JP3099665B2 - Vtrにおけるトラッキング誤差情報の検出装置 - Google Patents
Vtrにおけるトラッキング誤差情報の検出装置Info
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- JP3099665B2 JP3099665B2 JP07023381A JP2338195A JP3099665B2 JP 3099665 B2 JP3099665 B2 JP 3099665B2 JP 07023381 A JP07023381 A JP 07023381A JP 2338195 A JP2338195 A JP 2338195A JP 3099665 B2 JP3099665 B2 JP 3099665B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は隣接配置されていてアジ
マス角を異にしている2個の磁気ヘッドからの再生信号
の内の良好な信号を選択的に使用するようにしたVTR
におけるトラッキング誤差情報の検出装置に関する。
マス角を異にしている2個の磁気ヘッドからの再生信号
の内の良好な信号を選択的に使用するようにしたVTR
におけるトラッキング誤差情報の検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上ドラムと下ドラムとからなるドラムの
周面の一部へ巻回された状態の磁気テープを所定の走行
速度で走行させて、回転磁気ヘッドを用いて記録再生動
作を行なうようにしているビデオ・テープ・レコーダ
(VTR)では、高密度記録を達成するための一手段とし
て、磁気テープ上の順次の記録跡の相隣るものが、アジ
マス角の異なる回転磁気ヘッドによって記録再生される
ようにしている。すなわち、前記のVTRにおいては、
180度対称の位置に互に逆アジマス角を有して対をな
す回転磁気ヘッドが設けてある回転ドラムを所定の回転
数で回転させておき、前記のドラムの周面の少なくとも
一部へ斜めに巻付けた磁気テープの基準縁の位置がドラ
ムに設けられた案内部によって規制された状態で所定の
走行速度Vで走行する磁気テープを、前記の1対の回転
磁気ヘッドによって順次交互にヘリカルスキャンさせた
ときに、前記した1対の回転磁気ヘッドにおける各回転
磁気ヘッドの180度毎の回転と対応して、記録対象の
映像信号における順次の1フィールド期間の映像信号に
よる順次の記録跡が、磁気テープ上に隣接した状態で順
次に形成されたり、記録跡中の記録情報が再生される。
周面の一部へ巻回された状態の磁気テープを所定の走行
速度で走行させて、回転磁気ヘッドを用いて記録再生動
作を行なうようにしているビデオ・テープ・レコーダ
(VTR)では、高密度記録を達成するための一手段とし
て、磁気テープ上の順次の記録跡の相隣るものが、アジ
マス角の異なる回転磁気ヘッドによって記録再生される
ようにしている。すなわち、前記のVTRにおいては、
180度対称の位置に互に逆アジマス角を有して対をな
す回転磁気ヘッドが設けてある回転ドラムを所定の回転
数で回転させておき、前記のドラムの周面の少なくとも
一部へ斜めに巻付けた磁気テープの基準縁の位置がドラ
ムに設けられた案内部によって規制された状態で所定の
走行速度Vで走行する磁気テープを、前記の1対の回転
磁気ヘッドによって順次交互にヘリカルスキャンさせた
ときに、前記した1対の回転磁気ヘッドにおける各回転
磁気ヘッドの180度毎の回転と対応して、記録対象の
映像信号における順次の1フィールド期間の映像信号に
よる順次の記録跡が、磁気テープ上に隣接した状態で順
次に形成されたり、記録跡中の記録情報が再生される。
【0003】ところで、前記の回転磁気ヘッドによっ
て、磁気テープに形成される記録跡のパターンは、回転
磁気ヘッドと磁気テープとの相対線速度と、回転磁気へ
ッドの回転軌跡の面と磁気テープの基準縁とのなす角に
よって定まる。そして、VTRの使用に当っては、記録
時と同一の磁気テープ走行速度で記録情報の再生動作を
行なう通常再生(ノーマル再生)の他に、記録時の磁気
テープの走行速度や走行方向とは異なる走行速度や走行
方向で磁気テープを走行させて再生動作を行なうトリッ
クプレイも行なわれるが、回転磁気ヘッドの回転軌跡
が、磁気テープの走行速度が異なるのにつれて異なるこ
とは周知のとおりである。
て、磁気テープに形成される記録跡のパターンは、回転
磁気ヘッドと磁気テープとの相対線速度と、回転磁気へ
ッドの回転軌跡の面と磁気テープの基準縁とのなす角に
よって定まる。そして、VTRの使用に当っては、記録
時と同一の磁気テープ走行速度で記録情報の再生動作を
行なう通常再生(ノーマル再生)の他に、記録時の磁気
テープの走行速度や走行方向とは異なる走行速度や走行
方向で磁気テープを走行させて再生動作を行なうトリッ
クプレイも行なわれるが、回転磁気ヘッドの回転軌跡
が、磁気テープの走行速度が異なるのにつれて異なるこ
とは周知のとおりである。
【0004】すなわち、通常記録再生時(ノーマル記録
再生時)におけるVTRの回転磁気ヘッドによって磁気
テープ上に描かれる回転磁気ヘッドの回転軌跡と、トリ
ックプレイ時に回転磁気ヘッドによって磁気テープ上に
描かれる回転磁気ヘッドの回転軌跡とは、例えば図11
に例示されているように交叉した状態になる。図11中
の実線図示の枠で示してある記録トラックは通常記録再
生時(ノーマル記録再生時)に、回転磁気ヘッドによっ
て磁気テープ上に描かれる回転磁気ヘッドの回転軌跡と
対応し、また、図11中の点線図示の枠で示してある記
録トラックはトリックプレイ時に、回転磁気ヘッドによ
って磁気テープ上に描かれる回転軌跡であって、図中の
ハッチングを施してある領域が、磁気テープ上の記録跡
の形成に用いられた回転磁気ヘッドと同一のアジマス角
を有する回転磁気ヘッドから再生信号が生じる領域を示
している。
再生時)におけるVTRの回転磁気ヘッドによって磁気
テープ上に描かれる回転磁気ヘッドの回転軌跡と、トリ
ックプレイ時に回転磁気ヘッドによって磁気テープ上に
描かれる回転磁気ヘッドの回転軌跡とは、例えば図11
に例示されているように交叉した状態になる。図11中
の実線図示の枠で示してある記録トラックは通常記録再
生時(ノーマル記録再生時)に、回転磁気ヘッドによっ
て磁気テープ上に描かれる回転磁気ヘッドの回転軌跡と
対応し、また、図11中の点線図示の枠で示してある記
録トラックはトリックプレイ時に、回転磁気ヘッドによ
って磁気テープ上に描かれる回転軌跡であって、図中の
ハッチングを施してある領域が、磁気テープ上の記録跡
の形成に用いられた回転磁気ヘッドと同一のアジマス角
を有する回転磁気ヘッドから再生信号が生じる領域を示
している。
【0005】前記のように、トリックプレイ時には回転
磁気ヘッドの回転軌跡が記録跡を横切るから、回転磁気
ヘッドから再生される再生信号の周波数被変調波信号の
信号レベルは、回転磁気ヘッドが記録跡を横切る毎に大
きく変化している状態となるが、磁気テープに形成され
ている記録跡に対して、回転ヘッドの軌跡が例えば図6
の(a)に例示されているように傾斜している場合にお
ける1垂直走査期間の再生信号の周波数被変調波信号の
エンベロープは、例えば図6(b)のPBFMの波形で
示されているように1垂直走査期間中で大きな起伏を示
しているものになり、トリックプレイ時における再生画
像のS/Nが悪化して品質の悪い再生画像となる。さら
にS/Nが悪化すると画像中にノイズバーが現われる。
磁気ヘッドの回転軌跡が記録跡を横切るから、回転磁気
ヘッドから再生される再生信号の周波数被変調波信号の
信号レベルは、回転磁気ヘッドが記録跡を横切る毎に大
きく変化している状態となるが、磁気テープに形成され
ている記録跡に対して、回転ヘッドの軌跡が例えば図6
の(a)に例示されているように傾斜している場合にお
ける1垂直走査期間の再生信号の周波数被変調波信号の
エンベロープは、例えば図6(b)のPBFMの波形で
示されているように1垂直走査期間中で大きな起伏を示
しているものになり、トリックプレイ時における再生画
像のS/Nが悪化して品質の悪い再生画像となる。さら
にS/Nが悪化すると画像中にノイズバーが現われる。
【0006】それで、再生動作時における磁気テープの
走行速度が記録動作時の磁気テープの走行速度と異なる
ような再生動作時においても、再生時に画像中へノイズ
バーを生じさせないようにするために、従来から[1]
磁気テープにおける追跡の対象にされている記録跡を磁
気テープ上に形成させた回転磁気ヘッドと同一のアジマ
ス角を有する回転磁気ヘッドによって、磁気テープ上の
記録跡を良好に追跡できるような構成をVTRに採用す
る。[2]隣接配置されていてアジマス角を異にしてい
る2個の回転磁気ヘッド(ダブルアジマスヘッド)の回転
軌跡が磁気テープ上の記録跡を横切るような状態で再生
を行なわせて得た被変調波信号形態のヘッド再生信号の
内で、信号レベルの大きなヘッド再生信号を選択して再
生信号として用いるようにする構成をVTRに採用す
る。等の手段が提案されている。
走行速度が記録動作時の磁気テープの走行速度と異なる
ような再生動作時においても、再生時に画像中へノイズ
バーを生じさせないようにするために、従来から[1]
磁気テープにおける追跡の対象にされている記録跡を磁
気テープ上に形成させた回転磁気ヘッドと同一のアジマ
ス角を有する回転磁気ヘッドによって、磁気テープ上の
記録跡を良好に追跡できるような構成をVTRに採用す
る。[2]隣接配置されていてアジマス角を異にしてい
る2個の回転磁気ヘッド(ダブルアジマスヘッド)の回転
軌跡が磁気テープ上の記録跡を横切るような状態で再生
を行なわせて得た被変調波信号形態のヘッド再生信号の
内で、信号レベルの大きなヘッド再生信号を選択して再
生信号として用いるようにする構成をVTRに採用す
る。等の手段が提案されている。
【0007】ここで、従来提案の内の[1]についての
具体例を示すと、例えば自動トラッキング制御系中に
設けたアクチュエータ(動電型、圧電型、電磁型の何れ
の構成形態のものでもよい)によって回転磁気ヘッドを
駆動変位して、回転磁気ヘッドを記録跡に追跡させるよ
うにする(例えば、特開平5ー110973号公報参
照)、 磁気テープの走行速度と対応してドラムの傾
斜を変化させて、磁気テープの走行方向と、回転磁気ヘ
ッドの回転軌跡面の方向とを相対的に変化させることに
より、回転磁気ヘッドを記録跡に追跡させるようにする
(例えば、特開平6ー162456号公報参照)、 磁
気テープの走行速度と対応してドラムへの入口側や出口
側に設けられている磁気テープのガイドローラの高さを
磁気テープの走行速度と対応させて変化して、磁気テー
プの走行方向と、回転磁気ヘッドの回転軌跡面の方向と
を相対的に変化させることにより、回転磁気ヘッドを記
録跡に追跡させるようにしたり(例えば、特願平5ー2
25128号明細書参照)、磁気テープの走行速度と
対応してドラムの傾斜を変化させるとともに、磁気テー
プの走行速度と対応してドラムへの入口側や出口側に設
けられている磁気テープのガイドローラの高さを磁気テ
ープの走行速度と対応して変化させて、磁気テープの走
行方向と、回転磁気ヘッドの回転軌跡面の方向とを相対
的に変化させることにより、回転磁気ヘッドを記録跡に
追跡させるようにする(例えば、特願平5ー75252
号明細書、特願平5ー93593号明細書参照)という
ような各種の具体的な手段が提案されている。
具体例を示すと、例えば自動トラッキング制御系中に
設けたアクチュエータ(動電型、圧電型、電磁型の何れ
の構成形態のものでもよい)によって回転磁気ヘッドを
駆動変位して、回転磁気ヘッドを記録跡に追跡させるよ
うにする(例えば、特開平5ー110973号公報参
照)、 磁気テープの走行速度と対応してドラムの傾
斜を変化させて、磁気テープの走行方向と、回転磁気ヘ
ッドの回転軌跡面の方向とを相対的に変化させることに
より、回転磁気ヘッドを記録跡に追跡させるようにする
(例えば、特開平6ー162456号公報参照)、 磁
気テープの走行速度と対応してドラムへの入口側や出口
側に設けられている磁気テープのガイドローラの高さを
磁気テープの走行速度と対応させて変化して、磁気テー
プの走行方向と、回転磁気ヘッドの回転軌跡面の方向と
を相対的に変化させることにより、回転磁気ヘッドを記
録跡に追跡させるようにしたり(例えば、特願平5ー2
25128号明細書参照)、磁気テープの走行速度と
対応してドラムの傾斜を変化させるとともに、磁気テー
プの走行速度と対応してドラムへの入口側や出口側に設
けられている磁気テープのガイドローラの高さを磁気テ
ープの走行速度と対応して変化させて、磁気テープの走
行方向と、回転磁気ヘッドの回転軌跡面の方向とを相対
的に変化させることにより、回転磁気ヘッドを記録跡に
追跡させるようにする(例えば、特願平5ー75252
号明細書、特願平5ー93593号明細書参照)という
ような各種の具体的な手段が提案されている。
【0008】さて民生用のVTRにおける各種のトリッ
クプレイの動作時には、前記のように再生動作時におけ
る磁気テープの走行速度が、記録動作時の磁気テープの
走行速度とを異にしている再生動作を行なうことになる
が、従来の民生用のVTRではコスト上の問題から、前
記した[2」のような手段、すなわち隣接配置されてい
てアジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッドの回
転軌跡が磁気テープ上の記録跡を横切るような状態で再
生を行なわせて得た被変調波信号形態のヘッド再生信号
の内で信号レベルの大きなヘッド再生信号を選択して再
生信号として用いるようにする構成をVTRに採用し
て、低コストで各種のトリックプレイの動作時における
再生画像の改善が図られるようにしているのが一般的で
あった。
クプレイの動作時には、前記のように再生動作時におけ
る磁気テープの走行速度が、記録動作時の磁気テープの
走行速度とを異にしている再生動作を行なうことになる
が、従来の民生用のVTRではコスト上の問題から、前
記した[2」のような手段、すなわち隣接配置されてい
てアジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッドの回
転軌跡が磁気テープ上の記録跡を横切るような状態で再
生を行なわせて得た被変調波信号形態のヘッド再生信号
の内で信号レベルの大きなヘッド再生信号を選択して再
生信号として用いるようにする構成をVTRに採用し
て、低コストで各種のトリックプレイの動作時における
再生画像の改善が図られるようにしているのが一般的で
あった。
【0009】ところが、民生用のVTRについても、近
年来、各種のトリックプレイの再生画像の画質をより一
層良好なものにしようという試みが行なわれるようにな
り、民生用のVTRにも、既述した従来提案の内の
[1]に属する各種の具体例のような手段の採用が考慮
されるようになった。本出願人会社でも、磁気テープの
走行速度と対応してドラムの傾斜や磁気テープの基準縁
の通路を変化させて、磁気テープの走行方向と、回転磁
気ヘッドの回転軌跡面の方向とを相対的に変化させ、回
転磁気ヘッドを記録跡に追跡させるようにした、例え
ば、特開平6ー208701号公報、特開平6ー318
351号公報、特願平6ー23406号明細書等に提案
してあるような構成のVTRの実用化研究を進めてい
る。
年来、各種のトリックプレイの再生画像の画質をより一
層良好なものにしようという試みが行なわれるようにな
り、民生用のVTRにも、既述した従来提案の内の
[1]に属する各種の具体例のような手段の採用が考慮
されるようになった。本出願人会社でも、磁気テープの
走行速度と対応してドラムの傾斜や磁気テープの基準縁
の通路を変化させて、磁気テープの走行方向と、回転磁
気ヘッドの回転軌跡面の方向とを相対的に変化させ、回
転磁気ヘッドを記録跡に追跡させるようにした、例え
ば、特開平6ー208701号公報、特開平6ー318
351号公報、特願平6ー23406号明細書等に提案
してあるような構成のVTRの実用化研究を進めてい
る。
【0010】ところで、磁気テープの走行速度と対応し
てドラムの傾斜や磁気テープの基準縁の通路を変化させ
て、磁気テープの走行方向と、回転磁気ヘッドの回転軌
跡面の方向とを相対的に変化させるようにして回転磁気
ヘッドの回転軌跡面の方向とを相対的に変化させ、回転
磁気ヘッドを記録跡に追跡させようとして、回転磁気ヘ
ッドの回転軌跡と記録跡とのずれ量を検出し、前記のず
れ量が零となるように前記したドラムの傾斜の状態や磁
気テープの基準縁の通路の位置を自動制御によって行な
おうとした場合には、前記した回転磁気ヘッドの回転軌
跡と記録跡とのずれ量の情報の検出が必要とされる。そ
して、前記した回転磁気ヘッドの回転軌跡と記録跡との
ずれ量の情報は、回転磁気ヘッドで再生される被変調波
信号形態のヘッド再生信号の大きさを知ることによって
検出できる。
てドラムの傾斜や磁気テープの基準縁の通路を変化させ
て、磁気テープの走行方向と、回転磁気ヘッドの回転軌
跡面の方向とを相対的に変化させるようにして回転磁気
ヘッドの回転軌跡面の方向とを相対的に変化させ、回転
磁気ヘッドを記録跡に追跡させようとして、回転磁気ヘ
ッドの回転軌跡と記録跡とのずれ量を検出し、前記のず
れ量が零となるように前記したドラムの傾斜の状態や磁
気テープの基準縁の通路の位置を自動制御によって行な
おうとした場合には、前記した回転磁気ヘッドの回転軌
跡と記録跡とのずれ量の情報の検出が必要とされる。そ
して、前記した回転磁気ヘッドの回転軌跡と記録跡との
ずれ量の情報は、回転磁気ヘッドで再生される被変調波
信号形態のヘッド再生信号の大きさを知ることによって
検出できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが既述もしたよ
うに民生用のVTRでは、トリックプレイの動作時に、
隣接配置されていてアジマス角を異にしている2個の回
転磁気ヘッドから再生された被変調波信号形態のヘッド
再生信号の内で、信号レベルの大きなヘッド再生信号を
選択して再生信号として出力させるような構成とされて
