JP2645784B2 - タワー設備のタワーとタワー昇降機構との連結構造 - Google Patents
タワー設備のタワーとタワー昇降機構との連結構造Info
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Description
タワー昇降機構との連結構造に係り、更に詳しくは、複
数段の筒形部材を伸縮自在に連結させた多段筒形のタワ
ーを多段チューブ型シリンダにより昇降自在にしたタワ
ー設備のタワーとタワー昇降機構との連結構造に関す
る。
けた金属の熱から炉体を保護するために耐熱性の煉瓦が
敷設されている。この煉瓦は耐熱性を有しているもの
の、炉体内の温度が極めて高温になるため、炉使用によ
る煉瓦の溶損は激しく、通常、約1カ月に1回の割合で
新しい煉瓦に取り替えている。この煉瓦の取り替えは、
古い煉瓦を崩して撤去し、新しい煉瓦を炉体の内壁に敷
設(築炉)することにより行われる。
つの方法として、炉上部に開口された炉口部を利用して
行なうものが知られている。この作業は、まず作業に先
駆けて、煉瓦を炉口部から炉体内に搬入する下降装置を
炉体内に持ち込み、次いで作業員が煉瓦を炉口部まで運
び上げ、それから運び上げた煉瓦を下降装置により炉体
内に順次降ろして所定の高さ位置で水平方向に搬出し、
そののちこれを作業員が手作業により炉体の内壁に敷設
するものである。
溶融などに必要な諸々の付帯設備が配設されており、こ
のため大型の下降装置を炉口部から炉体内に持ち込むの
は極めて困難である。そこで、下降装置は分解した状態
で炉口部から炉体内に持ち込まれて炉体内で組み立てる
手段がとられているが、この分解された下降装置を作業
員が炉口部上に運び上げて炉体内に持ち込むのには相当
な手間を要していた。また、築炉作業時においても、作
業員により煉瓦を炉口部まで運び上げなければならず、
この作業にも多大な労力が必要であった。
開閉自在な開口部を設け、この開口部から炉体内に煉瓦
を持ち上げる持ち上げ装置を挿入し、この持ち上げ装置
により煉瓦を炉体の下方から炉体内に搬入するようにし
たものが知られている。従来、このような炉底部の開口
部から炉体内に煉瓦を搬入するものとして、例えば特公
平4−18003号公報の図7に開示されたものが知ら
れている。
炉体の下方に配置される移動台車と、この移動台車上に
順次積み上げられて、開口部より炉体内に挿入される多
数個のフレームユニットを備えており、フレームユニッ
トの内部には互いに所定間隔をあけて垂設された固定ビ
ームと称する固定梯子と、昇降ビームと称する昇降梯子
とを組み合わせた煉瓦の持ち上げ装置が配設され、この
昇降梯子を連続的に昇降させることにより、煉瓦を昇降
梯子、固定梯子、昇降梯子・・・と順次飛び移らせて持
ち上げる構造になっている。このようにすることで、煉
瓦を炉体内に搬入する装置を作業員が炉上部の炉口部ま
で持ち上げたり、築炉作業時に多数個の煉瓦を炉口部ま
で運び上げるという作業が不要になり、作業員の削減と
作業性の向上を図ることができる。
来の築炉設備は、このように持ち上げ装置が組み立て式
になっているため、煉瓦の敷設作業の進行に合わせて作
業員が炉体内でフレームユニットを積み上げなければな
らず、前述した炉上部の炉口部から持ち込む場合ほどは
ないものの、やはりこの煉瓦を炉体内に搬入する装置の
組み立て作業が面倒であるという問題点があった。本発
明はこのような事情に鑑みてなされたもので、荷上げ機
構を備えたタワーの伸縮作業の作業性の向上が図れるタ
ワー設備のタワーとタワー昇降機構との連結構造を提供
することを目的とする。
備のタワーとタワー昇降機構との連結構造は、被搬送物
の搬送口が開口された筒形の基台部内に複数段の筒形部
材を伸縮自在に設けた多段筒形のタワーと、該タワーの
周囲に均等に配設されて、多段チューブ形のロッドを有
する複数個の多段チューブ型シリンダと、前記タワー内
の空洞部を昇降して、前記基台部の搬送口より前記タワ
ー内に搬入された被搬送物を前記タワーの上部まで持ち
上げる昇降台と、前記タワーに設けられて、前記昇降台
を昇降させる昇降装置とを備え、それぞれ対応する段の
前記タワーの筒形部材と前記多段チューブ型シリンダの
ロッドとを、前記筒形部材に突設された上連結座と前記
ロッドに突設された下連結座との間に硬質ボールを介在
