JP2887309B2 - 調理器 - Google Patents

調理器

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JP2887309B2
JP2887309B2 JP9320196A JP9320196A JP2887309B2 JP 2887309 B2 JP2887309 B2 JP 2887309B2 JP 9320196 A JP9320196 A JP 9320196A JP 9320196 A JP9320196 A JP 9320196A JP 2887309 B2 JP2887309 B2 JP 2887309B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調理器、特に有底
の金属製容器本体を加熱することによってその内部の被
調理食品を調理する調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】特公平5−56965号公報や特公平6
−61306号公報に従来の調理器についての記載があ
る。
【0003】特公平5−56965号公報に記載された
調理器は、鍋と、鍋によって保持されるトレーと、トレ
ーを保持した上記鍋の開口を塞ぐ蓋などを備えている。
この調理器において、煮炊き物を調理するときには、ト
レーを用いずに、鍋の中に被調理食品を入れて鍋を加熱
器(ガスコンロや電気コンロなど)で加熱するようにな
っている。この調理方法は、汎用的な家庭用鍋で煮炊き
物を調理する場合と同様である。また、焼物や炒め物を
調理するときにもトレーを用いずに調理するようになっ
ており、その調理方法は、家庭でフライパンを使用して
焼物や炒め物を調理したりする場合と同様である。他
方、蒸し物を調理するときには、水を入れた鍋の中に被
調理食品を入れたトレーを保持させ、鍋に蓋をしてその
鍋を加熱するようになっており、そのようにすると、鍋
の中の水が沸騰することにより発生した蒸気がトレーの
中に浸入して被調理食品が加熱蒸気で蒸される。
【0004】特公平6−61306号公報に記載された
調理器もほゞ同様の構成となっていて、鍋とトレーと蓋
とを備えており、蒸し物を調理する方法も同様である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の調理器
はいずれも鍋とトレーと蓋とを備えており、焼物、蒸し
物、煮炊き物といった種々の調理方法に応じてトレーを
必要としたり必要としなかったりする煩わしさがあり、
また、トレーを用いて調理する場合には、鍋に水を入
れ、その鍋の中にトレーを保持させ、さらに蓋をしなけ
ればならないので、実際の調理に入る前の準備が煩わし
くて手間のかかるものになる。その上、鍋とトレーと蓋
という3種類の調理具を備え、トレーには蒸気通過孔を
設けておくといった複雑な構造を採用することを余儀な
くされるので、価格が高くつく。これらのことより、従
来の調理器は一般家庭に普及しにくい要素を持ったもの
であった。
【0006】本発明は以上の事情に鑑みてなされたもの
である。すなわち、本発明は、有底の金属製容器本体と
その蓋とだけを備え、従来の調理器において不可欠であ
ったトレーを必要としないものでありながら、焼物、蒸
し物、煮炊き物、冷凍食品の解凍、冷たい食品の温め直
しなどの再調理といった様々な調理をほゞ同じ要領で汎
用的に行うことができるような構造が簡単で安価な調理
器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る調理器は、
有底の金属製容器本体と、この容器本体に設けられた蓋
受け部に着脱されて上記容器本体の開口を開閉する蓋と
を備え、容器本体の底板部が、被調理食品や被調理食品
を入れた容器を乗せるための円形の調理区画と、凹入状
の水溜め部を環状に有して上記調理区画を囲んでいる水
溜め区画とに分かれており、上記調理区画には、上記底
板部の中央部に設けられた円形の細溝が設けられている
と共にこの細溝から上記水溜め部に向かってまっすぐな
