JP3092185U - 按分機能による工事費の内訳書等の算出・出力システム - Google Patents

按分機能による工事費の内訳書等の算出・出力システム

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JP3092185U JP2002005202U JP2002005202U JP3092185U JP 3092185 U JP3092185 U JP 3092185U JP 2002005202 U JP2002005202 U JP 2002005202U JP 2002005202 U JP2002005202 U JP 2002005202U JP 3092185 U JP3092185 U JP 3092185U
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入札・見積金額に合わせて按分機能により、
工事費の内訳書等を簡易かつ迅速に算出・出力可能なシ
ステムの提供。 【解決手段】 コンピュータ等の端末装置においてデー
タ処理を行うシステムであって、入札・見積提出等をし
たい工事価格を指定する工事価格指定手段と、工事価格
から所定の経費率に基づき逆算して目標となる直接工事
費を算出する、目標直接工事費算出手段と、入札または
見積を行う対象となる工事の仕様・内容等に従い、直接
工事費を積み上げて算出する、直接工事費算出手段と、
算出された前記の直接工事費を、前記の目標直接工事費
に見合う単価に按分して算出する按分手段と、目標直接
工事費に見合う内訳行ごとの価格を算出して、内訳書ま
たは見積書を出力する内訳書等出力手段とを備える。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、公共工事の入札金額や民間工事等の見積提出金額を指定して、それ に合った目標直接工事費に見合う内訳行ごとの価格を算出て、内訳書または見積 書を出力する按分機能を備えた、工事費の内訳書等の算出・出力システムに関す る。
【0002】
【従来の技術】
従来、通常は公共工事等の発注者から提示される設計書に基づいて、国土交通 省の定める積算基準に従い、一行ずつ「直接工事費」を算出し、これを積み上げ ていく積算処理が行われている。 直接工事費を積み上げて算出し、最後に、所定の経費率計算によって経費を算 出し、請負金額を算出して入札に臨んでいる。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来はたとえば、役所の予定価格が2000万円だった場合には、ほぼその2 000万円を入札金額として算出し、その内訳書を作成するのが積算ソフトウェ アの目的であった。そのための基礎単価データがメンテナンスされていた。 たとえば、積算ソフトウェアに関する技術として、特開2002−49657 「建築積算装置及び建築積算プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な 記録媒体」においては、基本的な建築条件に関する数量名称及び、数量が入力さ れる数量計算ファイルと、オプション的な建築条件に関する条件変数マスターと 、積算項目の名称、数量、単価、金額等が入力される積算明細マスターと、積算 明細マスターのデータが入力される積算計算ファイルと、各数量計算式により数 量を算出し更新する手段と、各金額計算式により積算計算ファイルの各金額デー タを更新する手段を有する装置やプログラムが提案されている。 また、特開2001−76039「複合単価算出装置、複合単価算出方法及び そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」においては、 転記する作業を省略し、建築物の仕様の変更及び複合単価表の種々の形式に対応 することができる複合単価算出装置、複合単価算出方法及びそのプログラムを記 録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提案されている。
【0004】 前記の積算ソフトウェア等を利用した従来の積算手順では、まず直接工事費の 積み上げを行うが、もっとも時間を要する作業であった。次いで間接工事費を積 み上げるが、ここは不要な場合も多い。次に経費率計算を行うが、対数計算など も用いた複雑な計算方法によらなければならず、こうした経費率に基づく経費の 算出により工事費に経費を積み上げて、工事価格を算出し、消費税を加算して請 負金額が算出されている。
