JP3912081B2 - 便座・便蓋閉止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温水洗浄便座に組み込まれる便座・便蓋閉止装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、便座・便蓋をモータで駆動された歯車機構で開閉駆動する便座・便蓋開閉装置が知られている。この種の便座・便蓋開閉装置は、便座・便蓋を例えばリモコン等により開閉を指示することにより、自由に開閉できる機能を有していた。この便座・便蓋開閉装置においては、モータなどで駆動される駆動系と便座あるいは便蓋とは常時結合されており、使用者がモータなどで駆動されている便座あるいは便蓋を手動で強制的に開閉する場合に、この便座・便蓋開閉装置に過大な力が作用していた。従って、駆動系と便座あるいは便蓋が常時結合されている便座・便蓋開閉装置においては、この種の常用負荷の数倍もの負荷への対応が課題であった。
【0003】
また、便座・便蓋開閉装置の駆動力としては、便座あるいは便蓋が開位置にある状態から、閉動作をさせる場合には、所要回転モーメントが低い領域で駆動させるため、回転歯車列およびモータとしてのモータは大きな力を必要としないのに対し、便座あるいは便蓋を閉位置から、開動作させる場合には、所要回転モーメントが最大となる領域で駆動する必要があるため、大きな駆動力が必要であった。
【0004】
また、便座あるいは便蓋を開閉動作させる場合に、使用者が急いでいる場合などを想定すると、出力軸で20rpmから30rpm程度の速度が必要であり、便座・便蓋の開閉装置を駆動するモータは、モータ出力として大きな出力仕様のものが必要とされていた。
【0005】
一方、この便座・便蓋開閉装置を便座あるいは便蓋を開ける側は手動で行ない、閉める側のみモータなどで駆動する方法が特開平11−76103号公報に開示されている。便座側、便蓋側各々に常時結合された閉止用のモータと、過大なトルクが発生した場合に減速機構部を保護するトルクリミッタと、閉止時の回転を抑制するダンパーを一体に配置したもので、便座あるいは便蓋を閉める側のみの機能に絞った場合、モータの出力を小さく設定し、また減速機構部も小型に設計できるため製造コストを大幅に低減することを目的としたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成では、便座あるいは便蓋とモータおよび減速機構とは常時結合されているため、この減速機構も便蓋の動作角度範囲全域で常に作動し、手動で便座あるいは便蓋を強制開閉する場合に、かなり高速で開閉される場合があり、減速機構に対する負荷は非常に大きくなる。
【0007】
また、構構部の摩擦損失などにより、特に高速で便蓋を開閉させた場合に摩擦損失が大きくなり、動作がスムースに行かなくなる場合が想定される。
【0008】
さらに、減速機構をコンパクトに構成するためウオーム歯車を組み込んだ場合には、出力側から逆回転はできないため、過負荷に対して減速機構を保護するトルクリミッターが常時働くことになり、このトルクリミッターの耐久性に問題が生ずる。
【0009】
また、ダンパーとモータおよび減速機構とは、便座あるいは便蓋の回転軸の同一軸端側に、一体に組み込んであるが、便座あるいは便蓋の回転軸の軸端側の空間に余裕が少ない場合、ダンパーとモータ及び減速機構とを同一側に設けることは課題があった。
【0010】
