JP3100522B2 - 築炉タワー設備 - Google Patents

築炉タワー設備

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JP3100522B2 JP06302945A JP30294594A JP3100522B2 JP 3100522 B2 JP3100522 B2 JP 3100522B2 JP 06302945 A JP06302945 A JP 06302945A JP 30294594 A JP30294594 A JP 30294594A JP 3100522 B2 JP3100522 B2 JP 3100522B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、築炉タワー設備に係
り、更に詳しくは、例えば転炉や電気炉などの炉体内に
煉瓦を築造するための築炉タワー設備に関する。
【0002】
【従来の技術】転炉や電気炉などの炉体の内壁には、溶
けた金属の熱から炉体を保護するために耐熱性の煉瓦が
築造されている。この煉瓦は耐熱性を有しているもの
の、炉体内の温度が極めて高温になるため、炉使用によ
る煉瓦の溶損は激しく、通常、約1〜6カ月に1回の割
合で新しい煉瓦に取り替えている。この煉瓦の取り替え
は、古い煉瓦を崩して撤去し、新しい煉瓦を炉体の内壁
に築造することにより行われる。
【0003】この煉瓦を炉体内に築造する築炉作業の1
つの方法として、従来、例えば特公平4−18003号
公報の図7に開示されたもののように、炉体の炉底部に
開閉可能に設けられた開口部を利用して行なうものが知
られている。このものは、炉底部に開口部が設けられた
炉体の下方に配置される移動台車と、この移動台車上に
順次積み上げられて、開口部より炉体内に挿入される多
数個のフレームユニットを備えており、フレームユニッ
トの内部には互いに所定間隔をあけて垂設された固定ビ
ームと称する固定梯子と、昇降ビームと称する昇降梯子
とを組み合わせた煉瓦の持ち上げ装置が配設され、この
昇降梯子を連続的に昇降させることにより、煉瓦を昇降
梯子、固定梯子、昇降梯子と順次飛び移らせて持ち上げ
る構造になっている。このようにすることで、煉瓦を炉
体内に搬入する装置を作業者が炉上部の炉口部まで持ち
上げたり、築炉作業時に多数個の煉瓦を炉口部まで運び
上げるという作業が不要になり、作業者の削減と作業性
の向上を図ることができる。
【0004】ところが、このように持ち上げ装置が組み
立て式であるので、煉瓦の築造作業の進行に合わせて作
業者が炉体内でフレームユニットを積み上げなければな
らず、前述した炉上部の炉口部から持ち込む場合ほどは
ないものの、やはりこの煉瓦を炉体内に搬入する装置の
組み立て作業が面倒であるという問題点があった。ま
た、フレームユニットは壁のない枠型のユニットである
ため、煉瓦の持ち上げ中に荷崩れを起こし易く、安全性
に問題点があった。
【0005】そこで、これを解決する手段として、本願
出願人が先に出願した特開平6−109374号公報の
「築炉設備」が知られている。このものは、組み上げ作
業が楽な伸縮できるタワーを移動台車上に取り付け、炉
体の下部へ移動台車を配置してから、伸縮機構によりタ
ワーを伸長させて炉体の炉底部の開口部より炉内へ挿入
し、炉体上部の炉口部から吊り入れられた作業ステージ
や作業者の搭乗ステージを、炉体の築炉作業の高さ位置
に応じて選択的にタワー上部に組み付けた後、タワー上
部の昇降装置により、煉瓦が積まれた昇降台を、外部へ
煉瓦が落下することのないタワー内の空洞部に沿って引
き上げ、それから払出し装置により水平方向へ払出し
て、煉瓦積み装置により炉体の内壁に煉瓦を敷設するも
のである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の設備では、このように作業ステージや搭乗ステージ
が、炉体の築炉作業の高さ位置に応じて、選択的に炉体
の上部の炉口部より吊り込まれて、タワー上部に組み付
けられるものであったので、従前の設備に比べれば改善
