JP3099687B2 - 魚類等の保冷方法 - Google Patents

魚類等の保冷方法

Info

Publication number
JP3099687B2
JP3099687B2 JP07204941A JP20494195A JP3099687B2 JP 3099687 B2 JP3099687 B2 JP 3099687B2 JP 07204941 A JP07204941 A JP 07204941A JP 20494195 A JP20494195 A JP 20494195A JP 3099687 B2 JP3099687 B2 JP 3099687B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
container body
container
partition plate
ice
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP07204941A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0947189A (ja
Inventor
旬子 梅岡
清 松木
保 河合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneka Corp
Original Assignee
Kaneka Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneka Corp filed Critical Kaneka Corp
Priority to JP07204941A priority Critical patent/JP3099687B2/ja
Publication of JPH0947189A publication Critical patent/JPH0947189A/ja
Priority to JP10318301A priority patent/JPH11215932A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3099687B2 publication Critical patent/JP3099687B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K63/00Receptacles for live fish, e.g. aquaria; Terraria
    • A01K63/02Receptacles specially adapted for transporting live fish

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Marine Sciences & Fisheries (AREA)
  • Animal Husbandry (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)
  • Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚類等の食品を冷
蔵保存したり、冷蔵状態で輸送するための保冷方法及び
保冷容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、魚類等の食品を冷蔵保存したり、
冷蔵状態で輸送する場合には、発泡ポリスチレン等の発
泡合成樹脂製の容器本体と蓋体とよりなる保冷容器内
に、魚類等の被保冷物を氷と共に収容して蓋をした状態
で保冷することが行われていた。しかし、この場合、被
保冷物と共に容器内に収容した氷が時間の経過とともに
融け、氷が融けた水に魚類等の被保冷物が浸かってしま
い、開封したときに見栄えが悪いだけでなく、融けた水
の中に氷が浸っているために、氷が水の温度を維持する
ために浪費されて早く融けてしまい、長時間にわたって
保冷効果を持続させることは困難であった。そこで、氷
が融けた水が容器内部に止まることを防止するため、容
器本体の底部に排水孔を設けて水を容器外へ排出するよ
うにした容器もある。しかし、氷が融けた直後の水の温
