JP3099542B2 - 交流入力振巾のデジタル推定演算方法 - Google Patents

交流入力振巾のデジタル推定演算方法

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JP3099542B2 JP04221848A JP22184892A JP3099542B2 JP 3099542 B2 JP3099542 B2 JP 3099542B2 JP 04221848 A JP04221848 A JP 04221848A JP 22184892 A JP22184892 A JP 22184892A JP 3099542 B2 JP3099542 B2 JP 3099542B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は交流入力信号をサンプリ
ングしてA/D変換し、この変換されたデジタルデータ
から交流入力信号の振巾を推定演算する方法、特に入力
周波数の変動時にも高精度が得られる交流入力振巾のデ
ジタル推定演算方法に関する。なお以下各図において同
一の符号は同一もしくは相当部分を示す。
【0002】
【従来の技術】例えば60Hzの交流入力信号を電気角
15°に相当する固定のサンプリング周期(換言すれば
交流入力信号の周期1/60(sec)の15/36
0)でサンプリングしてA/D変換し、このデジタル変
換されたサンプリング値のうち電気角90°の時間間隔
(つまり(1/60)×1/4(sec))を持つサン
プリング値をa,bとしたときその交流入力信号の振巾
Emは
【0003】
【数1】Em=(a2 +b2 1/2 ………(1) として求められる。なお便宜上、この演算法を90°2
点演算法といい、この演算で求めた演算値、つまり式
(1)のEmに相当する値を90°2点演算値と呼ぶ。
しかしこの方法では交流入力周波数が変動すると誤差が
大きく出てしまうのが普通である。
【0004】図6は基準周波数を60Hzとした前記の
固定サンプリング周期で周波数が57Hzに変化した交
流入力信号をサンプリングした場合のサンプリング値
(上段)と、このサンプリング値を用い90°2点演算
法により求めた交流入力信号の振巾推定値(つまり90
°2点演算値)の真値に対する誤差(下段)との関係を
示す。この場合、式(1)に用いるサンプリング値a,
bの位相によって誤差も大きく変化し、最大約4%の誤
差となる。
【0005】ただし、この誤差は半周期分の90°2点
演算値を平均とするとほぼ“0”になるという特性が有
り、従来は前述のサンプリング値を用いて基準周波数の
電気角30°の時間間隔ごとに90°2点演算を6点で
行い、その演算値を平均化することで誤差を最小化して
いた。図7は図6に対応する図で、図7の下段は図6の
90°2点演算値にこの30°6点平均を施した際の誤
差の減少状態を示し、この場合、最大約0.2%の誤差
となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7の
ように6点の演算値を求めるには処理時間がかかり、ま
た演算時点により結果が変動し、交流入力信号の振巾を
高精度で求めたい場合には、なお無視できない誤差が出
るという問題がある。そこでこの発明の課題は、周波数
変動時にも高精度が得られるような交流入力振巾のデジ
タル推定演算方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めに、請求項1のデジタル推定演算方法では、基準周波
数の前後に周波数が変動し得る交流入力信号をこの基準
周波数の周期1/4n(但しnは2以上の所定の整数と
する)の固定サンプリング周期でサンプリングしてA/
D変換し、このデジタル変換されたサンプリング値から
前記交流入力信号の振巾(Emなど)を推定する方法で
あって、前記交流入力信号の0クロス点の直前のサンプ
リング値(a1など)を用いた90°2点演算値(m1
など)と、該0クロス点の直後のサンプリング値(a2
など)を用いた90°2点演算値(m2など)との直線
補間により、この0クロス点の90°2点演算値に相当
する値(Em’など)を求め、該値を前記交流入力信号
の振巾の推定値とする。
【0008】また請求項2のデジタル推定演算方法で
は、請求項1の記載の推定演算方法において、さらに前
記交流入力信号の周波数(fなど)を求め、この周波数
と前記固定サンプリング周期とを用いて前記交流入力信
号の振巾の推定値に所定の(式(6)の)補正を施した
値を改めて前記交流入力信号の振巾の推定値(Em”な
ど)とする。
【0009】
【作用】この発明では、演算アルゴリズム上、最も誤差
の小さい時点(0クロス点)を検出し、その直前,直後
のサンプリング値を用いて夫々90°2点演算を行い、
その二つの90°2点演算値に直線補間を施して近似的
に0クロス点での90°2点演算値に相当する値を求
