JPH1196623A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JPH1196623A
JPH1196623A JP9278269A JP27826997A JPH1196623A JP H1196623 A JPH1196623 A JP H1196623A JP 9278269 A JP9278269 A JP 9278269A JP 27826997 A JP27826997 A JP 27826997A JP H1196623 A JPH1196623 A JP H1196623A
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guide pole
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JP9278269A
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Hiromichi Hirayama
博通 平山
Toshio Kaneshiro
寿雄 金城
Katsuyuki Shudo
勝行 首藤
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 他の磁気記録再生装置との間で記録再生動作
についての互換性のある磁気記録再生装置を提供する。 【解決手段】 ローディング動作の完了時に、機体の固
定部側に設けられている高さ制御機構中の動力伝達系の
駆動歯車22と、ローディングポールPB側に設けられ
ている高さ制御機構の従動歯車7gとが噛合わされるよ
うにする。従動歯車7gの回転により高さ位置が変化す
るガイドポールPGに位置センサPSの遮光板13を取
付けておき、前記の遮光板13の回動変位の状態を検出
して位置検出信号を発生する位置センサPSのフォトイ
ンタラプタ24を機体の固定部に設けておく。ローディ
ング動作の開始前に、ポールベースPBに設けられてい
るガイドポールGPに取付けられている位置センサPS
の遮光板13の検出端面13aが、テープカセットTC
内に張設されている磁気テープに面している状態にす
る。それにより、磁気記録再生装置に対するテープカセ
ットの着脱時に、磁気テープが緩んでいたとしても、磁
気テープを損傷させないようにできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録再生装置、
特に、磁気記録再生装置の機体の固定部に対して、回転
軌跡面が所定の位置に形成されるように設けられている
回転磁気ヘッドによって、ドラム周面の一部へ巻回され
ている磁気テープに対する記録,再生動作が行なわれ、
前記したドラム周面の一部へ巻回されるべき磁気テープ
におけるドラム周面への巻始め側と巻終り側との走行路
中に個別に配置されるローディング機構のポールベース
に設けられている第1,第2のガイドポールの高さを、
磁気テープからの再生信号に基づいて得た前記した第1
のガイドポールに近い位置における記録跡の曲り情報
と、前記した第2のガイドポールに近い位置における記
録跡の曲り情報とを用いて発生させた高さ制御信号によ
り変化させて、前記した回転磁気ヘッドの回転軌跡に磁
気テープの記録跡を合わせる閉ループの自動制御動作が
行なわれるように、ガイドポールの高さに関する情報を
発生する位置センサ及びロータリエンコーダならびに磁
気記録再生装置の機体の固定部に設けられている駆動源
及び動力伝達機構を含んで構成されている高さ制御機構
を有する磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ドラムの周面の一部へ巻回された状態の
磁気テープを所定の走行速度で走行させて、回転磁気ヘ
ッドの回転軌跡と対応している特定な記録跡パターン
(トラックパターン)を磁気テープに形成させ、記録再
生動作を行なうようにしている磁気記録再生装置は、ビ
デオ・テープ・レコーダ(VTR)、あるいはビデオ・カ
セット・レコーダ(VCR)として広く実用されてい
る。そして、前記したトラックパターンは、磁気記録再
生装置で採用している磁気記録再生方式毎に、それぞれ
特定なフォーマットのものになっているが、同一の磁気
記録再生方式に従って動作するように作られている同一
規格の磁気記録再生装置であっても、許容されている製
作誤差の存在によるばらつき、その他の原因によって、
個々の磁気記録再生装置毎に回転磁気ヘッドの回転軌跡
と対応して磁気テープに形成されるトラックパターン
は、それぞれ異なっているのが普通である。
【0003】前記した理由により、磁気テープに形成さ
れるトラックパターンは、個々の磁気記録再生装置毎に
それぞれ異なっているから、磁気記録再生装置で記録し
た記録済みの磁気テープを、記録に用いた磁気記録再生
装置以外の磁気記録再生装置によって記録再生する場合
(互換記録再生動作時)には、良好な再生動作が行なわ
れないことも生じる。特に、高密度記録のために狭い記
録跡幅(トラック幅)の記録跡によってトラックパター
ンが形成されている場合における互換記録再生動作時に
重大な支障を生じさせることがある。
【0004】例えば、近年になって、19μmの記録跡
幅を有する3本の記録跡を磁気テープTに同時に並列記
録することにより、所謂、ハイビジョンの画像情報の記
録再生も可能にできるようにした新しい形態のVTR
(所謂W−VHS方式のVTR)が提案されたが、前記
の新しい形態のVTRにおいては、磁気テープTに同時
に並列的に形成される3本の記録跡の内で隣接する2本
の記録跡は、互いに逆方向のアジマス角を有する2個の
回転磁気ヘッドによって映像信号の記録再生に用いられ
ており、また、残り1本の記録跡は他の1個の回転磁気
ヘッドによって音響信号の記録再生に用いられていて、
前記の音響信号記録再生用の回転磁気ヘッドによってア
フターレコーディングも可能なようにされている。
【0005】ところで、前記のVTRにおける1本の記
録跡における曲りの許容値は、7μm程度とされている
から、互換記録再生動作によって例えばアフターレコー
ディングが行なわれた場合には、記録済み磁気テープの
記録跡と回転磁気ヘッドの回転軌跡との間に、最大で1
4μm程度のずれが生じる可能性がある。それで、今、
仮に記録済み磁気テープの記録跡と回転磁気ヘッドの回
転軌跡との間に、前記のように14μmのずれが生じた
場合を考えると、前記の場合には記録済み磁気テープに
おける音響信号の記録跡に対してアフターレコーディン
グを行なうべき音響信号記録再生用の回転磁気ヘッド
が、前記した記録済み磁気テープにおける音響信号記録
用の記録跡から14μmだけ隣接の映像信号記録用の記
録跡の方にずれるために、19μmの記録跡幅を有する
映像信号記録用の記録跡の内の14μmの幅の部分がア
フターレコーディング用の音響信号によって重ね書きさ
れた状態になって、本来の映像信号の記録部分としては
5μmの幅の部分だけが残されるだけになり再生映像信
号の品質が劣化することになる。
【0006】前述のような問題点を解決するのには、回
転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気テープTの記録跡とを一
致させればよいのであり、従来から開ループ制御回路
または閉ループ制御回路におけるアクチュエータとして
使用される電気ー機械変換素子(例えば、ボイスコイル
モータ、電歪素子のバイモルフ)を用いて構成した磁気
ヘッド駆動装置によって駆動変位させることにより、回
転磁気ヘッドを磁気ヘッドの記録跡に追跡できるように
させる。 例えば実公昭63ー34126号公報、実
開昭61ー158633号公報等に開示されているよう
に、回転磁気ヘッドを取付けた回転ドラムと下ドラムと
を一体的に傾斜させて、回転ヘッドが磁気テープTの記
録跡を追跡できるようにする。 例えば特開昭60ー
115043号公報に開示されているように、積層され
た圧電素子によってガイドポールの高さを変化させる。
例えば実開昭61ー153151号公報に開示され
ているように、ねじ部を構成させたガイドポールのシャ
フトに歯車を固着させ、その歯車をモータで回転させて
ガイドポールの高さを変化させる。 等の各種の解決手
段が提案されて来ている。
【0007】ところが、小型に構成した1台の磁気ヘッ
ドの駆動装置に搭載できる回転磁気ヘッドは2個程度で
あるために、例えば、所謂、深層記録方式によって音響
信号を記録再生するのに使用される音声ヘッドをも、前
記の磁気ヘッドの駆動装置に搭載させるようにすること
は困難である他に、前記した磁気ヘッド駆動装置は非常
に高価であるので、前記したの解決手段は安価なこと
