JP3092691B2 - 光ディスク装置の対物レンズ位置決め機構 - Google Patents

光ディスク装置の対物レンズ位置決め機構

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JP3092691B2
JP3092691B2 JP06330737A JP33073794A JP3092691B2 JP 3092691 B2 JP3092691 B2 JP 3092691B2 JP 06330737 A JP06330737 A JP 06330737A JP 33073794 A JP33073794 A JP 33073794A JP 3092691 B2 JP3092691 B2 JP 3092691B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク(光磁気デ
ィスクを含む)装置に使用される光ヘッドにおいて、対
物レンズをフォーカシング方向、トラッキング方向に微
小範囲で位置調整するアクチュエータを光学ボディに対
して位置決めすると共に、光学ボディに対するアクチュ
エータの傾斜を調整する機構に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の光ヘッドの一例を示すもの
で、1は光ディスク(図示せず)のトラッキング方向に
対して移動し位置決めされる光学ボディ、2は対物レン
ズ、3は対物レンズ2をトラッキング方向、フォーカシ
ング方向に微小範囲で動かして位置調整するアクチュエ
ータである。該アクチュエータ3は、光学ボディ1に取
付けられるアクチュエータ台4と、該アクチュエータ台
4に対して通電線を兼ねた弾性線材5により支持され、
前記対物レンズ2を保持したレンズホルダ6と、該レン
ズホルダ6をトラッキング方向、フォーカシング方向に
電磁力により動かすための駆動力発生装置7とからな
り、該駆動力発生装置7は、レンズホルダ6に搭載した
フォーカシングコイル7bおよびトラッキングコイル7
cと、アクチュエータ台4に固定したヨーク4aと該ヨ
ーク4aに固定した磁石7a等からなる。8は光学ボデ
ィ1に搭載される光ビーム発生装置や読み取り装置(図
示せず)と対物レンズ2との間に介在させたミラーであ
る。
【0003】このような光ヘッドにおける光学ボディ1
に対するアクチュエータ台4の従来の位置決め機構は、
光学ボディ1に間隔をおいて2本の丸ピン9、10を設
け、アクチュエータ台4には、これらのピン9、10に
対応させて、丸穴11と長穴12とを設け、これらを互
いに嵌合することにより位置決めしている。ここで、一
方の穴12を長穴としているのは、ピン9、10と穴1
1、12との製造上の位置の誤差を吸収するためであ
る。
【0004】一方、対物レンズ2の光軸は光ディスクに
対して垂直に設定する必要があるため、光学ボディ1の
3箇所に貫通穴13を設け、アクチュエータ台4にはこ
れらに対応させて3個のねじ穴14を設け、これらの穴
13、14間にそれぞれ圧縮ばね15を介在させ、調整
ねじ16を穴13および圧縮ばね15に通してねじ穴1
4にねじ込み、そのねじ込み深さを変えることによって
光学ボディ1に対するアクチュエータ台4の傾斜角を任
意方向について調整できるようにし、これにより、アク
チュエータ台4に支持された対物レンズ2の光軸の向き
が調整できるようにしている。
【0005】このように、アクチュエータ台4の傾斜角
を調整可能にするため、従来は、図3(A)の概略平面
図に示すように、前記光学ボディ1に2本のピン9、1
0と丸穴11や長穴12の短径形成面との間には隙間Δ
e(説明上このΔeを誇張して描いてある)を形成して
いる。
【0006】なお、特公平5−18181号公報には、
この長穴12を寸法精度良くあけることが困難であると
