JP3185711B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

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JP3185711B2 JP14584897A JP14584897A JP3185711B2 JP 3185711 B2 JP3185711 B2 JP 3185711B2 JP 14584897 A JP14584897 A JP 14584897A JP 14584897 A JP14584897 A JP 14584897A JP 3185711 B2 JP3185711 B2 JP 3185711B2
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気記録再生装置、
特に、磁気記録再生装置の機体の固定部に対して、回転
軌跡面が所定の位置に形成されるように設けられている
回転磁気ヘッドによって、ドラム周面の一部へ巻回され
ている磁気テープに対する記録,再生動作が行なわれ、
前記したドラム周面の一部へ巻回されるべき磁気テープ
におけるドラム周面への巻始め側と巻終り側との走行路
中に個別に配置されていて、磁気テープの幅方向での変
位が可能なガイドポールと、前記したガイドポールの高
さを、磁気テープからの再生信号に基づいて得た前記し
た第1のガイドポールに近い位置における記録跡の曲り
情報と、前記した第2のガイドポールに近い位置におけ
る記録跡の曲り情報とを用いて発生させた高さ制御信号
により変化させて、前記した回転磁気ヘッドの回転軌跡
に磁気テープの記録跡を合わせる閉ループの自動制御動
作が行なわれるように、ガイドポールの高さに関する情
報を発生する基準位置センサ及びロータリエンコーダな
らびに磁気記録再生装置の機体の固定部に設けられてい
る駆動源及び動力伝達機構を含んで構成されている高さ
制御機構を備えている磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ドラムの周面の一部へ巻回された状態の
磁気テープを所定の走行速度で走行させて、回転磁気ヘ
ッドの回転軌跡と対応している特定な記録跡パターン
(トラックパターン)を磁気テープに形成させ、記録再
生動作を行なうようにしている磁気記録再生装置は、ビ
デオ・テープ・レコーダ(VTR)、あるいはビデオ・カ
セット・レコーダ(VCR)として広く実用されてい
る。そして、前記したトラックパターンは、磁気記録再
生装置で採用している磁気記録再生方式毎に、それぞれ
特定なフォーマットのものになっているが、同一の磁気
記録再生方式に従って動作するように作られている同一
規格の磁気記録再生装置であっても、許容されている製
作誤差の存在によるばらつき、その他の原因によって、
個々の磁気記録再生装置毎に回転磁気ヘッドの回転軌跡
と対応して磁気テープに形成されるトラックパターン
は、それぞれ異なっているのが普通である。
【0003】前記した理由により、磁気テープに形成さ
れるトラックパターンは、個々の磁気記録再生装置毎に
それぞれ異なっているから、磁気記録再生装置で記録し
た記録済みの磁気テープを、記録に用いた磁気記録再生
装置以外の磁気記録再生装置によって記録再生する場合
(互換記録再生動作時)には、良好な再生動作が行なわ
れないことも生じる。特に、高密度記録のために狭い記
録跡幅(トラック幅)の記録跡によってトラックパター
ンが形成されている場合における互換記録再生動作時に
重大な支障を生じさせることがある。
【0004】例えば、近年になって、19μmの記録跡
幅を有する3本の記録跡を磁気テープTに同時に並列記
録することにより、所謂、ハイビジョンの画像情報の記
録再生も可能にできるようにした新しい形態のVTR
(所謂W−VHS方式のVTR)が提案されたが、前記
の新しい形態のVTRにおいては、磁気テープTに同時
に並列的に形成される3本の記録跡の内で隣接する2本
の記録跡は、互いに逆方向のアジマス角を有する2個の
回転磁気ヘッドによって映像信号の記録再生に用いられ
ており、また、残り1本の記録跡は他の1個の回転磁気
ヘッドによって音響信号の記録再生に用いられていて、
前記の音響信号記録再生用の回転磁気ヘッドによってア
フターレコーディングも可能なようにされている。
【0005】ところで、前記のVTRにおける1本の記
録跡における曲りの許容値は、7μm程度とされている
から、互換記録再生動作によって例えばアフターレコー
ディングが行なわれた場合には、記録済み磁気テープの
記録跡と回転磁気ヘッドの回転軌跡との間に、最大で1
4μm程度のずれが生じる可能性がある。それで、今、
仮に記録済み磁気テープの記録跡と回転磁気ヘッドの回
転軌跡との間に、前記のように14μmのずれが生じた
場合を考えると、前記の場合には記録済み磁気テープに
おける音響信号の記録跡に対してアフターレコーディン
グを行なうべき音響信号記録再生用の回転磁気ヘッド
が、前記した記録済み磁気テープにおける音響信号記録
用の記録跡から14μmだけ隣接の映像信号記録用の記
録跡の方にずれるために、19μmの記録跡幅を有する
映像信号記録用の記録跡の内の14μmの幅の部分がア
フターレコーディング用の音響信号によって重ね書きさ
れた状態になって、本来の映像信号の記録部分としては
5μmの幅の部分だけが残されるだけになり再生映像信
号の品質が劣化することになる。
【0006】前述のような問題点を解決するのには、回
転磁気ヘッドの回転軌跡と磁気テープTの記録跡とを一
致させればよいのであり、従来から開ループ制御回路
または閉ループ制御回路におけるアクチュエータとして
使用される電気ー機械変換素子(例えば、ボイスコイル
モータ、電歪素子のバイモルフ)を用いて構成した磁気
ヘッド駆動装置によって駆動変位させることにより、回
転磁気ヘッドを磁気ヘッドの記録跡に追跡できるように
させる。 例えば実公昭63ー34126号公報、実
開昭61ー158633号公報等に開示されているよう
に、回転磁気ヘッドを取付けた回転ドラムと下ドラムと
を一体的に傾斜させて、回転ヘッドが磁気テープTの記
録跡を追跡できるようにする。 例えば特開昭60ー
115043号公報に開示されているように、積層され
た圧電素子によってガイドポールの高さを変化させる。
例えば実開昭61ー153151号公報に開示され
ているように、ねじ部を構成させたガイドポールのシャ
フトに歯車を固着させ、その歯車をモータで回転させて
ガイドポールの高さを変化させる。 等の各種の解決手
段が提案されて来ている。
【0007】ところが、小型に構成した1台の磁気ヘッ
ドの駆動装置に搭載できる回転磁気ヘッドは2個程度で
あるために、例えば、所謂、深層記録方式によって音響
信号を記録再生するのに使用される音声ヘッドをも、前
記の磁気ヘッドの駆動装置に搭載させるようにすること
は困難である他に、前記した磁気ヘッド駆動装置は非常
に高価であるので、前記したの解決手段は安価なこと
が必要とされている民生用のVTRには使用でき難く、
また、既述したの解決手段のように回転ドラムと下ド
ラムとを一体的に傾斜させて回転ヘッドが磁気テープT
の記録跡を追跡できるようにした磁気記録再生装置で
は、傾斜補正を良好に行なうことができるが、曲がり補
正を行なうことが困難であるという欠点があり、さら
に、前記したの解決手段では積層圧電素子は数百ボル
トの駆動電圧によって数ミクロンの変位量しか得られな
いために実用的ではなく、さらにまたの解決手段では
ローディング動作時に移動されるポールベースにモータ
や歯車を設けて実施することは極めて困難であるという
問題点があった。
【0008】それで、本出願人会社では前記したような
従来装置における問題点の生じない磁気記録再生装置と
して、特開平7ー57351号公報に開示されたような
磁気記録再生装置、すなわち、磁気記録再生装置の機体
の固定部に対して、回転軌跡面が所定の位置に形成され
るように設けられている回転磁気ヘッドによって、ドラ
ム周面の一部へ巻回されている磁気テープに対する記
録,再生動作が行なわれるようにされており、また、前
記したドラム周面の一部へ巻回されるべき磁気テープに
おけるドラム周面への巻始め側と巻終り側との走行路中
に個別に配置されるローディング機構のポールベースに
螺設してあるねじ孔に、ガイドポールのシャフトに設け
たねじを螺合させておいて、前記のガイドポールの下フ
ランジと一体的な構成の歯車に対して、磁気記録再生装
置における固定部に設けられている駆動源から歯車を用
いた動力伝達部を介して回転力が伝えられたときに、ガ
イドポールの高さが変化できるようにされている第1,
第2のガイドポールの高さが、磁気テープからの再生信
号に基づいて得た前記した第1のガイドポールに近い位
置における記録跡の曲り情報と、前記した第2のガイド
ポールに近い位置における記録跡の曲り情報とを用いて
発生させた高さ制御信号により変化できるようにされて
いるとともに、ガイドポールの高さに関する情報を発生
する基準位置センサ及びロータリーエンコーダならびに
磁気記録再生装置の機体の固定部に設けられている駆動
源及び動力伝達機構を含んで構成されている閉ループの
自動制御系により、前記した回転磁気ヘッドの回転軌跡
に磁気テープの記録跡を合わせるように動作するように
構成されている高さ制御機構を備えている磁気記録再生
装置を提案している。
【0009】そして本出願人会社による既提案の磁気記
録再生装置によれば、再生の対象にされている記録済み
磁気テープに記録されている記録跡が曲がっていても、
再生信号に基づいて発生させた記録跡の曲がり情報を用
いて行なわれる閉ループの自動制御動作によって、ドラ
ム周面への巻始め側と巻終り側との走行路中に個別に配
置されているガイドポールの高さを変化させることによ
り、記録跡を回転磁気ヘッドの回転軌跡に一致させるよ
うにしているために、他の磁気記録再生装置によって記
録された記録済み磁気テープについても良好に再生する
ことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の既提
案の磁気記録再生装置のように、高さ制御機構における
動力伝達部が、歯車を含んで構成されている場合には、
歯車と歯車との間の遊びによるバックラッシュの発生に
よって移動体の停止位置が不正確になり、そのためにガ
イドポールの高さ位置を精密に設定することが困難であ
るということが問題となる。前記したバックラッシュの
問題を解決する手段として、歯車に例えばスプリングに
よって与圧を掛けて、歯車と歯車との間の遊びを無くす
る方法が従来から実施されて来ている。しかし、前記の
解決手段には、変位が大きな場合等に、バックラッシュ
対策として設けたスプリングによる与圧の大きさが場所
により変化することが起きたりするために、移動体が停
止する位置の精度が低下したりする他に、駆動のための
消費電力が大きくなる、ということが問題になる。
【0011】前記の問題の解決手段として特開平6ー1
87037号公報に開示されている方法は、移動体を停
止させる場合における停止直前の移動方向を、予め定め
ておいた特定な方向になるようにし、停止の直前におい
ては、常に、前記の予め定められている方向から歯車同
士が押されている状態となるようにすることにより、バ
ックラッシュの影響による停止位置の精度の低下の防止
を図る、というものである。ところが、前記の公開公報
に記載の解決手段では、前記した予め定めておいた特定
な方向とは逆の方向に移動するときに、正規の停止位置
よりも余分に移動させてから、前記した予め定めておい
た特定な方向に戻して正規の停止位置で停止させて位置
決めが行われるようにしている。そのために正規の停止
位置に位置決めするまでの移動距離が多くなり、位置決
めに必要とされる時間が長くなるという点が問題になっ
た。それで、前記のような問題点のない磁気記録再生装
置の出現が待望された。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は磁気記録再生装
置の機体の固定部に対して、回転軌跡面を所定の位置に
形成させうるように設けられている回転磁気ヘッドによ