度は氷と殆ど同じ0℃に近い低温で保冷剤としての作用
を有しており、このような冷たい水を直ちに容器外へ排
出してしまうことは、保冷効果の低下につながるだけで
なく、氷の融解時間を一層短縮する結果ともなる。又、
上記のような魚類等を収容した保冷容器は、一般に、倉
庫やトラック等の荷台に段積みされて保存、又は輸送さ
れるが、特に一番下に位置する容器には倉庫やトラック
荷台の床から容器底面への熱伝導により、上位に積まれ
た保冷容器の場合に較べて内部の氷が短時間で融けてし
まうといった問題もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は上記の
点に鑑み、魚類等の被保冷物が氷が融けた水に浸かって
見栄えが悪くなることがなく、しかも、容器下面からの
熱伝導を防止して、氷の持ちがよく長時間にわたって保
冷効果を持続しうる保冷方法及び保冷容器を提供せんと
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る魚類等の保冷方法は、発泡合成樹脂
製の容器本体と蓋体とよりなる保冷容器の内部を通水孔
を有する仕切り板により上下に区画し、仕切り板より上
方を収納空間として氷と共に魚類等の被保冷物を収容す
るとともに、時間の経過により氷の融解した水を、仕切
り板の通水孔を通じて仕切り板より下方の水溜め空間に
排出させ該水溜め空間に水を滞留させた状態で魚類等の
被保冷物を冷蔵することを特徴とする。
【0005】
【0006】更に、前記容器本体の側壁部分に、前記仕
切り板より下方であって容器本体の底部から所定の高さ
に排水孔を設けて該排水孔より下方を水溜め空間とする
とよい
【0007】前記容器本体側壁部分に設ける排水孔は、
容器本体内側に開口する排水入口を容器本体外側に開口
する排水出口より低く設けるとよい。
【0008】更に、前記容器本体内側に開口する排水入
口を容器本体の底部又は底部に近接して設けるととも
に、容器本体外側に開口する排水出口を容器本体底部よ
り所定の高さ上方に設けるとよい。
【0009】又、前記仕切り板の下面に、水溜め空間を
複数の互いに連続した空間に区画する脚板を設けること
が好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る魚類等の保冷
方法、及びこの保冷方法に用いる保冷容器について更に
詳細に説明する。
【0011】図1は本発明に係る魚類等の保冷方法及び
それに用いる保冷容器を説明する保冷容器1の断面図で
ある。この保冷容器1は、容器本体2と、これに気密状
態に嵌着される蓋体3とよりなる。前記容器本体2の側
壁4の上端面には、その全周にわたって上向きに嵌合凸
部5が周設されており、前記側壁4の上端面に当接する
蓋体3の下面には、前記嵌合凸部5と互いに嵌合する嵌
合凹部6が周設されており、嵌合凸部5と嵌合凹部6と
の互いの嵌合により容器本体2に対して蓋体3が気密に
嵌着される。前記容器本体2と蓋体3とは、例えば、発
泡ポリスチレン等の発泡ポリスチレン系樹脂、発泡ポリ
エチレン、発泡ポリプロピレン等の発泡ポリオレフィン
系樹脂、又はスチレンとエチレンやプロピレン等のオレ
フィンとの共重合体を発泡させた発泡体、あるいは発泡
ポリウレタン等の発泡合成樹脂で作成される。
【0012】この保冷容器1の内部は、同じく発泡合成
樹脂製の仕切り板7で上下に区画されて、その上方を氷
iと魚類等の被保冷物mとの収納空間A、下方を水溜
め空間Aとしている。前記仕切り板7は上下に貫通し
た複数の通水孔8を有するとともに、その下面に設けた
脚板9により、該仕切り板7より下方に氷iが融けた水
の量に見合う容積の水溜め空間Aを形成可能に装着さ
れている。
【0013】そして、本発明に係る魚類の保冷方法にお
いては、前記保冷容器1における容器本体2内に仕切り
板7を装着し、該仕切り板7上の収納空間A1 に氷iと
共に魚類等の被保冷物mを収容して蓋体3を嵌着する。
このように保冷容器1内に氷iとともに被保冷物mを収
容すれば、被保冷物mは氷iの冷気によって冷却され
て、冷蔵状態で保存、又は輸送される。そして、時間の
経過とともに氷iが融解するが、この氷iが融けた水w