いう問題を解決するため、長穴12の代わりに丸穴を設
け、この丸穴に挿入するピン10の断面形状を長円また
はひし形にして等価の製造誤差吸収機能を発揮させた構
造が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の光ヘ
ッドにおける位置決め機構において、図2(A)の平面
図におけるX軸方向、すなわち長穴12の長径方向を中
心として光学ボディ1に対してアクチュエータ台4を傾
斜させる場合は、前記隙間Δeとアクチュエータ台4の
厚みt(図2(A)のE−E断面図である図2(B)参
照)で決定される下記の(1)式の範囲で傾斜(最大傾
斜角θ)させることができる。 θ=tan−1(Δe/t) …(1) またX軸に対して垂直をなすY軸を中心とした傾斜は、
長穴12の長径方向の両端面とピン10との間の隙間が
大であるため、X軸中心の傾斜可能な角度と同じであ
る。
【0008】しかしながら、X、Y線に対して傾斜した
U線を中心を傾斜させる場合、図2(B)に示すよう
に、ピン9、10があたかも直径cを有する円が直径d
を有する円穴に内接するように作用し、各ピン9、10
の一部が穴11、12の縁a、bにそれぞれ当たり、大
きな傾斜角θがとれない。すなわち、この場合には傾斜
角は(2)式で示すように表現できる。 θ=cos−1{c/(d+t1/2}−cos
−1{d/(d+t1/ }…(2) ただし、Lをピン9、10の中心間の距離、rをピン
9、10の半径、αを線U、Xのなす角度とすると、c
=Lcosα+2r、d=c+f(α)・Δe(ただしf
(α)は線X、U間の角度αの関数)である。ここで、
位置決めの安定性を高くするために、ピン9、10間の
距離Lを大きくしたり、精度を高くするために隙間Δe
を小さくした場合、傾斜可能な角度θが小さくなり、そ
の結果、任意の方向についての傾き調整範囲を広くとれ
ず、目標とする傾斜角θが得られない場合があるという
問題点があった。
【0009】また、対物レンズの傾きの調整範囲を広く
とるために、前記Δeを大きくすると、対物レンズの位
置決め精度が悪くなるという問題点があった。特公平5
−18181号公報に開示されたものにおいても、同様
の問題がある。
【0010】本発明は、上記した問題点に鑑み、光学ボ
ディに対する対物レンズの位置決めの精度を向上させる
とともに、傾き調整角度の余裕を大きくすることができ
る光ディスク装置の対物レンズ位置決め機構を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、上
記目的を達成するため、光ヘッドの光学ボディに対して
対物レンズのアクチュエータを位置決めすると共に、光
学ボディに対するアクチュエータの傾きを調整する機構
であって、前記光学ボディまたはアクチュエータ台のい
ずれか一方に球面状または円錐状の凸部を設けると共
に、他方に設けた円形凹部または穴に前記凸部を嵌合し
て該嵌合部を中心としてアクチュエータ台を光学ボディ
に対して全方向に傾斜自在とし、前記光学ボディまたは
アクチュエータ台のいずれか一方にピン部を設け、他方
前記ピン部を嵌合し、前記凸部と対物レンズの中心と
の距離を、前記凸部と前記ピン部との距離の1/10以
上1/2以下に設定したことを特徴とする。
【0012】また本願の第2の発明は、前記光学ボディ
またはアクチュエータ台のいずれか一方にピン部を設け
ると共に、他方に設けた円形の穴に前記ピン部を嵌合
し、前記光学ボディまたはアクチュエータ台のいずれか
一方に別のピン部を設け、他方に設けた長穴に前記別の
ピン部を嵌合すると共に、前記各ピン部に対応する穴ま
たは長穴の少なくとも一方をテーパー形に形成し、前記
円形の穴に嵌合するピン部と対物レンズの中心との距離
を、前記両ピン部間の距離の1/10以上1/2 以下に
設定したことを特徴とする。また、これらの穴または長