させた連結部により連結させた構成としている。
機構との連結構造においては、多段チューブ型シリンダ
を駆動させると、各段のロッドが出し入れされて各々の
ロッドに連結部を介して連結された各段の筒形部材が昇
降する。この際、連結部の上連結座と下連結座との間に
は硬質ボールが介在されているので、昇降中のタワーが
横振れしたり、このタワーに多少の傾斜方向の力がかか
っても、硬質ボールを中心に上連結座が回動するため、
各多段チューブ型シリンダのそれぞれのロッドには曲げ
モーメントがかからず、これにより各ロッドは常に強い
力で、しかもそれぞれのシリンダのロッドどうし高さを
揃えて出し入れされる。これにより、タワーが傾斜状態
で昇降することにより起きるタワーの昇降障害を防止で
きる。
搬送物を搬送口からタワー内の昇降台上に搬入し、次い
で、昇降装置により昇降台を上昇させて被搬送物をタワ
ーの上部まで持ち上げる。このように、複数段の筒形部
材を伸縮自在に連結させた多段筒形のタワーを多段チュ
ーブ型シリンダにより昇降させる構造としたので、荷上
げ機構を備えたタワーを伸縮させる作業の作業性の向上
を図ることができる。
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図1は本発明の一実施例に係るタワー設備
のタワーとタワー昇降機構との連結構造が適用された築
炉設備の使用状態を説明する断面図、図2は同移動台車
の平面図、図3は同タワー内への煉瓦の搬送中の要部断
面図、図4は同タワーの伸長状態を説明する要部拡大側
面図、図5は同タワーと多段チューブ型シリンダの連結
部の要部拡大断面図、図6は同タワーと多段チューブ型
シリンダの連結部の要部拡大平面図、図7は同作業ステ
ージの平面図、図8(a)は同作業ステージにおけるア
ウトリガの収納状態を説明する要部断面図、図8(b)
は同作業ステージにおける回動デッキの収納状態を説明
する要部断面図、図9は同使用状態を説明する断面図、
図10は同昇降装置および昇降台の平面図、図11は同
搭乗ステージおよび昇降装置の正面図、図12は同搭乗
ステージおよび昇降台の断面図、図13は同昇降台の正
面図、図14は同昇降台の要部側面図、図15は同タワ
ーの要部拡大断面図、図16は同タワーと多段チューブ
型シリンダの連結部の回動状態を示す要部拡大断面図、
図17は同使用状態を説明する要部断面図である。
るタワー設備のタワーとタワー昇降機構との連結構造が
適用された築炉設備10は、炉底部11に開口部12が
設けられた転炉用の炉体13の下方の床面に配設された
レール14上を摺動する移動台車15と、この移動台車
15の中央部上に設けられて、前記開口部12より炉体
13内に伸縮自在に挿入されるタワー16と、タワー1
6の上部に組み付け自在に設けられた作業ステージ17
と、タワー16の上部または作業ステージ17上に組み
付け自在に設けられた同じく作業ステージの一例として
の乗員の搭乗ステージ18とを備えている。なお、作業
ステージ17および搭乗ステージ18は、同図鎖線に示
すようにタワー16から分離して移動台車15の両側部
上に収納できるようになっている。
は、台車本体19の中央部から後部上にかけて2階部2
0が設けられており、これらの台車本体19と2階部2
0には、昇降用の階段21が架け渡されている。また、
作業ステージ17は台車本体19の前部上に載置され、
搭乗ステージ18は2階部20の後部に載置される。台
車本体19の前部には運転室22が設けられており、運
転室22の前部にはこの移動台車15を図外の他の移動
台車と連結させるための連結部23が突設され、また台
車本体19の下部にはレール14上を摺動させる車輪2
4が配設されている。
の一例としての煉瓦25が運び出されたパレット26の
回収装置である回収リフタ27が設けられている。台車
本体19上のタワー16より後部側には、煉瓦25を載
置したパレット26をタワー16へ搬入する搬入コンベ
ア28が設けられ、台車本体19上のタワー16と回収
リフタ27の間には、パレット26を搬出する第1の搬
出コンベア29が設けられている。また、回収リフタ2
7の一側部には、パレット26を回収リフタ27から横
方向へ外部排出するための第2の排出コンベア30が設
けられている。
の箱筒状のタワーで、移動台車15に固定された基台部
31と、この基台部31内に各々伸縮自在に挿入された