め、この値を交流入力信号の振巾の推定値とすることに
より、周波数変動時の誤差を最小化する。また必要に応
じさらにこのときの周波数を検出し、その周波数を用い
た補正式により前記の推定値に補正を施し、より誤差の
少ない推定値を得る。
【0010】この方法により90°2点演算は2回でよ
く、図2のように安定した演算結果が得られ、さらに周
波数誤差補正を行うことにより高精度な演算結果とな
る。
【0011】
【実施例】90°2点演算アルゴリズムにおいて、周波
数変動時、誤差が最小になるのは、図6に示したように
交流入力瞬時値が“0”及び“最大値”の時である。従
って本来なら、入力瞬時値が“0”の時点で90°2点
演算を行えば誤差は最小となるが、サンプリングは交流
入力と非同期であるため、サンプリング時点が0クロス
点と一致するとは限らない。このため本発明では入力瞬
時値の“0クロス点”をサンプリング値の符号が反転す
る点として検出し、その0クロス点の直前,直後の2つ
のサンプリング時点のサンプリングデータa1,a2
と、このサンプリングデータに対し夫々、基準周波数の
電気角90°に相当する時間間隔で以前にサンプリング
されたデータb1,b2とを用いて90°2点演算を二
回行い、この二つの演算データに直線補間を施すことに
より、近似的に入力瞬時値が“0”の時点の90°2点
演算値を推定している。図1はこの演算方法の説明図
で、同図(A)は上記のサンプリングデータを示し、同
図(B)は同図(A)の0クロス点部(丸の領域)ZP
の拡大図である。また同図(C)は直線補間の方法を示
す。次に図1を参照しつつ本発明の演算方法の詳細を説
明する。
【0012】サンプリングデータa1,b1を用いた9
0°2点演算値m1は次式(2)で表される。
【0013】
【数2】m1=(a12 +b12 1/2 ………(2) 同様にサンプリングデータa2,b2を用いた90°2
点演算値m2は次式(3)で表される。
【0014】
【数3】m2=(a22 +b22 1/2 ………(3) この2つの90°2点演算値m1,m2に直線補間を行
って真の0クロス点における90°2点演算値に相当す
る値としての交流入力振巾推定値Em’を求めると、此
の値は真の交流入力振巾Emに極めて近似した値とな
り、
【0015】
【数4】 Em≒Em’=m1+(m2−m1)・|a1/(a2−a1)|……(4) によって与えられる。次にさらに交流入力周波数fを測
定して上記式(4)で求めた交流入力振巾推定値Em’
から、より高精度に交流入力振巾推定値Em”を求める
方法を述べる。なお入力周波数fの測定は0クロス点の
検出を複数回行ってその時間間隔を求めることにより、
高精度に行うことができる。
【0016】理想的に0クロス点と、この点に対し基準
周波数の電気角90°相当分の時間間隔を持つ点とでサ
ンプリングが行われた場合における、90°2点演算法
における周波数変動時の誤差は理論上算出することがで
きる。なお図3はこの誤差の説明図で、同図(A)は交
流入力周波数fが基準の60(Hz)である場合を示
し、このとき0クロス点から基準周波数60Hzの電気
角90°に相当する時間間隔
【0017】
【数5】t=(1/60)×90/360(sec) を置いてサンプリングされた値bは正しく交流入力振巾
Emに一致することを示している。一方図3(B)は交
流入力周波数f=60+α(Hz)と周波数が増加側に
変動した場合を示し、この場合、固定サンプリング時間
tは変わらないので0クロス点からこの時間間隔tを置
いてサンプリングされた値bは、時間間隔tに対応する
電気角が90°より増加するので真の交流入力振巾Em
より若干分ΔEだけ小さな値となる。ところで式(1)
に示した90°2点演算値は理想的に0クロス点でサン
プリングが行われた場合、a=0であるから、
【0018】
【数6】(a2 +b2 1/2 =|b| であり、一方このbの値は図3から判るように交流入力
周波数をfとすると、
【0019】
【数7】b=Em・Sin(2πf・t) =Em・Sin(2πf・(1/60)・90/36
0) で与えられる。従って
【0020】
【数8】 Em=b/Sin(2πf・(1/60)・90/360)………(5) 一方このbの値は図1の演算で求められたEm’に相当
するものであるから、この式(5)は下式(6)のよう
に書換えることができる。
【0021】
【数9】 Em”=Em’/Sin(2πf・(1/60)・90/360)……(6) 但しここで式(6)の左辺をEmの代わりにEm”とし
たのは式(5)の関係を用い、式(6)の右辺で求めた
値は交流入力信号の振巾の推定値であって、交流入力信
号の振巾の真値Emとは異なるためである。
【0022】つまりこの式(6)を用いて交流入力周波
数fと、0クロス点での90°2点演算値の相当値E
m’とから、より誤差の少ない交流入力信号の振巾推定
値Em”を求めることができる。図4は入力周波数f=