【0005】 しかしながら現状では、「予算が2000万円であればこの際、1400万円 で入札に応じてまず落札をしたい」というニーズがあり、そのためには「200 0万円ではなく、1400万円に見合った内訳書を作成したい」というニーズに 応える必要が生じている。 ところで、最近では工事予定価格が事前公表される流れとなり、予定価格を算 出する必要がなくなった。 ところがそれに伴って、入札価格の根拠となる内訳書を添付する義務が生じた ために、やはり積算はしなければならないという背景がある。 自分の入札したい入札金額を入力することにより目標直接工事費を逆算するこ とは、従来でも可能であっても、算出された目標直接工事費に見合った、項目医 業ごとの内訳を算出し内訳書を簡易に作成することは実現されていないために、 従来の積算ソフトウェア等を用いても、目標直接工事費に見合うように一行ずつ 書き換える作業を行わなければならなかった。
【0006】 そこで本考案においては、上記の様々な課題を解決し、自分の入札したい入札 金額(見積としてを提出したい見積金額)を入力することにより目標直接工事費 が逆算され、直接工事費を積み上げて算出後に「按分」機能を持たせることによ り、目標直接工事費に見合うように一行ずつ内訳書を書き換えることの可能なプ ログラムを用いたシステムを提供することを目的とする。 労務費、資材費の積み重ねにより直接工事費を算出するが、従来では目標直接 工事費に近づけるために個々の単価をメンテナンスすることに神経を使わなけれ ばならず手間や時間がかかっていたが、これを解決して目標直接工事費に見合っ た金額を按分して算出することができる。 本考案においては、入札に応じる工事価格を決定し、工事価格から経費率を逆 算して目標となる直接工事費を算出する。次いで直接工事費を積み上げる。積み 上げられた直接工事費を、目標となる直接工事費に見合うように按分機能を用い ることにより、一気に公共工事の内訳書(あるいは民間工事の見積書)を完成さ せることができる。公共工事のみならず、民間工事の見積諸算出・作成ソフトウ ェアにも応用することができる。 また、本考案においては、按分機能を利用する際に、「按分」アイコンのクリ ック等の簡易な操作により、標直接工事費に見合うように一行ずつ内訳書を書き 換えることの可能なプログラムを用いたシステムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の考案においては、 入力手段、制御手段、表示手段、出力手段、記憶手段等を備えるコンピュータ等 の端末装置においてデータ処理を行うシステムであって、 入札・見積提出等をしたい工事価格を指定する工事価格指定手段と、 工事価格から所定の経費率に基づき逆算して目標となる直接工事費を算出する、 目標直接工事費算出手段と、 入札または見積を行う対象となる工事の仕様・内容等に従い、直接工事費を積み 上げて算出する、直接工事費算出手段と、 算出された前記の直接工事費を、前記の目標直接工事費に見合う単価に按分して 算出する按分手段と、 目標直接工事費に見合う内訳行ごとの価格を算出して、内訳書または見積書を出 力する内訳書等出力手段とを備える、按分機能による工事費の内訳書等の算出・ 出力システムであることを特徴としている。
【0008】 また、上記課題を解決するため、請求項2に記載の考案においては、 請求項1に記載の考案において、 前記の目標直接工事費を算出するための所定の経費率は、経費条件選択手段を用 いて、算出する工種・その他の条件に基づき補正をするために、あらかじめ記憶 されている所定の経費条件を選択することにより指定される、按分機能による工 事費の内訳書等の算出・出力システムであることを特徴としている。
【0009】 また、上記課題を解決するため、請求項3に記載の考案においては、 請求項1または2に記載の考案において、 直接工事費を積み上げて算出する前記の直接工事費算出手段は、入札または見積 を行う対象となる工事の仕様・内容等を入力することにより、あらかじめ記憶さ れている所定の単価を参照して、按分前の直接工事費を算出する、按分機能によ る工事費の内訳書等の算出・出力システムであることを特徴としている。