いる集積回路基板を使用しているために、前記した集積
回路から出力される被変調波信号形態のヘッド再生信号
は、2個の回転磁気ヘッドがオフトラックの状態であっ
ても、大きな信号レベルを示しているものになってお
り、前記の集積回路から出力される被変調波信号形態の
ヘッド再生信号の大きさを検出したところでトラッキン
グ誤差情報は得られない。すなわち、前記のような集積
回路基板を備えて構成されている民生用のVTRでは、
隣接配置されていてアジマス角を異にしている2個の回
転磁気ヘッドから再生された被変調波信号形態のヘッド
再生信号を、通常使用されている集積回路基板から個別
に取出すことはできないから、回転磁気ヘッドの回転軌
跡と記録跡とのずれ量の情報を示している回転磁気ヘッ
ドから個別に再生されている被変調波信号形態のヘッド
再生信号を取出すことができず、したがって従来の民生
用のVTRにおける各種のトリックプレイの再生画像の
画質をより一層良好なものにしようとして、民生用のV
TRに既述した提案の内の[1]に属する各種の具体例
のような手段を採用しようとしても、できなかった。
うに民生用のVTRでは、トリックプレイの動作時に、
隣接配置されていてアジマス角を異にしている2個の回
転磁気ヘッドから再生された被変調波信号形態のヘッド
再生信号の内で、信号レベルの大きなヘッド再生信号を
選択して再生信号として出力させるような構成とされて
いる集積回路基板を使用しているために、前記した集積
回路から出力される被変調波信号形態のヘッド再生信号
は、2個の回転磁気ヘッドがオフトラックの状態であっ
ても、大きな信号レベルを示しているものになってお
り、前記の集積回路から出力される被変調波信号形態の
ヘッド再生信号の大きさを検出したところでトラッキン
グ誤差情報は得られない。すなわち、前記のような集積
回路基板を備えて構成されている民生用のVTRでは、
隣接配置されていてアジマス角を異にしている2個の回
転磁気ヘッドから再生された被変調波信号形態のヘッド
再生信号を、通常使用されている集積回路基板から個別
に取出すことはできないから、回転磁気ヘッドの回転軌
跡と記録跡とのずれ量の情報を示している回転磁気ヘッ
ドから個別に再生されている被変調波信号形態のヘッド
再生信号を取出すことができず、したがって従来の民生
用のVTRにおける各種のトリックプレイの再生画像の
画質をより一層良好なものにしようとして、民生用のV
TRに既述した提案の内の[1]に属する各種の具体例
のような手段を採用しようとしても、できなかった。
【0012】しかしながら、前記した回転磁気ヘッドの
回転軌跡と記録跡とのずれ量を示すトラッキング誤差情
報は、隣接配置されていてアジマス角を異にしている2
個の回転磁気ヘッドの内の一方の回転磁気ヘッドによっ
て再生される被変調波信号形態のヘッド再生信号の大き
さを知ることによって検出できるから、隣接配置されて
いてアジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッドの
内の一方のもので再生された被変調波信号形態のヘッド
再生信号を出力できるような構成の集積回路を使用すれ
ば解決できるが、そのような解決策はコスト面から採用
できない。それで、隣接配置されていてアジマス角を異
にしている2個の回転磁気ヘッドから再生された被変調
波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レベルの大き
なヘッド再生信号を選択して再生信号として出力させる
ような構成のものとして作られている集積回路基板から
出力される被変調波信号形態のヘッド再生信号から、特
定な一方の回転磁気ヘッドによって再生された被変調波
信号形態のヘッド再生信号を回路配置によって取出すよ
うにするという提案が行なわれた。
回転軌跡と記録跡とのずれ量を示すトラッキング誤差情
報は、隣接配置されていてアジマス角を異にしている2
個の回転磁気ヘッドの内の一方の回転磁気ヘッドによっ
て再生される被変調波信号形態のヘッド再生信号の大き
さを知ることによって検出できるから、隣接配置されて
いてアジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッドの
内の一方のもので再生された被変調波信号形態のヘッド
再生信号を出力できるような構成の集積回路を使用すれ
ば解決できるが、そのような解決策はコスト面から採用
できない。それで、隣接配置されていてアジマス角を異
にしている2個の回転磁気ヘッドから再生された被変調
波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レベルの大き
なヘッド再生信号を選択して再生信号として出力させる
ような構成のものとして作られている集積回路基板から
出力される被変調波信号形態のヘッド再生信号から、特
定な一方の回転磁気ヘッドによって再生された被変調波
信号形態のヘッド再生信号を回路配置によって取出すよ
うにするという提案が行なわれた。
【0013】前記の既提案は、磁気テープに形成されて
いる記録跡からの記録情報の再生動作が、隣接配置され
ていてアジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッド
によって行なわれて、前記した2個の磁気ヘッドにより
個別に再生された被変調波信号形態のヘッド再生信号が
供給された集積回路基板において、前記した2個の回転
磁気ヘッドから個別に再生された被変調波信号形態のヘ
ッド再生信号の内で、信号レベルの大きな方のヘッド再
生信号を、ヘッド選択信号によって行なわれる選択動作
で選択されて、前記の集積回路から出力された、2個の
回転磁気ヘッドから個別に再生された被変調波信号形態
のヘッド再生信号の内で、信号レベルの大きな方のヘッ
ド再生信号が順次に選択されて時間軸上に直列に配列さ
れた状態の被変調波信号形態のヘッド再生信号を、振幅
検波器で検波されてから、サンプラーを経てピークホー
ルド回路に供給したり、あるいは積分器を経てピークホ
ールド回路に供給して、振幅検波器からの出力信号がサ
ンプラーに供給された場合には、サンプラーでは予め定
められたサンプリング期間毎に、標本抽出動作を行なっ
てレベル信号を発生させ、前記のサンプラーでは、既述
のヘッド選択信号により、2個の回転磁気ヘッドの内
で、予め定められた一方の回転磁気ヘッドが選択されて
いる期間中だけに、前記の標本抽出動作で得たレベル信
号をピークホールド回路に与え、また、前記の振幅検波
器からの出力信号が供給される前記の積分器は、2個の
回転磁気ヘッドからのヘッド再生信号の内で信号レベル
の大きなヘッド再生信号を選択するのに用いられている
ヘッド選択信号によって、予め定められた一方の回転磁
気ヘッドが選択されている期間中には前記した積分器に
おける検波再生信号の積分動作が許容され、また、前記
のヘッド選択信号によって、予め定められた一方の回転
磁気ヘッドではない方の回転磁気ヘッドが選択されてい
る期間中には前記の積分器における検波再生信号の積分
動作が停止されるように動作し、積分器出力として得た
レベル信号をピークホールド回路に与え、前記のピーク
ホールド回路及び前記の積分器は、1垂直走査期間をN
(ただしNは2以上の自然数)分割して得た各区間毎に
発生されるリセット信号によってリセットされるように
することにより、前記した隣接配置されていてアジマス
角を異にしている2個の回転磁気ヘッドにおける予め定
められた一方の回転磁気ヘッドから再生された被変調波
信号形態の再生信号に基づいてトラッキング誤差情報が
得られるようにしていたが、前記の既提案では回路配置
の構成が複雑化するために、それの改善策が求められ
た。
いる記録跡からの記録情報の再生動作が、隣接配置され
ていてアジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッド
によって行なわれて、前記した2個の磁気ヘッドにより
個別に再生された被変調波信号形態のヘッド再生信号が
供給された集積回路基板において、前記した2個の回転
磁気ヘッドから個別に再生された被変調波信号形態のヘ
ッド再生信号の内で、信号レベルの大きな方のヘッド再
生信号を、ヘッド選択信号によって行なわれる選択動作
で選択されて、前記の集積回路から出力された、2個の
回転磁気ヘッドから個別に再生された被変調波信号形態
のヘッド再生信号の内で、信号レベルの大きな方のヘッ
ド再生信号が順次に選択されて時間軸上に直列に配列さ
れた状態の被変調波信号形態のヘッド再生信号を、振幅
検波器で検波されてから、サンプラーを経てピークホー
ルド回路に供給したり、あるいは積分器を経てピークホ
ールド回路に供給して、振幅検波器からの出力信号がサ
ンプラーに供給された場合には、サンプラーでは予め定
められたサンプリング期間毎に、標本抽出動作を行なっ
てレベル信号を発生させ、前記のサンプラーでは、既述
のヘッド選択信号により、2個の回転磁気ヘッドの内
で、予め定められた一方の回転磁気ヘッドが選択されて
いる期間中だけに、前記の標本抽出動作で得たレベル信
号をピークホールド回路に与え、また、前記の振幅検波
器からの出力信号が供給される前記の積分器は、2個の
回転磁気ヘッドからのヘッド再生信号の内で信号レベル
の大きなヘッド再生信号を選択するのに用いられている
ヘッド選択信号によって、予め定められた一方の回転磁
気ヘッドが選択されている期間中には前記した積分器に
おける検波再生信号の積分動作が許容され、また、前記
のヘッド選択信号によって、予め定められた一方の回転
磁気ヘッドではない方の回転磁気ヘッドが選択されてい
る期間中には前記の積分器における検波再生信号の積分
動作が停止されるように動作し、積分器出力として得た
レベル信号をピークホールド回路に与え、前記のピーク
ホールド回路及び前記の積分器は、1垂直走査期間をN
(ただしNは2以上の自然数)分割して得た各区間毎に
発生されるリセット信号によってリセットされるように
することにより、前記した隣接配置されていてアジマス
角を異にしている2個の回転磁気ヘッドにおける予め定
められた一方の回転磁気ヘッドから再生された被変調波
信号形態の再生信号に基づいてトラッキング誤差情報が
得られるようにしていたが、前記の既提案では回路配置
の構成が複雑化するために、それの改善策が求められ
た。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明はドラムの周面の
一部へ巻回された状態の磁気テープに、回転磁気ヘッド
を用いて記録再生動作が行なわれるようにされており、
記録動作時における磁気テープの走行速度と異なる走行
速度で磁気テープを走行させた状態で再生動作を行なう
場合に、磁気テープに形成されている記録跡に対して回
転磁気ヘッドの回転軌跡面を一致させるように機能する
構成部材の動作の下に、隣接配置されていてアジマス角
を異にしている2個の回転磁気ヘッドによって再生され
た被変調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レベ
ルの大きなヘッド再生信号が選択的に集積回路から出力
されてヘッド再生信号として用いられるVTRにおける
トラッキング誤差情報の検出装置において、集積回路か
ら出力されたヘッド再生信号を検波して検波再生信号を
得る手段と、1垂直走査期間をN(ただしNは2以上の
自然数)分割して得た各区間毎に、前記した検波再生信
号を標本抽出する手段と、前記の2個の回転磁気ヘッド
からのヘッド再生信号の内で信号レベルの大きなヘッド
再生信号を選択するのに用いられているヘッド選択信号
によって、予め定められた一方の回転磁気ヘッドが選択
されている期間中に、前記の各区間から得た検波再生信
号の標本値と、前記のヘッド選択信号によって、予め定
められた一方の回転磁気ヘッドではない方の回転磁気ヘ
ッドが選択されている期間中に前記の各区間から得た検
波再生信号の標本値の極性反転値とを用いてトラッキン
グ誤差信号を得る手段とを備えてなるVTRにおけるト
ラッキング誤差情報の検出装置、及び前記したVTRに
おけるトラッキング誤差情報の検出装置において、集積
回路から出力されたヘッド再生信号を検波して検波再生
信号を得る手段と、1垂直走査期間をN(ただしNは2
以上の自然数)分割して得た各区間毎に、前記した検波
再生信号を標本抽出する手段と、前記の2個の回転磁気
ヘッドからのヘッド再生信号の最大出力値を所定の値に
対応させて正規化する手段と、前記の2個の回転磁気ヘ
ッドからのヘッド再生信号の内で信号レベルの大きなヘ
ッド再生信号を選択するのに用いられているヘッド選択
信号によって、予め定められた一方の回転磁気ヘッドが
選択されている期間中に、前記の各区間から得た検波再
生信号の標本値と、前記のヘッド選択信号によって、予
め定められた一方の回転磁気ヘッドではない方の回転磁
気ヘッドが選択されている期間中に前記の各区間から得
た検波再生信号の標本値の極性反転値とを用いてトラッ
キング誤差信号を得る手段とを備えてなるVTRにおけ
るトラッキング誤差情報の検出装置を提供する。
一部へ巻回された状態の磁気テープに、回転磁気ヘッド
を用いて記録再生動作が行なわれるようにされており、
記録動作時における磁気テープの走行速度と異なる走行
速度で磁気テープを走行させた状態で再生動作を行なう
場合に、磁気テープに形成されている記録跡に対して回
転磁気ヘッドの回転軌跡面を一致させるように機能する
構成部材の動作の下に、隣接配置されていてアジマス角
を異にしている2個の回転磁気ヘッドによって再生され
た被変調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レベ
ルの大きなヘッド再生信号が選択的に集積回路から出力
されてヘッド再生信号として用いられるVTRにおける
トラッキング誤差情報の検出装置において、集積回路か
ら出力されたヘッド再生信号を検波して検波再生信号を
得る手段と、1垂直走査期間をN(ただしNは2以上の
自然数)分割して得た各区間毎に、前記した検波再生信
号を標本抽出する手段と、前記の2個の回転磁気ヘッド
からのヘッド再生信号の内で信号レベルの大きなヘッド
再生信号を選択するのに用いられているヘッド選択信号
によって、予め定められた一方の回転磁気ヘッドが選択
されている期間中に、前記の各区間から得た検波再生信
号の標本値と、前記のヘッド選択信号によって、予め定
められた一方の回転磁気ヘッドではない方の回転磁気ヘ
ッドが選択されている期間中に前記の各区間から得た検
波再生信号の標本値の極性反転値とを用いてトラッキン
グ誤差信号を得る手段とを備えてなるVTRにおけるト
ラッキング誤差情報の検出装置、及び前記したVTRに
おけるトラッキング誤差情報の検出装置において、集積
回路から出力されたヘッド再生信号を検波して検波再生
信号を得る手段と、1垂直走査期間をN(ただしNは2
以上の自然数)分割して得た各区間毎に、前記した検波
再生信号を標本抽出する手段と、前記の2個の回転磁気
ヘッドからのヘッド再生信号の最大出力値を所定の値に
対応させて正規化する手段と、前記の2個の回転磁気ヘ
ッドからのヘッド再生信号の内で信号レベルの大きなヘ
ッド再生信号を選択するのに用いられているヘッド選択
信号によって、予め定められた一方の回転磁気ヘッドが
選択されている期間中に、前記の各区間から得た検波再
生信号の標本値と、前記のヘッド選択信号によって、予
め定められた一方の回転磁気ヘッドではない方の回転磁
気ヘッドが選択されている期間中に前記の各区間から得
た検波再生信号の標本値の極性反転値とを用いてトラッ
キング誤差信号を得る手段とを備えてなるVTRにおけ
るトラッキング誤差情報の検出装置を提供する。
【0015】
【作用】ドラムの周面の一部へ巻回された状態の磁気テ
ープを、記録動作時における磁気テープの走行速度と異
なる走行速度で磁気テープを走行させた状態での再生動
作を行なうに当って、記録跡に回転磁気ヘッドの回転軌
跡面が一致する状態となるように、ドラムの中心軸の傾
斜角が設定されるようにする。磁気テープに形成されて
いる記録跡からの記録情報の再生動作は、隣接配置され
ていてアジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッド
によって行なわれる。前記した2個の磁気ヘッドより個
別に再生された被変調波信号形態のヘッド再生信号は、
集積回路化された回路基板に供給される。前記の回路基
板では前記した2個の回転磁気ヘッドから個別に再生さ
れた被変調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レ
ベルの大きな方のヘッド再生信号を、ヘッド選択信号に
よって行なわれる選択動作により選択して集積回路から
出力する。
ープを、記録動作時における磁気テープの走行速度と異
なる走行速度で磁気テープを走行させた状態での再生動
作を行なうに当って、記録跡に回転磁気ヘッドの回転軌
跡面が一致する状態となるように、ドラムの中心軸の傾
斜角が設定されるようにする。磁気テープに形成されて
いる記録跡からの記録情報の再生動作は、隣接配置され
ていてアジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッド
によって行なわれる。前記した2個の磁気ヘッドより個
別に再生された被変調波信号形態のヘッド再生信号は、
集積回路化された回路基板に供給される。前記の回路基
板では前記した2個の回転磁気ヘッドから個別に再生さ
れた被変調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レ
ベルの大きな方のヘッド再生信号を、ヘッド選択信号に
よって行なわれる選択動作により選択して集積回路から
出力する。
【0016】集積回路から出力された前記のヘッド再生
信号、すなわち、2個の回転磁気ヘッドから個別に再生
された被変調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号
レベルの大きな方のヘッド再生信号が順次に選択されて
時間軸上に直列に配列された状態の被変調波信号形態の
ヘッド再生信号は、振幅検波器で検波されてからサンプ