されているものの、これらのステージの組み立て、交
換、撤去作業に手間がかかり、築炉作業全体の作業時間
が、若干長引く傾向にあるという問題点があった。ま
た、前述したように重量が嵩む昇降台の昇降装置をタワ
ー上部に設けていたので、その分だけ強度の大きなタワ
ーや出力の大きな伸縮機構を採用しなければならず、設
備コストが高くなるという問題点があった。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、築炉作業の作業性の向上と設備コストの低減が
図れる築炉タワー設備を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の築炉タワー設備は、炉底部に開口部が設けられた
炉体の下方に配置される移動台車と、該移動台車上に設
けられて、前記開口部より前記炉体内に伸縮自在に挿入
されるタワーと、該タワーの伸縮機構と、前記タワー内
の空洞部を昇降して、築炉用の煉瓦を前記炉体内に搬入
する昇降台と、前記タワーの下側周辺に設けられて、前
記昇降台を昇降させる昇降装置と、前記タワーの上部に
設けられて、前記炉底部の開口部より炉内外へ出し入れ
可能な作業デッキと、前記タワーの上部に設けられて、
前記煉瓦を前記昇降台から水平方向に搬出する払出し手
段とを備えるように構成されている。なお、ここでいう
昇降装置が設けられるタワーの下側周辺とは、文言的な
タワーの下側だけでなく、移動台車のタワー設置部付近
も含む。
【0009】そして、請求項2記載の築炉タワー設備
は、請求項1記載の築炉タワー設備において、前記昇降
台の昇降装置が、前記移動台車のタワー設置部付近に取
り付けられたウインチと、前記作業デッキの上部に配置
された固定滑車とを有するように構成されている。さら
に、請求項3記載の築炉タワー設備は、請求項1または
2記載の築炉タワー設備において、前記作業デッキに、
該作業デッキの外周側に配置される組み立てデッキを設
けるように構成されている。
【0010】
【作用】請求項1〜3記載の築炉タワー設備において
は、炉体の下方に移動台車を配置し、伸縮機構により移
動台車上のタワーを所定長さだけ伸長させて、これを炉
底部の開口部より炉体内に挿入するだけで、作業デッキ
を炉体内の所定の築炉作業位置まで移動できるので、築
炉作業の作業性が向上する。また、重量の嵩む昇降装置
をタワーの下側周辺に設け、この昇降装置により昇降台
をタワーの空洞部内で昇降させて、築炉用の煉瓦を炉体
内に順次搬入するので、タワーの昇降時に、重い昇降装
置をも一緒に昇降させる必要がなく、これにより比較的
剛性の小さいタワーや比較的出力の小さい伸縮機構が採
用できる。
【0011】特に、請求項2記載の築炉タワー設備にお
いては、移動台車のタワー設置部付近に取り付けられた
ウインチからワイヤロープを導出または巻き取ることに
より、昇降台を昇降させるので、タワーにより昇降され
る昇降装置の部分が、軽量なワイヤロープや滑車だけに
なり、昇降機構への負担などがより低減される。
【0012】また、請求項3記載の築炉タワー設備にお
いては、例えば比較的炉内径の小さい炉頂部や炉底部の
築炉作業の際には作業デッキ上で作業を行い、一方比較
的炉内径の大きい胴部内の築炉作業を行なう際には、作
業デッキの外周側に組み立てデッキを配置してその上で
作業を行なうので、炉体全域にわたって築炉作業を行な
える。
【0013】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図1は本発明の一実施例に係る築炉タワー
設備の使用状態の正面図、図2は同側面図、図3はタワ
ーを取り除いた状態の平面図、図4は転炉周辺の全体平
面図、図5は昇降装置の設置付近を示す拡大平面図、図
6は昇降装置の設置付近を示す拡大背面図、図7は作業
デッキの拡張状態を示す拡大平面図、図8は作業デッキ
の拡縮状態を示す拡大側面図、図9は昇降台の拡大正面
図、図10は昇降装置による昇降台の昇降操作の説明図
である。
【0014】図1に示すように、本発明の一実施例に係