【0010】 また、上記課題を解決するため、請求項4に記載の考案においては、 請求項1〜3に記載の考案において、 前記の按分手段は、 直接工事費計における内訳行ごとの金額構成比率を算出する機能と、 直接工事費と目標直接工事費との差額を算出する機能と、 直接工事費と目標直接工事費との差額に、前記の内訳行ごとの構成比率を掛ける ことにより内訳行ごとの差額を算出する機能と、 内訳行ごとの差額を内訳行ごとの数量で割り、単価の誤差値を算出する機能と、 誤差値を単価に加算して目標直接工事費に見合った按分後の単価を算出し、按分 後の単価に基づき、再度、単価に数量を掛けて内訳行ごとの金額を算出し、目標 直接工事費に見合った内訳書を算出する機能とを備えた、按分機能による工事費 の内訳書等の算出・出力システムであることを特徴としている。
【0011】 また、上記課題を解決するため、請求項5に記載の考案においては、 請求項1〜4に記載の考案において、 前記の按分手段により算出され、内訳書等出力手段により出力される内訳書等の 内訳行の内の少なくともいずれかの行には、その行に対応して、その行の内訳書 等の価格が算出されることにより、複数の階層構造を有する内訳書等が出力され る、按分機能による工事費の内訳書等の算出・出力システムであることを特徴と している。
【0012】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を具体例を用いて説明する。 本考案のシステムは、入力手段、制御手段、表示手段、出力手段、記憶手段等 を備えるコンピュータ等の端末装置においてデータ処理を行うシステムである。 端末装置としては、通常、パーソナルコンピュータやワークステーションなどの コンピュータ端末が用いられる。 コンピュータ端末は、制御手段、記憶手段、入力手段、出力手段、表示手段な どを備える。本考案のシステムの機能を実現するためのアプリケーションプログ ラムをはじめとする各種のアプリケーションプログラムや、オペレーティングシ ステム(OS)を備えることが通常の形態である。 この他、コンピュータ端末には、各種の携帯情報端末、その他のコンピュータ 等債機器を含むことができる。
【0013】 入力手段は、キーボードやマウスなどの入力装置であり、ディスプレイなどの 表示手段に表示されるアプリケーションプログラムの入力メニューなどを用いて 、データの入力をしたり、操作メニューや各種条件等の選択をしたりするもので ある。出力手段はプリンタ装置などであり、算出された内訳書、見積書等を出力 することができ、また画面などの表示手段への出力を行う。 制御手段は、ハードウェアの制御、OSを含むソフトウェアによる情報処理の 各種制御を行う。記憶手段は、OSやアプリケーションプログラム、アプリケー ションプログラムが取り扱うデータなどを記憶または一時記憶するものであり、 ハードディスクやメモリなどを含む。
【0014】 図1は、本考案のシステムの基本的な構成を示すブロック図である。 また、図2は本考案のシステムを用いた基本的な処理の流れの一例を示すフロ ーチャートであり、図3から図10は、本考案のシステムを用いて処理を行う際 に表示手段に表示される画面の一例を示す画面イメージ図である。
【0015】 本考案のシステムは、入札・見積提出等をしたい工事価格を指定する工事価格 指定手段を備えている。 工事価格指定手段は、本考案のシステムの機能を実現するためのアプリケーシ ョンプログラムが備える、入力メニュー、入力フォーム等を備え、画面に表示さ れるものであり、マウスやキーボード等の入力手段による入力を受けて、入力さ れたデータを記憶手段に記憶し、アプリケーションプログラムが参照可能・デー タ処理可能にするものである。 入力されるデータは、工事の入札に応じる金額、あるいは提出する見積金額な どを決定し、操作者が入力する金額データである。
【0016】 また本考案のシステムは、工事価格から所定の経費率に基づき逆算して目標と なる直接工事費を算出する、目標直接工事費算出手段を備えている。 経費率は、直接工事費に対して加算されて掛かる経費の直接工事費に対する率 である。 経費率は、工事の種類、市街地か地方化などの条件や、施工時期・前払金の支 出の有無・その他の図4に一例を示すような条件により異なるために、好ましく は、目標直接工事費を算出するための所定の経費率は、経費条件選択手段を用い て、算出する工種・その他の条件に基づき補正をするために、あらかじめ記憶さ れている所定の経費条件を選択することにより指定される。 目標直接工事費は、入札または見積として提出する工事価格に対して経費を除 くことにより算出される、直接工事費として配分される金額である。
