JP2010022466A - 珪藻土の土鍋とその使用方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】具材が水っぽくならず、また脂っこくならずに蒸し(焼き)上がるとともに、早く高温して焼き上がり、美味しく、そして健康嗜好の料理に好適な珪藻土の土鍋とその使用方法を提供する。
【解決手段】珪藻土の土鍋1は、珪藻土を主成分とする鍋2と、珪藻土を主成分とする蓋3とからなり、これら鍋2と蓋3とを重ね合わせて形成される内壁部には少なくとも釉薬を施さずに焼成製造され、鍋2に具材を敷くようにして蒸し焼きにするために使用される。そして鍋2と蓋3を重ね合わせて形成される内壁部には、鍋2底側からの火力を直接導くための貫通孔5が形成されている。また、鍋2の中央に焼かれた粒状の珪藻土が配置される溝9が形成され、具材10が焼かれた粒状の珪藻土の上に敷くように置かれる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、珪藻土を主成分とする花器からなる珪藻土の土鍋とその使用方法に関する。
珪藻土(diatomite、diatomaceous earth)は、藻類の一種である珪藻の殻の化石よりなる堆積物(堆積岩)である。珪藻の殻は二酸化ケイ素(SiO2)でできており、珪藻土もこれを主成分とする。珪藻土の用途としては、吸着性に優れているため濾過助剤や、耐火性と断熱性に優れているため建材や保温材として、電気を通さないので絶縁体として、また適度な硬さから研磨剤としても使用されている。珪藻土の土鍋としては、特許文献1の実施の形態に、珪藻土を主成分とし、これにバインダーを含み、適宜釉薬を施して焼成する土鍋が開示されている。この珪藻土の土鍋は、鍋の本体のみであり、蓋はなく、鍋の形も通常のものである。
特開2004−129565号公報
また、ダッチオーブンと呼ばれる鍋がある。ダッチオーブン鍋は、頑丈な鋳物で作られた鍋で、ずっしりと重く、煮るのはもちろん、焼いたり蒸したりパンやピザも焼ける鍋である。アウトドア料理にもその威力を発揮し、ステーキや焼肉料理では、付属のプレート板を使用する。鍋は、蓋とともに、分厚く作られているため温度変化が少なく、食材の芯まで火をじんわりと通すことや、食材からでた水分が水蒸気となって鍋と蓋との隙間を塞ぎ、重い蓋がさらに内圧を高め圧力鍋のような効果を生み出す。鍋に、焼いた石や火種を直接入れたりする。
ここで、通常の蒸し焼き料理に絞ってみると、野菜では、その水分が残ってしまってカラッとした蒸し上がりにならなかったり、肉や魚では、その油が肉や魚に触れたままになってしまうことが多い。上記ダッチオーブンもしかりである。上記特許文献1では、珪藻土の土鍋であるから、これを蒸し焼きに使用すると、蒸し焼きの方法によっては上記問題は少ないと考えられるが、単に蓋をしても、蒸し焼きにするための高温にならず、このため出来上がりが遅く、また、肉や魚を脂(油)が残らないように蒸し焼きにすることは難しい。珪藻土の鍋は、多孔質という特徴等を有するが、一方で強い火力には弱く、ひび割れ等が生じ易く、鉄等に比較して高温になり難い。さらに、適宜釉薬が塗布させて製造されるとされているが、釉薬を施す場所によっては、珪藻土のもつ多孔質の特徴を妨げたり、健康嗜好のための珪藻土がかえって有害な物質による影響を受けるおそれがある。
そこで本発明の目的は、具材が水っぽくならず、また脂っこくならずに蒸し(焼き)上がるとともに、早く高温して焼き上がり、美味しく、そして健康嗜好の料理に好適な珪藻土の土鍋とその使用方法を提供することにある。
本発明の請求項1記載の珪藻土の土鍋は、珪藻土を主成分とする鍋と、珪藻土を主成分とする蓋とからなり、これら鍋と蓋との重ね合わせて形成される内壁部には少なくとも釉薬を施さずに焼成製造され、鍋に具材を敷くようにして蒸し焼きにするために使用することを特徴とする。蓋は、お椀形で、鍋との間に隙間が生じない密閉式が好ましい。なお、鍋の底部も釉薬を施さずに焼成製造することが好ましい。