細溝が放射状に設けられ、上記円形の細溝の外側で上記
底板部の上面に外周に向かう下がり勾配が付与されてい
る、というものである。
【0008】また、本発明の調理器は、有底の金属製容
器本体と、この容器本体に設けられた蓋受け部に着脱さ
れて上記容器本体の開口を開閉する蓋とを備え、容器本
体の底板部が楕円形ないし長円形であり、その底板部
が、被調理食品や被調理食品を入れた容器を乗せるため
の調理区画と、上記底板部の外周部に設けられた凹入状
の水溜め部を有する水溜め区画とに分かれており、上記
水溜め部の溝幅が、上記底板部の長軸との交差箇所で最
大となりその底板部の短軸との交差箇所で最小となるよ
うにその底板部の周方向において漸次変化しており、上
記調理区画に、上記短軸と平行に延びる細溝が設けられ
ている、というものである。
【0009】この調理器において、容器本体の水溜め区
画に備わっている水溜め部に水を入れ、その容器本体に
蓋をしてその容器本体をガスや電気の火力で加熱するこ
とにより水溜め部の水を沸騰させて蒸気を発生させる
と、水が沸騰している間は、水の蒸発に伴う奪熱作用と
火力による加熱作用とが均衡して火力の強さに関係なく
容器本体やその内部温度がほゞ一定に保たれる。
【0010】また、水の沸騰によって発生した蒸気が蓋
の内面全体に沿う蒸気層を形成して容器本体の内部の熱
気を逃げにくくし、容器本体の内部温度を高温に保つこ
とができるとともに、容器本体の内部に閉じ込められた
熱気や容器本体の内部空間の圧力で、被調理食品を加圧
下で加熱調理することができる。
【0011】このため、容器本体における底板部の調理
区画に被調理食品や被調理食品を入れた容器を乗せてお
くと、容器本体の内部に閉じ込められた熱気で被調理食
品が加熱調理される。また、被調理食品を容器本体の底
板部に乗せている場合には、底板部の熱で被調理食品を
焼いたり焦げ目を付けたりすることができる。このよう
な加熱調理により、焼物、蒸し物、煮炊き物、冷凍食品
の解凍、冷たい食品の温め直しなどの再調理といった様
々な調理が良好に行われる。焼物、蒸し物、煮炊き物、
冷凍食品の解凍、冷たい食品の温め直しなどの再調理と
いった具体的な調理に際しての本発明調理器の優れた作
用は、後で説明する実施形態についての説明で明らかに
なるので、ここでの詳細説明は省略する。
【0012】本発明の調理器においては、金属製容器本
体を加熱するための加熱手段がこの容器本体に取り付け
られているという構成を採用することができる。この構
成によれば、容器本体をガスコンロや電気コンロなどの
加熱源に架ける必要がなくなるという利便性が発揮され
る。
【0013】
【発明の実施の形態】図1および図2は本発明の実施の
一形態による調理器Aを示している。この調理器Aは、
金属製、具体的にはアルミ或いは鉄製の鋳物により形成
した容器本体1と、蓋2とを備えている。容器本体1は
有底で、その底板部11は正円形であり、その底板部1
1の外周部から円筒状の胴壁部12が立ち上がってい
る。この容器本体1においては、胴壁部12の高さを低
くして比較的底を浅くしてあるけれども、胴壁部12の
高さを高くして底を深くすることも可能である。胴壁部
12の上端部に段付状の蓋受け部13がリング状に設け
られており、この蓋受け部13に上記蓋2の外周部を嵌
合状に乗せると、容器本体1の開口14がほゞ密閉状態
に閉じられる。
【0014】容器本体1の底板部11は、被調理食品や
被調理食品を入れた容器(これらについては後述する)
を乗せるための調理区画Z1と、凹入状の水溜め部3を
有する水溜め区画Z2とに分かれている。図1および図
2に示した調理器Aにおいて、水溜め区画Z2には底板
部11の外周部が相当し、その水溜め区画Z2の全体に
溝形に凹入した水溜め部3が環状に設けられている。こ
の水溜め部3の溝幅は周方向の各部において一様になっ
ている。調理区画Z1には水溜め区画Z2によって囲ま
れた円形の区画が相当しており、この調理区画Z1にお
いては、底板部11の中央部に円形の細溝15が設けら
れ、この細溝15から上記水溜め部3に向かって放射状
にまっすぐな細溝16が設けられている。また、調理区