また、便蓋のみではなく、便座も同時に開位置より閉止する場合があり、従来は、便座および便蓋各に閉止機構を設けていたが、コスト的に高く、また設置スペース上の課題もあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するために、本発明の便座・便蓋閉止装置は、便蓋を回動させる回転軸と、前記回転軸と一体に構成され駆動ピンを有するカムと、前記駆動ピンを駆動する円弧状のカム溝を有する扇形の出力歯車と、前記扇形の出力歯車の半径部と当接して停止部を構成するケースと、前記出力歯車を駆動する歯車列およびモータとを有し、前記出力歯車を前記便蓋の開方向に回動させて前記停止部で停止する位置を前記出力歯車の初期位置と設定し、また前記駆動ピンがカム溝を回動する回転角度範囲は前記便蓋が回動する動作角度範囲よりも大と設定し、前記便蓋が全開位置で、かつ前記出力歯車が初期位置にある時に、前記駆動ピンは前記カム溝のほぼ終端部に有り、前記出力歯車が初期位置から前記便蓋の閉方向に回動すると、前記カム溝の終端部と前記駆動ピンとが当接して前記出力歯車より前記駆動ピンにトルクを伝達するよう便蓋閉止機構を構成するとともに、前記出力歯車の閉方向に回動する範囲は、前記初期位置から前記便蓋が自重で落下する位置までとしたものである。
【0012】
これによって、便蓋の全開位置より便蓋が自重で落下するまでの角度範囲でのみ、便蓋を回動させる回転軸と便蓋閉止機構と結合可能なため、便蓋を手動で動作させても便蓋開閉機構にはトルクは作用せず、また、便蓋を閉止させる際に、便蓋を回動させる最も負荷の小さな角度範囲で便蓋閉止機構を動作させるため、駆動負荷は小さく便蓋閉止機構をコンパクトに構成できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
請求項1記載の発明は便蓋を回動させる回転軸と、前記回転軸と一体に構成された駆動ピンを有するカムと、前記駆動ピンを駆動する円弧状のカム溝を有する扇形の出力歯車と、前記扇形の出力歯車の半径部と当接する停止部と、前記出力歯車を駆動する歯車列およびモータとを有し、前記出力歯車を前記便蓋の開方向に回動させて、前記停止部で停止する位置を前記出力歯車の初期位置と設定し、また前記駆動ピンがカム溝を回動する回転角度範囲は、前記便蓋が回動する動作角度範囲よりも大と設定し、前記便蓋が全開位置でかつ前記出力歯車が初期位置にある時に前記駆動ピンは前記カム溝のほぼ終端部に有り、前記出力歯車が初期位置から前記便蓋の閉方向に回動すると、前記カム溝の終端部と前記駆動ピンとが当接して前記出力歯車より前記駆動ピンにトルクを伝達するよう便蓋閉止機構を構成するとともに、前記出力歯車の閉方向に回動する範囲は、前記初期位置から前記便蓋が自重で落下する位置までとしたもので、便蓋の全開位置より便蓋が自重で落下する位置の角度範囲でのみ便蓋閉止機構と結合可能としたため、便蓋を手動で動作させても便蓋開閉機構に過負荷が生ずることはなく、また、便蓋を回動させる最も負荷の小さな角度範囲で便蓋閉止機構を動作させるため、駆動負荷は小さく便蓋閉止機構をコンパクトに構成できる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、便座を回転支持し緩衝機能を有する便座ダンパーと、便蓋を回転支持し緩衝機能を有する便蓋ダンパーを便蓋閉止機構とは反対側に配置したもので、ダンパーと閉止機構とを分離して配置することにより、便蓋の押し圧部の空間に便蓋閉止機構をコンパクトに構成することができる。
【0015】
請求項3に記載の発明は、歯車列の駆動トルクの低い側に、弾性体で加圧されたクラッチを有するトルクリミッターを設けたもので、便座・便蓋閉止装置が閉動作中に、使用者が便蓋を上げようとした場合などに、便蓋閉止機構の歯車列に過大な負荷がかかることを防止するものである。特にトルクリミッターが歯車列の伝達トルクの低い側に設けてあるため、トルクリミッターで制御するトルクは小さく、信頼性の高いトルクリミッターを構成することができる。
【0016】
