JP2007030952A - 発泡合成樹脂容器、およびそれを用いたロケット包装体の収納方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ロケット包装体同士の衝突、移動、摩擦等による破損、損傷を極力防ぐ構造の発泡合成樹脂容器、およびこの容器を用いたロケット包装体の収容方法を提供する。
【解決手段】 容器本体に設けた凹部、および、必要により蓋に設けた凹部に、ロケット包装体を摺動可能な状態で包囲した状態で収容する。また、容器本体の開口を上方にした状態で、凹部にロケット包装体を縦に収納した後、閉蓋し、発泡合成樹脂容器本体の開口を側方に倒してロケット包装体を横にした状態で保管、輸送できる。
【選択図】図2
【解決手段】 容器本体に設けた凹部、および、必要により蓋に設けた凹部に、ロケット包装体を摺動可能な状態で包囲した状態で収容する。また、容器本体の開口を上方にした状態で、凹部にロケット包装体を縦に収納した後、閉蓋し、発泡合成樹脂容器本体の開口を側方に倒してロケット包装体を横にした状態で保管、輸送できる。
【選択図】図2
Description
棒状の合成樹脂フィルムに牡蠣等の生鮮食品を水と共に収容して包装する、いわゆるロケット包装体を、良好に、保管および輸送する発泡合成樹脂容器および、この発泡合成樹脂容器を用い、ロケット包装体を該容器中に旨く収納する収納方法を内容とする。
ハム、ソーセージ等の練製品等は、棒状で張りのある密封袋包装体、いわゆるロケット包装体が用いられている(特許文献1参照)。一方、牡蠣やホヤ等の生鮮水産品は、一定量を筒状ビニール袋に、損傷を抑止するため水と共に包装し、ワイヤークリップを使用するか、あるいは使用せずに密封して、ロケット包装体として輸送に供されていた。これら牡蠣等を包装したロケット包装体は、スーパーマーケット等で良く見かけられ、非常に一般的である。
特開2001−30445号公報
内容物が牡蠣やホヤ等の生鮮農水産品である生鮮食品の場合には、その損傷を最小限にして輸送する目的で、内容物を水に浮遊させた状態のロケット包装体として包装することが行われる。そして、このロケット包装体は、発泡合成樹脂容器中に複数本上下、左右に重ね、必要に応じ、保冷剤を用いて保冷状態で収納、輸送していた。しかし、このように内容物が水と共に包装されるロケット包装体は、必然的に重量が重くなる。このため、ロケット包装体同士が輸送中の衝突、移動、摩擦等により破損、損傷してしまい、内容物の商品価値をなくすと共に、発泡合成樹脂容器内が水浸しとなり、他のロケット包装体をも汚染してしまうといったトラブルがしばしば発生していた。
本発明は上記の課題を解決すべく、ロケット包装体同士の衝突、移動、摩擦等による破損、損傷を極力防ぐ構造の発泡合成樹脂容器、およびこの容器を用いたロケット包装体の収容方法を内容とする。
すなわち、本発明の第1は、容器本体と蓋とからなり、生鮮食品と水とを封入してなるロケット包装体を摺動可能に包囲できる凹部を、容器本体の開口方向に開口して複数個設けてなる発泡合成樹脂容器に関する。好ましい実施態様としては、ロケット包装体に収納する生鮮食品が、牡蠣またはホヤである前記記載の発泡合成樹脂容器に関する。
本発明の第2は、前記記載の発泡合成樹脂容器本体の開口を上方にした状態で、凹部にロケット包装体を収納した後、閉蓋し、発泡合成樹脂容器本体の開口を側方に倒す、又は、倒すことなく、保管、又、は輸送することを特徴とするロケット包装体の収納方法に関し好ましい実施態様としては、凹部にロケット包装体を収納した後、更に、氷、蓄冷剤等の保冷剤を収納した後、閉蓋し、発泡合成樹脂容器本体の開口を側方に倒す、又は、倒すことなく、保管、又は、輸送することを特徴とする前記記載のロケット包装体の収納方法に関する。
本発明によれば、容器本体に設けた凹部に、ロケット包装体を摺動可能な状態で包囲した状態で収容することにより、ロケット包装体同士の衝突、移動、摩擦等を有効に抑止できる。また、容器本体の開口を上方にした状態で、凹部にロケット包装体を縦に収納した後、閉蓋し、そのままの状態で保管、輸送することもできるが、凹部にロケット包装体を縦に収納して閉蓋した後、発泡合成樹脂容器本体の開口を側方に倒してロケット包装体を横にして保管、輸送することもできる。いずれにしてもロケット包装体の収納が容易であり、収納作業の能率が高く、工業上非常に有利である。また、凹部にロケット包装体を縦に収納した後、氷、蓄冷剤等の保冷剤を更に収納し、保冷状態にて発泡合成樹脂容器を輸送することも出来る。
本発明の容器本体および蓋体からなる発泡樹脂容器を構成する発泡樹脂としては、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン等のポリウレタン系樹脂等の合成樹脂に発泡剤を含浸圧入等させることにより発泡性を付与し、発泡させて得られるものであり、中でも発泡ポリスチレンが、特性、コストの点から好適に使用される。