筒形部材の一例としての下段タワー部32、中段タワー
部33および上段タワー部34から構成されている。各
タワー部32〜34は上段になるに従って断面形状が小
さくなっている。また、図3に示すようにタワー16内
には空洞部35が設けられ、基台部31の下部の背面に
はパレット26をタワー16内に搬入するための搬送口
の一例としての入口36が開口され、基台部31の下部
の前面にはタワー16内からパレット26を搬出するた
めの搬送口の他の例としての出口37が開口されてい
る。なお、これらの入口36および出口37は、基台部
31の内側にある下段タワー部32の昇降時に開閉され
る。
の両側部の移動台車15上には、タワー16を伸縮させ
る多段チューブ型シリンダの一例としての一対のテレス
コシリンダ38が立設されている。テレスコシリンダ3
8は、チューブ形の下段ロッド39、中段ロッド40、
上段ロッド41を備えた3段ロッド式のシリンダであ
り、下段ロッド39の先端部は下段タワー部32の先端
部にアーム状の連結部42Aにより連結され、中段ロッ
ド40の先端部は中段タワー部33の先端部に後述する
鋼球42dを介在させた連結部42Bにより連結され、
上段ロッド41の先端部は上段タワー部34の先端部に
同じく連結部42Bにより連結されている。次に、この
連結部42Bを図4〜6を参照して詳細に説明する。
下段タワー部32と中段タワー部33の先端部にそれぞ
れ取り付け板42aを介して左右一対の角材状の上連結
座42bが互いに間隔をあけて突設され、また各テレス
コシリンダ38の下段ロッド39と中段ロッド40の先
端部にリング状の下連結座42cが突設され、図5部分
拡大図に示すように、上連結座42bの先端部の下面に
設けられた凹部42dと、下連結座42cの図6矢印a
方向の両端部の上面に設けられた凹部42eとの間に、
硬質ボールの一例としての左右一対の鋼球42fが介在
されたものである。このように、一対の鋼球42fを図
6矢印a方向に沿って配設しているので、タワー16の
昇降時にタワー16が横振れして上連結座42bが鋼球
42fを中心に回動する際に、タワー16の回動支点は
鋼球42f間を結ぶ1本の中心線となるため、上連結座
42bの回動を安定化させることができる。
と下連結座42cは、接続板42gにより接続されてい
る。ただし、上連結座42bと接続板42gは固定状態
でボルト締着されているが、下連結座42cと接続板4
2gは、同図部分拡大図に示すように、接続板42gに
固定された直径L1のボルト42hが、L1より大きな
直径L2を有する孔部42i内に遊挿されている。図1
に示すように、前記作業ステージ17は、下板43と上
板44を備えており、下板43はタワー16に組み付け
自在に取り付けられ、また上板44は4本の支柱45に
より下板43上に固定状態で支持されている。上下板4
3,44の中央部には、タワー16内の空洞部35を昇
降する昇降台46の昇降口47,48が設けられてお
り、下板43上の昇降口47の回りには、煉瓦25が載
置されたパレット26を昇降台46から水平方向に搬出
する4個の払出し装置49が前後左右に放射状に配設さ
れている。
は、下板43の外縁部に上方回動自在な回動デッキ50
が枢着され、回動デッキ50上にローラコンベア51が
設けられたものである。この回動デッキ50内には、シ
リンダ50aのロッド50bを出し入れすることにより
このデッキ50の先端部から出入りするスライドデッキ
50cが収納されている。また、下板43の外縁部の各
払出し装置49間には、築炉作業時に作業ステージ17
を炉体13内に固定する4本のアウトリガ52が、前記
各支柱45の元部にそれぞれ上方回動自在に枢着されて
いる。アウトリガ52は、筒状の本体53内に、炉体1
3の内壁に当接される脚部54が摺動自在に挿入されて
おり、この脚部54は、その内部に収納されたシリンダ
54aのロッド54bを出し入れさせることにより摺動
する。各払出し装置49とアウトリガ52の間には、扇
形の足場板55が着脱自在に敷設されている。なお、こ
の足場板55は、スライドデッキ50cおよび脚部54
を伸長させた際にもその伸長部分に継ぎ足される。
部11の開口部12から作業ステージ17を炉体13内
に出し入れするときに、この出し入れの邪魔にならない
ように上方回動される。このとき、アウトリガ52は支