は、仕切り板7の通水孔8を通じて下方の水溜め空間A
2 に排出され、図2に示すように水溜め空間A2 に滞留
する。
【0014】上記のように、本発明に係る魚類等の保冷
方法及び保冷容器においては、魚類等の被保冷物mと共
に容器内に収容した氷iが融解した水wは、収納空間A
1 から仕切り板7の通水孔8を通じて下方の水溜め空間
2 に排出されるので、被保冷物mが氷iが融けた水に
浸かってしまうことがなく、開封した時に見栄えが悪い
といったことがない。又、融けた水wが氷iと分離され
ることで、氷iと水wとが混在している場合のように、
氷iが水wの温度を維持するために浪費されるようなこ
ともなく被保冷物mの冷却に消費され、氷iの融解時間
も延長されて、長時間にわたって保冷効果を持続させる
ことができる。更に、氷iと被保冷物mとが収納される
収納空間A1 と、容器本体2の底壁10との間には水溜め
空間A2が形成され、しかもこの水溜め空間A2 には氷
iが融けて冷たい水wが滞留していることから、容器底
面からの熱伝導が水溜め空間A2 及びそこに滞留する冷
たい水wにより防止され、氷iの融解時間がより延長さ
れる。つまり、水溜め空間A2 が断熱層を構成するだけ
でなく、氷iが融けた直後の水wの温度は0℃程度であ
って、この水wも低温状態に維持されており、この容器
本体2底部に滞留する冷たい水wにより、容器底面から
の熱伝導が確実に防止され、氷iの融解時間を延長させ
て長時間にわたって保冷効果を持続させうるのである。
【0015】(実験)上記のような本発明に係る保冷方
法及び保冷容器による保冷効果を調べた。図3〜図5に
示すような発泡ポリスチレン製の蓋付容器に、3kgの
氷iとともに被保冷物として5kgの半加工品の鮭の切
り身mを合成樹脂フィルムfで包装したテストパッケー
ジを収容し、時間の経過に伴う各部の温度変化を測定し
た。比較例1では、図3に示すように、容器本体2の底
部に氷iを充填し、その上にテストパッケージを収納し
た。比較例2は、図4に示すように、容器本体2の内部
に厚さ10mmで複数の通水孔8を有する仕切り板7を
装着して上下に区画するとともに、その下方に氷iを充
填するとともに、仕切り板7の上方にテストパッケージ
を収納した。更に、実施例としては、図5に示すよう
に、容器本体2の内部に厚さ10mmの仕切り板7を装
着して上下に区画するとともに、その上方に氷iととも
にテストパッケージを収納した。尚、被保冷物としての
鮭の切り身mは、測定に先立って10℃以下に設定した
恒温槽にて24時間の状態調整を実施した。又、テスト
パッケージと氷iとを収納した容器は、容器本体2と蓋
体3とをガムテープで密封した。又、温度の測定には、
メモリー付温度計(−40℃〜120℃)を用いた。温
度の測定位置は、A:外気温、B:テストパッケージ
(上側)、C:テストパッケージ(下側)、D:氷、
E:容器内(蓋裏面)とし、更に図5の実施例において
は、氷iが融けて仕切り板7下方に滞留した水の温度を
測定した。
【0016】上記の保冷効果試験の結果を下記表1及び
図6〜図8に示した。この結果を見ると、容器底部に氷
iを直接収納した比較例1と氷iを仕切り板7上に収容
した実施例においては容器内温度が10℃程度に下がる
が、氷iを仕切り板7の下方に充填した比較例2では容
器内温度が13℃程度までしか下がらない。又、比較例
1では、比較例2、実施例と較べて氷の融解時間が短
い。テストパッケージ(被保冷物m)の温度について
は、比較例2では10℃程度にまでしか下がらず、魚類
の冷蔵温度としては不十分であった。これに対し、比較
例1と実施例では4℃程度に保持できる。しかし、比較
例1は実施例に較べて氷の融解時間が短いことから保冷
効果持続時間も短い。以上のように、容器本体2内底部
に氷iと共に被保冷物mを収納した比較例1の場合に
は、被保冷物を低温で冷蔵できるものの保冷効果の持続
時間が短く、長時間のトラック輸送等には不十分であ
る。又、容器本体2内を仕切り板7で上下に区画して氷
iと被保冷物とを分離して収納した比較例2では、保冷
効果は長時間持続するものの、容器内及び被保冷物の温
度が高く、保冷効果は不十分である。これに対し、容器
内を仕切り板7により上下に区画して仕切り板7上に氷