穴をテーパー形に形成するかわりに、両ピンをテーパー
形に形成してもよい。
【0013】
【作用】本願の第1の発明においては、光学ボディまた
はアクチュエータのいずれか一方に球面状または円錐状
の凸部を設け、他方に設けた円形の凹部または穴に前記
凸部を嵌合し、別の箇所においてピン部を嵌合したの
で、凸部と凹部あるいは穴との嵌合位置は実質的に不変
であり、位置が変化するのは、ピン部との嵌合部だけに
なるから、従来のように、2本のピンのそれぞれの箇所
でアクチュエータ台が穴のピンとの間の隙間により位置
ずれを起こす場合に比較し、位置決め精度が高くなる。
また、凸部と凹部または穴との嵌合部は、アクチュエー
タ台の回動範囲が広く、全方向について傾斜の制限を受
けるのはピン部の嵌合部の隙間だけになり、傾き調整の
制限が緩和され、傾斜に余裕が生じる。また、前記凸部
と対物レンズの中心との距離を、前記凸部と前記ピン部
との距離の1/10以上1/2以下に設定したので、対
物レンズの位置精度がさらに向上する。
【0014】また、本願の第2の発明においては、ピン
あるいは丸穴または長穴をテーパー状にしたことによ
り、アクチュエータ台が傾斜した場合における穴の縁と
ピンとの当接による傾斜の制限が緩和され、傾斜の調整
可能な範囲が広がり、その分だけ、ピンと穴との隙間を
小さくでき、アクチュエータ台の位置決め精度も向上す
る。また、前記円形の穴に嵌合するピン部と対物レンズ
の中心との距離を、前記両ピン部間の距離の1/10以
上1/2以下に設定したので、対物レンズの位置精度が
さらに向上する。
【0015】
【実施例】図1(A)は本発明による対物レンズの光学
ボディに対する位置決め機構の一実施例を示す分解斜視
図、同(B)はその縦断面図である。図1において、図
6と同じ符号は等価機能を発揮するために設けられたも
のである。20は金属製の鋳物からなる光学ボディ1に
一体成形により設けられた球形の凸部、21は該凸部2
0より離して光学ボディ1に一体成形により設けた丸ピ
ン部である。
【0016】4aはアクチュエータ台4の1つの角部か
ら対物レンズ2の近接位置に突出させて設けた突出部で
あり、該突出部4aには前記凸部20に回動自在に嵌合
する円錐状の円形穴22が形成されている。また、アク
チュエータ台4の該円形穴22の反対側の外周近傍に
は、前記ピン部21を嵌合する長穴23が設けられてい
る。
【0017】16は光学ボディ1に対するアクチュエー
タ台4の傾斜角度を調整して固定する調整ねじであり、
該調整ねじ16は光学ボディ1の2箇所に設けた貫通穴
13をそれぞれ挿通し、アクチュエータ台4に設けたね
じ穴14にねじ込む。この代わりに、該調整ねじ16を
アクチュエータ台4に設けた貫通穴に挿通して光学ボデ
ィ1に設けたねじ穴にねじ込むようにしてもよい。15
は圧縮ばねであり、該圧縮ばね15は、前記2本の調整
ねじ16を結ぶ線に対して、凸部20と反対側に位置す
るように、光学ボディ1とアクチュエータ台4との間に
介在させる。このように、2本の調整ねじ16を結ぶ線
に対して凸部20と圧縮ばね15とが互いに反対側にな
るように構成することにより、圧縮ばね15の力で凸部
20に円形穴22が圧接し、このアクチュエータ台4の
円形穴22側が位置決めされる。4bはアクチュエータ
台4に一体に形成した一対のヨークであり、ヨーク4b
はレンズホルダ6の開口部に隙間を介して貫通し、ヨー
ク4bどうしの対向面にはそれぞれ磁石7aを接着し、
レンズホルダ6に搭載したトラッキングコイル7b、フ
ォーカシングコイル7cへの通電により、レンズホルダ
6をトラッキング方向、フォーカシング方向に動かすよ
うに配置されている。
【0018】この装置は、図1(B)および図2(C)
の平面図とそのF−F断面図である図2(D)に示すよ
うに、光学ボディ1に対するアクチュエータ3の取付け