が必要とされている民生用のVTRには使用でき難く、
また、既述したの解決手段のように回転ドラムと下ド
ラムとを一体的に傾斜させて回転ヘッドが磁気テープT
の記録跡を追跡できるようにした磁気記録再生装置で
は、大きな質量の部材を傾斜させるために大きな駆動力
が必要とされるという欠点があり、さらに、前記した
の解決手段では積層圧電素子は数百ボルトの駆動電圧に
よって数ミクロンの変位量しか得られないために実用的
ではなく、さらにまたの解決手段ではローディング動
作時に移動されるポールベースにモータや歯車を設けて
実施することは極めて困難であるという問題点があっ
た。
【0008】それで、本出願人会社では前記したような
従来装置における問題点の生じない磁気記録再生装置と
して、特開平7ー57351号公報に開示されたような
磁気記録再生装置、すなわち、磁気記録再生装置の機体
の固定部に対して、回転軌跡面が所定の位置に形成され
るように設けられている回転磁気ヘッドによって、ドラ
ム周面の一部へ巻回されている磁気テープに対する記
録,再生動作が行なわれるようにされており、また、前
記したドラム周面の一部へ巻回されるべき磁気テープに
おけるドラム周面への巻始め側と巻終り側との走行路中
に個別に配置されるローディング機構のポールベースに
螺設してあるねじ孔に、ガイドポールのシャフトに設け
たねじを螺合させておいて、前記のガイドポールの下フ
ランジと一体的な構成の歯車に対して、磁気記録再生装
置における固定部に設けられている駆動源から歯車を用
いた動力伝達系を介して回転力が伝えられたときに、ガ
イドポールの高さが変化できるようにされている第1,
第2のガイドポールの高さが、磁気テープからの再生信
号に基づいて得た前記した第1のガイドポールに近い位
置における記録跡の曲り情報と、前記した第2のガイド
ポールに近い位置における記録跡の曲り情報とを用いて
発生させた高さ制御信号により変化できるようにされて
いるとともに、ガイドポールの高さに関する情報を発生
する位置センサ及びロータリエンコーダならびに磁気記
録再生装置の機体の固定部に設けられている駆動源及び
動力伝達機構を含んで構成されている1巡の閉ループの
自動制御系により、前記した回転磁気ヘッドの回転軌跡
に磁気テープの記録跡を合わせるように動作するように
構成されている高さ制御機構を有する磁気記録再生装置
を提案している。
【0009】そして、前記した本出願人会社による既提
案の磁気記録再生装置においては、遮光板とフォトイン
タラプタとによって構成されている位置センサにおける
前記の遮光板が特定な回転位相を示す状態を、ガイドポ
ールの基準位置(基準の高さ位置)に対応させるように
してあり、また、ガイドポールの高さが基準の高さ位置
に対して、上,下にどれだけ異なる高さ位置であるのか
の検出は、ガイドポールが基準位置の状態のときに計数
器に計数されていたロータリエンコーダからのパルスの
計数値との計数値の差によって行なうようにしており、
前記した本出願人会社による既提案の磁気記録再生装置
によれば、再生の対象にされている記録済み磁気テープ
に記録されている記録跡が曲がっていても、再生信号に
基づいて発生させた記録跡の曲がり情報を用いて行なわ
れる一巡の閉ループの自動制御動作によって、ドラム周
面への巻始め側と巻終り側との走行路中に個別に配置さ
れているガイドポールの高さを、1巡の閉ループの自動
制御系によって変化させることにより、記録跡を回転磁
気ヘッドの回転軌跡に一致させるようにしているため
に、他の磁気記録再生装置によって記録された記録済み
磁気テープについても良好に再生することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の既提
案の磁気記録再生装置では、ローディング動作の完了時
に、磁気記録再生装置の機体の固定部側に設けられてい
る高さ制御機構における動力伝達系の駆動歯車と噛合わ
されるローディングポール側に設けられている高さ制御
機構における従動歯車が、ローディング動作が完了して
いない状態のときに、何らかの原因によって回動した場
合には、ガイドポールの基準の高さ位置が正規の基準の
高さ位置からずれることが生じる。しかし、既述した再
生動作時においては、前記のようにガイドポールの基準
の高さ位置にずれが生じたとしても、既述した一巡の閉
ループの自動制御動作によってガイドポールの高さが制
御された状態での再生動作が行なわれるために、再生動
作に支障は生じない。
【0011】ところが、前記のようにガイドポールの基
準の高さ位置にずれが生じた状態で記録動作が行なわれ
た場合に得られる記録済み磁気テープは、その記録動作
を行なった磁気記録再生装置によって再生動作が行なわ
る場合、及び前記した記録動作を行なった磁気記録再生
装置と同様な一巡の閉ループの自動制御動作によってガ
イドポールの高さの制御が行なわれるように構成されて
いる磁気記録再生装置によって再生動作が行なわれる場
合には、再生動作によって良好な再生信号が得られる
が、前記の記録済み磁気テープの作製のための記録動作
を行なった磁気記録再生装置における一巡の閉ループの
自動制御動作によるガイドポールの高さの制御を行なう
ことができないように構成されている磁気記録再生装置
では、互換性がないために再生動作を行なっても良好な
再生信号が得られない。それで、前記のような問題点の
ない磁気記録再生装置として、本出願人会社では、先
に、特願平9ー120152号において前記の問題点の
ない磁気記録再生装置を提案している。
【0012】ところで、前記した特願平9ー12015
2号において開示している磁気記録再生装置では、磁気
記録再生装置の機体の固定部側に設けられている固定部
材と、磁気記録再生装置の機体の固定部側に設けられて
いる高さ制御機構の動力伝達系と結合された状態で高さ
が可変されるガイドポールに取付けられている可動部材
との2部分が、ローディング動作の完了時に所定の係合
関係とされて位置検出信号を発生しうるように組合わせ
使用される前記した位置検出器における可動部材が、磁
気記録再生装置に対してテープカセットを装着すると
き、及び磁気記録再生装置からテープカセットを離脱さ
せるときなどに、テープカセット内の磁気テープに緩み
があったときに、磁気テープに接触して磁気テープに損
傷を与えることが生じるおそれがあり、それの解決手段
が求められた。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、磁気記録再生
装置の機体の固定部に対して、回転軌跡面が所定の位置
に形成されるように設けられている回転磁気ヘッドによ
って、ドラム周面の一部へ巻回されている磁気テープに
対する記録,再生動作が行なわれ、前記したドラム周面
の一部へ巻回されるべき磁気テープにおけるドラム周面
への巻始め側と巻終り側との走行路中に個別に配置され
るローディング機構のポールベースに設けられている第
1,第2のガイドポールの高さを、磁気テープからの再
生信号に基づいて得た前記した第1のガイドポールに近
い位置における記録跡の曲り情報と、前記した第2のガ
イドポールに近い位置における記録跡の曲り情報とを用
いて発生させた高さ制御信号により変化させて、前記し
た回転磁気ヘッドの回転軌跡に磁気テープの記録跡を合
わせる閉ループの自動制御動作が行なわれるように、ガ
イドポールの高さに関する情報を発生する位置センサ及
びロータリエンコーダならびに磁気記録再生装置の機体
の固定部に設けられている駆動源及び動力伝達機構を含
んで構成されている高さ制御機構を有する磁気記録再生
装置において、磁気記録再生装置の機体の固定部側に設
けられている固定部材と、磁気記録再生装置の機体の固
定部側に設けられている高さ制御機構の動力伝達系と結
合された状態で高さが可変されるガイドポールに取付け
られている可動部材との2部分が、ローディング動作の
完了時に所定の係合関係とされて位置検出信号を発生し
うるように組合わせ使用される前記した位置検出器にお
ける可動部材が、ローディング動作の開始前にテープカ
セット内に位置している状態において、前記の可動部材
における突出部をテープカセット内に張設されている磁
気テープから離隔した部分に位置させるようにした磁気
記録再生装置、及び前記した磁気記録再生装置におい
て、磁気記録再生装置の機体の固定部側に設けられてい
る固定部材と、磁気記録再生装置の機体の固定部側に設
けられている高さ制御機構の動力伝達系と結合された状
態で高さが可変されるガイドポールに取付けられている
可動部材との2部分が、ローディング動作の完了時に所
定の係合関係とされて位置検出信号を発生しうるように
組合わせ使用される前記した位置検出器における可動部
材が、ローディング動作の開始前にテープカセット内に