ルホールド回路に供給される。振幅検波器からの出力信
号が供給されるサンプルホールド回路では、1垂直走査
期間をN(ただしNは2以上の自然数)分割して得た各
区間毎の信号について標本抽出を行なう。サンプルホー
ルド回路において標本抽出された各区間毎の標本値の信
号は、アナログデジタル変換器でデジタル信号に変換さ
れ、アナログデジタル変換器からデジタルデータとして
制御部に供給される。
信号、すなわち、2個の回転磁気ヘッドから個別に再生
された被変調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号
レベルの大きな方のヘッド再生信号が順次に選択されて
時間軸上に直列に配列された状態の被変調波信号形態の
ヘッド再生信号は、振幅検波器で検波されてからサンプ
ルホールド回路に供給される。振幅検波器からの出力信
号が供給されるサンプルホールド回路では、1垂直走査
期間をN(ただしNは2以上の自然数)分割して得た各
区間毎の信号について標本抽出を行なう。サンプルホー
ルド回路において標本抽出された各区間毎の標本値の信
号は、アナログデジタル変換器でデジタル信号に変換さ
れ、アナログデジタル変換器からデジタルデータとして
制御部に供給される。
【0017】前記の制御部では、アナログデジタル変換
器から供給されたデジタルデータについて、隣接配置さ
れていてアジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッ
ドにおけるどちらの回転磁気ヘッドから再生された被変
調波信号形態のヘッド再生信号のデジタルデータである
のかを、制御部に供給されているヘッド選択信号によっ
て判別して、デジタルデータが、予め定められた一方の
回転磁気ヘッドが選択されている期間中に、前記の各区
間から得た検波再生信号の標本値であった場合のデジタ
ルデータと、予め定められた一方の回転磁気ヘッドでは
ない方の回転磁気ヘッドが選択されている期間中に前記
の各区間から得た検波再生信号の標本値であった場合に
は、デジタルデータの極性反転値とによってトラッキン
グ誤差信号を発生させる。
器から供給されたデジタルデータについて、隣接配置さ
れていてアジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッ
ドにおけるどちらの回転磁気ヘッドから再生された被変
調波信号形態のヘッド再生信号のデジタルデータである
のかを、制御部に供給されているヘッド選択信号によっ
て判別して、デジタルデータが、予め定められた一方の
回転磁気ヘッドが選択されている期間中に、前記の各区
間から得た検波再生信号の標本値であった場合のデジタ
ルデータと、予め定められた一方の回転磁気ヘッドでは
ない方の回転磁気ヘッドが選択されている期間中に前記
の各区間から得た検波再生信号の標本値であった場合に
は、デジタルデータの極性反転値とによってトラッキン
グ誤差信号を発生させる。
【0018】前記した隣接配置されていてアジマス角を
異にしている2個の回転磁気ヘッドのトラック幅が異な
るものであった場合には、前記の制御部ではアナログデ
ジタル変換器から供給されたデジタルデータについて、
前記の2個の回転磁気ヘッドからのヘッド再生信号の最
大出力値を所定の値に対応させるような正規化を行な
う。隣接配置されていてアジマス角を異にしている2個
の回転磁気ヘッドにおけるどちらの回転磁気ヘッドから
再生された被変調波信号形態のヘッド再生信号のデジタ
ルデータであるのかを、制御部に供給されているヘッド
選択信号によって判別して、デジタルデータが、予め定
められた一方の回転磁気ヘッドが選択されている期間中
に、前記の各区間から得た検波再生信号の標本値であっ
た場合の正規化されたデジタルデータと、予め定められ
た一方の回転磁気ヘッドではない方の回転磁気ヘッドが
選択されている期間中に前記の各区間から得た検波再生
信号の標本値であった場合の正規化されたデジタルデー
タの極性反転値とによってトラッキング誤差信号を発生
させる。
異にしている2個の回転磁気ヘッドのトラック幅が異な
るものであった場合には、前記の制御部ではアナログデ
ジタル変換器から供給されたデジタルデータについて、
前記の2個の回転磁気ヘッドからのヘッド再生信号の最
大出力値を所定の値に対応させるような正規化を行な
う。隣接配置されていてアジマス角を異にしている2個
の回転磁気ヘッドにおけるどちらの回転磁気ヘッドから
再生された被変調波信号形態のヘッド再生信号のデジタ
ルデータであるのかを、制御部に供給されているヘッド
選択信号によって判別して、デジタルデータが、予め定
められた一方の回転磁気ヘッドが選択されている期間中
に、前記の各区間から得た検波再生信号の標本値であっ
た場合の正規化されたデジタルデータと、予め定められ
た一方の回転磁気ヘッドではない方の回転磁気ヘッドが
選択されている期間中に前記の各区間から得た検波再生
信号の標本値であった場合の正規化されたデジタルデー
タの極性反転値とによってトラッキング誤差信号を発生
させる。
【0019】
【実施例】以下、添付図面を参照して本発明のVTRに
おけるトラッキング誤差情報の検出装置の具体的な内容
を詳細に説明する。図1は本発明のVTRにおけるトラ
ッキング誤差情報の検出装置を含むVTRの構成部分の
概略構成を示すブロック図、図2及び図3は本発明装置
の一部の構成態様を示すブロック図、図4はVTRの一
部の機構部分の断面図、図5は基準位置検出器の構成例
を示す斜視図、図6乃至図8は動作説明のための波形
図、図10はドラムの傾斜の状態を説明するための図、
図11及び図12は磁気テープの記録跡と回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡との関係を説明するための平面図である。
ここでまず、本発明のVTRにおけるトラッキング誤差
情報の検出装置の説明に入る前に、ドラムの周面の一部
へ巻回された状態の磁気テープに、回転磁気ヘッドを用
いて記録再生動作を行なうVTRにおいて、記録動作時
における磁気テープの走行速度と異なる走行速度で磁気
テープを走行させた状態で再生動作が行なわれる際に、
再生時における回転磁気ヘッドの回転軌跡面を磁気テー
プに形成されている記録跡に一致させてノイズレスの状
態での再生状態を実現できるようにさせる際に適用でき
る既述した複数の解決手段の内の一つを具体化した機構
の一例として、磁気テープの摺接面を備えているドラム
の中心軸や磁気テープの通路を、磁気テープに形成され
ている記録跡と回転磁気ヘッドの回転軌跡面とが一致し
た状態となるように傾斜させるようにした機構部の構成
例を示す図4及び図5に示す基準位置検出器の構成例等
をも参照して説明する。
おけるトラッキング誤差情報の検出装置の具体的な内容
を詳細に説明する。図1は本発明のVTRにおけるトラ
ッキング誤差情報の検出装置を含むVTRの構成部分の
概略構成を示すブロック図、図2及び図3は本発明装置
の一部の構成態様を示すブロック図、図4はVTRの一
部の機構部分の断面図、図5は基準位置検出器の構成例
を示す斜視図、図6乃至図8は動作説明のための波形
図、図10はドラムの傾斜の状態を説明するための図、
図11及び図12は磁気テープの記録跡と回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡との関係を説明するための平面図である。
ここでまず、本発明のVTRにおけるトラッキング誤差
情報の検出装置の説明に入る前に、ドラムの周面の一部
へ巻回された状態の磁気テープに、回転磁気ヘッドを用
いて記録再生動作を行なうVTRにおいて、記録動作時
における磁気テープの走行速度と異なる走行速度で磁気
テープを走行させた状態で再生動作が行なわれる際に、
再生時における回転磁気ヘッドの回転軌跡面を磁気テー
プに形成されている記録跡に一致させてノイズレスの状
態での再生状態を実現できるようにさせる際に適用でき
る既述した複数の解決手段の内の一つを具体化した機構
の一例として、磁気テープの摺接面を備えているドラム
の中心軸や磁気テープの通路を、磁気テープに形成され
ている記録跡と回転磁気ヘッドの回転軌跡面とが一致し
た状態となるように傾斜させるようにした機構部の構成
例を示す図4及び図5に示す基準位置検出器の構成例等
をも参照して説明する。
【0020】図4の(a)において、DBはドラムベー
ス、DAは上ドラムDuと下ドラムDdとリードリング
Lrとからなるドラム構体DAであり、前記したドラム
構体DAを構成している上ドラムDuと下ドラムDdと
リードリングLrとはドラム構体の中心軸に対して同心
的に構成されている。図4の(a)においては構成の理
解を容易にするために、ドラムモータ、ドラム構体の中
心軸、後述されているドラム構体DAの90度−270
度の方向{図4中の中心線を含み紙面に垂直な面内にお
ける上ドラムDuの径方向、または図10の(b)中の
90度ー270度の方向}に設けられている傾斜支点等
の図示説明は省略されている。
ス、DAは上ドラムDuと下ドラムDdとリードリング
Lrとからなるドラム構体DAであり、前記したドラム
構体DAを構成している上ドラムDuと下ドラムDdと
リードリングLrとはドラム構体の中心軸に対して同心
的に構成されている。図4の(a)においては構成の理
解を容易にするために、ドラムモータ、ドラム構体の中
心軸、後述されているドラム構体DAの90度−270
度の方向{図4中の中心線を含み紙面に垂直な面内にお
ける上ドラムDuの径方向、または図10の(b)中の
90度ー270度の方向}に設けられている傾斜支点等
の図示説明は省略されている。
【0021】なお、ドラムモータの回転軸に上ドラムD
uが固着されているような構成態様のドラム構体DAの
場合には、ドラムモータの回転軸がドラム構体DAの中
心軸(上ドラムDu、下ドラムDd、リードリングLr
等の中心軸)となり、また、上ドラムDAがドラムモー
タのロータに固着されていて、ドラムモータのステータ
の中心位置に固着されている軸に設けられている軸受に
よって上ドラムDuが回転自在に支持されているような
構成態様のドラム構体DAの場合には、前記したドラム
モータのステータの中心位置に固着されている軸が、ド
ラム構体DAの中心軸(上ドラムDu、下ドラムDd、
リードリングLr等の中心軸)となる。さて、図4の
(a)中に示されているHa,Hbは、上ドラムDuの
外周方向で互いに180度対称の位置に設けられている
回転磁気ヘッド部であって、前記の回転磁気ヘッド部H
a,Hbは、それぞれアジマス角を異にしている2個の
回転磁気ヘッドが隣接配置された状態の構成態様(ダブ
ルアジマスヘッド)とされている。図示が省略されてい
るドラムモータが所定の回転数で回転すると、ドラムモ
ータによって回転される上ドラムDuは、上ドラムDu
に固着されている回転磁気ヘッド部Ha,Hbを所定の
回転数で回転させる。
uが固着されているような構成態様のドラム構体DAの
場合には、ドラムモータの回転軸がドラム構体DAの中
心軸(上ドラムDu、下ドラムDd、リードリングLr
等の中心軸)となり、また、上ドラムDAがドラムモー
タのロータに固着されていて、ドラムモータのステータ
の中心位置に固着されている軸に設けられている軸受に
よって上ドラムDuが回転自在に支持されているような
構成態様のドラム構体DAの場合には、前記したドラム
モータのステータの中心位置に固着されている軸が、ド
ラム構体DAの中心軸(上ドラムDu、下ドラムDd、
リードリングLr等の中心軸)となる。さて、図4の
(a)中に示されているHa,Hbは、上ドラムDuの
外周方向で互いに180度対称の位置に設けられている
回転磁気ヘッド部であって、前記の回転磁気ヘッド部H
a,Hbは、それぞれアジマス角を異にしている2個の
回転磁気ヘッドが隣接配置された状態の構成態様(ダブ
ルアジマスヘッド)とされている。図示が省略されてい
るドラムモータが所定の回転数で回転すると、ドラムモ
ータによって回転される上ドラムDuは、上ドラムDu
に固着されている回転磁気ヘッド部Ha,Hbを所定の
回転数で回転させる。
【0022】図4の(a)に示されている上ドラムDu
と同心的に、かつ、回転しない状態に設けられている下
ドラムDdとは、下ドラムDdの下面38に対して、先
端部39aが当接している第1の傾斜度変化用ねじ39
の進退動作に応じて、前記したドラム構体DAの90度
−270度の方向{図4中の中心線を含み紙面に垂直な
面内における上ドラムDuの径方向、または図10の
(b)中の90度ー270度の方向}に設けられている
傾斜支点を中心にして、紙面内で回動するような態様で
ドラムの中心軸が傾斜状態を変化するのに応じて傾斜状
態を変化させる。前記した第1の傾斜度変化用ねじ39
には歯車40,43が固着されている。前記の歯車40
は歯車41と回転軸42とを介してモータ11(回転軸
42は減速器によって減速された状態で回転されてい
る)によって駆動される。また、前記の歯車43は第2
の傾斜度変化用ねじ45に固着されている歯車44に噛
合わされている。前記した第1の傾斜度変化用ねじ39
と、前記した第2の傾斜度変化用ねじ45とは、VTR
の固定部に固着されているドラムベースDBに設けられ
ているねじ孔に噛合わされている。
と同心的に、かつ、回転しない状態に設けられている下
ドラムDdとは、下ドラムDdの下面38に対して、先
端部39aが当接している第1の傾斜度変化用ねじ39
の進退動作に応じて、前記したドラム構体DAの90度
−270度の方向{図4中の中心線を含み紙面に垂直な
面内における上ドラムDuの径方向、または図10の
(b)中の90度ー270度の方向}に設けられている
傾斜支点を中心にして、紙面内で回動するような態様で
ドラムの中心軸が傾斜状態を変化するのに応じて傾斜状
態を変化させる。前記した第1の傾斜度変化用ねじ39
には歯車40,43が固着されている。前記の歯車40
は歯車41と回転軸42とを介してモータ11(回転軸
42は減速器によって減速された状態で回転されてい
る)によって駆動される。また、前記の歯車43は第2
の傾斜度変化用ねじ45に固着されている歯車44に噛
合わされている。前記した第1の傾斜度変化用ねじ39
と、前記した第2の傾斜度変化用ねじ45とは、VTR
の固定部に固着されているドラムベースDBに設けられ
ているねじ孔に噛合わされている。
【0023】前記した第2の傾斜度変化用ねじ45の先
端部45aは、リードリングLrの下面53に当接して
いる。また、前記の第2の傾斜度変化用ねじ45に設け
られている歯車46には、歯車47が噛合わされてお
り、前記の歯車47は基準位置検出器PSの回転軸48
に固着されている。モータ11の単位の回転量に対して
前記した第1の傾斜度変化用ねじ39の進退に伴って生
じるドラムの傾斜角の変化量Δθ1と、モータ11の単
位の回転量に対して前記した第2の傾斜度変化用ねじ4
5の進退に伴って生じるドラムの傾斜角の変化量Δθ2
とは、Δθ1≒2Δθ2(変化の方向は同一)の関係とな
るようにされている。図示のように第1の傾斜度変化用
ねじ39と、第2の傾斜度変化用ねじ45との間の結合
が歯車43と歯車44とによって行なわれる場合には、
前記した第1の傾斜度変化用ねじ39と、第2の傾斜度
変化用ねじ45との2つの傾斜度変化用ねじにおける一
方のものとしては右ねじを用い、他方のものとしては左
ねじを用いる。図4中に示してあるモータ11、ロータ
リエンコーダRE、及び図5に具体的な構成例を示して
ある基準位置検出器PSなどは、図1中に示されている
モータ11、ロータリエンコーダRE、基準位置検出器
PSなどと対応している。
端部45aは、リードリングLrの下面53に当接して
いる。また、前記の第2の傾斜度変化用ねじ45に設け
られている歯車46には、歯車47が噛合わされてお
り、前記の歯車47は基準位置検出器PSの回転軸48
に固着されている。モータ11の単位の回転量に対して
前記した第1の傾斜度変化用ねじ39の進退に伴って生
じるドラムの傾斜角の変化量Δθ1と、モータ11の単
位の回転量に対して前記した第2の傾斜度変化用ねじ4
5の進退に伴って生じるドラムの傾斜角の変化量Δθ2
とは、Δθ1≒2Δθ2(変化の方向は同一)の関係とな
るようにされている。図示のように第1の傾斜度変化用
ねじ39と、第2の傾斜度変化用ねじ45との間の結合
が歯車43と歯車44とによって行なわれる場合には、
前記した第1の傾斜度変化用ねじ39と、第2の傾斜度
変化用ねじ45との2つの傾斜度変化用ねじにおける一
方のものとしては右ねじを用い、他方のものとしては左
ねじを用いる。図4中に示してあるモータ11、ロータ
リエンコーダRE、及び図5に具体的な構成例を示して
ある基準位置検出器PSなどは、図1中に示されている
モータ11、ロータリエンコーダRE、基準位置検出器
PSなどと対応している。
【0024】リードリングLrの外周上縁部54は、磁
気テープの基縁縁の案内面とされている。またリードリ
ングLrの内周先端部55は、それを固定ドラムDdの
下方突出部56の外周に嵌合させることによって、リー
ドリングLrと上ドラムDu,下ドラムDdとが同心的
に結合されるようにする。モータ11からの駆動力はロ
ータリエンコーダREを駆動するとともに、モータ11
からの駆動力が回転軸42に固着された歯車41を駆動
すると、前記したモータ11の駆動力は、歯車41→歯
車40→第1の傾斜度変化用ねじ39及び歯車43→歯
車44→第2の傾斜度変化用ねじ45及び歯車46→歯
車47→基準位置検出器PSの回転軸48に伝達される
から、ロータリエンコーダREや基準位置検出器PSな
どは、図1及び図5中に示されているように、モータ1
1の回転力によって駆動されるのである。
気テープの基縁縁の案内面とされている。またリードリ
ングLrの内周先端部55は、それを固定ドラムDdの
下方突出部56の外周に嵌合させることによって、リー
ドリングLrと上ドラムDu,下ドラムDdとが同心的
に結合されるようにする。モータ11からの駆動力はロ
ータリエンコーダREを駆動するとともに、モータ11
からの駆動力が回転軸42に固着された歯車41を駆動
すると、前記したモータ11の駆動力は、歯車41→歯