は、光学ボディ1に設けた凸部20にアクチュエータ台
4の円形穴22を嵌合するとともに、長穴23をピン部
21に嵌合し、圧縮ばね15を光学ボディ1とアクチュ
エータ台4間に介在させた状態で調整ねじ16を貫通穴
13に挿通してねじ穴14にねじ込むことにより行われ
る。
【0019】そして、アクチュエータ台4の傾斜の調整
は、圧縮ばね15の力で凸部20に円形穴22を圧接嵌
合した状態で、かつ2本の調整ねじ16と該凸部20の
3点でアクチュエータ台4を支持した状態で、2本の調
整ねじ16のいずれか一方または双方のねじ込み深さを
調整することにより、凸部20と嵌合した円形穴22の
部分の高さのみが固定された状態で、任意の方向にアク
チュエータ台4の傾斜角が調整され、対物レンズ2の光
軸の向きが調整される。
【0020】ここで、従来のように、2本のピン9、1
0と丸穴11、長穴12とを嵌合させる構造において
は、図2(A)から分かるように、X軸、Y軸、U軸方
向、すなわち全方向にΔeの範囲で位置ずれを生じる。
また、図3(A)に示すように、各ピン9、10と丸穴
11や長穴12の短径部形成面とのそれぞれの隙間Δe
が加算された状態までアクチュエータ台4は平面的な取
付け角度の誤差を生じるから、平面上のアクチュエータ
台4の光学ボディ1に対する平面上の最大取付け誤差角
βは(3)式で表現される。 β=sin−1(2Δe/L) …(3) 一方、本実施例においては、アクチュエータ台4は凸部
20と嵌合する円形穴22には隙間Δeがなく、固定さ
れるので、図2(C)から分かるように、該嵌合部の位
置は全方向について実質的に不変であり、位置決め精度
は従来よりはるかに向上する。また、図3(B)に示す
ように、長穴23の短径部形成面とピン部21との間の
隙間Δeにより、平面上の取付け誤差角βは(4)式に
示すようになる。 β=sin−1(Δe/L) …(4) (3)式と(4)との対比から分かるように、本実施例
によれば、従来例に比較し、平面上の取付け誤差角βは
半分になる。
【0021】図3(C)は対物レンズ2と凸部20とピ
ン部21との相対的な位置関係を示す平面図であり、本
実施例のように、凸部20に嵌合されるアクチュエータ
台4の円形穴22の部分が固定であるから、対物レンズ
2はこの円形穴22の部分になるべく近い位置に設けれ
ば、対物レンズ2の位置精度をより向上させることがで
きることは明らかである。
【0022】図3(C)において、アクチュエータ台4
の一辺をx軸とし、これに垂直をなす方向をy軸とし、
凸部20(円形穴22)の中心をA点、対物レンズ2の
中心をB点、ピン部21の中心をC点とし、A−B間の
x、y軸方向の距離をそれぞれg、h、A−C間のx
軸、y軸方向の距離をそれぞれi、jとすると、A−B
間の距離LABをA−C間の距離LACより短く、すな
わち、 LAC=(i+j1/2>LAB=(g
1/2 とすれば、B点(対物レンズ2)の位置決め精度は、C
点におけるピン部21と長穴23との隙間よりも、その
隙間に、LAB/LACを乗じた位置ずれが生じるもの
となり、この比が小さい程対物レンズ2の位置ずれが小
さくなり、対物レンズ2の位置決め精度が向上する。実
施例で示すようにこの比LAB/LACをほぼ1/4程
度にすれば、従来の位置ずれに比較して約1/4程度に
減少する。この比LAB/LACの下限はアクチュエー
タ3の構成部材の取付け部材の専有面積によって決定さ
れ、実際上は約1/10程度以上に設定せざるを得な
い。また、本発明の効果を得るには、この比LAB/L
ACを1/2以下とすることが好ましく、より好ましく
は、1/5〜2/5である。
【0023】このように位置決め精度が向上する一方、
凸部20と円形穴22との間は、実際上必要とされる角
度範囲で制限なく傾斜可能であり、図2(C)における
X軸、Y軸あるいはU軸のいずれの傾き方向において