る築炉タワー設備10は、炉底部11に開口部12が設
けられた転炉用の炉体13の下方の床面に配設されたレ
ール14上を移動する移動台車15と、この移動台車1
5上に設けられて、開口部12より炉体13内に伸縮自
在に挿入されるタワー16と、タワー16の上部に固着
されて、炉底部11の開口部12より炉内外へ出し入れ
可能な大きさの作業デッキ17とを備えている。
【0015】図1〜4に示すように、移動台車15は、
台車本体19の中央部に2階部20が設けられており、
これらの台車本体19と2階部20には、昇降用の階段
21が架け渡されている。また、台車本体19の後部に
は、牽引車18との連結部23が突出状態で取り付けら
れている。また台車本体19の下部にはレール14上を
転動する車輪24が配設されている。
【0016】タワー16は、各々平面視して長方形の箱
筒状のタワーで、移動台車15に固定された基台部31
と、この基台部31内に各々伸縮自在に挿入された下段
タワー部32、中段タワー部33および上段タワー部3
4から構成されている。各タワー部32〜34は上段に
なるに従って断面形状が小さくなっている。また、図3
に示すようにタワー16内には空洞部35が設けられ、
基台部31の下部の前面にはタワー16内からパレット
26を出し入れするために、出入口36が開口されてい
る。なお、この出入口36は、基台部31の内側にある
下段タワー部32の昇降により開閉される。
【0017】移動台車15上のタワー16の両側部に
は、タワー16を伸縮させる伸縮機構の一例である一対
のテレスコシリンダ38が立設されている。テレスコシ
リンダ38は、下段ロッド39、中段ロッド40、上段
ロッド41を備えた3段ロッド式のシリンダであり、下
段ロッド39の先端部は下段タワー部32の先端部に連
結され、中段ロッド40の先端部は中段タワー部33の
先端部に連結され、上段ロッド41の先端部は上段タワ
ー部34の先端部にそれぞれ連結部42を介して連結さ
れている。
【0018】図7、8に示すように、肉厚円板状の作業
デッキ17の中央部には、タワー16内の空洞部35を
昇降する昇降台46の昇降口47が形成されており、昇
降口47の前後方向の両側部には、煉瓦25が載置され
たパレット26を昇降台46から水平方向に搬出する払
出し手段の一例である2個のローラコンベア51がそれ
ぞれ配設されている。
【0019】作業デッキ17の内部には、築炉作業時に
放射状に配置された12本の伸縮アーム52が、作業デ
ッキ17の外周面から出し入れ可能に収納されている。
伸縮アーム52は2段ロッド式のもので、筒状の本体5
3内に、大小の脚部54a、54bが摺動可能に挿入さ
れている。これらの脚部54a、54bは、人力または
その内部に収納された図外のシリンダのロッドを出し入
れさせることにより摺動する。また、各伸縮アーム52
上には、各々扇形の組み立てデッキの一例である足場板
55が着脱自在に敷設されている。作業デッキ17の昇
降口47の左右方向の両端部上には、それぞれ昇降台4
6の昇降用の滑車50が固定されており、昇降口47の
形成部上には作業用の手摺り56が着脱可能に周設され
ている。
【0020】図3、9に示すように、昇降台46上に
は、前後方向へ延びて作業デッキ17のローラコンベア
51に乗り継ぎ可能な一対のローラコンベア67が取り
付けられている。昇降台46上には、パレット26を載
せる際のガイドになると共に、パレット26が横ずれし
たときの左右方向のストッパとなるパレットガイド68
が、突出状態で取り付けられている。また、昇降台46
の各角部の側面には、上部に傾斜面を有するガイド板7
0が固着されており、ワイヤロープ57により自由揺動
可能に吊り下げられた昇降台46を上昇させると、上段
タワー部34の角部内面に固着された徐々に下方傾斜す
る長尺な垂直ガイド69に沿ってガイド板70がガイド
されるので、位置ずれなく昇降台46を作業デッキ17
の昇降口47内へ導くことができる。さらに、昇降台4
6の各下部角部には滑車71が固着されており、作業デ
ッキ17の各滑車50により引き下げられたワイヤロー
