JPH11100069A - 合成樹脂発泡体製の容器及び該容器によるイカ運搬用包装品 - Google Patents

合成樹脂発泡体製の容器及び該容器によるイカ運搬用包装品

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JPH11100069A
JPH11100069A JP9258896A JP25889697A JPH11100069A JP H11100069 A JPH11100069 A JP H11100069A JP 9258896 A JP9258896 A JP 9258896A JP 25889697 A JP25889697 A JP 25889697A JP H11100069 A JPH11100069 A JP H11100069A
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JP
Japan
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main body
synthetic resin
resin foam
squid
insole plate
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JP9258896A
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English (en)
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Hidemi Osaka
秀實 大坂
Yoshito Toda
義人 戸田
Koichi Sugaya
幸一 菅谷
Reisei Fujisawa
禮正 藤沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HOKKAIDO ESUREN KK
HOKKAIDO SEKIHOU KK
KUSHIRO CITY GYOGYO KYODO KUMIAI
Araco Co Ltd
Kyoei Sangyo KK
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
HOKKAIDO ESUREN KK
HOKKAIDO SEKIHOU KK
KUSHIRO CITY GYOGYO KYODO KUMIAI
Sekisui Plastics Co Ltd
Araco Co Ltd
Kyoei Sangyo KK
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Filing date
Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収容する被保冷物を互いに接触しない状態で
多段に配置することができ、被保冷物同志が接触するこ
とによる鮮度低下を招くことなく、長時間にわたり鮮度
を維持することが可能な保冷運搬用容器を得る。 【解決手段】 容器100は合成樹脂発泡体製であり、
本体10と蓋40と本体内部に挿入係止される中敷板3
0とを持つ。本体10は底部に排水用の孔11と内周壁
に中敷板30を係止するための第1の段部12とを有
し、本体10の底部と前記段部12に係止する中敷板3
0との間には、本体底部に敷き詰める氷Iと該氷の上に
並べられる被保冷物(イカ)Cとのための空間A2が形
成され、前記段部に係止する中敷板30と蓋40との間
にも、被保冷物を並べるための空間A1が形成されるよ
うにされる。中敷板30には冷気が通過する多数の孔3
1が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、限定はされない
が、魚箱、特にイカの輸送箱として有効に用いることの
できる合成樹脂発泡体製の容器、及び、該容器によるイ
カ運搬用包装品に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂発泡体製の容器は、軽量であり
かつ保温性と所要の強さ有することから、広く用いられ
ている。中でも、魚箱としての用途は広く、箱内に魚介
類を氷詰めとして輸送用の包装品とされ、船から市場ま
で、あるいは、市場から店頭までと運ばれる。市場や店
頭では、蓋を外してそのままで、あるいは魚介類を魚箱
から取り出して、セリや販売に供される。輸送中に、氷
詰めされた魚介類が、氷が溶けた水と長時間接して鮮度
