とカムフォロアとの接触状態を示す展開断面図、(c)はヒンジの開き状態時におけるカム部とカムフォロアとの接触状態を示す展開断面図である。
符号の説明
H ヒンジ
1 便蓋
2 便座
3 便器
4 取付突起
5 便座のボス
6 カムケース
6a 開放端部
6b 内底面
7 ばねケース
7a 開放端部
8 ヒンジ軸
9 スライダー
10 ばね部材
13 カム部
13a 山頂面
13b,13c 傾斜面
20 カムフォロア

Claims (3)

  1. 便座からなる開閉体が便器の上面に対し垂直もしくは垂直に近い姿勢に開く開き状態と、便器の上面に水平もしくは水平に近い姿勢に閉じる閉じ状態とにわたって回動するようにした開閉体のヒンジにおいて、
    前記便座の回動基端側に固定された有底筒状のカムケースと、このカムケースの開放端部内に、その開放端部が相対回転可能に嵌合されるように前記便器側に固定された有底筒状のばねケースと、前記カムケースと前記ばねケースの同一回動軸心に貫通されて前記カムケースと前記ばねケースとを連結したヒンジ軸と、該ヒンジ軸に挿通されて前記ばねケース内に軸心方向に移動可能に且つ回り止め状に収容されたスライダーと、前記ばねケース内に収容され前記スライダーを前記カムケース側に押圧付勢するばね部材と、を備えており、
    前記カムケースの内底面の前記ヒンジ軸周りに、径方向で対向する少なくとも一対の、全体が断面台形の山形状で平らな山頂面とこの山頂面の両端から内底面に向かって下る傾斜面とを有するカム部が一体に形成されており、
    前記スライダーの先端における前記ヒンジ軸の周りに、前記カムケースの回転に伴い前記カム部に対し摺接する断面台形状のカムフォロアが一体に形成されており、
    前記便座の開き状態では、前記カム部が、前記スライダーに作用する前記ばね部材のばね圧と、前記カムフォロアと接触する前記カム部の傾斜面の傾斜角度とによって、前記便座の自重による閉じ方向への回転トルクよりも大きい開き方向の回転トルクが発生するようにしてあることを特徴とする、開閉体のヒンジ。
  2. 便蓋からなる開閉体が便座の上面に対し垂直もしくは垂直に近い姿勢に開く開き状態と、便座の上面に水平もしくは水平に近い姿勢に閉じる閉じ状態とにわたって回動するようにした開閉体のヒンジにおいて、
    前記便蓋の回動基端側に固定された有底筒状のカムケースと、このカムケースの開放端部内に、その開放端部が相対回転可能に嵌合されるように前記便座の回動基端側に固定された有底筒状のばねケースと、前記カムケースと前記ばねケースの同一回動軸心に貫通されて前記カムケースと前記ばねケースとを連結したヒンジ軸と、該ヒンジ軸に挿通されて前記ばねケース内に軸心方向に移動可能に且つ回り止め状に収容されたスライダーと、前記ばねケース内に収容され前記スライダーを前記カムケース側に押圧付勢するばね部材と、を備えており、
    前記カムケースの内底面の前記ヒンジ軸周りに、径方向で対向する少なくとも一対の、全体が断面台形の山形状で平らな山頂面とこの山頂面の両端から内底面に向かって下る傾斜面とを有するカム部が一体に形成されており、
    前記スライダーの先端における前記ヒンジ軸の周りに、前記カムケースの回転に伴い前記カム部に対し摺接する断面台形状のカムフォロアが一体に形成されており、
    前記便蓋の開き状態では、前記カム部が、前記スライダーに作用する前記ばね部材のばね圧と、前記カムフォロアと接触する前記カム部の傾斜面の傾斜角度とによって、前記便蓋の自重による閉じ方向への回転トルクよりも大きい開き方向の回転トルクが発生するようにしてあることを特徴とする、開閉体のヒンジ。
  3. 前記カム部の傾斜面は、前記便座または便蓋が開き途上において開角30°付近を越えると自動的に開く作用を働く角度に設定している、請求項1又は2に記載の開閉体のヒンジ。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015134042A (ja) * 2014-01-16 2015-07-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 ポータブルトイレ

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