プ57の先端部は、滑車71により昇降台46の下面中
央側へ引き回され、昇降台46の下面中央部の突片72
に軸着された連結金具73を介して固定されている。次
に、図5、6を参照して昇降台46を昇降させるウイン
チ式の昇降装置66を詳細に説明する。
【0021】図5、6に示すように、移動台車15のタ
ワー16の両側部上には、それぞれのテレスコシリンダ
38の両側に配置された合計4個のドラム100が軸受
101を介して取り付けられており、各テレスコシリン
ダ38側の対向するドラム100は、各回転軸に固着さ
れたギヤ102と噛合するギヤ103が両端部に固着さ
れた連動軸104により、動力伝達可能に連結されてい
る。なお、連動軸104は、一対の軸受105により軸
支されている。
【0022】移動台車15のタワー16の後中央部上に
は、昇降装置66の駆動モータ106が取り付けられて
おり、駆動モータ106に連結された減速機107の出
力軸に、2連のスプロケット109、110が固着され
ている。先側のスプロケット109は、チェーン111
を介して、タワー後側の一方のドラム100の回転軸に
固着されたスプロケット112に動力伝達可能に連結さ
れている。また、元側のスプロケット110は、タワー
後側の他方のドラム100の近傍に軸受113を介して
軸支された短尺軸のスプロケット115に、チェーン1
16を介して動力伝達可能に連結されている。短尺軸の
一端部に固着されたギヤ117は、前記他方のドラム1
00の回転軸に固着されたギヤ118に噛合されてい
る。駆動モータ106が回転すると減速機107の出力
軸が回転し、これにより両チェーン111、116を介
して、タワー後側の両ドラム100が回転し、さらに連
動軸104を介して動力伝達可能に連結されたタワー前
側の両ドラム100が同期回転する。
【0023】なお、図1において、符号119は炉体1
3の軸受部、符号120は炉体13の胴部、符号121
は炉体13の炉頂部、符号122は炉体13の炉口、図
6において、符号123は緊張調整冶具、図1、8にお
いて、符号124は昇降台ストッパ、図10において、
符号125は作業デッキ17の昇降口47の上部に取り
付けられた第1のリミットスイッチ、符号126は昇降
口47の下部に取り付けられた第2のリミットスイッ
チ、符号127は移動台車15のタワー下部に陥没形成
された昇降台収納部15aの上部に取り付けられた第3
のリミットスイッチ、符号128は昇降台収納部15a
の下部に取り付けられた第4のリミットスイッチを示し
ている。
【0024】続いて、本発明の一実施例に係る築炉タワ
ー設備10の動作について説明する。図1、2、4に示
すように、牽引車18により、移動台車15をレール1
4に沿って移動させて、炉底部11の開口部12の直下
にタワー16を配置し、下段タワー部32をテレスコシ
リンダ38により上昇させて出入口36を開き、さらに
テレスコシリンダ38により、各段ロッド39〜41を
下段から順次選択的に突出させて、各段タワー部32〜
34を上昇させることにより、タワー16の伸長を行
い、作業デッキ17を炉体13内の所定築炉作業位置ま
で上昇させる。次いで、図外のフォークリフト車によ
り、煉瓦25が積まれたパレット26を、タワー16の
下部の出入口36より昇降台46上に直接載置する。
【0025】タワー16の伸長時には、昇降台46も上
昇される。実施例ではこの昇降台46の上昇操作に特徴
がある。すなわち、図10に示すように、昇降台46
は、まずタワー16の伸長によりワイヤロープ57が滑
車50を支点にして引き上げられて、昇降台46が第1
のリミットスイッチ125に当接する。この検出信号に
基づいて、テレスコシリンダ38の伸長を停止させると
共に、昇降装置66の駆動モータ106を駆動し、各ド
ラム100から例えば6秒間だけワイヤロープ57を導
出させて、昇降台46を所定長さだけ下降させる。続い
て、同様に再びタワー16を伸長させて昇降台46を引
き上げ、第1のリミットスイッチ125に当接したら再
びタワー16の伸長を停止させて、6秒間だけドラム1