柱45の外側面に設けられた縦長の溝部56内に収納で
きるようになっている。すなわち、図8(a)に示すよ
うにこの支柱45の溝部56内に設けられたシリンダ4
5aのロッド45bを突出させることにより、アウトリ
ガ52を上方回動させて溝部56内に収納する。このよ
うにしたため、アウトリガ52の収納性が良好になり、
作業ステージ17の炉体13内への出し入れがさらに円
滑になる。図9に示すように、前記作業ステージ17の
上板44の対向位置には、払出し装置49により搬出さ
れた煉瓦25を炉体13の内壁に敷設する煉瓦積み装置
の一例としての一対の築炉装置57が配設されている。
築炉装置57はアーム58の先端部に設けられたクラン
プ部59により払出し装置49上の煉瓦25をクランプ
してピックアップし、アーム58を移動させてこれを炉
体13の内壁に順次積み上げるものが採用されている。
上板44に立設された4本の支柱60に組み付け自在に
支持された台板61と、この台板61上に支柱62によ
り支持された作業デッキ63を備えている。台板61お
よび作業デッキ63の中央部には、昇降台46の昇降口
64,65が設けられており、台板61の対向位置に
は、前記昇降台46を昇降させる左右一対の昇降装置6
6が設けられている。作業デッキ63は台部63a上に
作業用の手すり63bが周設されたものであり、台部6
3a上には作業員による築炉作業を補助するために煉瓦
積み装置の他の例としてのバランサ63cが設けられて
いる。次に、昇降装置66を図10〜12を参照して詳
細に説明する。図10,11に示すように、台板61上
にはモータ67が設けられ、モータ67のシャフト軸6
8にはギヤ69が固着され、このギヤ69に噛合するギ
ヤ70がドラム71の回転軸72に固着されている。こ
の回転軸72は一対の軸受73により支持されており、
ドラム71はこの回転軸72の両端部にそれぞれ設けら
れている。また、ドラム71の周面には先端部が昇降台
46の4隅に接続されたワイヤ74が巻回されている。
受73から延出した回転軸72の一端部にはギヤ75が
固着され、このギヤ75に噛合するギヤ76は軸受77
に片持ち支持された短尺な回転軸78の先端部に固着さ
れている。回転軸78の元部付近には一方のスプロケッ
ト79が固着されており、これに対する他方のスプロケ
ット80が、図左側の昇降装置66における一方の軸受
73から延出した回転軸72の一端部に固着されてい
る。これらのスプロケット79,80間には左右のモー
タ67を同期させるチェーン81が調帯されており、チ
ェーン81の中間部にはチェーン81の弛みを防止する
スナップアイドル82が介在されている。モータ67を
回転させると、ギヤ69,70を介して回転軸72が回
転し、これによりドラム71からワイヤ74が導出さ
れ、またはドラム71にワイヤ74が巻回されることに
より昇降台46が昇降する。
は、上昇した昇降台46を保持するための4個のシリン
ダ式のストッパ83が立設されており、図12に示すよ
うにストッパ83のロッド84を突出させることにより
上昇した昇降台46を下方から支持する。次に、昇降台
46を図12〜14を参照して詳細に説明する。
らなる下段部85と、この下段部85上に支柱86を介
して支持された同じく枠体からなる上段部87と、上段
部87に回転自在に設けられたターンテーブル88と、
下段部85上に設けられて、ターンテーブル88を回転
させるモータ89とを備えている。ターンテーブル88
上には、パレット26の搬送に用いられるローラコンベ
ア90が設けられており、ターンテーブル88の回転軸
91は軸受92を介して上段部87に支持されている。
ターンテーブル88の下面と上段部87の上面の間に
は、ターンテーブル88の回転スラストを受けるドーナ
ツ形の旋回スラスト軸受93が介在されている。ターン
テーブル88の回転軸91の先端部には傘歯車94が固
着され、この傘歯車94に噛合する傘歯車95がモータ
89のシャフト軸に固着されている。モータ89を回転
させると、傘歯車94,95を介して回転軸91が回転
してターンテーブル88が回転する。下段部85の中央
部には、モータ89、ローラコンベア90および図外の
リミットスイッチに給電するためのスリップリング96
が設けられている。
短尺な前後フレーム98と左右フレーム99を有してお
り、左右フレーム99の両端部には4個の滑車100が