車40→第1の傾斜度変化用ねじ39及び歯車43→歯
車44→第2の傾斜度変化用ねじ45及び歯車46→歯
車47→基準位置検出器PSの回転軸48に伝達される
から、ロータリエンコーダREや基準位置検出器PSな
どは、図1及び図5中に示されているように、モータ1
1の回転力によって駆動されるのである。
【0025】前記した第1の傾斜度変化用ねじ39が、
ドラムベースDBに設けられているねじ孔中を進退する
ことにより、下ドラムDdと上ドラムDuとは、ドラム
構体DAの90度−270度の方向{図4中の中心線を
含み紙面に垂直な面内における上ドラムDuの径方向、
または図10の(b)中の90度ー270度の方向}に
設けられている既述した傾斜支点を回動中心にして、下
ドラムDdと上ドラムDuの中心軸(回転軸の中心軸)
を、もとの中心軸に対してドラム構体DAの0度−18
0度の方向{図4における紙面の左右方向、または図1
0の(b)中の0度ー180度の方向}で傾斜されるこ
とになる。また、前記した第2の傾斜度変化用ねじ45
が、ドラムベースDBに設けられているねじ孔中を進退
することにより、リードリングLrは既述した傾斜支点
を回動中心にして、リードリングLrの中心軸(回転軸
の中心軸)を、もとの中心軸に対してドラム構体DAの
0度−180度の方向{図4及び図10の(a)におけ
る紙面の左右方向、または図10の(b)中の0度ー1
80度の方向}で傾斜されることになる。
ドラムベースDBに設けられているねじ孔中を進退する
ことにより、下ドラムDdと上ドラムDuとは、ドラム
構体DAの90度−270度の方向{図4中の中心線を
含み紙面に垂直な面内における上ドラムDuの径方向、
または図10の(b)中の90度ー270度の方向}に
設けられている既述した傾斜支点を回動中心にして、下
ドラムDdと上ドラムDuの中心軸(回転軸の中心軸)
を、もとの中心軸に対してドラム構体DAの0度−18
0度の方向{図4における紙面の左右方向、または図1
0の(b)中の0度ー180度の方向}で傾斜されるこ
とになる。また、前記した第2の傾斜度変化用ねじ45
が、ドラムベースDBに設けられているねじ孔中を進退
することにより、リードリングLrは既述した傾斜支点
を回動中心にして、リードリングLrの中心軸(回転軸
の中心軸)を、もとの中心軸に対してドラム構体DAの
0度−180度の方向{図4及び図10の(a)におけ
る紙面の左右方向、または図10の(b)中の0度ー1
80度の方向}で傾斜されることになる。
【0026】例えば、VTRが早送り再生モード(F
F)で動作している場合には、上ドラムDuは図10の
(a)中の点線で位置を示し、角度小として表示してあ
る例のように、VTRがノーマル再生モードで動作して
いる場合における図10の(a)中に示されている実線
図示の上ドラムDuの位置に対して右下がりに傾斜して
いる状態のものになる。また、VTRが例えば巻戻し再
生モード(FB)で動作している場合には、上ドラムD
uは図10の(a)中の破線で位置を示し、角度大とし
て表示してある例のように、VTRがノーマル再生モー
ドで動作している場合における図10の(a)中に示さ
れている実線図示の上ドラムDuの位置に対して左下が
りに傾斜している状態のものになる。
F)で動作している場合には、上ドラムDuは図10の
(a)中の点線で位置を示し、角度小として表示してあ
る例のように、VTRがノーマル再生モードで動作して
いる場合における図10の(a)中に示されている実線
図示の上ドラムDuの位置に対して右下がりに傾斜して
いる状態のものになる。また、VTRが例えば巻戻し再
生モード(FB)で動作している場合には、上ドラムD
uは図10の(a)中の破線で位置を示し、角度大とし
て表示してある例のように、VTRがノーマル再生モー
ドで動作している場合における図10の(a)中に示さ
れている実線図示の上ドラムDuの位置に対して左下が
りに傾斜している状態のものになる。
【0027】図5は位置センサPS{図1及び図4中の
図面符号12で示されている構成部分中に含まれてい
る}の具体的な構成例であって、図中に示す位置センサ
PSは、対向して配置されている発光素子51と受光素
子52との間の光路中を、円弧状の遮光板49が移動で
きるような構成態様のフォトインタラプタ50を使用す
ることができる。前記した円弧状の遮光板49は、既述
した歯車47が固着されている回転軸48に固着されて
いる。ドラムの中心軸の基準の位置及びリードリングL
rの中心軸の基準の位置は、前記した位置センサPSの
回転軸48に設けられている遮光板49が、対向して配
置されている発光素子51と受光素子52との間の光路
中から外れて、発光素子51の光が受光素子52に受光
されるようになる瞬間の遮光板49の位置とする。
図面符号12で示されている構成部分中に含まれてい
る}の具体的な構成例であって、図中に示す位置センサ
PSは、対向して配置されている発光素子51と受光素
子52との間の光路中を、円弧状の遮光板49が移動で
きるような構成態様のフォトインタラプタ50を使用す
ることができる。前記した円弧状の遮光板49は、既述
した歯車47が固着されている回転軸48に固着されて
いる。ドラムの中心軸の基準の位置及びリードリングL
rの中心軸の基準の位置は、前記した位置センサPSの
回転軸48に設けられている遮光板49が、対向して配
置されている発光素子51と受光素子52との間の光路
中から外れて、発光素子51の光が受光素子52に受光
されるようになる瞬間の遮光板49の位置とする。
【0028】それで、ドラムの中心軸の傾斜角の大きさ
と傾斜の方向及びリードリングLrの中心軸の傾斜角の
大きさと傾斜の方向とは、前記したドラムの中心軸の基
準の位置から遮光板49の回動量を知ることによって知
ることができる。また、前記した円弧状の遮光板49の
回動量は、モータ11に設けてあるロータリーエンコー
タREの出力パルスの個数によって知ることができる。
したがって、前記したドラムの中心軸の傾斜角の大きさ
と傾斜の向き及びリードリングLrの中心軸の傾斜角の
大きさと傾斜の向きとは、前記したドラムの中心軸及び
リードリングLrの中心軸が基準位置にある場合に、位
置センサPSとして用いられているフォトインタラプタ
50の出力信号によって所定の数値にプリセットされる
カウンタによって、前記したロータリーエンコータRE
から出力された回転パルスの個数を計数することにより
検出できることになる。
と傾斜の方向及びリードリングLrの中心軸の傾斜角の
大きさと傾斜の方向とは、前記したドラムの中心軸の基
準の位置から遮光板49の回動量を知ることによって知
ることができる。また、前記した円弧状の遮光板49の
回動量は、モータ11に設けてあるロータリーエンコー
タREの出力パルスの個数によって知ることができる。
したがって、前記したドラムの中心軸の傾斜角の大きさ
と傾斜の向き及びリードリングLrの中心軸の傾斜角の
大きさと傾斜の向きとは、前記したドラムの中心軸及び
リードリングLrの中心軸が基準位置にある場合に、位
置センサPSとして用いられているフォトインタラプタ
50の出力信号によって所定の数値にプリセットされる
カウンタによって、前記したロータリーエンコータRE
から出力された回転パルスの個数を計数することにより
検出できることになる。
【0029】本発明のVTRにおけるトラッキング誤差
情報の検出装置を含むVTRの構成部分の概略構成を示
すブロック図を示す図1において、1は再生信号(再生
FM信号)の入力端子、2はドラム回転基準信号DFF
の入力端子、3はヘッド選択信号HDSWの入力端子、
4はモード信号MODの入力端子、5はコントロールパ
ルスCTLPの入力端子である。前記した入力端子1に
供給された再生FM信号{図6〜図8中の信号PBFM
参照}は、隣接配置されていてアジマス角を異にしてい
る2個の回転磁気ヘッドから個別に再生された被変調波
信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レベルの大きな
方のヘッド再生信号が振幅検波器6において検波され
て、振幅検波器6からは図6〜図8の(b)中でSaと
して例示されているような再生FM信号PBFMのエン
ベロープ信号Saが出力される。そして、前記のように
振幅検波器6から出力された再生FM信号PBFMのエ
ンベロープ信号Saは、サンプルホールド回路7に供給
される。
情報の検出装置を含むVTRの構成部分の概略構成を示
すブロック図を示す図1において、1は再生信号(再生
FM信号)の入力端子、2はドラム回転基準信号DFF
の入力端子、3はヘッド選択信号HDSWの入力端子、
4はモード信号MODの入力端子、5はコントロールパ
ルスCTLPの入力端子である。前記した入力端子1に
供給された再生FM信号{図6〜図8中の信号PBFM
参照}は、隣接配置されていてアジマス角を異にしてい
る2個の回転磁気ヘッドから個別に再生された被変調波
信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レベルの大きな
方のヘッド再生信号が振幅検波器6において検波され
て、振幅検波器6からは図6〜図8の(b)中でSaと
して例示されているような再生FM信号PBFMのエン
ベロープ信号Saが出力される。そして、前記のように
振幅検波器6から出力された再生FM信号PBFMのエ
ンベロープ信号Saは、サンプルホールド回路7に供給
される。
【0030】図1中の振幅検波器6から出力された再生
FM信号PBFMのエンベロープ信号Saが、サンプル
ホールド回路7に供給されるような構成態様の場合にお
ける前記のサンプルホールド回路7では、タイミング信
号発生器13で発生されたサンプリングパルス(標本化
パルス)Sc{図6の(d),図7の(d),図8の
(c)参照}をサンプリングパルス(標本抽出信号)と
して用いて前記のエンベロープ信号Saから標本抽出を
行なう。サンプルホールド回路7において、サンプリン
グパルス(標本化パルス)Scの時点で前記のエンベロ
ープ信号Saから抽出した標本(サンプル)を所定の期
間中にわたって保持している信号Sb{図6の(e),
図7の(e),図7の(d)参照}は、アナログデジタ
ル変換器8に供給される。
FM信号PBFMのエンベロープ信号Saが、サンプル
ホールド回路7に供給されるような構成態様の場合にお
ける前記のサンプルホールド回路7では、タイミング信
号発生器13で発生されたサンプリングパルス(標本化
パルス)Sc{図6の(d),図7の(d),図8の
(c)参照}をサンプリングパルス(標本抽出信号)と
して用いて前記のエンベロープ信号Saから標本抽出を
行なう。サンプルホールド回路7において、サンプリン
グパルス(標本化パルス)Scの時点で前記のエンベロ
ープ信号Saから抽出した標本(サンプル)を所定の期
間中にわたって保持している信号Sb{図6の(e),
図7の(e),図7の(d)参照}は、アナログデジタ
ル変換器8に供給される。
【0031】図6に例示してある具体例は、磁気テープ
上に形成されていた記録跡と、再生動作時における回転
磁気ヘッドの移動軌跡との関係が図6の(a)に示され
ているような状態、すなわち、再生動作時にヘッド選択
信号HDSWによる回転磁気ヘッドの切換えが行なわれ
ていない状態で回転磁気ヘッドが1本の記録跡を横切っ
て再生信号を発生している状態の場合の再生信号につい
てのものであり、また図7及び図8に例示してある具体
例は、磁気テープ上に形成されていた記録跡と、再生動
作時における回転磁気ヘッドの移動軌跡との関係が図7
の(a){図8でも同様}に示されているような状態、
すなわち再生時に回転磁気ヘッドが複数本の記録跡を横
切って再生信号を発生している状態の場合の例であり、
ヘッド選択信号HDSWによって回転磁気ヘッドの切換
えが行なわれている状態での再生信号についてのもので
ある。
上に形成されていた記録跡と、再生動作時における回転
磁気ヘッドの移動軌跡との関係が図6の(a)に示され
ているような状態、すなわち、再生動作時にヘッド選択
信号HDSWによる回転磁気ヘッドの切換えが行なわれ
ていない状態で回転磁気ヘッドが1本の記録跡を横切っ
て再生信号を発生している状態の場合の再生信号につい
てのものであり、また図7及び図8に例示してある具体
例は、磁気テープ上に形成されていた記録跡と、再生動
作時における回転磁気ヘッドの移動軌跡との関係が図7
の(a){図8でも同様}に示されているような状態、
すなわち再生時に回転磁気ヘッドが複数本の記録跡を横
切って再生信号を発生している状態の場合の例であり、
ヘッド選択信号HDSWによって回転磁気ヘッドの切換
えが行なわれている状態での再生信号についてのもので
ある。
【0032】制御部9にはモード信号MOD、ヘッド選
択信号HDSW、ドラム回転基準信号DFF、ドラムの
中心軸の現在の傾斜角を示すデータC1などが供給され
ており、制御部9ではアナログデジタル変換器8から制
御部9に与えられたデジタルデータが、隣接配置されて
いてアジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッドの
内のどちらの回転磁気ヘッドからの再生信号によるもの
かを、ヘッド選択信号HDSWに基づいて判断して、そ
の判断結果によって演算を行なって正確なトラッキング
誤差情報(オフトラック情報)を発生する。さて、磁気
テープ上に形成されていた記録跡と、再生動作時におけ
る回転磁気ヘッドの移動軌跡との関係が図6の(a)に
示されているように、再生動作時にヘッド選択信号HD
SWによる回転磁気ヘッドの切換えが行なわれておら
ず、回転磁気ヘッドが1本の記録跡を横切って再生信号
を発生している状態の再生信号における各1垂直走査期
間をN分割(Nは2以上)した各区間で標本抽出して得
た標本値のデータは、オフトラック情報そのものであ
り、再生信号の信号レベルが小さい程、オフトラックの
程度が大きいことを示している。
択信号HDSW、ドラム回転基準信号DFF、ドラムの
中心軸の現在の傾斜角を示すデータC1などが供給され
ており、制御部9ではアナログデジタル変換器8から制
御部9に与えられたデジタルデータが、隣接配置されて
いてアジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッドの
内のどちらの回転磁気ヘッドからの再生信号によるもの
かを、ヘッド選択信号HDSWに基づいて判断して、そ
の判断結果によって演算を行なって正確なトラッキング
誤差情報(オフトラック情報)を発生する。さて、磁気
テープ上に形成されていた記録跡と、再生動作時におけ
る回転磁気ヘッドの移動軌跡との関係が図6の(a)に
示されているように、再生動作時にヘッド選択信号HD
SWによる回転磁気ヘッドの切換えが行なわれておら
ず、回転磁気ヘッドが1本の記録跡を横切って再生信号
を発生している状態の再生信号における各1垂直走査期
間をN分割(Nは2以上)した各区間で標本抽出して得
た標本値のデータは、オフトラック情報そのものであ
り、再生信号の信号レベルが小さい程、オフトラックの
程度が大きいことを示している。
【0033】前記のように、1垂直走査期間をN分割
(Nは2以上)した各区間で標本抽出を行なうのは、再
生FM信号PBFMのエンベロープの状態に基づいてオ
フトラック情報(トラッキング誤差情報)、すなわち、
ドラムの中心軸の傾斜情報を検出するためである。前記
したN分割した各区間について標本抽出して得た標本値
のすべてが同一になれば、磁気テープ上に形成されてい
た記録跡と、再生動作時における回転磁気ヘッドの移動
軌跡との関係が一致した状態となるようにドラムの中心
軸の傾斜が設定されたことを意味する。
(Nは2以上)した各区間で標本抽出を行なうのは、再
生FM信号PBFMのエンベロープの状態に基づいてオ
フトラック情報(トラッキング誤差情報)、すなわち、
ドラムの中心軸の傾斜情報を検出するためである。前記
したN分割した各区間について標本抽出して得た標本値
のすべてが同一になれば、磁気テープ上に形成されてい
た記録跡と、再生動作時における回転磁気ヘッドの移動
軌跡との関係が一致した状態となるようにドラムの中心
軸の傾斜が設定されたことを意味する。
【0034】ところで、磁気テープ上に形成されていた
記録跡と、再生動作時における回転磁気ヘッドの移動軌
跡との関係が図7の(a)に示されているように複数記
録跡を横切っていて、再生動作時にヘッド選択信号HD
SWによる回転磁気ヘッドの切換えが行なわれている状
態においては、1垂直走査期間中に回転磁気ヘッドが異
なるアジマス角の回転磁気ヘッドで記録形成された記録
跡を横切って図7の(b)あるいは図8の(a)に例示
されているような再生FM信号PBFMを発生すること
になるから、VTRにおける既述した集積回路の出力と
して得られる再生信号は図7の(b)あるいは図8の
(a)のような状態のものになる。前記のような状態の
再生FM信号が発生している状態においては、1垂直走
査期間をN分割(Nは2以上)した各区間で、再生FM
信号についての標本抽出を行なってみたところで、前記
したN分割した各区間について標本抽出して得た標本値
のデータがオフトラック情報を示すものとはならない。
記録跡と、再生動作時における回転磁気ヘッドの移動軌
跡との関係が図7の(a)に示されているように複数記
録跡を横切っていて、再生動作時にヘッド選択信号HD
SWによる回転磁気ヘッドの切換えが行なわれている状
態においては、1垂直走査期間中に回転磁気ヘッドが異
なるアジマス角の回転磁気ヘッドで記録形成された記録
跡を横切って図7の(b)あるいは図8の(a)に例示
されているような再生FM信号PBFMを発生すること
になるから、VTRにおける既述した集積回路の出力と
して得られる再生信号は図7の(b)あるいは図8の
(a)のような状態のものになる。前記のような状態の
再生FM信号が発生している状態においては、1垂直走
査期間をN分割(Nは2以上)した各区間で、再生FM
信号についての標本抽出を行なってみたところで、前記
したN分割した各区間について標本抽出して得た標本値
のデータがオフトラック情報を示すものとはならない。
【0035】それで制御部9ではアナログデジタル変換
