JP2002123572A - 工事原価管理装置及び工事原価管理システム - Google Patents

工事原価管理装置及び工事原価管理システム

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JP2002123572A
JP2002123572A JP2000314587A JP2000314587A JP2002123572A JP 2002123572 A JP2002123572 A JP 2002123572A JP 2000314587 A JP2000314587 A JP 2000314587A JP 2000314587 A JP2000314587 A JP 2000314587A JP 2002123572 A JP2002123572 A JP 2002123572A
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JP2000314587A
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Katsuo Oki
且夫 大木
Eiji Inoue
英司 井上
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Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に実行予算、管理予算の作成が可能であ
るとともに、元積・実行予算の作成から最終原価予想ま
でを一元的に行うことが可能となる工事原価管理装置を
提供する。 【課題手段】 標準入力シートデータベース11と、前
記標準入力シートデータベースから抽出された標準入力
シート5と、選択された前記標準入力シートから実行予
算ファイル6を作成するための実行予算ファイル作成手
段22と、前記実行予算ファイルから管理予算ファイル
7を作成するための管理予算ファイル作成手段24と、
前記管理予算ファイルから請書ファイル8Aを作成する
ための請書ファイル作成手段25と、前記請書ファイル
から支払金ファイル8Bを作成するための支払金ファイ
ル作成手段26と、前記請書ファイルと前記支払金ファ
イルとから収支ファイル9を作成するための収支ファイ
ル作成手段28とを有していることを特徴とする工事原
価管理装置Kとして構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木工事又は建築
工事(以下、「土木工事等」という)の工事原価管理装
置及び工事原価管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】土木工事等においては、元積を行った後
に入札額を決定して入札を行い、受注後に施工計画に基
づき実行予算を作成する。そして、実行予算を作成した
後には、現実の工事管理を行うために管理予算を作成
し、工事の進捗状況にあわせて、工事の既払額と比較す
ることにより最終原価予想を行っているが、従来は、元
積・実行予算の作成から最終原価予想までの作業を手作
業で行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実行予算を作
成するためには、工種項目、工事細目及び各工事細目に
対応する要素等の確定を行わなければならないが、工種
項目等は多数が存在し、また、各工事毎に異なるため、
膨大な手作業を行わなければならなかった。また、実行
予算の作成は、ある程度試行錯誤的に行わなければなら
ないが、工種項目等は膨大であることから、その作成作
業は非常に労力を要するものであった。また、実行予算
から管理予算への組み替えも手作業で行っていたため、
さらに多大な時間と労力をつぎこまなければならなかっ
た。また、工事原価の管理の観点からは、実行予算の作
成から最終原価予想までを一元管理で行うことが望まし
いが、大規模の工事においては難しかった。
【0004】さらに、土木工事等は、各工事によりその
対象が異なることから完全に同一の実行予算等となるこ
とはないが、過去に行われた工事と類似の工事を行う場
合にはその際の実行予算が非常に参考となる。しかし、
土木工事は全国各地で行われており、各作業現場におけ
る実行予算等のデータを迅速に蓄積して、事後の土木工
事等に活用することは難しかった。
【0005】本発明は、前記各問題点を解決するために
なされたものであって、容易に実行予算、管理予算の作
成が可能であるとともに、元積・実行予算の作成から最
終原価予想までを一元的に行うことが可能となる工事原
価管理装置を提供することを目的としている。また、複
数の場所で行われている土木工事等における実行予算等
の各種データが容易に集約可能となり、かつ、所望の場
所でそれらの各種データを迅速に利用可能となる工事原
価管理システムを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記問題を解決するため
に、請求項1に記載する工事原価管理装置は、複数の工
事種別と、前記各工事種別に対応する標準的な工種項目
と、前記各工種項目に対応する標準的な工事細目と、前
記各工事細目に対応する標準的な要素項目とを含む標準
入力シートデータベースと、前記標準入力シートデータ
ベースから所望の工事種別に対応する標準入力シートを
抽出する標準入力シート抽出手段と、抽出された前記標
準入力シートを使用して実行予算ファイルを作成するた
めの実行予算ファイル作成手段とを備え、前記実行予算
ファイル作成手段は、前記標準入力シートにおける前記
工種項目、工事細目又は要素項目を任意に追加、削除又
は修正することにより、前記標準入力シートを所望の内
容に変更するための入力シート変更手段と、前記標準入
力シートの要素項目に対応する単価データ及び数量デー
タの読込手段と、前記単価データと前記数量データを乗
ずることにより工事金額データを算出するための工事金
額データ算出手段と、前記算出された任意の工事金額デ
ータを積算するための工事金額データ積算手段とを有し
ていること、を特徴としている。
【0007】従って、本発明は、工事種別毎の標準的な
工種項目等を含んでいる標準入力シートを、実行予算フ
ァイル作成手段を用いて、実行予算ファイルに変更する
ことが可能であるため、非常に効率的に実行予算ファイ
ルを作成することができる。
【0008】また、請求項2に記載の本発明は、請求項
1に記載の工事原価管理装置において、前記実行予算フ
ァイルから管理予算ファイルを作成するための管理予算
