JP3110426U - 陶器製鍋 - Google Patents
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Abstract
【課題】空焚き時にも割れることがない耐熱性を有し、かつ、さつまいも等の被加熱物を細かな火力調節なしでも緩やかな温度上昇で加熱することができるとともに、使用時の取り扱い性に優れる陶器製鍋を提供する。
【解決手段】下皿と、該下皿より大径であり、該下皿の上に載置される中皿と、該中皿の上に載置される蓋体とを備えてなる陶器製鍋であって、該陶器製鍋は、上記下皿と中皿とで囲まれた第1空間、および上記中皿と蓋体とで囲まれた第2空間とを有し、上記第2空間内において中皿上に被加熱物が載置され加熱される。
【選択図】図1
【解決手段】下皿と、該下皿より大径であり、該下皿の上に載置される中皿と、該中皿の上に載置される蓋体とを備えてなる陶器製鍋であって、該陶器製鍋は、上記下皿と中皿とで囲まれた第1空間、および上記中皿と蓋体とで囲まれた第2空間とを有し、上記第2空間内において中皿上に被加熱物が載置され加熱される。
【選択図】図1
Description
本考案は、陶器製鍋に関し、特に、さつまいもを空焚き加熱しヤキイモとするための陶器製のヤキイモ鍋に関する。
従来、魚介類や野菜類等を焦がさずに焼き調理するため、直接加熱ではなく、輻射放熱等を利用する調理器具として、内部に金網を設けた土鍋等がある。このような土鍋として、平坦な底を有する耐熱性陶器の土鍋本体と、その土鍋本体に覆着する蓋体からなり、その土鍋本体の中空部の中間に、底と概ね平行する餅焼き網状の載置部を有する被加熱物用加熱棚を、出し入れ自在に配設し、載置部の上に、被加熱物を載せて蓋体を閉じ、土鍋本体を空焚き加熱することによって、被加熱物を焼き調理する構造のものがある(特許文献1参照)。
また、被加熱物を間接的に加熱調理する燻製器として、内鍋の底部にスモークチップを置き、内部に設けた網部材に燻煙用食材を載置して、鍋本体を加熱することで、 スモークチップの煙を内鍋内に充満させ、その後断熱容器内に収容し、燻煙用食材を所定温度で保温しながら燻すもの(特許文献2参照)などがある。
また、被加熱物を間接的に加熱調理する燻製器として、内鍋の底部にスモークチップを置き、内部に設けた網部材に燻煙用食材を載置して、鍋本体を加熱することで、 スモークチップの煙を内鍋内に充満させ、その後断熱容器内に収容し、燻煙用食材を所定温度で保温しながら燻すもの(特許文献2参照)などがある。
一方、「さつまいも」を加熱して、「ヤキイモ」とするためには、さつまいも中に含まれる酵素(β−アミラーゼ)の働きを熱により活性化させて、でんぷん質を糖質に変化させる必要がある。しかし酵素(β−アミラーゼ)の活性化する温度帯が 50℃〜80℃と狭いことから、この温度帯を長時間保持するために比較的低温で時間をかけて加熱調理することにより、おいしいヤキイモとなることはよく知られている。
上記従来の土鍋等は、形状的には該金網の上下に分けられた2重構造となっているものの、金網は空気が自由に通過するので、内部空間的には1重構造となっているので、直接的にはさつまいも等の被加熱物を加熱しないが、内部空気の温度上昇速度はかなり速いものであると推定される。よって、金網を設けるだけのこれらの鍋等では、例えば、さつまいもの内部温度を上記温度帯(50℃〜80℃)に維持することは困難であり、該温度帯を維持するためには、細かい火力調節等をしなくてはならないという問題がある。
また、従来の土鍋を用いる場合では、上記おいしくなる温度帯を維持できるよう、火力調節を行い通常弱火で長時間調理するため、コンロからの炎等に直接晒される鍋下部の温度は 400 ℃を越える場合は少ない。しかしながら、弱火にする等の火力調節を行なわないで空焚き加熱した場合では、鍋下部の温度が400℃以上の高温となるため、膨張により鍋が割れてしまう可能性がある。400℃を越えない場合であっても、空焚き加熱により鍋下部はかなりの高温となるので、相当な耐熱性のある鍋敷き等を使用しなと調理後の鍋をテーブル等に置けないという問題もある。
また、従来の土鍋を用いる場合では、上記おいしくなる温度帯を維持できるよう、火力調節を行い通常弱火で長時間調理するため、コンロからの炎等に直接晒される鍋下部の温度は 400 ℃を越える場合は少ない。しかしながら、弱火にする等の火力調節を行なわないで空焚き加熱した場合では、鍋下部の温度が400℃以上の高温となるため、膨張により鍋が割れてしまう可能性がある。400℃を越えない場合であっても、空焚き加熱により鍋下部はかなりの高温となるので、相当な耐熱性のある鍋敷き等を使用しなと調理後の鍋をテーブル等に置けないという問題もある。