器8から制御部9に与えられたデジタルデータが、隣接
配置されていてアジマス角を異にしている2個の回転磁
気ヘッドの内のどちらの回転磁気ヘッド(正のアジマス
角の磁気ギャップを有する回転磁気ヘッドと、負のアジ
マス角の磁気ギャップを有する回転磁気ヘッド)からの
再生信号によるものかを、既述のようにヘッド選択信号
HDSWに基づいて判断して、負のアジマス角の磁気ギ
ャップを有する回転磁気ヘッドからの再生信号によるデ
ジタルデータの場合には極性を反転させて、所定の演算
を行ない正確なトラッキング誤差情報(オフトラック情
報)を発生させるようにするのである。今、回転磁気ヘ
ッドからの再生信号の標本値をBとし、回転磁気ヘッド
が完全にオントラック状態にあるときに標本抽出された
最大値を示す標本値によるデジタルデータをBmaxと
し、また、回転磁気ヘッドが完全なオフトラック状態に
あるときに標本抽出された最小値を示す標本値によるデ
ジタルデータをBminとして、正のアジマス角の磁気
ギャップを有する回転磁気ヘッドが選択されている状態
におけるトラッキング誤差情報TEpと、負のアジマス
角の磁気ギャップを有する回転磁気ヘッドが選択されて
いる状態におけるトラッキング誤差情報TEmとは、そ
れぞれ次の(1),(2)式のように示される。
器8から制御部9に与えられたデジタルデータが、隣接
配置されていてアジマス角を異にしている2個の回転磁
気ヘッドの内のどちらの回転磁気ヘッド(正のアジマス
角の磁気ギャップを有する回転磁気ヘッドと、負のアジ
マス角の磁気ギャップを有する回転磁気ヘッド)からの
再生信号によるものかを、既述のようにヘッド選択信号
HDSWに基づいて判断して、負のアジマス角の磁気ギ
ャップを有する回転磁気ヘッドからの再生信号によるデ
ジタルデータの場合には極性を反転させて、所定の演算
を行ない正確なトラッキング誤差情報(オフトラック情
報)を発生させるようにするのである。今、回転磁気ヘ
ッドからの再生信号の標本値をBとし、回転磁気ヘッド
が完全にオントラック状態にあるときに標本抽出された
最大値を示す標本値によるデジタルデータをBmaxと
し、また、回転磁気ヘッドが完全なオフトラック状態に
あるときに標本抽出された最小値を示す標本値によるデ
ジタルデータをBminとして、正のアジマス角の磁気
ギャップを有する回転磁気ヘッドが選択されている状態
におけるトラッキング誤差情報TEpと、負のアジマス
角の磁気ギャップを有する回転磁気ヘッドが選択されて
いる状態におけるトラッキング誤差情報TEmとは、そ
れぞれ次の(1),(2)式のように示される。
【0036】TEp=B−Bmin …(1) TEm=Bmax−B …(2) 前記した回転磁気ヘッドが完全にオントラック状態にあ
るときに標本抽出された最大値を示す標本値によるデジ
タルデータをBmaxや、回転磁気ヘッドが完全なオフ
トラック状態にあるときに標本抽出された最小値を示す
標本値によるデジタルデータをBminなどの値は、逐
次測定するようにしてもよいが、予め測定値をメモリに
格納したルック・アップ・テーブルを設けるようにして
もよい。図7は、隣接配置されていてアジマス角を異に
している2個の回転磁気ヘッドの正のアジマス角の磁気
ギャップを有する回転磁気ヘッドのトラック幅と、負の
アジマス角の磁気ギャップを有する回転磁気ヘッドのト
ラック幅とが同一の場合についての具体例についてのも
のである。
るときに標本抽出された最大値を示す標本値によるデジ
タルデータをBmaxや、回転磁気ヘッドが完全なオフ
トラック状態にあるときに標本抽出された最小値を示す
標本値によるデジタルデータをBminなどの値は、逐
次測定するようにしてもよいが、予め測定値をメモリに
格納したルック・アップ・テーブルを設けるようにして
もよい。図7は、隣接配置されていてアジマス角を異に
している2個の回転磁気ヘッドの正のアジマス角の磁気
ギャップを有する回転磁気ヘッドのトラック幅と、負の
アジマス角の磁気ギャップを有する回転磁気ヘッドのト
ラック幅とが同一の場合についての具体例についてのも
のである。
【0037】また図8は、隣接配置されていてアジマス
角を異にしている2個の回転磁気ヘッドの正のアジマス
角の磁気ギャップを有する回転磁気ヘッドのトラック幅
と、負のアジマス角の磁気ギャップを有する回転磁気ヘ
ッドのトラック幅とが相違する場合についての具体例に
ついてのものである。すなわち、既述のように民生用の
VTRでは、隣接配置されていてアジマス角を異にして
いる2個の回転磁気ヘッド(ダブルアジマスヘッド)の
回転軌跡が磁気テープ上の記録跡を横切るような状態で
再生を行なわせて得た被変調波信号形態のヘッド再生信
号の内で、信号レベルの大きなヘッド再生信号を選択し
て再生信号として用いるようにする構成をVTRに採用
して、低コストで各種のトリックプレイの動作時におけ
る再生画像の改善が図られるようにしているのが一般的
であるが、民生用のVTRにおいて通常採用されている
ダブルアジマスヘッドは、SP(スタンダード・プレ
イ)用の回転磁気ヘッドと、EP(イクステンデッド・
プレイ)用の回転磁気ヘッドとを隣接配置させて構成し
ているものが使用されている。
角を異にしている2個の回転磁気ヘッドの正のアジマス
角の磁気ギャップを有する回転磁気ヘッドのトラック幅
と、負のアジマス角の磁気ギャップを有する回転磁気ヘ
ッドのトラック幅とが相違する場合についての具体例に
ついてのものである。すなわち、既述のように民生用の
VTRでは、隣接配置されていてアジマス角を異にして
いる2個の回転磁気ヘッド(ダブルアジマスヘッド)の
回転軌跡が磁気テープ上の記録跡を横切るような状態で
再生を行なわせて得た被変調波信号形態のヘッド再生信
号の内で、信号レベルの大きなヘッド再生信号を選択し
て再生信号として用いるようにする構成をVTRに採用
して、低コストで各種のトリックプレイの動作時におけ
る再生画像の改善が図られるようにしているのが一般的
であるが、民生用のVTRにおいて通常採用されている
ダブルアジマスヘッドは、SP(スタンダード・プレ
イ)用の回転磁気ヘッドと、EP(イクステンデッド・
プレイ)用の回転磁気ヘッドとを隣接配置させて構成し
ているものが使用されている。
【0038】民生用のVTRとして広く実用されている
VHS(登録商標)方式のVTRにおいて、前記したSP
用の回転磁気ヘッドと、EP(イクステンデッド・プレ
イ)用の回転磁気ヘッドとによってダブルアジマスヘッ
ドを構成させる場合に、SP用の回転磁気ヘッドのトラ
ック幅が58マイクロ・メートルであるが、EP(イク
ステンデッド・プレイ)用の回転磁気ヘッドとして、所
謂3倍モードでの記録再生用の回転磁気ヘッドとして使
用される19.3マイクロ・メートルのトラック幅を有
するものを用いた場合には、ダブルアジマスヘッドを構
成している2個の回転磁気ヘッドからの再生信号の信号
レベルは、それぞれの回転磁気ヘッドのトラック幅が異
なるのに応じて異なる。図9は、トラック幅を異にして
いるSP用の回転磁気ヘッドからの再生信号の信号レベ
ルBoと、EP用の回転磁気ヘッドからの再生信号の信
号レベルAoとが異なることを図示説明している図であ
る。
VHS(登録商標)方式のVTRにおいて、前記したSP
用の回転磁気ヘッドと、EP(イクステンデッド・プレ
イ)用の回転磁気ヘッドとによってダブルアジマスヘッ
ドを構成させる場合に、SP用の回転磁気ヘッドのトラ
ック幅が58マイクロ・メートルであるが、EP(イク
ステンデッド・プレイ)用の回転磁気ヘッドとして、所
謂3倍モードでの記録再生用の回転磁気ヘッドとして使
用される19.3マイクロ・メートルのトラック幅を有
するものを用いた場合には、ダブルアジマスヘッドを構
成している2個の回転磁気ヘッドからの再生信号の信号
レベルは、それぞれの回転磁気ヘッドのトラック幅が異
なるのに応じて異なる。図9は、トラック幅を異にして
いるSP用の回転磁気ヘッドからの再生信号の信号レベ
ルBoと、EP用の回転磁気ヘッドからの再生信号の信
号レベルAoとが異なることを図示説明している図であ
る。
【0039】図8はトラック幅を異にしている2個の回
転磁気ヘッドによって構成されているダブルアジマスヘ
ッドを用いた場合に、隣接配置されていてアジマス角を
異にしている2個の回転磁気ヘッドにおけるどちらの回
転磁気ヘッドから再生された被変調波信号形態のヘッド
再生信号のデジタルデータであるのかを、制御部に供給
されているヘッド選択信号によって判別して、デジタル
データが、予め定められた一方の回転磁気ヘッドが選択
されている期間中に、前記の各区間から得た検波再生信
号の標本値であった場合の正規化されたデジタルデータ
と、予め定められた一方の回転磁気ヘッドではない方の
回転磁気ヘッドが選択されている期間中に前記の各区間
から得た検波再生信号の標本値であった場合における正
規化されたデジタルデータの極性反転値とによってトラ
ッキング誤差信号を発生させるような演算が行なわれる
ことを図示説明している図である。
転磁気ヘッドによって構成されているダブルアジマスヘ
ッドを用いた場合に、隣接配置されていてアジマス角を
異にしている2個の回転磁気ヘッドにおけるどちらの回
転磁気ヘッドから再生された被変調波信号形態のヘッド
再生信号のデジタルデータであるのかを、制御部に供給
されているヘッド選択信号によって判別して、デジタル
データが、予め定められた一方の回転磁気ヘッドが選択
されている期間中に、前記の各区間から得た検波再生信
号の標本値であった場合の正規化されたデジタルデータ
と、予め定められた一方の回転磁気ヘッドではない方の
回転磁気ヘッドが選択されている期間中に前記の各区間
から得た検波再生信号の標本値であった場合における正
規化されたデジタルデータの極性反転値とによってトラ
ッキング誤差信号を発生させるような演算が行なわれる
ことを図示説明している図である。
【0040】図8はアジマス角が互に異なるとともにト
ラック幅を異にしている2個の回転磁気ヘッドからの再
生信号に基づいてトラッキング誤差情報を発生させる場
合を図示説明している図であり、図8の(a)は再生F
M信号PBFMの一例波形を示している。図8の(a)
に例示した再生FM信号PBFMは、図8の(e)に示
してあるヘッド選択信号HDSWのローレベルの期間と
対応している期間の信号部分とハイレベルの期間と対応
している期間の信号部分とが、前記した2個の回転磁気
ヘッドにおける特定な各一方のものによって再生された
再生FM信号である。
ラック幅を異にしている2個の回転磁気ヘッドからの再
生信号に基づいてトラッキング誤差情報を発生させる場
合を図示説明している図であり、図8の(a)は再生F
M信号PBFMの一例波形を示している。図8の(a)
に例示した再生FM信号PBFMは、図8の(e)に示
してあるヘッド選択信号HDSWのローレベルの期間と
対応している期間の信号部分とハイレベルの期間と対応
している期間の信号部分とが、前記した2個の回転磁気
ヘッドにおける特定な各一方のものによって再生された
再生FM信号である。
【0041】図8の(a)に例示した再生FM信号PB
FMを、振幅検波器6によって検波した図8の(b)に
示すエンベロープ信号Saは、アジマス角が互に異なる
とともにトラック幅を異にしている2個の回転磁気ヘッ
ドからの再生信号の内で、信号レベルの大きい方の再生
FM信号PBFMを出力している方の回転磁気ヘッドで
再生された再生FM信号PBFMのエンベロープを示し
ているから、この図8の(b)に示すエンベロープ信号
Saをサンプルホールド回路7に与えて、図8の(c)
に示すサンプリングパルスScを用いてサンプルホール
ドして得た、図8の(d)に例示されているような1垂
直走査期間内におけるN個の標本値Sbは、前記のよう
に、アジマス角が互に異なるとともにトラック幅を異に
している2個の回転磁気ヘッドからの再生信号に基づく
ものであるために、正確なトラッキング情報を示しては
いない。
FMを、振幅検波器6によって検波した図8の(b)に
示すエンベロープ信号Saは、アジマス角が互に異なる
とともにトラック幅を異にしている2個の回転磁気ヘッ
ドからの再生信号の内で、信号レベルの大きい方の再生
FM信号PBFMを出力している方の回転磁気ヘッドで
再生された再生FM信号PBFMのエンベロープを示し
ているから、この図8の(b)に示すエンベロープ信号
Saをサンプルホールド回路7に与えて、図8の(c)
に示すサンプリングパルスScを用いてサンプルホール
ドして得た、図8の(d)に例示されているような1垂
直走査期間内におけるN個の標本値Sbは、前記のよう
に、アジマス角が互に異なるとともにトラック幅を異に
している2個の回転磁気ヘッドからの再生信号に基づく
ものであるために、正確なトラッキング情報を示しては
いない。
【0042】図8の(d)に例示されているような標本
値Sbをアナログデジタル変換器8によりAD変換して
得たデジタルデータが供給された制御部9では、前記の
アナログデジタル変換器8から制御部9に与えられたデ
ジタルデータが、隣接配置されていてアジマス角が互に
異なるとともにトラック幅を異にしている2個の回転磁
気ヘッドの内のどちらの回転磁気ヘッドからの再生信号
によるものかを、ヘッド選択信号HDSWに基づいて判
断して、負のアジマス角の磁気ギャップを有する回転磁
気ヘッドからの再生信号によるデジタルデータの場合に
は極性を反転させ、既述した(1),(2)式を用いて
所定の演算を行なって図8の(f)に例示されるような
信号を発生させる。
値Sbをアナログデジタル変換器8によりAD変換して
得たデジタルデータが供給された制御部9では、前記の
アナログデジタル変換器8から制御部9に与えられたデ
ジタルデータが、隣接配置されていてアジマス角が互に
異なるとともにトラック幅を異にしている2個の回転磁
気ヘッドの内のどちらの回転磁気ヘッドからの再生信号
によるものかを、ヘッド選択信号HDSWに基づいて判
断して、負のアジマス角の磁気ギャップを有する回転磁
気ヘッドからの再生信号によるデジタルデータの場合に
は極性を反転させ、既述した(1),(2)式を用いて
所定の演算を行なって図8の(f)に例示されるような
信号を発生させる。
【0043】ところが、図8の(f)に例示される信号
は、2個の回転磁気ヘッドにおけるトラック幅の違いに
よる信号レベルの違いを含んでいるものであるから、こ
の図8の(f)に例示される信号は正確なトラッキング
誤差情報(オフトラック情報)としては使用できない。
それで、制御部9では、前記した図8の(f)に例示さ
れる信号について、2個の回転磁気ヘッドにおけるトラ
ック幅の違いによる信号レベルの違いを補正して、図8
の(g)に例示されるような正確なトラッキング誤差情
報(オフトラック情報)を発生させる。
は、2個の回転磁気ヘッドにおけるトラック幅の違いに
よる信号レベルの違いを含んでいるものであるから、こ
の図8の(f)に例示される信号は正確なトラッキング
誤差情報(オフトラック情報)としては使用できない。
それで、制御部9では、前記した図8の(f)に例示さ
れる信号について、2個の回転磁気ヘッドにおけるトラ
ック幅の違いによる信号レベルの違いを補正して、図8
の(g)に例示されるような正確なトラッキング誤差情
報(オフトラック情報)を発生させる。
【0044】すなわち、前記した隣接配置されていてア
ジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッドのトラッ
ク幅が異なるものであった場合には、前記の制御部9で
はアナログデジタル変換器8から供給されたデジタルデ
ータについて、前記の2個の回転磁気ヘッドからのヘッ
ド再生信号の最大出力値を所定の値に対応させるような
正規化を行ない、隣接配置されていてアジマス角を異に
している2個の回転磁気ヘッドにおけるどちらの回転磁
気ヘッドから再生された被変調波信号形態のヘッド再生
信号のデジタルデータであるのかを、制御部9に供給さ
れているヘッド選択信号HDSWによって判別して、デ
ジタルデータが、予め定められた一方の回転磁気ヘッド
が選択されている期間中に、前記の各区間から得た検波
再生信号の標本値であった場合の正規化されたデジタル
データと、予め定められた一方の回転磁気ヘッドではな
い方の回転磁気ヘッドが選択されている期間中に前記の
各区間から得た検波再生信号の標本値であった場合に、
正規化されたデジタルデータの極性反転値とを用いて、
既述の(1),(2)式による演算を行なって、正確な
トラッキング誤差信号を発生させる。
ジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッドのトラッ
ク幅が異なるものであった場合には、前記の制御部9で
はアナログデジタル変換器8から供給されたデジタルデ
ータについて、前記の2個の回転磁気ヘッドからのヘッ
ド再生信号の最大出力値を所定の値に対応させるような
正規化を行ない、隣接配置されていてアジマス角を異に
している2個の回転磁気ヘッドにおけるどちらの回転磁
気ヘッドから再生された被変調波信号形態のヘッド再生
信号のデジタルデータであるのかを、制御部9に供給さ
れているヘッド選択信号HDSWによって判別して、デ
ジタルデータが、予め定められた一方の回転磁気ヘッド
が選択されている期間中に、前記の各区間から得た検波
再生信号の標本値であった場合の正規化されたデジタル
データと、予め定められた一方の回転磁気ヘッドではな
い方の回転磁気ヘッドが選択されている期間中に前記の
各区間から得た検波再生信号の標本値であった場合に、
正規化されたデジタルデータの極性反転値とを用いて、
既述の(1),(2)式による演算を行なって、正確な
トラッキング誤差信号を発生させる。
【0045】2個の回転磁気ヘッドにおけるトラック幅
の大小の違いによる信号レベルの違いが、例えば図9中
のBo,Aoであったとした場合には、図8の(a)に
例示した再生FM信号PBFMは、図8の(e)に示し
てあるヘッド選択信号HDSWのローレベルの期間と対
応している期間の信号部分とハイレベルの期間と対応し
ている期間の信号部分とについて判別される、トラック
幅の小さな方の回転磁気ヘッドの再生信号と対応してい
