JP3085557B2 - ワイピングクロス - Google Patents

ワイピングクロス

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JP3085557B2
JP3085557B2 JP04100379A JP10037992A JP3085557B2 JP 3085557 B2 JP3085557 B2 JP 3085557B2 JP 04100379 A JP04100379 A JP 04100379A JP 10037992 A JP10037992 A JP 10037992A JP 3085557 B2 JP3085557 B2 JP 3085557B2
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fiber
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acid
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正夫 河本
和彦 田中
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Kuraray Co Ltd
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  • Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な共重合ポリエステ
ル繊維からなる、ガラス製品、プラスチック製品、家具
等の払拭清掃用に適したワイピングクロスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ワイピングクロスとしては多くの
提案がなされている。例えば、極細繊維束状繊維の繊維
絡合不織布よりなるワイピングクロスが特公昭45−1
2060号公報、特公昭47−35610号公報、特公
昭62−29548号公報、特公昭62−29549号
公報、特開昭58−171265号公報、特開昭60−
71752号公報、特開昭60−75665号公報、特
開昭63−309673号公報等に、表面が極細繊維の
立毛で構成され、高分子弾性体を含有した織布よりなる
ワイピングクロスが特開昭58−209330号公報
に、極細繊維立毛織物を油性または水性の塗布剤で処理
した払拭用織物が特開昭63−92319号公報に、カ
チオン交換能と300〜600重量%の保水性を有する
合成繊維をダストコントロ−ル用繊維基質に用いた布
巾、雑巾等の製品が特公昭60−23617号公報に、
エレクトレット化ポリオレフィン解繊糸を使用したダス
トコントロ−ル製品が特公昭63−56350号公報
に、多角形の形状、偏平率が2.5以上の偏平な形状の
断面形状を有する広表面積人造繊維であって、親油性ポ
リマ−および/または親水性ポリマ−からなる繊維で作
られた布帛を清掃用布帛とすることが特公昭59−30
419号公報に提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の極細繊維または
極細繊維束状繊維の不織布から作製されたワイピングク
ロスは、吸液性は良いが、液の保持率が小さい、極細繊
維の切断脱落で時として発塵源となる等の問題がある。
また、繊維に活性剤等の油剤処理を施しても払拭・清掃
効果の持続性が短い等の問題もある。
【0004】本発明は再生セルロ−ス繊維で作製された
ワイピングクロスと同等の吸水効果を有し、吸水性、吸
油性、湿潤性に優れ、かつ液体の保持率が大きく、吸塵
・清掃力の大きいワイピングクロスを提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、耐久性に
優れた吸水性ポリエステル繊維からなるワイピングクロ
スを提供すべく鋭意検討を行った結果、主として、ジカ
ルボン酸単位、ジオ−ル単位、一般式(I)
【0006】
【化3】
【0007】[式中、xおよびyはそれぞれ0または1
を表し、Zは式 −O−(R↓2−O)↓n↓1−R↓1 (式中、R↓1は炭素数1〜18の炭化水素基を表し、
R↓2はアルキレン基を表し、n1は平均重合度を表す
10〜100の数である)で示される1価の基を表す]
【0008】で示される構造単位、一般式(II)
【0009】−O−(R↓3−O)↓n↓2−
【0010】(式中、R↓3はアルキレン基を表し、n
2は平均重合度を表す10〜100の数である)
【0011】で示される構造単位、および一般式(II
I)
【0012】
【化4】
【0013】(式中、Arは3価の芳香族基を表し、M
は金属原子を表す)
【0014】で示される構造単位からなり、一般式
(I)および一般式(II)で示される構造単位の含有
率がそれぞれ1〜49重量%であり、一般式(I)およ
び一般式(II)で示される構造単位の含有率の合計が
2〜50重量%であり、一般式(III)で示される構
造単位の含有率が、該共重合ポリエステルを構成する全
酸成分に対して0.5〜10モル%であり、かつ極限粘
度が0.5dl/g以上である共重合ポリエステル(以
下、単に共重合ポリエステルと略称する場合がある)か
らなる繊維を主体構成繊維としたワイピングクロスが上
記の目的を達成することに到達した。
【0015】上記の共重合ポリエステルの構成単位の1
つであるジカルボン酸単位は、ジカルボン酸の分子から
2個のカルボキシル基中の2個の水酸基を除いた形の構
造単位であり、一般式
【0016】
【化5】
【0017】(式中、R↓4は2価の有機基を表す)
【0018】で示される。R↓4で表される2価の有機
基としては、例えばp−フェニレン基、m−フェニレン
基、ナフタレンジイル基、(ビフェニル)ジイル基等の
2価の芳香族炭化水素基;オクタメチレン基、テトラメ
チレン基等の2価の脂肪族炭化水素基;1,4−シクロ
ヘキシル基等の2価の脂環式炭化水素基などが挙げられ
る。
【0019】そして共重合ポリエステル中に含まれるジ