本発明で言うロケット包装体とは、牡蠣等の貝類、ホヤ、なまこ等の生鮮水産物、じゅんさい等の生鮮農産物等の生鮮食品等において、損傷させずに輸送が難しい場合に、これら生鮮食品を棒状の合成樹脂フィルムに、水と共に封入し、生鮮食品等を浮遊させた状態で包装したものである。
次に図面を用いて本発明を説明するが、これらは、単なる実施態様であることから、こうした記述で本発明はなんら制限されるものではない。
図1は、本発明で用いるロケット包装体1の外観を示す斜視図である。このロケット包装体1中には、生鮮食品Aが、水Bと共に封入されている。
図2は、本発明の発泡合成樹脂容器2の容器本体3の一例を示す斜視図であって、側壁4の上端面5と、蓋体20(図5)の下端面21との接触面に互いに嵌合する凸条6と凹条23とを設けている。凸条6と凹条23の形状については、互いに勘合するものであれば特に限定はなく、図示とは逆に側壁上端面5に凹条23、蓋体下端面21に凸条6を設けても良い。
これらの凸条6、凹条23は、容器本体3と蓋体20との接触面に連続した環状に設けても良いし、部分的に途切れた非連続の構造としても良い。また、容器本体3の接触面である側壁3上端面5に部分的に凸条6、部分的に凹条23を設け、一方、それに接触する蓋体20の下端面21に、部分的に凹条23、部分的に凸条6を設けることにより相互に嵌合する構造としても良い。いずれの場合にも公知の形状を有することが可能である。そして、嵌合構造は、閉蓋した後に、注水して使用する水が容器外に漏れ出さない程度にしっかりしたものが好ましく、更に輸送時の衝撃等によっても開蓋しない程度のものがより好ましい。しかし、例え嵌合が緩い場合であっても、粘着テープ等で補強できるので、特に制限はない。
容器本体3はその内容積の大部分が容器本体3を構成する発泡合成樹脂からなる充実部8で満たされており、そこには複数の凹部10が設けられる。この凹部10にロケット包装体1を挿入して収納し、保管輸送に供されることになる。充実部8は、容器本体3を構成する発泡合成樹脂と同一素材であることが好ましく、しかも、容器本体3と一体に成形されるのが最も好ましい。しかし、充実部8は、必ずしも、容器本体3と同一素材でなくともよく、さらに、容器本体3と一体に成形されなくても目的は達せられる。例えば、容器本体3と別素材あるいは、同素材の充実部8を、容器本体3内で簡単に移動しない程度に挿入して構成することも可能である。
凹部10の個数は、ロケット包装体1で輸送する生鮮食品Aの種類や量により、またロケット包装体1の径や長さ等のサイズにより適宜選択すれば良いので特に制限は無いが、一般的には、一段で4〜5列程度、そして3〜4段程度で、合計15〜20個程度といった個数が扱いやすく好ましい。
充実部8の上部は、氷や蓄冷剤等の保冷剤で冷却する場合には、空間Xを明けておき、そこに保冷剤を収容すれば良い。保冷剤を使用しないケースでは、空間Xは、必要ない場合がある。図3は、図2の平面図であるが、凹部10の断面は、ロケット包装体1の断面が円形であることが一般的であるので、円形であることが好ましい。しかし必ずしも、円形でなくとも、ロケット包装体1に無理な衝撃や摩擦を与え損傷のおそれが少ない形状であれば良い。凹部10の直径は、ロケット包装体1が凹部10に良好に挿入、取り出しが可能なように、すなわち摺動可能な状態で包囲できるように設定される。凹部10の長さ(深さ)は、ロケット包装体1の長さと略同一であることが好ましいが、多少の長短は使用状態に応じて適宜変更すればよい。図4は、図3のA−A矢視の縦断面であり、凹部10の長さ方向の状態の一例を示している。
なお、保冷剤を収容する空間Xが、必要ない場合には図6、図7のように蓋部20にも凹部10’を設け、容器本体3の凹部10と蓋部20の凹部10’とでロケット包装体1を収納することもできる。
図8は、容器本体3の他の実施態様を示すものであって、充実部8が、容器本体3と一体でない一例を示す。この例では、側壁4の上部側を薄く形成し、下部側を厚く形成して段差部9を設ける。そして、対向する2つの薄くした側壁4間の距離を外径とし、段差部9までの深さに適合する高さの充実部8を容器本体3内に、自在に装着および脱着を可能とした例である。このような形状であれば、充実部8の体積を減少させることができると共に、容器本体3内の全空間に充実部8を装・脱着するに比して、装・脱着が容易となる。図8の例や、その他、充実部8を、容器本体3と一体に成形していない容器においては、ロケット包装体を収納せず、一般の内容物を保管・輸送する場合には、充実部8を容器本体3内に装着しないで使用出来るので、極めて便利であり、有用性が高い。
本発明の図1等の発泡合成樹脂容器2を用いてロケット包装体1を収納するには、幾つかの収納方法が用いられる。例えば、容器本体3の開口を上に向けた、すなわち、凹部10の開口を上に向けた状態にて、凹部10内にロケット包装体1を縦に挿入して収納する。そして、保冷が必要な場合には、空間Xに必要な量の保冷剤を収容し、閉蓋した後、そのままロケット包装体1が縦の状態で、保管、輸送に供する。また、発泡合成樹脂容器2を横に倒しロケット包装体1を横向けにした状態で、保管、輸送に供することも出来る。なお、このロケット包装体1を横向け状態で使用する収納方法の場合には、図2の容器本体3の側壁4にスタッキング用の窪み30、更に対向する側壁4にスタッキング用の突起35を設けておくと、横方向に発泡合成樹脂容器2を寝かせた状態にて積層して保管、輸送する際、発泡合成樹脂容器2同志の積層が安定するので好ましい。こうした収納方法の場合であって、保冷剤を使用しないで良い場合には、空間Xを設けない図6のごとき容器本体3が使用できる。