本発明によれば、ガスコンロ等の上において火を着けると、食材が持っている水分で火を通すとともに、その水分を珪藻土の多孔質が吸収するために、具材が水っぽくならずに蒸し(焼き)上がる。また、珪藻土の土鍋で肉や魚を焼いても、脂っこくならず、しかも鍋に焦げが着き難く、焦げがついたとしても剥離するように切除することで対応可能である。具材を蒸し焼きにするところでは、釉薬は使用されていないので、有害なものは発生しないと考えられる。そして、前記珪藻土の鍋と蓋の少なくとも一方に水を浸み込ませるようにして、鍋に蓋をして蒸し焼きにすることができる。この場合は、釉薬が施されない鍋と蓋との重ね合わせて形成される内壁部に所定量を浸み込ませることが好ましい。なお、珪藻土の鍋と蓋の少なくとも一方に水を浸み込ませるようにしてから、珪藻土の多孔質を利用して、鍋に蓋をして蒸し焼きにすることができる。釉薬を施さずに焼成され、鍋と蓋を重ね合わせて形成される内壁部に水を浸み込ませるようにすることが健康に配慮した調理として好ましい。
本発明の請求項2に記載の珪藻土の土鍋は、前記鍋と蓋との重ね合わせて形成される内壁部に鍋底側からの火力を直接導くための貫通孔が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、鍋底側からの火力の他に、火力を直接導くための貫通孔が形成されていることから、蒸し焼きにするために時間がかかるような具材でも直火により早く蒸し焼きが焼き上がる。なお、直火による有害な気体(例えばCO2等)は蓋の珪藻土の多孔質が吸収して具材に悪影響を及ぼすことも少ない。
本発明の請求項3に記載の珪藻土の土鍋は、前記鍋と蓋は、平面視において各々円形状に形成され、前記貫通孔は、前記鍋の外縁側に等間隔で円周上に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、鍋底側からの火力の他に、鍋底側からの火力を直火として外周の貫通孔から入るが、具材には直火は直接当たることはなく、効率的で有害物質の発生が少ない焼き上がりとなる。
本発明の請求項4に記載の珪藻土の土鍋は、前記鍋の中央に焼かれた粒状の珪藻土が配置される溝が形成され、焼かれた粒状の珪藻土の上に具材が敷くように置かれることを特徴とする。
本発明によれば、肉や魚等の具材を焼かれた粒状の珪藻土の上において火にかけると、肉等からの脂は粒状の珪藻土に吸収される。すなわち、脂(又は油)が出る具材では、肉等の具材がその油に浸漬されるようなことはなく、焼き上がりが良くなる。また、鍋には、油の臭い等が残り難くなる。なお、油が浸み込んだ粒状の珪藻土は廃棄して、再度、新しい焼かれた粒状の珪藻土を使用すれば良い。
本発明の請求項5記載の珪藻土の土鍋の使用方法は、前記粒状の珪藻土が配置される溝に粒状の珪藻土が配置させた状態の上に具材を載せて蒸し焼きにし、水や油を吸収した粒状の珪藻土を交換して使用したり、又、前記粒状の珪藻土が配置される溝に架け渡すように網を被せて、網の上に具材を載せて蒸し焼きにする。
本発明の珪藻土の土鍋は、食材が持っている水分で火を通すとともに、その水分を珪藻土の多孔質が吸収するために、具材が水っぽくならずに蒸し(焼き)上がる。また、珪藻土の土鍋で肉や魚を焼いても、脂っこくならず、しかも鍋に焦げが着き難く、焦げがついたとしても剥離するように切除することで対応可能である。また、火力を直接導くための貫通孔が形成されていることから、蒸し焼きにするために時間がかかるような具材でも直火により早く蒸し焼きが焼き上がる。なお、直火による有害な気体(CO2)は蓋の珪藻土の多孔質が吸収して具材に悪影響を及ぼすことも少ない。したがって、美味しい健康嗜好の蒸し焼き料理を提供することが可能である。
以下、図面を引用しながら本発明の珪藻土の土鍋の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る鍋と蓋とから構成される珪藻土の土鍋を示す正面図であり、図2は、図1のX−X線矢視拡大断面図である。図3は、図1の鍋を示す平面図であり、図4は、図1の蓋を示す平面図である。