ファイル作成手段を備え、前記管理予算ファイル作成手
段は、前記実行予算ファイルの前記要素項目を判別し
て、前記要素項目に対応する工種項目と、工事細目と、
単価データと、数量データと、工事金額データとを前記
要素項目に対応する一群のデータとして、材料費、機械
費及び施工費に分類する要素判別手段と、前記分類され
た一群のデータを単位として、複数の前記分類された一
群のデータを所定の順序で整序するソート手段を有して
いることを、特徴としている。ここで、材料費とは対象
工事で使用する総ての原材料の費用をいい、機械費とは
対象工事で使用する総ての機械設備の費用をいい、施工
費は対象工事の施工に必要な労務費等の諸経費をいう。
【0009】従って、本発明によれば、要素判別手段と
ソート手段とを有する管理予算ファイル作成手段を使用
することにより、容易に、実行予算ファイルを管理予算
ファイルに変更することができる。
【0010】また、請求項3に記載の本発明は、請求項
2に記載の工事原価管理装置において、前記管理予算フ
ァイル作成手段は、前記管理予算ファイルの要素項目に
おける所望の同一の項目について、単価データ若しくは
数量データの統合を行うためのデータ統合手段、又は、
所望の前記要素項目における単価データ若しくは数量デ
ータの分割を行うデータ分割手段と、を有することを特
徴としている。
【0011】従って、本発明によれば、データ統合手段
とデータ分割手段を有する管理予算ファイル作成手段を
備え、当該データ統合手段により、管理予算ファイルの
所望の要素項目における同一の項目についての単価デー
タ等の統合を行うこと、又は、データ分割手段により、
所望の要素項目についての単価データ等の分割を行うこ
とができる。そのため、管理予算ファイルを任意かつ容
易に組み替えることが可能となり、利便性を向上させる
ことができる。
【0012】また、請求項4に記載の本発明は、請求項
2又は請求項3に記載の工事原価管理装置において、前
記管理予算ファイルから請書ファイルを作成するための
請書ファイル作成手段と、前記請書ファイルから支払金
ファイルを作成するための支払金ファイル作成手段とを
有し、前記請書ファイルは、前記管理予算ファイルにお
ける前記各要素項目に対応した工事金額データである管
理工事金額データと、契約した(契約を行う)工事金額
データとを有し、前記支払金ファイルは、前記各要素項
目に対応した工事金額データの実績値を有すること、を
特徴としている。
【0013】ここで、工事金額データの実績値とは、工
事金額データの実績値そのものはもちろん、数量データ
及び単価データの実績値等の工事金額データを算出可能
なデータをも含む。
【0014】従って、本発明によれば、請書ファイル作
成手段により管理予算ファイルを利用して容易に請書フ
ァイルに変換することが可能であるとともに、支払金フ
ァイル作成手段により請書ファイルを利用して容易に支
払金ファイルに変換することが可能であることから、さ
らに、利便性を向上させることができる。
【0015】また、請求項5に記載の本発明は、請求項
4に記載の工事原価管理装置において、前記請書ファイ
ルと前記支払金ファイルとから収支ファイルを作成する
ための収支ファイル作成手段を備え、前記収支ファイル
作成手段は、前記請書ファイルにおける前記管理工事金
額データと、前記支払金ファイルにおける前記工事金額
データの実績値とを比較演算することにより収支データ
を算出する収支データ算出手段を有していること、を特
徴としている。
【0016】従って、本発明によれば、収支データ算出
手段を使用して、請書ファイルと支払金ファイルとから
収支ファイルを作成することができるため、工事の進捗
状況にあわせて、最終原価予想を容易に行うことができ
るとともに、元積・実行予算の作成から、収支状況の把
握までの一元管理を行うことが可能となる。
【0017】また、請求項6に記載の本発明は、複数の
請求項5に記載の工事原価管理装置と、前記複数の工事
原価管理装置と通信手段を介して接続されている主管理
装置と、から構成されている工事原価管理システムであ
って、前記主管理装置は、工事原価管理データベース
と、前記工事原価管理データベースを管理するデータベ
ース管理手段とを有し、前記各工事原価管理装置は、前
記標準入力シート、前記実行予算ファイル、前記管理予
算ファイル、前記請書ファイル、前記支払金ファイル又
は前記収支ファイルのうちの少なくとも1つを、前記通
信手段を介して、前記工事原価管理データベースに送信
するためのファイル送信手段と、前記工事原価管理デー
タベースに記憶されている前記標準入力シート、前記実
行予算ファイル、前記管理予算ファイル、前記請書ファ
イル、前記支払金ファイル、前記収支ファイル又は単価
データのうちの少なくとも1つを、前記通信手段を介し
て受信するためのファイル受信手段とを有しているこ
と、を特徴とする工事原価管理システムを提供するもの
である。
【0018】従って、本発明の工事原価管理システムに
よれば、通信手段を介して、複数の工事原価管理装置と
主管理装置とを接続し、所望のデータファイル(標準入
力シートも含む)を主管理装置の工事原価管理データベ
ースに送信可能であり、また、当該工事原価管理データ
ベースに記憶されている所望のファイルを受信可能であ
るため、複数の場所で行われている土木工事等に関する
各種データファイルを容易に集約可能となり、かつ、所
望の場所でそれらの各種データファイルを利用可能とな
るため、さらに容易に実行予算、管理予算の作成が可能
となる。特に、前記請書ファイル及び支払金ファイル
を、前記通信手段及び前記ファイル送信手段を介して、
前記工事原価管理データベースに送信可能であり、か
つ、前記工事原価管理データベースから前記ファイル受
信手段により受信可能となっていることから、主管理装
置において、経理データ(支払金)の一元管理を行うこ
とが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図面を参照して詳細に説明する。まず、本発明の工事原
価管理装置K及び工事原価管理システムGについて説明
する前に、本工事原価管理装置Kで使用される各種デー
タファイル(標準入力シート5も含む、以下同様)(以
下、個々のファイルを総称して「データファイル」とい
う場合がある)について説明する。
【0020】(標準入力シート(図3参照))標準入力
シート5は、実行予算を容易に作成することができるよ
うに、過去の工事を分析して、工事種別毎に予め標準的