図6では、ロケット包装体1を縦の状態で、発泡合成樹脂容器2同志を積層して保管、輸送する場合において、容器本体3の底面にスタッキング用の窪み30’、蓋部20の上面にスタッキング用の突起35’を設け発泡合成樹脂容器2同志の積層を安定させる好ましい態様の例が図示されている。
以上には、容器本体3の開口を上に向けた、すなわち、凹部10の開口を上に向けた状態にて、凹部10内にロケット包装体1を縦に挿入して収納する例を記しているが、必ずしも、容器本体3の開口を上に向けなければいけない必然はなく、便利でさえあれば、容器本体3の開口を横に向けた、すなわち、凹部10の開口を横に向けた状態にて、ロケット包装体1を横に挿入して収納することも出来る。いずれにしろ、発泡合成樹脂容器を用いてのロケット包装体の収容方法は、使用し易いように使用すれば良いのであって、特に限定されるものでない。
1 ロケット包装体
A 生鮮食品
B 水
2 発泡合成樹脂容器
3 容器本体
4 側壁
5 上端面
6 凸条
8 充実部
9 段差部
10 凹部
10’ 凹部
20 蓋体
21 下端面
23 凹条
X 空間
30 窪み
35 突起
A 生鮮食品
B 水
2 発泡合成樹脂容器
3 容器本体
4 側壁
5 上端面
6 凸条
8 充実部
9 段差部
10 凹部
10’ 凹部
20 蓋体
21 下端面
23 凹条
X 空間
30 窪み
35 突起
Claims (4)
- 容器本体と蓋とからなり、生鮮食品と水を共に封入してなるロケット包装体を摺動可能に包囲できる凹部を、容器本体の開口方向に開口して複数個設けてなる発泡合成樹脂容器。
- ロケット包装体に収納する生鮮食品が、牡蠣またはホヤである請求項1又は2記載の発泡合成樹脂容器。
- 請求項1又は2記載の発泡合成樹脂容器本体の開口を上方にした状態で、凹部にロケット包装体を収納した後、閉蓋し、発泡合成樹脂容器本体の開口を側方に倒す、又は、倒すことなく、保管、又、は輸送することを特徴とするロケット包装体の収納方法。
- 凹部にロケット包装体を収納した後、更に、氷、蓄冷剤等の保冷剤を収納した後、閉蓋し、発泡合成樹脂容器本体の開口を側方に倒す、又は、倒すことなく、保管、又は、輸送することを特徴とする請求項3記載のロケット包装体の収納方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005219307A JP2007030952A (ja) | 2005-07-28 | 2005-07-28 | 発泡合成樹脂容器、およびそれを用いたロケット包装体の収納方法 |
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JP2007030952A true JP2007030952A (ja) | 2007-02-08 |
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JP2005219307A Pending JP2007030952A (ja) | 2005-07-28 | 2005-07-28 | 発泡合成樹脂容器、およびそれを用いたロケット包装体の収納方法 |
Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014011979A (ja) * | 2012-07-04 | 2014-01-23 | Sato Unso:Kk | 容器詰め緑色食品の保存方法 |
CN109051215A (zh) * | 2018-09-21 | 2018-12-21 | 石三平 | 一种预防医学用的疫苗类保温转运装置 |
CN109592182A (zh) * | 2019-01-18 | 2019-04-09 | 重庆市妙格科技有限公司 | 一种发光二极管用新型包装盒 |
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CN114030764A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-02-11 | 宋帅兵 | 一种药剂科拼装式药剂存放盒 |
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2005
- 2005-07-28 JP JP2005219307A patent/JP2007030952A/ja active Pending
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