って、ドラム周面の一部へ巻回されている磁気テープに
対する記録,再生動作が行なわれる磁気記録再生装置に
おいて、前記したドラム周面の一部へ巻回されるべき磁
気テープにおけるドラム周面への巻始め側と巻終り側と
の走行路中に、個別に配置されていて、磁気テープの幅
方向での変位が可能なガイドポールと、前記したガイド
ポールを変位させるための動力を発生する駆動部と、少
なくとも一部に歯車を含んで構成されていて、前記した
駆動部とガイドポールとの間に設けられている動力伝達
部と、ガイドポールの基準面の基準位置の検出部と、前
記した駆動部と動力伝達部とにおける回転部分に設けら
れるロータリーエンコーダと、前記したロータリエンコ
ーダからの出力パルス数を計数する計数器と、磁気記録
再生装置の記録再生動作の開始以前に、一方向にガイド
ポールを変位させている状態で、前記の基準位置の検出
部から基準位置信号が発生した時点にガイドポールの変
位を停止させる手段と、前記した基準位置信号が発生し
た時点以後にロータリエンコーダから発生された出力パ
ルス数の計数値を記憶させる手段と、前記したガイドポ
ールの変位の方向とは逆方向にガイドポールを変位させ
て、ガイドポールが逆方向への変位を開始した時点から
前記の基準位置の検出部から基準位置信号が発生した時
点までに、ロータリエンコーダから発生された出力パル
ス数の計数値を求めて、前記の計数値と前記の記憶させ
ておいた計数値との差の計数値を、前記した動力伝達部
におけるバックラッシュと対応している計数値として記
憶させる手段と、磁気記録再生装置の記録再生動作時に
は、前記した動力伝達部におけるバックラッシュと対応
している計数値を用いてガイドポールの変位量を補正す
る手段とを備えてなる磁気記録再生装置、及び磁気記録
再生装置の機体の固定部に対して、回転軌跡面を所定の
位置に形成させうるように設けられている回転磁気ヘッ
ドによって、ドラム周面の一部へ巻回されている磁気テ
ープに対する記録,再生動作が行なわれる磁気記録再生
装置において、前記したドラム周面の一部へ巻回される
べき磁気テープにおけるドラム周面への巻始め側と巻終
り側との走行路中に個別に配置されていて、磁気テープ
の幅方向での変位が可能なガイドポールと、前記したガ
イドポールを変位させるための動力を発生する駆動部
と、少なくとも一部に歯車を含んで構成されていて、前
記した駆動部とガイドポールとの間に設けられている動
力伝達部と、ガイドポールの基準面の基準位置の検出部
と、前記した駆動部と動力伝達部とにおける回転部分に
設けられるロータリーエンコーダと、前記したロータリ
エンコーダからの出力パルス数を計数する計数器と、磁
気記録再生装置の記録再生動作の開始以前に、ガイドポ
ールを所定の速度で変位させてから変位を停止させ、前
記した変位の停止した時点以後にロータリエンコーダか
ら発生された出力パルス数の計数値をオーバーランと対
応している計数値として記憶する手段と、磁気記録再生
装置の記録再生動作時には、前記したオーバーランと対
応している計数値を用いて駆動部の回転量を補正する手
段とを備えてなる磁気記録再生装置を提供する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の磁気記録再生装置の具体的な内容を詳細に説明する。
図1は本発明の磁気記録再生装置の概略構成を示すブロ
ック図であり、また、図2及び図5は本発明の磁気記録
再生装置はローディング動作の途中におけるポールベー
スと磁気記録再生装置の固定部との状態を示す磁気記録
再生装置の一部の斜視図である。また、図3は図2に示
す磁気記録再生装置がローディング動作を終了してポー
ルベースと磁気記録再生装置の固定部とが結合した状態
を示す磁気記録再生装置の一部の斜視図である。なお、
前記した図2及び図3ならびに図5においては、図示の
簡略化のために、ローディング機構によってテープカセ
ットから引出された磁気テープ、及びローディング機構
におけるポールベースを案内するガイドレール等の図示
説明を省略してある。
【0014】図1において、1は磁気記録再生装置にお
いて記録再生の対象にされる情報信号の入力端子であ
り、2は出力端子である。3は上ドラム(図2及び図3
ならびに図5中のDu)に取付けられている複数個の回
転磁気ヘッド(図2及び図3ならびに図5中では磁気回
転ヘッドは図面符号Hで示してある)を代表して示した
回転磁気ヘッドである。4は記録再生信号処理部であ
り、また5はエンベロープ検出部、6は制御部である。
また、7,10は基準位置センサ、8,11はロータリ
ーエンコーダ、9,12は制御モータ(図2及び図3な
らびに図5では、制御モータ9,12を代表して図面符
号Mgで示している)、13はドラム制御部、14はテ
ープ走行制御部、15はローディング制御部、16は外
部不揮発性メモリ、17は外部制御入力端子である。
【0015】前記した外部制御入力端子17には、操作
部(図示していない)から制御入力が供給される。磁気
記録再生装置は、前記の外部制御入力端子17に供給さ
れた外部制御入力信号が与えられた制御部6が、装置の
各構成部分の動作状態を制御することにより、前記した
外部制御入力信号に対応して、それぞれ所定の動作態様
での動作を行なう。前記した制御部6は、例えばマイク
ロプロセッサ、リードオンリーメモリ(ROM)、ラン
ダムアクセスメモリ(RAM)、計数器(カウンタ)な
どを含んで構成されたものが使用できる。
【0016】磁気記録再生装置が記録動作を行なう場合
は、入力端子1に供給された記録再生の対象にされてい
る情報信号が、記録再生信号処理部4において、記録に
適する記録信号とされて、回転磁気ヘッド3により磁気
テープ(図示しない)に記録し、また、磁気記録再生装
置が再生動作を行なう場合は、回転磁気ヘッド3によっ
て記録済み磁気テープ(図示しない)から再生された再
生信号に対して、記録再生信号処理部4で所定の信号処
理が施された後に、再生出力信号が出力端子2から出力
される。また、磁気記録再生装置が再生動作を行なって
いるときには、記録再生信号処理部4から、再生周波数
被変調波信号がエンベロープ検出部5に供給されてお
り、前記のエンベロープ検出部5から出力されたエンベ
ロープ信号が制御部6に供給される。
【0017】そして、前記したエンベロープ信号は、再
生の対象にされている記録済み磁気テープに記録形成さ
れている記録跡の曲がりの状態を示す曲り情報として、
後述のようにドラム周面への巻始め側と巻終り側との走
行路中に個別に配置されているガイドポールの高さを、
閉ループの自動制御系の自動制御動作によって変化させ
ることにより、記録跡を回転磁気ヘッドの回転軌跡に一
致させるようにするために用いられる。
【0018】前記した制御部6はドラム制御部13に制
御データを送り、ドラム駆動モータ(図2及び図3なら
びに図5中で図面符号Dmで示す)を所定の回転速度及
び回転位相で回転させ、またテープ走行制御部14は、
磁気テープを所定の走行速度及び走行位相で走行させ
る。また、前記の制御部6はローディング制御部15の
動作を制御する。基準位置センサ7とロータリーエンコ
ーダ8と制御モータ9とは、ドラム周面への巻始め側の
ガイドポールの高さを制御するために設けられている高
さ制御機構の構成部材であり、また、基準位置センサ1
0とロータリーエンコーダ11と制御モータ12とは、
ドラム周面への巻終り側のガイドポールの高さを制御す
るために設けられている高さ制御機構の構成部材であ
る。
【0019】ここで、図10を参照して、ガイドポール
の高さに関する情報を発生する基準位置センサ7(また
は10)及びロータリエンコーダ8(または11)なら
びに磁気記録再生装置の機体の固定部に設けられている
駆動源[制御モータ9(または12)]及び動力伝達機
構を含んで構成されている高さ制御機構について説明す
る。図10の(c)において、Duは上ドラム、Ddは
下ドラム、DBはドラムベース、PB1,PB2はロー
ディング機構に設けられているポールベースである。
【0020】前記のポールベースPB1には、ガイドポ
ールGP1と傾斜ポールSP1とが設けられており、ま
た、ポールベースPB2には、ガイドポールGP2と傾
斜ポールSP2とが設けられている。前記したガイドポ
ールGP1,GP2は、それぞれが設けられているポー
ルベースPB1,PB2に対して上下方向に変位可能な
状態とされている。ローディング機構によるローディン
グ動作が完了した状態において、前記したガイドポール
GP1はドラム周面への巻始め側の所定の位置に設置さ
れ、またガイドポールGP2はドラム周面への巻終り側
の所定の位置に設置される。
【0021】図10の(a)はローディング機構による
ローディング動作が完了した状態における上ドラム付近
の上面図である。さて、図10の(a)に示されている
ように、上,下ドラムの周面における180度(ドラム
の中心角)強の角度範囲にわたって、記録済み磁気テー
プTを巻回させた状態で走行させて再生動作を行なわせ
ているときに、前記の記録済み磁気テープTが、それに
記録形成されている順次の記録跡に曲がりがない状態の
もの(例えばアライメントテープ…調整用の標準テー
プ)であったとし、また、ドラム周面への巻始め側の所
定の位置に設置されているガイドポールGP1の高さ位
置と、ドラム周面への巻終り側の所定の位置に設置され
ているガイドポールGP2の高さ位置とが基準とされて
いる高さ位置に一致していた場合には、回転磁気ヘッド
Hから再生される周波数被変調波信号のエンベロープは
略々長方形状となる。
【0022】しかし、ドラム周面への巻始め側の所定の
位置に設置されているガイドポールGP1の高さ位置
と、ドラム周面への巻終り側の所定の位置に設置されて
いるガイドポールGP2の高さ位置とが基準とされてい
る高さ位置からずれていた場合には、再生の対象にされ
ている記録済み磁気テープが、前記のようにそれに記録
形成されている順次の記録跡に曲がりがない状態のもの
であったとしても、回転磁気ヘッドから再生された周波
数変調波信号のエンベロープは、前記したガイドポール
GP1,GP2の高さ位置が正規の高さ位置からのずれ
の状態に応じて、例えば図10の(b)に例示してある
ように波状に変化しているものになる。
【0023】また、記録済み磁気テープTに記録形成さ
れている記録跡が、図10の(c)中に例示されている
ように、曲がりを有するものであった場合には、ドラム
周面への巻始め側の所定の位置に設置されているガイド
ポールGP1の高さ位置と、ドラム周面への巻終り側の
所定の位置に設置されているガイドポールGP2の高さ
位置とが基準とされている高さ位置に一致していると、
回転磁気ヘッドHから再生される周波数被変調波信号の
エンベロープは、図10の(b)に例示してあるように
波状に変化している状態のものになる。
【0024】以上のことから、再生の対象にされている
記録済み磁気テープTから再生された周波数被変調信号
のエンベロープの変化状態と対応して、記録跡の両端部
付近における曲がりの情報を得て、それに基づいて各ガ
イドポールの高さ制御信号を発生させ、回転磁気ヘッド
から再生された周波数被変調信号のエンベロープが記録
跡の全体にわたり長方形状となるように、閉ループの自
動制御系の動作により各ガイドポールの高さを制御する
ことにより、磁気テープの記録跡を回転磁気ヘッドの回
転軌跡に合わせることができることが判かる。
【0025】本発明の磁気記録再生装置の一部の斜視図
を示している図2及び図3ならびに図5の各図において
DBはドラムベースであって、このドラムベースDBは
磁気記録再生装置の機体の固定部に固着されている。前
記のドラムベースDBも磁気記録再生装置の機体の固定
部として機能する構成部材である。Ddは前記したドラ
ムベースDBと一体的に構成されている下ドラムであ
り、また、Duは上ドラムである。そして、前記した上
ドラムDuと下ドラムDdとはドラム構体DAを構成す
る。Mdは上ドラムDuにロータが固着されている状態
で設けられているドラム駆動モータである。以下の説明
においては前記した上ドラムDuは回転ドラムであると
されている。
【0026】前記の各図において18は基板であり、ま
た19はドラム構体MAの中心軸であり、この中心軸1