位置している状態において、前記の可動部材における突
出部をテープカセット内に張設されている磁気テープか
ら離隔した部分に位置している状態となるように、予め
ガイドポールを回動させておくようにした磁気記録再生
装置をを提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の磁気記録再生装置の具体的な内容を詳細に説明する。
図1及び図4は本発明の磁気記録再生装置のローディン
グ動作の途中におけるポールベースと磁気記録再生装置
の固定部との状態を示す磁気記録再生装置の一部の斜視
図であり、また、図2は図1に示す磁気記録再生装置の
ローディング動作の完了時におけるポールベースと磁気
記録再生装置の固定部との状態を示す磁気記録再生装置
の一部の斜視図である。なお、前記した各図において
は、図示の簡略化のために、ローディング機構によって
テープカセットから引出された磁気テープ、及びローデ
ィング機構におけるポールベースを案内するガイドレー
ル等の図示説明を省略してある。本発明の磁気記録再生
装置の一部の斜視図を示している図1及び図2ならびに
図4においてDBはドラムベースであって、このドラム
ベースDBは磁気記録再生装置の機体の固定部に固着さ
れている。前記のドラムベースDBも磁気記録再生装置
の機体の固定部として機能する構成部材である。Ddは
前記したドラムベースDBに固着されている下ドラムで
あり、また、Duは上ドラムである。
【0015】前記した上ドラムDuと下ドラムDdとは
ドラム構体DAを構成する。Mdは上ドラムDuにロー
タが固着されている状態で設けられているドラム駆動モ
ータである。以下の説明においては前記した上ドラムD
uは回転ドラムであるとされている。また、1は基板で
あり、また2はドラム構体DAの中心軸であり、この中
心軸2はドラムベースDBに固着されている下ドラムD
dの中心部に固着されている。上ドラムDuは、ベアリ
ングを介して前記したドラム構体MAの中心軸2に回転
自在に装着されている。3,4はドラムモータMdのス
テータを基板1に固着させるねじである。
【0016】Hは前記した上ドラムDuと下ドラムDd
との間隙G中で所定の回転数で回転する回転磁気ヘッド
である。前記の回転磁気ヘッドHは磁気記録再生装置の
機体の固定部に対して所定の位置に回転軌跡面を形成す
る。前記の回転磁気ヘッドHとしては、磁気記録再生装
置に適用されている磁気記録再生方式に応じて所要の個
数のものが使用されることはいうまでもない。BCはベ
ースキャッチャーであり、このベースキャッチャーBC
は前記したドラムベースDBに設けられている。前記し
たドラム構体DAを構成している上ドラムDuと下ドラ
ムDdとの外周面における予め定められた範囲には、ロ
ーディング機構によって行なわれる磁気テープのローデ
ィング動作が完了したときに磁気テープが巻回される。
前記のローディング機構には、ローディング動作時に、
図示されていないテープカセット中に収納されている磁
気テープを引出すとともに、ローディング動作が完了し
た状態において、ドラム周面の一部へ巻回された磁気テ
ープにおけるドラム周面への巻始め側の走行路中に配置
された状態にされる第1のガイドポールGPと傾斜ポー
ル(スラントポール)SPとが設けられている第1のポ
ールベースPBを備えている。
【0017】また、前記のローディング機構には、ロー
ディング動作時に前記した第1のガイドポールと協動し
て、テープカセット中に収納されている磁気テープを引
出すとともに、ローディング動作が完了した状態におい
て、ドラム周面の一部へ巻回された磁気テープにおける
ドラム周面の巻終り側の走行路中に配置された状態にさ
れる第2のガイドポールと、傾斜ポールとが設けられて
いる第2のポールベースPBを備えている。そして、前
記した第1,第2のポールベースPBは、ローディング
機構を構成している例えばリンクに固着されていて、テ
ープカセットの位置からドラム構体DAの位置まで、図
示されていないガイドレールによる所定の移動経路に沿
って移動できるような構成とされている。
【0018】図示されていないローディング機構による
磁気テープのローディング動作が完了した状態におい
て、前記したドラム構体DAを構成している上ドラムD
uと下ドラムDdとの周面における予め定められた範囲
に、磁気テープを巻回させた状態にするガイドポールG
Pと、それと対をなす傾斜ポールSPとが設けられてい
る第1,第2の各ポールベースPBは、先端部が前記の
各ポールベースPBと対応して設けられている個別のベ
ースキャッチャーBCと結合する。それにより、ローデ
ィング機構による磁気テープのローディング動作の完了
時における第1,第2の各ポールベースPBは、磁気記
録再生装置の機体の固定部に対し、左右方向及び上下方
向のすべてについて、予め定められた位置関係を有する
空間位置に存在している状態に設定される。
【0019】前述のようにローディング機構には、ガイ
ドポールGPと、前記のガイドポールGPと対をなす傾
斜ポールSPとを、それぞれ設けてあるポールベースP
Bを2個備えているのであるが、図1,図2及び図4中
には、前記した2個のポールベースの内の一方、すなわ
ち、ローディング動作が完了した状態において、ドラム
周面の一部へ巻回された磁気テープにおけるドラム周面
の巻終り側の走行路中に配置された状態にされる第2の
ガイドポールと、傾斜ポールとが設けられている方のポ
ールベースPBだけが図示されており、第1のガイドポ
ールと、それと対をなす傾斜ポールとが設けられている
方のポールベースPBは図示されていない。それは、第
1のガイドポールと、それと対をなす傾斜ポールとが設
けられている方のポールベースPBは、図中においてド
ラム構体DAの向う側に存在しているために図示されな
いのである。
【0020】ところで、前記の各図にそれぞれ示されて
いる磁気記録再生装置中において、それぞれ使用されて
いる第1のガイドポールの高さの制御機構と、第2のガ
イドポールの高さの制御機構とは同一構成のものが使用
される。それで、本明細書における以下の説明において
は、ローディング機構による磁気テープのローディング
動作が完了した状態において、ドラム周面の一部へ巻回
された磁気テープにおけるドラム周面の巻終り側の走行
路中の所定の位置に配置された状態にされる第2のガイ
ドポールと、それと対をなす傾斜ポールとが設けられて
いるポールベースPB、及び前記した第2のガイドポー
ルの高さの制御機構についてだけの説明を、第1のガイ
ドポールと第2のガイドポールとの区別なく、単にガイ
ドポールGPのような用語を使用して記述されているこ
とが多い。
【0021】まず、図1及び図2に示す磁気記録再生装
置について説明する。GPはガイドポール、SPは傾斜
ポールである。図1及び図2中に示されているポールベ
ースPBに傾斜ポールSPとともに設けられるガイドポ
ールGPとしては、図3に例示されているような構成態
様のものが使用できる。図3の(a),(c)は、ポー
ルベースPBの上面図であり、これらの図には前記のガ
イドポールGPと、傾斜ポールSPと、磁気テープTと
の関係を示している。なお、図3の(a)はドラム周面
の巻終り側の走行路中の所定の位置に配置された状態に
される第1のガイドポールと、それと対をなす傾斜ポー
ルSPとが設けられているポールベースPBの上面図で
あり、図3の(c)はドラム周面の巻始め側の走行路中
の所定の位置に配置された状態にされる第2のガイドポ
ールと、それと対をなす傾斜ポールSPとが設けられて
いるポールベースPBの上面図である。図3の(b)は
図3の(a)におけるAーA線位置の縦断面図である。
【0022】5はガイドポールのシャフトであり、この
ガイドポールのシャフト5は、それの最下端部付近がポ
ールベースPBに穿設されている孔6中に挿入されてい
て、前記の孔6によってガイドポールのシャフト5の移
動方向が案内される。前記のガイドポールのシャフト5
には、下方の外周に歯車7gが形成されている下フラン
ジ7が嵌合固着されている。下フランジ7に形成された
歯車7gのボス部の外周面にはねじ7aが構成されてい
る。前記した歯車7gは、後述されている磁気記録再生
装置の機体の固定部側に設けられている高さ制御機構の
駆動歯車と噛合って回転される従動歯車である。前記し
た歯車7gのボス部の外周面のねじ7aは、ポールベー
スPBに設けた雌ねじ8に螺合されている。前記した雌
ねじ8の長さは、前記した歯車7gのボス部の外周面の
ねじ7aよりも長い範囲に設定されているために、ガイ
ドポールのシャフト5が回転すると、ガイドポールGP
は、それのシャフト5の中心線方向に変位することにな
る。
【0023】なお、前記のようにポールベースPBに設