00からワイヤロープ57を導出させる。以下、この操
作を作業デッキ17が所定の高さに達するまで繰り返
す。
【0026】その後、手動または図外の油圧シリンダに
より、作業デッキ17内から伸縮アーム52を突出さ
せ、伸縮アーム52上に足場板55を敷いて、作業デッ
キ17の足場を拡張する。また、この足場拡張の作業に
平行して、作業デッキ17が予め設定された高さに達し
たら、ドラム100からワイヤロープ57を導出させ
て、昇降台46を第4のリミットスイッチ128に当接
するまで下降させ、その後、下で待機していた図外のフ
ォークリフト車により、煉瓦25を昇降台46上に搭載
し、それからワイヤロープ57をドラム100に、昇降
台46が第1のリミットスイッチ125に当接するまで
巻き取り、その検出信号に基づいて昇降台ストッパ12
4を突出させると共に、昇降台46を若干下降させるこ
とにより、昇降台ストッパ124上に昇降台46を載置
させ、第2のリミットスイッチ126によりドラム10
0からのワイヤロープ57の導出を止める。
【0027】一方、作業デッキ17では、煉瓦25を積
んだパレット26をローラコンベア51、67により所
定方向へ払出し、作業者が手作業または所定の煉瓦積み
装置を用いて築炉作業を行なう。これらの操作を、その
築炉作業位置での作業が終了するまで繰り返す。
【0028】その後、伸縮アーム52および昇降台スト
ッパ124を外し、前述したドラム100からのワイヤ
ロープ57の導出および巻き取り作業を行いながらタワ
ー16を伸長させて、作業デッキ17を次の築炉作業位
置まで上昇させ、その高さ位置での伸縮アーム52によ
る作業デッキ17の支持および昇降台ストッパ124に
よる昇降台46の支持を行い、その後、同様の築炉作業
を行なう。
【0029】炉体13の全体の築炉作業が終了したら、
テレスコシリンダ38によりタワー16を収縮させて、
作業デッキ17を炉体13の開口部12より炉外へ抜き
出す。この際、タワー16の上昇時とは反対に、タワー
16の収縮により昇降台46が第3のリミットスイッチ
127に当接したらタワー16の収縮を停止すると共
に、ワイヤロープ57をドラム100に例えば6秒間だ
け巻き取り、その後もタワー16を収縮させて昇降台4
6が第3のリミットスイッチ127に当接したらタワー
16の収縮を停止して6秒間だけワイヤロープ57を巻
き取るという操作を、タワー16が完全に収縮するまで
繰り返す。最後に、昇降台46が第4のリミットスイッ
チ128に当接するまで、ドラム100のワイヤロープ
57を導出させて作業が終了する。
【0030】このように、テレスコシリンダ38による
タワー16の昇降および昇降装置66による昇降台46
の昇降の操作を行なうようにしたので、タワー伸縮時
の、例えばテレスコシリンダ38のロッド39〜41の
伸縮操作と、昇降装置66によるワイヤロープ57のド
ラム導出や巻き取りを伴う昇降台46の昇降操作とを同
時に行なった場合に比べて、昇降の制御がし易く動作が
確実になる。但し、このような昇降操作に限定されない
のは、言うまでもない。また、テレスコシリンダ38に
より、タワー16を所定長さだけ伸長させてこれを炉底
部11の開口部12より炉体13内に挿入するだけで、
作業デッキ17を炉体13内の所定の築炉作業位置まで
移動できるので、築炉作業の作業性が向上する。
【0031】さらに、重量の嵩む昇降台46の昇降装置
66を移動台車15のタワー16の両側部に設けるよう
にしたので、タワー16の昇降時に、従来のように重い
昇降装置をも一緒に昇降させる必要がなく、これにより
比較的剛性の小さいタワー16や比較的出力の小さいテ
レスコシリンダ38が採用できる。さらにまた、移動台
車15のタワー設置部付近に取り付けられたウインチで
ある昇降装置66からワイヤロープ57を導出または巻
き取ることにより、昇降台46を昇降させるので、タワ
ー16により昇降される昇降装置66の部分が、軽量な
ワイヤロープ57や滑車71だけになり、テレスコシリ
ンダ38への負担などがより低減される。
【0032】また、例えば比較的炉内径の小さい炉頂部