9はドラムベースDBに固着されている下ドラムDdの
中心部に固着されている。上ドラムDuは、ベアリング
を介して前記したドラム構体DAの中心軸19に回転自
在に装着されている。20,21はドラムモータMdの
ステータを基板18に固着させるねじである。Hは回転
磁気ヘッドであり、図中のGは前記した上ドラムDuと
下ドラムDdとの間隙である。所定の回転数で回転する
前記の回転磁気ヘッドHは磁気記録再生装置の機体の固
定部に対して所定の位置に回転軌跡面を形成する。前記
の回転磁気ヘッドHとしては、磁気記録再生装置に適用
されている磁気記録再生方式に応じて所要の個数のもの
が使用されることはいうまでもない。
【0027】BCはベースキャッチャーであり、このベ
ースキャッチャーBCは前記したドラムベースDBに設
けられている。前記したドラム構体DAを構成している
上ドラムDuと下ドラムDdとの外周面における予め定
められた範囲には、ローディング機構によって行なわれ
る磁気テープのローディング動作が完了したときに磁気
テープが巻回される。前記のローディング機構には、ロ
ーディング動作時に、図示されていないテープカセット
中に収納されている磁気テープを引出すとともに、ロー
ディング動作が完了した状態において、ドラム周面の一
部へ巻回された磁気テープにおけるドラム周面への巻始
め側の走行路中に配置された状態にされる第1のガイド
ポールGPと傾斜ポール(スラントポール)SPとが設
けられている第1のポールベースPBを備えている。
【0028】また、前記のローディング機構には、ロー
ディング動作時に前記した第1のガイドポールと協動し
て、テープカセット中に収納されている磁気テープを引
出すとともに、ローディング動作が完了した状態におい
て、ドラム周面の一部へ巻回された磁気テープにおける
ドラム周面の巻終り側の走行路中に配置された状態にさ
れる第2のガイドポールと、傾斜ポールとが設けられて
いる第2のポールベースPBを備えている。そして、前
記した第1,第2のポールベースPBは、ローディング
機構を構成している例えばリンクに固着されていて、テ
ープカセットの位置からドラム構体DAの位置まで、図
示されていないガイドレールによる所定の移動経路に沿
って移動できるような構成とされている。
【0029】図示されていないローディング機構による
磁気テープのローディング動作が完了した状態におい
て、前記したドラム構体DAを構成している上ドラムD
uと下ドラムDdとの周面における予め定められた範囲
に、磁気テープを巻回させた状態にするガイドポールG
Pと、それと対をなす傾斜ポールSPとが設けられてい
る第1,第2の各ポールベースPBは、先端部が前記の
各ポールベースPBと対応して設けられている個別のベ
ースキャッチャーBCと結合する。それにより、ローデ
ィング機構による磁気テープのローディング動作の完了
時における第1,第2の各ポールベースPBは、磁気記
録再生装置の機体の固定部に対し、左右方向及び上下方
向のすべてについて、予め定められた位置関係を有する
空間位置に存在している状態に設定される。
【0030】前述のようにローディング機構には、ガイ
ドポールGPと、前記のガイドポールGPと対をなす傾
斜ポールSPとを、それぞれ設けてあるポールベースP
Bを2個備えているのであるが、図2及び図3ならびに
図5の各図中には、前記した2個のポールベースの内の
一方、すなわち、ローディング動作が完了した状態にお
いて、ドラム周面の一部へ巻回された磁気テープにおけ
るドラム周面の巻終り側の走行路中に配置された状態に
される第2のガイドポールと、傾斜ポールとが設けられ
ている方のポールベースPBだけが図示されており、第
1のガイドポールと、それと対をなす傾斜ポールとが設
けられている方のポールベースPBは図示されていな
い。それは、第1のガイドポールと、それと対をなす傾
斜ポールとが設けられている方のポールベースPBは、
図中においてドラム構体DAの向う側に存在しているた
めに図示されないのである。
【0031】そして、前記の各図にそれぞれ示されてい
る磁気記録再生装置中において、それぞれ使用されてい
る第1のガイドポールの高さの制御機構と、第2のガイ
ドポールの高さの制御機構とは同一構成のものが使用さ
れる。それで、本明細書における以下の説明において
は、ローディング機構による磁気テープのローディング
動作が完了した状態において、ドラム周面の一部へ巻回
された磁気テープにおけるドラム周面の巻終り側の走行
路中の所定の位置に配置された状態にされる第2のガイ
ドポールと、それと対をなす傾斜ポールとが設けられて
いるポールベースPB、及び前記した第2のガイドポー
ルの高さの制御機構についてだけの説明を、第1のガイ
ドポールと第2のガイドポールとの区別なく、単にガイ
ドポールGPのような用語を使用して記述されているこ
とが多い。
【0032】図2及び図3ならびに図5に示す磁気記録
再生装置おいて、GPはガイドポール、SPは傾斜ポー
ルである。そして、図2及び図3中に示されているポー
ルベースPBに傾斜ポールSPとともに設けられるガイ
ドポールGPは、例えば図4に例示されているような構
成態様のものが使用されている。図4の(a)に示すポ
ールベースPBの上面図には、前記のガイドポールGP
と、傾斜ポールSPと、磁気テープTとの関係が表わさ
れており、また図4の(b)は図4の(a)におけるA
ーA線位置の縦断面図であり、さらに図4の(c)はガ
イドポールGP部分の縦断面図である。
【0033】22はガイドポールのシャフトであり、こ
のガイドポールのシャフト22は、それの最下端部付近
がポールベースPBに穿設されている孔55中に挿入さ
れていて、前記の孔55によってガイドポールのシャフ
ト22の移動方向が案内される。前記のガイドポールの
シャフト22には、下方の外周に歯車23gが形成され
ている下フランジ23が嵌合固着されている。下フラン
ジ23に形成された歯車23gのボス部の外周面にはね
じ23aが構成されている。前記した歯車23gは、後
述されている磁気記録再生装置の機体の固定部側に設け
られている高さ制御機構の駆動歯車と噛合って回転され
る従動歯車である。
【0034】前記した歯車23gのボス部の外周面のね
じ23aは、ポールベースPBに設けた雌ねじ24に螺
合されている。前記した雌ねじ24の長さは、前記した
歯車23gのボス部の外周面のねじ23aよりも長い範
囲に設定されているために、ガイドポールのシャフト2
2が回転すると、ガイドポールGPは、それのシャフト
22の中心線方向に変位することになる。27は上フラ
ンジであり、前記の上フランジ27はそれの下面が前記
した下フランジ23の上面に対して、磁気テープの幅に
等しいる間隔となるようにして、前記したガイドポール
のシャフト22に固着されている。28は前記した上,
下のフランジ23,27間に設けられているローラであ
り、このローラ28はガイドポールのシャフト22に回
転自在な状態で挿通されている。
【0035】上フランジ27の突出部27aの上端面に
は、後述されている基準位置検出器(基準位置センサ)
PSの構成部材として用いられている半円形状の遮光板
29が、ガイドポールGPの高さ位置の位置検出動作が
良好に行なわれ得るような、予め定められた所定の取付
け位相となるように調節されて、ねじ30によって固着
される。31は前記した遮光板29と協動する基準位置
センサPSにおけるフォトインタラプタである。図2,
図3(図5でも同じ)においてMgは制御モータ(図1
中における図面符号9,12で示してある制御モータ)
であり、またREはロータリーエンコーダである。前記
のロータリーエンコーダREとしては、制御モータMg
の回転軸の回転方向の情報と回転量の情報を有するパル
スを発生して出力できる機能を有する周知の各種構成の
ロータリーエンコーダの内から適当な構成のものを選択
して使用することができる。
【0036】前記した各図中に示されているロータリエ
ンコーダREは、制御モータMgの回転軸32に取付け
られた遮光羽根板33とフォトインタラプタ34とによ
って構成されているものとして示されている。前記した
制御モータMgの軸32には、前記したロータリエンコ
ーダREの遮光羽根板33の他に、歯車35が固着され
ており、前記の歯車35には動力伝達部における歯車3
6が噛合わされている。37は前記の歯車36の回転軸
である。前記の回転軸38には歯車37が固着されてお
り、歯車37は回転軸40に固着されていた歯車39が
噛合わされている。前記の歯車39は磁気記録再生装置
の機体の固定部側に設けられている高さ制御機構の駆動
歯車である。
【0037】図示されていないローディング機構の動作
によって、ポールベースPBが磁気テープのカセットの
位置からドラム構体DAの位置まで所定の移動経路に沿
って移動して、ローディング機構による磁気テープのロ
ーディング動作が完了した状態において、ポールベース
PBの先端部が前記のポールベースPBと対応して設け
られているベースキャッチャーBCとが係合して位置決
めされたときに、前記したポールベースPBに、ポール
ベース側の高さ制御機構における従動歯車として設けら
れている歯車23gが、磁気記録再生装置の機体の固定
部側に設けられている高さ制御機構の駆動歯車39と噛
合わされる。
【0038】ところで、前記のようにローディング機構
の動作の完了時には、ポールベースPBの先端部が前記
のポールベースPBと対応して設けられているベースキ
ャッチャーBCとが係合して位置決めされた状態にされ
るのであるが、前記のようにポールベースPBの先端部
とベースキャッチャーBCとが完全な状態で係合される
ためには、ポールベース側の歯車23gと、磁気記録再
生装置の機体の固定部側に設けられている高さ制御機構
の駆動歯車39とが完全に噛合わされた状態にされるこ
とが必要である。それで、前記した駆動歯車39と、従
動歯車23gとにおける歯の先端部とを、平坦部を有し
ない歯型の駆動歯車39と従動歯車23aとを用いるよ
うにすることは望ましい実施例である。
【0039】図7は、遮光板29とフォトインタラプタ
31とによって構成されている基準位置センサPSによ
る基準位置(ガイドポールGPの基準の高さ位置)の検
出態様を説明するための図である。図において41は発
光素子、42は受光素子である。図示の例では発光素子
41から受光素子42までの光路中に、遮光板29が出
入することによって、位置信号を発生させるような構成
態様の基準位置センサPSを示しているが、実施に当っ
ては発光素子から放射させた光を反射板で反射させた光
を受光素子によって受光させて、位置信号を発生させる
ような反射型のものが使用されてもよい。また、光学的
な位置センサでなく、例えば永久磁石と磁気検出素子
(例えばホール素子)とによって構成させた基準位置セ
ンサが使用されてもよい。
【0040】前記した基準位置センサPSにおける遮光
板29は、既述のようにガイドポールGPにおける上フ
ランジ27の突出部27aの上端面に取付けられている
が、遮光板29の上フランジ27の突出部27aの上端
面への取付けに当っては、ガイドポールGPのガイド面
(ガイドポールの下フランジ23の上面、ガイドポール
の上フランジ27の下面)が、磁気記録再生装置につい
て記録再生の互換性の確保のために予め定められている
正規の高さ位置にある状態のときに、基準位置センサP
Sの遮光板29が基準の回動位置、すなわち、フォトイ
ンタラプタ31中に対向して配置されている発光素子4
1と受光素子42との間の光路中から外れて、発光素子
41の光が受光素子42に受光されるようになる瞬間の
位置[図7の(a)参照]となるように、基準位置セン
サPSの遮光板29をねじ30によって上フランジ27
の突出部27aの上端面に取付けるようにしてもよい。
図7の(b)は遮光板29が最もフォトインタラプタ3
1に入り込んでいる状態における側面図である。ところ
で、ガイドポールGPのガイド面の位置(高さ)は、基
準位置センサPSによって発生される信号と、ロータリ
ーエンコーダREから出力されるパルスの計数値とに基
づいて検出される。すなわち、前記した基準位置センサ
PSにおける遮光板29が、フォトインタラプタ31に