けた雌ねじ8に螺合させるねじを、ガイドポールのシャ
フト5の外周部に設けるようにしてもよい。ポールベー
スPBの上端部9と、下フランジ7の下方に形成させた
歯車7gの下面との間にはスプリング10が圧入されて
いて、前記の歯車7gは常に上方に付勢されている。そ
れにより、下フランジ7に形成された歯車7gのボス部
の外周面のねじ7aと、ポールベースPBに設けた雌ね
じ8とは、がたの無い状態できつく螺合している。した
がって、ポールベース側の高さ制御機構における従動歯
車として設けられている前記した歯車7gは、磁気記録
再生装置の機体の固定部側に設けられている高さ制御機
構の駆動歯車と噛合って駆動回転する以外には、外乱と
して加わる外力によっても回動するようなことがない。
【0024】11は上フランジであり、前記の上フラン
ジ11は、それの下面が前記した下フランジ7の上面に
対して、磁気テープの幅に等しい間隔となるようにし
て、前記したガイドポールのシャフト5に固着されてい
る。12は前記した上,下のフランジ7,11間に設け
られているローラであり、このローラ12はガイドポー
ルのシャフト5に回転自在な状態で挿通されている。上
フランジ11の突出部11aの上端面には、後述されて
いる位置センサPSの構成部材として用いられている半
円形状の遮光板13が、ガイドポールGPの高さ位置の
位置検出動作が良好に行なわれ得るような、予め定めら
れた所定の取付け位相となるように調節された状態で、
遮光板13の取付け部13bを、シャフト5の先端部5
aに圧入固着される。前記の遮光板13の取付け部は弾
性材料(例えば合成樹脂、金属)で構成されている。2
4は、前記した遮光板13と協動する位置センサPSに
おけるフォトインタラプタである。
【0025】図1,図2(図4でも同じ)においてMg
はモータであり、またREはロータリーエンコーダであ
る。前記のロータリーエンコーダREとしては、モータ
Mgの回転軸の回転方向の情報と回転量の情報を有する
パルスを発生して出力できる機能を有する周知の各種構
成のロータリーエンコーダの内から適当な構成のものを
選択して使用することができる。前記した各図中に示さ
れているロータリエンコーダREは、モータMgの回転
軸15に取付けられた遮光羽根板16とフォトインタラ
プタ17とによって構成されているものとして示されて
いる。
【0026】前記したモータMgの軸15には、前記し
たロータリエンコーダREの遮光羽根板16の他に、歯
車18が固着されており、前記の歯車18には動力伝達
系における歯車19aが噛合わされている。前記の歯車
19aと同軸に設けられている歯車19bは、歯車20
が固着されており、前記の歯車20と同軸の歯車21に
は歯車22が噛合わされている。前記の歯車22は磁気
記録再生装置の機体の固定部側に設けられている高さ制
御機構の駆動歯車である。
【0027】図示されていないローディング機構の動作
によって、ポールベースPBが磁気テープのカセットの
位置からドラム構体DAの位置まで所定の移動経路に沿
って移動して、ローディング機構による磁気テープのロ
ーディング動作が完了した状態において、ポールベース
PBの先端部が前記のポールベースPBと対応して設け
られているベースキャッチャーBCとが係合して位置決
めされたときに、前記したポールベースPBに、ポール
ベース側の高さ制御機構における従動歯車として設けら
れている歯車7gが、磁気記録再生装置の機体の固定部
側に設けられている高さ制御機構の駆動歯車22と噛合
わされる。
【0028】ところで、前記のようにローディング機構
の動作の完了時には、ポールベースPBの先端部が前記
のポールベースPBと対応して設けられているベースキ
ャッチャーBCとが係合して位置決めされた状態にされ
るのであるが、前記のようにポールベースPBの先端部
とベースキャッチャーBCとが完全な状態で係合される
ためには、ポールベース側の歯車7gと、磁気記録再生
装置の機体の固定部側に設けられている高さ制御機構の
駆動歯車22とが完全に噛合わされた状態にされること
が必要である。
【0029】図7は、遮光板13とフォトインタラプタ
24とによって構成されている位置センサPSによる基
準位置(ガイドポールGPの基準の高さ位置)の検出態
様を説明するための図である。図において25は発光素
子、26は受光素子である。図示の例では発光素子25
から受光素子26までの光路中に、遮光板13が出入す
ることによって、位置信号を発生させるような構成態様
の位置センサPSを示しているが、実施に当っては発光
素子25から放射させた光が遮光板13で反射した光を
受光素子によって受光させて、位置信号を発生させるよ
うな反射型のものが使用されてもよい。また、光学的な
位置センサでなく、例えば永久磁石と磁気検出素子(例
えばホール素子)とによって構成させた位置センサが使
用されてもよい。
【0030】前記した位置センサPSにおける遮光板1
3は、既述のようにガイドポールGPにおける上フラン
ジ11の突出部11aの上端面に取付けられているが、
遮光板13の上フランジ11の突出部11aの上端面へ
の取付けに当っては、ガイドポールGPのガイド面(ガ
イドポールの下フランジ7の上面、ガイドポールの上フ
ランジ11の下面、ガイドポールのローラの面)が、磁
気記録再生装置について記録再生の互換性の確保のため
に予め定められている正規の高さ位置にある状態のとき
に、位置センサPSの遮光板13が基準の回動位置、す
なわち、位置センサPSの遮光板13における検出端面
13aがフォトインタラプタ24中に対向して配置され
ている発光素子25と受光素子26との間の光路中から
外れて、発光素子25の光が受光素子26に受光される
ようになる瞬間の位置[図7の(a)参照]となるよう
に、位置センサPSの遮光板13が、上フランジ11の
突出部11aの上端面に取付けるのである。
【0031】ところで、位置センサPSの遮光板13が
取付けられるガイドポールGPは、既述のように磁気記
録再生装置の機体の固定部側に設けられている高さ制御
機構における動力伝達系の駆動歯車22と噛合わされる
ローディングポール側に設けられている高さ制御機構に
おける従動歯車7gが駆動回転されることによって、
上,下方向に移動できるような構成とされている。それ
で、ガイドポールGPのガイド面が、記録再生の互換性
の確保のために磁気記録再生装置に関して予め定められ
ている正規の高さ位置にある状態と対応して、位置セン
サPSの遮光板13が基準の回動位置となるようにガイ
ドポールGPに取付けた後には、外乱となる外力がガイ
ドポールGPに加わってもガイドポールGPが回転しな
いようにしたり、あるいは外乱となる外力がガイドポー
ルGPに加わったときに、ガイドポールGPが回動して
も、1回転以上は回転できないようにすることが望まれ
る。また、ガイドポールGPに対して、位置センサPS
の遮光板13を、容易に基準の回動位置の状態に取付け
るようことができるようにすることが好ましい。
【0032】前記のように、ガイドポールGPに対して
位置センサPSの遮光板13が基準の回動位置となるよ
うにガイドポールGPに取付けた後に、外乱となる外力
がガイドポールGPに加わってもガイドポールGPが回
転しないようにするのには、例えば図3を参照して既述
したように、ポールベースPBの上端部9と、下フラン
ジ7の下方に形成させた歯車7gの下面との間に、スプ
リング10を圧入して、下フランジ7に形成された歯車
7gのボス部の外周面のねじ7aと、ポールベースPB
に設けた雌ねじ8とは、がたの無い状態できつく螺合さ
せるようにするなどの手段が有効である。
【0033】磁気記録再生装置において、ポールベース
PBに設けられているガイドポールGPは、ローディン
グ動作の開始前には、図6中の矢印ULで指示する位
置、すなわち、図6中に図面符号TCで示すテープカセ
ットに設けられている開口部Msu,Mtu内に位置し
ている。そして、前記したポールベースPBに設けられ
ているガイドポールGPは、ローディング動作の開始前
における図6中の矢印ULで指示してある位置から、ロ
ーディング機構の動作によって、ローディング動作が終
了した時点における図6中の矢印LEで指示する位置ま
で移動される。図6に示すテープカセットTCは、動作
説明を容易にするために、透視図のようにして図示して
あるとともに、カセット蓋の図示を省略している。とこ
ろで、図6中で矢印ULで指示してあるローディング動
作の開始前におけるポールベースPBに設けられている
ガイドポールGPの位置は、テープカセットに設けられ
ている小さな開口部Msu,Mtu内において、テープ
カセットTCに張設されている磁気テープに対して極め
て接近した位置である。