が低下しないように、種々の工夫をなした合成樹脂発泡
体製の魚箱も提案されている。
【0003】実開平2−93219号公報には、蓋と身
(本体)とよりなる発泡スチロール製の容器において、
身(本体)の底の近くに多数の穴を有するすのこ状の板
を設けて、底部に溶けた水を保つ空間を形成し、該空間
内に溶けた水を吸水するための高分子吸水マットを配置
するようにした魚類運板用容器が記載されている。この
魚類運板用容器は、本体内に設けたすのこ状の板の上部
空間が魚類の収容空間とされ、かつ、該空間に保冷材と
しての氷も収容される。すのこ状の板の下部空間は溶け
た水を収容するのにもっぱら用いられ、上部空間に収容
される魚と氷が溶けた水とが接触するのを防止してい
る。また、この容器は、輸送中、溶けた水を外部に排出
しない形式であり、そのために、前記下部空間には高分
子吸水マットを配置している。
【0004】同公報には、また、蓋と身(本体)とより
なる発泡スチロール製の容器において、身(本体)の底
部に排水用の多数の穴をあけ、この身の底部に皿を嵌め
込むことにより溶けた水を保つ空間を形成し、該空間内
に溶けた水を吸水するための高分子吸水マットを配置す
るようにした魚類運板用容器も記載されている。この容
器も魚箱としての使用態様は前記の容器と同様であり、
排水用の多数の穴をあけた本体底部の上部空間が魚と氷
の収容空間とされ、別途底部に嵌め込んだ皿と本体底部
との間に形成される下部空間が溶けた水の収容空間とし
て機能するようにされており、やはり、上部空間に収容
される魚と下部空間に収容された氷が溶けた水とが接触
するのを防止している。
【0005】実開昭56−172584号公報には他の
タイプの魚箱が記載されている。魚箱は、底部に水切り
孔を有した発泡樹脂製の魚箱内に、部分的な底桁を有し
且つ多数の水切り孔を有した中敷を出入自在に組み合わ
せたものであり、該中敷の上部空間に魚と氷が収容さ
れ、氷の溶けた水は中敷に形成した水切り孔を通って容
器の底に落下し、輸送中に、底部に形成された水切り孔
から外部に排除されるようになっている。この魚箱で
も、上部空間に収容される魚は、魚箱底部に溜まった水
と接触することはなく、低温保管と鮮度保持は効果的に
達成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
魚介類の鮮度保持のために改良された魚箱は、魚介類と
氷とを同じ空間内に収容し、溶けた水を下部に形成した
空間に落下させ、それにより、収容空間内の魚介類と溶
けた水とが接触しないようにすることを主たる改良点と
している。魚介類の収容空間は一つであり、小振りの魚
介類は、その収容空間内に多数段に重なるようにして氷
と共に収容されることとなる。そのために、輸送中に魚
介類同志が接触し、接触による鮮度の低下、変色による
見た目の悪化、あるいは傷の発生等が生じるのを避けら
れない。このことは、キンキ、メンメ、及びメヌキ等の
ような赤物の高級魚の場合には、無視できない損失とな
る。
【0007】また、イカの場合、船上で、単純な箱状を
なす魚箱内に氷を敷き詰め、その下氷の上に、例えば2
0ハイ入りの容器であれば、下から、7ハイ、6ハイ、
7ハイのように互い違いに重ねて箱詰めにし、数時間後
に市場に出すようにするのが普通であるが、船で箱詰め
してから数時間後に市場で開包すると、最上位の7ハイ
は見た目に表面が黒い状態であり新鮮さを維持している
が、中6ハイと下7ハイに関しては、イカ同志が密着す
るために真っ白になっている(鮮度が低下している)。
表面が白くなったイカはさしみ用として消費者に好まれ
ず、上位7ハイのイカよりも値引きされて取り引きされ
る。
【0008】鮮度保持のために改良された上記した魚箱
を用いる場合でも、イカが収容される空間は広い一つの
空間であり、そこではやはり多段に積み重ねた状態で箱
詰めされるので、例え、氷を下に敷き、その上にイカを
置くようにするとしても、二段目以下のイカの表面が白
くなるのは避けられず、さしみ用イカの輸送用容器とし
ては、必ずしも有効でない。
【0009】本発明は、従来の魚箱の持つ上記のような
不都合を解消した容器を提供することにあり、より具体
的には、イカのような被保冷物を互いに密着させること
なく多段に収容することを可能とし、それにより、被保
冷物に見た目の表面変化が生じるのを抑制可能とした合
成樹脂発泡体製の容器を提供することにある。また、本
発明の他の目的は、そのような容器を用いてイカを輸送