121や炉底部11の築炉作業の際には作業デッキ17
上で作業を行い、一方比較的炉内径の大きい胴部120
内の築炉作業を行なう際には、作業デッキ17の外周側
に足場板55を配置してその上で作業を行なうので、炉
体13全域にわたって築炉作業ができる。そして、この
足場板55を、作業デッキ17内に放射状に収納された
2段ロッド式の伸縮アーム52を土台にして組み付けら
れるものとしたので、比較的大きな炉体13であって
も、炉内の内径に合わせて足場板55を組み付けでき
る。
【0033】本発明は前記実施例に限定されるものでは
なく、例えば実施例では本発明の築炉設備により築炉さ
れる炉体として転炉を例示したが、例えば電気炉のよう
な内壁に煉瓦が築造される炉体であれば炉の種類は限定
されない。また、実施例では、タワーの伸縮機構として
テレスコシリンダを採用したが、例えば一般的なシリン
ダなどのように、タワーを伸縮できるものであれば限定
されない。
【0034】さらに、実施例では、昇降装置を移動台車
のタワー設置部付近上に設けたが、これに限定しなくて
も、例えばタワーの高さ方向中央より下側の任意位置に
設けるようにしてもよい。さらにまた、実施例では、昇
降装置としてウインチを示したが、これに限定しなくて
も、例えばシリンダ方式の他の昇降装置でもよい。
【0035】そして、実施例では、作業デッキの外周側
に組み立てデッキを設けるようにしたが、これに限定し
なくても、炉体が小型であったり、大型でも他の足場の
確保が可能であれば、組み立てデッキのないものでもよ
い。
【0036】
【発明の効果】請求項1〜3記載の築炉タワー設備にお
いては、このように伸縮機構により、移動台車上のタワ
ーを所定長さだけ伸長させて、これを炉底部の開口部よ
り炉体内に挿入するだけで、作業デッキを炉体内の所定
の築炉作業位置まで移動できるようにしたので、築炉作
業の作業性を向上できる。また、重量の嵩む昇降装置を
タワーの下側周辺に設けるようにしたので、タワーの昇
降時に、重い昇降装置をも一緒に昇降させる必要がな
く、これにより比較的剛性の小さいタワーや比較的出力
の小さい伸縮機構を採用でき、コスト低減を図ることが
できる。
【0037】特に、請求項2記載の築炉タワー設備にお
いては、移動台車のタワー設置部付近に取り付けられた
ウインチからワイヤロープを導出または巻き取ることに
より、昇降台を昇降させるようにしたので、タワーによ
り昇降される昇降装置の部分が、軽量なワイヤロープや
滑車だけになり、昇降機構への負担などがより低減でき
る。
【0038】また、請求項3記載の築炉タワー設備にお
いては、作業デッキに、足場拡張用の組み立てデッキを
設けるようにしたので、炉内径の小さい炉頂部や炉底部
の築炉作業時には作業デッキ上で作業を行い、比較的炉
内径の大きい胴部内の築炉作業時には組み立てデッキを
組み立ててその上で作業ができ、これにより炉体全域に
わたる築炉作業ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る築炉タワー設備の使用
状態の正面図である。
【図2】同側面図である。
【図3】タワーを取り除いた状態の平面図である。
【図4】転炉周辺の全体平面図である。
【図5】昇降装置の設置付近を示す拡大平面図である。
【図6】昇降装置の設置付近を示す拡大背面図である。
【図7】作業デッキの拡張状態を示す拡大平面図であ
る。
【図8】作業デッキの拡縮状態を示す拡大側面図であ
る。
【図9】昇降台の拡大正面図である。
【図10】昇降装置による昇降台の昇降操作の説明図で
ある。
【符号の説明】