【0017】 次に本考案のシステムは、入札または見積を行う対象となる工事の仕様・内容 等に従い、直接工事費を積み上げて算出する、直接工事費算出手段を備えている 。 直接工事費を積み上げて算出する前記の直接工事費算出手段は、入札または見 積を行う対象となる工事の仕様・内容等を入力することにより、あらかじめ記憶 されている所定の単価を参照して、按分前の直接工事費を算出する。 直接工事費は、入札・見積を行う該当する工事の仕様、内容、たとえば工事ご との単価や数量、部材等の単価や数量等に基づき、内訳項目ごとに算出した金額 を積み上げて算出するものである。ここで算出される直接工事費は、入札または 見積を行う工事金額に見合った金額になっていない按分前の金額である。
【0018】 次に本考案のシステムは、算出された前記の直接工事費を、前記の目標直接工 事費に見合う単価に按分して算出する按分手段を備えている。 按分手段は、直接工事費計における内訳行ごとの金額構成比率を算出する機能 と、直接工事費と目標直接工事費との差額を算出する機能と、直接工事費と目標 直接工事費との差額に、前記の内訳行ごとの構成比率を掛けることにより内訳行 ごとの差額を算出する機能と、内訳行ごとの差額を内訳行ごとの数量で割り、単 価の誤差値を算出する機能と、誤差値を単価に加算して目標直接工事費に見合っ た按分後の単価を算出し、按分後の単価に基づき、再度、単価に数量を掛けて内 訳行ごとの金額を算出し、目標直接工事費に見合った内訳書を算出する機能とを 備えている。 各機能の処理については後述する。
【0019】 次に本考案のシステムは、目標直接工事費に見合う内訳行ごとの価格を算出し て、内訳書または見積書を出力する内訳書等出力手段を備えている。 按分手段により算出された、按分後の目標直接工事費に見合った金額の内訳書 を、所定のフォーマットに従ってデータファイルとして出力し、また必要に応じ プリンタ出力などを可能にするものである。
【0020】 以下、本考案のシステムを用いた基本的な処理の流れについて説明する。 図2は、本考案のシステムを用いた基本的な処理の流れの一例を示すフローチ ャートである。 図3は、本考案のシステムを用いて、入札のための内訳書等を作成したり、見 積書等を作成する際に、該当する工事に関する基本情報を入力する画面の一例を 示し、ここで入力し記憶手段に記憶されたデータは、データ管理や検索などに利 用可能なほか、内訳書や見積書等の所定のフォーマットのデータファイルに工事 名などのデータを挿入することができる。
【0021】 初めに、入札に応じる工事価格、または見積として提出する工事価格を決定し 、工事価格指定手段により入力を行う。入力された工事価格は記憶手段に記憶さ れる。 工事価格は、図5において「請負金額」として示される金額データである。入 札等で提出する書類にも入札金額として用いられるものである。
【0022】 図4は、経費条件選択画面の一例を示し、前記したように、工事の種類、市街 地か地方化などの条件や、施工時期・前払金の支出の有無・その他の条件により 目標直接工事費を算出するための経費率が異なるために、経費条件選択手段を用 いて、算出する工種・その他の条件に基づき補正をするために、あらかじめ記憶 されている所定の経費条件を選択する。指定された条件に従い、補正された経費 率が用いられ、工事価格から経費率を逆算して目標となる直接工事費が算出され る。 図5は、予定直工費(目標直接工事費)を逆算した、経費を示す画面の一例で ある。この画面例では\16,500,000-を入札価格(工事価格)とする前提で、目標 となる直接工事費を逆算出している。その予定直工費(目標直接工事費)が\9,7 38,966-と算出されている。予定直工費(目標直接工事費)は、図6から図10 に示されるように、直接工事費を積み上げていく本工事費内訳書画面において、 常に左肩に表示されることが望ましい。 図6は、作成される内訳書データにおいて、予定直工費(目標直接工事費)が 入った段階の一例を示す画面の例である。
【0023】 次いで直接工事費を積み上げて算出するが、入札・見積を行う該当する工事の 仕様、内容、たとえば工事ごとの単価や数量、部材等の単価や数量等に基づき、 内訳項目ごとに算出した金額を積み上げて算出するものである。ここで算出され る直接工事費は、入札または見積を行う工事金額に見合った金額になっていない 按分前の金額である。 図7は、積み上げ処理の途中の内訳書と、内訳の中の項目として工種を選択し 単価が選択される画面の一例を示している。