カルボン酸単位は1種のみであっても、2種以上であっ
てもよいが、繊維用途において要求される優れた機械的
性能を有する共重合ポリエステルが得られる点から、ジ
カルボン酸単位の70モル%以上がテレフタロイル基で
あることが好ましい。
【0020】上記の共重合ポリエステルの構成単位の1
つであるジオ−ル単位は、ジオ−ルの分子から2個の水
酸基中の2個の水素原子を除いた形の構造単位であり、
一般式
【0021】−0−R↓5−O−
【0022】(式中、R↓5は2価の有機基を表す)
【0023】で示される。R↓5で示される2価の有機
基としては、例えばエチレン基、トリメチレン基、ペン
タメチレン基、ヘキサメチレン基、2,2−ジメチルト
リメチレン基、3−メチルペンタメチレン基、ノナメチ
レン基、2−メチルオクタメチレン基等の2価の脂肪族
炭化水素基;ジメチルシクロヘキサン−α,α´−ジイ
ル基等の2価の脂環式炭化水素基;2,2−ジフェニル
プロパン−4´,4´´−ジイル基、ジフェニルスルホ
ン−4,4´−ジイル基等の2価の芳香族基などが挙げ
られる。
【0024】そして重合ポリエステル中に含まれるジオ
−ル単位は1種のみであっても、2種以上であってもよ
いが、繊維用途において要求される優れた機械的性能を
有する共重合ポリエステルが得られる点から、ジオ−ル
単位の70モル%以上がエチレンジオキシ基、トリメチ
レンジオキシ基、テトラメチレンジオキシ基、ペンタメ
チレンジオキシ基、ヘキサメチレンジオキシ基等のごと
き、炭素数2〜6の直鎖状アルキレングリコ−ルの分子
から2個の水酸基中の2個の水素原子を除いた形の2価
の構造単位であることが好ましい。
【0025】上記の共重合ポリエステルの構造単位の1
つである一般式(I)で示される構造単位は、一般式
(I−1)
【0026】
【化6】
【0027】(式中、Zは上記定義のとおりである)
【0028】で示される構造単位、一般式(I−2)
【0029】
【化7】
【0030】(式中、Zは上記定義のとおりである)
【0031】で示される構造単位、一般式(I−3)
【0032】
【化8】
【0033】(式中、Zは上記定義のとおりである)
【0034】で示される構造単位等を包含する。一般式
(I)で示される構造単位は通常、それら同士または上
記ジカルボン酸単位、ジオ−ル単位等の他の構造単位と
の間で、エステル結合(−CO−O−)またはエ−テル
結合(−O−)を形成して本発明の共重合ポリエステル
の主鎖中に組み込まれ、側鎖型ポリオキシアルキレン構
造をなしている。基Zを表す式中のR↓1が示す炭化水
素基としてはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、te
rt−ブチル、n−ペンチル、n−オクチル、2−エチ
ルヘキシル、n−ドデシル、n−ステアリル等の炭素数
1〜18のアルキル基;シクロヘキシル等の炭素数3〜
18のシクロアルキル基;フェニル、ノニルフェニル等
の炭素数6〜18のアリ−ル基などが好ましい。炭化水
素基R↓1の炭素数が19以上である場合には、表面濡
れ易さに優れ、吸水性および保水性に優れる繊維が得ら
れない。また基Zを表す式中のR↓2が示すアルキレン
基としてはエチレン基、プロピレン基等の炭素数2〜4
のアルキレン基が好ましく、表面濡れ易さ、吸水性およ
び保水性に優れた繊維が得られることから、エチレン基
がより好ましい。R↓2としてはエチレン基とプロピレ
ン基との組み合わせのように複数種のアルキレン基が同
時に存在してもよい。基Zを表す式中のn1はポリオキ
シアルキレン部分の平均重合度を表す数であり、10〜
100の範囲内の数である。n1が10未満の数である
場合には表面濡れ易さ、吸水性および保水性に優れた繊
維は得られない。一方、n1が100を越える数である
場合には、表面濡れ易さ、吸水性、保水性等の効果は飽
和に達し、むしろ繊維に着色が生じ易くなる。表面濡れ
易さ、吸水性、保水性および着色等の点においてn1は
20〜90の範囲内の数であることが好ましい。
【0035】上記の共重合ポリエステルの構成単位の1
つである一般式(II)で示される構造単位は、通常上
記ジカルボン酸単位または一般式(III)で示される
構造単位との間でエステル結合を形成して共重合ポリエ
ステルの主鎖中に組み込まれ、主鎖型ポリアルキレン構
造を形成している。一般式(II)中のR↓3が示すア
ルキレン基としてはエチレン基、プロピレン基等の炭素
数2〜4のアルキレン基が好ましく、表面濡れ易さ、吸
水性および保水性に優れた繊維が得られることから、エ
チレン基がより好ましい。R↓3としてはエチレン基と
プロピレン基との組み合わせのように複数種のアルキレ
ン基が同時に存在してもよい。一般式(II)中のn2
はポリオキシアルキレン部分の平均重合度を表す数であ
り、10〜100の範囲内の数である。n2が10未満
の数である場合には表面濡れ易さ、吸水性および保水性
に優れた繊維は得られない。一方、n2が100を越え
る数である場合には、表面濡れ易さ、吸水性、保水性等
の効果は飽和に達し、むしろ繊維に着色が生じ易くな
る。表面濡れ易さ、吸水性、保水性および着色等の点に
おいてn2は20〜90の範囲内の数であることが好ま
しい。
【0036】共重合ポリエステルに含まれる一般式
(I)で示される構造単位および一般式(II)で示さ
れる構造単位は、それぞれ1種のみであっても、また2
種以上であってもよいが、一般式(I)で示される構造
単位および一般式(II)で示される構造単位の含有率
がそれぞれ1〜49重量%の範囲内となる量であり、か
つ一般式(I)で示される構造単位および一般式(I
I)で示される構造単位の含有率の合計が共重合ポリエ
ステルに対して2〜50重量%の範囲内であることが必
要であり、3〜40重量%の範囲内が好ましく、5〜3
0重量%の範囲内が特に好ましい。一般式(I)で示さ
れる構造単位および一般式(II)で示される構造単位
の含有率の合計が2重量%未満の場合には、得られる繊
維の表面濡れ性が不充分となることがあり、50重量%
を越える場合には、得られる繊維の強度等の機械的性能