対向して配置されている発光素子と受光素子との間の光
路中から外れて、発光素子の光が受光素子に受光される
ようになる瞬間の位置を、遮光板29についての基準の
回動位相として、前記の遮光板29が基準の回動位相に
あるときのガイドポールGPの高さを、ガイドポールG
Pのガイド面の基準位置とし、前記の基準位置からの
上,下方向での位置ずれ量(高さの違い)は、前記の基
準位置と、現在の位置との間にロータリーエンコーダR
Eから出力されたパルス数の累積値(例えば、アップダ
ウンカウンタによって行なわれるパルス数の累積は、ガ
イドポールの上方への変位については加算で、ガイドポ
ールの下方への変位については減算で行なわれる)によ
って求められる。
【0041】さて、図2及び図3に示す磁気記録再生装
置において、ローディング動作が完了してポールベース
PBの先端部が、そのポールベースPBと対応して設け
られているベースキャッチャーBCと係合して位置決め
されて、ポールベース側の高さ制御機構における従動歯
車23gが、磁気記録再生装置の機体の固定部側に設け
られている高さ制御機構の駆動歯車と噛合った状態にさ
れた後に、記録再生動作が行なわれる場合に、ドラム周
面の一部へ巻回されている磁気テープのドラム周面にお
ける磁気テープの走行路は、ドラム周面への巻始め側の
磁気テープの走行路中に配置されている第1のガイドポ
ールの下フランジ7の高さと、ドラム周面の巻終り側の
磁気テープの走行路中に配置されている第2のガイドポ
ールの下フランジ7の高さとを変化させることにより変
化できることは既述したとおりである。
【0042】そして、ローディング機構による磁気テー
プのローディング動作の完了時に、ドラム周面の一部へ
巻回された磁気テープにおけるドラム周面への巻始め側
の走行路中の所定の位置に配置された状態にされている
第1のガイドポールと、ドラム周面の一部へ巻回された
磁気テープにおけるドラム周面の巻終り側の走行路中の
所定の位置に配置された状態の第2のガイドポールとの
それぞれについて、それらの下フランジ23の高さを、
磁気記録装置について記録再生動作の互換性の確保のた
めに予め定められている正規の高さになるようにしてお
き、磁気記録再生装置が再生モードにされた状態におい
て、前記した第1のガイドポールの下フランジ23の高
さを、磁気テープからの再生信号に基づいて得た前記し
た第1のガイドポールに近い位置における記録跡の曲り
情報を用いて発生させた高さ制御信号によって高さの制
御機構により変化させ、また、前記した第2のガイドポ
ールの下フランジ23の高さを、磁気テープからの再生
信号に基づいて得た前記した第2のガイドポールに近い
位置における記録跡の曲り情報を用いて発生させた高さ
制御信号によって高さの制御機構により変化させて、前
記した回転磁気ヘッドの回転軌跡に磁気テープの記録跡
が合うような制御動作を行なうことにより、良好な再生
動作を実現することができる。
【0043】すなわち、磁気記録再生装置において再生
の対象にされている記録済み磁気テープの記録跡に現わ
れる通常の記録跡曲がりはU字状またはS字状であるこ
とが多い。今、例えば記録跡がS字状の曲がりを示して
いる記録済み磁気テープを例にとって説明すると、ドラ
ム周面の一部へ巻回された磁気テープにおけるドラム周
面への巻始め側の走行路中の所定の位置に配置された状
態にされている第1のガイドポールのガイド面の高さ
(磁気テープの走行路の位置)と、ドラム周面の一部へ巻
回された磁気テープにおけるドラム周面の巻終り側の走
行路中の所定の位置に配置された状態の第2のガイドポ
ールのガイド面の高さ(磁気テープの走行路の位置)と
を、互いに逆向きに、すなわち、一方が高くされる場合
には他方は低く、というように前記した第1,第2のガ
イドポールの高さを互に逆向きの方向に変化させること
によって補正することができるのであり、そのような補
正が行なわれるように磁気テープにおけるドラム周面へ
の巻始め側の走行路中に配置されている第1のガイドポ
ールと、磁気テープにおけるドラム周面の巻終り側の走
行路中に配置されている第2のガイドポールとにおける
ガイド面の高さを、記録跡曲りの情報に基づいて得た制
御信号が与えられる高さの制御機構とによって制御する
ことにより、容易に記録跡の曲りの影響の無い良好な再
生信号を得ることができる。
【0044】再生モードで磁気記録再生装置から得られ
る再生周波数被変調波信号のエンベロープの状態は、記
録跡のS字状の曲がりと対応して波打っている。それ
で、前記の再生周波数被変調波信号を振幅検波器によっ
て検波した後に、例えば前記の振幅検波器から出力され
た順次の各1本の記録跡と対応するエンベロープ信号に
ついて頭に近い信号部分と、終りに近い信号部分と、中
間の信号部分とを抽出できるような時間位置で標本抽出
を行なって、前記した順次の各1本の記録跡と対応する
エンベロープ信号における頭に近い信号部分から標本抽
出された信号と中間の信号部分から抽出された信号とに
基づいて、ドラム周面への巻始め側の走行路中に配置さ
れている第1のガイドポールのガイド面の高さを変化さ
せるための大きさと方向とを有する高さの制御信号を発
生させて、それを第1のガイドポールのガイド面の高さ
制御機構の制御モータMgに供給する。
【0045】また、前記した順次の各1本の記録跡と対
応するエンベロープ信号における終りに近い信号部分か
ら標本抽出された信号と中間の信号部分から抽出された
信号とに基づいて、ドラム周面への巻終り側の走行路中
に配置されている第2のガイドポールのガイド面の高さ
を変化させるための大きさと方向とを有する高さの制御
信号を発生させて、それを第2のガイドポールのガイド
面の高さ制御機構の制御モータMgに供給する。
【0046】なお、1本の記録跡から再生された再生周
波数被変調波信号と対応するエンベロープ信号における
中間の信号部分から標本抽出された信号の大きさは、前
記した第1,第2のガイドポールの高さを変化させても
大きく変化することはない。高さの変化の情報は、順次
の各1本の記録跡から再生された再生周波数被変調波信
号と対応するエンベロープ信号中の同一位置における時
間軸上で相次ぐ標本値の比較を行なうことにより容易に
得られるのであり、前記した高さの制御信号は制御部6
により発生される。
【0047】前記のようにして発生された高さの制御信
号と対応する駆動信号が供給された第1,第2のガイド
ポールのガイド面の高さを変化させるための各別の高さ
の制御機構における制御モータMgは、それぞれに個別
に供給された大きさと方向とを有する高さの制御信号と
対応する駆動信号により、前記の信号に従って正転(ま
たは逆転)方向に、前記の信号に応じた量だけ回転す
る。前記の制御モータMgの回転力は、回転軸32に固
着されている歯車35,36,37を介して駆動歯車3
9に伝達され、前記の駆動歯車39に噛合わされている
従動歯車23gに伝達されて、前記の従動歯車23gが
正転(または逆転)方向に回動する。それにより、ガイ
ドポールGPはガイドポールのシャフト22の中心線方
向に変位し、したがって、前記のガイドポールのシャフ
ト22に固着されているガイド面の位置は、従動歯車2
3gの回動量に応じて上,下方向に変位することにな
る。
【0048】次に、図5に例示されている本発明の磁気
記録再生装置について説明する。図5に示す磁気記録再
生装置において、ドラム周面における磁気テープの巻始
め部分と巻終り部分とに対応して設けられる第1,第2
のガイドポールGPは、記録再生の互換性の確保のため
に磁気記録再生装置に関して予め定められている正規の
高さ位置に対して、予め定められた上方部分と下方部分
との範囲内で、ガイド面の高さ位置が軸方向で変化が可
能な状態として、個別のポールベースPBに摺動自在に
設けられている。
【0049】すなわち、前記した第1,第2のガイドポ
ールGPは、例えば図6に示されているように、軸方向
に摺動可能な状態でスプリングによって一方向に付勢さ
れた構成態様のものとして、個別のポールベースPBに
設けられている。なお、図5はローディング機構による
ローディング動作の途中の状態を示しており、図中には
磁気テープを示していない。ローディング機構による磁
気テープのローディング動作が完了した状態において、
ドラム構体DAを構成している上ドラムDuと下ドラム
Ddとの周面における予め定められた範囲に磁気テープ
を巻回させた状態にするガイドポールGPと、前記のガ
イドポールGPと対をなす傾斜ポールSPとが設けられ
ている第1,第2の各ポールベースPBの先端部が、個
別のベースキャッチャーBCと結合された状態における
前記の第1,第2の各ポールベースPBは、磁気記録再
生装置の機体の固定部に対して、予め定められた位置関
係を有する空間位置に設定された状態とされる。
【0050】前記のポールベースPBの位置決めは、機
体の固定部における図5中の43で示す凹部と、ポール
ベースPBの一部の44で示す部分との結合によってポ
ールベースPBの水平面内方向での位置決めが行なわ
れ、また、ポールベースPBに設けられている垂直方向
の位置決め用突起45と、ベースキャッチャーBCに設
けられている位置決め部(図示されていない)との係合
によってポールベースPBの垂直方向での位置決めが行
なわれる。
【0051】ところで、第1,第2のガイドポールGP
は、軸方向に摺動可能な状態で、スプリングによって一
方向に付勢された構成態様のものとして個別のポールベ
ースPBに設けられているから、前記のように各ポール
ベースPBが個別のベースキャッチャーBCと結合され
た状態において、ガイドポールGPの高さを変化させる
ために使用される高さ制御機構における磁気記録再生装
置の機体の固定部側に設けられている高さ制御機構の構
成部材と、ポールベース側に設けられている高さ制御機
構の構成部材とが係合状態にされると、ガイドポールG
Pのガイド面の高さは、そのときに高さ制御機構によっ
て定められた高さに設定されることになる。
【0052】図6の(a)は、図5に示されている磁気
記録再生装置におけるポールベースPBの部分の側面図
であり、また、図6の(b)は図6の(a)図中に示さ
れている下フランジ46の先端に形成されている係合部
46aと、磁気記録再生装置の機体の固定部側に設けら
れている高さ制御機構における歯車47のボス部に形成
させてある係合溝47bとの係合状態を図示説明してい
る一部側断面図である。22はガイドポールGPのシャ
フトであり、このガイドポールのシャフト22は、それ
の下方の部分がポールベースPBに穿設されている孔中
に挿入されていて、ガイドポールのシャフト22は、前
記の孔の壁面で移動方向が案内された状態で摺動でき
る。
【0053】図6において、27はガイドポールのシャ
フト22に固着させてある上フランジであり、また、4
6は下フランジである。前記の下フランジ46には、磁
気記録再生装置の機体の固定部側に設けられている高さ
制御機構における歯車47のボス部に形成させてある係
合溝47bと係合できる係合部46aを形成させてあ
る。28は磁気テープTの幅に等しい長さを有するロー
ラである。前記した下フランジ46の下面と、ポールベ
ースPBの上端部に設けられている凹部49との間にお
けるガイドポールのシャフト22の周囲には、スプリン
グ50が巻回されている。それによりガイドポールのシ
ャフト22に固着されている上,下のフランジ27,4
6と、前記の上,下のフランジ27,46間において前
記のシャフト22を回転中心として回転するローラ28
などは、前記のスプリング50によって上方に付勢され
ている。
【0054】前記のガイドポールのシャフト22の下方
端部には、ポールベースPBに設けられている空洞部5
1中に突出させた状態で、ワッシャー52をねじ53で
固着させてあるので、ガイドポールGPはポールベース
PBに設けられている空洞部51の上壁に前記したワッ
シャー52が当接している状態において変位の上限位置
が定められる。図5において制御モータMgの回転軸3
2には、ロータリーエンコーダREの一部を構成してい
る遮光羽根板33と、動力伝達部の一部を構成している
歯車35が固着されている。34は前記したロータリー
エンコーダREの一部を構成しているフォトインタラプ