【0034】それで、テープカセットTC内に収納され
ている磁気テープが、何らかの原因によって、たるんだ
状態になっていたような場合には、ローディング動作の
開始時に、カセットハウジング(図示せず)に支持され
ているテープカセットTCにおける開口部Msu,Mt
u内に、ポールベースPBに設けられているガイドポー
ルGPやスラントポールSPなどが挿入される際に、ガ
イドポールGPに取付けられている位置センサPSの遮
光板13が、たるんだ状態の磁気テープに接触した場合
には、磁気テープを損傷させることが起きる。それで、
本発明の磁気記録再生装置では、図6中で矢印ULで指
示してあるローディング動作の開始前におけるガイドポ
ールGPの位置において、位置センサPSの遮光板13
が、テープカセットTC内に張設されている磁気テープ
から離隔している状態となるようにしているのである。
【0035】テープカセットTC内に張設されている磁
気テープから位置センサPSの遮光板13が離隔してい
る状態というのは、例えば図6中に例示している位置セ
ンサPSの遮光板13のように、位置センサPSの遮光
板13における検出端面13aが、テープカセットTC
内に張設されている磁気テープに面しているような特定
な回動位相の状態[位置センサPSの遮光板13におけ
る検出端面13aがテープカセットTCのカセット蓋
(図示していない)が設けられている開放面側に面して
いる状態]であり、前記の状態は、位置センサPSの遮
光板13における検出端面13aの方向が、傾斜ポール
の傾斜方向に平行な方向というように表現できるような
状態ということもできる。
【0036】ところで、前記した位置センサPSの遮光
板13が取付けられるガイドポールGPは、既述のよう
に磁気記録再生装置の機体の固定部側に設けられている
高さ制御機構における動力伝達系の駆動歯車22と噛合
わされるローディングポール側に設けられている高さ制
御機構における従動歯車7gが駆動回転されることによ
って、上,下方向に移動されるのであり、それに伴って
位置センサPSの遮光板13の回動位相も変化してい
る。それで、磁気記録再生装置における記録動作、ある
いは再生動作の終了の時点における位置センサPSの遮
光板13の回動位相が、常に、前述したような所定の特
定な回動位相になっているとは限らない。
【0037】したがって、磁気記録再生装置における記
録動作、あるいは再生動作が終了した後に、位置センサ
PSの遮光板13の回動位相が、常に、前述したような
所定の特定な回動位相となるように設定し直してから、
ポールベースPBに設けられているガイドポールGP
が、図6中で矢印ULで指示してあるローディング動作
の開始前におけるポールベースPBに設けられているガ
イドポールGPの位置に戻されるようにする。この点の
具体的な手段については、図8を参照して後述されてい
る。
【0038】図1乃至図3を参照して、これまでに説明
して来た本発明の磁気記録再生装置においては、上フラ
ンジ11の突出部11aの上端面に位置センサPSの構
成部材として用いられている半円形状の遮光板13を取
付けた構成態様のものを使用していたが、図4に示す本
発明の磁気記録再生装置は、図5に例示してあるよう
に、位置センサPSの構成部材として用いられている半
円形状の遮光板13を下フランジ7の下方に取付けた構
成態様のものを使用した場合の実施態様である。図4中
に示されているポールベースPBに取付けられているガ
イドポールGPの構成例を示している図5において、図
5の(a)は、ポールベースPBの上面図であり、ガイ
ドポールGPと、傾斜ポールSPと、磁気テープTとの
関係を示している。なお、図5の(a)はドラム周面の
巻始め側の走行路中の所定の位置に配置された状態にさ
れる第1のガイドポールと、それと対をなす傾斜ポール
SPとが設けられているポールベースPBの上面図であ
る。図5の(b)は図3の(a)におけるAーA線位置
の縦断面図である。
【0039】5はガイドポールのシャフトであり、この
ガイドポールのシャフト5は、それの最下端部付近がポ
ールベースPBに穿設されている孔6中に挿入されてい
て、前記の孔6によってガイドポールのシャフト5の移
動方向が案内される。前記のガイドポールのシャフト5
には、下フランジ7と、位置センサPSの遮光板13
と、第1のガイドポールの高さの制御機構における従動
歯車27とが設けられている部材14が嵌合固着されて
いる。歯車27のボス部の外周面にはねじ27aが構成
されている。前記した歯車27は、磁気記録再生装置の
機体の固定部側に設けられている高さ制御機構の駆動歯
車22と噛合って回転される従動歯車である。
【0040】前記した歯車27のボス部の外周面のねじ
27aは、ポールベースPBに設けた雌ねじ8に螺合さ
れている。前記した雌ねじ8の長さは、前記した歯車2
7のボス部の外周面のねじ27aよりも長い範囲に設定
されているために、ガイドポールのシャフト5が回転す
ると、ガイドポールGPは、それのシャフト5の中心線
方向に変位することになる。なお、前記のようにポール
ベースPBに設けた雌ねじ8に螺合させるねじを、ガイ
ドポールのシャフト5の外周部に設けるようにしてもよ
い。ポールベースPBの上端部9と、前記した歯車27
の下面との間にはスプリング10が圧入されていて、前
記の歯車27は常に上方に付勢されている。それによ
り、歯車27のボス部の外周面のねじ27aと、ポール
ベースPBに設けた雌ねじ8とは、がたの無い状態でき
つく螺合している。
【0041】したがって、ポールベース側の高さ制御機
構における従動歯車として設けられている前記した歯車
27は、磁気記録再生装置の機体の固定部側に設けられ
ている高さ制御機構の駆動歯車22と噛合って駆動回転
する以外には、外乱として加わる外力によっても回動す
るようなことがない。
【0042】図4に示す磁気記録再生装置におけるモー
タMg,ロータリーエンコーダRE,歯車18〜22等
によって構成されている磁気記録再生装置の機体の固定
部側に設けられている高さ制御機構は、図1及び図2に
ついて既述した磁気記録再生装置の機体の固定部側に設
けられている高さ制御機構と同様な構成態様であるの
で、ここでは、詳細な構成、動作についての説明は省略
する。
【0043】図8は本発明の磁気記録再生装置のブロッ
ク図であり、図8において28は磁気記録再生装置にお
いて記録再生の対象にされる情報信号の入力端子であ
り、29は出力端子である。30は上ドラム(図1及び
図2ならびに図4中のDu)に取付けられている複数個
の回転磁気ヘッド(図1及び図2ならびに図4中では磁
気回転ヘッドは図面符号Hで示してある)を代表して示
した回転磁気ヘッドである。31は記録再生信号処理部
であり、また32はエンベロープ検出部、33は制御部
である。また、34,37は位置センサ、35,38は
ロータリーエンコーダ、36,39は制御モータ(図1
及び図2ならびに図4におけるでは、制御モータ36,
39を代表して図面符号Mgで示している)、40はド
ラム制御部、41はテープ走行制御部、42はローディ
ング制御部、43は外部不揮発性メモリ、44は外部制
御入力端子である。
【0044】前記した外部制御入力端子44には、操作
部(図示していない)から制御入力が供給される。磁気
記録再生装置は、前記の外部制御入力端子44に供給さ
れた外部制御入力信号が与えられた制御部33が、装置
の各構成部分の動作状態を制御することにより、前記し
た外部制御入力信号に対応して、それぞれ所定の動作態
様での動作を行なう。前記した制御部33は、例えばマ
イクロプロセッサ、リードオンリーメモリ(ROM)、
ランダムアクセスメモリ(RAM)、計数器(カウン
タ)、アップダウンカウンタなどを含んで構成されたも
のが使用できる。
【0045】磁気記録再生装置が記録動作を行なう場合
は、入力端子28に供給された記録再生の対象にされて
いる情報信号が、記録再生信号処理部31において、記
録に適する記録信号とされて、回転磁気ヘッド30によ
り磁気テープ(図示しない)に記録し、また、磁気記録
再生装置が再生動作を行なう場合は、回転磁気ヘッド3
0によって記録済み磁気テープ(図示しない)から再生
された再生信号に対して、記録再生信号処理部31で所
定の信号処理が施された後に、再生出力信号が出力端子
29から出力される。また、磁気記録再生装置が再生動
作を行なっているときには、記録再生信号処理部31か
ら、再生周波数被変調波信号がエンベロープ検出部32
に供給されており、前記のエンベロープ検出部32から
出力されたエンベロープ信号が制御部33に供給され
る。
【0046】そして、前記したエンベロープ信号は、再
生の対象にされている記録済み磁気テープに記録形成さ