な工種項目等を記録したものであり、工事種別と、当該
工事種別に対応する標準的な工種項目と、当該各工種項
目に対応する標準的な工事細目と、当該各工事細目に対
応する標準的な要素項目と、称呼とを前記順序の階層で
含んでいる。そして、後記するように、入力シート変更
手段22aを使用して、工種項目等の各種データを追
加、削除、修正可能となっている。また、前記標準入力
シート5は、前記各項目を定められた様式で含んでお
り、入力装置31及びデータ読込手段22bを介して当
該標準入力シート5の空欄5a,5bに単価データ及び
数量データを入力可能となっているとともに、工事金額
データ算出手段22cにより工事金額欄5cに工事金額
が算出されるようになっている。なお、数量データの入
力を要しない(称呼「式(一式)」で表されるとき、以
下同様)場合に対応して、工事金額欄5cに工事金額を
直接入力することも可能となっている。
【0021】この標準入力シート5は、標準入力シート
データベース11に記憶されており、入力シート抽出手
段12を介して、所望の工事種別ごとの標準入力シート
5を抽出することが可能となっている。
【0022】また、ここで、工事種別とは、対象となる
工事の総括的な名称であり、例えば、ダム工事、道路工
事、河川工事等をいう。工種項目とは、各工事種別に対
応した上位概念の作業項目を示したものであり、例え
ば、ダム工事に対応した、提体工、水門工等をいう。工
事細目とは、各工種項目に対応した実際の作業項目を示
したものであり、例えば、提体工に対応したコンクリー
ト打設作業、鉄筋組立作業、型枠組立作業等をいう。要
素項目とは、各工事細目に対応した費用細目を示したも
のであり、上位概念として材料費、機械費、施工費に分
類されるが、実際にはさらに細分化されている。例え
ば、材料費は、生コンクリート、鉄筋、型枠等、機械費
は、ディストリビュータ、ポンプ等、施工費は、労務費
(作業者、監理者、鉄筋工)、管理費等である。なお、
要素項目には、各要素の内容を識別するための要素コー
ド(図示せず)の情報が付加されている。
【0023】(実行予算ファイル(図4参照))実行予
算は、最も合理的な施工計画に基づいて作成されたコス
ト面からみた実行計画であり、工事全期間内の原価管理
の指標となるものである。具体的には、実行予算は施主
サイドからみた予算であり、実施すべき対象工事の工事
種別に対応して、各作業内容の予算を定めたものであ
る。この実行予算を含んだ実行予算ファイル6は、工事
種別と、当該工事種別に対応する工種項目と、当該各工
種項目に対応する工事細目と、当該各工事細目に対応す
る要素項目及び称呼と、当該各要素項目に対応する単価
データと、数量データと、工事金額データとを前記順序
の階層で含んでいる。
【0024】なお、単価は各要素項目の単位量あたりの
原単位をいい、数量は各要素項目の必要量(但し、数量
データの入力を要しない場合もある)である。さらに、
工事金額は単価と数量を乗ずることにより、工事金額デ
ータ算出手段22cを用いて算出される。また、前記単
価データは、後記管理予算ファイルにおける単価のデー
タであり、以下の説明で管理予算単価データということ
により、支払先と契約した単価のデータである契約単価
データと区別する場合がある。
【0025】(管理予算ファイル(図5,図6参照))
管理予算は、対象工事を受注した会社が、協力会社等に
材料や機械設備等の発注を効率的に行いやすいように、
要素項目(材料費、機械費及び施工費)ごとに前記実行
予算を編成し直した予算である。この管理予算を含んだ
管理予算ファイル7は、工事種別と、当該工事種別に対
応する工種項目と、当該各工種項目に対応する工事細目
及び称呼と、当該各工事細目に対応する単価データ及び
数量データと、工事金額データとを、材料費、機械費及
び施工費の分類ごとに含んでいる。なお、管理予算ファ
イルにおける各要素項目(工事細目)は、それぞれ発注
の基準である発注項目になり得るものである。
【0026】(請書ファイル(図7参照))請書は、管
理予算における各要素項目について、支払先(発注先)
を特定して、各要素項目に対応する契約内容を定めたも
のである。請書ファイル8Aは、工事種別と、工事項
目、工事細目、支払先、要素項目及び称呼と、当該各要
素項目に対応する管理予算単価データ及び管理予算数量
データと、管理予算工事金額データ(管理工事金額デー
タ)と、契約単価データ及び契約数量データと、契約工
事金額データとを含んでいる。
【0027】(支払金ファイル(図8参照))支払金フ
ァイル8Bは、請書における契約内容に対する実績値
(既払額)のデータを記録したファイルであり、工事種
別、工事項目、工事細目、支払先、要素項目及び称呼
と、契約単価データと、数量データ及び工事金額データ
の実績値とを含んでいる。なお、本実施形態では、説明
の便宜上、この支払金ファイル8Bにおける数量データ
と工事金額データの実績値は、、全工事期間での累計値
としているが、実際上は、所定期間(例えば、1ヶ月ご
とのデータ)ごとに作成されている。
【0028】(収支ファイル(図9参照))収支は、請
書ファイルと支払金ファイルから、各要素項目ごとの管
理予算の工事金額と実績値のプラス、マイナスを計算し
たものである。収支データを含んだ収支ファイル9は、
工事種別と、工事項目、工事細目、支払先、要素項目及
び称呼と、当該各要素項目に対応する管理予算単価デー
タ及び管理予算数量データと、管理予算工事金額データ
と、契約単価データ及び契約数量データと、契約工事金
額データと、前記管理予算数量データ及び管理予算工事
金額データの実績値と、収支と、当該収支の積算値を含
んでいる。なお、本実施形態では、説明の便宜上、この
収支ファイルにおける数量データと工事金額データの実
績値は、全工事期間での累計値としているが、実際上
は、所定期間と工事開始からの累計値の双方のデータを
有している。
【0029】(その他) ○要素項目判別ファイル 要素項目判別ファイル(図示せず)は、後記する管理予
算ファイル作成手段24の要素判別手段24aが実行予
算ファイル6における要素項目の判別を行う際に使用す
るデータファイルである。この要素項目判別ファイル
は、実行予算ファイル6における各要素項目(要素コー
ド)が材料費、機械費及び施工費のいずれに分類される
かを示すものであり、前記各要素項目に付加されている
要素コードと、材料費、機械費及び施工費の判別コード
の対応表として構成されている。
【0030】○管理予算単価ファイル 管理予算単価ファイル(図示せず)は、各要素項目に対