昇降台46の角部方向へ向かって斜めに取り付けられて
いる。また、図13および図14に示すように、上段部
87の左右フレーム101の両端部上には、先端部が対
峙方向に反った長尺なガイド板102が立設されてい
る。このガイド板102は、昇降台46が伸長されたタ
ワー16の空洞部35内を上昇する際に、基台部31か
ら下段タワー部32への通過時、下段タワー部32から
中段タワー部33への通過時および中段タワー部33か
ら上段タワー部34への通過時において、昇降台46の
左右側が中段タワー部33の下端部や上段タワー部34
の下端部の左右内壁に接触して、昇降台46の円滑な上
昇を妨げるのを解消するものである。また、昇降台46
の前後側が、これらの各タワー部32〜34の下端部の
左右内壁に接触するのを防止するために、図15に示す
ように各タワー部32〜34の下端部の角部近傍の左右
内壁にそれぞれ切欠部103を形成し、この切欠部10
3内にガイドローラ104を設けている。
受け筒、106はケーブルベア、107は炉上部、10
8は炉上部107に開口された炉口部、109は炉中央
部、110はクレーン、111はフォークリフト車であ
る。
備のタワーとタワー昇降機構との連結構造が適用された
築炉設備10の動作について説明する。予め、図1の鎖
線に示すように、作業ステージ17と搭乗ステージ18
はタワー16から分離して、移動台車15のタワー16
の両側部上に収納させておく。炉体13の炉底部11の
築炉作業時は、まず開口部12内に煉瓦25の受け筒1
05を装着し、搭乗ステージ18が炉底部11の開口部
12の直下に位置するように、移動台車15を炉体13
の下方に移動させ、炉上部107の炉口部108の上方
からクレーン110により搭乗ステージ18を吊り上
げ、移動台車15を移動してタワー16を炉底部11の
開口部12の直下に位置させ、吊り上げた搭乗ステージ
18を下降させて搭乗ステージ18をタワー16の上部
にボルトにより組み付ける。
コシリンダ38を同時に駆動させるとそれぞれの下段ロ
ッド39が突出し、タワー16の下段タワー部32が他
のタワー部33,34とともに上昇して、搭乗ステージ
18が開口部12を通過して炉底部11内まで上昇す
る。この際、連結部42Bの上連結座42bと下連結座
42cとの間には鋼球42fが介在されているので、昇
降中のタワー16が横振れしたり、このタワー16に多
少の傾斜方向の力がかかっても、図16鎖線に示すよう
に鋼球42fを中心に上連結座42bが回動して、各テ
レスコシリンダ38より突出する下段ロッド39には曲
げモーメントがかからず、これにより各下段ロッド39
は常に強い力で、しかも各シリンダ38の下段ロッド3
9どうし高さを揃えて突出される。これにより、タワー
16が傾斜状態で上昇することにより起きるタワー16
の上昇障害を防止できる。なお、上連結座42bと下連
結座42cとは接続板42gにより接続さているので、
一見上連結座42bは回動できないように思えるが、図
16に示すように下連結座42cと接続板42gとを接
続するボルト42hは、下連結座42cに穿孔された孔
部42iに遊挿されているだけであるため、上連結座4
2bの回動を阻害することはない。
に示すように下段タワー部32の上昇によりタワー16
の下部に設けられた出入口36,37が開口する。この
ように、テレスコシリンダ38の駆動により中段タワー
部33や上段タワー部34が上昇せずに下段タワー部3
2が上昇するのは、ロッド39〜41にかかる負荷が大
きい場合には断面積の大きいロッドから順次伸縮すると
いうテレスコシリンダ38の特性を利用しているためで
ある。すなわち、再び図4に示すようにタワー16上に
は大重量の搭乗ステージ18が組み付けられ、しかも各
タワー部32〜34は各ロッド39〜41にそれぞれ連
結されているので、テレスコシリンダ38を駆動させる
と、まず最先に最も断面積の大きな下段ロッド39が他
のロッド40,41を押し上げながら突出し、この突出
に伴って下段ロッド39に連結された下段タワー部32
が他のタワー部33,34とともに上昇するのである。
口36,37は、必ずテレスコシリンダ38により最先
に上昇された下段タワー部32の上昇時に開口されるの
で、炉底部11、炉中央部109、炉上部107という
炉体13の部位に関係なく、タワー16を伸長させて築