また、ヤキイモを作る既存製品としては、鍋の中に天然石を入れて石焼きとし、温度上昇を緩やかにする方法をとるものがあるが、使用後には糖質が天然石に付着し、これを洗浄するのは非常に大きな手間であった。
実用新案登録第3002210号公報
特開2004−313080号公報
本考案はこのような問題に対処するためになされたもので、空焚き時にも割れることがない耐熱性を有し、かつ、さつまいも等の被加熱物を細かな火力調節なしでも緩やかな温度上昇で加熱することができるとともに、使用時の取り扱い性に優れる陶器製鍋を提供することを目的とする。
本考案の陶器製鍋は、下皿と、該下皿より大径であり、該下皿の上に載置される中皿と、該中皿の上に載置される蓋体とを備えてなる陶器製鍋であって、該陶器製鍋は、上記下皿と中皿とで囲まれた第1空間、および上記中皿と蓋体とで囲まれた第2空間とを有し、上記第2空間内において中皿上に被加熱物が載置され加熱されることを特徴とする。
上記被加熱物は、さつまいもであることを特徴とする。
上記被加熱物は、さつまいもであることを特徴とする。
鍋内部を、中皿で第1空間と第2空間とに仕切られた二重構造とすることにより、コンロの炎等に晒される下皿側の第1空間が加熱された後、中皿等を介して第2空間が加熱されるので、特に火力調節をすることなく、第2空間内において中皿上の被加熱物を緩やかに加熱することができる。
また、中皿を下皿よりも大径とすることにより、調理後において高温の下皿をコンロ上に置いておき、中皿の外周を手に持って中皿および蓋体を運ぶことができる。
また、中皿を下皿よりも大径とすることにより、調理後において高温の下皿をコンロ上に置いておき、中皿の外周を手に持って中皿および蓋体を運ぶことができる。
上記中皿は、上記第1空間と第2空間とを繋ぐための、1個または2個以上の熱気上昇用穴を有することを特徴とする。
熱気上昇用の穴を任意個数設けることにより、第1空間と第2空間とが一部繋がり第1空間から第2空間へ熱気がほどよく供給されるので、第2空間の温度上昇を促進できる。
熱気上昇用の穴を任意個数設けることにより、第1空間と第2空間とが一部繋がり第1空間から第2空間へ熱気がほどよく供給されるので、第2空間の温度上昇を促進できる。
上記陶器製鍋は、ペタライトを40重量%以上配合した陶磁器原坏土を用いて成形し、これを1150℃〜1200℃で焼成して得られることを特徴とする。
Li系鉱物であるペタライトを上記割合で配合した、低熱膨張性の陶磁器原坏土(熱膨張係数1.5〜2.5×10-6/℃)を材料とすることにより、鍋の耐熱性を向上させることができる。
Li系鉱物であるペタライトを上記割合で配合した、低熱膨張性の陶磁器原坏土(熱膨張係数1.5〜2.5×10-6/℃)を材料とすることにより、鍋の耐熱性を向上させることができる。
上記蓋体の内面は、無釉であることを特徴とする。
蓋体の内面を無釉とすることにより、鍋の土内面が被加熱物から発生する水分を吸収し、被加熱物をべとつかせずに調理できる。
蓋体の内面を無釉とすることにより、鍋の土内面が被加熱物から発生する水分を吸収し、被加熱物をべとつかせずに調理できる。
上述のとおり、さつまいも中に含まれる酵素(β−アミラーゼ)の働きを熱により活性化させて、でんぷん質を糖質に変化させるため、酵素活性化温度帯として50℃〜80℃を保持しつつ加熱調理することはよく知られている。石焼いも等は、天然石により間接的に加熱させることで温度上昇を緩やかにし、上記温度帯を長時間保持させている。これに対し、本考案者らは、鍋内部を空間の仕切られた二重構造とすることにより、火力調節なしでも、さつまいも等の被加熱物を適度に緩やかに加熱できることを見出した。また、火力調節なしの場合では鍋の温度が400℃以上の高温となるので、本考案者らは、この温度範囲においても必要な耐熱性を担保できる熱膨張係数範囲となるようペタライトの配合量を調整し最適化した。
本考案は、以上のような知見に基づくものである。
本考案は、以上のような知見に基づくものである。