応する管理予算の作成に使用される単価データが記録さ
れているデータファイルである。
【0031】[工事原価管理装置]本発明の工事原価管
理装置Kについて説明する。図1に示すように、本発明
の工事原価管理装置Kは、コンピュータとその周辺機器
で構成されており、装置本体10と、入力装置31と、
出力装置33とを主要部としている。前記装置本体10
は、ファイル作成手段20と、標準入力シートデータベ
ース11と、入力シート抽出手段12と、ファイル入力
手段13と、ファイル保存手段14と、ファイル記憶手
段15と、ファイル送信手段16と、ファイル受信手段
17と、通信制御手段18と、を備えているとともに、
ファイル記憶手段15には、予め要素項目判別ファイル
が記憶されている。なお、ファイル記憶手段15には必
要に応じて、管理予算単価ファイルが記憶されていても
よい。
【0032】また、入力装置31であるマウス31a及
びキーボード31bは、入力インターフェイス32を介
して、装置本体10と接続されている。出力装置33で
あるディスプレィ33a、プリンタ33b、光磁気ディ
スク装置33c(記録媒体も含む)及びフロッピィディ
スク装置33d(記録媒体も含む)は、出力インターフ
ェイス34を介して、装置本体10と接続されている。
なお、後記するように、装置本体10は、通信回線Lを
介したネットワーク上の他の工事原価管理装置Kにおけ
る出力装置にも接続されている。
【0033】入力シート抽出手段12は、標準入力シー
トデータベース11から、所望の工事種別を指定するこ
とにより、該当する工事種別に対応する標準入力シート
5を抽出するための手段である。ファイル入力手段13
は、ファイル記憶手段15に記憶されている各種データ
ファイルを装置本体10の作業領域に読み込む手段であ
る。ファイル保存手段14は、作成された又は受信され
た各種データファイルをファイル記憶手段15に記憶さ
せる手段である。
【0034】ファイル送信手段16は、後記するように
通信制御手段18及び通信回線Lを介して、後記主管理
装置Mへ各種データファイルを送信するための手段であ
り、ファイル受信手段17は、通信制御手段18及び通
信回線Lを介して、後記主管理装置Mから各種データフ
ァイルを受信するための手段である。さらに、本発明の
工事原価管理装置Kは、工種項目、工事細目、要素項
目、単価、数量等を指定することにより、該当する各デ
ータを検索して出力装置33に表示させる検索手段や、
指定した各データをキーとして並び替えを行うソート手
段(ともに図示せず)をも備えている。なお、本発明の
工事原価管理装置Kは、以下の各ファイルを作成するた
めに必要な演算処理を行うためのファイルデータ加工手
段(図示せず)を有している。
【0035】以下、図2を参照して、本発明の工事原価
管理装置Kの主要部であるファイル作成手段20につい
て説明するが、当該ファイル作成手段20は、実行予算
ファイル作成手段22と、管理予算ファイル作成手段2
4と、請書ファイル作成手段25と、支払金ファイル作
成手段26と、収支ファイル作成手段28とから構成さ
れている。
【0036】(実行予算ファイル作成手段)実行予算フ
ァイル作成手段22は、標準入力シート5を実行予算フ
ァイル6に変換するための手段であり、入力シート変更
手段22aと、データ読込手段22bと、工事金額デー
タ算出手段22cと、工事金額データ積算手段22dと
を有している。
【0037】入力シート変更手段22aは、抽出された
標準入力シート5における工種項目、工事細目又は要素
項目を追加、削除又は修正を行うことにより、当該標準
入力シート5を所望の内容に変更するための手段であ
る。具体的には、標準入力シート5における工種項目、
工事細目又は要素項目(以下、「工種項目等」という)
のうちの不要項目(不要な情報データ)を削除するデー
タ削除機能と、新たな工種項目等(新たな情報データ)
を追加するデータ追加機能と、必要に応じて工種項目等
を修正するデータ修正機能とを備えている。
【0038】データ読込手段22bは、入力装置31に
より入力された前記各要素項目に対応する単価データ及
び数量データを、標準入力シート5の空欄5a,5bに
読み込むための手段である。また、工事金額データ算出
手段22cは、前記単価データと前記数量データを乗ず
ることにより工事金額データを算出するための手段であ
り、工事金額データ積算手段22dは、前記算出された
任意の工事金額データを積算するための手段である。
【0039】(管理予算ファイル作成手段)管理予算フ
ァイル作成手段24は、前記実行予算ファイル6を管理
予算ファイル7に変更するための手段である。この管理
予算ファイル作成手段24は、要素判別手段24aと、
ソート手段24bと、データ統合手段24cと、データ
分割手段24dと、を有している。要素判別手段24a
は、要素項目判別ファイルを使用し、実行予算ファイル
6の要素項目に付加されている要素コードと、材料費、
機械費及び施工費の判別コードとを対比することにより
判別し、前記要素項目に対応する工種項目と、工事細目
と、単価データと、数量データと、工事金額データとを
前記要素項目に対応する一群のデータとして、材料費、
機械費及び施工費に分類する手段である。また、ソート
手段24bは、前記分類された一群のデータを単位とし
て、複数の前記分類された一群のデータを所定の順序で
整序する手段である。
【0040】また、データ統合手段24cは、管理予算
ファイル7における要素項目の中で所望の同一の項目に
ついて、単価データ又は数量データの統合を行うための
手段であり、データ分割手段24dは、要素項目におけ
る所望の項目についての単価データ又は数量データの分
割を行う手段である。なお、管理予算ファイル7の作成
に必要であるその他の演算処理は、ファイルデータ加工
手段(図示せず)で行われる。また、管理予算ファイル
作成手段24によれば、実施予算ファイル6の全部又は
所望の部分を任意に選択して、管理予算ファイル7に変
換することができる。
【0041】(請書ファイル作成手段)請書ファイル作
成手段25は、管理予算ファイル7を利用して請書ファ
イル8Aを作成するための手段であり、データ読込手段
25aと、工事金額データ算出手段25bと、契約書作
成手段25cとを有している。データ読込手段25a
は、入力装置31により入力された、各要素項目に対応
する、支払先、契約単価データ及び契約数量データを、
請書ファイル8Aの形式に対応する所定のフォーマット