が低下することがある。
【0037】上記の共重合ポリエステルの構造単位の1
つである一般式(III)で示される構造単位は、通常
上記ジオ−ル単位、一般式(I)で示される構造単位、
または一般式(II)で示される構造単位との間でエス
テル結合を形成して共重合ポリエステルの主鎖中に組み
込まれている。一般式(III)中のArは3価の芳香
族基を表し、1,3,5−ベンゼントリイル基、1,
2,3−ベンゼントリイル基、1,2,4−ベンゼント
リイル基等のベンゼントリイル基;1,3,6−ナフタ
レントリイル基、1,3,7−ナフタレントリイル基、
1,4,5−ナフタレントリイル基、1,4,6−ナフ
タレントリイル基等のナフタレントリイル基などが挙げ
られる。またMは金属原子を表し、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム等のアルカリ金属が好ましい。
【0038】共重合ポリエステルに含まれる一般式(I
II)で示される構造単位は1種のみであっても、また
2種以上であってもよいが、一般式(III)で示され
る構造単位の含有率は、該共重合ポリエステルに含有さ
れる全酸成分の中で0.5〜10モル%の範囲内となる
量であり、1〜7モル%の範囲内の量であることが好ま
しい。一般式(III)で示される構造単位の含有率が
0.5モル%未満の場合、得られる繊維の表面濡れ性が
不充分となることがあり、一方10モル%を越える場
合、一般式(III)で示される構造単位中の金属スル
ホネ−ト成分のイオン間相互作用により重縮合反応中に
増粘が起こり、生成ポリエステルが所望の極限粘度を有
するようになるまで重縮合反応を行うことが困難になる
ことがある。
【0039】一般式(I)で示される構造単位および一
般式(II)で示される構造単位の含有率と一般式(I
II)で示される構造単位の含有率の相対割合について
は、生成する共重合ポリステル基準での一般式(I)で
示される構造単位および一般式(II)で示される構造
単位の占める重量百分率の合計をY↓0 (重量%)、含
有される全酸成分基準での一般式(III)で示される
構造単位の占めるモル百分率をZ↓0 (モル%)で表す
場合、Y↓0 /Z↓0 の値が2〜30の範囲内であるこ
とが、表面濡れ性および機械的性能の両方が特に高めら
れた繊維が得られることから好ましい。
【0040】上記の共重合ポリエステルは、主として、
上記のごときジカルボン酸単位、ジオ−ル単位、一般式
(I)で示される構造単位、一般式(II)で示される
構造単位および一般式(III)で示される構造単位か
らなるが、他の構造単位を本発明の作用・効果が失われ
ない程度の量で有していてもよい。かかる任意に有して
いてもよい構造単位としては、p−オキシ安息香酸単
位、p−(β−オキシエトキシ)安息香酸単位等のヒド
ロキシカルボン酸単位;グリセリン単位、トリメチロ−
ルプロパン単位等のトリオ−ル単位;ペンタエリスリト
−ル単位等のテトラオ−ル単位;トリメリット酸単位、
トリメシン酸単位等のトリカルボン酸単位;ピロメリッ
ト酸単位等のテトラカルボン酸単位などが挙げられる。
【0041】上記共重合ポリエステルは、フェノ−ルと
テトラクロロエタン(重量比1:1)の混合溶媒に溶解
して、30℃で測定した極限粘度が0.5dl/g以上
である。共重合ポリエステルの極限粘度が0.5dl/
g未満の場合、溶融紡糸時の断糸が著しい。一方、極限
粘度が大きすぎる場合、溶融粘度が大きくなりすぎて紡
糸性が不良となることがあるので、繊維化工程上のトラ
ブルを軽減する点から、共重合ポリエステルの極限粘度
は0.55〜1.5dl/gの範囲内、特に0.6〜
1.0dl/gの範囲内であることが好ましい。
【0042】上記の共重合ポリエステルは公知の方法に
準じて製造することができる。例えば、ジカルボン酸ま
たはそのエステル形成性誘導体とジオ−ルまたはそのエ
ステル形成性誘導体とを重縮合反応させてポリエステル
を製造するに際し、さらに他のモノマ−として、側鎖型
ポリオキシアルキレン基含有コモノマ−、主鎖型ポリオ
キシアルキレン基含有コモノマ−および金属スルホネ−
ト基含有コモノマ−のそれぞれの所望量を重縮合反応が
完了するまでの任意の段階で反応系に添加し、極限粘度
が0.5dl/g以上の所望の値となるまで重縮合反応
を行うことによって製造される。
【0043】上記ジカルボン酸としてはテレフタル酸、
イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジ
カルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸;セバシン
酸、アジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸などが挙げられ
る。ジカルボン酸のエステル形成性誘導体としては、上
記例示のジカルボン酸ジメチルエステル、ジエチルエス
テル等の低級アルキルエステルなどが挙げられる。ま
た、上記ジオ−ルとしてはエチレングリコ−ル、1,3
−プロパンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−ル、1,5
−ペンタンジオ−ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ネオ
ペンチルグリコ−ル、3−メチル−1,5−ペンタンジ
オ−ル、1,9−ノナンジオ−ル、2−メチル−1,8
−オクタンジオ−ル等の脂肪族ジオ−ル;1,4−シク
ロヘキサンジメタノ−ル等の脂環式ジオ−ル;2,2−
ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4´−
スルホニルビスフェノ−ル等の芳香族ジオ−ルなどが挙
げられる。ジオ−ルのエステル形成性誘導体としてはエ
チレンオキシド等が挙げられる。
【0044】上記の側鎖型ポリオキシアルキレン基含有
コモノマ−は一般式(I)で示される構造単位を与える
ものであり、例えばポリオキシエチレングリコ−ル−メ