【0024】 次に、按分処理を行うが、積み上げられた直接工事費を、目標となる直接工事 費に見合うように按分機能を用いることにより、一気に公共工事の内訳書(ある いは民間工事の見積書)を完成させることができる。 図8は、直接工事費の積み上げ終了後、按分手段による按分処理前の画面の一 例を示している。 図9は、按分処理前の画面において、「按分」アイコンが表示された画面の一 例を示しており、「按分」アイコンをクリックすることにより、按分機能を備え るプログラム・モジュールである按分手段が起動する実施形態を示している。前 記の例と同様に、この例では「予定直工費(目標直接工事費)」が\9,738,966- である。 右肩に表示される、積み上げて算出された「直接工事費」は\8,581,008-となっ ている。
【0025】 まず、直接工事費の合計に占める、内訳行ごとの金額の構成比率を按分手段が 算出する。 図7を参照すると、この例では内訳行の数は14行である。左端の行No.で 、3、4、5、6、8、9、10、11、12、13、15、16、17、18 で示される行が内訳行であり、その他の行は集計行である。) たとえば、一行目の「ブルによる掘削押し土」の構成比率は、 570,400÷8,581,008×100=6.65% である。 二行目以下も同様に、金額構成比率が算出される。
【0026】 また、図7を参照すると、右肩に表示されている「直接工事費」と、左肩に表 示されている「予定直工費(目標直接工事費)」との差額を、按分手段が算出す る。 この例では 1,157,958-である。 したがって、目標直接工事費と直接工事費との差額「\1,157,958-」が、按分 処理が必要とされる差額であり、この場合には予定する工事金額より少ないため に、按分により加算する処理が行われることになる。
【0027】 次に、目標直接工事費と直接工事費との差額に、前記の内訳行ごとの構成比率を 掛けることにより、按分手段が、内訳行ごとの差額を算出する。 一行目の「ブルによる掘削押し土」の例では、 差額(1,157,958)×6.65%=77,004- が、内訳行一行目の差額である。二行目以降も同様にして算出が行われる。
【0028】 次に、内訳行ごとの差額を内訳行ごとの数量で割り、単価の誤差値を算出する 。これにより、目標直接工事費を算出するための単価と、直接工事費を算出した 単価との差額が算出される。 一行目の「ブルによる掘削押し土」の例では、 差額(77,004)÷3,100(数量)=24.84 が、目標直接工事費を算出するための単価と、直接工事費を算出した単価との差 額(誤差値)である。
【0029】 次に、誤差値を単価に加算して、目標直接工事費に見合った按分後の単価を算 出する。 なお、誤差値がマイナスの数値になる場合もあり、この場合にはマイナス数値 を加算することにより結果として減算を行うことになる。 一行目の「ブルによる掘削押し土」の例では、 184+24.84=208(この場合には端数切り捨て) となる。これにより按分後の単価が算出される。二行目以降も同様にして算出が 行われる。 なお、土木積算において数量の少数以下はあり得る。また、資材等の基礎単価 においても稀に少数以下があり得る。ただし、複数の基礎単価を組み合わせた結 果として表記されるこの内訳書での「単価」は、通常少数以下は切り捨てる原則 があるために、この例では端数切り捨てを行っている。
【0030】 次に、按分後の単価に基づき、再度、単価に数量を掛けて内訳行ごとの金額を 算出し、目標直接工事費に見合った内訳書を算出する。 すなわち、あらためて「数量」×「按分後の単価」により内訳行ごとの金額を 算出する。 一行目の「ブルによる掘削押し土」例では、 3,100×208=644,800 となり、按分前の570,400-から修正された、按分後の内訳行ごとの金額が算出さ れる。二行目以降も同様にして算出が行われる。 図10は、按分後の、内訳書データが完成した画面の一例を示している。