るデジタルデータ値に、Bo/Aoの数値を乗算して正
確なトラッキング誤差信号を発生させる。そして、前記
したトラッキング誤差信号は、既述したドラムの中心軸
の傾斜角やリードリングLrの中心軸の傾斜角を制御部
の制御の下に変更させる際に使用できる。
の大小の違いによる信号レベルの違いが、例えば図9中
のBo,Aoであったとした場合には、図8の(a)に
例示した再生FM信号PBFMは、図8の(e)に示し
てあるヘッド選択信号HDSWのローレベルの期間と対
応している期間の信号部分とハイレベルの期間と対応し
ている期間の信号部分とについて判別される、トラック
幅の小さな方の回転磁気ヘッドの再生信号と対応してい
るデジタルデータ値に、Bo/Aoの数値を乗算して正
確なトラッキング誤差信号を発生させる。そして、前記
したトラッキング誤差信号は、既述したドラムの中心軸
の傾斜角やリードリングLrの中心軸の傾斜角を制御部
の制御の下に変更させる際に使用できる。
【0046】ドラムの中心軸の傾斜角やリードリングL
rの中心軸の傾斜角を制御部の制御の下に変更させるこ
とにより、前記したドラムの中心軸の傾斜角やリードリ
ングLrの中心軸の傾斜角が適正な状態にされた後に、
制御部の制御の下にドラムモータの回転基準信号に対す
るキャプスタンモータの回転位相の制御によるトラッキ
ング調整を行なう(この場合に前記のNの値は1であっ
てもよい)。前記のドラムの中心軸の傾斜角やリードリ
ングLrの中心軸の傾斜角の変更動作と、ドラムモータ
の回転基準信号に対するキャプスタンモータの回転位相
の制御によるトラッキング調整動作とを順次交互に行な
い、磁気テープに形成されている記録跡と回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡面とが一致した状態となるようにして、ト
リックプレイ再生時におけるノイズレス再生の状態とさ
せることができる。
rの中心軸の傾斜角を制御部の制御の下に変更させるこ
とにより、前記したドラムの中心軸の傾斜角やリードリ
ングLrの中心軸の傾斜角が適正な状態にされた後に、
制御部の制御の下にドラムモータの回転基準信号に対す
るキャプスタンモータの回転位相の制御によるトラッキ
ング調整を行なう(この場合に前記のNの値は1であっ
てもよい)。前記のドラムの中心軸の傾斜角やリードリ
ングLrの中心軸の傾斜角の変更動作と、ドラムモータ
の回転基準信号に対するキャプスタンモータの回転位相
の制御によるトラッキング調整動作とを順次交互に行な
い、磁気テープに形成されている記録跡と回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡面とが一致した状態となるようにして、ト
リックプレイ再生時におけるノイズレス再生の状態とさ
せることができる。
【0047】ところで、前記のようにドラムの中心軸の
傾斜角の大きさと傾斜の向き及びリードリングLrの中
心軸の傾斜角の大きさと傾斜の向きとを変更させて、再
生動作時における回転磁気ヘッドの回転軌跡と、磁気テ
ープに記録されていた記録跡との方向が一致していて、
その状態で得られる再生FM信号PBFMを振幅検波し
て得たエンベロープ信号Saについて、1垂直走査期間
を複数の区間に分割した状態における各区間から標本抽
出した信号の大きさは同一になったとしても、両者の重
なり合いの状態が例えば図12に例示されているように
記録跡の幅方向についての一部の場合も生じる。しか
し、図12のような場合には、キャプスタンモータの回
転位相を移相させてトラッキングをとれば、前記両者を
重ね合わせることが可能となる。
傾斜角の大きさと傾斜の向き及びリードリングLrの中
心軸の傾斜角の大きさと傾斜の向きとを変更させて、再
生動作時における回転磁気ヘッドの回転軌跡と、磁気テ
ープに記録されていた記録跡との方向が一致していて、
その状態で得られる再生FM信号PBFMを振幅検波し
て得たエンベロープ信号Saについて、1垂直走査期間
を複数の区間に分割した状態における各区間から標本抽
出した信号の大きさは同一になったとしても、両者の重
なり合いの状態が例えば図12に例示されているように
記録跡の幅方向についての一部の場合も生じる。しか
し、図12のような場合には、キャプスタンモータの回
転位相を移相させてトラッキングをとれば、前記両者を
重ね合わせることが可能となる。
【0048】本発明のトラッキング誤差情報の検出装置
を備えたVTRでは、再生動作モードと対応して定まっ
ている磁気テープの走行速度を示すモード信号MOD
を、入力端子4を介して制御部9に与え、また、制御回
路10から制御部9に対して、ドラムの中心軸の現在の
傾斜角を示すデータC1を与え、さらに、制御部9では
モータ11を逆転方向に回転させる信号Sgを発生させ
て制御回路10に与え、さらにまた、制御部9では前記
の再生動作モードに応じた磁気テープの走行速度に対応
するモータの停止目標計数値データD1を制御回路10
に与えた後にモータ11を正転方向に回転させる信号S
tを制御回路10に供給する。それにより制御回路10
がモータ11を所定の回転方向に駆動制御し、モータ1
1を前記したモータの停止目標計数値データD1で定め
られた位置で停止させる。前記のモータ11は、前記の
モータの停止目標計数値データD1によって定められて
いる位置で確実に停止できるように、低速回転させるよ
うにしてある。
を備えたVTRでは、再生動作モードと対応して定まっ
ている磁気テープの走行速度を示すモード信号MOD
を、入力端子4を介して制御部9に与え、また、制御回
路10から制御部9に対して、ドラムの中心軸の現在の
傾斜角を示すデータC1を与え、さらに、制御部9では
モータ11を逆転方向に回転させる信号Sgを発生させ
て制御回路10に与え、さらにまた、制御部9では前記
の再生動作モードに応じた磁気テープの走行速度に対応
するモータの停止目標計数値データD1を制御回路10
に与えた後にモータ11を正転方向に回転させる信号S
tを制御回路10に供給する。それにより制御回路10
がモータ11を所定の回転方向に駆動制御し、モータ1
1を前記したモータの停止目標計数値データD1で定め
られた位置で停止させる。前記のモータ11は、前記の
モータの停止目標計数値データD1によって定められて
いる位置で確実に停止できるように、低速回転させるよ
うにしてある。
【0049】前記したモータ11による駆動によってド
ラムの中心軸の傾斜角が、再生動作モードと対応して定
まっている磁気テープの走行速度に適するものとして定
められている角度に設定された状態で、回転磁気ヘッド
で再生された再生FM信号PBFMを、振幅検波して得
たエンベロープ信号Saにおける1垂直走査期間におけ
るN個所から標本抽出した信号の大きさの差が予め定め
られた値以上の場合、すなわち、再生動作時における回
転磁気ヘッドの回転軌跡と、磁気テープに記録されてい
た記録跡との方向とが、予め定めた値よりもずれていた
場合には、前記のずれを補正できる方向でドラムの中心
軸の傾斜角が変更されるようにモータ11を駆動する。
ラムの中心軸の傾斜角が、再生動作モードと対応して定
まっている磁気テープの走行速度に適するものとして定
められている角度に設定された状態で、回転磁気ヘッド
で再生された再生FM信号PBFMを、振幅検波して得
たエンベロープ信号Saにおける1垂直走査期間におけ
るN個所から標本抽出した信号の大きさの差が予め定め
られた値以上の場合、すなわち、再生動作時における回
転磁気ヘッドの回転軌跡と、磁気テープに記録されてい
た記録跡との方向とが、予め定めた値よりもずれていた
場合には、前記のずれを補正できる方向でドラムの中心
軸の傾斜角が変更されるようにモータ11を駆動する。
【0050】前記の補正動作を、回転磁気ヘッドで再生
された再生FM信号PBFMを振幅検波して得たエンベ
ロープ信号Saにおける1垂直走査期間における複数個
所から標本抽出した信号の大きさの差が予め定められた
値以下になるまで繰返し行なう。前記した補正動作によ
って、回転磁気ヘッドで再生された再生FM信号PBF
Mを振幅検波して得たエンベロープ信号Saにおける1
垂直走査期間における複数個所から標本抽出した信号の
大きさの差が予め定められた値以下になった場合に、前
記の標本抽出された信号が小さかった場合、すなわち、
再生動作時における回転磁気ヘッドの回転軌跡と、磁気
テープに記録されていた記録跡との方向が一致した場合
でも、両者の重なり合いの状態が例えば図12に例示さ
れているように一部の場合には、次にキャプスタンモー
タの回転位相を移相させてトラッキングをとって前記両
者を重ね合わせるようにするのである。それにより、回
転磁気ヘッドの回転軌跡と記録跡とが略々一致させるよ
うな状態に制御できることになる。前記の制御部9に対
して、モード信号の入力端子4を介して供給されるモー
ド信号は、既述したドラムの中心軸の傾斜角を設定する
ための情報であり、磁気記録再生装置の動作モードが通
常の記録モードの場合には、ドラムの中心軸の傾斜角が
標準の傾斜に固定された状態として記録再生動作が行な
われるようにされる。
された再生FM信号PBFMを振幅検波して得たエンベ
ロープ信号Saにおける1垂直走査期間における複数個
所から標本抽出した信号の大きさの差が予め定められた
値以下になるまで繰返し行なう。前記した補正動作によ
って、回転磁気ヘッドで再生された再生FM信号PBF
Mを振幅検波して得たエンベロープ信号Saにおける1
垂直走査期間における複数個所から標本抽出した信号の
大きさの差が予め定められた値以下になった場合に、前
記の標本抽出された信号が小さかった場合、すなわち、
再生動作時における回転磁気ヘッドの回転軌跡と、磁気
テープに記録されていた記録跡との方向が一致した場合
でも、両者の重なり合いの状態が例えば図12に例示さ
れているように一部の場合には、次にキャプスタンモー
タの回転位相を移相させてトラッキングをとって前記両
者を重ね合わせるようにするのである。それにより、回
転磁気ヘッドの回転軌跡と記録跡とが略々一致させるよ
うな状態に制御できることになる。前記の制御部9に対
して、モード信号の入力端子4を介して供給されるモー
ド信号は、既述したドラムの中心軸の傾斜角を設定する
ための情報であり、磁気記録再生装置の動作モードが通
常の記録モードの場合には、ドラムの中心軸の傾斜角が
標準の傾斜に固定された状態として記録再生動作が行な
われるようにされる。
【0051】図1に示されている2個の制御回路14,
10の内で制御回路14は、キャプスタンモータ15の
回転位相制御を行なう制御回路であり、それの具体的な
構成例が図3のブロック図に例示されている。前記の制
御回路14には制御部9から比較基準信号を移相させる
値を示すデータD2が供給されるとともに、入力端子2
からのヘッドスイッチ信号DFFや、入力端子5からの
コントロール信号CTLPも制御回路14に供給されて
いる。前記した制御回路14からキャプスタンモータ1
5には、モータ駆動信号MD2が供給されており、ま
た、キャプスタンモータ15に取付けられている周波数
発電機で発生された信号CAPFGが、キャプスタンモ
ータ15側から制御回路14に供給されている。
10の内で制御回路14は、キャプスタンモータ15の
回転位相制御を行なう制御回路であり、それの具体的な
構成例が図3のブロック図に例示されている。前記の制
御回路14には制御部9から比較基準信号を移相させる
値を示すデータD2が供給されるとともに、入力端子2
からのヘッドスイッチ信号DFFや、入力端子5からの
コントロール信号CTLPも制御回路14に供給されて
いる。前記した制御回路14からキャプスタンモータ1
5には、モータ駆動信号MD2が供給されており、ま
た、キャプスタンモータ15に取付けられている周波数
発電機で発生された信号CAPFGが、キャプスタンモ
ータ15側から制御回路14に供給されている。
【0052】また図1中の制御回路10は、ドラムの中
心軸の傾斜角を変化させるための駆動用のモータ11の
駆動制御動作を行なう。図中においてモータ11に隣接
して示すブロック12は、モータ11に設けてあるロー
タリーエンコーダRE、及び位置センサPSとして使用
されているフォトインタラプタ(図5参照)等のセンサ
である。制御回路10によって行なわれるモータ11の
駆動の制御動作は次のようにして行なわれる。前記の制
御部9から制御回路10に対しては、モータの停止目標
計数値データD1と、モータ11を正転方向に回転させ
る信号Stとが供給され、また、制御回路10から制御
部9に対しては、ドラムの中心軸の傾斜角の現在値を示
すデータC1が供給される。また、前記の制御回路10
からモータ11に対しては、モータの駆動信号MD1が
供給され、センサ12から制御回路10に対しては、ロ
ータリエンコーダREで発生された回転パルスRPLS
と、位置センサPSで発生された基準位置信号STAが
供給される。
心軸の傾斜角を変化させるための駆動用のモータ11の
駆動制御動作を行なう。図中においてモータ11に隣接
して示すブロック12は、モータ11に設けてあるロー
タリーエンコーダRE、及び位置センサPSとして使用
されているフォトインタラプタ(図5参照)等のセンサ
である。制御回路10によって行なわれるモータ11の
駆動の制御動作は次のようにして行なわれる。前記の制
御部9から制御回路10に対しては、モータの停止目標
計数値データD1と、モータ11を正転方向に回転させ
る信号Stとが供給され、また、制御回路10から制御
部9に対しては、ドラムの中心軸の傾斜角の現在値を示
すデータC1が供給される。また、前記の制御回路10
からモータ11に対しては、モータの駆動信号MD1が
供給され、センサ12から制御回路10に対しては、ロ
ータリエンコーダREで発生された回転パルスRPLS
と、位置センサPSで発生された基準位置信号STAが
供給される。
【0053】図2に示されている制御回路10におい
て、19は計数器であり、前記の計数器19では、セン
サ12における位置センサPSで発生された基準位置信
号STAがプリセット端子に供給された時点に、置数器
20に設定されていた数値をプリセットして、センサ1
2におけるロータリエンコーダREで発生された回転パ
ルスRPLSを被計数パルスとして計数動作を行なっ
て、その計数値C1、すなわちドラムの中心軸の傾斜角
の現在値を比較器16に与えるとともに制御部9に供給
する。既述したように、1垂直走査期間をN分割してな
るN区間の内の各1区間から再生された再生FM信号と
対応するエンベロープ信号Saの信号レベルを示す信号
が、アナログデジタル変換器8によってアナログデジタ
ル変換されたデータが与えられた制御部9では、前記の
アナログデジタル変換器8から与えられたデータ間の差
を算出し、前記のデータ間の差の値に基づいて、ドラム
の中心軸の傾斜角の目標値と対応するモータの停止目標
計数値データD1を決定し、それを制御回路10に与え
る。
て、19は計数器であり、前記の計数器19では、セン
サ12における位置センサPSで発生された基準位置信
号STAがプリセット端子に供給された時点に、置数器
20に設定されていた数値をプリセットして、センサ1
2におけるロータリエンコーダREで発生された回転パ
ルスRPLSを被計数パルスとして計数動作を行なっ
て、その計数値C1、すなわちドラムの中心軸の傾斜角
の現在値を比較器16に与えるとともに制御部9に供給
する。既述したように、1垂直走査期間をN分割してな
るN区間の内の各1区間から再生された再生FM信号と
対応するエンベロープ信号Saの信号レベルを示す信号
が、アナログデジタル変換器8によってアナログデジタ
ル変換されたデータが与えられた制御部9では、前記の
アナログデジタル変換器8から与えられたデータ間の差
を算出し、前記のデータ間の差の値に基づいて、ドラム
の中心軸の傾斜角の目標値と対応するモータの停止目標
計数値データD1を決定し、それを制御回路10に与え
る。
【0054】また制御部9では、前記した1垂直走査期
間をN分割してなるN区間の内の各1区間から再生され
た再生FM信号と対応するエンベロープ信号Saの信号
レベルを示す信号による順次のデータ間の差の値が、1
区間前の信号レベルの信号によるデータ間の差の値より
も大きくなった場合には、前回行なわれたドラムの中心
軸の傾斜角の変化の方向とは逆の方向に、ドラムの中心
軸の傾斜角を所定量だけ変化させるようにするモータ1
1を逆転方向に回転させる信号Sgを発生させて、それ
を制御回路10に供給する。前記のように、モータ11
を正転方向に回転させる信号Stが制御部9で発生され
て、それが制御部9から制御回路10に与えられると、
前記したモータ11を正転方向に回転させる信号Stに
より制御回路10のセットリセットフリップフロップ1
7がセットされる。また、モータ11を逆転方向に回転
させる信号Sgが制御部9で発生されて、それが制御部
9から制御回路10に与えられると、前記した信号Sg
により制御回路10のセットリセットフリップフロップ
18がセットされる。
間をN分割してなるN区間の内の各1区間から再生され
た再生FM信号と対応するエンベロープ信号Saの信号
レベルを示す信号による順次のデータ間の差の値が、1
区間前の信号レベルの信号によるデータ間の差の値より
も大きくなった場合には、前回行なわれたドラムの中心
軸の傾斜角の変化の方向とは逆の方向に、ドラムの中心
軸の傾斜角を所定量だけ変化させるようにするモータ1
1を逆転方向に回転させる信号Sgを発生させて、それ
を制御回路10に供給する。前記のように、モータ11
を正転方向に回転させる信号Stが制御部9で発生され
て、それが制御部9から制御回路10に与えられると、
前記したモータ11を正転方向に回転させる信号Stに
より制御回路10のセットリセットフリップフロップ1
7がセットされる。また、モータ11を逆転方向に回転
させる信号Sgが制御部9で発生されて、それが制御部
9から制御回路10に与えられると、前記した信号Sg
により制御回路10のセットリセットフリップフロップ
18がセットされる。
【0055】制御回路10におけるセットリセットフリ
ップフロップ17がセットされると、それのQ出力端子