で読み込むための手段である。また、工事金額データ算
出手段25bは、前記契約単価データと前記契約数量デ
ータを乗ずることにより契約工事金額データを算出する
ための手段である。
【0042】なお、契約書作成手段25cは、各作業や
材料の納品等を行う協力会社に対する契約書を作成する
ための付随的な手段である。この契約書作成手段25c
は、請書ファイル8Aにおける、支払先(発注先)、要
素項目と、契約単価データ及び契約数量データと、契約
工事金額データ等の必要項目を利用して、予め定められ
た契約書のフォームに対応させて、自動的に契約書を作
成する手段である。
【0043】(支払金ファイル作成手段)支払金ファイ
ル作成手段26は、請書ファイル8Aを利用して支払金
ファイル8Bを作成するための手段であり、データ読込
手段26aと、工事金額データ算出手段26bとを有し
ている。データ読込手段26aは、入力装置31により
入力された、各工事細目に対応する実績の数量データ
を、ファイルの所定欄に読み込むための手段である。ま
た、工事金額データ算出手段26bは、契約単価データ
と数量データを乗ずることにより工事金額データを算出
するための手段である。
【0044】(収支ファイル作成手段)収支ファイル作
成手段28は、請書ファイル8Aと支払金ファイル8B
から収支ファイル9を作成するための手段である。この
収支ファイル作成手段28は、請書ファイル8Aにおけ
る各要素項目に対応した管理予算工事金額データと、支
払金ファイルにおける工事金額データの実績値を比較演
算することにより収支データを算出する収支データ算出
手段28aを有している。
【0045】[工事原価管理装置の使用方法]続いて、
本発明の工事原価管理装置Kの使用方法について説明す
る。工事原価管理装置Kは、主として、実行予算ファイ
ル6の作成、管理予算ファイル7の作成、請書ファイル
8Aの作成、支払金ファイル8Bの作成及び収支ファイ
ル9の作成の5種類の使用方法が存在するため、以下、
ダム工事を行う場合の工事原価管理を行う場合を例とし
てそれらについて説明する。なお、以下では特に説明し
ないが、各種データファイルは出力装置33を介して、
適宜、出力可能となっている。
【0046】(実行予算ファイル作成方法(図1〜図4
及び図10参照))まず、実行予算ファイルの作成にあ
たって、標準入力シート5を使用するか否かの判断を行
う(S0)。ここで、標準入力シート5を使用する場合
には、入力シート抽出手段12により標準入力シートデ
ータベース11から、作成しようとする工事種別(ダム
工事)に対応する標準入力シート5を抽出して装置本体
10の作業領域に読み込む(S10)。この標準入力シ
ート5には、標準的な工種項目等が記録されているた
め、各作業現場に対応するように、入力シート変更手段
22aによりその変更を行う。すなわち、データ削除機
能により、不要な各工種項目等を指定してそのデータを
削除し、また、必要に応じて、データ追加機能又はデー
タ修正機能により、新たな工種項目等を追加、修正する
作業を行う(S11,S12)。
【0047】そして、過去に行った類似の工事等を参照
しながら、入力装置31とデータ読込手段22bを介し
て、標準入力シート5の空欄5a,5bに、各要素項目
に対応する単価データ及び数量データを入力する(S1
3)。すると工事金額算出手段22cにより、標準入力
シートの空欄5c中に工事金額データが算出される(S
14)。この作業を、総ての要素項目に対して行うと
(S15)、工事金額データ積算手段22dにより工事
金額データが積算される(S16)。これにより、実行
予算ファイル6が作成され、ファイル保存手段14を介
してファイル記憶手段15に記憶されることにより実行
予算ファイル6の作成が終了する(S17)。
【0048】また、対象の工事が小規模である等の理由
から、標準入力シート5を使用しない場合や、工事種別
に対応する標準入力シート5が存在しない場合は、入力
シート変更手段22aのデータ追加機能等を使用して、
自ら所望の入力シートを作成して(S0’)実行予算フ
ァイル6の作成を行うことになる。
【0049】なお、ファイル記憶手段15に単価ファイ
ル(管理予算作成用)が記憶されている場合には、当該
単価ファイルを読み込み、そのデータを参照することに
より、単価データの入力作業をすることができる。ま
た、工事金額データの積算は、任意の要素についての小
計及び総ての作業についての合計等、必要に応じて算出
することができる。
【0050】このように、前記工事原価管理装置Kによ
れば、所望の工事種別に対応する標準入力シート5を、
実行予算ファイル作成手段22を用いて実行予算ファイ
ル6に変更することが可能であるため、効率的に作業を
行うことができる。
【0051】(管理予算ファイル作成方法(図2,図
5,図6及び図11参照))まず、ファイル記憶手段1
5に記憶されている実行予算ファイル6をファイル入力
手段13により装置本体10の作業領域に読み込む(S
30)。そして、入力装置31により、管理予算ファイ
ル作成手段24に対して管理予算の作成の指示を与える
と、要素判別手段24aが作動する。すると、要素判別
手段24aは要素項目に付加されている要素コードを判
別し(S31)、材料費、機械費及び施工費の判別コー
ドと対比して、各要素項目に対応する工種項目と、工事
細目と、単価データと、数量データと、工事金額データ
とを当該要素項目に対応する一群のデータとして、当該
一群のデータを材料費、機械費及び施工費に分類する。
さらに、ソート手段24bにより、前記分類された一群
のデータを、材料費、機械費及び施工費ごとに所定の序
列となるようにソート(整序)する(S32)。この作
業を総ての要素項目について行うことにより(S3
3)、管理予算ファイル7が作成され、ファイル保存手
段14によりファイル記憶手段15に記憶されて管理予
算ファイル7の作成が終了する(S40)。
【0052】このとき、作成された管理予算ファイル7
において、管理上、所望の要素項目を統合することもで
きる(S34)。例えば、同一の要素項目(同一の配合
である生コンクリート等)を集約して発注を行うこと等
もできる。この場合には、入力装置31により統合を行
う要素項目を入力する(S35)。そして、管理予算フ
ァイル7の各データの中から検索手段(図示せず)を使
用して対象となる要素項目を検索し、データ統合手段2
4cにより当該要素項目の数量データ及び工事金額デー
タの統合を行う(S36)。なお、関連する数種類の工