iと共に被保冷物mを収容し、氷iが融けた水wを仕切
り板7より下方の水溜め空間A2 に滞留させるようにし
た本発明方法では、容器内温度及び被保冷物mの温度を
十分に下げることができ、しかも氷の融ける時間を長く
長時間にわたって保冷効果を持続させることが可能であ
る。
【0017】
【表1】
【0018】次に、図9に示すものは、本発明に係る他
の保冷容器を示すものである。この保冷容器1は、上に
示した保冷容器と同様に、発泡合成樹脂製の容器本体2
と蓋体3とからなり、その内部を通水孔8を有する仕切
り板7で上下に区画して、その上方を氷iと被保冷物m
とを収納する収納空間A1 とするとともに、下方を水溜
め空間A2 としてなるものであるが、ここでは、容器本
体2の側壁4部分に、仕切り板7より下方であって容器
本体2の底部から所定の高さに排水孔11を設けて、排水
孔11より下方を水溜め空間A2 としてなるものである。
そして、この保冷容器1では、前記仕切り板7上方の収
納空間A1 に氷iと共に被保冷物mを収容して蓋体3を
嵌着した状態で被保冷物mを冷蔵するのであるが、時間
の経過とともに氷iが融けた水wは、図10に示すように
仕切り板7の通水孔8を通じて下方の水溜め空間A2
排出されてここに滞留する。そして、更なる時間経過に
より水wは増加するものの、排水孔11の位置まで増水し
た後は、余剰水は排水孔11から容器外へ排出され、容器
内の水溜め空間A2 には常に一定量の水wが滞留するこ
ととなる。つまり、氷iが融けた水wの全てを容器内に
滞留させる場合には、仕切り板7下方の水溜め空間A2
としては、全ての氷iが融けた水wの量に見合うだけの
容積が必要であり、容器の容量も大きくなりがちである
が、この保冷容器1のように、容器本体2の側壁4部分
に排水孔11を設けておくことで、容器内に滞留する水w
のレベルを一定範囲内に抑えることができ、水溜め空間
2 を縮小して容器内の省スペースを可能とする。
【0019】前記の場合、水溜め空間A2 内に滞留しう
る水wの量、即ち、水面のレベルは、排水孔11における
容器本体2内側に開口する排水入口12と外側に開口する
排水出口13のうちの、いずれか高い方の位置で決まる。
排水孔11の具体的な構造は、例えば図11に示すように、
容器本体2の側壁4と底壁10との接合部分に容器内側に
開口する排水入口12を形成するとともに、容器外側に開
口する排水出口13の下端を底壁10の上面より高さHだけ
高く設けた場合、氷iが融けた水wの水面のレベルは排
水出口13の下端の高さHとなる。しかも、この場合、排
水孔11における容器本体2内側に開口する排水入口12の
上端12a を容器本体2外側に開口する排水出口13の下端
13a より低く設けたので、容器内に滞留する水wにより
排水孔11が閉塞され、容器内の冷気が容器外へ流出し、
又、容器外の暖気が容器内へ流入することが阻止され
て、保冷効果の低下が防止される。更に、図11に示すよ
うに、排水孔11の容器本体2内に開口する排水入口12を
容器本体2の底部、あるいは底部に近接して設け、前記
排水孔11における中間部を屈曲させて該屈曲部の上端11
a を容器本体2の底壁10上面よりhだけ下方に位置する
ように設けた場合には、氷iが融けた水wは先ず排水孔
11の屈曲部分に滞留して容器本体2の底部に水wが滞留
する当初から排水孔11が閉塞されることとなり、排水孔
11を通じての容器内外の通気が阻止されるので好まし
い。
【0020】又、図12に示すものは、排水孔11の他
実施例を示すものであって、容器本体2の底壁10周縁
部に凹所14を形成してあり、該凹所14から容器本体
2外側に貫通して排水孔11が形成されており、しか
も、前記排水孔11の排水出口13の下端13aを底壁
10より高さHだけ上方に位置させるとともに、排水入
口12の上端12aより高くなるように斜めに設けられ
ている。このように排水孔11を設けた場合には、氷i
が融けた水は先ず凹所14内に流入し、この凹所14内
に流入した水wは、高さHのレベルになるまで容器内に
滞留し、それ以上の余剰水は排水孔11を通じて容器1
外へ排出されるが、前記のように排水孔11の排水入口
12の上端12aより排水出口13の下端13aが高く