珪藻土の土鍋1は、図1及び図2に示すように、珪藻土を主成分とする鍋2と、珪藻土を主成分とする蓋3とから構成されている。この鍋2と蓋3は、珪藻土と、珪藻土よりも粒径が細かい珪藻粉と、粘土と、水を混合して、所定の形状の鍋2や蓋3を形成して、所定箇所に釉薬を塗布して焼成する。ここで、珪藻土、粒径が細かい珪藻粉、粘土、水の割合は、重量比でおおよそ1:1:3:2である。具体的には、珪藻土5kg、珪藻粉末5kg、粘土15kg、水10kgの割合で混合して、鍋2を製造した。蓋3もこの割合で製造した。珪藻土は、能登地方で産出する珪藻土であり、粘土を多く含み、このため、粘りが強くて形がつくりやすく、焼くと硬くしまる特徴を有する。
鍋2は、図3に示すように、平面視において略円形状に形成され、その外周壁には、対向して2つの取っ手8が設けられている。鍋2の底側には、アーチ形状の脚部4が等間隔で設けられており、ガスコンロ等の上に置き易くするとともに、空気を底部に取り込み易くしている。そして、鍋2には、蓋3を重ね合わせて形成される内壁部Nに鍋2の底側からの火力を直接導くための複数の貫通孔5が形成されている。複数の貫通孔5は、鍋2の外縁側に等間隔で形成されており、その内側に具材10が敷くように置かれる。また、鍋2の中央には、溝9が形成されている。この溝9の中で具材10等が置かれるものであり、更に後述する焼かれた粒状の珪藻土(図6及び図7参照)が配置されて具材10等が置かれたりする。溝9の形状は、外周が凹凸模様になっている(つまり、隣接する貫通孔5と5の間にも凸状に及ぶように形成されている。)が、円形でも四角形状でも良い。この溝9を含めて、鍋2と蓋3を重ね合わせて形成される内壁部Nには釉薬を施さずに焼成製造されている。釉薬を施す場所としては、図1の符号Yで示すところの鍋2の外周側(外周端上部を含む)から脚部4にかけてである。したがって、溝9に置かれて蒸し焼きにされる具材10等には釉薬の臭い等が付着することはない。また、溝9に置かれて蒸し焼きにされた結果、溝9に焦げが付着しても、溝9の表面を剥がす(削り取る)ことで焦げを除去することができる。溝9の外縁は、各貫通孔5の内側である。各貫通孔5とその周囲も釉薬は施されていないが、直火を受ける各貫通孔5とその周囲(底部側周囲)に釉薬を施すことで、高温にも耐久できるようにすることも可能である。なお、本実施の形態では、鍋2は、御椀状に形成されているが、プレート状(板状)に形成されても良い。すなわち、鍋2は、深い鍋形状にしなければならない訳ではなく、浅い皿形状であっても良い。また、四角形状等のように円形で無くとも良い。
蓋3は、図4に示すように、平面視において略円形状に形成されており、その外径は鍋3の外径より小さく形成されている。これより、蓋3を鍋2に重ね合わせることで、閉じられた空間11が形成される。蓋3は、御椀形に形成されており、その頂部には、球形の取っ手7が突出して設けられている。この蓋3を鍋2に重ね合わせると、蓋3の内側端部3aは、貫通孔5の外側に位置して、外周の複数の貫通孔5をすべて覆うようになる。なお、蓋3は、その多孔質が蒸気を吸収するので、金属製や樹脂製の蓋のように蒸気孔を設ける必要はない。蓋2には、釉薬は施されていないが、外周から上面にかけて釉薬を施すことも可能である。
そして、鍋2と蓋3を重ね合わせて形成されるそれぞれの内壁部Nは、少なくとも釉薬を施さずに焼成製造されている。これより、具材が鍋2に敷くようにして置かれて蒸し焼き等で調理される際、釉薬の影響を受けることはない。また、鍋2の底部2tも釉薬を施さずに焼成製造されるようにしても良い。
図5は、本実施の形態における珪藻土の土鍋の使用例を説明する図であり、図5(a)は、土鍋の正面断面図、図5(b)は、鍋の平面図である。