タである。
【0055】制御モータMgの回転軸32に固着されて
いる前記の歯車35には歯車36が噛合わされている。
また、37は前記した歯車36と同一の回転軸38に設
けられている歯車であり、前記の歯車37は歯車47と
噛合わされている。そして、前記した歯車47のボス部
には係合溝47bが形成されている。また、前記の歯車
47の回転軸48の上部には、基準位置センサPSの一
部を構成している遮光板29が、ねじ30によって取付
けられている。31は前記した遮光板29とともに基準
位置センサPSを構成するフォトインタラプタである。
前記の歯車47の回転軸48の下方の部分の外周面には
ねじ48gが螺設されていて、前記のねじ48gはドラ
ムベースDBにおける突出部54に螺設されている雌ね
じ54gに螺合されている。
【0056】磁気記録再生装置が、図5に例示されてい
るローディング動作の途中の状態から、ローディング動
作が完了した状態(図示されていない)になると、既述
のようにポールベースPBの先端部が、ベースキャッチ
ャーBCと結合してポールベースPBが磁気記録再生装
置の機体の固定部に対して、予め定められた位置関係を
有する空間位置に設定された状態とされる。磁気記録再
生装置がローディング動作を完了した状態になると、高
さ制御機構におけるポールベース側に設けられている構
成部材の一部として機能する部材として用いられる下フ
ランジ46の先端に形成されている係合部46aと、高
さ制御機構における固定部側に設けられている構成部材
として機能する部材として用いられる歯車47のボス部
に形成させてある係合溝47bとが係合した状態にな
る。
【0057】前記した下フランジ46の先端に形成され
ている係合部46aは断面形状がV状とされており、ま
た前記した下フランジ46の先端に形成されている係合
部46aと係合される前記の係合溝47bは、前記の係
合部46aにおけるV状の断面形状と合致するV状の断
面形状を備えている。したがって、磁気記録再生装置が
ローディング動作の完了の直前において、下フランジ4
6の先端に形成されている係合部46aと、歯車47の
ボス部に形成させてある係合溝47bとが係合し始めた
状態から、ローディング動作が完了するまでの間に、前
記した係合動作が良好に行なわれることになる。
【0058】図5に示す本発明の磁気記録再生装置が、
ローディング機構によるローディング動作が完了した後
に、記録再生動作が開始して制御部6から高さ制御信号
が供給されて制御モータMgが回転すると、既述した動
力伝達機構の歯車35,36,37を介して歯車47が
回転する。前記の歯車47が回転すると、歯車47の回
転軸48の下方に螺設されているねじ48gが、ドラム
ベースDBにおける突出部54に螺設されている雌ねじ
54gに螺合した状態で回転するために、前記の歯車4
7の回転軸48は、回転方向に従って、上方または下方
に移動する。
【0059】前記した歯車47の回転軸48が回転する
と、回転軸48の上部に取付けられている基準位置セン
サPSの遮光板29が回動して、基準位置センサPSの
フォトインタラプタ31から位置信号が出力される。ま
た、前記した歯車47の回転軸48の回転に伴なって回
転軸48が上,下方向に移動すると、歯車47のボス部
に形成させてある係合溝47bと係合している下フラン
ジ46の先端に形成されている係合部46aも、前記し
た回転軸48の上,下方向への移動に伴って上,下方向
に移動する。したがって、ガイドポールGPは、前記し
た制御モータMgの回転によって上,下方向に移動する
ことになる。
【0060】図5に示す磁気記録再生装置においても、
ローディング機構によるローディング動作が完了時に、
ドラム周面への巻始め側に配設されているガイドポール
と、ドラム周面の巻終り側に配設されているガイドポー
ルとのそれぞれについて、それらのガイド面の高さを、
磁気記録装置について記録再生動作の互換性の確保のた
めに予め定められている正規の高さになるようにしてお
き、磁気記録再生装置が再生モードにされた状態におい
て、前記した第1のガイドポールのガイド面の高さを、
磁気テープからの再生信号に基づいて得た前記した第1
のガイドポールに近い位置における記録跡の曲り情報を
用いて発生させた高さ制御信号によって高さの制御機構
により変化させ、また、前記した第2のガイドポールの
ガイド面の高さを、磁気テープからの再生信号に基づい
て得た前記した第2のガイドポールに近い位置における
記録跡の曲り情報を用いて発生させた高さ制御信号によ
って高さの制御機構により変化させて、前記した回転磁
気ヘッドの回転軌跡に磁気テープの記録跡が合うような
制御動作を行なうことにより、図2及び図3を参照して
既述した磁気記録再生装置の場合と同様に、良好な再生
動作を実現することができる。
【0061】前記した図2及び図3ならびに図5に示す
磁気記録再生装置の製造時におけるガイドポールGPの
基準の高さ位置を、記録再生動作の互換性の確保のため
に予め定められている標準の高さ位置に調整するのに
は、例えば次のような調整手段が適用できる。すなわ
ち、[1]工場出荷時におけるにおけるガイドポールG
Pの標準高さの設定態様の1例としては、駆動モータM
gを駆動してガイドポールGPを上,下方向に変位させ
た状態にし、ガイドポールGPのガイド面(下フランジ
の上面、上フランジの下面)の高さが、測定器によって
所定の高さ(磁気記録再生装置の相互間における記録再
生動作の互換性の確保のために予め定められている正規
の高さ)になる状態に調整して、前記の状態における制
御部6内に設けられている図示されていない計数器(カ
ウンタ)の計数値を外部不揮発性メモリ16(図1参
照)に記憶させるような設定態様を挙げることができ
る。
【0062】また、[2]工場出荷時におけるガイドポ
ールGPの標準高さの設定態様の他の例としては、調整
の対象にされている磁気記録再生装置により、標準テー
プを再生して得た再生周波数被変調波信号のエンベロー
プが平坦になるように駆動モータMgを駆動してガイド
ポールGPを上,下方向に変位させて、ガイドポールG
Pのガイド面(下フランジの上面、上フランジの下面)
の高さが、所定の高さ(磁気記録再生装置の相互間にお
ける記録再生動作の互換性の確保のために予め定められ
ている正規の高さ)になる状態に調整して、前記の状態
における計数器(カウンタ)の計数値を、制御部6内に
設けられている図示されていない計数器(カウンタ)の
計数値を外部不揮発性メモリ16(図1参照)に記憶さ
せるような設定態様を挙げることができる。
【0063】ここで、前述した工場出荷時におけるガイ
ドポールGPの標準高さの設定態様の後者の[2]の場
合について、それの具体的な内容を説明すると次のとお
りである。まず、磁気記録再生装置に標準テープ(記録
形成されている記録跡に曲がりがない状態の記録済み磁
気テープ)を装着して、磁気テープのドラム周面への巻
始め側のガイドポールGPの高さ制御機構における制御
モータMg(図1中の9)を、基準位置センサPS(図
1中の7)から遮光板29の基準の回動位置と対応する
基準位置信号が出力されるまで、正転または逆転させ
る。
【0064】そして、制御部6では、まず磁気テープの
ドラム周面への巻始め側のガイドポールGPの高さ制御
機構における基準位置センサPS(図1中の7)から、
遮光板29の基準の回動位置と対応する基準位置信号が
出力された時点までに、ロータリエンコーダRE(図1
中の8)より出力されていたパルス数を計数していた制
御部6内に設けられている図示しない計数器(カウン
タ)を、前記の基準位置信号が出力された時点に、予め
設定されていた所定の数値(例えば零)にプリセットす
る。
【0065】次に、磁気記録再生装置に装着されている
標準テープのドラム周面への巻終り側のガイドポールG
Pの高さ制御機構における制御モータMg(図1中の1
2)を、基準位置センサPS(図1中の10)から遮光
板29の基準の回動位置と対応する基準位置信号が出力
されるまで、正転または逆転させる。次いで制御部6で
は、磁気テープのドラム周面への巻終り側のガイドポー
ルGPの高さ制御機構における基準位置センサPS(図
1中の10)から、遮光板29の基準の回動位置と対応
する基準位置信号が出力された時点までに、ロータリエ
ンコーダRE(図1中の11)より出力されていたパル
ス数を計数していた制御部6内に設けられている図示し
ない計数器(カウンタ)を、前記の基準位置信号が出力
された時点に、予め設定されていた所定の数値(例えば
零)にプリセットする。
【0066】次に、前記の標準テープを走行させて再生
動作を行ない、走行状態が安定した状態になってから、
再生周波数被変調波信号をエンベロープ検出部5で検出
して制御部6に供給する。エンベロープ検出部5では、
検出された順次の各1本の記録跡と対応するエンベロー
プ信号について頭に近い信号部分と、終りに近い信号部
分と、中間の信号部分とを抽出できるような時間位置で
標本抽出を行なって、前記の標本値をアナログデジタル
変換して制御部6に与える。
【0067】制御部6では、まず、磁気テープのドラム
周面への巻始め側のガイドポールGPの高さ制御機構に
おける制御モータMg(図1中の9)により、磁気テー
プのドラム周面への巻始め側のガイドポールGPの高さ
を、それの可変範囲にわたって変化させながらエンベロ
ープ信号を検出し、前記のガイドポールGPの高さの変
化(カウンタの計数値の変化)に伴って変化するエンベ
ロープ信号の大きさ(エンベロープ値)を計算して、そ
れを順次に制御部6内のメモリ(図示しない)に書込
む。そして、制御部6では、前記の高さの可変範囲にわ
たって得た各エンベロープ値を前記のメモリから読出し
て比較し、最も平坦度が高かった状態を示すエンベロー
プ値が得られたときの前記のカウンタの計数値を外部の
不揮発性メモリ16に書込む。
【0068】制御部6は、次に、磁気テープのドラム周
面への巻終り側のガイドポールGPの高さ制御機構にお
ける制御モータMg(図1中の12)により、磁気テー
プのドラム周面への巻始め側のガイドポールGPの高さ
を、それの可変範囲にわたって変化させながらエンベロ
ープ信号を検出し、前記のガイドポールGPの高さの変
化(カウンタの計数値)に伴って変化するエンベロープ
信号の大きさ(エンベロープ値)を計算して、それを順
次にメモリに制御部6内のメモリ(図示しない)書込
む。そして、制御部6では、前記の高さの可変範囲にわ
たって得た各エンベロープ値を前記のメモリから読出し
て比較し、最も平坦度が高かった状態を示すエンベロー
プ値が得られたときの前記のカウンタの計数値を外部の
不揮発性メモリ16に書込む。
【0069】前記のようにして、磁気テープのドラム周
面への巻始め側のガイドポールの基準高さのデータと、
巻終り側のガイドポールGPの基準高さのデータとし
て、個別に外部の不揮発性メモリに書込まれた各カウン
タ値は、磁気記録再生装置における各ガイドポールGP
の標準高さ(記録再生動作の互換性の確保のために予め
定められている正規の高さ)と対応している。したがっ
て、磁気記録再生装置の記録動作に際して、前記した外
部の不揮発性メモリに書込まれたカウンタ値と対応して
各ガイドポールGPの高さ位置を設定すれば、各ガイド
ポールGPの高さ位置が、記録再生動作の互換性の確保
のために予め定められている正規の高さに設定されるこ
とになる。
【0070】次に、磁気記録再生装置において記録動作
を行なう場合、及び他の磁気記録再生装置で情報信号が
記録されている記録済み磁気テープを再生する場合に
は、磁気記録再生装置に記録済み磁気テープがローディ
ングされた後に、各ガイドポールの高さを標準高さ(記
録再生動作の互換性の確保のために予め定められている
正規の高さ)に設定する動作が行なわれる。
【0071】すなわち、磁気記録再生装置に記録済み磁
気テープがローディングされた後に、制御部6ではロー
タリエンコーダRE(図1中の8)から発生されたパル
スを計数する計数器(カウンタ)の計数値が、磁気テー
プのドラム周面への巻始め側のガイドポールGPについ
て、外部不揮発性メモリ16に記憶させてあった計数値
と一致する状態になるように、磁気テープのドラム周面