【0031】 なお、本考案の好ましい実施形態によれば、按分処理を行う前のデータ、按分 処理を行った後のデータなどを記憶手段に記憶、または少なくとも一時記憶して おき、必要時に参照したり、データ処理前の状態に復元可能にされる。 たとえば、これまでに説明した例では、内訳行が14行であった。ところが本 当は15行であったために1行が漏れていた、というようなケースも考えられる 。こうした際にも、記憶されている按分処理を行う前のデータ、按分処理を行っ た後のデータなどを呼び出して、按分前の状態に戻す機能が付加されていること が望ましい。さらに具体的には、「按分」図9、図10に示す画面の「再計算」 アイコンをクリックすることにより、データが自動復元されることが望ましい。
【0032】 本考案の実施形態の応用例としては、これまでの例で説明した内訳書のタイプ と同様の処理・機能を用いて、異なるタイプの内訳書データを生成し出力するこ ともできる。 代表的な一例としては、内訳書が複数階層に及ぶタイプである場合である。上 位階層の内訳書のある内訳行の項目の、さらに詳細な内訳を下位階層の内訳書と して生成するものである。按分手段により算出され、内訳書等出力手段により出 力される内訳書等の内訳行の内の少なくともいずれかの行には、その行に対応し て、その行の内訳書等の価格が算出されることにより、複数の階層構造を有する 内訳書等が出力される。
【0033】 なお、複数階層の内訳書は、同一の内訳書の中に下位階層の詳細な内訳が挿入 されて表示・出力がされる形態であってもよい。あるいは複数階層の内訳書は、 上位階層のの内訳書とは別紙の下位階層の詳細な内訳書として、別々に生成され 表示・出力がされる形態であってもよい。 図10に示される、これまでに説明した例でいえば、「土工」「排水工」「舗 装工」がそれぞれ一行で一式表示され、その下位にそれぞれの内訳が展開するよ うな形態である。稀ではあるが、3階層以上の内訳書や見積書等を生成し出力す ることもできる。 図10に示される内訳行の項目の内、たとえば「土工」を例に取ると、この本 工事費内訳書では「土工一式」となり、その下階層に「地山の掘削押し土」から 「運搬工」までの4行が内訳として構成される。 このような場合でも、本考案のシステムにおける「按分」計算は問題なく機能 する。下階層の算出においても、前記の計算ロジックが機能する。
【0034】
【考案の効果】
以上詳細に説明したように、本考案によれば、自分の入札したい入札金額(見 積としてを提出したい見積金額)を入力することにより目標直接工事費が逆算さ れ、直接工事費を積み上げて算出後に「按分」機能を持たせることにより、目標 直接工事費に見合うように一行ずつ内訳書を書き換えることの可能なプログラム を用いたシステムを提供することができる。 労務費、資材費の積み重ねにより直接工事費を算出するが、従来では目標直接 工事費に近づけるために個々の単価をメンテナンスすることに神経を使わなけれ ばならず手間や時間がかかっていたが、これを解決して目標直接工事費に見合っ た金額を按分して算出することができる。これにより、一気に公共工事の内訳書 (あるいは民間工事の見積書)を完成させることができる。公共工事のみならず 、民間工事の見積諸算出・作成ソフトウェアにも応用することができる。
【0035】 また、本考案においては、按分機能を利用する際に、「按分」アイコンのクリ ック等の簡易な操作により、標直接工事費に見合うように一行ずつ内訳書を書き 換えることの可能なプログラムを用いたシステムを提供することができる。 本考案のシステムを利用することにより、内訳書(または見積書)の完成まで が早くなる。しかも計算ミスなどを防止することができる。 さらに、個々の単価をメンテナンスするなどのメンテナンスの手間が省けてユ ーザーが容易に管理でき、またソフトウェアを販売する側においてもメンテナン ス負担が減るためにその分安価に提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のシステムの基本的な構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本考案のシステムを用いた基本的な処理の流れ
の一例を示すフローチャートである。
【図3】入札のための内訳書等を作成したり、見積書等
を作成する際に、該当する工事に関する基本情報を入力
する画面の一例を示す。
【図4】経費条件選択画面の一例を示す。
【図5】予定直工費(目標直接工事費)を逆算した、経
費を示す画面の一例である。
【図6】作成される内訳書データにおいて、予定直工費
(目標直接工事費)が入った段階の一例を示す画面の例
