JP4949295B2 - ゲルの製造方法及びそのゲルを含む食品 - Google Patents
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実施例1乃至15として、第2ゲルに第1ゲルの一のゲル形成成分としてカルシウムイオンを包摂し、シロップ液に第1ゲルの他のゲル形成成分としてカルシウムイオンと反応してゲルを形成する反応性多糖類を含ませた。先ず、表1乃至6に示す配合(重量%)でゲル化剤である寒天、グラニュー糖及び乳酸Caを水に溶解させて冷却させることによって第2ゲルを作製し、その後、作製された第2ゲルを表2乃至7に示す形状に切断した。表中、ダイス状とは、一辺が約15mmの立方体、ダイス状(小)とは、一辺が約3mmの立方体、ひし形状とは、約縦20mm横10mmのひし形を平面にもつ四角柱、麺状とは、トコロテン突きで押し出して麺状とした形状、葛きり状とは、麺状に切断またはトコロテンと同様の方法で突き出した形状である。一方、表2乃至7に示す配合(重量%)で反応性多糖類、グラニュー糖及びクエン酸を水に溶解させることによってシロップ液を作製した。次いで、このシロップ液に切断された第2ゲルを表中の重量比となるように添加した後、容器を密封し、80℃で30分間熱水により殺菌することによって、第2ゲル中カルシウムイオンをシロップ液に溶出させて反応性多糖類と反応させることによって実施例1乃至15に係るデザート食品を得た。
次に、実施例16乃至21として、第2ゲルに第1ゲルのゲル形成成分としてカラギナン又はキサンタンガムを包摂し、シロップ液に第1ゲルのゲル形成成分としてローカストビーンガム、グルコマンナン又はタラガムを含ませた。表8及び9に示す配合(重量%)で実施例1乃至15と同様に第2ゲル及びシロップ液を作製し、同様に第2ゲルをシロップ液に添加し加熱処理することによって実施例16乃至21に係るデザート食品を得た。これら実施例16乃至21に係るデザート食品について、同様にpHを測定するともに、ゲルの状態を観察した。これらの結果を表8及び9に示す。
次に、実施例22として、第2ゲルのゲル化剤としてタマリンドシードガムを用い、第2ゲルに第1ゲルの一のゲル形成成分としてアルギン酸Naを包摂し、シロップ液に第1ゲルの他のゲル形成成分として乳酸Caを含ませた。表10に示す配合(重量%)で実施例1乃至15と同様に第2ゲル及びシロップ液を作製し、同様に第2ゲルをシロップ液に添加し加熱処理することによって実施例22に係るデザート食品を得た。実施例22に係るデザート食品について、同様にpHを測定するともに、ゲルの状態を観察した。これらの結果を表10に示す。
次に、実施例1乃至22と同様にして、比較例1乃至3に係るデザート食品を得た。結果を表11に示す。
次に、実施例23乃至25として、第2ゲルに第1ゲルの一のゲル形成成分として乳酸Caを包摂し、シロップ液に第1ゲルの他のゲル形成成分としてペクチンを含ませた。表12に示す配合(重量%)で寒天1、寒天3又はジェランガム、並びにグラニュー糖を水に溶解した後に、乳酸Caを添加し、その後冷却することによって第2ゲルを形成し、実施例1乃至15と同様にシロップ液を作製し、加熱温度及び加熱時間を変化させた以外は実施例1乃至15と同様に第2ゲルをシロップ液に添加し加熱処理することによって実施例23乃至25に係るデザート食品を得た。これら実施例23乃至25に係るデザート食品について、同様にpHを測定するともに、ゲルの状態を観察した。これらの結果を表12に示す。
次に、本発明に係るゲルの製造方法において、第1ゲルの一のゲル形成成分の溶出が第2ゲルのマトリックス(寒天ゲル)により遅延していることを確認した。カチオンを含む組成物として伊那寒天M−7 1.5重量%に、乳酸カルシウム0.5重量%を加えた溶液を作製し、冷却してゲルを形成した。このゲルを一辺20mmの立方体に切断して作製し、ゲルの倍量の80℃の湯中に浸漬して、湯中に溶出するカルシウム量を経過時間ごとに測定した。測定結果を図1に示す。