炉作業を行う際には必ず出入口36,37を開口させ
て、煉瓦25を入口36からタワー16内の昇降台46
上に搬入して搭乗ステージ18上に持ち上げたり、煉瓦
25がなくなったパレット26を出口37から運び出す
ことができる。
26はフォークリフト車111により搬入コンベア28
に搬入され、図3に示すように、入口36からタワー1
6の下部に下降した昇降台46のローラコンベア90上
に搬送される。次いで、昇降装置66のモータ67の回
転により、ワイヤ74がドラム71に巻回されて昇降台
46がタワー16内の空洞部35を上昇し、作業デッキ
63の昇降口65まで上昇する。このとき、昇降台46
が基台部31から下段タワー部32へ通過する際に昇降
台46が横揺れしても、図13,14に示す昇降台46
上に突設されたガイド板102や図15に示す下段タワ
ー部32の下端部に設けられたガイドローラ104によ
り昇降台46が下段タワー部32の内壁に接触して昇降
台46の昇降障害が生じることはない。図12に示すよ
うに、昇降台46が昇降口65まで上昇したらストッパ
83を駆動させてロッド84を突出させ、昇降台46を
下方から支持する。
63上に搭乗した作業員がバランサ63cを手動操作し
てパレット26上の煉瓦25をピックアップし、炉底部
11の内壁に順次敷設する。このとき、炉底部11の開
口部12には受け筒105が装着されているので、煉瓦
25が炉底部11の下傾斜する内壁を滑り落ちて開口部
12から落下するのを防止できる。なお、開口部12に
装着された受け筒105は、炉底部11に煉瓦25を敷
設した後に適時撤去される。炉中央部109の築炉作業
時は、まずタワー16から搭乗ステージ18を一旦取り
外してクレーン110により炉上部107の炉口部10
8から炉体13の上方まで吊り上げ、これを炉体13の
上方側部に仮置しておく。次いで、移動台車15を移動
させて炉底部11の開口部12の直下に作業ステージ1
7を位置させ、クレーン110によりこの作業ステージ
17を吊り上げてこれを開口部12から炉体13内に吊
り上げる。このとき、作業ステージ17が開口部12を
通過する際の邪魔にならないように、払出し装置49は
手動または電動により、またアウトリガ52はシリンダ
54aにより上方へ回動される(図8参照)。
を移動させてタワー16を炉底部11の開口部12の直
下に位置させ、それから吊り上げた作業ステージ17を
下降させてこれをタワー16の上部に組み付ける。続い
て、仮置き状態の搭乗ステージ18をクレーン110に
より炉口部108から炉体13内に下降し、これを作業
ステージ17上に組み付ける。そののち、図7,8に示
すように払出し装置49およびアウトリガ52を下方回
動させてから、シリンダ54aによりロッド54bを突
出させて各アウトリガ52の脚部54を延ばし、これを
炉体13の内壁に押接して作業ステージ17を炉体13
内に支持する。また、払出し装置49のシリンダ50a
のロッド50bを突出させてスライドデッキ50cを押
し出し、そののち各払出し装置49およびアウトリガ5
2間に足場板55を取り付ける。
シリンダ38により中段ロッド40および上段ロッド4
1を突出させて中段タワー部33や上段タワー部34を
上昇させ、作業ステージ17を炉中央部109の所定位
置まで上昇させる。この際、前述した図16に示す下段
ロッド39の上昇時と同様に、仮に昇降中のタワー16
に横振れ等が生じても、連結部42Bの上下連結座42
b,42c間に介在された鋼球42fにより、上連結座
42bが鋼球42fを中心に回動して、各中段ロッド3
9は常に強い力で、しかも両シリンダ38の下段ロッド
39どうし高さを揃えて突出される。なお、タワー16
の収縮時にタワー16に横振れ等が生じた場合にも、各
ロッド39〜41が順次引き込む以外は同様に作用し
て、タワー16の下降障害を防止できる。また、この収
縮時にタワー16の収縮を阻害する何らかの抵抗が発生
しても、タワー16側の上連結座42bとテレスコシリ
ンダ38側の下連結座42cが接続板42gにより接続
されているので、各ロッド39〜41が引き込む際に強
制的にタワー16を収縮させることができる。
転させて、昇降台46を作業ステージ17の下板43の
昇降口47まで上昇させ、次いで昇降台46のモータ8
9によりターンテーブル88を回転させ、パレット26