事細目(型枠組立作業・鉄筋組立作業・コンクリート打
設作業等)をまとめて、コンクリート工事として統合す
ることもできる。
【0053】さらに、作成された管理予算ファイル7に
おいて、所望の要素項目を分割して発注することもでき
る(S37)。例えば、要素項目(コンクリート)をA
社とB社の2社に分けて発注する場合には、入力装置3
1により分割を行う要素項目を入力し(S38)、デー
タ分割手段24dにより、当該要素項目の数量データ及
び工事金額データの分割を行う(S39)(図6に、そ
の管理予算ファイル7’を示す)。
【0054】また、管理予算ファイル7には、設計変更
により生じた追加された工種項目等(数量データ及び工
事金額データも含む)を追加可能であり、また、設計変
更により不要となった工種項目等を削除可能となってい
る。
【0055】従って、前記工事原価管理装置Kによれ
ば、要素判別手段24aとソート手段24bとを有する
管理予算ファイル作成手段24を有していることから、
容易に、実行予算ファイル6の一部又は全部を管理予算
ファイル7に変更可能となる。また、管理予算ファイル
作成手段24がデータ統合手段24cを備えていること
がら、管理予算ファイル7の要素項目における同一の作
業についての統合を行うこと、又は、データ分割手段2
4dにより、所望の要素項目についての分割を行うこと
ができるため、当該管理予算ファイル7を任意かつ容易
に組み替えることが可能となり、利便性を向上させるこ
とができる。
【0056】(請書ファイルの作成方法(図2,図7及
び図12参照))ファイル記憶手段15に記憶されてい
る管理予算ファイル7を、ファイル入力手段13により
装置本体10の作業領域に読み込み、各項目(列)のデ
ータを所定順序に入れ替える(S50)。入れ替えを行
った管理予算ファイル7に、支払先データ、契約単価デ
ータ、契約数量データ、契約工事金額データの入力欄
(以下、「契約データ入力欄」という)を付加し、入力
装置31とデータ読込手段25aを介して、当該契約デ
ータ入力欄に各データを入力する。すると、工事金額デ
ータ算出手段25bにより、工事金額データが算出され
て、契約工事金額データの入力欄に入力される。この作
業を、総ての要素項目に対して行うことにより、請書フ
ァイル8Aが作成され、ファイル保存手段14を介して
ファイル記憶手段15に記憶されることにより請書ファ
イル8Aの作成が終了する(S51)。
【0057】また、各作業や材料の納品等を行う協力会
社に対する契約書を作成する場合には、以下の方法で行
う。ファイル記憶手段15に記憶されている請書ファイ
ル8Aを、ファイル入力手段13により装置本体10の
作業領域に読み込み、当該請書ファイル8Aにおける、
任意かつ所望の支払先を選択する。すると、その支払先
に対応する要素項目と、契約単価データ及び契約数量デ
ータと、契約工事金額データ等の必要項目が抽出され、
予め定められた契約書のフォームに対応するように、各
データを組み替え、契約書の書式に編集する(S5
2)。作成された契約書は、出力装置33により出力可
能であり、また、ファイル保存手段14により、ファイ
ル記憶手段15に記憶可能になっている。
【0058】(支払金ファイルの作成方法(図2,図8
及び図12参照))ファイル記憶手段15に記憶されて
いる請書ファイル8Aを、ファイル入力手段13により
装置本体10の作業領域に読み込む。請書ファイル8A
における、工事種別、工事項目、支払先、要素項目、称
呼(以下、これらのデータを「一般項目データ」という
場合がある)及び契約単価の各データを残すとともに、
数量データ及び工事金額データの実績値の入力欄を付加
し、入力装置31とデータ読込手段26aを介して、当
該数量データの実績値の入力欄に各データを入力する。
すると工事金額データ算出手段26bにより、工事金額
データが算出される。この作業を、総ての要素項目に対
して行うことにより、支払金ファイル8Bが作成され、
ファイル保存手段14を介してファイル記憶手段15に
記憶されることにより支払金ファイル8Bの作成が終了
する(S53)。なお、数量データの実績値の入力を要
しない場合には、工事金額の入力欄に工事金額を直接入
力することになる。
【0059】(収支ファイルの作成方法(図2,図9及
び12参照))まず、ファイル記憶手段15に記憶され
ている請書ファイル8Aと、支払金ファイル8Bとを、
ファイル入力手段13により装置本体10の作業領域に
読み込む(S54)。
【0060】続いて、入力装置31により、収支ファイ
ル作成手段28に対し、収支ファイル9の作成の指示を
与えると、収支データ算出手段28aが作動する。する
と、収支データ算出手段28aは、請書ファイル8Aと
支払金ファイル8Bのマッチングを行い、各要素項目ご
とに、一般項目データと、管理予算、契約、実績値の各
データを一つのファイルに統合し、各要素項目につい
て、管理予算工事金額データと、同一要素項目に対する
工事金額データの実績値とを減算(比較演算)すること
により収支データを算出する(S55)。そして、算出
された収支データを積算し(S56)(工事金額積算手
段22dを使用)、収支ファイル9として、ファイル保
存手段14を介してファイル記憶手段15に記憶させ、
収支ファイル9の作成が終了する(S57)。
【0061】このように、前記工事原価管理装置Kによ
れば、収支ファイル作成手段28を使用して、請書ファ
イル8Aと支払金ファイル8Bとから、収支ファイル9
を作成することができるため、工事の進捗状況にあわせ
て、最終原価予想を容易に行うことができるとともに、
元積・実行予算の作成から、収支状況の把握までの一元
管理を行うことが可能となる。
【0062】[工事原価管理システム]本発明の工事原
価管理システムGは、図13に示すように、複数の前記
工事原価管理装置K(図中では2台の場合を示してい
る)と、主管理装置Mとから構成されており、それらが
各通信制御手段18,M18を介して通信回線L(通信
手段)により接続されており、主管理装置Mをサーバマ
シン(サーバコンピュータ)、各工事原価管理装置Kを
クライアントマシン(クライアントコンピュータ)とし
た、クライアントサーバシステムとして構成されてい
る。なお、主管理装置Mは、本社や支社等の管理部門に
設置されており、個々の工事原価管理装置Kは、営業所
や作業現場等に設置されている。
【0063】主管理装置Mは、コンピュータ及び周辺機
器から構成されており、工事管理データベースM15