次に水溶性の乳酸カルシウムの代わりに難溶性のカルシウム塩であるクエン酸カルシウム0.3重量%を加えて、参考実験1と同様にゲルを作製し、ゲルの倍量の80℃の0.15重量%クエン酸水溶液中に浸漬して、ゲル中の難溶性のカルシウム塩が水溶性に変って湯中に溶出するカルシウム量を経過時間ごとに測定した。測定結果を図2に示す。
Claims (7)
- 少なくとも二つのゲル形成成分を組み合わせることによってゲルが形成される第1ゲルの一のゲル形成成分を包摂する、前記第1ゲル以外のゲルからなる第2ゲルを、前記第1ゲルの他のゲル形成成分を含む溶液に添加する第1工程と、
前記第2ゲルに包摂された前記一のゲル形成成分と前記溶液を混合させる第2工程と、
を備え、
前記第2工程は、前記第2ゲルを崩壊することによって混合させることを特徴とするゲルの製造方法。 - 少なくとも二つのゲル形成成分を組み合わせることによってゲルが形成される第1ゲルの一のゲル形成成分を包摂する、前記第1ゲル以外のゲルからなる第2ゲルを、前記第1ゲルの他のゲル形成成分を含む溶液に添加する第1工程と、
前記第2ゲルに包摂された前記一のゲル形成成分と前記溶液を混合させる第2工程と、
を備え、
前記第2工程は、前記一のゲル形成成分を前記溶液に溶出させることによって混合させ、
前記少なくとも二つのゲル形成成分が、カチオンを含む組成物と、そのカチオンを含む組成物と反応してゲルを形成する反応性多糖類とであり、
前記一のゲル形成成分が前記カチオンを含む組成物であり、前記他のゲル形成成分が前記反応性多糖類であることを特徴とするゲルの製造方法。 - 少なくとも二つのゲル形成成分を組み合わせることによってゲルが形成される第1ゲルの一のゲル形成成分を包摂する、前記第1ゲル以外のゲルからなる第2ゲルを、前記第1ゲルの他のゲル形成成分を含む溶液に添加する第1工程と、
前記第2ゲルに包摂された前記一のゲル形成成分と前記溶液を混合させる第2工程と、
を備え、
前記第2工程は、前記一のゲル形成成分を前記溶液に溶出させることによって混合させ、
前記少なくとも二つのゲル形成成分が、カチオンを含む組成物と、そのカチオンを含む組成物と反応してゲルを形成する反応性多糖類とであり、
前記第2ゲルがタマリンドシードガムであり、
前記一のゲル形成成分が前記反応性多糖類であり、前記他のゲル形成成分がカチオンを含む組成物であることを特徴とするゲルの製造方法。 - 少なくとも二つのゲル形成成分を組み合わせることによってゲルが形成される第1ゲルの一のゲル形成成分を包摂する、前記第1ゲル以外のゲルからなる第2ゲルを、前記第1ゲルの他のゲル形成成分を含む溶液に添加する第1工程と、
前記第2ゲルに包摂された前記一のゲル形成成分と前記溶液を混合させる第2工程と、
を備え、
前記第2工程は、前記一のゲル形成成分を前記溶液に溶出させることによって混合させ、
前記少なくとも二つのゲル形成成分が、カラギナン及びキサンタンガムのいずれか一以上と、ローカストビーンガム、タラガム及びグルコマンナンのいずれか一以上とであることを特徴とするゲルの製造方法。 - 前記第2工程は、前記一のゲル形成成分が前記溶液に溶出する温度で加熱することによって溶出させることを特徴とする請求項2乃至4いずれか記載のゲルの製造方法。
- 前記第2工程は、前記第2ゲルを崩壊することによって混合させることを特徴とする請求項2乃至5いずれか記載のゲルの製造方法。
- 請求項1乃至6記載のいずれか記載のゲルの製造方法によって製造されたゲルを含む食品。
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