から出力されたハイレベルの状態の信号がスイッチSW
1をオンの状態にする。スイッチSW1がオンの状態にさ
れると、正電源22がモータ駆動回路24に接続される
ことにより、モータ駆動回路24からモータ11には、
モータ11を正転させるようなモータ駆動信号MD1が
供給される。モータ11の正転動作によって、第1の傾
斜度変化用ねじ39と第2の傾斜度変化用ねじ45とが
歯車(40,41,43,44の内の所定のもの)を介
して回動駆動されて、ドラムの中心軸の傾斜角及びリー
ドリングLrの中心軸の傾斜角が変化される。
ップフロップ17がセットされると、それのQ出力端子
から出力されたハイレベルの状態の信号がスイッチSW
1をオンの状態にする。スイッチSW1がオンの状態にさ
れると、正電源22がモータ駆動回路24に接続される
ことにより、モータ駆動回路24からモータ11には、
モータ11を正転させるようなモータ駆動信号MD1が
供給される。モータ11の正転動作によって、第1の傾
斜度変化用ねじ39と第2の傾斜度変化用ねじ45とが
歯車(40,41,43,44の内の所定のもの)を介
して回動駆動されて、ドラムの中心軸の傾斜角及びリー
ドリングLrの中心軸の傾斜角が変化される。
【0056】また、制御回路10におけるセットリセッ
トフリップフロップ18がセットされると、それのQ出
力端子から出力されたハイレベルの状態の信号がスイッ
チSW3をオンの状態にする。スイッチSW3がオンの状
態にされると、負電源23がモータ駆動回路24に接続
されることにより、モータ駆動回路24からモータ11
には、モータ11を逆転させるようなモータ駆動信号M
D1が供給される。モータ11の逆転動作によって、第
1の傾斜度変化用ねじ39と第2の傾斜度変化用ねじ4
5とが歯車(40,41,43,44の内の所定のも
の)を介して回動駆動されて、ドラムの中心軸の傾斜角
及びリードリングLrの中心軸の傾斜角が変化される。
トフリップフロップ18がセットされると、それのQ出
力端子から出力されたハイレベルの状態の信号がスイッ
チSW3をオンの状態にする。スイッチSW3がオンの状
態にされると、負電源23がモータ駆動回路24に接続
されることにより、モータ駆動回路24からモータ11
には、モータ11を逆転させるようなモータ駆動信号M
D1が供給される。モータ11の逆転動作によって、第
1の傾斜度変化用ねじ39と第2の傾斜度変化用ねじ4
5とが歯車(40,41,43,44の内の所定のも
の)を介して回動駆動されて、ドラムの中心軸の傾斜角
及びリードリングLrの中心軸の傾斜角が変化される。
【0057】前記のようなモータ11の正転動作、ある
いは逆転動作によって、ドラムの中心軸の傾斜角及びリ
ードリングLrの中心軸の傾斜角が、大きくなる方向で
の目標位置または傾斜角が小さくなる方向での目標位置
に向かって変化して行くのにつれて、ドラムの中心軸の
傾斜角の現在の値を示す計数器19の計数値C1が変化
して行く。そして、比較器16に供給されている前記し
た計数器19の計数値C1と、制御部9から比較器16
に供給されているモータの停止目標計数値データD1と
が一致すると、前記の比較器16から出力された一致パ
ルスによって、セットリセットフリップフロップ18が
リセットされてノア回路21からハイレベルの出力信号
が出力されて、それがSW2をオンの状態にする。スイ
ッチSW2がオンの状態になるとモータ駆動回路24の
入力側に接地電位が与えられて、モータ駆動回路24に
よるモータ11の駆動々作が停止して、ドラムの中心軸
の傾斜角が、制御部9で設定された目標位置に保持され
ることになる。このようにして、前記した制御部9と制
御回路10などによる制御動作により、ドラムの中心軸
の傾斜角の変化が繰返して行なわれて、回転磁気ヘッド
の回転軌跡と記録跡とが略々一致させるような状態に制
御される。
いは逆転動作によって、ドラムの中心軸の傾斜角及びリ
ードリングLrの中心軸の傾斜角が、大きくなる方向で
の目標位置または傾斜角が小さくなる方向での目標位置
に向かって変化して行くのにつれて、ドラムの中心軸の
傾斜角の現在の値を示す計数器19の計数値C1が変化
して行く。そして、比較器16に供給されている前記し
た計数器19の計数値C1と、制御部9から比較器16
に供給されているモータの停止目標計数値データD1と
が一致すると、前記の比較器16から出力された一致パ
ルスによって、セットリセットフリップフロップ18が
リセットされてノア回路21からハイレベルの出力信号
が出力されて、それがSW2をオンの状態にする。スイ
ッチSW2がオンの状態になるとモータ駆動回路24の
入力側に接地電位が与えられて、モータ駆動回路24に
よるモータ11の駆動々作が停止して、ドラムの中心軸
の傾斜角が、制御部9で設定された目標位置に保持され
ることになる。このようにして、前記した制御部9と制
御回路10などによる制御動作により、ドラムの中心軸
の傾斜角の変化が繰返して行なわれて、回転磁気ヘッド
の回転軌跡と記録跡とが略々一致させるような状態に制
御される。
【0058】しかしながら、前記のように再生FM信号
PBFMを振幅検波して得たエンベロープ信号Saにつ
いて、1垂直走査期間をN分割してなるN区間の内の各
1区間から再生された再生FM信号と対応するエンベロ
ープ信号Saの信号レベルを示す信号による順次のデー
タが同一となるように、ドラムの中心軸の傾斜角及びリ
ードリングLrの中心軸の傾斜角を変更させることによ
り、再生動作時における回転磁気ヘッドの回転軌跡と、
磁気テープに記録されていた記録跡との方向を一致させ
ることができた場合でも、両者の重なり合いの状態が例
えば図12に例示されているような状態の場合には、再
生FM信号PBFMが低い信号レベルのものとして再生
されることになる。このような場合にはキャプスタンモ
ータの回転位相を移相させてトラッキングをとることに
より、前記の両者が良好に重ね合わされた状態になって
高レベルの再生FM信号PBFMが得られる。
PBFMを振幅検波して得たエンベロープ信号Saにつ
いて、1垂直走査期間をN分割してなるN区間の内の各
1区間から再生された再生FM信号と対応するエンベロ
ープ信号Saの信号レベルを示す信号による順次のデー
タが同一となるように、ドラムの中心軸の傾斜角及びリ
ードリングLrの中心軸の傾斜角を変更させることによ
り、再生動作時における回転磁気ヘッドの回転軌跡と、
磁気テープに記録されていた記録跡との方向を一致させ
ることができた場合でも、両者の重なり合いの状態が例
えば図12に例示されているような状態の場合には、再
生FM信号PBFMが低い信号レベルのものとして再生
されることになる。このような場合にはキャプスタンモ
ータの回転位相を移相させてトラッキングをとることに
より、前記の両者が良好に重ね合わされた状態になって
高レベルの再生FM信号PBFMが得られる。
【0059】それで、再生出力が最大になるように、キ
ャプスタン周波数発電機の出力信号を分周した信号と、
入力映像信号の垂直同期信号に関連した周期性信号を遅
延させて得た信号とを位相比較して得た信号によりキャ
プスタンモータの回転位相を制御するようにしている。
開始の直前にその状態に保持するように制御したりする
ようにして、記録動作の開始の直前の時点において、新
たに記録形成されるべき記録跡とコントロールパルスと
の関係を、磁気テープにおける記録済みの記録跡とコン
トロールパルスとの関係と同じになるようにして、前記
の問題を解決しているのであり、前記した制御動作は制
御部9と制御回路14とによって行なわれる。
ャプスタン周波数発電機の出力信号を分周した信号と、
入力映像信号の垂直同期信号に関連した周期性信号を遅
延させて得た信号とを位相比較して得た信号によりキャ
プスタンモータの回転位相を制御するようにしている。
開始の直前にその状態に保持するように制御したりする
ようにして、記録動作の開始の直前の時点において、新
たに記録形成されるべき記録跡とコントロールパルスと
の関係を、磁気テープにおける記録済みの記録跡とコン
トロールパルスとの関係と同じになるようにして、前記
の問題を解決しているのであり、前記した制御動作は制
御部9と制御回路14とによって行なわれる。
【0060】制御回路14の具体的な構成例を示す図3
において、入力映像信号に同期して1垂直走査期間毎に
ハイレベルの状態とローレベルの状態とを繰返えしてい
るドラム回転基準信号DFFが、減算カウンタ27と単
安定マルチバイブレータ32とに供給されており、前記
の減算カウンタ27には、制御部9から比較基準信号を
移相させる値を示すデータD2が供給されているととも
に、アンド回路26からクロック信号が供給されてい
る。また、モード信号によって分周比が変更されるプロ
グラマブル分周器30には被計数信号としてコントロー
ル信号CTLPが与えられている。そして前記した減算
カウンタ27は、ドラム回転基準信号DFFが、それの
プリセット端子に与えられた時点に、前記した比較基準
信号を移相させる値を示すデータD2がプリセットされ
る。前記の減算カウンタ27にプリセットされた数値
は、発振器25で発振されたクロックパルスがアンド回
路26を介して供給されることにより減算されて行く。
において、入力映像信号に同期して1垂直走査期間毎に
ハイレベルの状態とローレベルの状態とを繰返えしてい
るドラム回転基準信号DFFが、減算カウンタ27と単
安定マルチバイブレータ32とに供給されており、前記
の減算カウンタ27には、制御部9から比較基準信号を
移相させる値を示すデータD2が供給されているととも
に、アンド回路26からクロック信号が供給されてい
る。また、モード信号によって分周比が変更されるプロ
グラマブル分周器30には被計数信号としてコントロー
ル信号CTLPが与えられている。そして前記した減算
カウンタ27は、ドラム回転基準信号DFFが、それの
プリセット端子に与えられた時点に、前記した比較基準
信号を移相させる値を示すデータD2がプリセットされ
る。前記の減算カウンタ27にプリセットされた数値
は、発振器25で発振されたクロックパルスがアンド回
路26を介して供給されることにより減算されて行く。
【0061】そして、前記した減算カウンタ27の数値
が零になったときに、零検出器28からハイレベルの信
号が出力されて、それが位相比較器29と、単安定マル
チバイブレータ33とに供給される。ドラム回転基準信
号DFFがプリセット端子に与えられることによって、
減算カウンタ27がプリセットされた時点に、前記した
ドラム回転基準信号DFFによってトリガされた単安定
マルチバイブレータ32からの出力信号が、セット端子
に供給されることによりフリップフロップ31がセット
され、それのQ出力端子がハイレベルの状態になると、
前記した発振器25で発振されたクロックパルスがアン
ド回路26を介して減算カウンタ27に供給されて、減
算カウンタ27が計数を開始する。
が零になったときに、零検出器28からハイレベルの信
号が出力されて、それが位相比較器29と、単安定マル
チバイブレータ33とに供給される。ドラム回転基準信
号DFFがプリセット端子に与えられることによって、
減算カウンタ27がプリセットされた時点に、前記した
ドラム回転基準信号DFFによってトリガされた単安定
マルチバイブレータ32からの出力信号が、セット端子
に供給されることによりフリップフロップ31がセット
され、それのQ出力端子がハイレベルの状態になると、
前記した発振器25で発振されたクロックパルスがアン
ド回路26を介して減算カウンタ27に供給されて、減
算カウンタ27が計数を開始する。
【0062】また、前記のフリップフロップ31は、前
記した減算カウンタ27の数値が零になって、零検出器
28から出力されたハイレベルの信号によってトリガさ
れた単安定マルチバイブレータ33の出力信号がリセッ
ト端子に供給された時点にリセットされ、それによりフ
リップフロップ31のQ出力端子がローレベルとなるた
めに、発振器25からアンド回路26を介して減算カウ
ンタ27にクロックパルスが供給されなくなる。すなわ
ち、前記のようにフリップフロップ31からゲート信号
が与えられている前記したアンド回路26は、前記のド
ラム回転基準信号DFFの1周期中に、2度以上のハイ
レベルの出力が前記した零検出器28から出力されない
ようにするために、発振器25から減算カウンタ27に
供給されるクロックパルスの入力を制限する動作を行な
っている。
記した減算カウンタ27の数値が零になって、零検出器
28から出力されたハイレベルの信号によってトリガさ
れた単安定マルチバイブレータ33の出力信号がリセッ
ト端子に供給された時点にリセットされ、それによりフ
リップフロップ31のQ出力端子がローレベルとなるた
めに、発振器25からアンド回路26を介して減算カウ
ンタ27にクロックパルスが供給されなくなる。すなわ
ち、前記のようにフリップフロップ31からゲート信号
が与えられている前記したアンド回路26は、前記のド
ラム回転基準信号DFFの1周期中に、2度以上のハイ
レベルの出力が前記した零検出器28から出力されない
ようにするために、発振器25から減算カウンタ27に
供給されるクロックパルスの入力を制限する動作を行な
っている。
【0063】制御部9から制御回路14に供給されてい
る比較基準信号を移相させる値を示すデータD2は、ド
ラム回転基準信号DFFの時点から零検出器28からハ
イレベルの状態の信号が出力される時点までの時間を決
定するから、比較基準信号を移相させる値を示すデータ
D2を回転目標位相としているキャプスタンモータの回
転位相は、比較基準信号を移相させる値を示すデータD
2の変化によって変化する。前記した位相比較器29で
生じた誤差信号と、周波数発電機で発生された信号CA
PFGを周波数電圧変換器34によって電圧に変換した
信号とが与えられている減算器35からの出力信号が位
相補償回路36において位相補償された信号は、モータ
駆動回路37によってモータ駆動信号MD2としてキャ
プスタンモータ15に与えられる。そして、キャプスタ
ンモータの回転位相の変化は、回転磁気ヘッドの回転軌
跡を記録跡の幅方向に変化させることになるから、前記
のようにキャプスタンモータの回転位相を変化させるこ
とによってトラッキング制御ができることになる。
る比較基準信号を移相させる値を示すデータD2は、ド
ラム回転基準信号DFFの時点から零検出器28からハ
イレベルの状態の信号が出力される時点までの時間を決
定するから、比較基準信号を移相させる値を示すデータ
D2を回転目標位相としているキャプスタンモータの回
転位相は、比較基準信号を移相させる値を示すデータD
2の変化によって変化する。前記した位相比較器29で
生じた誤差信号と、周波数発電機で発生された信号CA
PFGを周波数電圧変換器34によって電圧に変換した
信号とが与えられている減算器35からの出力信号が位
相補償回路36において位相補償された信号は、モータ
駆動回路37によってモータ駆動信号MD2としてキャ
プスタンモータ15に与えられる。そして、キャプスタ
ンモータの回転位相の変化は、回転磁気ヘッドの回転軌
跡を記録跡の幅方向に変化させることになるから、前記
のようにキャプスタンモータの回転位相を変化させるこ
とによってトラッキング制御ができることになる。
【0064】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように、本発明のVTRにおけるトラッキング誤差情
報の検出装置は、ドラムの周面の一部へ巻回された状態
の磁気テープを、記録動作時における磁気テープの走行
速度と異なる走行速度で磁気テープを走行させた状態で
の再生動作を行なう際に、記録跡に回転磁気ヘッドの回
転軌跡面が一致する状態となるようにドラムの中心軸の
傾斜角を設定して行なわれる磁気テープの記録跡からの
記録情報の再生動作が、隣接配置されていてアジマス角
を異にしている2個の回転磁気ヘッド(ダブルアジマス
ヘッド)で行なわれて、前記の2個の磁気ヘッドより個
別に再生された被変調波信号形態のヘッド再生信号が、
集積回路化された回路基板に供給され、前記の回路基板
では前記した2個の回転磁気ヘッドから個別に再生され
た被変調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レベ
ルの大きな方のヘッド再生信号が、ヘッド選択信号によ
って行なわれる選択動作により選択して集積回路から出
力されるようなVTRにおいて、前記の集積回路から出
力された2個の回転磁気ヘッドから個別に再生された被
変調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レベルの
大きな方のヘッド再生信号が順次に選択されて時間軸上
に直列に配列された状態の被変調波信号形態のヘッド再
生信号を、振幅検波器で検波してからサンプルホールド
回路に供給し、振幅検波器からの出力信号が供給される
サンプルホールド回路では、1垂直走査期間をN(ただ
しNは2以上の自然数)分割して得た各区間毎の信号に
ついて標本抽出を行ない、サンプルホールド回路におい
て標本抽出された各区間毎の標本値の信号を、アナログ
デジタル変換器でデジタル信号に変換して、アナログデ
ジタル変換器からデジタルデータとして制御部に供給
し、前記の制御部では、アナログデジタル変換器から供
給されたデジタルデータについて、隣接配置されていて
アジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッドにおけ
るどちらの回転磁気ヘッドから再生された被変調波信号
形態のヘッド再生信号のデジタルデータであるのかを、
制御部に供給されているヘッド選択信号によって判別し
て、デジタルデータが、予め定められた一方の回転磁気
ヘッドが選択されている期間中に、前記の各区間から得
た検波再生信号の標本値であった場合のデジタルデータ
と、予め定められた一方の回転磁気ヘッドではない方の
回転磁気ヘッドが選択されている期間中に前記の各区間
から得た検波再生信号の標本値であった場合には、デジ
タルデータの極性反転値とによってトラッキング誤差信
号を発生させ、また、前記した隣接配置されていてアジ
マス角を異にしている2個の回転磁気ヘッドのトラック