画Z1においては、上記した円形の細溝15の外側で底
板部11の上面に外周に向かう下がり勾配が付与されて
いる。17は容器本体1に設けられている把手である。
なお、この容器本体1において、ガスコンロや電気コン
ロなどの加熱源(不図示)の火力F(図3・図4参照)
が加わる箇所は、主に底板部11における調理区画Z1
の裏面18であり、上記した凹入状の水溜め部3はこの
裏面18よりも下側に膨出してそれを取り囲んでいる
(図2参照)。なお、容器本体1はその内面にテフロン
加工などの処理を施しておいてもよい。
【0015】蓋2は耐熱性に優れた材料、たとえば透明
な耐熱ガラスを用いてドーム状に作られており、その中
央に把手21を備えている。この蓋2は、容器本体1の
蓋受け部13に装着した加熱調理を行うときに、容器本
体1の内部で発生する蒸気の圧力によって蓋受け部13
から部分的にでも浮き上がらない程度の重さを有してい
る。この蓋2が軽すぎると、加熱調理中に蓋2が蓋受け
部13から浮き上がって内部の蒸気が逃げることになる
ので好ましくない。 また、蓋2の内面に露結した水滴
は蓋2の内面から蓋受け部13へ、そして容器本体1の
胴壁部12の内面に添って水溜め部3に収納できるよう
にしている
【0016】図3および図4に上記調理器Aを用いて調
理している状態を説明的に示してあり、これらの図を参
照して上記調理器Aの作用を説明する。
【0017】水溜め部3に所定量の水を入れた容器本体
1に蓋2をしてガスコンロや電気コンロなどの加熱源に
かけ、容器本体1の底板部11を下から加熱することに
より水溜め部3の水Wを加熱させると、容器本体1の温
度や水Wの温度が次第に上がり、そのうちに水Wが沸騰
を開始する。そして、水Wが沸騰している限り、水の蒸
発に伴う奪熱作用と加熱源の火力Fによる加熱作用とが
均衡して火力Fの強さに関係なく容器本体1の温度が一
定に保たれる。特に、この調理器Aでは、容器本体1の
底板部11が正円形であり、そのような正円形の底板部
11の外周部に、周方向で溝幅が一様な溝形の水溜め部
3が設けられており、その水溜め部3に水Wを入れて沸
騰させるようにしてあるので、水Wの蒸発に伴う奪熱作
用が底板部11の周方向の各部において均一に発揮さ
れ、調理区画Z1で底板部11に温度むらが生じにくく
なる。そのため、容器本体1の内部空間にも温度むらが
生じにくくなる。その上、上記のように火力Fの強さに
関係なく容器本体1の温度が一定に保たれるようになっ
ていると、水Wの沸騰を持続させ得る程度まで火力Fを
弱めてガス代や電気代を節約しても、容器本体1の温度
が下がることはない。
【0018】また、容器本体1に蓋2をしておくと、図
3や図4のように、水Wの沸騰によって発生した高温の
加熱蒸気が蓋2の内面全体に沿う蒸気層Vを形成し、し
かも容器本体1の内部空間の圧力が少し上昇する。この
蒸気層Vは、容器本体1の内部空間の熱気が外気によっ
て冷やされることを抑制する作用を発揮するので、上記
のような蒸気層Vが形成されると、容器本体1の内部温
度が熱気によって高温に保たれる。また、容器本体1の
底板部11は火力Fによって加熱されているので、容器
本体1の内部空間や底板部11の上面は乾いた状態に保
たれる。このため、容器本体1における底板部11の調
理区画Z1に被調理食品100や被調理食品100を入
れた容器200を乗せておくと、容器本体1の内部に閉
じ込められた熱気や容器本体1の内部空間の圧力で、被
調理食品100が加圧下で加熱調理される。
【0019】焼物、蒸し物、煮炊き物、冷凍食品の解
凍、冷たい食品の温め直しなどの再調理といった様々な
調理を行う場合において、容器本体1に蓋2をしておく
と、水溜め部3に入れた水Wが蒸発してもその蒸気が外
に逃げ出さない。そのため、水溜め部3に入れる水Wの
量を上掲したような調理の種類に応じて変える必要はな
い。水溜め部3に入れる水Wの量は、それから発生した
加熱蒸気が上述した蒸気層Vを形成し得る量であればよ
く、具体的には200cc程度でよい。また、水溜め部
3に200cc程度の水Wを入れた容器本体1をガスコ