なるように設けられているので、排水孔11が水wによ
り閉塞されて排水孔11を通じての容器内外の通気が遮
断されて容器内の冷気の流出、容器外の暖気の流入が阻
止され、容器内が気密状態に保持されて外気温の影響が
排除され、保冷効果が持続する。しかも、図例の如く凹
所14を設け、この凹所14に排水孔11の排水入口1
2を開口するとともに、排水入口12の上端12aを
容器本体2の底壁10上面よりhだけ低く設けておけ
ば、氷iが融けはじめた当初の水wが先ず凹所14内に
流入し、この凹所14内に流入した水wにより排水孔1
1が閉塞されることで、氷iが融解して容器本体2内に
滞留する当初から排水孔11が閉塞されるので、より好
ましい。
【0021】尚、排水孔11としては、前記図11のように
中間部を屈曲させたり、或いは図12に示すように凹所14
を設けることなく、例えば図13に示すように、直線状の
排水孔11を設けるだけでもよい。この場合にも、図例の
如く容器本体2の内側に開口する排水入口12の上端12a
が容器本体2外側に開口する排水出口13の下端13a より
も低くなるように排水孔11を斜めに設けることで、水w
により排水孔11を閉塞させることができる。又、排水孔
11として、図14に示すように、容器本体2の側壁4にお
ける底壁10から所定の高さHだけ上方位置に直線状の排
水孔11を水平に設けてもよいし、排水孔11の排水入口12
を底壁10より上方に設けた場合には、図14に想像線で示
すように排水出口13が排水入口12より低くなるように設
けてもよい。尚、このように、容器本体2内面に開口す
る排水入口12を容器本体2の底壁10より所定の高さだけ
上方に設け、排水出口13を排水入口12と同高さあるいは
それよりも低く設ける場合には、排水入口12の高さまで
容器内には水wが滞留するのであるが、水wにより排水
孔11が閉塞されることがないため、容器内の冷気が排水
孔11を通じて流失し、又、容器外の暖気が排水孔11を通
じて容器内に流入するおそれがある。したがって、この
ような場合には、排水孔11の断面積、及び長さを、その
通気抵抗により自由な空気の流動をできるだけ防止しう
る程度に小さく設定することが好ましい。
【0022】更に、図15及び図16に示すものは、本
発明に用いる保冷容器1の更に他実施例を示すものであ
る。ここでは、上記実施例における仕切り板7の下面に
設けた脚板9の代わりに、容器本体2の側壁4、或いは
底壁10部分に仕切り板7を所定の高さに支持するため
の支持部を設けてなるものである。図15に示すもの
は、容器本体2の側壁4の下部に、仕切り板7の周縁部
を支持する支持段部15を設けて仕切り板7を、その下
方に水溜め空間Aを形成した状態で装着可能としたも
のである。この場合、仕切り板7の周縁部下面に切欠部
16を設けておけば、仕切り板7の周縁部と容器本体2
の側壁4との間の間隙から仕切り板7の下方へ氷iが融
けた水wを排出することができる。又、このような切欠
部16を設ける代わりに、側壁4内面の支持段部15を
側壁4の周方向に断続的に設けるようにしてもよい。
又、図16に示す実施例では、容器本体2の底壁10上
面に、仕切り板7を支持するための複数の支持突部17
を突設して仕切り板7下方に水溜め空間A2を形成した
状態で装着可能としたものである。尚、図15における
支持段部15と図16における支持突部17とを組み合
わせて構成することもできる。
【0023】
【実施例】図17〜図20は、本発明に係る保冷容器100 の
具体的な実施例を示すものである。この保冷容器100
は、容器本体102 と、この容器本体102 に嵌着される蓋
体103 と、容器本体102 内に装着される仕切り板107 と
から構成されている。これらの各部材は、保冷容器とし
ての断熱性や、容器強度を維持するための剛性等を考慮
し、いずれも発泡ポリスチレンにより作成されている。
前記容器本体102 の側壁104 の上端には嵌合凸部105 が
その全周にわたって上向きに周設されており、前記側壁
104 の上端面に当接する蓋体103 の下面には、前記嵌合
凸部105 と互いに嵌合する嵌合凹部106 が周設され、嵌
合凸部105 と嵌合凹部106 との互いの嵌合により容器本
