JPS6313187Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はホームパーテイセツト用包装容器に
関し、更に詳述すればホームパーテイ用冷凍食品
等を収納すると共に、これらを収納する容器本体
を閉蓋すべき蓋体内に説明書、ナイフ、フオー
ク、装飾用品等の小物を収納すべきスペースを確
保した断熱性包装容器を提供しようとしている。

従来、加工食品、精肉、魚介類等の冷凍食品を
消費者が持ち帰るための包装容器としては、合成
樹脂の発泡体からなるものが、断熱性、軽量性、
廉価性等の点で優れているので、好適なものとさ
れて広く用いられている。このような包装容器に
スープ、メインデイツシユ、デザート等の洋風フ
ルコースの冷凍食品を蓄冷剤と共に収納したもの
は、消費者がこれを家庭へ持ち帰つて家庭用冷凍
庫に保存しておけば、いつでも気軽にホームパー
テイを開くことができ、またその使用後の包装容
器はレジヤー用クーラーボツクスとして再利用で
きる等、その実用的価値は極めて高い。

このようなホームパーテイセツト用包装容器に
おいては、前記洋風フルコース用冷凍食品を収納
すべきスペースのほかに説明書、ナイフ、フオー
ク、装飾用品等の小物を収納すべきスペースを確
保しておいた方が好都合である。

そこでこの考案においては、上記ホームパーテ
イセツト用包装容器として、断熱性、軽量性、廉
価性等の点で優れていると共に、冷凍食品の収納
スペース以外に小物の収納スペースを確保したも
のを提供することが目的である。

そしてこの考案に係るホームパーテイセツト用
包装容器は、合成樹脂の発泡体又はこれを主体と
して容器本体及び蓋体が形成され、該蓋体の裏面
側に設けた凹所には、着脱自在な中蓋を嵌合させ
ることによつて蓋体内に収納用空隙が形成される
ようになし、該中蓋には裏面側に把持用突出部が
形成されてあり、更に容器本体には輪状の吊り下
げ用紐帯が付設され、該輪状の紐帯は、容器本体
の相対向する側壁の縦中央部外側に夫々形成され
た紐帯通し孔及び紐帯掛止溝にて係止された上で
容器本体の底面に掛け回されるように形成してあ
ることを特徴としている。

次いでこの考案の実施態様について、図を参照
しながら以下に例示する。

１は概略形状が直方体である箱状の容器本体で
あり（第１図参照）、２は概略形状が四角錐台で
ある屋根状の蓋体であり（第２図参照）、何れも
発泡ポリスチレン等の合成樹脂の発泡体にて形成
されている。そして両者は嵌合部１０，２０にて
嵌合自在になつている。

上記蓋体２には裏面側から凹所２４が形成され
ているが（第３図参照）、その開口縁部の孔形状
は、後述するように蓋体２に切欠き部２１，２２
を形成すべくその部分を窪ませたＨ字形状となつ
ている。そしてこの開口縁部には着脱自在な中蓋
４を隙間なく嵌合させることによつて蓋体２内に
収納用空隙５が形成されるようになつており（第
６図参照）、該空隙５には、例えば調理方法が記
載された説明書、ナイフ、フオーク、装飾用品等
のの小物が収納されるようになつている。なお、
中蓋４の裏面側には突出部４１が形成されている
上、その基端部には指を挿入し得る程度の大きさ
であつて対称的に配された半円状孔４２が二組形
成されており、これは中蓋４の開閉操作に役立た
せることができる（第４図参照）。

また前記容器本体１と、上記蓋体２とを嵌合部
１０，２０にて嵌合させると、容器本体１内には
空隙６が形成されるが（第６図参照）、該空隙６
には、保冷を必要とする物品、例えばメインデイ
ツシユ、デザート等の冷凍食品がドライアイス等
の蓄冷剤と共に収納されるようになつている。

更に容器本体１の相対向する、短辺側の側壁１
１，１２の縦中央部外側には、把手部１３，１４
となすべき上端部を残して適宜の幅及び深さを有
する紐帯掛止溝１１′，１２′が両側に夫々形成さ
れている。

前記把手部１３，１４には、上記紐帯掛止溝１
１′，１２′の一面をなす壁面が延長された面を一
面とし、該把手部１３，１４を貫通する四角形状
通し孔、即ち紐帯通し孔１７，１８が夫々形成さ
れており、該紐帯通し孔１７，１８には後述する
ベルト３が挿通されるようになつている。

なお、前記側壁１１，１２の縦中央部には、上
述したように紐帯掛止溝１１′，１２′及び紐帯通
し孔１７，１８が形成されているので、それらの
内側に更に十分な肉厚を有するだけの厚さが必要
である。従つてその部分には内側へ突出させた突
出部１５，１６が形成されている。

このような容器本体１の紐帯通し孔１７，１８
に、吊り下げ用紐帯としての合成樹脂製ベルト３
を夫々挿通させることにより、該ベルト３は容器
本体１に付設されている。即ち、一方の紐帯通し
孔１７に挿通されたベルト３が紐帯掛止溝１１′
にて係止され、容器本体１の底面を経た後、紐帯
掛止溝１２′にて係止され、更に他方の紐通し孔
１８に挿通されることにより、輪状の吊り下げ用
紐帯としてのベルト３が容器本体１に付設されて
いる。