と、データベース管理手段M19と、通信制御手段M1
8とを備えている。また、工事管理データベースM15
は、予算書データベースM20と経理データベースM2
1から構成されている。
【0064】予算書データベースM20には、予め記憶
されている、又は、各工事管理装置Kから送信される、
複数の標準入力シート5と、複数の実行予算ファイル6
と、複数の管理予算ファイル7と、複数の管理予算作成
用の単価ファイルと、複数の要素項目判別ファイルとが
記憶されている。また、経理データベースM21には、
予め記憶されている、又は、各工事管理装置Kから送信
される、複数の請書ファイル8Aと、複数の支払金ファ
イル8Bと、複数の収支ファイル9と、が記憶されてい
る。
【0065】さらに、データベース管理手段M19は、
各工事原価管理装置Kのファイル送信手段16から送信
された各種データファイルを受信し、予算書データベー
スM20又は経理データベースM21に記憶させるとと
もに、ファイル受信手段17から要求された各種データ
ファイルを予算書データベースM20又は経理データベ
ースM21から選択して、各工事原価管理装置Kに送信
する機能を有している。なお、データベース管理手段M
19は、工事管理装置Kから要求された各データファイ
ルを検索し、選択するための手段をも備えている。
【0066】また、各工事原価管理装置Kは、ファイル
送信手段16により、標準入力シート5、実行予算ファ
イル6、管理予算ファイル7、請書ファイル8A、支払
金ファイル8B、収支ファイル9又は単価ファイルの少
なくとも一つの全データ又は部分的なデータを、通信制
御手段18,M18、通信回線L及びデータベース管理
手段M19を介して、予算書データベースM20及び経
理データベースM21に送信可能となっている。さら
に、各工事原価管理装置Kは、主管理装置Mの予算書デ
ータベースM20及び経理データベースM21から通信
制御手段M18,18及び通信手段Lを介して、所望の
各種データファイルの全データ又は部分的なデータを受
信可能となっており、必要に応じてファイル保存手段1
4によりファイル記憶手段15に記憶させることができ
るようになっている。なお、通信手段は公衆回線、専用
回線を使用することの別や、有線、無線等を使用するこ
とは問わず、相互に通信を可能とすることができる構成
であればよい。
【0067】ここで、本工事原価管理システムGにおけ
る請書ファイル8A及び支払金ファイル8Bの管理方法
について説明する。各工事原価管理装置Kで作成された
請書ファイル8Aは、主管理装置Mに送信され、経理デ
ータベースM21に記憶されることにより一元管理さ
れ、当該請書ファイル8Aに記載されている契約事項
(契約単価及び契約数量)に従い、工事の進捗に伴っ
て、工事金額が支払い先に支払われることになる。この
とき、工事原価管理装置Kの側では、数量データの実績
値をもとに各支払先への支払金額を決定し(支払金ファ
イル8Bを利用して行ってもよい)、そのデータを主管
理装置Mに送信する。すると、主管理装置Mの側では、
その支払金額を確認し、支払いを認める場合には、工事
原価管理装置Kに確認情報を送信する。工事原価管理装
置Kは、この確認情報を受信した段階で、前記決定した
数量データ及び工事金データを実績値として認定し、支
払金ファイル8Bを確定することになる。
【0068】なお、本実施形態では、説明の便宜上、収
支ファイル9の送信及び受信の詳しい説明は行っていな
いが、実際上は、所定期間における締切日(例えば、毎
月の締切日)を基準として行っており、該所定期間にお
ける収支ファイル9を確定した後に、別途、その収支フ
ァイル9のデータを累計した累計収支ファイル(詳述せ
ず)に加算し、当該収支ファイル9の数量データと工事
金額データの値を0にクリアーして(以下、「繰越処
理」という)、次期期間の処理を同様に行うことにな
る。この繰越処理は、主管理装置Mから送信されるサイ
クルコモンデータ(詳述せず)を受信しなければ行われ
ないようになっている。
【0069】従って、本工事原価管理システムGによれ
ば、各作業現場等において、実行予算等の作成を行う場
合に、主管理装置Mの工事原価管理データベースM15
から過去に行われた類似工事のデータ及び最新の単価デ
ータを受信することにより、当該データを参考にして、
各要素の数量や工事金額の算出を行うことができる。ま
た、各作業現場等において、各種データファイルを作成
後に、工事原価管理データベースM15にそのデータフ
ァイルを転送するとともに、当該工事原価管理データベ
ースM15に記憶されている最新の単価データ等を随時
更新すれば、各作業現場で重複して各種データファイル
を保存しておくことなく、いつでも最新の各種データフ
ァイルを入手することができるため、費用をかけること
なく各種データの共有化を図ることができる。さらに、
主管理装置Mにおいて、各作業現場のデータを一元管理
できる。
【0070】このように、前記工事原価管理システムG
によれば、複数の場所で行われている土木工事等の実行
予算等の各種データを容易かつ迅速に集約可能となり、
かつ、所望の場所でそれらの各種データを利用可能とな
るため、さらに容易に実行予算、管理予算の作成が可能
となる。
【0071】以上、本発明について、好適な実施形態の
一例を説明した。しかし、本発明は前記実施形態に限ら
れず、前記の各構成要素については本発明の趣旨を逸脱
しない範囲で、適宜設計変更が可能である。特に、各種
データファイルの階層を任意に設定する階層設定手段を
設け、標準入力シート、実行予算ファイル、管理予算フ
ァイル、請書ファイル、支払金ファイル及び収支ファイ
ルの各種データファイルの工種項目以下に、1又は複数
の下位項目を設けるものであってもよい。
【0072】
【発明の効果】本発明の工事原価管理装置及び工事原価
管理システムによれば、容易に実行予算、管理予算の作
成が可能であるとともに、元積・実行予算の作成から最
終原価予想を一元的に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工事原価管理装置の全体構造を示すブ
ロック図である。
【図2】ファイル作成手段の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】標準入力シートを示す図である。
【図4】実行予算ファイルを示す図である。
【図5】管理予算ファイルを示す図である。
【図6】管理予算ファイルの他の実施形態を示す図であ
る。
【図7】請書ファイルを示す図である。