体102 に対して蓋体103 が気密に嵌着される。前記嵌合
凸部105は、その外周面の上部が外側に膨出105a形成さ
れ、且つ、内周面に凹条105bが形成され、嵌合凹部106
の断面形状も前記嵌合凸部105 の断面形状と略同一に形
成されており、前記膨出部分105aと凹条部分105bとによ
り嵌合凸部105 と嵌合凹部106 との気密嵌合状態をより
確実なものとしてなる。
【0024】そして、前記容器本体102 内に装着される
仕切り板107 には、図17、図19、及び図20に示すよう
に、上下に貫通する複数の通水孔108 …を設けられてお
り、又、その周縁部には複数の切欠部118 …を形成され
ており、下面に設けた脚板109により容器本体102 の底
壁110 上に設置することで、容器本体2内を、その上方
の収納空間A1 と下方の水溜め空間A2 とに区画しうる
ように構成されている。更に、図例の仕切り板107 にお
いては、その下面に設けた前記脚板109 として、図19、
図20に示すように、これを容器本体102 内に装着した場
合に、下方に形成される水溜め空間A2 を互いに連通す
る複数の空間に区画しうるように形成されている。
【0025】上記のような保冷容器100 は、容器本体10
2 内の仕切り板107 上に氷とともに魚類等の被保冷物を
収納して蓋体103 を嵌着することで被保冷物を冷蔵状態
で保存、或いは輸送に供される。そして、時間の経過と
ともに、氷が融解した水は、仕切り板107 の通水孔108
及び該仕切り板107 周縁部の切欠部118 から下方の水溜
め空間A2 内に排出されることで、仕切り板107 上の被
保冷物及び氷と、この氷が融けて仕切り板107 下方の水
溜め空間A2 に滞留する水とに分離されて、被保冷物が
水に浸ることが防止されるとともに、融けた水の温度を
維持するために氷が浪費されることも防止されて氷の融
解時間が延長されると同時に、容器底部の水溜め空間A
2 、及びここに滞留する冷たい水により容器底面からの
熱伝導が防止され、長時間にわたって保冷効果が持続す
る。更に、仕切り板107 の下面に設けた脚板109 が水溜
め空間A2 を複数の空間に区画していることから、水溜
め空間A2 内に滞留する水の揺動、移動が脚板109 によ
り抑制され、仕切り板107上の被保冷物が水を被るよう
なことも防止されるのである。
【0026】
【発明の効果】上記のように、本発明に係る保冷方法及
び保冷容器によれば、発泡合成樹脂製の容器本体と蓋体
とよりなる保冷容器の内部を、通水孔を有する仕切り板
により上下に区画し、仕切り板より上方を収納空間とし
て氷と共に魚類等の被保冷物を収容するとともに、時間
の経過により氷の融解した水を仕切り板より下方の水溜
め空間に滞留させた状態で被保冷物を冷蔵してなるの
で、氷が融解した水は、仕切り板の通水孔を通じて下方
の水溜め空間内に排出されることで、仕切り板上の被保
冷物及び氷と、この氷が融けて仕切り板下方の水溜め空
間に滞留する水とに分離され、被保冷物が水に浸ること
を防止でき、開封時に見栄えが悪いといった問題がな
く、又、融けた水の温度を維持するために氷が浪費され
ることもなく氷の融解時間を延長して長時間にわたって
保冷効果を持続させることができ、更には、容器底部の
水溜め空間、及びここに滞留する氷が融けた冷たい水に
より容器底面からの熱伝導が防止されて、より長期間に
わたって保冷効果が持続するのである。又、氷解水を一
定量以上滞留しないように排水孔を設け、かつ、この排
水孔を通じての保冷容器内外の空気の流通を実質的に防
止しておけば、上記の効果と共に被保冷物の収容空間を
大きくできるのでより好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る保冷方法及び保冷容器を説明す
るための保冷容器の断面図。
【図2】 氷が融けた水が容器内に滞留している様子を
示す前記保冷容器の断面図。
【図3】 比較例1の保冷方法を示す保冷容器の断面
図。
【図4】 比較例2の保冷方法を示す保冷容器の断面
図。
【図5】 本発明の実施例の保冷方法を示す保冷容器の
断面図。
【図6】 保冷効果試験におけるテストパッケージ温度