チル−グリシジルエ−テル、ポリオキシエチレングリコ
−ル−メチル−2,3−ジヒドロキシプロピルエ−テ
ル、ポリオキシエチレングリコ−ル−エチル−グリシジ
ルエ−テル、ポリオキシエチレングリコ−ル−エチル−
2,3−ジヒドロキシプロピルエ−テル、ポリオキシエ
チレングリコ−ル−n−プロピル−グリシジルエ−テ
ル、ポリオキシエチレングリコ−ル−n−プロピル−
2,3−ジヒドロキシプロピルエ−テル、ポリオキシエ
チレングリコ−ル−t−ブチル−グリシジルエ−テル、
ポリオキシエチレングリコ−ル−t−ブチル−2,3−
ジヒドロキシプロピルエ−テル、ポリオキシエチレング
リコ−ル−n−オクチル−グリシジルエ−テル、ポリオ
キシエチレングリコ−ル−n−オクチル−2,3−ジヒ
ドロキシプロピルエ−テル、ポリオキシエチレングリコ
−ル−2−エチルヘキシル−グリシジルエ−テル、ポリ
オキシエチレングリコ−ル−2−エチルヘキシル−2,
3−ジヒドロキシプロピルエ−テル、ポリオキシエチレ
ングリコ−ル−n−ドデシル−グリシジルエ−テル、ポ
リオキシエチレングリコ−ル−n−ドデシル−2,3−
ジヒドロキシプロピルエ−テル、ポリオキシエチレング
リコ−ル−n−ステアリル−グリシジルエ−テル、ポリ
オキシエチレングリコ−ル−n−ステアリル−2,3−
ジヒドロキシプロピルエ−テル、ポリオキシエチレング
リコ−ル−フェニル−グリシジルエ−テル、ポリオキシ
エチレングリコ−ル−フェニル−2,3−ジヒドロキシ
プロピルエ−テル、ポリオキシエチレングリコ−ル−ノ
ニルフェニル−グリシジルエ−テル、ポリオキシエチレ
ングリコ−ル−ノニルフェニル−2,3−ジヒドロキシ
プロピルエ−テル、ポリオキシエチレングリコ−ル−シ
クロヘキシル−グリシジルエ−テル、ポリオキシエチレ
ングリコ−ル−シクロヘキシル−2,3−ジヒドロキシ
プロピルエ−テル、ポリオキシエチレングリコ−ル/ポ
リオキシプロピレングリコ−ル共重合体のメチル−グリ
シジルエ−テル、ポリオキシエチレングリコ−ル/ポリ
オキシプロピレングリコ−ル共重合体のメチル−2,3
−ジヒドロキシプロピルエ−テル、ポリオキシエチレン
グリコ−ル/ポリオキシプロピレングリコ−ル共重合体
のn−プロピル−グリシジルエ−テル、ポリオキシエチ
レングリコ−ル/ポリオキシプロピレングリコ−ル共重
合体のn−プロピル−2,3−ジヒドロキシプロピルエ
−テル等から1種または2種以上を選択して使用するこ
とができる。
【0045】上記の主鎖型ポリオキシアルキレン基含有
コモノマ−は一般式(II)で示される構造単位を与え
るものであり、例えばポリオキシエチレングリコ−ル、
ポリオキシプロピレングリコ−ル、ポリオキシエチレン
グリコ−ル/ポリオキシプロピレングリコ−ル共重合体
等から1種または2種以上を選択して使用することがで
きる。
【0046】上記の金属スルホネ−ト基含有コモノマ−
は一般式(III)で示される構造単位を与えるもので
あり、例えば5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸ジエチルエステル、5−
カリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソ
フタル酸ジメチルエステル、5−カリウムスルホイソフ
タル酸ジエチルエステル、5−リチウムスルホイソフタ
ル酸、5−リチウムスルホイソフタル酸ジメチルエステ
ル、2−ナトリウムスルホテレフタル酸等の金属スルホ
ン酸化されたベンゼンジカルボン酸またはその低級アル
キルエステル;4−ナトリウムスルホ−2,7−ナフタ
レンジカルボン酸、4−ナトリウムスルホ−2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、4−ナトリウムスルホ−2,6
−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル、6−ナト
リウムスルホ−1,4−ナフタレンジカルボン酸、5−
ナトリウムスルホ−1,4−ナフタレンジカルボン酸等
の金属スルホン化されたナフタレンジカルボン酸または
その低級アルキルエステルなどが挙げられる。
【0047】上記の共重合ポリエステルには他のコモノ
マ−を少量添加してもよい。かかるコモノマ−としては
p−オキシ安息香酸、p−(β−オキシエトキシ)安息
香酸等のヒドロキシカルボン酸またはそのエステル形成
性誘導体;グリセリン、トリメチロ−ルプロパン等のト
リオ−ル;ペンタエリスリト−ル等のテトラオ−ル;ト
リメリット酸、トリメシン酸等のトリカルボン酸または
そのエステル形成性誘導体;ピロメリット酸等のテトラ
カルボン酸またはそのエステル形成性誘導体などが挙げ
られる。
【0048】また、上記の共重合ポリエステルには、通
常のポリエステルを製造するうえで使用されている公知
の触媒、例えば酢酸亜鉛、炭酸亜鉛等の亜鉛化合物、酢
酸マンガン、炭酸マンガン等のマンガン化合物、酢酸カ
ルシウム、炭酸カルシウム等のカルシウム化合物、酢酸
コバルト、炭酸コバルト等のコバルト化合物、酢酸バリ
ウム、炭酸バリウム等のバリウム化合物などのエステル
交換触媒;酸化アンチモン等のアンチモン化合物、酢酸
ゲルマニウム等のゲルマニウム化合物、オルトチタン酸
テトライソプロピル、蓚酸チタンカリウム等の重縮合触
媒などが挙げられる。
【0049】上記の共重合ポリエステルには、必要に応
じて任意の添加剤、例えば着色防止剤、耐熱剤、蛍光漂
白剤、難燃剤、酸化防止剤、艶消剤、着色剤、無機微粒
子が含まれていてもよい。
【0050】一般にポリオキシアルキレンは、空気中の
酸素により酸化され易いことが知られている。上記の共
重合ポリエステルにおいてもポリオキシアルキレン鎖部
分が重縮合反応や溶融紡糸条件下のような高温条件下に
おいて酸化されて、重合度低下や繊維の着色といった不
都合を生じるおそれがあるため、色調および機械的性能
の良好な繊維を得るために酸化防止剤を添加することが
好ましい。酸化防止剤はその作用機構から連鎖開始阻害
剤、ラジカル連鎖禁止剤、過酸化物分解剤等に分類でき