も、ピン部21と長穴23との隙間とアクチュエータ台
4の厚みで決定される傾きの制限を受けるだけとなり、
X軸、Y軸以外の任意の傾き方向で傾きが制限されるこ
とがなくなる。
【0024】なお、本実施例においては、2本の調整ね
じ16を結ぶ線に対して凸部20と圧縮ばね15とが互
いに反対側になるように構成し、圧縮ばね15の力で凸
部20に円形穴22が圧接嵌合する構成とすることによ
り、調整ねじ16の数を従来の3本から2本に減少させ
るとともに、圧縮ばね15の数も3個から1個に減少さ
せ、アクチュエータ台4の取付け部材の部品点数を減少
させている。また、本実施例においては、図1(A)、
(B)に示すように、光学ボディ1の底面部に開口部1
aを設けるとともに、アクチュエータ3の一部をその開
口部1aに落し込む構造とすることにより、光ヘッド全
体の薄型化を達成している。
【0025】図4(A)は本発明の他の実施例であり、
アクチュエータ台4の前記突出部4aに凸部20を設
け、円錐状の円形穴22を光学ボディ1に設け、また、
ピン部21をアクチュエータ台4に設け、長穴23を光
学ボディ1に設けたものである。このように、凸部20
(あるいはピン部21)は必ずしも光学ボディ1に設け
る必要はなく、アクチュエータ台4と光学ボディ1のい
ずれか一方にこれらを設け、他方に穴22(あるいは長
穴23)を設けてもよい。
【0026】本発明において、前記凸部20に嵌合する
円形穴としては、円錐穴ではなく、図4(B)に示すよ
うに、穴の内面Rが弧状をなす円形穴22Aとしてもよ
く、また、このような弧状内面Rを有する場合、2点鎖
線で示すように、凸部は円錐形の凸部20Aとしてもよ
い。また、図4(C)に示すように、穴の全長にわたり
同径とした円形穴22Bや、同(D)に示すように穴で
はなく円形(球状)の凹部22Cとしてもよい。また、
図4(D)の凹部22Cを形成する場合、凸部20の曲
率と凹部22Cの曲率半径は全く同一である必要はな
く、凹凸嵌合部に位置ずれが生じない程度の多少の相違
が許容される。また、図4(E)に示すように、凸部2
0Bを円錐形に形成し、その先端に、アクチュエータ台
4に設けたテーパー状の円形凹部22D(この凹部22
Dのテーパー角は凸部20Bのテーパー角より大きくす
る)の中心を合わせてこの中心まわりにアクチュエータ
台4が所定角度範囲にわたって任意の方向に傾斜可能と
なるように組合わせた構造としてもよい。
【0027】図5(A)は本発明の他の実施例を示す平
面図、同(B)は(A)のH−H断面図であり、本実施
例は、長穴23の少なくとも短径側形成面に拡大したテ
ーパー部23aを設けることにより、長穴23の内面と
ピン部21との当接による傾斜の制限をなくすようにし
たものであり、この構成によれば、光学ボディ1に対す
るアクチュエータ台4の傾斜可能な角度θを、非テーパ
ー部の厚みをtとした場合、θ=sin−1(Δe/t
)とすることができ、傾斜可能な角度θを大きくする
ことができる。また、長穴23におけるピン部21と長
穴23との隙間Δeを小さくすることができるから、さ
らに位置決め精度が向上する。
【0028】この長穴23にテーパー部23aを設ける
代わりに、図5(C)に示すように、ピン部21にテー
パー部21aを形成しても同様の効果をあげることがで
きる。
【0029】図5(D)は本発明の他の実施例であり、
図5(A)の実施例における凸部20の代わりにピン部
20Cを設け、該ピン部20Cを挿通する穴22Aにテ
ーパー部22bを設けたものであり、本実施例において
は、前記凸部20と同様に、丸穴22Aにおける傾斜の
制限が緩和されるから、ピン部20Cと円形穴22Aと
の隙間Δeを小さくでき、位置決め精度の向上と、傾斜
の制限の緩和を同時に達成することができる。テーパー
部22b、23aは双方ではなく、いずれか一方設け