の測定グラフ。
【図7】 保冷効果試験における氷温度の測定グラフ。
【図8】 保冷効果試験における容器内温度の測定グラ
フ。
【図9】 本発明に係る他の保冷容器を用いた保冷方法
を説明するための保冷容器の断面図。
【図10】 氷が融けた水が容器内に滞留している様子を
示す前記保冷容器の断面図。
【図11】 前記保冷容器における排水孔部分の拡大断面
図。
【図12】 排水孔の他実施例を示す要部の拡大断面図。
【図13】 排水孔の他実施例を示す要部の拡大断面図。
【図14】 排水孔の他実施例を示す要部の拡大断面図。
【図15】 本発明に係る保冷容器の他の構造を示す断面
図。
【図16】 本発明に係る保冷容器の他の構造を示す断面
図。
【図17】 本発明に係る保冷容器の実施例を示す分解斜
視図。
【図18】 前記保冷容器の断面図。
【図19】 前記保冷容器における仕切り板を下から見た
状態の斜視図。
【図20】 前記仕切り板の底面図。
【符号の説明】
1:保冷容器、 2:容器本体、 3:蓋体、 4 側
壁、 5:嵌合凸部、 6:嵌合凹部、 7:仕切り
板、 8:通水孔、9:脚板、 10:底壁、 11:
排水孔、 12:排水入口、 13:排水出口、 1
4:凹所、15:支持段部、 16:切欠部、 17:
支持突部、 100:保冷容器、102 :容器本体、
103 :蓋体、 104:側壁、 105 :嵌合
凸部、 106:嵌合凹部、 107:仕切り板、 1
08:通水孔、 109:脚板、 118:切欠部
:収納空間、 A:水溜め空間、 i:氷、
m:被保冷物。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに嵌合する凹凸を有する発泡ポリス
    チレン製の容器本体と蓋体とよりなる保冷容器の内部
    を、通水孔を有する仕切り板により上下に区画し、仕切
    り板より上方を収納空間として魚類の切り身等を合成
    樹脂フィルムで被覆した被保冷物を、仕切り板上の氷に
    載置して収容するとともに、時間の経過により氷が融解
    した水を、仕切り板の通水孔を通じて仕切り板より下方
    の水溜め空間に排出させて該水溜め空間に水を滞留させ
    た状態で被保冷物を冷蔵する魚類等の保冷方法であっ
    て、前記仕切り板として発泡ポリスチレンで構成され、
    かつその下面に一体成形された脚板が設けられている仕
    切り板、又は、発泡ポリスチレンで構成され、かつ容器
    本体底壁上面に一体成形により突設させた複数の支持突
    部上に載置した仕切り板を用いることを特徴とする魚類
    等の保冷方法。
  2. 【請求項2】 前記容器本体の側壁部分に、前記仕切り
    板より下方であって容器本体の底部から所定の高さに排
    水孔を設け、該排水孔より下方を水溜め空間としてなる
    請求項1記載の保冷方法。
  3. 【請求項3】 前記容器本体側壁部分に設ける排水孔と
    して、容器本体内側に開口する排水入口を容器本体外側
    に開口する排水出口より低く設けてなる請求項2記載の
    保冷方法。
  4. 【請求項4】 前記容器本体内側に開口する排水孔の排
    水入口を、容器本体の底部又は底部に近接して設けると
    ともに、容器本体外側に開口する排水出ロを容器本体底
    部より所定の高さ上方に設けてなる藷求項3記載の保冷
    方法。
JP07204941A 1995-08-10 1995-08-10 魚類等の保冷方法 Expired - Lifetime JP3099687B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07204941A JP3099687B2 (ja) 1995-08-10 1995-08-10 魚類等の保冷方法
JP10318301A JPH11215932A (ja) 1995-08-10 1998-10-22 魚類等の保冷方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07204941A JP3099687B2 (ja) 1995-08-10 1995-08-10 魚類等の保冷方法