55Hz(即ち基準周波数60Hzに対し−5Hzの周
波数変動がある場合)、振巾Em=10Vの交流入力に
対し本発明の演算を行って推定された交流入力振巾推定
値(ここでは補正値と呼んでいる)を示す。即ち同図の
左端の縦1列の1〜7の数値は0クロス点の番号を、2
番目の縦1列の数値は0クロス点の直前のサンプリング
値に基づく90°2点演算値m1とその誤差%を、3番
目の縦1列の数値は0クロス点の直後のサンプリング値
に基づく90°2点演算値m2とその誤差%を、4番目
の縦1列の数値は上記演算値m1,m2から式(4)の
直線近似(直線補間)で推定した交流入力振巾推定値E
m’とその誤差%を、5番目の縦1列の数値は上記の推
定値Em’に更に式(6)の周波数補正を行って推定し
た交流入力振巾推定値Em”とその誤差%を夫々示す。
なおここで誤差%は交流入力レベルの真値Em=10V
に対する値を表し、また検出された周波数fは55.0
367Hzである。
【0023】図5は入力周波数65Hz(即ち基準周波
数60Hzに対し+5Hzの周波数変動がある場合)の
図4と同様な演算結果を示す。このように基準周波数6
0Hzに対しほぼ10%の変動があっても本発明の式
(4)による直線補間により1%以下の誤差で交流入力
信号振巾の推定ができ、さらにこの推定値に式(6)周
波数補正を施せばこの誤差は1桁以上小さくなることが
判る。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば0クロス点の直前,直後
のサンプリング値から得られる2つの90°2点演算値
に直線補間を行って交流入力信号の振巾を推定し、さら
に必要に応じてこの推定値に周波数補正を施して交流入
力信号の振巾を推定するようにしたので、90°2点演
算は二回行えば良く、しかも安定した演算結果が得られ
る。更に周波数値により補正を行うことにより、より高
精度な演算結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明に関わる演算方法の説明図
【図2】請求項1の発明に関わる演算に基づく周波数変
動誤差の特性例を示す図
【図3】請求項2の発明に関わる周波数補正方法の説明
【図4】入力周波数の減少時における本発明の演算結果
の具体例を示す図
【図5】入力周波数の増加時における本発明の演算結果
の具体例を示す図
【図6】90°2点演算方法における周波数変動誤差の
特性例を示す図
【図7】従来の30°6点平均の演算方法による周波数
変動誤差の特性例を示す図
【符号の説明】
ZP 0クロス点部 a1 0クロス点の直前のサンプリング値 a2 0クロス点の直後のサンプリング値 b1 サンプリング値a1に対し基準周波数の90°
位相差に相当する時間間隔を持つサンプリング値 b2 サンプリング値a2に対し基準周波数の90°
位相差に相当する時間間隔を持つサンプリング値 m1 サンプリング値a1,b1から得られる90°
2点演算値 m2 サンプリング値a2,b2から得られる90°
2点演算値 Em’ 90°2点演算値m1,m2から直線補間によ
って得られる0クロス点の90°2点演算値に相当する
値(=交流入力振巾推定値) Em” Em’に周波数補正を施して推定した交流入力
振巾推定値 Em 交流入力振巾の真値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 19/00 - 19/32 H04L 7/00 - 7/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基準周波数の前後に周波数が変動し得る交
    流入力信号をこの基準周波数の周期の1/4n(但しn
    は2以上の所定の整数とする)の固定サンプリング周期
    でサンプリングしてA/D変換し、このデジタル変換さ
    れたサンプリング値から前記交流入力信号の振巾を推定
    する方法であって、 前記交流入力信号の0クロス点の直前のサンプリング値
    を用いた90°2点演算値と、該0クロス点の直後のサ
    ンプリング値を用いた90°2点演算値との直線補間に
    より、この0クロス点の90°2点演算値に相当する値
    を求め、該値を前記交流入力信号の振巾の推定値とする
    ことを特徴とする交流入力振巾のデジタル推定演算方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の推定演算方法において、
    さらに前記交流入力信号の周波数を求め、この周波数と
    前記固定サンプリング周期とを用いて前記交流入力信号
    の振巾の推定値に所定の補正を施した値を改めて前記交
    流入力信号の振巾の推定値とすることを特徴とする交流
    入力振巾のデジタル推定演算方法。
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