ンロを用いて加熱し始めてから水Wが沸騰して蒸発を開
始し、蒸気層Vを形成するまでの時間は、火力や水Wの
量にもよるが、およそ10分前後であり、この程度の時
間の経過により、容器本体1の調理区画Z1の底板部1
1の温度は190〜200℃程度にまで上がり、それ以
降は火力の強弱にかかわらずその温度が一定に保たれ
る。
【0020】容器本体1に蓋2をしていない状態では、
容器本体1の底板部11の調理区画Z1に肉や魚などの
被調理食品を乗せておけば、底板部11に対する被調理
食品の重なり面が焼け、焦げ目を付けることも可能であ
る。
【0021】なお、調理方法に関係なく、被調理食品1
00から出た水分や油などの汁分は、細溝15,16に
集まって水溜め部3の中に逃がされる。
【0022】次に、上記した加熱調理により、焼物、蒸
し物、煮炊き物、冷凍食品の解凍、冷たい食品の温め直
しなどの再調理といった様々な調理を行う場合の作用を
具体的に説明する。
【0023】<焼物> 図3のように底板部11の調理区画Z1に被調理食品1
00を乗せて上述したような加熱調理を行う。この場合
に、同図のように容器本体1に蓋2をしておくと、加圧
された加熱蒸気と容器本体1の内部空間の高温の熱気の
作用により、被調理食品(魚類、肉類など)自体が持っ
ている水分を逃がさずに短時間で調理が終わる。このた
め、調理後の被調理食品100がジューシーさを保ち、
その被調理食品100に焼むらも生じない。また、水W
の蒸発によって調理区画Z1で底板部11の温度が一定
に保たれ、その温度は被調理食品100から発生する油
脂類の分解温度以下であるので、焼物や炒め物をしても
油脂類の分解に伴う煙が出る余地がない。
【0024】ギョーザのように底面を焼いて焦げ目を作
りながら蒸すことが要求される被調理食品100の調理
も良好に行われ、その際に、底板部11の調理区画Z1
に水の補給(差し水)をしたり油を引いたりする必要は
ない。
【0025】焼肉の場合には蓋2を使わずに調理でき
る。魚類を焼くときも同様である。
【0026】<蒸し物> 図4のように底板部11の調理区画Z1に被調理食品1
00を入れた容器(陶器、耐熱ガラス製の容器、食器な
ど)200を乗せて上述したような加圧下での加熱調理
を行う。この場合においても、同図のように容器本体1
に蓋2をしておくと、加圧された加熱蒸気と容器本体1
の内部空間の高温の熱気の作用により、被調理食品の栄
養素を逃がすことなく短時間で調理が終わる。このよう
にすると、調理中に容器200が温められているため、
その容器200の中の被調理食品100が冷めにくく、
しかもその容器200をそのまま食卓に並べることがで
きる。温野菜、茶碗蒸し、蒸しギョーザ、シュウマイ、
肉まんなどの調理に適する。
【0027】<煮炊き物> 図4のように必要量の被調理食品(魚類、肉類、野菜類
など)と合わせ調味料とを入れた容器(陶器、耐熱ガラ
ス製の容器、食器など)200を底板部11の調理区画
Z1に乗せて上述したような加圧下での加熱調理を行
う。この場合においても、同図のように容器本体1に蓋
2をしておくと、加圧された加熱蒸気と容器本体1の内
部空間の高温の熱気の作用により、被調理食品の栄養素
を逃がすことなく短時間で調理が終わる。このようにす
ると、容器200に入っている被調理食品自体から出た
水分が調理に利用されることになり、その結果、予め容
器200に水を入れる必要がなく、たとえ水を入れる必
要があるとしても少量でよいので、調味料が少なくて済
む。また、調理中に容器200が温められているため、
その容器200の中の被調理食品100が冷めにくく、
その容器200をそのまま食卓に並べることができる。
【0028】<冷凍食品の解凍> 解凍していない冷凍食品(被調理食品)を図3のように
そのまま容器本体1に入れて底板部11の調理区画Z1
に乗せ、上述したような加熱を行う。このようにする
と、べたつき感がなくスピーディーに解凍を行える。解
凍によって出る水分は細溝15,16を通って水溜め部
3に逃がされる。解凍した被調理食品に対し、そのまま
継続して上述したような加圧下での加熱調理を行うこと