である。
【図7】積み上げ処理の途中の内訳書と、内訳の中の項
目として工種を選択し単価が選択される画面の一例を示
す。
【図8】直接工事費の積み上げ終了後、按分手段による
按分処理前の画面の一例を示す。
【図9】按分処理前の画面において、「按分」アイコン
が表示された画面の一例を示す。
【図10】按分後の、内訳書データが完成した画面の一
例を示す。

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力手段、制御手段、表示手段、出力手
    段、記憶手段等を備えるコンピュータ等の端末装置にお
    いてデータ処理を行うシステムであって、入札・見積提
    出等をしたい工事価格を指定する工事価格指定手段と、
    工事価格から所定の経費率に基づき逆算して目標となる
    直接工事費を算出する、目標直接工事費算出手段と、入
    札または見積を行う対象となる工事の仕様・内容等に従
    い、直接工事費を積み上げて算出する、直接工事費算出
    手段と、算出された前記の直接工事費を、前記の目標直
    接工事費に見合う単価に按分して算出する按分手段と、
    目標直接工事費に見合う内訳行ごとの価格を算出して、
    内訳書または見積書を出力する内訳書等出力手段とを備
    えることを特徴とする、按分機能による工事費の内訳書
    等の算出・出力システム。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の考案において、前記の
    目標直接工事費を算出するための所定の経費率は、経費
    条件選択手段を用いて、算出する工種・その他の条件に
    基づき補正をするために、あらかじめ記憶されている所
    定の経費条件を選択することにより指定されることを特
    徴とする、按分機能による工事費の内訳書等の算出・出
    力システム。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の考案におい
    て、直接工事費を積み上げて算出する前記の直接工事費
    算出手段は、入札または見積を行う対象となる工事の仕
    様・内容等を入力することにより、あらかじめ記憶され
    ている所定の単価を参照して、按分前の直接工事費を算
    出することを特徴とする、按分機能による工事費の内訳
    書等の算出・出力システム。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3に記載の考案において、前
    記の按分手段は、直接工事費計における内訳行ごとの金
    額構成比率を算出する機能と、直接工事費と目標直接工
    事費との差額を算出する機能と、直接工事費と目標直接
    工事費との差額に、前記の内訳行ごとの構成比率を掛け
    ることにより内訳行ごとの差額を算出する機能と、内訳
    行ごとの差額を内訳行ごとの数量で割り、単価の誤差値
    を算出する機能と、誤差値を単価に加算して目標直接工
    事費に見合った按分後の単価を算出し、按分後の単価に
    基づき、再度、単価に数量を掛けて内訳行ごとの金額を
    算出し、目標直接工事費に見合った内訳書を算出する機
    能とを備えたことを特徴とする、按分機能による工事費
    の内訳書等の算出・出力システム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4に記載の考案において、前
    記の按分手段により算出され、内訳書等出力手段により
    出力される内訳書等の内訳行の内の少なくともいずれか
    の行には、その行に対応して、その行の内訳書等の価格
    が算出されることにより、複数の階層構造を有する内訳
    書等が出力されることを特徴とする、按分機能による工
    事費の内訳書等の算出・出力システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101720062B1 (ko) * 2016-06-28 2017-03-27 주식회사 스튜엇 프라이스 앤 파트너스 부위별 분류를 활용한 건설공사비 관리 시스템

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