するためのイカ運搬用包装品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による合成樹脂発
泡体製の容器は、基本構成として、本体と蓋と本体内部
に挿入係止される中敷板とを持つ。そして、本体は底部
に排水用の孔と内周壁に中敷板を係止するための段部と
を有し、本体の底部と前記段部に係止する中敷板との間
には、本体底部に敷き詰める氷と該氷の上に並べられる
被保冷物とのための空間が形成され、前記段部に係止す
る中敷板と蓋との間にも、被保冷物を並べるための空間
が形成されるようにされ、かつ、前記中敷板には冷気が
通過する多数の孔が形成される。
【0011】本発明によるイカ運搬用包装品は、基本的
に上記した構成を持つ合成樹脂発泡体製の容器を用いて
新鮮なイカを包装するものであり、底部に排水用の孔を
持つ合成樹脂発泡体製の本体の底部に氷が敷き詰めら
れ、その上にイカが一段に配置され、該イカの上には、
冷気が通過する多数の孔や切欠きを持つ合成樹脂発泡体
製の中敷板が本体の内周壁に形成した段部によって係止
され、該係止された中敷板の上にはイカが一段に配置さ
れ、その上には合成樹脂発泡体製の蓋がなされているこ
とを特徴とする。
【0012】本発明の合成樹脂発泡体製の容器によれ
ば、収容する被保冷物を、その一面側は保冷用の氷ある
いは中敷板に接するとしても、他面側は同時に収容する
他の被保冷物とは接触しない状態で、多段に配置するこ
とができる。その状態で、冷気は中敷板に形成した多数
の孔を通過して収容室内を循環するので、多段に配置さ
れた被保冷物は、被保冷物同志が接触することによる鮮
度低下を招くことなく、長時間にわたり鮮度が維持され
る。また、溶けた氷は本体底部の排水孔をとおして常時
排出されるので、氷が溶けた水と接することによる鮮度
低下も回避される。
【0013】特に、被保冷物がイカの場合に、保冷輸送
中にイカ同志が接触することによって表面が白色化する
のを抑制することが可能となる。そのために、本発明に
よるイカ運搬用包装品によれば、包装後、2日程度経過
後も、多段に配置されたイカは表面が黒い状態を保持し
ており、さしみイカとしての高い商品価値を維持するこ
とが可能であった。
【0014】本発明の合成樹脂発泡体製の容器の好まし
い態様では、本体の内周壁に、敷き詰める氷の高さの目
安となる第2の段部がさらに形成される。この構成によ
り、例えば、船上でイカを包装するような場合での、氷
詰め作業を容易かつ迅速化することができる。
【0015】さらに好ましくは、中敷板はその周辺にも
冷気が通過する多数の切欠きを形成するか、あるいは、
中敷板を容器本体の内周壁との間に隙間を持つ状態で係
止させ、容器本体の内周壁には該隙間に相当する凸条を
形成する。このようにすることにより、室内での冷気の
流通はさらに確実となり、一層の鮮度維持が図られる。
【0016】さらに好ましくは、中敷板の短辺側に手を
挿入しうる切欠きを形成し、また、長辺側の周壁を上方
に突出させる。この構成により、イカ等の被保冷物を載
せたままで、本体から中敷板を取り出すのが容易とな
り、取り出した後に、イカ等の被保冷物をそのままで市
場や店頭に陳列することができる。また、長辺側の周壁
を上方に突出させることにより、作業時にイカ等の被保
冷物が落下するのも抑えることができ、陳列作業は容易
化する。
【0017】さらに好ましくは、容器を段積みしたとき
に、本体の底部に形成した排水用の孔に対向する位置と
なる蓋上面には、外側に向けて傾斜した凹溝が形成され
る。その構成により、イカ等の被保冷物を収容した容器
を多段に段積みして輸送するときに、容器底部から排出
される溶解水を、蓋の上に滞留させることなく、確実に
容器の側面側に流下させることができるので、環境衛生
面も保全される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明による合成樹脂発泡体製の容器及び該容器に
よるイカ運搬用包装品の好ましい実施の形態を説明す
る。図1、図2に示すように、本発明による合成樹脂発
泡体製の容器100は、イカ等の被保冷物の収容室とな
る本体10と、該本体10の内部に挿入係止される中敷
板30と、蓋40とから構成される。本体10、中敷板
30、及び蓋40は、例えば、発泡ポリスチレン等の発
泡ポリスチレン系樹脂、発泡ポリエチレン、発泡ポリプ
ロピレン等の発泡ポリオレフィン系樹脂、又は、スチレ
ンとエチレンやプロピレン等のオレフィンとの共重合体
を発泡させた発泡体、あるいは、発泡ポリウレタン等の