本考案の陶器製鍋は、中皿で第1空間と第2空間とに仕切られた二重構造であり、該第2空間内において中皿上の被加熱物を緩やかに加熱するので、特に火力調節をすることなく、被加熱物を緩やかに加熱することができる。特に、被加熱物がさつまいもである場合は、さつまいも中のでんぷん質を糖質に変化させる酵素の活性化温度を長時間保持できるので、甘みがあり香りのよい、おいしいヤキイモとなる。
中皿が下皿よりも大径であるので、調理後において高温の下皿をコンロ上に置いておき、中皿の外周を手に持って中皿および蓋体ごと調理品を運ぶことができる等、取り扱い性に優れる。
また、糖質等の汚れが付着する部分が、被加熱物を載置する中皿のみであるので、洗浄に手間がかからない。
中皿が下皿よりも大径であるので、調理後において高温の下皿をコンロ上に置いておき、中皿の外周を手に持って中皿および蓋体ごと調理品を運ぶことができる等、取り扱い性に優れる。
また、糖質等の汚れが付着する部分が、被加熱物を載置する中皿のみであるので、洗浄に手間がかからない。
中皿に熱気上昇用の穴を任意個数設けるので、第1空間と第2空間とが一部繋がり第2空間の温度上昇を促進できる。
材料として、Li系鉱物であるペタライトを40重量%以上配合した、低熱膨張性の陶磁器原坏土(熱膨張係数1.5〜2.5×10-6/℃)を用いるので、耐熱性に優れる。
材料として、Li系鉱物であるペタライトを40重量%以上配合した、低熱膨張性の陶磁器原坏土(熱膨張係数1.5〜2.5×10-6/℃)を用いるので、耐熱性に優れる。
蓋体の内面を無釉とするので、鍋の土内面が被加熱物から発生する水分を吸収し、被加熱物をべとつかせずに調理できる。
本考案の陶器製鍋を図1を参照して説明する。図1は、本考案の一実施例に係る陶器製鍋の垂直断面図である。
図1に示すように、陶器製鍋1は、下皿2と、中皿3と、蓋体4とで構成され、鍋内部は、下皿2と中皿3とで囲まれた第1空間A、および中皿3と蓋体4とで囲まれた第2空間Bの二重構造となっている。
調理時においては、下皿2をコンロの炎等の熱源6の上に乗せ、その上に中皿3を載せて生のさつまいも等の食材5を盛り、蓋体4で蓋をして加熱する。第1空間Aが加熱された後、第2空間Bが加熱されるので、特に火力調節をすることなく、第2空間B内において中皿3上の食材5を緩やかに加熱することができる。なお、加熱は空焚きであっても、下皿2に水等を入れて加熱してもよい。
食材5として生のさつまいもを用いた場合では、コンロの上で中火で空焚き加熱し、約1時間で、ちょうど良い焼き加減のヤキイモを作ることができる。
図1に示すように、陶器製鍋1は、下皿2と、中皿3と、蓋体4とで構成され、鍋内部は、下皿2と中皿3とで囲まれた第1空間A、および中皿3と蓋体4とで囲まれた第2空間Bの二重構造となっている。
調理時においては、下皿2をコンロの炎等の熱源6の上に乗せ、その上に中皿3を載せて生のさつまいも等の食材5を盛り、蓋体4で蓋をして加熱する。第1空間Aが加熱された後、第2空間Bが加熱されるので、特に火力調節をすることなく、第2空間B内において中皿3上の食材5を緩やかに加熱することができる。なお、加熱は空焚きであっても、下皿2に水等を入れて加熱してもよい。
食材5として生のさつまいもを用いた場合では、コンロの上で中火で空焚き加熱し、約1時間で、ちょうど良い焼き加減のヤキイモを作ることができる。
下皿2は、コンロの炎を直接受けて空焚き状態となり、400℃以上の高温になるので、優れた耐熱性が必要になる。下皿2の材料としては、耐熱性に優れることから、ペタライトを40重量%以上配合した、低熱膨張性の陶磁器原坏土(熱膨張係数1.5〜2.5×10-6/℃)を用いることが好ましい。また、焼成温度は、1150℃〜1200℃が好ましい。
下皿2の厚みは、空焚きに耐え得る十分な耐熱性を有する厚みであればよく、9mm程度(8〜10mm)とすることが好ましい。また、無釉とすることが好ましい。
下皿2の皿深さは、任意の深さとすることができ、深いほど第1空間Aが広くなり、中皿2上の食材5の温度上昇を抑制できる。
下皿2の厚みは、空焚きに耐え得る十分な耐熱性を有する厚みであればよく、9mm程度(8〜10mm)とすることが好ましい。また、無釉とすることが好ましい。
下皿2の皿深さは、任意の深さとすることができ、深いほど第1空間Aが広くなり、中皿2上の食材5の温度上昇を抑制できる。
中皿3は、第1空間を介して加熱されるので、下皿が400℃を越える場合であっても、220℃程度までしか加熱されない。よって、中皿3は、下皿2程の耐熱性を必要としないので、厚みは任意とすることができる。