調理される具材10は、図5(a)及び図5(b)に示すように、鍋2の溝9内に配置される。そして、蓋3が鍋2に密閉式に重ね合わされると、閉じられた空間11が形成される。このとき、鍋2の底部が火力12を受けると、空間11内は、鍋2の多孔質を通過して入る熱と、鍋2の貫通孔5を通過して入る熱とで充填される。そして、具材10から出る水分は、鍋2及び蓋3がそれぞれ有する多孔質に吸収されて、外部に放出されない。その結果、空間11内は、一定の温度及び湿度条件に保たれることで、具材10は、長時間に渡って火にかけられても乾燥することなく、蒸し(焼き)される。
したがって、本実施の形態の珪藻土の土鍋1をコンロの上に置き、具材10を鍋2の溝9に敷くようにして置き、蓋3を被せてからコンロに火をつけると(又は、コンロの火をつけてから蓋3をしても良い。)、具材10の持つ水分を利用して加熱するとともに、上記貫通孔5からの直火により加熱される。ここで、水を必要とする場合は、水を溝9に浸み込ませるようにしてから蒸し焼きにすることも可能である。例えば、具材10が野菜の場合では(ナスやキャベツ等)、そのまま溝9に置いて蒸し焼きにすると、野菜10の水分を利用して加熱する。そして、このように加熱調理すると、珪藻土の成分で釉薬も施されていないことから、焦げが付着し難く、水っぽくはならず、美味しい蒸し焼きが出来上がる。特に強調すべきこととしては、卵が用いられた場合(殻の付いた鶏卵)には、程よい水分を有し、絶妙な柔らかさの半熟玉子が調理される。また、鶏卵の殻を割って、溝9の中(内側エリア)で目玉焼きをすると、白身部分等の余分な水分が適度になくなり(自然になくなるようになり)、自然な蒸し焼き状態になる。このように調理された半熟玉子や目玉焼きの味は絶品である。また、具材10として、例えば、ピザが用いられる場合には、ピザを直接溝9の中(内側エリア)で焼くと、絶妙な柔らかさを持ちつつ、カラッと焼き上げられたピザが調理される。このように調理されたピザは、石窯で焼き上げられたものと同じように遠赤外線効果があると考えられ、しかも焦げ目が少なく、その味は絶品である。ピザやパンの場合は、最初は火力を強くして、土鍋1の内部の温度を上げ、その余熱でピザ等を焼くと、焼き方が遠赤外線効果を高め、内部がもっちりで外側がぱりぱりになる。ピザやパンを焼く場合、これらの外周側の温度を高くすることが難しいが(ダッチオーブンでは、外側から火のついた石や炭火などを当てるが)、本実施の形態では、鍋2の外周側に貫通孔5が設けられているので、ピザやパンの場合は、これらの外周側の温度を高くすることが容易である。また、ピザやパンを焼く場合、水分調整が難しいが、本実施の形態では、珪藻土の多孔質に水を浸み込ませるようにして焼く焼き方による水分調整を行うことができるようになる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2実施の形態における珪藻土の土鍋の使用例を説明する図であり、図6(a)は、土鍋の正面断面図であり、図6(b)は、鍋の平面図である。この第2の実施の形態では、鍋2の溝9上に直接具材10が配置される第1の実施の形態とは異なり、鍋2の溝9上に置かれた粒状の珪藻土13上に具材が配置される。なお、第2の実施の形態では、粒状の珪藻土が配置されている以外は、第1の実施の形態と同様であるので、第1の実施の形態と同一の番号を付し、その説明を省略する。
調理される具材20は、図6(a)及び図6(b)に示すように、鍋2の溝9の内側エリアに置かれた粒状の珪藻土13の上に配置される。粒状の珪藻土13は、粒状に成形し焼成したものであり、多孔質であるため、多くの水を含んだり空気を通過させたりできる。焼かれており、具材20から出る油や水等を十分に吸収することができる。粒状の焼成した珪藻土13は、粉砕し粒状にしたものを用い、平均粒径は27μmから1mm前後である。