合成樹脂発泡体で作成される。
【0019】本体10は、上方を開放した有底箱の形状
であり、内部が所要の容積を持つ被保冷物の収容室Aと
なる。本体10の底部10aには、その4隅近傍に排水
用の孔11が形成され、また、4周の内周壁には、所定
の間隔をおいて、本体10の深さの2/3よりもいくぶ
ん低い位置(底面からの高さ2hの位置(図6参照))
に上端平坦面13を持つ複数個の第1の段部12が形成
される。該平坦面13より上方にも内周壁からわずかに
膨出した凸条14が形成され、さらに、前記第1の段部
12の両側には、その上端平坦面13と本体10の底部
10aとのほぼ中間までの高さh(図6参照)である第
2の段部15が形成される。後記するように、前記第2
の段部15の高さが保冷用の氷を敷き詰める際の目安の
高さとされる。
【0020】本体10の上縁10cには全周にわたって
突起16が形成され、該突起16の上端外周縁は外側へ
の膨出部17とされている。また、本体10の底部10
aの裏面の4周には全周にわたって切欠き部18が形成
され、さらに、裏面の前記排水用の孔11の部分には、
前記切欠き部18に達する凹溝19が形成されている。
本体10の短辺側の両側壁10bの側面下側には、容器
の運搬等を容易とするための手持ち用の凹欠部20が、
その上縁部10cには手を挿入しうる大きさの切欠き2
1が形成される。
【0021】次に、中敷板30を説明する。中敷板30
は、前記した本体10の内周壁に形成した第1の段部1
2の平坦面13に着脱自在に載置することのできる大き
さであり、平面部には冷気が通過するための多数の貫通
孔31を有している。好ましくは、図示されるように、
中敷板30を第1の段部12の平坦面13の上に載置し
たときに、その4周側縁が本体10の内周壁に形成され
る前記凸条14にかるく接するような寸法とされる。そ
れにより、中敷板30は第1の段部12の平坦面13の
上に安定した状態で載置されると共に、本体10の内周
壁と中敷板30の4周側縁との間には、冷気の通過する
隙間が形成される。
【0022】また、この例において、中敷板30は長辺
側の周壁を上方への突出部32としており、さらに、短
辺側周壁には手を挿入しうる大きさの切欠き33が形成
されている。中敷板30の厚さbは、図6に示すよう
に、中敷板30を前記第1の段部12の平坦面13の上
に載置した状態で、該中敷板30の上面と本体10の上
縁までの距離hが、本体底面と前記第2の段部15の上
端までの高さ及び前記第2の段部15の上端と前記第1
の段部12の平坦面13との距離hとほぼ等しくなるよ
うに、好ましくは、設定される。従って、本体10の内
周面に形成した第1の段部12の平坦面13に中敷板3
0を挿入係止すると、本体10の前記収容室Aは、該中
敷板30により、中敷板30の上面と本体10の上縁ま
での高さhを持つ第1の空間A1と、第1の段部12の
平坦面13と本体10の底面までの高さ2hを持つ第2
の空間A2とに区分けされる。
【0023】次に、蓋40について説明する。蓋40
は、その下縁の全周にわたって、前記本体10の上縁1
0cに形成した突起16に外嵌合するようにされた凹溝
41が形成されており、該凹溝41の下端内周縁には内
側への膨出部42とされている。該凹溝41の内側には
下向きのフランジ43が形成され、図4、図5に示すよ
うに、蓋をしたときに、該フランジ43の外周面が本体
10の内周面と接することにより、蓋の取り付けを安定
化している。蓋40の上面には、前記本体10の底面に
形成した切欠き部18に相当する幅と深さである膨出縁
45が4周に形成されており、さらに、図1に示す本体
10に蓋40をした状態で容器100を段積みしたとき
に、本体10の底部10aに形成した排水用の孔11に
対向する場所には、外側に向けて傾斜した凹溝46が前
記膨出縁45をも通過して形成されている。
【0024】従って、図4に示すように本体10と蓋4
0とを対向させて、蓋40を本体10の上縁に押し付け
ると、本体10に形成した突起16の膨出部17が、蓋
40に形成した凹溝41の膨出部42を乗り越える形で
凹溝41内に嵌入することから、蓋40と本体10とは
図5に示すように密封状態で一体化される。一体化した
容器100を団積みすると、蓋40の膨出縁45が本体
底部10aに形成した切欠き部18に入り込む状態とな
り、安定した団積みが可能となる。その状態で、底部1
0aに形成した孔11は、蓋40に形成した外側に向け
て傾斜した凹溝46に対向した位置となるので、氷が溶