中皿3の材料としては、下皿同様、ペタライトを40重量%以上配合した、低熱膨張性の陶磁器原坏土(熱膨張係数1.5〜2.5×10-6/℃)を用いることが好ましい。焼成温度は、1150℃〜1200℃が好ましい。
また、調理中において食材5から糖分を含んだ汁等が染み出すので、汚れ防止、およびデザイン性向上のため、上釉を用いることが好ましい。上釉としては、鉄赤、キゼトなど任意のものを使用できる。
中皿3は、下皿2よりも大径とする。下皿3は、調理後において非常に高熱になるため、これを運ぶことは危険である。よって、下皿2よりも大径である中皿3を、下皿2上に載置しておくことで、調理後において高温の下皿2をコンロ上に置いておき、中皿3の外周部3aを手に持って中皿3および蓋体4を運ぶことができる。
中皿3は、食材5および蓋体4を上に載せる必要があるので、食材5を載せる中央部3b、および、蓋体4を載せる蓋体載置部3cは、略平面形状とすることが好ましい。
中皿3の材料としては、下皿同様、ペタライトを40重量%以上配合した、低熱膨張性の陶磁器原坏土(熱膨張係数1.5〜2.5×10-6/℃)を用いることが好ましい。焼成温度は、1150℃〜1200℃が好ましい。
また、調理中において食材5から糖分を含んだ汁等が染み出すので、汚れ防止、およびデザイン性向上のため、上釉を用いることが好ましい。上釉としては、鉄赤、キゼトなど任意のものを使用できる。
中皿3は、下皿2よりも大径とする。下皿3は、調理後において非常に高熱になるため、これを運ぶことは危険である。よって、下皿2よりも大径である中皿3を、下皿2上に載置しておくことで、調理後において高温の下皿2をコンロ上に置いておき、中皿3の外周部3aを手に持って中皿3および蓋体4を運ぶことができる。
中皿3は、食材5および蓋体4を上に載せる必要があるので、食材5を載せる中央部3b、および、蓋体4を載せる蓋体載置部3cは、略平面形状とすることが好ましい。
中皿の熱気上昇用の穴について図2を参照して説明する。図2は、陶器製鍋の蓋体4を取った状態の平面図である。
熱気上昇用の穴3dは、任意の個数設けることができる。穴3dの数が多ければ、第1空間から第2空間への熱気移動が多くなり、食材5の温度上昇も速くなり、穴3dの数が少なければ、反対に食材5の温度上昇が緩やかになる。なお、該穴3dは設けなくてもよい。
図2に示すように、熱気上昇用の穴3dは、蓋体載置部3cより若干内側で、食材5にかからない位置に設けることが好ましい。これは、該穴3dの位置が、食材5の下部にあたると、食材から染み出す糖分を含んだ汁等が該穴を通して下皿に落ち、無釉である下皿が汚れてしまう等の問題を避けるためである。
食材5としてさつまいもを用いた場合では、図2に示す位置に、熱気上昇用の穴3dを6個設けることにより、第1空間から第2空間へ熱気がほどよく供給され、適度に加熱されるので、おいしいヤキイモとなる。
熱気上昇用の穴3dは、任意の個数設けることができる。穴3dの数が多ければ、第1空間から第2空間への熱気移動が多くなり、食材5の温度上昇も速くなり、穴3dの数が少なければ、反対に食材5の温度上昇が緩やかになる。なお、該穴3dは設けなくてもよい。
図2に示すように、熱気上昇用の穴3dは、蓋体載置部3cより若干内側で、食材5にかからない位置に設けることが好ましい。これは、該穴3dの位置が、食材5の下部にあたると、食材から染み出す糖分を含んだ汁等が該穴を通して下皿に落ち、無釉である下皿が汚れてしまう等の問題を避けるためである。
食材5としてさつまいもを用いた場合では、図2に示す位置に、熱気上昇用の穴3dを6個設けることにより、第1空間から第2空間へ熱気がほどよく供給され、適度に加熱されるので、おいしいヤキイモとなる。
蓋体4は、鍋全体の材料を統一することから、下皿2、中皿3と同様に、ペタライトを40重量%以上配合した、低熱膨張性の陶磁器原坏土(熱膨張係数1.5〜2.5×10-6/℃)を用いることが好ましい。焼成温度は、1150℃〜1200℃が好ましい。デザイン性に優れるので、外面は上釉を用いることが好ましい。上釉としては、鉄赤、キゼトなど任意のものを使用できる。
蓋体4の内面4bについては、食材5から発生する水分を吸収できることから無釉とすることが好ましい。内面4bに上釉が塗ってある場合では、発生した水分が該内面で結露し、食材5に滴り落ちてべとつく等の問題がある。
また、上記水分などを鍋外部に飛ばすため、蓋体4は穴4aを設けておくことが好ましい。
