JP3101524B2 - 果肉食感を有するゼリー及びその製造方法 - Google Patents
果肉食感を有するゼリー及びその製造方法Info
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Description
も、果肉状の食感を有するゼリーの製造方法に関するも
のであり、さらに詳しくはジェランガムとLMペクチン
を含有させたゲル化剤を水に加熱撹拌溶解し、この溶液
に2価の金属イオンを含む水溶液を撹拌しながら滴下
し、溶液中にLMペクチンと2価の金属イオンの反応物
であるゲル状物を形成せしめた後、この混合液を容器に
充填し、冷却させてゲル化した、果肉食感を有するゼリ
ーの製造方法に関するものである。
め、ゼリーに果肉のカットしたものやピューレ、パルプ
等を添加する方法があるが、それらの果肉等の分散が悪
く、容器の下部や上部に片寄る欠点がある。また、果肉
を分散させるため、ゼリー溶液の粘度を上げる方法があ
るが、食感的に糊状感があり好ましくない。
(特公平1−222745)が知られるが、この方法に
よるとアルギン酸塩、アルギン酸、ペクチンを含有さ
せ、さらに、カラギナン、ファーセレラン、寒天、ゼラ
チン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、マンナ
ン、サイリュームシードガムの中から選ばれたガム質の
1種または2種以上を組み合わせたものに、金属塩を添
加し、アルギン酸塩、アルギン酸、ペクチンと陽イオン
のゲルを形成させたのち、カップに充填することによ
り、果肉食感を有するゼリーを作るというものである。
この方法のカラギナン、ファーセレラン等のガム質を用
いると、ゼリーを固めるに必要な濃度では、ガム質の量
が多く、溶液の粘度が高くなってしまうため、また、金
属塩を添加したとき、溶液の粘度や溶解したガム質自身
の妨害のため、ペクチン等と陽イオンのゲルの形成が阻
害され、ゲルが細かく、しかも柔らかいものになり、ゲ
ル化させゼリーとした場合、どうしても、果肉のカット
したものやピューレを入れたときのような食感とはなら
ず、ざらつき感の少ない、つるりとした食感となり、果
肉感の少ない、しかも、糊状感があるゼリーになるとい
う欠点がある。
トしたものやピューレを入れたような、果肉感の強い、
しかも、均一に果肉状の食感を有するゼリーの製造方法
を提供することを目的とする。
とLMペクチンを含むゲル化剤を水に加熱攪拌溶解し、
この溶液を攪拌しながら2価の金属イオンを含む溶液を
滴下することにより、溶液中に含まれているLMペクチ
ンはジェランガムと均一に溶解混合しているにもかかわ
らず、2価の金属イオンは選択的にLMペクチンのみと
反応し、耐熱性の陽イオンのゲルを形成する。このゲル
は攪拌により潰され、丁度、果肉の繊維の様な状態とな
る。このゲルとゾルの混合溶液を容器に充填し、冷却す
ることにより、ジェランガムがゲル化し、LMペクチン
と陽イオンのゲルを取り囲むようにゲル化することによ
り、ゼリー全体が果肉状の食感を有する組織となる。
剤を水に加え加熱撹拌溶解後添加する2価の金属イオン
を含む溶液は、乳酸カルシウム、塩化カルシウム等のカ
ルシウム、マグネシウム等の2価の陽イオンを含む金属
イオンが含有された水溶液である。また、ジェランガム
とLMペクチンの溶解性改善やゲル形成の安定化や金属
イオンの反応性のコントロールのため、クエン酸3ナト
リウム等のアルカリ(土類)金属塩類を添加することも
できる。
ステル化度50%以下のペクチンであり、カルシウムイ
オン等の陽イオンと反応し、耐熱性のゲルを作る。通
常、ジャムやフィリング等に使用されている。ジェラン
ガムは微生物の発酵により製造さるガム質である。耐熱
耐酸性に優れ、フレーバーリリースの良いことで知られ
ており、ゼリー等に主に使用されている。ジェランガム
も、カルシウム等の陽イオンと反応しゲル化するが、L
Mペクチンと比較し反応性が弱く、約50℃以下に冷却
しなければ反応しない。
り、添加量が非常に少なくて、ゲルを形成させるため、
LMペクチンと共に含有させ、溶解した場合、他のガム
質を混合した溶液の粘度より非常に低く、LMペクチン
と陽イオンの反応をほとんど阻害することなくLMペク
チンと陽イオンのゲルは、大きく、固くなり、果肉があ
たかも入ったような果肉感の強いゼリーを作ることが出
来る。
ペクチン0.05%〜1.0%、好ましくは0.1%〜0.