けて孔11から流れ出る水は、該凹溝46を流下して側
方に排出される。それにより、蓋40の上が水浸しとな
るのは回避される。
【0025】次に、被保冷物としてイカCを例にとり、
上記した容器100の一つの使用態様であるイカ運搬用
包装品200を説明する。最初に、図7に示すように、
例えばイカ釣り船内において、本体10の収容室A内に
保冷用の氷Iを敷き詰める。その際に、前記した本体1
0の内周壁に形成した第2の段部15の上端を目安とし
て氷を投入する。次に、敷き詰めた氷の上に、釣り上げ
たイカC1を一段に配置する。好ましくは、図示のよう
に、イカの頭側が向かい合うようにし、かつ、相互に重
なる部分がないようにする。その後で、前記した中敷板
30を第1の段部12に係止させる。なお、その状態で
中敷板30の裏面が配置したイカC1と接触することが
ないように、第1の段部12の上端平面部13の高さを
設計する。それにより、本体10の底部と第1の段部1
2に係止した中敷板30との間に形成される空間A2
は、保冷用の氷Iと該氷の上に並べられる被保冷物(イ
カC1)のための空間として利用され、配置されたイカ
C1は、下面が氷Iに接するのみで、上面全体は直接冷
気に接する状態とされる。
【0026】次に、中敷板30の上に、同様にして、イ
カC2を一段に配置し、その上から蓋40を嵌着して取
り付ける。それにより、前記第1の段部12に係止した
中敷板30と蓋40との間に形成される空間A1も、被
保冷物(イカC2)を並べるための空間として利用さ
れ、このイカC2も下面が中敷板30に接するのみで、
上面は直接冷気に接する状態とされる。中敷板30には
冷気が通過する孔31が多数形成されており、イカC2
の下面は該孔31を介して冷気に接している。
【0027】このようにしてイカCは容器100内に収
容され、運搬用包装品200とされて市場や店頭へ搬送
される。搬送先では、本体10の上縁10cに形成した
切欠き21に手を差し入れて蓋40を取り、次に、中敷
板30に形成した切欠き33に手を差し込んで、イカC
2を載せたままで中敷板30を本体10から取り出し、
そのまま所定の場所に運び込み、陳列する。中敷板30
の長手方向の周壁は上方への突出部32とされているの
で、この取り出しや運搬作業中に、イカC2が落下する
のは防止できる。本体10内のイカC1はそのままで陳
列してもよく、容器本体から取り出して別途並べるよう
にしてもよい。
【0028】実験において、発泡ポリスチレン製である
本体10の深さ140mm、第2の空間A2の高さ80
mm(第2の段部15の高さ40mm、第1の段部12
の高さ80mm)、中敷板30(発泡ポリスチレン製)
の厚さ20mm、第1の空間A1の高さ40mm、とし
たものを用い、その中に下氷Iをほぼ40mmまで敷き
詰め、その上に釣り上げ直後の10ハイのイカC1を5
ハイづつ対向した状態で配置し、中敷板30を取り付け
た後、その上にさらに10ハイのイカC2を5ハイづつ
対向した状態で配置して、発泡ポリスチレン製の蓋40
で密封したものを作り、それを保冷庫に収納してほぼ4
8時間経過後に開封した。イカ表面の変色状態を目視に
より観察したところ、イカの表面が黒い色をしており、
さしみ用イカとしての新鮮度を失っていなかった。
【0029】なお、本発明による合成樹脂発泡体製の容
器は、イカ保冷用としてのみならず、他の魚介類の保冷
容器としても当然に用いることができる。その際に、保
冷しようとする魚介類の大きさに応じて、本体10の深
さや、第1空間A1と第2の空間A2の深さ等を選定す
ればよく、同時に、第2の空間A2での下氷の敷き詰め
高さも選定すればよい。
【0030】中敷板30も冷気の通過孔を持つものであ
れば任意であり、例えば図8に占めすように、全体が平
板状の中敷板30aであつてもよい。また、冷気の循環
を良くする目的で、図示しないが、中敷板30の前記し
た第1の段部12に係止される周辺部分以外の部分に、
冷気が通過する多数の切欠きを形成するようにしてもよ
い。また、図2に示される中敷板30において、長辺に
形成した上方への突出部32の根元部分にさらに冷気通
過孔を形成してもよい。
【0031】
【発明の効果】上記の構成であり、本発明による合成樹
脂発泡体製の容器では、収容する被保冷物を互いに接触
しない状態で多段に配置することができるので、被保冷
物同志が接触することによる鮮度低下を招くことなく、
長時間にわたり鮮度を維持することが可能となる。ま
た、氷が溶けた水は本体底部の排水孔をとおして常時排