た場合にも位置決め精度の向上と、傾斜の制限の緩和効
果が得られる。
【0030】
【発明の効果】請求項1によれば、アクチュエータ台の
いずれの傾き方向においても、球形または円錐状の凸部
と凹部あるいは穴との嵌合位置は実質的に不変であり、
位置が変化するのは、ピン部との嵌合部だけになるか
ら、従来のように、2本のピンのそれぞれの箇所でアク
チュエータ台が穴のピンとの間の隙間により位置ずれを
起こす場合に比較し、対物レンズの位置決め精度が高く
なる。また、凸部と凹部または穴との嵌合部は、凸部を
中心としたアクチュエータ台の回動範囲が広く、傾斜の
制限が緩和され、調整角度の余裕を大きくすることがで
きる。また、前記凸部と対物レンズの中心との距離を、
前記凸部と前記ピン部との距離の1/10以 上1/2以
下に設定したので、対物レンズの位置精度がさらに向上
する。
【0031】請求項2によれば、凸部と円形穴等との嵌
合部を、圧縮ばねによる力の受け点とし、1つの傾斜支
点に利用してアクチュエータ台を光学ボディに取付ける
構造としたので、調整ねじや圧縮ばねのようなアクチュ
エータ台の取付け部材の部品点数を少なくすることがで
きる。
【0032】請求項3によれば、ピン部と嵌合する円形
穴または長穴をテーパー状にしたので、アクチュエータ
台の調整角度の余裕を大きくすることができる。また調
整角度の余裕を大きくすることができるため、その分、
ピン部と円形穴または長穴との隙間を小さくでき、対物
レンズの位置決め精度を高めることができる。また、前
記円形の穴に嵌合するピン部と対物レンズの中心との距
離を、前記両ピン部間の距離の1/10以上1/2以下
に設定したので、対物レンズの位置精度がさらに向上す
る。
【0033】請求項4によれば、請求項3における円形
穴に嵌合するピン部の代わりに球面状または円錐状の凸
部を設けると共に、他方に前記凸部に対応するように円
形あるいは球形の凹部または穴を設け、該凹部または穴
に前記凸部を嵌合したので、位置決め精度がさらに向上
する。
【0034】請求項5によれば、前記円形穴または長穴
をテーパー状に形成する代わりに、両ピン部の少なくと
もいずれかをテーパー状に形成したので、請求項3と同
様の位置決め精度の向上と、調整角度の余裕増大効果を
あげることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明による対物レンズの光学ボディ
に対する位置決め機構の一実施例を示す分解斜視図、
(B)はその縦断面図である。
【図2】(A)は従来のピンと穴との係合関係を示す平
面図、(B)は(A)のE−E断面図、(C)は本実施
例の凸部とピン部と穴との係合関係を示す平面図、
(D)は(C)のF−F断面図である。
【図3】(A)は従来のピンと穴との隙間の存在による
平面上のアクチュエータ台の取付け角の誤差を説明する
平面図、(B)は同じく本発明による場合の取付け角の
誤差を説明する平面図、(C)は本実施例における対物
レンズと凸部嵌合部とピン部の嵌合部との距離の寸法関
係を説明する平面図である。
【図4】(A)は本発明の他の実施例を示す縦断面図、
(B)〜(E)は本発明における凸部と円形穴または凹
部との嵌合構造の他の例を説明する断面図である。
【図5】(A)は本発明の他の実施例を示す平面図、
(B)は(A)のH−H断面図、(C)は(B)の変形
例を示す断面図、(D)は本発明の他の実施例を示す平
面図、(E)は(D)のG−G断面図である。
【図6】従来の対物レンズの光学ボディに対する位置決
め機構を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1:光学ボディ、2:対物レンズ、3:アクチュエー
タ、4:アクチュエータ台、13:貫通穴、14:ねじ
穴、15:圧縮ばね、16:調整ねじ、20、20A、