も可能である。冷凍焼きおむすび、冷凍野菜、冷凍シュ
ウマイ、冷凍ギョーザ、冷凍肉、冷凍魚、ピラフなどの
冷凍加工食品の調理に適する。
【0029】<冷たい食品の温め直しなどの再調理> 煮物などの汁気を含む被調理食品の温め直しは、必要量
だけ被調理食品を盛りつけた容器を底板部11の調理区
画Z1に乗せて上述したような加圧下での加熱調理を行
う。このようにすると、蒸気の作用や加圧下での加熱調
理によって煮詰まることなく芯部まで再調理できる。し
たがって、調理後は、前記容器を食卓に並べるだけでよ
い。
【0030】図5〜図7は本発明の実施の他の形態によ
る調理器の容器本体1を示している。この調理器におい
て、図1および図2で説明したものと大きく異なる点
は、容器本体1の底板部11が楕円形ないし長円形にな
っている点、容器本体1の底板部11の外周部に設けら
れた凹入状の水溜め部3の溝幅が、底板部11の長軸X
との交差箇所イ,イで最大となり底板部11の短軸Yと
の交差箇所ロ,ロで最小となるように底板部11の周方
向において漸次変化している点である。また、容器本体
1の底板部11の調理区画Z1に設けられた細溝17が
上記短軸Yと平行に延びている点、底板部11の裏面側
にガスコンロや電気コンロなどの加熱源に架けるための
凸条19が円環状に一体に設けられている点についても
図1および図2で説明したものと異なっている。
【0031】その他の構成は図1および図2で説明した
ものと同様であるので、説明の重複を避けるため相応す
る部分に同一符号を付して詳細な説明を省略する。な
お、図示していないが、蓋受け部13には耐熱性に優れ
た材料、たとえば透明な耐熱ガラスを用いてドーム状に
作られた蓋が着脱される。この蓋についても、調理中に
浮き上がらない程度の重さであることが好ましい。
【0032】この調理器においても、水溜め部3に所定
量の水を入れ、必要に応じて容器本体1に蓋をしてガス
コンロや電気コンロなどの加熱源にかけ、容器本体1の
底板部11を下から加熱することにより調理を行うこと
ができる。調理器の作用や具体的な調理方法については
図3や図4について上述したところと同様であるので、
ここでは、図5〜図7の容器本体1によって奏される特
有の作用についてだけ説明する。
【0033】この調理器では、容器本体1の底板部11
が楕円形ないし長円形であるので、底板部11を加熱す
ると、底板部11の調理区画Z1に温度むらを生じると
考えがちである。しかしながら、この調理器では、水溜
め部3の溝幅が、底板部11の長軸Xとの交差箇所イ,
イで最大となり底板部11の短軸Yとの交差箇所ロ,ロ
で最小となるように底板部11の周方向において漸次変
化しており、このような構成を採用したことによって、
水溜め部3に入れた水Wの蒸発に伴う奪熱作用が底板部
11の周方向の各部において均一に発揮され、調理区画
Z1で底板部11に温度むらが生じにくくなる。そのた
め、容器本体1の内部空間にも温度むらが生じにくくな
る。したがって、容器本体1が楕円形ないし長円形にな
っていることが望ましいような調理を行う場合に、この
調理器を便利に使うことができる。
【0034】図8は本発明の実施のさらに他の形態によ
る調理器を示している。このものは、容器本体1を加熱
するための加熱手段が、この容器本体1に取り付けられ
ている。具体的には、容器本体1の下にケース61を取
り付け、このケース61の中に電熱線でなる加熱手段を
内蔵させたものであって、その電熱線に通電するために
必要なコネクタ62や操作パネル63を上記ケース61
に取り付けてある。加熱手段としてガスバーナを採用し
てもよい。
【0035】このものによれば、容器本体1をガスコン
ロや電気コンロなどの加熱源に架ける必要がなくなるの
で、それらの加熱源を用いずに調理することができる。
なお、図10においても、図1および図2で説明した容
器本体1の要素と同一要素に同一符号を付して詳細説明
を省略する。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る調理器によれば、容器本体
における水溜め区画の水溜め部に入れた水が沸騰してお