請求項4に記載の発明は、歯車列を収納するケースと、前記歯車列の回転軸を支持するボスを前記ケースの底面に設け、少なくとも1ヵ所の前記ボスの周辺を部分的に肉薄に構成した肉薄部を設け、歯車列に過大なトルクが作用した時、前記肉薄部の弾性変形により前記ボスが倒れて前記歯車列あるいは、前記出力歯車が空転するよう構成したもので、出力歯車に過負荷が作用した時に、歯車を支持するボスの周辺の肉薄部が変形して、歯車の軸間距離が拡大し、空転し、過負荷により、歯車などが破損することを防止することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、便蓋閉止機構により付勢された便蓋への駆動力を便座に伝達することにより便蓋と便座を共に閉止することを可能としたもので、男性が小用で便蓋と便座を同時に開位置に設定していた場合でも便蓋と便座を同時に閉めることができる。
【0018】
請求項6に記載の発明は、便蓋に便座と当接する押し圧部を設けたもので、便座を便蓋の閉止により同時に閉止させる際に、例えば便座カバーなどを装着して便座を押圧するポイントが押しにくい場合でも便蓋に設けた押し圧部により便座を確実に押して、閉止させることができる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図1〜図4を参照しながら説明する。
【0020】
(実施例1)
図1は本発明の第1の実施例の便座・便蓋閉止装置を搭載した温水洗浄装置で、便座・便蓋が開位置での正面図、図2は同温水洗浄装置の便座・便蓋が閉位置での上面図である。また、図3は同便座・便蓋閉止装置の便蓋閉止機構の歯車列展開図、図4は同便蓋閉止機構の側面展開図である。
【0021】
図において、便座・便蓋閉止装置1は、便蓋2をソフト閉止する機能を有する便蓋ダンパー3と、便座4をソフトに閉止する機能を有する便座ダンパー5を有し、便蓋2は便蓋ダンパー3のダンパー軸6と、便蓋2に設けた便蓋軸7が挿入される便蓋閉止機構8とで回転支持されている。便座4は便座ダンパー5のダンパー軸9と、便座4に設けた便座軸10とで回転支持されている。
【0022】
便蓋閉止機構8は、駆動源であるモータ11(本実施例では直流モータとする)と、前記モータ11の出力軸12に圧入されたウオーム歯車13と、ウオーム歯車13と噛み合うウオームホイール歯車14および、トルクリミッター15を介してウオームホイール歯車14と同軸に連結される小歯車16と、小歯車16と噛み合う中歯車17および、中歯車17と同軸かつ一体に構成されたドライブ歯車18と、ドライブ歯車18と噛み合う出力歯車19とからなる歯車列28を有している。
【0023】
出力歯車19は半径部19a,19bを有する略扇形の形状で、これらの歯車列28を内臓するケース20により、回転角度が規制されている。出力歯車19には内周に円弧状のカム溝21を形成し、カム溝21には一対の終端部21a,21bが設けてある。出力歯車19には、駆動ピン22を有するカム23が同軸に挿入され、駆動ピン22が円弧状のカム溝21を摺動自在に動くよう構成されている。カム23には便蓋2を回動させる回転軸24が一体に構成され、回転軸24の凹部24aに便蓋2に固定した便蓋軸7が挿入される。
【0024】
駆動ピン22がカム溝21を回転移動する角度範囲は、便蓋2が開閉動作する角度範囲(通常0°から110°程度)よりもやや大きく設定している。出力歯車19を便蓋2の開方向に駆動し、出力歯車19の半径部19aがケース20の停止部25に当接して停止する角度を初期位置と設定し、この初期位置でカム溝21の終端部21aと、駆動ピン22とがほぼ当接するか、やや余裕のあるように設定されている。出力歯車19が初期位置にあるとき、駆動ピン22はカム溝21に沿ってカム溝21から拘束を受けることなく移動するため、便蓋2は閉位置から開位置まで、通常の便蓋ダンパー3による緩衝作用のみが働くことになる。
【0025】
また、出力歯車19が回動する角度範囲は、便蓋2を開方向に駆動し停止する角度(初期位置で便蓋の開角度で110°前後)から、便蓋2が自重で落下可能な角度(80°程度)まで、およそ30°程度は最小限、可動可能とする必要がある。
【0026】