れている記録跡の曲がりの状態を示す曲り情報として、
後述のようにドラム周面への巻始め側と巻終り側との走
行路中に個別に配置されているガイドポールの高さを、
閉ループの自動制御系の自動制御動作によって変化させ
ることにより、記録跡を回転磁気ヘッドの回転軌跡に一
致させるようにするために用いられる。
【0047】前記した制御部33はドラム制御部40に
制御データを送り、ドラム駆動モータ(図1及び図2な
らびに図4中で図面符号Mdで示す)を所定の回転速度
及び回転位相で回転させ、またテープ制御走行制御部4
1は、磁気テープを所定の走行速度及び走行位相で走行
させる。また、前記の制御部33はローディング制御部
42の動作を制御する。位置センサ34(図1,図2及
び図4中の位置センサPS)とロータリーエンコーダ3
5と制御モータ36とは、ドラム周面への巻始め側のガ
イドポールの高さを制御するために設けられている高さ
制御機構の構成部材であり、また、位置センサ37とロ
ータリーエンコーダ38と制御モータ39とは、ドラム
周面への巻終り側のガイドポールの高さを制御するため
に設けられている高さ制御機構の構成部材である。
【0048】ここで、図9を参照して、ガイドポールの
高さに関する情報を発生する位置センサ34(または3
7)及びロータリエンコーダ35(または38)ならび
に磁気記録再生装置の機体の固定部に設けられている駆
動源[制御モータ36(または39)…図1,図2及び
図4中のモータMgと対応している]及び動力伝達機構
を含んで構成されている高さ制御機構について説明す
る。図9の(c)においてDuは上ドラム、Ddは下ド
ラム、DBはドラムベース、PB1,PB2はローディ
ング機構に設けられているポールベースである。
【0049】図9の(a)はローディング機構によるロ
ーディング動作が完了した状態における上ドラム付近の
上面図である。さて、図9の(a)に示されているよう
に、上,下ドラムの周面における180度(ドラムの中
心角)強の角度範囲にわたって、記録済み磁気テープT
を巻回させた状態で走行させて再生動作を行なわせてい
るときに、前記の記録済み磁気テープTが、それに記録
形成されている順次の記録跡に曲がりがない状態のもの
(例えばアライメントテープ…調整用の標準テープ)で
あったとし、また、ドラム周面への巻始め側の所定の位
置に設置されているガイドポールGP1の高さ位置と、
ドラム周面への巻終り側の所定の位置に設置されている
ガイドポールGP2の高さ位置とが基準とされている高
さ位置に一致していた場合には、回転磁気ヘッドHから
再生される周波数被変調波信号のエンベロープは略々長
方形状となる。
【0050】しかし、ドラム周面への巻始め側の所定の
位置に設置されているガイドポールGP1の高さ位置
と、ドラム周面への巻終り側の所定の位置に設置されて
いるガイドポールGP2の高さ位置とが基準とされてい
る高さ位置からずれていた場合には、再生の対象にされ
ている記録済み磁気テープが、前記のようにそれに記録
形成されている順次の記録跡に曲がりがない状態のもの
であったとしても、回転磁気ヘッドから再生された周波
数変調波信号のエンベロープは、前記したガイドポール
GP1,GP2の高さ位置が正規の高さ位置からのずれ
の状態に応じて、例えば図9の(b)に例示してあるよ
うに波状に変化しているものになる。
【0051】また、記録済み磁気テープTに記録形成さ
れている記録跡が、図9の(c)中に例示されているよ
うに、曲がりを有するものであった場合には、ドラム周
面への巻始め側の所定の位置に設置されているガイドポ
ールGP1の高さ位置と、ドラム周面への巻終り側の所
定の位置に設置されているガイドポールGP2の高さ位
置とが基準とされている高さ位置に一致していると、回
転磁気ヘッドHから再生される周波数被変調波信号のエ
ンベロープは、図9の(b)に例示してあるように波状
に変化している状態のものになる。
【0052】以上のことから、再生の対象にされている
記録済み磁気テープTから再生された周波数被変調信号
のエンベロープの変化状態と対応して、記録跡の両端部
付近における曲がりの情報を得て、それに基づいて各ガ
イドポールの高さ制御信号を発生させ、回転磁気ヘッド
から再生された周波数被変調信号のエンベロープが記録
跡の全体にわたり長方形状となるように、閉ループの自
動制御系の動作により各ガイドポールの高さを制御する
ことにより、磁気テープの記録跡を回転磁気ヘッドの回
転軌跡に合わせることができることが判かる。
【0053】さて、図1,図2及び図4などを参照して
既述した本発明の磁気記録再生装置において、ローディ
ング動作が完了してポールベースPBの先端部が、その
ポールベースPBと対応して設けられているベースキャ
ッチャーBCと係合して位置決めされて、ポールベース
側の高さ制御機構における従動歯車7g(27)が、磁
気記録再生装置の機体の固定部側に設けられている高さ
制御機構の駆動歯車22と噛合った状態にされた後に、
記録再生動作が行なわれる場合に、ドラム周面の一部へ
巻回されている磁気テープのドラム周面における磁気テ
ープの走行路は、ドラム周面への巻始め側の磁気テープ
の走行路中に配置されている第1のガイドポールの下フ
ランジ7の高さと、ドラム周面の巻終り側の磁気テープ
の走行路中に配置されている第2のガイドポールの下フ
ランジ7の高さとを変化させることにより変化できるこ
とは既述のとおりである。
【0054】そして、ローディング機構による磁気テー
プのローディング動作の完了時に、ドラム周面の一部へ
巻回された磁気テープにおけるドラム周面への巻始め側
の走行路中の所定の位置に配置された状態にされている
第1のガイドポールと、ドラム周面の一部へ巻回された
磁気テープにおけるドラム周面の巻終り側の走行路中の
所定の位置に配置された状態の第2のガイドポールとの
それぞれについて、それらの下フランジ7の高さを磁気
記録装置について、記録再生動作の互換性の確保のため
に予め定められている正規の高さになるようにしてお
き、磁気記録再生装置が再生モードにされた状態におい
て、前記した第1のガイドポールの下フランジ7の高さ
を、磁気テープからの再生信号に基づいて得た前記した
第1のガイドポールに近い位置における記録跡の曲り情
報を用いて発生させた高さ制御信号によって高さの制御
機構により変化させ、また、前記した第2のガイドポー
ルの下フランジ7の高さを、磁気テープからの再生信号
に基づいて得た前記した第2のガイドポールに近い位置
における記録跡の曲り情報を用いて発生させた高さ制御
信号によって高さの制御機構により変化させて、前記し
た回転磁気ヘッドの回転軌跡に磁気テープの記録跡が合
うような制御動作を行なうことにより、良好な再生動作
を実現することができる。
【0055】すなわち、磁気記録再生装置において再生
の対象にされている記録済み磁気テープの記録跡に現わ
れる通常の記録跡曲がりはU字状またはS字状であり、
記録跡のS字状の曲がりはドラム周面の一部へ巻回され
た磁気テープにおけるドラム周面への巻始め側の走行路
中の所定の位置に配置された状態にされている第1のガ
イドポールの下フランジの高さ(磁気テープの走行路の
位置)と、ドラム周面の一部へ巻回された磁気テープに
おけるドラム周面の巻終り側の走行路中の所定の位置に
配置された状態の第2のガイドポールの下フランジ7の
高さ(磁気テープの走行路の位置)とを、互いに逆向き
に、すなわち、一方が高くされる場合には他方は低く、
というように前記した第1,第2のガイドポールの高さ
を互に逆向きの方向に変化させることによって補正する
ことができるのであり、そのような補正が行なわれるよ
うに磁気テープにおけるドラム周面への巻始め側の走行
路中に配置されている第1のガイドポールと、磁気テー
プにおけるドラム周面の巻終り側の走行路中に配置され
ている第2のガイドポールとにおける下フランジ7の高
さを、記録跡曲りの情報に基づいて得た制御信号が与え
られる高さの制御機構とによって制御することにより、
容易に記録跡の曲りの影響の無い良好な再生信号を得る
ことができる。
【0056】再生モードで磁気記録再生装置から得られ
る再生被周波数変調波信号のエンベロープの状態は、記
録跡のU字状またはS字状の曲がりと対応して波打って
いる。それで、前記の再生被周波数変調波信号を振幅検
波器によって検波した後に、例えば前記の振幅検波器か
ら出力された順次の各1本の記録跡と対応するエンベロ
ープ信号について頭に近い信号部分と、終りに近い信号
部分と、中間の信号部分とを抽出できるような時間位置
で標本抽出を行なって、前記した順次の各1本の記録跡
と対応するエンベロープ信号における頭に近い信号部分
から標本抽出された信号と中間の信号部分から抽出され