りさえすれば、その水が温度調整作用を発揮するので、
容器本体を加熱するための火力を強くしておいても弱く
しておいても容器本体の内部温度が一定に保たれる。そ
のため、加熱源としてガスコンロや電気コンロを用いる
場合に火力を弱くして調理することが可能になり、その
ことがガス代や電気代の節約につながるという利点があ
る。また、本発明に係る調理器は、容器本体と蓋という
2つだけの調理具によって構成されているので価格を安
く抑えることが可能になり、それにもかかわらず、焼
物、蒸し物、煮炊き物、冷凍食品の解凍、冷たい食品の
温め直しなどの再調理といった様々な調理をほゞ同じ要
領で行うことができるので調理の前準備に手間がかから
ないという利点をもっている。
【0037】本発明の調理器において、金属製容器本体
を加熱するための加熱手段をこの容器本体に取り付ける
という構成を採用したものでは、容器本体をガスコンロ
や電気コンロなどの加熱源に架ける手間が不要になり、
しかも調理にガスコンロや電気コンロを使う必要がなく
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態による調理器の一部破
断平面図である。
【図2】 本発明の実施の一形態による調理器の一部破
断側面図である。
【図3】 調理例を示す断面図である。
【図4】 他の調理例を示す断面図である。
【図5】 本発明の実施の他の形態による調理器の容器
本体を示す平面図である。
【図6】 図5のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】 図5のVII−VII線に沿う断面図であ
る。
【図8】 本発明の実施の他の形態による調理器の容器
本体を示す平面図である。
【符号の説明】
A 調理器 1 容器本体 2 蓋 3 水溜め部 11 底板部 13 蓋受け部 14 開口 15,16,17 細溝 100 被調理食品 200 被調理食品を入れた容器 Z1 調理区画 Z2 水溜め区画
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47J 27/00 - 27/64 A23L 3/365 A47J 37/06 - 37/07

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底の金属製容器本体と、この容器本体
    に設けられた蓋受け部に着脱されて上記容器本体の開口
    を開閉する蓋とを備え、 容器本体の底板部が、被調理食品や被調理食品を入れた
    容器を乗せるための円形の調理区画と、凹入状の水溜め
    部を環状に有して上記調理区画を囲んでいる水溜め区画
    とに分かれており、上記調理区画には、上記底板部の中
    央部に設けられた円形の細溝が設けられていると共にこ
    の細溝から上記水溜め部に向かってまっすぐな細溝が放
    射状に設けられ、上記円形の細溝の外側で上記底板部の
    上面に外周に向かう下がり勾配が付与されていることを
    特徴とする調理器。
  2. 【請求項2】 有底の金属製容器本体と、この容器本体
    に設けられた蓋受け部に着脱されて上記容器本体の開口
    を開閉する蓋とを備え、 容器本体の底板部が楕円形ないし長円形であり、その底
    板部が、被調理食品や被調理食品を入れた容器を乗せる
    ための調理区画と、上記底板部の外周部に設けられた凹
    入状の水溜め部を有する水溜め区画とに分かれており、
    上記水溜め部の溝幅が、上記底板部の長軸との交差箇所
    で最大となりその底板部の短軸との交差箇所で最小とな
    るようにその底板部の周方向において漸次変化してお
    り、上記調理区画に、上記短軸と平行に延びる細溝が設
    けられていることを特徴とする調理器。
  3. 【請求項3】 金属製容器本体を加熱するための加熱手
    段がこの容器本体に取り付けられている請求項1に記載
    の調理器。
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