幅が異なるものであった場合には、前記の制御部ではア
ナログデジタル変換器から供給されたデジタルデータに
ついて、前記の2個の回転磁気ヘッドからのヘッド再生
信号の最大出力値を所定の値に対応させるような正規化
を行なって、隣接配置されていてアジマス角を異にして
いる2個の回転磁気ヘッドにおけるどちらの回転磁気ヘ
ッドから再生された被変調波信号形態のヘッド再生信号
のデジタルデータであるのかを、制御部に供給されてい
るヘッド選択信号によって判別して、デジタルデータ
が、予め定められた一方の回転磁気ヘッドが選択されて
いる期間中に、前記の各区間から得た検波再生信号の標
本値であった場合の正規化されたデジタルデータと、予
め定められた一方の回転磁気ヘッドではない方の回転磁
気ヘッドが選択されている期間中に前記の各区間から得
た検波再生信号の標本値であった場合には、正規化され
たデジタルデータの極性反転値とによってトラッキング
誤差信号を発生させるようにしたものであるから、本発
明では記録動作時の磁気テープの走行速度とは異なる磁
気テープの走行速度で再生動作を行なう各種のトリック
プレイの再生動作時に、隣接配置されていてアジマス角
を異にしている2個の回転磁気ヘッドの回転軌跡が磁気
テープ上の記録跡を横切るような状態で再生を行なわせ
て得た被変調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号
レベルの大きなヘッド再生信号を選択して再生信号とし
て用いて各種のトリックプレイの動作時における再生画
像の改善が、低コストで行なわれるようにしているVT
Rについて、各種のトリックプレイの再生画像の画質を
より一層良好なものにするために、磁気テープの走行速
度と対応してドラムの傾斜や磁気テープの基準縁の通路
を変化させて、磁気テープの走行方向と、回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡面の方向とを相対的に変化させるようにし
て回転磁気ヘッドの回転軌跡面の方向とを相対的に変化
させ、回転磁気ヘッドを記録跡に追跡させようとして、
回転磁気ヘッドの回転軌跡と記録跡とのずれ量を検出
し、前記のずれ量が零となるように前記したドラムの傾
斜の状態や磁気テープの基準縁の通路の位置を自動制御
によって行なわせようとした場合に必要とされる磁気ヘ
ッドの回転軌跡と記録跡とのずれ量の情報は、従来の民
生用のVTRのように隣接配置されていてアジマス角を
異にしている2個の回転磁気ヘッドから再生された被変
調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レベルの大
きなヘッド再生信号を選択して再生信号として出力させ
るような構成とされている集積回路基板を使用してい
て、隣接配置されていてアジマス角を異にしている2個
の回転磁気ヘッドから再生された被変調波信号形態のヘ
ッド再生信号を集積回路基板から個別に取出すことがで
きなかった点を良好に解決し、前記した集積回路基板か
ら出力された再生信号によるデジタルデータについて、
ヘッド選択信号から得られるヘッド再生信号の区別の情
報を用いて演算処理を行なうことにより、簡単な構成に
より正確なトラッキング誤差情報を容易に発生させるこ
とができ、本発明によれば既述した従来の問題点は良好
に解決できる。
なように、本発明のVTRにおけるトラッキング誤差情
報の検出装置は、ドラムの周面の一部へ巻回された状態
の磁気テープを、記録動作時における磁気テープの走行
速度と異なる走行速度で磁気テープを走行させた状態で
の再生動作を行なう際に、記録跡に回転磁気ヘッドの回
転軌跡面が一致する状態となるようにドラムの中心軸の
傾斜角を設定して行なわれる磁気テープの記録跡からの
記録情報の再生動作が、隣接配置されていてアジマス角
を異にしている2個の回転磁気ヘッド(ダブルアジマス
ヘッド)で行なわれて、前記の2個の磁気ヘッドより個
別に再生された被変調波信号形態のヘッド再生信号が、
集積回路化された回路基板に供給され、前記の回路基板
では前記した2個の回転磁気ヘッドから個別に再生され
た被変調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レベ
ルの大きな方のヘッド再生信号が、ヘッド選択信号によ
って行なわれる選択動作により選択して集積回路から出
力されるようなVTRにおいて、前記の集積回路から出
力された2個の回転磁気ヘッドから個別に再生された被
変調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レベルの
大きな方のヘッド再生信号が順次に選択されて時間軸上
に直列に配列された状態の被変調波信号形態のヘッド再
生信号を、振幅検波器で検波してからサンプルホールド
回路に供給し、振幅検波器からの出力信号が供給される
サンプルホールド回路では、1垂直走査期間をN(ただ
しNは2以上の自然数)分割して得た各区間毎の信号に
ついて標本抽出を行ない、サンプルホールド回路におい
て標本抽出された各区間毎の標本値の信号を、アナログ
デジタル変換器でデジタル信号に変換して、アナログデ
ジタル変換器からデジタルデータとして制御部に供給
し、前記の制御部では、アナログデジタル変換器から供
給されたデジタルデータについて、隣接配置されていて
アジマス角を異にしている2個の回転磁気ヘッドにおけ
るどちらの回転磁気ヘッドから再生された被変調波信号
形態のヘッド再生信号のデジタルデータであるのかを、
制御部に供給されているヘッド選択信号によって判別し
て、デジタルデータが、予め定められた一方の回転磁気
ヘッドが選択されている期間中に、前記の各区間から得
た検波再生信号の標本値であった場合のデジタルデータ
と、予め定められた一方の回転磁気ヘッドではない方の
回転磁気ヘッドが選択されている期間中に前記の各区間
から得た検波再生信号の標本値であった場合には、デジ
タルデータの極性反転値とによってトラッキング誤差信
号を発生させ、また、前記した隣接配置されていてアジ
マス角を異にしている2個の回転磁気ヘッドのトラック
幅が異なるものであった場合には、前記の制御部ではア
ナログデジタル変換器から供給されたデジタルデータに
ついて、前記の2個の回転磁気ヘッドからのヘッド再生
信号の最大出力値を所定の値に対応させるような正規化
を行なって、隣接配置されていてアジマス角を異にして
いる2個の回転磁気ヘッドにおけるどちらの回転磁気ヘ
ッドから再生された被変調波信号形態のヘッド再生信号
のデジタルデータであるのかを、制御部に供給されてい
るヘッド選択信号によって判別して、デジタルデータ
が、予め定められた一方の回転磁気ヘッドが選択されて
いる期間中に、前記の各区間から得た検波再生信号の標
本値であった場合の正規化されたデジタルデータと、予
め定められた一方の回転磁気ヘッドではない方の回転磁
気ヘッドが選択されている期間中に前記の各区間から得
た検波再生信号の標本値であった場合には、正規化され
たデジタルデータの極性反転値とによってトラッキング
誤差信号を発生させるようにしたものであるから、本発
明では記録動作時の磁気テープの走行速度とは異なる磁
気テープの走行速度で再生動作を行なう各種のトリック
プレイの再生動作時に、隣接配置されていてアジマス角
を異にしている2個の回転磁気ヘッドの回転軌跡が磁気
テープ上の記録跡を横切るような状態で再生を行なわせ
て得た被変調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号
レベルの大きなヘッド再生信号を選択して再生信号とし
て用いて各種のトリックプレイの動作時における再生画
像の改善が、低コストで行なわれるようにしているVT
Rについて、各種のトリックプレイの再生画像の画質を
より一層良好なものにするために、磁気テープの走行速
度と対応してドラムの傾斜や磁気テープの基準縁の通路
を変化させて、磁気テープの走行方向と、回転磁気ヘッ
ドの回転軌跡面の方向とを相対的に変化させるようにし
て回転磁気ヘッドの回転軌跡面の方向とを相対的に変化
させ、回転磁気ヘッドを記録跡に追跡させようとして、
回転磁気ヘッドの回転軌跡と記録跡とのずれ量を検出
し、前記のずれ量が零となるように前記したドラムの傾
斜の状態や磁気テープの基準縁の通路の位置を自動制御
によって行なわせようとした場合に必要とされる磁気ヘ
ッドの回転軌跡と記録跡とのずれ量の情報は、従来の民
生用のVTRのように隣接配置されていてアジマス角を
異にしている2個の回転磁気ヘッドから再生された被変
調波信号形態のヘッド再生信号の内で、信号レベルの大
きなヘッド再生信号を選択して再生信号として出力させ
るような構成とされている集積回路基板を使用してい
て、隣接配置されていてアジマス角を異にしている2個
の回転磁気ヘッドから再生された被変調波信号形態のヘ
ッド再生信号を集積回路基板から個別に取出すことがで
きなかった点を良好に解決し、前記した集積回路基板か
ら出力された再生信号によるデジタルデータについて、
ヘッド選択信号から得られるヘッド再生信号の区別の情
報を用いて演算処理を行なうことにより、簡単な構成に
より正確なトラッキング誤差情報を容易に発生させるこ
とができ、本発明によれば既述した従来の問題点は良好
に解決できる。
【図1】本発明のVTRにおけるトラッキング誤差情報
の検出装置を含むVTRの構成部分の概略構成を示すブ
ロック図である。
の検出装置を含むVTRの構成部分の概略構成を示すブ
ロック図である。
【図2】本発明装置の一部の構成態様を示すブロック図
である。
である。
【図3】本発明装置の一部の構成態様を示すブロック図
である。
である。
【図4】VTRの一部の機構部分の断面図である。
【図5】一部の構成部材の斜視図である。
【図6】動作説明のための波形図である。
【図7】動作説明のための波形図である。
【図8】動作説明のための波形図である。
【図9】動作説明のための波形図である。
【図10】ドラムの傾斜の状態を説明するための図であ
る。
る。
【図11】磁気テープの記録跡と回転磁気ヘッドの回転
軌跡との関係を説明するための平面図である。
軌跡との関係を説明するための平面図である。
【図12】磁気テープの記録跡と回転磁気ヘッドの回転
軌跡との関係を説明するための平面図である。
軌跡との関係を説明するための平面図である。
DB…ドラムベース、DA…上ドラムDuと下ドラムD
dとリードリングLrとからなるドラム構体、Ha,H
b…上ドラムDuの外周方向で互いに180度対称の位
置に設けられている回転磁気ヘッド部、RE…ロータリ
エンコーダ、PS…基準位置検出器、1…再生信号(再
生FM信号)の入力端子、2…ドラム回転基準信号DF
Fの入力端子、3…ヘッド選択信号HDSWの入力端
子、4…モード信号MODの入力端子、5…コントロー
ルパルスCTLPの入力端子、6…振幅検波器、7…サ
ンプルホールド回路、8…アナログデジタル変換器、9
…制御部、10,14…制御回路、11…モータ、12
…センサ、13…タイミング信号発生器、15…キャプ
スタンモータ、16…比較器、17,18…セットリセ
ットフリップフロップ、19…計数器、20…置数器、
21…ノア回路、22…正電源、23…負電源、24…
モータ駆動回路、25…発振器、26…アンド回路、2
7…減算カウンタ、28…零検出器、29…位相比較
器、31…フリップフロップ、32,33…単安定マル
チバイブレータ、38…下ドラムDdの下面、39…第
1の傾斜度変化用ねじ、40,41,43,44…歯
車、49…円弧状の遮光板、50…フォトインタラプ
タ、51…発光素子、52…受光素子、53…リードリ
ングLrの下面、
dとリードリングLrとからなるドラム構体、Ha,H
b…上ドラムDuの外周方向で互いに180度対称の位
置に設けられている回転磁気ヘッド部、RE…ロータリ
エンコーダ、PS…基準位置検出器、1…再生信号(再
生FM信号)の入力端子、2…ドラム回転基準信号DF
Fの入力端子、3…ヘッド選択信号HDSWの入力端
子、4…モード信号MODの入力端子、5…コントロー
ルパルスCTLPの入力端子、6…振幅検波器、7…サ
ンプルホールド回路、8…アナログデジタル変換器、9
…制御部、10,14…制御回路、11…モータ、12
…センサ、13…タイミング信号発生器、15…キャプ
スタンモータ、16…比較器、17,18…セットリセ
ットフリップフロップ、19…計数器、20…置数器、
21…ノア回路、22…正電源、23…負電源、24…
モータ駆動回路、25…発振器、26…アンド回路、2
7…減算カウンタ、28…零検出器、29…位相比較
器、31…フリップフロップ、32,33…単安定マル
チバイブレータ、38…下ドラムDdの下面、39…第
1の傾斜度変化用ねじ、40,41,43,44…歯
車、49…円弧状の遮光板、50…フォトインタラプ
タ、51…発光素子、52…受光素子、53…リードリ
ングLrの下面、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/588 G11B 5/027
Claims (2)
- 【請求項1】 ドラムの周面の一部へ巻回された状態の
磁気テープに、回転磁気ヘッドを用いて記録再生動作が
行なわれるようにされており、記録動作時における磁気
テープの走行速度と異なる走行速度で磁気テープを走行
させた状態で再生動作を行なう場合に、磁気テープに形
成されている記録跡に対して回転磁気ヘッドの回転軌跡
面を一致させるように機能する構成部材の動作の下に、
隣接配置されていてアジマス角を異にしている2個の回
転磁気ヘッドによって再生された被変調波信号形態のヘ
ッド再生信号の内で、信号レベルの大きなヘッド再生信
号が選択的に集積回路から出力されてヘッド再生信号と
して用いられるVTRにおけるトラッキング誤差情報の
検出装置であって、集積回路から出力されたヘッド再生
信号を検波して検波再生信号を得る手段と、1垂直走査
期間をN(ただしNは2以上の自然数)分割して得た各
区間毎に、前記した検波再生信号を標本抽出する手段
と、前記の2個の回転磁気ヘッドからのヘッド再生信号
の内で信号レベルの大きなヘッド再生信号を選択するの
に用いられているヘッド選択信号によって、予め定めら
れた一方の回転磁気ヘッドが選択されている期間中に、
前記の各区間から得た検波再生信号の標本値と、前記の
ヘッド選択信号によって、予め定められた一方の回転磁
気ヘッドではない方の回転磁気ヘッドが選択されている
期間中に前記の各区間から得た検波再生信号の標本値の
極性反転値とを用いてトラッキング誤差信号を得る手段
とを備えてなるVTRにおけるトラッキング誤差情報の
検出装置。 - 【請求項2】 ドラムの周面の一部へ巻回された状態の
磁気テープに、回転磁気ヘッドを用いて記録再生動作が
行なわれるようにされており、記録動作時における磁気
テープの走行速度と異なる走行速度で磁気テープを走行
させた状態で再生動作を行なう場合に、磁気テープに形
成されている記録跡に対して回転磁気ヘッドの回転軌跡
面を一致させるように機能する構成部材の動作の下に、
隣接配置されていてアジマス角を異にしている2個の回
転磁気ヘッドによって再生された被変調波信号形態のヘ
ッド再生信号の内で、信号レベルの大きなヘッド再生信
号が選択的に集積回路から出力されてヘッド再生信号と
して用いられるVTRにおけるトラッキング誤差情報の
検出装置であって、集積回路から出力されたヘッド再生
信号を検波して検波再生信号を得る手段と、1垂直走査
期間をN(ただしNは2以上の自然数)分割して得た各
区間毎に、前記した検波再生信号を標本抽出する手段
と、前記の2個の回転磁気ヘッドからのヘッド再生信号
の最大出力値を所定の値に対応させて正規化する手段
と、前記の2個の回転磁気ヘッドからのヘッド再生信号
の内で信号レベルの大きなヘッド再生信号を選択するの
に用いられているヘッド選択信号によって、予め定めら
れた一方の回転磁気ヘッドが選択されている期間中に、
前記の各区間から得た検波再生信号の標本値と、前記の
ヘッド選択信号によって、予め定められた一方の回転磁
気ヘッドではない方の回転磁気ヘッドが選択されている
期間中に前記の各区間から得た検波再生信号の標本値の
極性反転値とを用いてトラッキング誤差信号を得る手段
とを備えてなるVTRにおけるトラッキング誤差情報の
検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07023381A JP3099665B2 (ja) | 1995-01-18 | 1995-01-18 | Vtrにおけるトラッキング誤差情報の検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07023381A JP3099665B2 (ja) | 1995-01-18 | 1995-01-18 | Vtrにおけるトラッキング誤差情報の検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08194929A JPH08194929A (ja) | 1996-07-30 |
JP3099665B2 true JP3099665B2 (ja) | 2000-10-16 |
Family
ID=12108958
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07023381A Expired - Fee Related JP3099665B2 (ja) | 1995-01-18 | 1995-01-18 | Vtrにおけるトラッキング誤差情報の検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3099665B2 (ja) |
-
1995
- 1995-01-18 JP JP07023381A patent/JP3099665B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08194929A (ja) | 1996-07-30 |
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