るが、効果の点でラジカル連鎖禁止剤に分類される酸化
防止剤が優れており、なかでもヒンダ−ドフェノ−ル系
酸化防止剤が適している。かかるヒンダ−ドフェノ−ル
系酸化防止剤とはそのフェノ−ル性水酸基を有する炭素
原子に隣接する2個の炭素原子の両方または一方に立体
障害性置換基を有するフェノ−ル系化合物であり、Ir
ganox1010(チバ・ガイギ−社製)、Irga
nox1330(チバ・ガイギ−社製)、Godrit
e3114(Goodrich社製)等として市販され
ているものが使用できる。
【0051】上記ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤は
1種だけを使用しても、また2種以上を併用してもよ
い。更に他の酸化防止剤と併用してもよく、特にトリフ
ェニルホスファイト等のリン系酸化防止剤、ジラウリル
チオジプロピオネ−ト等の硫黄系酸化防止剤などの過酸
化物分解剤に分類される酸化防止剤を併用した場合に
は、ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤との相乗効果に
より、より高い酸化防止効果が得られることがある。
【0052】このヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤の
使用量は、一般式(I)で示される構造単位および一般
式(II)で示される構造単位の合計に対して0.2〜
20重量%の範囲内となる量であることが好ましく、
0.5〜10重量%の範囲内となる量であることがより
好ましい。ヒンダ−ドフェノ−ル系酸化防止剤の使用量
が0.2重量%未満の場合、得られる繊維の酸化防止効
果が不充分となるおそれがあり、一方20重量%を越え
る場合、得られる繊維の酸化防止効果は飽和に達し、著
しい効果の向上は認められず、逆に紡糸工程での単糸切
れ等のトラブルを招くおそれがあり、得られる繊維の機
械的性能が低下するおそれがある。またヒンダ−ドフェ
ノ−ル系酸化防止剤は、上記の共重合ポリエステル重縮
合反応が完了するまで、または完了後の任意の段階で添
加することができる。
【0053】本発明における繊維は、使用するノズルの
形状を選択することによって、円形;三葉形、四葉形、
五葉形、六葉形、七葉形、八葉形等の多葉形;T形など
の異形の任意の断面形状を有することができ、中実繊維
でも中空繊維でもよい。異形断面形状の中でも多葉形、
T形等の凹部を有する断面形状は、その凹部にすみやか
に水分を吸引する一種の毛管現象が発現され、更に優れ
た吸水性を付加させることになり好ましい。また、上記
の共重合ポリエステルと他の樹脂が組み合わされてい
る、いわゆる芯鞘構造または背腹構造の複合繊維であっ
てもよいが、この場合、上記の共重合ポリエステルが繊
維表面の40%以上、特に50%以上を占めることが本
発明の効果が有効に発現される点から好ましい
【0054】本発明のワイピングクロスは上記の共重合
ポリエステルからなる繊維100%で作製されていても
よいが、必要に応じては他の繊維、例えば熱バインダ−
繊維;熱収縮繊維;セルロ−ス系繊維;ポリビニルアル
コ−ル系繊維等の吸水性繊維;ポリオレフィン系繊維等
の吸油性繊維などと適宜混合されていてもよい。ただ
し、他の繊維の混合率が高くなると、充分な吸水性が得
られなくなることは言うまでもない。上記の共重合ポリ
エステルからなる繊維の混合率は10重量%以上、特に
30重量%以上が好ましい。
【0055】また、ワイピングクロスの吸水性能は、そ
れを構成する繊維の単糸繊度を5デニ−ル以下、特に3
デニ−ル以下にすることにより一段と優れた効果が奏さ
れる。すなわち、ワイピングクロスの洗濯後の抱水量は
5デニ−ルを境にして大きな差があり、また、ワイピン
グクロスを用いての実際の拭き取りテストにおいても5
デニ−ルを境にして大きな差が見られるのである。この
理由は明確ではないが、繊維集合体におけるポリエステ
ル自身の親水性能と集合体の形状での毛管現象との相互
作用によるものと思われる。
【0056】本発明のワイピングクロスの製造方法とし
て、上記の共重合ポリエステルからなる繊維をステ−プ
ル繊維とし、必要に応じて吸水性効果を妨げない範囲内
で他の繊維を混繊してステ−プル繊維とし、通常の乾式
法または湿式法により繊維ウエッブとして後、ニ−ドル
パンチ法および/または水流噴射法による繊維絡合処理
を施して得られた繊維絡合不織布をワイピングクロスと
する方法、上記の共重合ポリエステルからなる繊維また
は該繊維と他の繊維を混繊してなる紡績糸、フィラメン
ト糸を用いて製織した織物あるいはパイル織物、製編し
た編物あるいはパイル編物、これらに樹脂加工を施した
もの、これらに起毛処理を施してなる立毛布帛などをワ
イピングクロスとする方法等が挙げられる。また、ワイ
ピングクロス用布帛または不織布には必要に応じて清掃
効果を補強するための活性剤、柔軟剤、油類等の処理剤
を付与してもよい。さらにワイピングクロス用布帛また
は不織布には必要に応じて着色処理、エンボス処理、カ
レンダ−処理等の仕上げ処理を施して、所望の形状に裁
断したり、所望の形状に加工して製品とすることもでき
る。
【0057】ワイピングクロスは水の浸透性を高めるた
めに、通常、水流絡合により不織布化する際には、ウエ
ッブを金網上に置いて水流処理して繊維絡合させると共
に不織布に穴あけさせる工程を設けているが、上記の共
重合ポリエステルからなる繊維を用いると、この穴あき
性がよく、水の浸透性が向上すると共に鮮やかな穴あき
模様による審美性も向上する。
【0058】本発明のワイピングクロスは繊維中に存在
する親水性物質と繊維の毛管現象との相乗効果により持
続性のある吸水性と、払拭・清掃力を有し、光学機器、
眼鏡、レンズ、ガラス、プラスチックス、塗装面、家具
類、金属製品、陶磁器、床、柱、板等の木材製品、自動
車等などの清掃用に有用であり、また汚れたワイピング
クロスは洗濯して繰り返し使用することができる。