10 築炉タワー設備 11 炉底部 12 開口部 13 炉体 14 レール 15 移動台車 15a 昇降台収納部 16 タワー 17 作業デッキ 18 牽引車 19 台車本体 20 2階部 21 階段 23 連結部 24 車輪 25 煉瓦 26 パレット 31 基台部 32 下段タワー部 33 中段タワー部 34 上段タワー部 35 空洞部 36 出入口 38 テレスコシリンダ 39 下段ロッド 40 中段ロッド 41 上段ロッド 42 連結部 46 昇降台 47 昇降口 50 滑車 51 ローラコンベア 52 伸縮アーム 53 本体 54a 脚部 54b 脚部 55 足場板 56 手摺り 57 ワイヤロープ 66 昇降装置 67 ローラコンベア 68 パレットガイド 69 垂直ガイド 70 ガイド板 71 滑車 72 突片 73 連結金具 100 ドラム 101 軸受 102 ギヤ 103 ギヤ 104 連動軸 105 軸受 106 駆動モータ 107 減速機 109 スプロケット 110 スプロケット 111 チェーン 112 スプロケット 113 軸受 115 スプロケット 116 チェーン 117 ギヤ 118 ギヤ 119 軸受部 120 胴部 121 炉頂部 122 炉口 123 緊張調整冶具 124 昇降台ストッパ 125 第1のリミットスイッチ 126 第2のリミットスイッチ 127 第3のリミットスイッチ 128 第4のリミットスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 清春 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新日本製鐵株式会社 機械・プラント事 業部内 (72)発明者 木元 丈志 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新日本製鐵株式会社 機械・プラント事 業部内 (72)発明者 嶋 真司 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新日本製鐵株式会社 機械・プラント事 業部内 (72)発明者 力久 邦彦 福岡県北九州市戸畑区大字中原46番地59 日鐵プラント設計株式会社内 (72)発明者 和田 利男 福岡県北九州市戸畑区大字中原46番地59 日鐵プラント設計株式会社内 (72)発明者 河野 博之 福岡県北九州市戸畑区大字中原46番地59 日鐵プラント設計株式会社内 (72)発明者 芳賀 新 福岡県北九州市八幡東区山王1丁目9番 10号 九築工業株式会社内 (72)発明者 東島 靖紘 福岡県北九州市八幡東区山王1丁目9番 10号 九築工業株式会社内 (72)発明者 櫻井 雅弥 福岡県北九州市八幡東区山王1丁目9番 10号 九築工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−109374(JP,A) 特開 平6−109375(JP,A) 特開 平6−117768(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27D 1/16 C21C 5/44 E04G 1/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉底部に開口部が設けられた炉体の下方
    に配置される移動台車と、該移動台車上に設けられて、
    前記開口部より前記炉体内に伸縮自在に挿入されるタワ
    ーと、該タワーの伸縮機構と、前記タワー内の空洞部を
    昇降して、築炉用の煉瓦を前記炉体内に搬入する昇降台
    と、前記タワーの下側周辺に設けられて、前記昇降台を
    昇降させる昇降装置と、前記タワーの上部に設けられ
    て、前記炉底部の開口部より炉内外へ出し入れ可能な作
    業デッキと、前記タワーの上部に設けられて、前記煉瓦
    を前記昇降台から水平方向に搬出する払出し手段とを備
    えたことを特徴とする築炉タワー設備。
  2. 【請求項2】 前記昇降台の昇降装置が、前記移動台車
    のタワー設置部付近に取り付けられたウインチと、前記
    作業デッキの上部に配置された固定滑車とを有している
    請求項1記載の築炉タワー設備。
  3. 【請求項3】 前記作業デッキに、該作業デッキの外周
    側に配置される組み立てデッキを設けたことを特徴とす
    る請求項1または2記載の築炉タワー設備。
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