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13964198A Division JPH10324372A (ja) 1998-05-21 1998-05-21 保冷容器
JP10318301A Division JPH11215932A (ja) 1995-08-10 1998-10-22 魚類等の保冷方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0947189A JPH0947189A (ja) 1997-02-18
JP3099687B2 true JP3099687B2 (ja) 2000-10-16

Family

ID=16498885

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07204941A Expired - Lifetime JP3099687B2 (ja) 1995-08-10 1995-08-10 魚類等の保冷方法
JP10318301A Pending JPH11215932A (ja) 1995-08-10 1998-10-22 魚類等の保冷方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10318301A Pending JPH11215932A (ja) 1995-08-10 1998-10-22 魚類等の保冷方法

Country Status (1)

Country Link
JP (2) JP3099687B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106672438A (zh) * 2016-11-20 2017-05-17 上海海洋大学 一种监测评估冷链物流过程中冰鲜水产品品质的方法

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4527317B2 (ja) * 2001-05-18 2010-08-18 株式会社ジェイエスピー 保冷容器
GB2407468A (en) * 2003-10-29 2005-05-04 James Douglas Aquatic habitat container
CN102653330A (zh) * 2012-05-24 2012-09-05 浙江海洋学院 鱼片速冻装卸盒
CN104816879A (zh) * 2015-04-30 2015-08-05 东兴鑫宇实业有限公司 一种金花茶采摘后的储存保鲜装置
CN105857957A (zh) * 2016-05-25 2016-08-17 合肥栖龙阁生态农业有限公司 一种盘形蟹包装盒
CN105857956A (zh) * 2016-05-25 2016-08-17 合肥栖龙阁生态农业有限公司 一种螃蟹包装箱
CN106005691A (zh) * 2016-05-25 2016-10-12 合肥栖龙阁生态农业有限公司 一种螃蟹包装礼盒
US20210227806A1 (en) * 2018-06-15 2021-07-29 Clearwater Seafood Limited Partnership Insulated and ventilated shellfish storage

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5336422Y2 (ja) * 1973-05-14 1978-09-05
JPS56118865U (ja) * 1980-02-14 1981-09-10
JPS5821431U (ja) * 1981-08-03 1983-02-09 株式会社アイジ−技術研究所 断熱材
JPS6149277U (ja) * 1984-09-04 1986-04-02

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106672438A (zh) * 2016-11-20 2017-05-17 上海海洋大学 一种监测评估冷链物流过程中冰鲜水产品品质的方法
CN106672438B (zh) * 2016-11-20 2018-08-28 上海海洋大学 一种监测评估冷链物流过程中冰鲜水产品品质的方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0947189A (ja) 1997-02-18
JPH11215932A (ja) 1999-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6763678B2 (en) Portable cooler having multiple compartments
JP3099687B2 (ja) 魚類等の保冷方法
US5848744A (en) Tool box cooler insert
JPH10324372A (ja) 保冷容器
JP3333900B2 (ja) 保冷容器
JPH11100069A (ja) 合成樹脂発泡体製の容器及び該容器によるイカ運搬用包装品
JP3436889B2 (ja) 保冷容器
FI84042C (fi) Transport- och lagringsbehaollare foer kylvaror.
JP2560410Y2 (ja) 弁当容器
JPS6236774Y2 (ja)
JPH024916Y2 (ja)
JP4766979B2 (ja) 発泡樹脂製容器
JPH0710178A (ja) 保冷箱
JPH08230965A (ja) 発泡合成樹脂製の魚用容器
JPH11100068A (ja) 合成樹脂発泡体製の容器及び該容器によるイカ運搬用包装品
JP2001213482A (ja) 保冷容器及びその製造方法
JP4053795B2 (ja) 断熱容器
JPS5842290Y2 (ja) 冷菓類等の包装容器
JPS6235335Y2 (ja)
KR200152829Y1 (ko) 얼음보관실이 벽면에 형성되는 스치로폴 박스
JP2547635Y2 (ja) 鮮度保持用輸送容器
JP2939746B1 (ja) 保冷輸送箱
JP4693232B2 (ja) 発泡合成樹脂製包装容器
CN210285339U (zh) 一种可添加冰块的保鲜泡沫箱
JP3940303B2 (ja) 保冷容器

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070818

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080818

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080818

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090818

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100818

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100818

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110818

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120818

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120818

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130818

Year of fee payment: 13

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130818

Year of fee payment: 13

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term