【0059】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。また、実施例中の各物性値は以下の方法にしたがっ
て測定して得られた値である。
【0060】(1)ポリエステルの極限粘度[η](d
l/g) フェノ−ルとテトラクロロエタンの混合溶媒(重量比
1:1)に、ポリエステルを0.25g/dl、0.5
0g/dl、1.0g/dlの各濃度で溶解させ、各溶
液について30℃の温度で測定した3種の還元粘度から
求めた。
【0061】(2)ポリエステルの融点Tm(℃) 示差走査熱量計(メトラ−社製、TA−3000型)を
用いて、急冷非晶状態の試料に対し10℃/分の昇温速
度で測定した。
【0062】(3)抱水率(%) ポリエステル繊維綿を水に浸して水を充分に吸水させた
後、遠心脱水機にかけて余分の水を除去し、残存水分量
で求めた。すなわち、綿5gを常温の水に5分間浸漬
し、遠心脱水機で1500Gに10分間脱水処理し、次
いで処理後の水分を測定して繊維重量に対する百分率で
表示した。試料の洗濯処理は、JISL0217−10
3法にしたがって実施した。すなわち、40℃の水1リ
ットルに2gの割合で衣料用合成洗剤を添加、溶解して
洗濯液とする。この洗濯液に浴比が1対30となるよう
に試料および必要に応じて負荷布を投入して家庭用洗濯
機の運転を開始する。5分間処理した後運転を止め、試
料および負荷布を遠心式脱水機で脱水し、次に洗濯液を
常温の新しい水に替えて同一の浴比で2分間濯ぎ洗いを
した後脱水する。再び2分間濯ぎ洗いを行い風乾させ
る。以上の操作を合計10回繰り返すことによって10
回洗濯後の試料を得た。
【0063】(4)拭き取りテスト 机の上に所定量の水をたらし、それをワイピングクロス
で人が1回拭き取り机の上の水の残存状態で評価した。
【0064】実施例1〜5 テレフタル酸971.9g、3−ナトリウムスルホイソ
フタル酸40.2gおよびエチレングリコ−ル750g
をエステル化反応器に仕込み、230℃で2.5kg/
cm↑2の圧力下で2時間エステル化反応を行った。次
いで得られた反応生成物をあらかじめ230℃に加熱し
てある重縮合器に移し、この系に式
【0065】
【化9】
【0066】で示される側鎖型ポリオキシアルキレン基
含有化合物と式 HO−(CH↓2CH↓2O)↓45−H で示される主鎖型ポリオキシアルキレン基含有化合物を
表1に示される量だけ添加し、さらにこれらのポリオキ
シアルキレン基含有化合物の合計量に対して3重量%の
量の1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロ
キシ−2,6−ジメチルベンジル)−1,3,5−トリ
アジン−2,4,6−(1H,3H,5H)−トリオン
[アメリカンサイアナミッド社製、サイアノックス17
90]、三酸化アンチモン0.4gおよび亜リン酸0.
12gを添加して重縮合反応系を調整した。重縮合反応
系の温度を230℃から280℃に45分かけて昇温し
つつ、徐々に0.1mmHgまで減圧にし、以後280
℃で系の溶融粘度が、極限粘度0.70dl/gのポリ
エチレンテレフタレ−トの280℃での溶融粘度にほぼ
一致する時点まで重縮合反応を継続することによって、
それぞれ対応する共重合ポリエステルを得た。
【0067】得られたポリエステルを溶融押出し、紡糸
温度285℃で紡糸して未延伸繊維を得た。この繊維を
75℃の温水中で延伸し、熱固定した後リン酸エステル
のエチレンオキサイド付加物を主成分とする繊維油剤を
この延伸繊維に付与た。次いで機械捲縮を掛けて乾燥を
行った後、単糸繊度2デニ−ルのポリエステル繊維を得
た。この繊維を繊維長51mmに切断してステ−プル繊
維にし、カ−ドおよびランダムウエバ−を通して繊維ウ
エブとし、金網上にのせてノズルから高圧噴射水流を当
てて繊維絡合処理を行うと同時に穴あきとなるように
し、さらに115℃でカレンダ−掛けを行って平均目付
165g/m↑2、見掛け密度0.16g/cm↑3の
繊維絡合不織布を得た。この繊維絡合不織布にノニオン
系活性剤および高級カルボン酸エステル、芳香剤等を付
与してワイピングクロスに仕上げた。得られたワイピン
グクロスは垢、指紋、手垢、水分等の払拭・清掃効果に
優れており、自動車や家具の清掃に特に適していた。実
際に机の上に5ccの水をたらし、拭き取りテストを実
施したが拭き取り性も良好であった。また穴あき性も良
好で、美しい穴あき模様を有していた。
【0068】実施例6 実施例1において、5−ナトリウムスルホイソフタル酸
40.2gの代わりに5−ナトリウムスルホイソフタル
酸ジメチル44.4gを用い、かつ1,3,5−トリス
(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチル
ベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6−
(1H,3H,5H)−トリオン[アメリカンサイアナ
ミッド社製、サイアノックス1790]の代わりにそれ
と同重量のペンタエリスチリル−テトラキス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネ−ト](チバ・ガイギ−社製、イルガノック
ス1010)を用いた以外は同様にして対応する共重合
ポリエステルを得た。得られたポリエステルを実施例1
と同様にして紡糸し、不織布を得た。この不織布を評価
し、結果を表2に示す。良好な吸水性と良好な拭き取り
性、美しい穴あき模様を有する不織布(ワイピングクロ
ス)が得られた。
【0069】実施例7〜14 実施例1において、側鎖型ポリオキシアルキレン基含有
化合物として下記式で示される対応する側鎖型ポリオキ
シアルキレン基含有化合物をそれぞれ表1に示される量
だけ使用した以外は同様にしてそれぞれ対応する共重合
ポリエステルを得た。 実施例7で使用したコモノマ−:
【化10】 実施例8で使用したコモノマ−:
【化11】 実施例9で使用したコモノマ−:
【化12】 実施例10で使用したコモノマ−:
【化13】 実施例11で使用したコモノマ−:
【化14】 実施例12で使用したコモノマ−:
【化15】 実施例13で使用したコモノマ−:
【化16】 実施例14で使用したコモノマ−:
【化17】 得られたポリエステルを実施例1と同様にして紡糸し、
不織布を得た。この不織布を評価し、結果を表2に示
す。良好な吸水性と良好な拭き取り性、美しい穴あき模
様を有する不織布(ワイピングクロス)が得られた。
【0070】実施例15および16 実施例1において、主鎖型ポリオキシアルキレン基含有
化合物として下記式で示される対応する主鎖型ポリオキ
シアルキレン基含有化合物をそれぞれ表1に示される量
だけ使用した以外は同様にしてそれぞれ対応する共重合
ポリエステルを得た。 実施例15で使用したコモノマ−: HO−(CH↓2CH↓2O)↓20−H 実施例16で使用したコモノマ−: HO−(CH↓2CH↓2O)↓70−H 得られたポリエステルを実施例1と同様にして紡糸し、
不織布を得た。この不織布を評価し、結果を表2に示
す。良好な吸水性と良好な拭き取り性、美しい穴あき模
様を有する不織布(ワイピングクロス)が得られた。
【0071】実施例17 実施例1において、テレフタル酸971.9gおよび5
−ナトリウムスルホイソフタル酸40.2gの代わりに
それぞれテレフタル酸986.8gおよび5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸16.1gを使用した以外は同様
にして対応する共重合ポリエステルを得た。得られたポ
リエステルを実施例1と同様にして紡糸し、不織布を得
た。この不織布を評価し、結果を表2に示す。良好な吸
水性と良好な拭き取り性、美しい穴あき模様を有する不
織布(ワイピングクロス)が得られた。
【0072】実施例18 実施例1において、テレフタル酸971.9gおよび5
−ナトリウムスルホイソフタル酸40.2gの代わりに
それぞれテレフタル酸947.0gおよび5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸80.41gを使用した以外は同
様にして対応する共重合ポリエステルを得た。得られた
ポリエステルを実施例1と同様にして紡糸し、不織布を
得た。この不織布を評価し、結果を表2に示す。良好な
吸水性と良好な拭き取り性、美しい穴あき模様を有する
不織布(ワイピングクロス)が得られた。
【0073】実施例19および20 実施例1において、U型ノズル(実施例19)およびT
型ノズル(実施例20)を使用する以外は同様にして紡
糸を行い、不織布を作製した。その性能を評価し、結果
を表2に示す。いずれも繊維化工程性が良好で、しかも
良好な吸水性と良好な拭き取り性、美しい穴あき模様を
有する不織布(ワイピングクロス)が得られた。
【0074】実施例21 実施例1と同様の共重合ポリエステルを鞘とし、[η]
が0.67のポリエチレンテレフタレ−トを芯として、
芯/鞘=50/50(重量比)で丸断面の芯鞘複合紡糸
を行った。紡糸ヘッド温度290℃で押し出し、100
0m/分で捲き取った。捲き取った紡糸原糸を75℃の
温水中で4.2倍に延伸し、続いて95℃の温水中で8
%収縮させ単糸繊度2デニ−ルの繊維を得た。この繊維
を用いて実施例1と同様にして不織布を作製し、性能を
評価した。結果を表2に示す。良好な吸水性と良好な拭
き取り性、美しい穴あき模様を有する不織布(ワイピン
グクロス)が得られた。
【0075】実施例22 実施例1と同様にして共重合ポリエステルを得、紡糸、
ロ−ラ−プレ−ト延伸を実施し、単糸繊度3.2デニ−
ルのポリエステルフィラメント糸を得た。この繊維をパ
イル糸とし、地糸および抜糸に綿糸を用いて通常の方法
でパイル織物を作製した。パイル織物のパイル部の糸量
は約63.5%であった。このパイル織物の抱水率は最
初28.8%であり、10回洗濯後も28.5%と変化
はなかった。このパイル織物に界面活性剤、艶消剤等の
処理剤を付与してワイピングクロスとしたものは、床等
の清掃用として長期にわたって効果が持続したものとな
った。また、汚れたワイピングクロスは水洗濯して繰り
返し使用することができ、実際の机上の水の拭き取りテ
ストも良好であった。
【0076】実施例23および24 実施例1において、単糸繊度を1.3デニ−ル(実施例
23)および3.0デニ−ル(実施例24)とした以外
は同様にして不織布を作製した。その性能を評価し、結
果を表2に示す。良好な吸水性と良好な拭き取り性、美
しい穴あき模様を有する不織布(ワイピングクロス)が
得られた。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】比較例1 実施例1において、コモノマ−を全く用いない以外は同
様にしてポリエステル(ポリエチレンテレフタレ−ト)
を得た。得られたポリエステルを実施例1と同様にして
紡糸し、不織布を得た。その性能を評価し、結果を表4
に示す。実施例で得られた不織布に比較し、吸水性およ
び拭き取り性が非常に劣っていた。
【0080】比較例2 実施例1において、ポリオキシアルキレン基含有化合物
を全く用いない以外は同様にして共重合ポリエステルを
得た。得られたポリエステルを実施例1と同様にして紡
糸し、不織布を得た。その性能を評価し、結果を表4に
示す。実施例で得られた不織布に比較し、吸水性および
拭き取り性が非常に劣っていた。
【0081】比較例3 実施例1において、側鎖型ポリオキシアルキレン基含有
化合物を全く用いない以外は同様にして共重合ポリエス
テルを得た。得られたポリエステルを実施例1と同様に
して紡糸し、不織布を得た。その性能を評価し、結果を
表4に示す。実施例で得られた不織布に比較し、吸水性
および拭き取り性が非常に劣っていた。
【0082】比較例4 実施例1において、主鎖型ポリオキシアルキレン基含有
化合物を全く用いない以外は同様にして共重合ポリエス
テルを得た。得られたポリエステルを実施例1と同様に
して紡糸し、不織布を得た。その性能を評価し、結果を
表4に示す。実施例で得られた不織布に比較し、吸水性