への巻始め側のガイドポールGPの高さ制御機構におけ
る制御モータMg(図1の制御モータ9)を正転または
逆転させるように制御する。そして、前記したカウンタ
の計数値が磁気テープのドラム周面への巻始め側のガイ
ドポールGPについて、外部不揮発性メモリ16に記憶
させてあった計数値と一致した状態で、制御モータMg
(図1中の9)を停止させる。
【0072】次に、制御部6ではロータリエンコーダR
E(図1中の11)から発生されたパルスを計数する計
数器(カウンタ)の計数値が、磁気テープのドラム周面
への巻終め側のガイドポールGPについて、外部不揮発
性メモリ16に記憶させてあった計数値と一致する状態
になるように、磁気テープのドラム周面への巻終り側の
ガイドポールGPの高さ制御機構における制御モータM
g(図1の制御モータ12)を正転または逆転させるよ
うに制御する。前記したカウンタの計数値が磁気テープ
のドラム周面への巻始め側のガイドポールGPについ
て、外部不揮発性メモリ16に記憶させてあった計数値
と一致した状態で、制御モータMg(図1中の12)を
停止させる。
【0073】前記した動作により、磁気テープのドラム
周面への巻始め側のガイドポールGPのガイド面の空間
位置と、磁気テープのドラム周面への巻終り側のガイド
ポールGPのガイド面の空間位置とは、磁気記録再生装
置における各ガイドポールGPの標準高さ(記録再生動
作の互換性の確保のために予め定められている正規の高
さ)と対応した状態にされる。したがって、前記した各
ガイドポールGPの高さ位置は、記録再生動作の互換性
の確保のために予め定められている正規の高さに設定さ
れることになり、この状態において記録動作を行なえ
ば、他の磁気記録再生装置によっても、良好に再生でき
る記録済み磁気テープが得られることになる。
【0074】また、再生動作時においても、前述した動
作により再生開始時における各ガイドポールGPの高さ
位置が、記録再生動作の互換性の確保のために予め定め
られている正規の高さに設定される。そして、再生動作
時には再生の対象にされるべくローディングされている
記録済み磁気テープに対する再生動作が開始される。す
なわち、再生動作が開始された状態においては、前記し
た記録済み磁気テープから再生された再生周波数被変調
波信号について、エンベロープ検出部5から出力された
エンベロープ信号[すなわち、エンベロープ検出部5で
順次の各1本の記録跡と対応するエンベロープ信号につ
いて頭に近い信号部分と、終りに近い信号部分と、中間
の信号部分とを抽出できるような時間位置で標本抽出を
行なって、前記の標本値をアナログデジタル変換したエ
ンベロープ信号(曲り情報のデータ)]が与えられた制
御部6は、磁気テープのドラム周面への巻始め側のガイ
ドポールGPの高さ制御機構における制御モータMg
(図1中の9)と、磁気テープのドラム周面への巻終り
側のガイドポールGPの高さ制御機構における制御モー
タMg(図1中の12)とを、それぞれ正,逆方向に回
転させる。
【0075】磁気テープのドラム周面への巻始め側のガ
イドポールGPの高さ制御機構と、磁気テープのドラム
周面への巻終り側のガイドポールGPの高さ制御機構と
は、既述のように、それぞれ自動高さ制御系を構成して
いるから、前記した磁気テープのドラム周面への巻始め
側のガイドポールGPの高さと、磁気テープのドラム周
面への巻終り側のガイドポールGPの高さとは、記録済
み磁気テープに記録形成されている記録跡の曲りが補正
できるような状態となるように上,下に変位されて、記
録済み磁気テープに記録形成されている記録跡に曲りが
あったとしても、記録跡に曲りが無い状態の記録済み磁
気テープを再生した場合と同様に良好な再生信号が得ら
れることになる。
【0076】これまでの説明から明らかなように、図2
及び図3ならびに図5に示す磁気記録再生装置では、磁
気テープのドラム周面への巻始め側のガイドポールGP
の高さ制御機構と、磁気テープのドラム周面への巻終り
側のガイドポールGPの高さ制御機構とに、それぞれ個
別に設けられている基準位置センサPS(図1中の7,
10)は、それぞれの遮光板29が基準の回動位置にお
いて基準位置信号を発生して、それを制御部6に供給し
ており、また、ロータリーエンコーダRE(図1中の
8,11)は、制御モータMg(図1中の9,12)の
回転軸32の回転方向の情報及び回転量の情報を有する
パルスを発生して、それを制御部6に供給している。
【0077】さらに、記録済み磁気テープから再生され
た再生周波数被変調信号が供給されるエンベロープ検出
部5は、再生周波数被変調信号のエンベロープと対応す
るエンベロープ信号を発生して、それを制御部6に供給
している。そして、制御部6では、磁気テープのドラム
周面への巻始め側のガイドポールGPの高さ制御機構
と、磁気テープのドラム周面への巻終り側のガイドポー
ルGPの高さ制御機構とについて、それぞれ所定のガイ
ドポールについての高さの制御信号を発生して、それぞ
れ閉ループの自動高さ制御系として構成されている高さ
制御機構、すなわち、基準位置センサPS、ロータリー
エンコーダRE、制御モータMg、歯車23g,35〜
37,39(図2,図3の場合)[または、歯車35〜3
7,47(図5の場合)]、ガイドポールGP、制御部
6を含んで閉ループの自動高さ制御系として構成されて
いる高さ制御機構中の制御モータMg(図1中の9,1
2)を駆動させている。
【0078】既述のようにガイドポールGPのガイド面
の基準の高さ位置は、基準位置センサPSから基準位置
信号が出力されたときに、その高さ制御機構に属するロ
ータリーエンコーダREから発生されたパルスを計数す
る計数器(アップダウンカウンタ)の計数値が所定の数
値にプリセットされた後に、ガイドポールGPのガイド
面が、基準の高さ位置になるように高さ調整が行なわれ
た状態における、前記したガイドポールが属する高さ制
御機構のロータリーエンコーダREから発生された出力
パルス数を計数している計数器の計数値(外部不揮発性
メモリ16に記憶させてある各ガイド面毎の基準高さの
情報)で示されるから、前記したガイドポールGPのガ
イド面の基準高さ位置からの高さの変化量(回動量)
は、ロータリーエンコーダREの出力パルスを計数して
いる計数器の計数値と、ガイドポールGPのガイド面の
基準高さ位置のときの計数器の計数値(外部不揮発性メ
モリ16に記憶させてある各ガイド面毎の基準高さの情
報)との差によって知ることができる。
【0079】そして、図2及び図3ならびに図5に例示
されている磁気記録再生装置では、前記した計数器の計
数値を用いて、第1,第2のガイドポールのガイド面の
高さを、既述した高さ制御機構における自動高さ制御動
作によって、それぞれ高精度に基準の高さに設定した
り、検出されたエンベロープ値によって高精度に変化さ
せたりすることができるのである。
【0080】ところが、前記の動作によってガイドポー
ルGPの高さ位置を高精度に基準の高さに設定したり、
検出されたエンベロープ値によって高精度に変化させる
ことができるのは、制御モータMg(図1中の9または
12)から、ガイドポールGPまでの間に設けられてい
る、少なくとも一部に歯車を含んで構成されている動力
伝達部において、正確に動力の伝達が行なわれている場
合である。しかし、前記した動力伝達部が歯車を含んで
構成されていた場合には、歯車間に必らず存在している
遊びのために生じるバックラッシュにより、ガイドポー
ルGPの高さ位置の制御動作が、前述したような制御態
様で行なわれたとしても、必らずしもガイドポールGP
の高さ位置を高精度に基準の高さに設定させたり、ある
いは、検出されたエンベロープ値によって高精度に変化
させたりすることができない場合がある。
【0081】それで、本発明の磁気記録再生装置では、
装置の使用前にバックラッシュ量の測定を行ない、測定
されたバックラッシュ量を用いた補正動作により、前記
のように歯車を含んで構成されている動力伝達部が使用
されていた場合に問題となる歯車間のバックラッシュの
影響が無い状態で、前記したガイドポールGPの高さ位
置を高精度に基準の高さに設定したり、検出されたエン
ベロープ値によって高精度に変化させることができるよ
うにしている。また、本発明の磁気記録再生装置では、
既述した第1,第2のガイドポールのガイドポールGP
のガイド面の高さを、高さ制御機構における自動高さ制
御動作によって、それぞれ高精度に基準の高さに設定し
たり、検出されたエンベロープ値によって高精度に変化
させたりする際に、オーバーランが発生した場合に補正
動作が行なわれるようにしている。
【0082】次に、図8及に例示するフローチャートを
参照して、本発明の磁気記録再生装置で行なわれる前記
した動力伝達部の歯車のバックラッシュ量の測定動作を
説明するとともに、図9に示すタイムチャートを参照し
て、動力伝達部の歯車のバックラッシュに対する補正動
作と、オーバーラン量の測定とオーバーランに対する補
正動作などを、ドラムの周面への磁気テープの巻終り側
に配置されるガイドポールに対する高さ制御機構を例に
あげて説明する。図8の(a)〜(c)は前記した動力
伝達部の歯車のバックラッシュ量の測定動作を説明する
フローチャートである。なお、図8の(b)は図8の
(a)中の区間1中で実行される割込み処理のフローチ
ャートを示しており、また図8の(c)は図8の(a)
中の区間2中で実行される割込み処理のフローチャート
を示している。
【0083】図8の(a)に示すフローチャートにおけ
る「START」で制御部6は、まず、ステップ(a1)
の「in S4」において、基準位置センサPS(図1中
の10)から出力されている基準位置信号S4を読込
み、ステップ(a2)の「S4=0」に進む。ステップ
(a2)では読込んだ前記の基準位置信号S4が「0」
か「1」かを判断する。
【0084】基準位置信号S4が「0」の状態は、基準
位置センサPSの遮光板29が、基準位置センサPSの
フォトインタラプタ31に設けられている発光素子41
と受光素子42(図7参照)との間の光路中に存在して
いる場合を示し、また、基準位置信号S4が「1」の状
態は、基準位置センサPSの遮光板29が、基準位置セ
ンサPSのフォトインタラプタ31に設けられている発
光素子41と受光素子42(図7参照)との間の光路外
に存在している場合を示している。
【0085】ステップ(a2)において基準位置信号S
4が「0」であったと判断された場合には、ステップ
(a8)の「CNT=0」に進み、ステップ(a8)以
降の各ステップで行なわれる動力伝達部の歯車のバック
ラッシュ量の測定動作が開始され、また、前記のステッ
プ(a2)において基準位置信号S4が「1」であった
と判断された場合は、基準位置センサPSの遮光板29
の回動位相が、動力伝達部の歯車のバックラッシュ量の
測定を行なうのに不都合な状態を示しているから、ステ
ップ(a3)の「Out REVDRV」に進み、制御
モータMg(図1中の12)を逆回転させて、ステップ
(a4)の「in S4」に進む。
【0086】ステップ(a4)では基準位置センサPS
(図1中の10)から出力されている基準位置信号S4
を読込み、ステップ(a5)の「S4=1」に進む。ス
テップ(a5)では読込んだ前記の基準位置信号S4が
「0」か「1」かを判断して基準位置信号が「1」の場
合にはステップ(a4)に戻る。そして、前記のステッ
プ(a5)における判断によって、前記したステップ
(a4)で読込んだ基準位置信号が「1」である、とい
う判断結果が得られるまでステップ(a4)の動作とス
テップ(a5)の動作とが繰返される。
【0087】ステップ(a5)において基準位置信号S
4が「0」であると判断された場合には、ステップ(a
6)の「TIMER」に進み、タイマで暫く時間を経過
させてから、ステップ(a7)の「OUT STPDR
V」に進み制御モータMg(図1中の12)を停止さ
せ、ステップ(a8)の「CNT1=0」に進み、ステ
ップ(a8)以降の各ステップで行なわれる動力伝達部
の歯車のバックラッシュ量の測定動作が開始される。
【0088】ステップ(a8)の「CNT1=0」で
は、制御部6内に設けられている計数器(カウンタ)の
計数値を0にして、ステップ(a9)の「OUT FO