粒状の焼成した珪藻土13は、鍋2の溝9に置かれてガスコンロ等の火12にかけられると、石焼き(熱した石で焼く)のような効果(遠赤外線効果)に加えて、具材20が肉であれば、その脂(油)を吸収するが、焦げをほとんど付けずに油を吸収する。そして、蓋3が鍋2に密閉式に重ね合わされると、閉じられた空間11が形成される。これにより石窯で焼き上げられたようになる。このとき、鍋2の底部が火力12を受けると、空間11内は、鍋2の多孔質を通過して入る熱と、鍋2の貫通孔5を通過して入る熱とで充填され、粒状の焼成した珪藻土13の上で肉などの具材20が蒸し焼きにされる。加熱した状態で、その上に直接具材20を載せると(具材20を粒状の焼成した珪藻土13の上に載せて蓋をしてから火に掛けても良く、粒状の焼成した珪藻土13を別の加熱具で加熱してから、溝9に入れても良い。)、具材20から出る水分は、鍋2及び蓋3がそれぞれ有する多孔質に吸収されて、外部に放出されない。その結果、空間11内は、一定の温度及び湿度条件に保たれることで、具材20は、長時間に渡って火にかけられても乾燥することなく、蒸し(焼き)される。また、具材20から出る油(脂)は、粒状の焼成した珪藻土13に吸収される。これより、具材20として、例えば、肉等が用いられた場合には、具材20がその油に浸漬されるようなことはなく、焼き上がりが良く、絶妙な柔らかさの肉料理が調理される。このように調理された肉料理の味は絶品である。また、鍋2には、油の臭い等が残り難くなり、溝9にも油が付着しなくなる。油が浸み込んだ粒状の珪藻土13においては、廃棄し、再度、新しい焼かれた粒状の珪藻土を使用すれば良い。粒状の焼成した珪藻土13の上に直接載せる具材20としては、イモやサツマイモも石焼き(「珪藻土焼き」とも呼ぶ)のような効果が得られ、味も珪藻の臭いが僅かにつき、その味は絶品である。また、鶏卵の殻を割って、溝9に敷いた粒状の珪藻土13を加熱した状態の上に直接目玉焼きをすると、自然な蒸し焼き状態になるが、第1の実施の形態の場合より美味しくなるように感じられた。これは目玉焼きのときに生じる白身の部分の水分が粒状の珪藻土13に吸収されたことと、粒状の珪藻土13により遠赤外線効果が第1の実施の形態の場合より高められることと、粒状の珪藻土13により目玉焼きの下面の所々が溝9に直接、接して焦げ目の着く所と着かない所が生じたためではないかと考えられる。
なお、溝9に水を浸み込ませたり、蓋3の鍋2との重ね合わせて形成される内壁部Nに水を浸み込ませたこれを鍋2に被せて、水を含ませるような蒸し焼きをすることができる。これを具材20が肉の場合で説明すると、肉の脂や目玉焼きのとき等の水分は粒状の珪藻土13が吸収し、珪藻土(鍋2と蓋3)に含まれる水を加熱した湯(蒸気)で肉を加熱するが、これら入り混じるようなことがなく焼き上げることができる。目玉焼きの時では水や湯を入れすぎることによる欠点が生じ難くなる。また、脂が少ない具材に対して、粒状の珪藻土13に油(又は脂)を浸み込ませた状態の上に上記脂が少ない具材を置き蒸し焼きをすることも可能である。
(第3の実施の形態)
図7は、本発明の第3の実施の形態における珪藻土の土鍋の使用例を説明する図であり、図7(a)は、土鍋の正面断面図であり、図7(b)は、鍋の平面図である。この第3実施形態では、鍋2の溝9上に直接具材10が配置される第1実施形態、及び、鍋2の溝9上に置かれた粒状の珪藻土13上に具材20が配置される第2実施形態とは異なり、鍋2の溝9に架け渡すように置かれた網14の上に具材30が配置される。なお、第3実施形態では、網及び粒状の珪藻土が配置されている以外は、第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と同一の番号を付し、その説明を省略する。