5%、ジェランガム0.03%〜0.5%、好ましくは
0.05%〜0.2%を添加するのが適当である。また溶
解後、添加する金属塩としては、乳酸カルシウムの場
合、添加量として、0.01%以上、好ましくは0.05
%〜0.4%が適当である。LMペクチンの添加量が多
い場合は、繊維感が強くなる。また、ジェランガムの添
加量が少ないとすりおろしたりんごを固めた様な組織と
なり、添加量が多いとさくさくしたりんご様の組織とな
り、金属塩の添加量は、多くする程LMペクチンと陽イ
オンのゲルは固くなる。
リーの食感を任意に設定もでき、攪拌速度を上げたり、
攪拌時間が長い程、LMペクチンと陽イオンのゲルは細
かくなり、きめ細かなゼリーとなり、攪拌速度を遅くし
たり、攪拌時間を短くする程、LMペクチンと陽イオン
のゲルは大きくなり、ゼリーはゴロゴロした食感とな
る。
3ナトリウム0.05部を水70部に添加し、80℃で
溶解後、攪拌しながら、湯2部に溶解した0.2部の乳
酸カルシウムを添加し、5倍濃縮洋なし果汁3部、クエ
ン酸0.2部、紅花色素0.1部、ペアー香料0.1部を
添加しカップに充填後、85℃30分間殺菌し、冷水で
固化させ、洋なしのゼリーを得た。この洋なしゼリー
は、なしの繊維感が良く出た果肉状の食感を有するゼリ
ーとなった。
3ナトリウム0.05部を水70部に添加し、80℃で
溶解後、攪拌しながら、湯2部に溶解した0.1部の乳
酸カルシウムを添加し、5倍濃縮リンゴ果汁3部、クエ
ン酸0.2部、アップル香料0.1部を添加しカップに充
填後、85℃30分間殺菌し、冷水で固化させ、アップ
ルゼリーを得た。このアップルゼリーは、リンゴのすり
おろしを固めたような果肉状の食感を有するゼリーとな
った。
ン酸3ナトリウム0.05部を水70部に添加し、80
℃で溶解後、攪拌しながら、湯2部に溶解した0.05
部の乳酸カルシウムを添加し、5倍濃縮ピーチ果汁3
部、クエン酸0.1部、ピーチ香料0.1部を添加しカッ
プに充填後、85℃30分間殺菌し、冷水で固化させ、
ピーチゼリーを得た。このピーチゼリーは、ピーチ特有
の柔らかな果肉状の食感を有するゼリーとなった。
Claims (2)
- 【請求項1】ジェランガムとLMペクチンを含むゲル化
剤を水に加え、加熱攪拌溶解し、この溶液に2価の金属
イオンを含む水溶液を攪拌しながら滴下することによ
り、溶液中にLMペクチンと2価の金属イオンの反応物
であるゲル状物を形成せしめた後、この混合液を冷却し
ゲル化することを特徴とする果肉食感を有するゼリー。 - 【請求項2】ジェランガムとLMペクチンを含むゲル化
剤を水に加え、加熱攪拌溶解し、この溶液に2価の金属
イオンを含む水溶液を攪拌しながら滴下することによ
り、溶液中にLMペクチンと2価の金属イオンの反応物
であるゲル状物を形成せしめた後、この混合液を冷却し
ゲル化することを特徴とする果肉食感を有するゼリーの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07068441A JP3101524B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | 果肉食感を有するゼリー及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07068441A JP3101524B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | 果肉食感を有するゼリー及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08256705A JPH08256705A (ja) | 1996-10-08 |
JP3101524B2 true JP3101524B2 (ja) | 2000-10-23 |
Family
ID=13373800
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07068441A Expired - Fee Related JP3101524B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | 果肉食感を有するゼリー及びその製造方法 |
Country Status (1)
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-
1995
- 1995-03-27 JP JP07068441A patent/JP3101524B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH08256705A (ja) | 1996-10-08 |
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