RDRY」に進む。前記のステップ(a9)では、制御
モータMg(図1中の12)を正転させる。なお、図9
で示すタイムチャート中における時刻t0の状態は、前
記した制御モータMgが、によって正回転を開始してか
ら暫く時間が経過した後の時刻を示している。そして、
ステップ(a8)〜ステップ(a12)までの区間1で
は、ロータリーエンコーダRE(図1中の11)から発
生するパルスS5により割込み処理が行なわれる。前記
の割込み処理の内容が図8の(b)に示されている。
【0089】図8の(b)におけるステップ(b1)の
「in S4」では基準位置信号S4の読込みを行な
い、ステップ(b2)の「S4=0」ではステップ(b
1)で読込まれた基準位置信号S4が「0」か「1」か
の判断を行ない、ステップ(b3)の「inc CNT
1」では制御部6内に設けられている計数器(カウンタ
1)の計数値を「1」だけインクリメントさせる。すな
わち、前記した区間1においてロータリーエンコーダR
E(図1中の11)から発生するパルスS5によって割
込みがかかると、ステップ(b1)では基準位置信号S
4の読込んでステップ(b2)に進み、ステップ(b
2)では読込まれた基準位置信号S4が「0」か「1」
かの判断を行なって、S4=0の場合にはリターンし、
また、S4=1ではステップ(b3)に進み、制御部6
内に設けられている計数器(カウンタ1)の計数値を
「1」だけインクリメントさせてリターンする。
【0090】ステップ(a8)で開始される動力伝達部
の歯車のバックラッシュ量の測定動作において、測定動
作の始めの期間(図9中の時刻t0〜t1)中における基
準位置センサPSの遮光板29は、基準位置センサPS
のフォトインタラプタ31に設けられている発光素子4
1と受光素子42(図7参照)との間の光路中に存在し
ている状態にある。それで、前記の期間に基準位置セン
サPS(図1中の10)から発生されている基準位置信
号S4は、図9中の時刻t0〜t1の期間のように「0」
の状態になっている。
【0091】そのために図9中における前記した時刻t
0〜t1の期間中に、ロータリーエンコーダRE(図1中
の11)から発生されたパルスS5におけるP1〜P5
は、制御部6内に設けられている計数器(カウンタ1)で
計数されることがなく、前記した期間中にガイドポール
GPは上方に変位し続けている[図9中のS6参照]。
図9中の時刻t1に、割込み処理におけるステップ(b
2)で、基準位置センサPS(図1中の10)から発生
されている基準位置信号S4が「1」に変化したと判断
されると、割込み処理におけるステップ(b3)によ
り、制御部6内に設けられている計数器(カウンタ1)
の計数動作が開始される。
【0092】図8の(a)に示すメインルーチンでは、
ステップ(a12)の「OUT STDRV」で制御モ
ータMg(図1中の12)を停止させる。なお、図9の
(a)に示すメインルーチンにおけるステップ(a1
0)の「in S4」では、基準位置信号S4の読込み
を行ない、また、ステップ(a11)の「S4=0」で
は、ステップ(a11)で読込まれた基準位置信号S4
が「0」か「1」かの判断を行なう。
【0093】ステップ(a13)の「TIMER」で
は、制御モータMg(図1中の12)が完全に停止状態
になるまでの時間待ちを行ない、ステップ(a14)の
「CNT2=0」に進む。ステップ(a14)の「CN
T2=0」では、制御部6内に設けられている計数器
(カウンタ2)の計数値を0にして、ステップ(a1
5)の「OUT REVDRV」に進む。前記のステッ
プ(a15)では、制御モータMg(図1中の12)を
逆転させる(図9中のS6を参照)。ステップ(a1
4)〜ステップ(a18)までの区間2では、ロータリ
ーエンコーダRE(図1中の11)から発生するパルス
S5により割込み処理が行なわれる。前記の割込み処理
の内容が図8の(c)に示されている。
【0094】図8の(c)におけるステップ(c1)の
「in S4」では基準位置信号S4の読込みを行な
い、ステップ(c2)の「S4=0」ではステップ(c
1)で読込まれた基準位置信号S4が「0」か「1」か
の判断を行ない、ステップ(c3)の「inc CNT
2」では制御部6内に設けられている計数器(カウンタ
c)の計数値を「1」だけインクリメントさせる。すな
わち、前記した区間2においてロータリーエンコーダR
E(図1中の11)から発生するパルスS5によって割
込みがかかると、ステップ(c1)では基準位置信号S
4の読込んでステップ(c2)に進み、ステップ(c
2)では読込まれた基準位置信号S4が「0」か「1」
かの判断を行なって、S4=0の場合にはリターンし、
また、S4=1ではステップ(c3)に進み、制御部6
内に設けられている計数器(カウンタ2)の計数値を
「1」だけインクリメントさせてリターンする。
【0095】前記した区間2における始めの期間(図9
中の時刻t2〜t3)中における基準位置センサPSの遮
光板29は、基準位置センサPSのフォトインタラプタ
31に設けられている発光素子41と、受光素子42
(図7参照)との間の光路中から外れている状態にあ
る。それで、前記の期間に基準位置センサPS(図1中
の10)から発生されている基準位置信号S4は、図9
中に示されているように「1」の状態になっている。そ
れで、前記した時刻t2以降の期間中に、ロータリーエ
ンコーダRE(図1中の11)から発生されたパルスS
5におけるP6〜P17は、制御部6内に設けられてい
る計数器(カウンタ2)で計数されることになる。
【0096】図9中の時刻t3〜t4の期間では、駆動モ
ータMg(図1中の12)が回転しているが、動力伝達
部の歯車にバックラッシュの存在によってガイドポール
GPに回転力が伝達されない期間があり、前記したガイ
ドポールGPに回転力が伝達されない期間には、ガイド
ポールGPの高さには変化が生じない。ただし、前記し
たバックラッシュの存在により回転力が伝達されない期
間の終了の時点は検出できない。そして、図9における
時刻t4に、基準位置センサPSの遮光板29が、基準
位置センサPSのフォトインタラプタ31に設けられて
いる発光素子41と受光素子42(図7参照)との間の
光路内に入って基準位置信号S4が「1」の状態から
「0」の状態に変化する。
【0097】前記の時刻t4の時点に、図8の(c)に
示す区間2における割込みルーチンが制御部6内に設け
られている計数器(カウンタ2)の計数動作を中断す
る。それにより、ロータリーエンコーダRE(図1中の
11)から発生しているパルスS5の内で、時刻t5以
降のパルスP18,P19…は計数器(カウンタ2)に
は計数されないことになる。
【0098】また、図8の(a)に示すメインルーチン
では、ステップ(a18)の「OUT STDRV」で
制御モータMg(図1中の12)を停止させる。なお、
図8の(a)に示すメインルーチンにおけるステップ
(a16)の「in S4」では、基準位置信号S4の
読込みを行ない、また、ステップ(a17)の「S4=
0」では、ステップ(a11)で読込まれた基準位置信
号S4が「0」か「1」かの判断を行なう。ステップ
(a19)の「BRA=CNT2−CNT1」では、既
述した計数器(カウンタ1)の計数値から計数器(カウ
ンタ2)の計数値を減算して、動力伝達部の歯車のバッ
クラッシュ量の測定結果を得る。
【0099】次に、図9に示されているタイムチャート
を例にとって、前記したステップ(a19)によって得
られる動力伝達部の歯車のバックラッシュ量の測定結果
を説明すると次のとおりである。図9に示す例におい
て、制御モータMg(図1中の12)が正転している状
態において、基準位置センサPS(図1中の10)から
発生されている基準位置信号S4が、「0」から「1」
に変化した時点t1から、制御モータMg(図1中の1
2)が逆転状態にされた時刻t3までに、ロータリーエ
ンコーダRE(図1中の11)から発生したパルスS5
の個数は、パルスP6とパルスP7との2個であり、計
数器(カウンタ1)の計数値は2となっている。
【0100】また、前記した制御モータMg(図1中の
12)が逆転状態にされた時刻t3から後に、基準位置
センサPS(図1中の10)から発生されている基準位
置信号S4が、「1」から「0」に変化した時点t4ま
での期間に、ロータリーエンコーダRE(図1中の1
1)から発生したパルスS5の個数は、パルスP8から
パルスP17までの10個であり、計数器(カウンタ
2)の計数値は10となっている。
【0101】また、前記した計数器(カウンタ1)の計
数値2は、ガイドポールGPの高さ位置を、基準位置よ
りも余分に進んだ位置と対応していることになる。それ
で、動力伝達部の歯車のバックラッシュ量は、ロータリ
ーエンコーダRE(図1中の11)から発生したパルス
S5を計数した計数器(カウンタ2)の計数値10から
計数器(カウンタ1)の計数値2を差引いた8パルス分
として求められることになる。前記のように求められた
動力伝達部の歯車のバックラッシュ量は、外部不揮発性
メモリ16に記憶させておき、既述のように記録再生動
作に先立ち、それを読出して、ロータリーエンコーダR
E(図1中の11)から発生したパルスS5の計数値を
補正して、バックラッシュによる位置誤差の補正が行な
われるようにすることにより、記録再生動作時における
ガイドポールGPの高さ位置を、標準高さ(記録再生動
作の互換性の確保のために予め定められている正規の高
さ)に設定させることができる。バックラッシュによる
位置誤差の補正態様の他の例について説明すると次のと
おりである。例えば、予め定められた方向にガイドポー
ルが変位している状態においては、ロータリーエンコー
ダの出力パルス数の計数器によって計数された計数値を
ガイドポールの位置決め動作のために使用し、また前記
の変位方向とは逆方向にガイドポールが変位している状
態においては、動力伝達部におけるバックラッシュと対
応している計数値として記憶してあった計数値と対応す
る分だけ、駆動部の回転量を大きくする。また、例え
ば、予め定められた方向にガイドポールを変位させてい
る状態における目標高さ位置までは、動力伝達部におけ
るバックラッシュと対応している計数値として記憶して
あった計数値Aに、前記の計数値Aよりも小さな数値B
を加えた(A+B)の数値と対応する回転量で駆動部を
回転させ、また前記の変位方向とは逆方向にガイドポー
ルを変位させている状態における目標高さ位置までは、
前記したA,Bの数値について(A−B)の数値と対応
する回転量で駆動部を回転させるようにする。
【0102】基準位置センサPSの遮光板29が、基準
位置センサPSのフォトインタラプタ31に設けられて
いる発光素子41と受光素子42(図7参照)との間の
光路中にある状態から外れた状態に変化して、基準位置
センサPS(図1中の10)から発生される基準位置信
号S4が、図9中に示されているように「0」の状態か
ら「1」の状態に変化した時刻t1から僅かな時間の経
過後の時刻t2に制御モータMgに対する駆動信号の供
給が停止されても、ロータリーエンコーダREからは出
力パルスS5のパルスP6,P7が出力されているが、
それは制御モータMgのオーバーランに基づいて発生し
たものである。
【0103】前記のように基準位置センサPS(図1中
の10)から発生される基準位置信号S4が、図9中に
示されているように「0」の状態から「1」の状態に変
化した時刻以後から、制御モータMgが、それまでの回
転方向とは逆方向に回転し始めるまでの期間に、ロータ
リーエンコーダREから出力される出力パルスS5の個
数は、制御モータMgのオーバーランに基づいて発生し
たものであるから、前記した出力パルスS5の個数の計
数値を制御モータMgのオーバーラン量のデータとして
使用できる。そして、前記したオーバーラン量は、制御
モータMgが前記の場合と逆方向に回転したときにも同
様に生じるから、前記したオーバーラン量のデータを、
制御モータMgの正転の場合と逆転の場合とについて個
別に測定して、それを外部不揮発性メモリ16に記憶し
ておく。
【0104】そして磁気記録再生装置におけるガイドポ
ールGPの高さ位置を、標準高さ(記録再生動作の互換