20B:凸部、21:ピン部、21a:テーパー部、2
2、22A、22B:円形穴、22b:テーパー部、2
2C、22D:円形凹部、23:長穴、23a:テーパ
ー部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−17128(JP,A) 特開 平5−114140(JP,A) 実開 昭61−174017(JP,U) 実開 平1−107015(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/08 G11B 7/09 G11B 7/095

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ヘッドの光学ボディに対して対物レンズ
    のアクチュエータを位置決めすると共に、光学ボディに
    対するアクチュエータの傾きを調整する機構であって、 前記光学ボディまたはアクチュエータ台のいずれか一方
    に球面状または円錐状の凸部を設けると共に、他方に設
    けた円形凹部または穴に前記凸部を嵌合して該嵌合部を
    中心としてアクチュエータ台を光学ボディに対して全方
    向に傾斜自在とし、 前記光学ボディまたはアクチュエータ台のいずれか一方
    にピン部を設け、他方に前記ピン部を嵌合し、 前記凸部と対物レンズの中心との距離を、前記凸部と前
    記ピン部との距離の1/10以上1/2以下に設定した
    ことを特徴とする光ディスク装置の対物レンズ位置決め
    機構。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記光学ボディまたは
    アクチュエータ台のいずれか一方に設けた2個の穴にそ
    れぞれ調整ねじを挿通して他方に設けたねじ穴にねじ込
    み、 該2本の調整ねじを結ぶ線に対して前記凸部と反対側の
    アクチュエータ台と光学ボディとの間に圧縮ばねを介在
    させ、該圧縮ばねの力により前記凸部と円形凹部または
    穴とを圧接させたことを特徴とする光ディスク装置の対
    物レンズ位置決め機構。
  3. 【請求項3】光ヘッドの光学ボディに対して対物レンズ
    のアクチュエータを位置決めすると共に、光学ボディに
    対するアクチュエータの傾きを調整する機構であって、 前記光学ボディまたはアクチュエータ台のいずれか一方
    にピン部を設けると共に、他方に設けた円形の穴に前記
    ピン部を嵌合し、 前記光学ボディまたはアクチュエータ台のいずれか一方
    に別のピン部を設け、他方に設けた長穴に前記別のピン
    部を嵌合すると共に、 前記各ピン部に対応する穴または長穴の少なくとも一方
    をテーパー形に形成し、 前記円形の穴に嵌合するピン部と対物レンズの中心との
    距離を、前記両ピン部間の距離の1/10以上1/2以
    下に設定した ことを特徴とする光ディスク装置の対物レ
    ンズ位置決め機構。
  4. 【請求項4】請求項3において、 光学ボディまたはアクチュエータ台のいずれか一方に、
    前記円形の穴に嵌合するピン部の代わりに球面状または
    円錐状の凸部を設けると共に、他方に設けた円形の凹部
    または穴に前記凸部を嵌合し、該嵌合部を中心としてア
    クチュエータ台を光学ボディに対して全方向に傾斜自在
    としたことを特徴とする光ディスク装置の対物レンズ位
    置決め機構。
  5. 【請求項5】請求項3において、 前記穴または長穴をテーパー状に形成する代わりに、
    記両ピン部の少なくともいずれかをテーパー状に形成し
    たことを特徴とする光ディスク装置の対物レンズ位置決
    め機構。
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