また前記蓋体２を容器本体１に対して夫々の嵌
合部１０，２０が相互に嵌合するように閉蓋させ
た状態において、前記ベルト３を吊り下げたとき
に、該ベルト３と蓋体２とが干渉し合うべき蓋体
２の部分には、その干渉を可及的に抑制すべく階
段状の切欠き部２１，２２が形成されている。な
お、この切欠き部は、上述したような階段状でな
くとも斜面状であつてもよいのはいうまでもな
い。

また蓋体２の表面には四角枠状の突起部２３が
形成されている一方、容器本体１の裏面には上記
突起部２３と嵌合する溝部（図示せず）が形成さ
れている。そして上記突起部２３及び溝部は、こ
れらを相互に嵌合させることにより、ベルト３付
き容器本体１と蓋体２とを組み合わせてなる包装
容器を多数積み上げる場合における荷崩れの発生
を防止するのに役立たせることができるようにな
つている。

なお、上記容器本体１、蓋体２及び中蓋４の素
材となる合成樹脂の発泡体としては、前記発泡ポ
リスチレンのほか、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン等の各種合成樹脂の単独重合体又は共重合体か
らなる樹脂の発泡体が使用でき、これら発泡体の
表面に合成樹脂の非発泡フイルム又はシートを積
層したものも使用できる。

またこのような包装容器は、主体となる合成樹
脂の発泡体と、射出成形された非発泡の合成樹脂
からなる外装体とを嵌合させて組み合わせた二層
容器としてもよいが、この場合、外装体は主体と
なる発泡体の外側のみ又は内側のみを覆うものと
してもよく、また主体の全面を外装体で覆うもの
としてもよい。

なお、包装容器全体の形状は、上述したような
箱状の容器本体１と屋根状の蓋体２とを組み合わ
せた家屋状のものとする以外にも、六角柱状、円
柱状のものとする等、意匠を凝らして自由に変更
することも可能である。

また吊り下げ用紐帯としては、前記ベルト３の
ほか、合成樹脂又は天然繊維からなる紐であつて
もよいのは勿論のことである。このような紐を用
いる場合、前記紐帯通し孔１７，１８の孔形状は
その紐に合つた円形とした方が好ましいのはいう
までもない。

上述したようなホームパーテイセツト用包装容
器は、合成樹脂の発泡体又はこれを主体にして形
成されているので、その断熱性がよくて収納物の
保温効果に優れたものであるといえる。また軽量
であつて持ち運びに便利である上、使い捨ても可
能とするほど廉価に製造することができる。

更に特記すべきは、蓋体内に収納用空隙が形成
され、中蓋の裏面側には把持用突出部が形成され
ているので、中蓋を蓋体から容易に着脱すること
ができ、この空隙を例えば保冷が必要とされない
物品を収納すべきスペースとして利用することが
できる等、その実用的価値が著しく向上する。

また持ち運びの便宜から容器本体に付設される
吊り下げ用紐帯が、一方の紐帯通し孔に挿通され
た後、容器本体の底面を経て他方の紐帯通し孔に
挿通されることにより付設されているので、容器
本体にかかる重量をその底面にて受けることとな
り、吊り下げ用紐帯の付設部の強度は極めて強
い。

勿論、上記吊り下げ用紐帯は、紐帯通し孔に挿
通され、紐帯掛止溝にて係止されているので、容
器本体から容易に離脱するようなことはない。

以上説明したような包装容器は、ホームパーテ
イセツト用包装容器として用いる以外にも、一般
的な加工食品、精肉、魚介類等の冷凍食品を消費
者が持ち帰るための包装容器として用いることが
できる等、その実用的価値は極めて高いものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施態様を例示するものであ
り、第１図は開蓋時における容器本体の斜視図、
第２図は同じく蓋体の斜視図、第３図は蓋体を裏
面側からみた斜視図、第４図は中蓋を裏面側から
みた斜視図、第５図は閉蓋時における包装容器の
斜視図、第６図は同じく中央縦断面図である。 １……容器本体、２……蓋体、３……ベルト、
４……中蓋、５，６……空隙、１１′，１２′……
紐帯掛止溝、１３，１４……把手部、１７，１８
……紐帯通し孔、２４……凹所。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂の発泡体又はこれを主体として容器本
   体及び蓋体が形成され、該蓋体の裏面側に設けた
   凹所には、着脱自在な中蓋を嵌合させることによ
   つて蓋体内に収納用空隙が形成されるようにな
   し、該中蓋には裏面側に把持用突出部が形成され
   てあり、更に容器本体には輪状の吊り下げ用紐帯
   が付設され、該輪状の紐帯は、容器本体の相対向
   する側壁の縦中央部外側に夫々形成された紐帯通
   し孔及び紐帯掛止溝にて係止された上で容器本体
   の底面に掛け回されるように形成してあることを
   特徴とするホームパーテイセツト用包装容器。