性の確保のために予め定められている正規の高さ)に設
定させる調整動作時や、記録再生動作時におけるガイド
ポールGPの高さ位置の制御動作時などに、外部不揮発
性メモリ16に記憶しておいたオーバーラン量のデータ
として用いて、実際のガイドポールGPの高さ位置の調
整時に、ガイドポールGPの高さ位置を実際に設定させ
たい目標の高さ位置にするために必要なパルス数より
も、ロータリーエンコーダREから出力される出力パル
スS5の個数が、前記の外部不揮発性メモリ16にオー
バーラン量のデータとして記憶させておいたパルス数だ
け少ないパルス数で、目標の高さ位置に設定されるよう
にする。
【0105】図8及び図9を参照して既述した本発明の
磁気記録再生装置で行なわれる動力伝達部の歯車のバッ
クラッシュ量の測定動作とバックラッシュに対する補正
動作及びオーバーラン量の測定動作とオーバーランに対
する補正動作とについての説明は、ドラム周面への磁気
テープの巻終り側に配置されるガイドポールを使用して
行なわれたが、ドラム周面への磁気テープの巻始め側に
配置されるガイドポールについても、既述した説明内容
は同様に適用できる。ドラム周面への磁気テープの巻終
り側に配置されるガイドポールを使用して行なわれてい
る既述した動作説明を、ドラム周面への磁気テープの巻
始め側に配置されるガイドポールに関する動作説明に適
用する場合には、「基準位置センサPS(図1中の1
0)から発生される基準位置信号S4」を「基準位置セ
ンサPS(図1中の7)から発生される基準位置信号S
1」に、「ロータリーエンコーダRE(図1中の11)
から出力される出力パルスS5」を「ロータリーエンコ
ーダRE(図1中の8)から出力される出力パルスS
2」に、「制御モータMg(図1中の12)」を「制御
モータMg(図1中の9)」に、「S6」を「S3」
に、それぞれ読みかえればよい。
【0106】
【発明の効果】以上、詳細に説明したところから明らか
なように、本発明の磁気記録再生装置では、駆動部から
ガイドポールまでの間に設けられていて、少なくとも歯
車を含んで構成されている動力伝達部の歯車のバックラ
ッシュ量を、ロータリーエンコーダから発生したパルス
数として測定し、それを外部不揮発性メモリにバックラ
ッシュ量のデータとして記憶させておき、磁気記録再生
装置の記録再生動作に先立ち、前記のバックラッシュ量
のデータを用いて動力伝達部の歯車のバックラッシュに
よるガイドポールの高さ位置を補正するようにしたか
ら、既述した従来装置において問題となった余分な回転
動作を必要とせず、高速かつ正確にガイドポールの基準
面の高さ位置を所定の高さ位置に調整することができ
る。また、動力伝達部の歯車が摩耗等の原因により、バ
ックラッシュ量が経時的に変化しても、磁気記録再生装
置の動作開始の都度に、バックラッシュ量の測定が行な
われるので、誤差が発生することがない。さらに、制御
モータのオーバーラン量をロータリーエンコーダから発
生したパルス数として測定し、それを外部不揮発性メモ
リにオーバーラン量のデータとして記憶させておき、前
記のオーバーラン量のデータを用いてガイドポールの高
さ位置の補正を行なうようにしたことにより、ガイドポ
ールの高さ位置を高精度に調整することができる。ま
た、ドラム周面の一部へ巻回されるべき磁気テープにお
けるドラム周面への巻始め側と巻終り側との走行路中に
個別に配置されるローディング機構のポールベースに設
けられている第1,第2のガイドポールの高さを、磁気
テープからの再生信号に基づいて得た前記した第1のガ
イドポールに近い位置における記録跡の曲り情報と、前
記した第2のガイドポールに近い位置における記録跡の
曲り情報とを用いて発生させた高さ制御信号により変化
させて、前記した回転磁気ヘッドの回転軌跡に磁気テー
プの記録跡を合わせる閉ループの自動制御動作が行なわ
れるようにできることは勿論のこと、工場出荷時におけ
るガイドポールの高さの調整作業も、標準テープを再生
するだけで自動的に高精度に行なうことができるのであ
り、本発明により既述した従来の問題点は良好に解決さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気記録再生装置の概略構成を示すブ
ロック図である。
【図2】ローディング動作の途中における本発明の一実
施態様の磁気記録再生装置の一部の斜視図である。
【図3】ローディング動作が完了した状態における図2
に示す本発明の磁気記録再生装置の一部の斜視図であ
る。
【図4】ポールベースに設けられたガイドポールを説明
するための図である。
【図5】ローディング動作の途中における本発明の他の
磁気記録再生装置の一部の斜視図である。
【図6】位置センサの動作の説明用の図である。
【図7】ポールベースに設けられたガイドポールを説明
するための図である。
【図8】動作説明用のフローチャートである。
【図9】動作説明用のタイミングチャートである。
【図10】磁気記録再生装置の問題点を説明するための
図である。
【符号の説明】
DB…ドラムベース、Dd…下ドラム、Du…上ドラ
ム、H,3…回転磁気ヘッド、BC…ベースキャッチャ
ー、DA…ドラム構体、PB…ポールベース、Md…ド
ラム駆動モータ、Mg,9,12…制御モータ、GP…
ガイドポール、SP…傾斜ポール、T…磁気テープ、R
E,8,11…ロータリーエンコーダ、PS,7,10
…基準位置センサ、4…記録再生信号処理部、5…エン
ベロープ検出部、6…制御部、13…ドラム制御部、1
4…テープ走行制御部、15…ローディング制御部、1
6…外部不揮発性メモリ、17…外部制御入力、22…
ガイドポールのシャフト、23,46,…下フランジ、
23g…従動歯車、35〜37,47…歯車、26…弾
性体、27…上フランジ、28…ローラ、29…遮光
板、32…制御モータMgの回転軸、33…ロータリー
エンコーダREの一部を構成している遮光羽根板、3
1,34…フォトインタラプタ、39…駆動歯車、50
…スプリング、47b…歯車47の係合溝、54…ドラ
ムベースの突出部、
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−318351(JP,A) 特開 平1−298562(JP,A) 特開 平2−18742(JP,A) 特開 昭56−54656(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 15/60 G11B 15/61

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録再生装置の機体の固定部に対し
    て、回転軌跡面を所定の位置に形成させうるように設け
    られている回転磁気ヘッドによって、ドラム周面の一部
    へ巻回されている磁気テープに対する記録,再生動作が
    行なわれる磁気記録再生装置において、前記したドラム
    周面の一部へ巻回されるべき磁気テープにおけるドラム
    周面への巻始め側と巻終り側との走行路中に、個別に配
    置されていて、磁気テープの幅方向での変位が可能なガ
    イドポールと、前記したガイドポールを変位させるため
    の動力を発生する駆動部と、少なくとも一部に歯車を含
    んで構成されていて、前記した駆動部とガイドポールと
    の間に設けられている動力伝達部と、ガイドポールの基
    準面の基準位置の検出部と、前記した駆動部と動力伝達
    部とにおける回転部分に設けられるロータリーエンコー
    ダと、前記したロータリエンコーダからの出力パルス数
    を計数する計数器と、磁気記録再生装置の記録再生動作
    の開始以前に、一方向にガイドポールを変位させている
    状態で、前記の基準位置の検出部から基準位置信号が発
    生した時点にガイドポールの変位を停止させる手段と、
    前記した基準位置信号が発生した時点以後にロータリエ
    ンコーダから発生された出力パルス数の計数値を記憶さ
    せる手段と、前記したガイドポールの変位の方向とは逆
    方向にガイドポールを変位させて、ガイドポールが逆方
    向への変位を開始した時点から前記の基準位置の検出部
    から基準位置信号が発生した時点までに、ロータリエン
    コーダから発生された出力パルス数の計数値を求めて、
    前記の計数値と前記の記憶させておいた計数値との差の
    計数値を、前記した動力伝達部におけるバックラッシュ
    と対応している計数値として記憶させる手段と、磁気記
    録再生装置の記録再生動作時には、前記した動力伝達部
    におけるバックラッシュと対応している計数値を用いて
    ガイドポールの変位量を補正する手段とを備えてなる磁
    気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 予め定められた方向にガイドポールが変
    位している状態においては、ロータリーエンコーダの出
    力パルス数の計数器によって計数された計数値をガイド
    ポールの位置決め動作のために使用し、また前記の変位
    方向とは逆方向にガイドポールが変位している状態にお
    いては、動力伝達部におけるバックラッシュと対応して
    いる計数値として記憶してあった計数値と対応する分だ
    け、駆動部の回転量を大きくするようにした請求項1の
    磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 予め定められた方向にガイドポールを変
    位させている状態における目標高さ位置までは、動力伝
    達部におけるバックラッシュと対応している計数値とし
    て記憶してあった計数値Aに、前記の計数値Aよりも小
    さな数値Bを加えた(A+B)の数値と対応する回転量
    で駆動部を回転させ、また前記の変位方向とは逆方向に
    ガイドポールを変位させている状態における目標高さ位
    置までは、前記したA,Bの数値について(A−B)の
    数値と対応する回転量で駆動部を回転させるようにした
    請求項1の磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】 磁気記録再生装置の機体の固定部に対し
    て、回転軌跡面を所定の位置に形成させうるように設け
    られている回転磁気ヘッドによって、ドラム周面の一部
    へ巻回されている磁気テープに対する記録,再生動作が
    行なわれる磁気記録再生装置において、前記したドラム
    周面の一部へ巻回されるべき磁気テープにおけるドラム
    周面への巻始め側と巻終り側との走行路中に個別に配置
    されていて、磁気テープの幅方向での変位が可能なガイ
    ドポールと、前記したガイドポールを変位させるための
    動力を発生する駆動部と、少なくとも一部に歯車を含ん
    で構成されていて、前記した駆動部とガイドポールとの
    間に設けられている動力伝達部と、ガイドポールの基準
    面の基準位置の検出部と、前記した駆動部と動力伝達部
    とにおける回転部分に設けられるロータリーエンコーダ
    と、前記したロータリエンコーダからの出力パルス数を
    計数する計数器と、磁気記録再生装置の記録再生動作の
    開始以前に、ガイドポールを所定の速度で変位させてか
    ら変位を停止させ、前記した変位の停止した時点以後に
    ロータリエンコーダから発生された出力パルス数の計数
    値をオーバーランと対応している計数値として記憶する
    手段と、磁気記録再生装置の記録再生動作時には、前記
    したオーバーランと対応している計数値を用いて駆動部
    の回転量を補正する手段とを備えてなる磁気記録再生装
    置。
  5. 【請求項5】 正転方向におけるオーバーラン量と、逆
    転方向におけるオーバーラン量とを求め、前記の各オー
    バーラン量にそれぞれ対応して駆動部の回転量を補正す
    るようにした請求項4の磁気記録再生装置。
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