以上のように構成された便座・便蓋閉止装置について、以下その動作、作用について説明する。便座・便蓋閉止装置は、まず出力歯車19をモータ11で便蓋2を開方向に駆動しケース20の停止部25に当接して停止する角度まで回動させ、出力歯車19を初期位置にリセットさせる。この出力歯車19の初期位置へのリセットは、例えば便座・便蓋閉止装置を搭載した温水洗浄装置の電源を投入した時に行っても良い。この出力歯車19が初期位置に設定された状態では、便蓋2の動きと直結された駆動ピンの可動範囲は、便蓋2の可動範囲よりもやや大きく設定されているため、便蓋2は便蓋閉止機構8に干渉されることなく、通常のダンパー付きの便蓋2として使用することができる。使用者が便蓋2を開位置まで移動させた場合、カム溝21の終端部21aと、駆動ピン22とは、ほぼ当接する位置に到達する。この状態で便蓋2が閉止する方向にモータ11で出力歯車19を駆動すると、便蓋2は閉止方向に回動する。便蓋2をさらに閉止方向に回動させ、便蓋2が自重で落下する角度まで達すると、出力歯車19を停止させる。便蓋2は自重で閉方向への回動を続け便蓋2の閉止位置に至り停止する。便蓋2が自重で閉方向に落ちている間に、出力歯車19は便蓋2の開方向に回動させ出力歯車19の初期位置に復帰させる。
【0027】
以上のように、本実施例において、駆動ピン22がカム溝21を回転移動する角度範囲を、便蓋2が開閉動作する角度範囲よりもやや大きく設定するとともに、出力歯車19が回動する角度範囲は、便蓋2が自重で落下可能な角度まで、十分に可動できるように設定しているため、便蓋を確実に閉止させるこどできるともに、便蓋閉止機構8が動作時に便蓋2を手動で動作させても、通常の動作で便蓋閉止機構8に過負荷が生ずることはなく、また、便蓋を回動させる最も負荷の小さな角度範囲で便蓋閉止機構8を動作させるため、駆動負荷は小さく便蓋閉止機構8をコンパクトに構成できる。
【0028】
(実施例2)
図1および図2を用いて、第2の実施例について説明する。図1において、便蓋2をソフトに閉止させる便蓋ダンパー3と便座4をソフトに閉止させる便座ダンパー5とは同一側に配置され、便蓋2を開位置から閉止させる機能を有する便蓋閉止機構8は、便蓋ダンパー3と便座ダンパー5とは反対側に配置されている。
【0029】
温水洗浄便座で、便蓋2をソフトに閉止させる便蓋ダンパー3と便座4をソフトに閉止させる便座ダンパー5が配置される場所は、便蓋2あるいは便座4のヒンジ部にあたり、これらを配置する空間は、狭い場合が多いが、便蓋ダンパー3および便座ダンパー5と、便蓋閉止機構8を分離して配置することにより、便座・便蓋閉止装置1を内臓する温水洗浄便座をコンパクトに構成できる。また、便蓋2をソフトに閉止させる便蓋ダンパー3と便蓋閉止機構8とを同一側に配置する場合、この便蓋閉止機構8により、便蓋ダンパー3を駆動するため、便蓋ダンパー3に駆動軸を出す等の改造を行う必要があるなど、従来の機種と便蓋ダンパー3が共用できなくなるが、本実施例のように、便蓋2の便蓋ダンパー3と便蓋閉止機構8とを分離して構成すれば、便蓋ダンパー3は、便蓋閉止装置1を有しない従来の機種のダンパーと共用で使えることになる。
【0030】
(実施例3)
図3および図4を用いて実施例3について説明する。図3において歯車列28の駆動トルクの低い側に、弾性体26で加圧されたクラッチ27を有するトルクリミッター15を設けたものである。
【0031】
ここで、出力歯車19が初期位置にある時、便蓋2は便蓋閉止機構8とは関わり無く自由に動き、通常の便蓋ダンパー3が付属した便蓋2の動作となる。出力歯車19が閉止方向に駆動された時は、便蓋2は出力歯車19と直結状態にあるため、使用者が便蓋2の動作を止めようとしたり、さらに開位置側に便蓋2を戻そうとした場合など、歯車列28には過大な力が発生するが、歯車列28にトルクリミッター15が設置されているため、歯車列28に発生するトルクの上限値を抑えることができ、便蓋閉止機構8の信頼性を高めることができる。
【0032】
(実施例4)