の搬出方向を選択された払出し装置49の搬送方向に合
わせる。そして、ローラコンベア90によりパレット2
6を昇降台46から選択された払出し装置49へ水平方
向に搬出する。このようにしたので、ターンテーブル8
8を回転させるという小さな動力で、煉瓦25の搬出方
向を一方向だけでなく、払出し装置49の個数だけ多方
向に向けることができる。なお、昇降台46の上昇時に
おいて、昇降台46が基台部31、下段タワー部32、
中段タワー部33、上段タワー部34の各間を通過する
際には、炉下部11の築炉作業時の場合と同様に、昇降
台46上のガイド板102や各タワー部32〜34の下
端部に設けられたガイドローラ104により、昇降台4
6が上昇中に各タワー部32〜34の内壁に接触するの
を防止できる。
7の駆動によりパレット26上の煉瓦25をクランプし
てピックアップし、これを炉中央部109の内壁に下方
位置から順次積み上げる。この際、パレット26上の煉
瓦25がなくなったら、パレット26を昇降台46上に
戻して空洞部35内を下降させ、タワー16の下部に到
達したら、図3に示すように、煉瓦25がなくなったパ
レット26をローラコンベア90によりタワー16の出
口37から第1の搬出コンベア29上に搬出し、それか
ら図1に示すように回収リフタ27、第2の搬出コンベ
ア30を介して外部排出する一方、煉瓦25が載置され
た新たなパレット26を搬入コンベア28により入口3
6から昇降台46上に載置し、そののち昇降台46を上
昇させてこれを下板43上まで持ち上げる。そこで、タ
ーンテーブル88を回転させて、パレット26の搬出方
向を次に選択された払出し装置49の搬送方向に合わ
せ、パレット26をこの払出し装置49に向かって水平
方向に搬出して、同様に築炉装置57による煉瓦25の
敷設作業を行う。これらの作業は、炉中央部109の内
壁の全域に煉瓦25が敷設されるまで繰り返して行われ
る。
て、作業ステージ17を炉体13の上方位置に固定し直
す場合には、シリンダ54aによりアウトリガ52の脚
部54を一旦引き込ませ、次いでテレスコシリンダ38
により中段ロッド40や上段ロッド41を突出させて作
業ステージ17を所定位置まで上昇させ、そののち再び
アウトリガ52の脚部54を突出させて、これを炉体1
3の内壁に押接させる。炉上部107の築炉作業時は、
テレスコシリンダ38により上段ロッド41をさらに突
出させて、搭乗ステージ18が炉上部107に達するま
で上段タワー部34を上昇させる。次いで、昇降装置6
6のモータ67を回転させて、昇降台46を作業デッキ
63の昇降口65まで上昇させ、そののち前述した炉底
部11の築炉作業時の場合と同様に、作業員がバランサ
63cを手動操作してパレット26上の煉瓦25を炉上
部107の内壁に順次敷設する。
タワー16を伸長させて、昇降装置66により煉瓦25
を炉体13内に搬入しながら築炉作業を行うので、炉体
13内に挿入される築炉設備10の部分や煉瓦25の炉
体13内への持ち込みが容易になって築炉作業の作業性
の向上が図れる。しかも、この煉瓦25の炉体13内へ
の搬入は、タワー16の空洞部35内を昇降する昇降台
46により行われるので、煉瓦25の持ち上げ中に荷崩
れを起こしても煉瓦25はタワー16内を落下するだけ
でタワー16の外に落ちることはなく、このため周囲の
装置を破損させたり、作業員が怪我をするなどの事故を
防止できる。また、炉体13内に挿入される築炉設備1
0の部分を分割式にしたので、床面から炉底部11まで
の高さが十分とれない炉体13であっても、この築炉設
備10の炉体13内への挿入部分を簡単に炉体13内に
挿入することができる。さらに、タワー16の上部に作
業ステージ17と搭乗ステージ18を選択的に組み付け
るようにしたので、炉体13の部位に応じて、作業員に
よる作業と築炉装置57による作業を選択して築炉作業
を行うことができる。
はなく、例えば実施例では本発明のタワー設備を築炉設
備に採用したが、その他タワーを備えて高所において作
業を行うどのような設備にも適用できる。また、実施例
では、築炉される炉体として転炉を例示したが、例えば
電気炉のような内壁に煉瓦が敷設される炉体であれば炉
の種類は限定されない。さらに、実施例では、作業ステ
ージと搭乗ステージはタワーから分離できる構造にして
いるが、床面から炉底部までの高さが十分にとれる炉体