蓋体4の内面4bについては、食材5から発生する水分を吸収できることから無釉とすることが好ましい。内面4bに上釉が塗ってある場合では、発生した水分が該内面で結露し、食材5に滴り落ちてべとつく等の問題がある。
また、上記水分などを鍋外部に飛ばすため、蓋体4は穴4aを設けておくことが好ましい。
図1に示す陶器製鍋を用いてさつまいもを調理した場合の、(1)さつまいも内部温度、(2)中皿の表面温度、(3)第2空間内部の温度を、時間経過に伴いそれぞれ測定した。結果を図3に示す。
図3において、横軸は経過時間(分)、縦軸は温度(℃)をそれぞれ表し、温度はそれぞれの測定箇所に電熱対を設けて測定した。
図3より、加熱される中皿表面が急速に加熱されるが、さつまいもが置かれた第2空間は、緩やかな温度上昇であり、さつまいも内部の温度もこれに伴い緩やかな上昇となっていることが分かる。
図3において、横軸は経過時間(分)、縦軸は温度(℃)をそれぞれ表し、温度はそれぞれの測定箇所に電熱対を設けて測定した。
図3より、加熱される中皿表面が急速に加熱されるが、さつまいもが置かれた第2空間は、緩やかな温度上昇であり、さつまいも内部の温度もこれに伴い緩やかな上昇となっていることが分かる。
本考案の陶器製鍋は、火力調節等なしで魚介類や野菜類等の被加熱物を緩やかに加熱することができるので、こげ等の付かない調理器具として利用でき、特にさつまいもを空焚き加熱し、ヤキイモとするヤキイモ鍋として好適に利用できる。
1 陶器製鍋
2 下皿
3 中皿
4 蓋体
5 食材
6 熱源
2 下皿
3 中皿
4 蓋体
5 食材
6 熱源
Claims (5)
- 下皿と、該下皿より大径であり、該下皿の上に載置される中皿と、該中皿の上に載置される蓋体とを備えてなる陶器製鍋であって、
該陶器製鍋は、前記下皿と中皿とで囲まれた第1空間、および前記中皿と蓋体とで囲まれた第2空間とを有し、
前記第2空間内において中皿上に被加熱物が載置され加熱されることを特徴とする陶器製鍋。 - 前記中皿は、前記第1空間と第2空間とを繋ぐための、1個または2個以上の熱気上昇用穴を有することを特徴とする請求項1記載の陶器製鍋。
- 前記陶器製鍋は、ペタライトを40重量%以上配合した陶磁器原坏土を用いて成形し、これを1150℃〜1200℃で焼成して得られることを特徴とする請求項1または請求項2記載の陶器製鍋。
- 前記蓋体の内面は、無釉であることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の陶器製鍋。
- 前記被加熱物は、さつまいもであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項記載の陶器製鍋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005000661U JP3110426U (ja) | 2005-02-14 | 2005-02-14 | 陶器製鍋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005000661U JP3110426U (ja) | 2005-02-14 | 2005-02-14 | 陶器製鍋 |
Publications (1)
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JP3110426U true JP3110426U (ja) | 2005-06-23 |
Family
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Family Applications (1)
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JP2005000661U Expired - Fee Related JP3110426U (ja) | 2005-02-14 | 2005-02-14 | 陶器製鍋 |
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2005
- 2005-02-14 JP JP2005000661U patent/JP3110426U/ja not_active Expired - Fee Related
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