た信号とに基づいて、ドラム周面への巻始め側の走行路
中に配置されている第1のガイドポールの下フランジ7
の高さを変化させるための大きさと方向とを有する高さ
の制御信号を発生させて、それを第1のガイドポールの
下フランジ7の高さ制御機構のモータMgに供給する。
【0057】また、前記した順次の各1本の記録跡と対
応するエンベロープ信号における終りに近い信号部分か
ら標本抽出された信号と中間の信号部分から抽出された
信号とに基づいて、ドラム周面への巻終り側の走行路中
に配置されている第2のガイドポールの下フランジ7の
高さを変化させるための大きさと方向とを有する高さの
制御信号を発生させて、それを第2のガイドポールの下
フランジ7の高さ制御機構のモータMgに供給する。な
お、1本の記録跡から再生された再生被周波数変調波信
号と対応するエンベロープ信号における中間の信号部分
から標本抽出された信号の大きさは、前記した第1,第
2のガイドポールの高さを変化させても大きく変化する
ことはない。高さの変化の情報は、順次の各1本の記録
跡から再生された再生被周波数変調波信号と対応するエ
ンベロープ信号中の同一位置における時間軸上で相次ぐ
標本値の比較を行なうことにより容易に得られるのであ
り、前記した高さの制御信号は制御部33により発生さ
れる。
【0058】ところで、ガイドポールGPのガイド面の
位置(高さ)は、位置センサPSによって発生される信
号と、ロータリーエンコーダREから出力されるパルス
の計数値とに基づいて検出される。すなわち、前記した
位置センサPSにおける遮光板13における検出端面1
3aが、フォトインタラプタ24に対向して配置されて
いる発光素子と受光素子との間の光路中から外れて、発
光素子の光が受光素子に受光されるようになる瞬間の位
置を、遮光板13についての基準の回動位相として、前
記の遮光板13が基準の回動位相にあるときのガイドポ
ールGPの高さを、ガイドポールGPのガイド面の基準
位置とし、前記の基準位置からの上,下方向での位置ず
れ量(高さの違い)は、前記の基準位置と、現在の位置
との間にロータリーエンコーダREから出力されたパル
ス数の累積値(例えばアップダウンカウンタによって行
なわれるパルス数の累積は、ガイドポールの上方への変
位については加算で、ガイドポールの下方への変位につ
いては減算で行なわれる)によって求められる。
【0059】前記のようにして発生された高さの制御信
号と対応する駆動信号が供給された第1,第2のガイド
ポールの下フランジ7の高さを変化させるための各別の
高さの制御機構におけるモータMgは、それぞれに個別
に供給された大きさと方向とを有する高さの制御信号と
対応する駆動信号により、前記の信号に従って正転(ま
たは逆転)方向に、前記の信号に応じた量だけ回転す
る。前記のモータMgの回転力は、回転軸15に固着さ
れている歯車18〜21を介して駆動歯車22に伝達さ
れ、前記の駆動歯車22に噛合わされている従動歯車7
g(27)に伝達されて、前記の従動歯車7gが正転
(または逆転)方向に回動する。それにより、ガイドポ
ールGPはガイドポールのシャフト5の中心線方向に変
位し、したがって、前記のガイドポールのシャフト5に
固着されている下フランジ7の位置は、従動歯車7g
(27)の回動量に応じて上,下方向に変位することに
なる。
【0060】そして、前記した磁気記録再生装置では、
位置センサPSから得られる位置センサPSの遮光板1
3の基準の回動位置と対応する信号と、ロータリーエン
コーダREから出力されるモータMgの回転軸15の回
転方向の情報及び回転量の情報を有するパルスとが制御
装置に供給され、前記した制御装置によって第1,第2
のガイドポールの高さの制御信号を発生させ、それによ
って高さの制御装置のモータMgを駆動することができ
るので、第1,第2のガイドポールのシャフト1に固着
されている下フランジ7の高さ(ガイドポールGPのガ
イド面の高さ)を、それぞれ高精度に設定することが容
易となる。
【0061】すなわち、ガイドポールのシャフト5に固
着されているガイドポールGPのガイド面の高さ(下フ
ランジ7の高さ)は、位置センサPSの遮光板13が基
準の回動位置にあるときの高さを基準として、前記した
基準の高さと対応する位置センサPSの遮光板13の基
準の回動位置からの回動量を知ることによって知ること
ができる。それで、ガイドポールGPのガイド面の基準
の高さ位置は、位置センサPSからの出力信号で判か
り、また、ガイドポールGPのガイド面の基準の高さ位
置からの高さの変化量(回動量)は、ロータリーエンコ
ーダREの出力パルスの個数によって知ることができ
る。そして、前記した第1,第2のガイドポールのシャ
フト5に固着されている下フランジ7の高さ(ガイドポ
ールGPのガイド面の高さ)は、それが基準の高さ位置
の時に出力された位置センサPSの出力信号によって所
定の数値にプリセットされるカウンタで、前記したガイ
ドポールGPを回動させるために用いられているモータ
Mgに設けてあるロータリーエンコーダREから出力さ
れたパルスの個数を計数することにより検出できる。
【0062】それで、例えば磁気記録再生装置の製造時
におけるガイドポールGPの標準高さ(記録再生動作の
互換性の確保のために、予め定められている正規の高
さ)に設定する場合には、まず、磁気記録再生装置に標
準テープ(記録形成されている記録跡に曲がりがない状
態の記録済み磁気テープ)を装着して、磁気テープのド
ラム周面への巻始め側のガイドポールGPの高さ制御機
構におけるモータMgを、位置センサPSから遮光板1
3の基準の回動位置と対応する信号が出力されるまで、
正転または逆転させる。
【0063】そして磁気テープのドラム周面への巻始め
側のガイドポールGPの高さ制御機構における位置セン
サPSから遮光板13の基準の回動位置と対応する信号
が出力された時点までに、カウンタで計数されていたロ
ータリエンコーダREからの出力パルス数を所定の数値
(例えば零)にプリセットする。前記と同様なことを磁
気テープのドラム周面への巻終り側のガイドポールGP
の高さ制御機構についても行なう。
【0064】次いで、標準テープを走行させ、走行状態
が安定した状態になってから、再生被周波数変調波信号
をエンベロープ検波回路で検波する。エンベロープ検波
回路から出力された順次の各1本の記録跡と対応するエ
ンベロープ信号について頭に近い信号部分と、終りに近
い信号部分と、中間の信号部分とを抽出できるような時
間位置で標本抽出を行なって、前記の標本値をアナログ
デジタル変換してCPUに与える。
【0065】CPUは前記のエンベロープ信号を検出し
ながら、磁気テープのドラム周面への巻始め側のガイド
ポールGPの高さ制御機構におけるモータMgにより、
磁気テープのドラム周面への巻始め側のガイドポールG
Pの高さを、それの可変範囲にわたって変化させる。前
記のガイドポールGPの高さの変化(カウンタの計数
値)に伴って変化するエンベロープ値を計算して、それ
をメモリに書込む。前記の高さの可変範囲にわたって得
たエンベロープ信号から、最も平坦度が高かった状態を
示すカウンタ値を外部の不揮発性メモリに書込む。
【0066】同様なことを磁気テープのドラム周面への
巻終り側のガイドポールGPの高さ制制御機構について
も実施する。前記のようにして、外部の不揮発性メモリ
に書込まれたカウンタ値は、磁気記録再生装置がガイド
ポールGPの標準高さ(記録再生動作の互換性の確保の
ために予め定められている正規の高さ)と対応してい
る。したがって、磁気記録再生装置の記録動作に際し
て、前記した外部の不揮発性メモリに書込まれたカウン
タ値と対応して各ガイドポールGPの高さ位置を設定す
れば、各ガイドポールGPの高さ位置が、記録再生動作
の互換性の確保のために予め定められている正規の高さ
に設定されることになる。
【0067】また、本発明の磁気記録再生装置では、ロ
ーディング動作の開始前に、ポールベースPBに設けら
れているガイドポールGPが、図6中の矢印ULで指示
する位置にある状態において、位置センサPSの遮光板
13が、テープカセットTC内に張設されている磁気テ
ープから離隔している状態となるように、位置センサP
Sの遮光板13における検出端面13aが、テープカセ
ットTC内に張設されている磁気テープに面しているよ
うな特定な回動位相の状態[位置センサPSの遮光板1
3における検出端面13aがテープカセットTCのカセ
ット蓋(図示していない)が設けられている開放面側に
面している状態]にする。
【0068】それで、本発明の磁気記録再生装置におい
ては、ローディング動作の開始前におけるポールベース
PBに設けられているガイドポールGPが、図6中の矢
印ULで指示する位置にある状態において、位置センサ