であれば、作業ステージと搭乗ステージはタワーに固定
されていてもよい。
ー昇降機構との連結構造は、複数段の筒形部材を伸縮自
在に連結させた多段筒形のタワーを多段チューブ型シリ
ンダにより昇降させる構造としたので、荷上げ機構を備
えたタワーを伸縮させる作業の作業性の向上を図ること
ができる。しかも、この被搬送物の炉体内への搬入は、
タワーの空洞部内を昇降する昇降台により行われるの
で、被搬送物の持ち上げ中に荷崩れを起こしても被搬送
物はタワー内を落下するだけでタワーの外に落ちること
はなく、このため周囲の装置を破損させたり、作業員が
怪我をするなどの事故を防止できる。また、タワーの筒
形部材と多段チューブ型シリンダのロッドとを、筒形部
材に突設された上連結座とロッドに突設された下連結座
との間に硬質ボールを介在させた連結部により連結させ
たので、多段チューブ型シリンダにより各段の筒形部材
を上昇させる際に、昇降中のタワーが横振れしても、硬
質ボールを中心に上連結座が回動し、これによりタワー
が傾斜状態で伸縮することにより起きるタワーの伸縮障
害を防止できる。
タワー昇降機構との連結構造を適用した築炉設備の使用
状態を説明する断面図である。
る。
である。
の要部拡大断面図である。
の要部拡大平面図である。
収納状態を説明する要部断面図である。 (b) 同作業ステージにおける回動デッキの収納状態
を説明する要部断面図である。
る。
る。
の回動状態を示す要部拡大断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 被搬送物の搬送口が開口された筒形の基
台部内に複数段の筒形部材を伸縮自在に設けた多段筒形
のタワーと、該タワーの周囲に均等に配設されて、多段
チューブ形のロッドを有する複数個の多段チューブ型シ
リンダと、前記タワー内の空洞部を昇降して、前記基台
部の搬送口より前記タワー内に搬入された被搬送物を前
記タワーの上部まで持ち上げる昇降台と、前記タワーに
設けられて、前記昇降台を昇降させる昇降装置とを備
え、それぞれ対応する段の前記タワーの筒形部材と前記
多段チューブ型シリンダのロッドとを、前記筒形部材に
突設された上連結座と前記ロッドに突設された下連結座
との間に硬質ボールを介在させた連結部により連結させ
たことを特徴とするタワー設備のタワーとタワー昇降機
構との連結構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28950092A JP2645784B2 (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | タワー設備のタワーとタワー昇降機構との連結構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28950092A JP2645784B2 (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | タワー設備のタワーとタワー昇降機構との連結構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06117769A JPH06117769A (ja) | 1994-04-28 |
JP2645784B2 true JP2645784B2 (ja) | 1997-08-25 |
Family
ID=17744083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28950092A Expired - Lifetime JP2645784B2 (ja) | 1992-10-01 | 1992-10-01 | タワー設備のタワーとタワー昇降機構との連結構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2645784B2 (ja) |
-
1992
- 1992-10-01 JP JP28950092A patent/JP2645784B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06117769A (ja) | 1994-04-28 |
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