および拭き取り性が非常に劣っていた。
【0083】比較例5 実施例1において、テレフタル酸971.9gおよび5
−ナトリウムスルホイソフタル酸40.2gの代わりに
テレフタル酸996.8gのみを用いた以外は同様にし
て対応する共重合ポリエステルを得た。得られたポリエ
ステルを実施例1と同様にして紡糸し、不織布を得た。
その性能を評価し、結果を表4に示す。実施例で得られ
た不織布に比較し、吸水性および拭き取り性が非常に劣
っていた。
【0084】比較例6 実施例1において、側鎖型ポリオキシアルキレン基含有
化合物として下記式で示される対応する側鎖型ポリオキ
シアルキレン基含有化合物を表3に示される量だけ使用
した以外は同様にして対応する共重合ポリエステルを得
た。
【化18】 得られたポリエステルを実施例1と同様にして紡糸した
が、紡糸時の耐熱性がやや悪く、紡糸性が不良であっ
た。また、得られた繊維を水中に浸漬し、溶出性をTO
Cメ−タ−(TOC−500、島津製作所製)で測定し
たところ、上記の側鎖型ポリオキシアルキレン基含有化
合物と思われる化合物が繊維中より溶出し、ポリエステ
ルの共重合性が不充分であることがわかった。繊維中よ
りの溶出物が多いため、商品としての使用は不適当であ
り、ワイピングクロスとしての評価までいたらなかっ
た。
【0085】比較例7 実施例1において、側鎖型ポリオキシアルキレン基含有
化合物として下記式で示される対応する側鎖型ポリオキ
シアルキレン基含有化合物を表3に示される量だけ使用
した以外は同様にして対応する共重合ポリエステルを得
た。
【化19】 得られたポリエステルを実施例1と同様にして紡糸し、
不織布を得た。その性能を評価し、結果を表4に示す。
実施例で得られた不織布に比較し、吸水性および穴あき
性が非常に劣っていた。
【0086】比較例8および9 実施例1において、主鎖型ポリオキシアルキレン基含有
化合物として下記式で示される対応する主鎖型ポリオキ
シアルキレン基含有化合物を表3に示される量だけ使用
した以外は同様にしてそれぞれ対応する共重合ポリエス
テルを得た。 比較例8で使用したコモノマ−: HO−(CH↓2CH↓2O)↓5−H 比較例9で使用したコモノマ−: HO−(CH↓2CH↓2O)↓200−H 得られたポリエステルを実施例1と同様にして紡糸し、
不織布を得た。その性能を評価し、結果を表4に示す。
実施例で得られた不織布に比較し、吸水性および拭き取
り性が非常に劣っていた。
【0087】比較例10 実施例1において、同じ側鎖型ポリオキシアルキレン基
含有化合物を30重量%および同じ主鎖型ポリオキシア
ルキレン基含有化合物を30重量%共重合させたポリエ
ステルを得た。得られたポリエステルを用いて、実施例
1と同様にして紡糸を行ったところ、紡糸時の単糸切
れ、断糸が頻発した。さらに延伸性も不良であったので
不織布としての評価までいたらなかった。
【0088】比較例11 実施例1において、テレフタル酸971.9gおよび5
−ナトリウムスルホイソフタル酸40.2gの代わりに
それぞれテレフタル酸886.4gおよび5−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸176.9gを使用した以外は同
様にして対応する共重合ポリエステルを得た。得られた
ポリエステルの[η]は0.41dl/gであった。こ
のポリエステルを用いて、実施例1と同様にして紡糸を
行ったところ、紡糸時の単糸切れ、断糸が頻発した。さ
らに延伸性も不良であったので不織布としての評価まで
いたらなかった。
【0089】
【表3】
【0090】
【表4】
【0091】
【発明の効果】本発明における吸水性ポリエステル繊維
を使用して作製した布帛または不織布を基材としたワイ
ピングクロスは、抱水率が20%以上と液体保持能力が
大きく、耐水洗濯性に優れ、繰り返しの洗濯に対しても
吸水性効果の低下がない。そして、垢はもとより、水、
油類、脂質等の払拭・清掃の効果の持続性が長いもので
ある。さらに極細繊維からなるワイピングクロスは発塵
性がないので二次汚染の心配がない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D04H 1/42 D04H 1/42 T (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 13/16 A47L 13/17 C08G 63/688 D01F 6/62 302 D01F 6/86 301

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主として、ジカルボン酸単位、ジオ−ル単
    位、一般式(I) 【化1】 [式中、xおよびyはそれぞれ0または1を表し、Zは
    式 −O−(R↓2−O)↓n↓1−R↓1 (式中、R↓1は炭素数1〜18の炭化水素基を表し、
    R↓2はアルキレン基を表し、n1は平均重合度を表す
    10〜100の数である)で示される1価の基を表す]
    で示される構造単位、一般式(II) −O−(R↓3−O)↓n↓2− (式中、R↓3はアルキレン基を表し、n2は平均重合
    度を表す10〜100の数である)で示される構造単
    位、および一般式(III) 【化2】 (式中、Arは3価の芳香族基を表し、Mは金属原子を
    表す)で示される構造単位からなり、一般式(I)およ
    び一般式(II)で示される構造単位の含有率がそれぞ
    れ1〜49重量%であり、一般式(I)および一般式
    (II)で示される構造単位の含有率の合計が2〜50
    重量%であり、一般式(III)で示される構造単位の
    含有率が、該共重合ポリエステルを構成する全酸成分に
    対して0.5〜10モル%であり、かつ極限粘度が0.
    5dl/g以上である共重合ポリエステルからなる繊維
    を主体構成繊維としたワイピングクロス。
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