出されるので、被保冷物が氷の溶けた水と接することに
よって鮮度が低下することも回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成樹脂発泡体製の容器の外観を示す斜視図。
【図2】合成樹脂発泡体製の容器を分解して示す斜視
図。
【図3】本体を示す図であり、(a)は上面図、(b)
は底面図。
【図4】本体と蓋とを断面で示す図。
【図5】本体内に中敷板を挿入係止しかつ蓋をした状態
を示す断面図。
【図6】本体内に中敷板を挿入係止した状態を図5とは
異なった方向から示す断面図。
【図7】イカ運搬用包装品を示す断面図。
【図8】中敷板の他の例を示す斜視図。
【符号の説明】
100…合成樹脂発泡体製の容器、10…本体、11…
排水用の孔、12…第1の段部、13…第1の段部の上
端平面部、14…凸条、15…第2の段部、30…中敷
板、31…冷気が通過する孔、40…蓋、A1…第1の
空間(中敷板の上に被保冷物を並べるための空間)、A
2…第2の空間(本体底部に敷き詰める氷と該氷の上に
並べられる被保冷物とのための空間)、C…被保冷物
(イカ)、I…氷、200…イカ運搬用包装品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591129014 北海道エスレン株式会社 北海道千歳市北信濃779番3 (72)発明者 大坂 秀實 北海道釧路市桜ヶ岡6丁目32番14号 (72)発明者 戸田 義人 北海道釧路市美原3丁目55−1号 (72)発明者 菅谷 幸一 北海道釧路市鶴野東2丁目22番地26号 (72)発明者 藤沢 禮正 北海道千歳市信濃2丁目15−5

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体と蓋と本体内部に挿入係止される中
    敷板とから構成される合成樹脂発泡体製の容器であっ
    て、 本体は底部に排水用の孔と内周壁に中敷板を係止するた
    めの段部とを有し、 本体の底部と前記段部に係止した中敷板との間には、本
    体底部に敷き詰める氷と該氷の上に並べられる被保冷物
    とのための空間が形成され、 前記段部に係止した中敷板と蓋との間にも、被保冷物を
    並べるための空間が形成され、かつ、 前記中敷板は冷気が通過する多数の孔を有することを特
    徴とする合成樹脂発泡体製の容器。
  2. 【請求項2】 本体の内周壁には、敷き詰める氷の高さ
    の目安となる第2の段部がさらに形成されていることを
    特徴とする請求項1記載の合成樹脂発泡体製の容器。
  3. 【請求項3】 中敷板はその周辺に冷気が通過する多数
    の切欠きを有することを特徴とする請求項1記載の合成
    樹脂発泡体製の容器。
  4. 【請求項4】 中敷板は容器本体の内周壁との間に隙間
    を持つ状態で係止され、容器本体の内周壁には該隙間に
    相当する凸条が形成されていることを特徴とする請求項
    1記載の合成樹脂発泡体製の容器。
  5. 【請求項5】 中敷板は長辺側の周壁が上方に突出して
    いることを特徴とする請求項1ないし4いずれか記載の
    合成樹脂発泡体製の容器。
  6. 【請求項6】 中敷板は短辺側に手を挿入しうる切欠き
    が形成されていることを特徴とする請求項1ないし5い
    ずれか記載の合成樹脂発泡体製の容器。
  7. 【請求項7】 容器を段積みしたときに、本体の底部に
    形成した排水用の孔に対向する位置となる蓋上面には、
    外側に向けて傾斜した凹溝が形成されていることを特徴
    とする請求項1ないし6いずれか記載の合成樹脂発泡体
    製の容器。
  8. 【請求項8】 容器が魚箱であり、被保冷物がイカであ
    ることを特徴とする請求項1ないし7いずれか記載の合
    成樹脂発泡体製の容器。
  9. 【請求項9】 底部に排水用の孔を持つ合成樹脂発泡体
    製の本体の底部に氷が敷き詰められ、その上にイカが一
    段に配置され、該イカの上には、冷気が通過する多数の
    孔や切欠きを持つ合成樹脂発泡体製の中敷板が本体の内
    周壁に形成した段部によって係止され、該係止された中
    敷板の上にはイカが一段に配置され、その上には合成樹
    脂発泡体製の蓋がなされていることを特徴とするイカ運
    搬用包装品。
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