図5は本発明の第4の実施例を示す便蓋閉止機構8Aの側面展開図である。図5において、便蓋閉止機構8Aの歯車列28のドライブ歯車18を支持するボス29を一体に構成しているケース20に、ボス29の周辺部に薄肉部30を設けたものである。
【0033】
ここで、出力歯車19が閉止方向に駆動された時は、便蓋2は出力歯車19と直結状態にあるため、使用者が便蓋2の動作を止めようとしたり、さらに開位置側に便蓋2を戻そうとした場合には、まず出力歯車19よりドライブ歯車18に過大な力が作用する。この力はドライブ歯車18の接線方向に作用し、この力によりドライブ歯車18を支持するボス29には曲げモーメントが作用し、ボス29を固定するケース20に設けた薄肉部30が変位して、ドライブ歯車18と出力歯車19との係合が外れて、過大な力を抑えることができる。
【0034】
(実施例5)
図1を用いて実施例5について説明する。温水洗浄便座で便蓋2を開位置より閉止する場合、図1に示すように、便蓋2のみではなく、便座4も開位置にある場合がある。従来は、便座4と便蓋2とを同時に閉止させるため、便座4と便蓋2の各々に駆動機構が構成されていた。本実施例は、便蓋2を駆動することにより開位置にある便座も同時に閉止させるものである。便蓋2を閉止するために必要な駆動トルクは、便蓋2の自重による回転トルクに便蓋ダンパー3の駆動トルクを加えたものになる。便蓋2の自重による中立点は90°前後にあり便蓋ダンパー3がなければ、便蓋2は90°を越えて閉止側の位置にくると、自重で閉まるが、便蓋ダンパー3が回転方向に逆方向に力を加えるため、85°前後まで便蓋2を回動させると、便蓋2は自重で閉位置側に自ら回動する。
【0035】
便座4の中立位置(自重でバランスする位置)は、便座4の重心位置が便座4の回転軸よりも前にある関係から、100°前後にあり、便座4を確実に開位置まで使用者が回さないと自立しないため、便座4は90°の位置でも自立するように、便座ダンパー5には90°から100°前後で自立トルクを発生させている。したがって、便蓋閉止機構8により、便座4と便蓋2とを同時に閉止させるためには、上記自重によるトルク、ダンパーのトルク、自立トルクなどの負荷トルクに打ち勝って、便蓋2と便座4が自重で落下する点まで駆動する必要がある。本発明では、便蓋閉止機構8をこの便座4と便蓋2とを同時に閉止できる駆動トルクに設定しているため、便座4と便蓋2とを同時に閉止することができる。従って、便座4と便蓋2とが同時に開位置にある場合でも、便蓋2を便蓋閉止機構8により閉止方向に回動させることにより、便座も共に閉止するため、温水洗浄便座を使用しない場合に、便座4と便蓋2を閉止位置に保つことができる。
【0036】
(実施例6)
図6は、本発明の第6の実施例の便蓋2Aを示す断面図である。図において便蓋2Aの根元である便蓋軸6の近くに便座4と当接する押し圧部31が設けてある。この押し圧部31は便蓋2Aが閉方向に回動する際に、便座4を直接押圧する構成となっている。
【0037】
ここで、便蓋2Aを閉止方向に回動させて、便座4を同時に閉止させるとき、便蓋2Aが便座4に閉止力を与えるポイントがはっきりしているため、動作を安定させることができる。特に、便座4あるいは便蓋2Aに布製のカバーを取り付けた場合などでも閉止力を与えるポイントが一定となり動作を安定させることができる。
【0038】