PSの遮光板13の検出端面13aが、テープカセット
TC内に張設されている磁気テープから離隔している状
態における位置センサPSの遮光板13の回動位相と対
応する計数器の計数値を予め求めて、それを外部不揮発
性メモリ43に記憶させておく。そして、ローディング
動作を完了した後に、前記のように前以って外部不揮発
性メモリ43に記憶させておいた前記の計数値と一致す
る計数値が、計数器から出力されるまで、制御部33の
制御の下に、既述した高さ制御機構によってガイドポー
ルGPを回動させる。ローディング動作の開始前におけ
るポールベースPBに設けられているガイドポールGP
が、図6中の矢印ULで指示する位置に戻された状態に
おいて、位置センサPSの遮光板13の検出端面13a
を、テープカセットTC内に張設されている磁気テープ
から離隔している状態とする。
【0069】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように、本発明の磁気記録再生装置では、ローディン
グ動作の開始前におけるポールベースに設けられている
ガイドポールがに取付けられている位置センサの遮光板
の検出端面が、テープカセット内に張設されている磁気
テープから離隔した状態にしているために、テープカセ
ット内に収納されている磁気テープが、何らかの原因に
よって、たるんだ状態になっていたような場合でも、磁
気記録再生装置にテープカセットが装着されるとき、あ
るいは磁気記録再生装置から離脱される際にも、ガイド
ポールに取付けられている位置センサの遮光板が、たる
んだ状態の磁気テープに接触するようなことがなく、本
発明の磁気記録再生装置によれば、既述した従来の問題
点を良好に解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローディング動作の途中における本発明の一実
施態様の磁気記録再生装置の一部の斜視図である。
【図2】ローディング動作が完了した状態における図1
に示す本発明の磁気記録再生装置の一部の斜視図であ
る。
【図3】ポールベースに設けられたガイドポールを説明
するための図である。
【図4】ローディング動作の途中における本発明の他の
磁気記録再生装置の一部の斜視図である。
【図5】ポールベースに設けられたガイドポールを説明
するための図である。
【図6】ローディング動作の開始時及び終了時における
ガイドポールの検出端面とテープカセット内の磁気テ−
プとの位置関係を説明する図である。
【図7】位置センサの動作の説明用の図である。
【図8】本発明の磁気記録再生装置の概略構成を示すブ
ロック図である。
【図9】磁気記録再生装置の動作を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
DB…ドラムベース、Dd…下ドラム、Du…上ドラ
ム、H,30…回転磁気ヘッド、BC…ベースキャッチ
ャー、DA…ドラム構体、PB…ポールベース、Md…
ドラム駆動モータ、Mg,36,39…制御モータ、G
P…ガイドポール、SP…傾斜ポール、T…磁気テー
プ、RE,35,38…ロータリーエンコーダ、PS,
34,37…基準位置センサ、5…ガイドポールのシャ
フト、7…下フランジ、7g,27…従動歯車、10…
スプリング、11…上フランジ、12…ローラ、13…
遮光板、15…制御モータMgの回転軸、16…ロータ
リーエンコーダREの一部を構成している遮光羽根板、
18〜21…歯車、22…駆動歯車、24…フォトイン
タラプタ、31…記録再生信号処理部、32…エンベロ
ープ検出部、33…制御部、40…ドラム制御部、41
…テープ走行制御部、42…ローディング制御部、43
…外部不揮発性メモリ、44…外部制御入力端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録再生装置の機体の固定部に対し
    て、回転軌跡面が所定の位置に形成されるように設けら
    れている回転磁気ヘッドによって、ドラム周面の一部へ
    巻回されている磁気テープに対する記録,再生動作が行
    なわれ、前記したドラム周面の一部へ巻回されるべき磁
    気テープにおけるドラム周面への巻始め側と巻終り側と
    の走行路中に個別に配置されるローディング機構のポー
    ルベースに設けられている第1,第2のガイドポールの
    高さを、磁気テープからの再生信号に基づいて得た前記
    した第1のガイドポールに近い位置における記録跡の曲
    り情報と、前記した第2のガイドポールに近い位置にお
    ける記録跡の曲り情報とを用いて発生させた高さ制御信
    号により変化させて、前記した回転磁気ヘッドの回転軌
    跡に磁気テープの記録跡を合わせる閉ループの自動制御
    動作が行なわれるように、ガイドポールの高さに関する
    情報を発生する位置センサ及びロータリエンコーダなら
    びに磁気記録再生装置の機体の固定部に設けられている
    駆動源及び動力伝達機構を含んで構成されている高さ制
    御機構を有する磁気記録再生装置において、磁気記録再
    生装置の機体の固定部側に設けられている固定部材と、
    磁気記録再生装置の機体の固定部側に設けられている高
    さ制御機構の動力伝達系と結合された状態で高さが可変
    されるガイドポールに取付けられている可動部材との2
    部分が、ローディング動作の完了時に所定の係合関係と
    されて位置検出信号を発生しうるように組合わせ使用さ
    れる前記した位置検出器における可動部材が、ローディ
    ング動作の開始前にテープカセット内に位置している状
    態において、前記の可動部材における突出部をテープカ
    セット内に張設されている磁気テープから離隔した部分
    に位置させるようにしたことを特徴とする磁気記録再生
    装置。
  2. 【請求項2】 位置センサにおける可動部材が遮光部材
    であり、位置センサにおける固定部材がフォトインタラ
    プタである請求項1の磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 位置センサの可動部材とされている遮光
    板の検出端面の方向が傾斜ポールの傾斜方向に対して平
    行な方向になるように遮光板を位置させてなる請求項1
    の磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】 磁気記録再生装置の機体の固定部に対し
    て、回転軌跡面が所定の位置に形成されるように設けら
    れている回転磁気ヘッドによって、ドラム周面の一部へ
    巻回されている磁気テープに対する記録,再生動作が行
    なわれ、前記したドラム周面の一部へ巻回されるべき磁
    気テープにおけるドラム周面への巻始め側と巻終り側と
    の走行路中に個別に配置されるローディング機構のポー
    ルベースに設けられている第1,第2のガイドポールの
    高さを、磁気テープからの再生信号に基づいて得た前記
    した第1のガイドポールに近い位置における記録跡の曲
    り情報と、前記した第2のガイドポールに近い位置にお
    ける記録跡の曲り情報とを用いて発生させた高さ制御信
    号により変化させて、前記した回転磁気ヘッドの回転軌
    跡に磁気テープの記録跡を合わせる閉ループの自動制御
    動作が行なわれるように、ガイドポールの高さに関する
    情報を発生する位置センサ及びロータリエンコーダなら
    びに磁気記録再生装置の機体の固定部に設けられている
    駆動源及び動力伝達機構を含んで構成されている高さ制
    御機構を有する磁気記録再生装置において、磁気記録再
    生装置の機体の固定部側に設けられている固定部材と、
    磁気記録再生装置の機体の固定部側に設けられている高
    さ制御機構の動力伝達系と結合された状態で高さが可変
    されるガイドポールに取付けられている可動部材との2
    部分が、ローディング動作の完了時に所定の係合関係と
    されて位置検出信号を発生しうるように組合わせ使用さ
    れる前記した位置検出器における可動部材を、ローディ
    ング動作の開始前にテープカセット内に位置している状
    態において、前記の可動部材の突出部がテープカセット
    内に張設されている磁気テープから離隔した部分に位置
    している状態となるように、予めガイドポールを回動さ
    せておくようにしたことを特徴とする磁気記録再生装
    置。
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