【図8】支払金ファイルを示す図である。
【図9】収支ファイルを示す図である。
【図10】実行予算ファイルの作成方法を示すフロー図
である。
【図11】管理予算ファイルの作成方法を示すフロー図
である。
【図12】請書ファイル、支払金ファイル及び収支ファ
イルの作成方法を示すフロー図である。
【図13】本発明の工事原価管理システムを示すブロッ
ク図である(工事原価管理装置は一部の要素のみ図
示)。
【符号の説明】
K 工事原価管理装置 G 工事原価管理システム 5 標準入力シート 6 実行予算ファイル 7 管理予算ファイル 8A 請書ファイル 8B 支払金ファイル 9 収支ファイル 10 装置本体 11 標準入力シートデータベース 12 入力シート抽出手段 13 ファイル入力手段 14 ファイル保存手段 15 ファイル記憶手段 16 ファイル送信手段 17 ファイル受信手段 18 通信制御手段 20 ファイル作成手段 22 実行予算ファイル作成手段 22a 入力シート変更手段 22b データ読込装置 22c 工事金額データ算出手段 22d 工事金額データ積算手段 24 管理予算ファイル作成手段 24a 要素判別手段 24b ソート手段 24c データ統合手段 24d データ分割手段 25 請書ファイル作成手段 26 支払金ファイル作成手段 28 収支ファイル作成手段 28a 収支データ算出手段 L 通信回線(通信手段) M 主管理装置 M15 工事原価管理データベース M18 通信制御手段 M19 データベース管理手段 M20 予算書データベース M21 経理データベース

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の工事種別と、前記各工事種別に対
    応する標準的な工種項目と、前記各工種項目に対応する
    標準的な工事細目と、前記各工事細目に対応する標準的
    な要素項目とを含む標準入力シートデータベースと、 前記標準入力シートデータベースから所望の工事種別に
    対応する標準入力シートを抽出する標準入力シート抽出
    手段と、 抽出された前記標準入力シートを使用して実行予算ファ
    イルを作成するための実行予算ファイル作成手段とを備
    え、 前記実行予算ファイル作成手段は、 前記標準入力シートにおける前記工種項目、工事細目又
    は要素項目を追加、削除又は修正することにより、前記
    標準入力シートを所望の内容に変更するための入力シー
    ト変更手段と、 前記標準入力シートの要素項目に対応する単価データ及
    び数量データの読込手段と、 前記単価データと前記数量データを乗ずることにより工
    事金額データを算出するための工事金額データ算出手段
    と、 前記算出された任意の工事金額データを積算するための
    工事金額データ積算手段とを有していること、を特徴と
    する工事原価管理装置。
  2. 【請求項2】 前記実行予算ファイルから管理予算ファ
    イルを作成するための管理予算ファイル作成手段を備
    え、 前記管理予算ファイル作成手段は、 前記実行予算ファイルの前記要素項目を判別して、前記
    要素項目に対応する工種項目と、工事細目と、単価デー
    タと、数量データと、工事金額データとを前記要素項目
    に対応する一群のデータとして、材料費、機械費及び施
    工費に分類する要素判別手段と、 前記分類された一群のデータを単位として、複数の前記
    分類された一群のデータを所定の順序で整序するソート
    手段を有していること、を特徴とする請求項1に記載の
    工事原価管理装置。
  3. 【請求項3】 前記管理予算ファイル作成手段は、 前記管理予算ファイルの要素項目における所望の同一の
    項目について、単価データ若しくは数量データの統合を
    行うためのデータ統合手段、又は、所望の前記要素項目
    における単価データ若しくは数量データの分割を行うデ
    ータ分割手段と、を有することを特徴とする請求項2に
    記載の工事原価管理装置。
  4. 【請求項4】 前記管理予算ファイルから請書ファイル
    を作成するための請書ファイル作成手段と、前記請書フ
    ァイルから支払金ファイルを作成するための支払金ファ
    イル作成手段とを有し、 前記請書ファイルは、前記管理予算ファイルにおける前
    記各要素項目に対応した工事金額データである管理工事
    金額データと、契約した工事金額データとを有し、 前記支払金ファイルは、前記各要素項目に対応した工事
    金額データの実績値を有すること、を特徴とする請求項
    2又は請求項3に記載の工事原価管理装置。
  5. 【請求項5】 前記請書ファイルと前記支払金ファイル
    とから収支ファイルを作成するための収支ファイル作成
    手段を備え、 前記収支ファイル作成手段は、 前記請書ファイルにおける前記管理工事金額データと、
    前記支払金ファイルにおける前記工事金額データの実績
    値とを比較演算することにより収支データを算出する収
    支データ算出手段を有していること、を特徴とする請求
    項4に記載の工事原価管理装置。
  6. 【請求項6】 複数の請求項5に記載の工事原価管理装
    置と、 前記複数の工事原価管理装置と通信手段を介して接続さ
    れている主管理装置と、から構成されている工事原価管
    理システムであって、 前記主管理装置は、工事原価管理データベースと、前記
    工事原価管理データベースを管理するデータベース管理
    手段とを有し、 前記各工事原価管理装置は、 前記標準入力シート、前記実行予算ファイル、前記管理
    予算ファイル、前記請書ファイル、前記支払金ファイル
    又は前記収支ファイルのうちの少なくとも1つを、前記
    通信手段を介して、前記工事原価管理データベースに送
    信するためのファイル送信手段と、 前記工事原価管理データベースに記憶されている前記標
    準入力シート、前記実行予算ファイル、前記管理予算フ
    ァイル、前記請書ファイル、前記支払金ファイル、前記
    収支ファイル又は単価データのうちの少なくとも1つ
    を、前記通信手段を介して受信するためのファイル受信
    手段とを有していること、を特徴とする工事原価管理シ
    ステム。
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