さらに、図1に示すように便座4と便蓋2とが同軸で駆動されない構成において、便蓋2で便座4を閉止させようとした場合には、閉止方向に回動してにつれて便座4と便蓋2とが相対的にずれていくため、便座4と便蓋2との接触面で摩擦抵抗が発生し、動作が不安定となるが、本実施例の押し圧部31によると、便座4と便蓋2Aとが相対的にずれていっても、これらの部材を樹脂成型品で構成するなど、接触面の摩擦抵抗を小さくすることにより、動作を安定化させることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、請求項1〜6に記載の発明によれば、便蓋を駆動するカムと、カムに設けた駆動ピンが挿入されるカム溝を有する出力歯車、便蓋が全開位置で、出力歯車が初期位置にある時に、駆動ピンがカム溝のほぼ終端部に有るよう構成して、便蓋の全開位置より、便蓋が自重で落下する位置の角度範囲でのみ便蓋閉止機構と結合可能としたもので、便蓋を手動で動作させても便蓋開閉機構に過負荷が生ずることはなく、また、便蓋を回動させる最も負荷の小さな角度範囲で便蓋閉止機構を動作させるため、駆動負荷は小さく便蓋閉止機構をコンパクトに構成できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の便座・便蓋閉止装置を示す正面図
【図2】本発明の第2の実施例の便座・便蓋閉止装置を示す上面図
【図3】本発明の第3の実施例の便座・便蓋閉止装置の便蓋閉止機構の歯車列展開図
【図4】本発明の第4の実施例の便蓋閉止機構の側面展開図
【図5】本発明の第5の実施例の便蓋閉止機構の歯車列展開図
【図6】本発明の第6の実施例の便蓋断面図
【符号の説明】
1 便座・便蓋閉止装置
2、2A 便蓋
3 便蓋ダンパー
4 便座
5 便座ダンパー
8 便蓋閉止機構
11 モータ
15 トルクリミッター
19 出力歯車
19a 半径部
20 ケース
21 カム溝
21a 終端部
22 駆動ピン
23 カム
24 回転軸
25 停止部
26 弾性体
27 クラッチ
28 歯車列
29 ボス
30 薄肉部
31 押し圧部

Claims (6)

  1. 便蓋を回動させる回転軸と、前記回転軸と一体に構成され駆動ピンを有するカムと、前記駆動ピンを駆動する円弧状のカム溝を有する扇形の出力歯車と、前記扇形の出力歯車の半径部と当接する停止部と、前記出力歯車を駆動する歯車列およびモータとを有し、前記出力歯車を前記便蓋の開方向に回動させて前記停止部で停止する位置を前記出力歯車の初期位置と設定し、また前記駆動ピンが前記カム溝を回動する回転角度範囲は前記便蓋が回動する動作角度範囲よりも大と設定して、前記便蓋が全開位置でかつ前記出力歯車が初期位置にある時に前記駆動ピンは前記カム溝のほぼ終端部に位置し、前記出力歯車が初期位置から前記便蓋の閉方向に回動すると前記カム溝の終端部と前記駆動ピンとが当接して前記出力歯車より前記駆動ピンにトルクを伝達するよう便蓋閉止機構を構成するとともに、前記出力歯車の閉方向に回動する範囲は、前記初期位置から前記便蓋が自重で落下する位置までとした便座・便蓋閉止装置。
  2. 便座を回転支持し緩衝機能を有する便座ダンパーと便蓋を回転支持し緩衝機能を有する便蓋ダンパーを便蓋閉止機構とは反対側に配置した請求項1に記載の便座・便蓋閉止装置。
  3. 歯車列の駆動トルクの低い側に、弾性体で加圧されたクラッチを有するトルクリミッターを設けた便蓋閉止機構を有する請求項1または2に記載の便座・便蓋閉止装置。
  4. 歯車列を収納するケースと、前記歯車列を支持するボスを前記ケースの底面に設け、少なくとも1ヵ所の前記ボスの周辺を部分的に肉薄に構成した肉薄部を設け、前期歯車列に過大なトルクが作用した時、前記肉薄部の弾性変形により前記ボスが倒れて前記歯車列あるいは、前記出力歯車が空転するよう構成した便座・便蓋閉止機構を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の便座・便蓋閉止装置。
  5. 便蓋閉止機構により付勢された便蓋への駆動力を便座に伝達することにより便蓋と便座を共に閉止することを可能とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の便座・便蓋閉止装置。
  6. 便蓋の回転軸の近傍に、便座と当接する押し圧部を設けた請求項5に記載の便座・便蓋閉止装置。
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