調理される具材30は、図7(a)及び図7(b)に示すように、鍋2の溝9に架け渡すように置かれた網14の上に具材30が載せられる。このとき、網14は、溝9内に配置された焼かれた珪藻土13を被っているので、具材30から出る油を十分に吸収することができる。そして、蓋3が鍋2に密閉式に重ね合わされると、閉じられた空間11が形成される。このとき、鍋2の底部が火力12を受けると、空間11内は、鍋2の材質(多孔質)を通過して入る弱い熱と、鍋2の貫通孔5を通過して入る強い熱とで充填される。そして、具材30から出る水分は、鍋2及び蓋3がそれぞれ有する多孔質に吸収されて、外部に放出されない。その結果、加熱調理が遅くなるようなことはなく、一定の温度及び湿度条件に保たれることで、具材30は、長時間に渡って火にかけられても乾燥することなく、蒸し焼きにされる。また、具材30から出る油(脂)は、珪藻土13に吸収される。さらに、網14が火力11から所定の距離を有することで、具材30に焦げが着き難く、また、形状が崩れにくい具材30を調理する場合には、網14を用いることができる。これより、具材30として、例えば、タレが付いた焼肉用の肉や、水分のこぼれるおそれのある具材(ハマグリ等の貝類やサザエの壷焼き)等において、網14から水分が落ちて粒状の珪藻土13に付着して、カラッとした(水分の多くない)焼き上げに調理される。また、鍋2には、油の臭い等が残り難くなる。なお、油が浸み込んだ粒状の珪藻土13においては、これを除去して植物の肥料にする等して自然に還し、再度、新しい焼かれた粒状の珪藻土を使用すれば良い。
以上、本実施の形態では、家庭で調理する場合で説明したが、アウトドアでの調理に使用することは勿論可能であり、アウトドアで使用されるダッチオーブンよりも蒸し焼きに関しては美味しく健康によい蒸し焼き調理が可能になる。
本発明の実施の形態に係る鍋と蓋とから構成される珪藻土の土鍋を示す正面図である。 図1のX−X線矢視拡大断面図である。 図1の鍋を示す平面図である。 図4は、図1の蓋を示す平面図である。 本発明の実施の形態における珪藻土の土鍋の使用例を説明する図であり、図5(a)は、土鍋の正面断面図、図5(b)は、鍋の平面図である。 本発明の第2実施の形態における珪藻土の土鍋の使用例を説明する図であり、図6(a)は、土鍋の正面断面図、図6(b)は、鍋の平面図である。こ 本発明の第3実施の形態における珪藻土の土鍋の使用例を説明する図であり、図7(a)は、土鍋の正面断面図、図7(b)は、鍋の平面図である。
符号の説明
1 珪藻土の土鍋
2 鍋
3 蓋
4 鍋の脚部
5 貫通孔
7 蓋の取っ手
8 鍋の取っ手
9 溝
10、20、30 具材
11 空間
12 火力
13 粒状の珪藻土
14 網

Claims (6)

  1. 珪藻土を主成分とする鍋と、珪藻土を主成分とする蓋とからなり、これら鍋と蓋との重ね合わせて形成される内壁部には少なくとも釉薬を施さずに焼成製造され、鍋に具材を敷くようにして蒸し焼きにするために使用することを特徴とする珪藻土の土鍋。
  2. 前記鍋と蓋との重ね合わせて形成される内壁部に鍋底側からの火力を直接導くための貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の珪藻土の土鍋。
  3. 前記鍋と蓋は、平面視において各々円形状に形成され、前記貫通孔は、前記鍋の外縁側に等間隔で円周上に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の珪藻土の土鍋。
  4. 前記鍋の中央に焼かれた粒状の珪藻土が配置される溝が形成され、焼かれた粒状の珪藻土の上に具材が敷くように置かれることを特徴とする請求項1項に記載の珪藻土の土鍋。
  5. 前記請求項4記載の珪藻土の土鍋の使用方法であって、前記粒状の珪藻土が配置される溝に粒状の珪藻土が配置させた状態の上に具材を載せて蒸し焼きにし、水や油を吸収した粒状の珪藻土を交換して使用したり、又、前記粒状の珪藻土が配置される溝に架け渡すように網を被せて、網の上に具材を載せて蒸し焼きにする前記請求項4記載の珪藻土の土鍋の使用方法。
  6. 前記請求項1ないし4のいずれか1項記載の珪藻土の土鍋の使用方法であって、前記珪藻土の鍋と蓋の少なくとも一方に水を浸み込ませるようにして、鍋に蓋をして蒸し焼きにすることを特徴とする前記請求項1ないし4のいずれか1項記載の珪藻土の土鍋の使用方法。
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